🐱ウクライナ降伏不可避:不文律 ― 2024年05月06日 15:55
ウクライナ降伏不可避:不文律
(「もしトラ」で米「核の傘」頼れない…ドイツに核武装論が浮上 欧州核抑止、求める声も)
https://www.sankei.com/article/20240501-D7LJLDEVIFECDP2M7CVMCL57XY/
「ウクライナのゼレンスキー大統領は4月、ショルツ氏が「ドイツが核武装していない」ことを理由に長射程ミサイル供与を拒んだと明かした。」
「ウクライナは英仏から長射程ミサイルの提供を受け、ロシアが併合したクリミア半島で露軍施設を攻撃している。核兵器を持たないドイツは英仏と異なり、ロシアの報復に強い懸念を抱いているということだ。」
「NATO欧州で独自に核兵器を持つのは英仏2国だけだ。」
「ドイツは北大西洋条約機構(NATO)の核共有の枠組みで、国内に米国の核爆弾を貯蔵している。」
うーん、迂闊に断言するにはヤバ過ぎる話ではあるけど、世界には核保有国同士は戦争しない、或いは、してはならないという不文律があるのではないか。
逆に言えば、核保有国とそうでない国とは、たとえ共同所有で核の傘に収まっている国であれ、ドンパチやるぞということなわけだ。
(ドイツ政府 ウクライナへの長距離巡航ミサイル供与には否定的)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240223/k10014368841000.html
「ウクライナを支援する上では「ロシアの勝利を防ぐ」と同時に「戦争がNATOの加盟国に拡大することを防ぐ」という2つの原則を両立させる必要がある」(与党「社会民主党」の有力者のひとりで外交政策などを専門とするラルフ・シュテグナー連邦議会議員)
まあ、それが出来れば苦労はしないんだろうが、ショルツは「ウクライナの勝利のためにはタウルスの供与が必要ではないか」とたたみかける司会者に対して、ロシアの反撃を恐れているからとはおくびにも出さなかった。
「NATOとしてこの戦争に関与しないことが目的の1つだと常に考えなければならない。」(同上)
なーに、タウロスを供与しようがしまいが、ロシアは確実に欧州を狙ってくる。
既に、NATOはウクライナ紛争にどっぷり漬かっていて、今更当事者でないなどとは言えない状況に追い込まれている。
まあ、核保有国に対して攻撃できないかどうかは、必ずしも明確ではない。
先日、イスラエルにミサイルぶち込んだイランの例もあるからな。
しかもイランは、少なくとも大っぴらには核兵器は持っていないことになっている。
非核保有国だって、核保有国を攻撃するという好例だ。
手を出したのはどっちが先か、どこが主戦場かという話はあるけど、ウクライナだって、ロシア相手にドンパチしてるし、ロシア本土に対する攻撃も頻繁に行っている。
やっぱ、不文律は幻なんだろうか・・・。
台湾有事の際には、米国はわが国を基地として中国と対戦すると言われている。
極東最大の軍事基地として、全国の空港を自由に使わせろとねじ込んできている。
反撃能力(敵基地攻撃能力)を最大限活用して、中国の兵力を分散させ、台湾への圧力を減殺させるのが狙いかも知れない(未確認)。
実際、ドンパチやるかどうかは別としても、二正面作戦を取らざるを得ない状況に持ち込むことが重要だ。
わが国は、たぶん、ほいほいと乗っかるに違いない(そうなのかあ?)。
核兵器保有国どうしがドンパチ始めるというのは、確かに危険極まりない気がする。
事態がエスカレートすれば、核戦争に発展しかねないからな。
米国が、なんだかんだ言って、ウクライナの軍事支援に制限を設けているのは、責任ある態度といえる。
英仏が長射程の巡航ミサイルを供与し、英国などはロシア本土への使用も認めているのは、いささか考え物だ。
浮沈子の記憶が確かならば、中国は核保有国だから、米国は直接対決を避けようとするだろう。
ウクライナと同じように、台湾への兵器供与などで間接的に支援を試みるだろうが、ちょっと心もとないからな。
朝鮮戦争やベトナム戦争でそうであったように、我が国はちょうどいい利用対象であり、場合によっては代理戦争してくれるかもしれないしな(そうなのかあ?)。
軍事費の増強だって、GDP2パーセントを目指して、素直に呑み込んでくれている。
最強のパートナーだ。
米国は、世界からの撤退戦を有利に運ぶために、同盟国の協力を必要としている。
NATOも、豪州も、そして我が国も。
核兵器を持たない国々を上手に緩衝帯として使いながら、ソフトランディングを目指している。
米中が直接ドンパチすれば、双方の損害は半端ないからな。
わが国が損害を肩代わりしてくれれば、それに越したことはない(そんなあ!)。
占領後の統治の問題があるから、台湾への核攻撃は行わないだろうし、我が国への核攻撃は後始末が大変だろう。
しかし、やらないという保証はどこにもない。
米国の核の傘が信用ならない話は、すでにドイツでも表面化している。
わが国と異なり、共同所有として国内に核兵器の持ち込みを行わせていてさえ、抑止力としての効果は不安定だ。
中国は、我が国にとって最大の貿易相手国(輸出・輸入とも)であり、地理的にも近い関係にある。
米国の思惑がどうあれ、ポスト台湾有事を見越した長期的対応も考えておなかければならないのではないか。
ウクライナでひと暴れしたのちのロシアだって、北朝鮮を使って極東で中国を支援する二正面作戦を展開するかもしれないしな。
仕掛けたつもりが、逆に仕掛け返されるリスクもある。
「ロシアはプーチン氏のもとだけでなくそれ以前から他国へ侵略を繰り返してきた。ウクライナ侵攻はこれまで繰り返されてきたことの先鋭化だ」(ロシアの歴史研究で知られるミュンヘン・ルートヴィヒマクシミリアン大学のマルティン・シュルツェ・ベッセル教授)
「侵攻の主な目的はヨーロッパの安全保障への挑戦だ。このため、この戦争をロシアとウクライナの戦争とみるべきではない」
80年近く、わが国固有の領土を不法に占拠し続けるロシアが、台湾有事の際に、歴史上かつてないほどの友好関係を築いた中国を支援しないと考えることは出来ない。
国家は義理人情では動かない(そうだっけ?)。
国家は国益で動く。
両者が一致すれば、言うことはないだろう。
ロシアが狙うNATOの分断、核兵器の保有国と非保有国との軋轢、全世界的タイムラインと戦争準備の進捗、米国の軍事プレゼンスの低下、エトセエトセは、ウクライナ情勢と不可分だ。
「ウクライナへの軍事的関与をこれ以上拡大することに支持が得られるとは思わない。政治的に許される範囲で兵器を供与することになる」(シュテグナー議員)
つーか、全体状況を見定めたうえで、個別の軍事支援が決定されていく。
決して、ウクライナの短期的需要、特に最前線での戦況を見て決められているわけではないのだ。
もちろん、切羽詰まった支援が優先されることはあるけど、大枠の範囲内にとどまる。
ロシアだって、欧州大戦争への準備や在庫の積み増しと、前線への補給との間で調整に迫られることはあるに違いない。
3年後に迫った台湾有事には、中国を支援しなければならないからな。
米国には、その際に欧州大戦争との二正面作戦を仕掛けなければならない。
核兵器所有国同士の決定的対決を避け、非保有国に代理戦争させながらソフトランディングを目指す。
義理人情は棚に上げ、国益を追求する中で、我が国がどう振舞うかが問題だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア南部で戦術核演習準備 ウクライナ戦で欧米威圧)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/325492
「プーチン大統領の指示を受けて「非戦略核兵器」の使用を想定した演習の準備を始めた」
「戦術核兵器を意味する」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「欧米を威圧する狙い」
それはたぶん違うだろう。
「今回の演習は空、海軍で編成するミサイル部隊が参加し、兵員や兵器の即応体制を強化」
準備された戦力は使われる運命にある。
(ロシア、ウクライナ東部の集落の完全制圧を発表…5期目の大統領就任式を前に攻勢)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240506-OYT1T50031/
「オチェレティネを完全に制圧したと発表」
「米政策研究機関「戦争研究所」は、露軍がハルキウなどへの攻撃のため、ウクライナと国境を接する露西部クルスク州に空軍部隊を配置したと指摘した。ウクライナ南部ザポリージャ州から移動させており、クルスク州などに約5万人の兵力を集結」
オケレタイン(オチェレティネ)の制圧については、興味深い記事が上がった。
(ウクライナ軍とロシア軍は兵士補充で格差、愛国的動機による補充は有限)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/there-is-a-disparity-between-the-ukrainian-and-russian-armies-in-terms-of-soldier-recruitment-and-patriotic-motivated-recruitment-is-limited/
「ロシア軍はポクロウシクとコンスタンチノフカを結ぶ幹線道路(T0504)に最短コースで向っている」
「チャシブ・ヤールはコンスタンチノフカの玄関口であり、ウクライナ軍の重要な中継拠点として機能してきた大きな街だ。」
「この地域の主要な中継(兵站)拠点に迫ることでドネツク州全体の防衛を困難にさせるのがロシア軍の目的だ」(カーネギー基金のマイケル・コフマン氏)
戦術的突破は、通常なら戦略の下に行われるが、どうもこの辺りの話を総合すると、圧力をかけ続けてたまたま得られた戦術的突破を、戦略的な目標に整合させようとしている感じだ。
チャシブヤールは確かに戦略目標を意識して攻撃されているけど、オケレタインは棚ボタな感じがする。
「ロシア軍はチャシブ・ヤールへの攻撃を開始し、同時にコンスタンチノフカ~クラマトルスクの補給路を遮断するためアウディーイウカ方面から前線をじわじわと押し上げている。」
両者を結んでいるのが補給路(T0504)というわけだ(画像参照)。
ポクロウシクは、以前からポストアウディーイウカの攻撃目標として取りざたされている補給物資の集積地だからな。
ロシア軍の攻勢は、東部戦線では途切れることなく続いている。
これに加えてハルキウ方面への攻撃が行われれば、ウクライナ軍の兵力はさらに苦しくなる。
戦線が増加することになるからな。
ウクライナ戦線の崩壊は、時間の問題なのかもしれない。
2023年の反転攻勢が、まるで遠い昔のことのような気がする。
非核保有国への攻撃に、不文律はないからな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア、軍事演習で戦術核兵器の使用練習へ 西側の挑発に対応)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/FFVLZRXVEBLVLNISOBVBPGXTUA-2024-05-06/
「ウクライナへのフランス軍派遣の可能性に関するマクロン仏大統領の発言について「ロシアとの直接対決に向けた準備とみなされる」とした」
「ウクライナ支援を巡るキャメロン英外相の発言については「ウクライナが英国の兵器を使ってロシア国内を攻撃した場合、ウクライナ国内外の英国の軍事施設や装備が標的になる可能性がある」と警告」
うーん、核保有国同士のドンパチもあるということか。
「ロシアの今回の発表について「無責任な発言」と非難。ただロシアの戦略核戦力の態勢に変化は見られない」(米国防総省報道官のパトリック・ライダー空軍少将)
米国の対応は、あくまでも抑制的だ。
ロシアは、欧州の一挙手一投足を欧州大戦争に結び付けたがっている(そうなのかあ?)。
その陽動と見做し得る限りにおいて、警告を含めた恫喝はするが、実際の反撃には踏み切らないだろう。
戦域をウクライナに限定することは、少なくとも今の段階においてはロシアにもメリットがあるからな。
しかし、いつかどこかでターニングポイントが訪れる。
警告が反撃に変わり、誰かが止めようと言い出さない限り、どこまでもエスカレートしていくブートストラップが始まる。
地獄の底にまっしぐらだ。
さて、米国はその時どうするんだろな・・・。
(「もしトラ」で米「核の傘」頼れない…ドイツに核武装論が浮上 欧州核抑止、求める声も)
https://www.sankei.com/article/20240501-D7LJLDEVIFECDP2M7CVMCL57XY/
「ウクライナのゼレンスキー大統領は4月、ショルツ氏が「ドイツが核武装していない」ことを理由に長射程ミサイル供与を拒んだと明かした。」
「ウクライナは英仏から長射程ミサイルの提供を受け、ロシアが併合したクリミア半島で露軍施設を攻撃している。核兵器を持たないドイツは英仏と異なり、ロシアの報復に強い懸念を抱いているということだ。」
「NATO欧州で独自に核兵器を持つのは英仏2国だけだ。」
「ドイツは北大西洋条約機構(NATO)の核共有の枠組みで、国内に米国の核爆弾を貯蔵している。」
うーん、迂闊に断言するにはヤバ過ぎる話ではあるけど、世界には核保有国同士は戦争しない、或いは、してはならないという不文律があるのではないか。
逆に言えば、核保有国とそうでない国とは、たとえ共同所有で核の傘に収まっている国であれ、ドンパチやるぞということなわけだ。
(ドイツ政府 ウクライナへの長距離巡航ミサイル供与には否定的)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240223/k10014368841000.html
「ウクライナを支援する上では「ロシアの勝利を防ぐ」と同時に「戦争がNATOの加盟国に拡大することを防ぐ」という2つの原則を両立させる必要がある」(与党「社会民主党」の有力者のひとりで外交政策などを専門とするラルフ・シュテグナー連邦議会議員)
まあ、それが出来れば苦労はしないんだろうが、ショルツは「ウクライナの勝利のためにはタウルスの供与が必要ではないか」とたたみかける司会者に対して、ロシアの反撃を恐れているからとはおくびにも出さなかった。
「NATOとしてこの戦争に関与しないことが目的の1つだと常に考えなければならない。」(同上)
なーに、タウロスを供与しようがしまいが、ロシアは確実に欧州を狙ってくる。
既に、NATOはウクライナ紛争にどっぷり漬かっていて、今更当事者でないなどとは言えない状況に追い込まれている。
まあ、核保有国に対して攻撃できないかどうかは、必ずしも明確ではない。
先日、イスラエルにミサイルぶち込んだイランの例もあるからな。
しかもイランは、少なくとも大っぴらには核兵器は持っていないことになっている。
非核保有国だって、核保有国を攻撃するという好例だ。
手を出したのはどっちが先か、どこが主戦場かという話はあるけど、ウクライナだって、ロシア相手にドンパチしてるし、ロシア本土に対する攻撃も頻繁に行っている。
やっぱ、不文律は幻なんだろうか・・・。
台湾有事の際には、米国はわが国を基地として中国と対戦すると言われている。
極東最大の軍事基地として、全国の空港を自由に使わせろとねじ込んできている。
反撃能力(敵基地攻撃能力)を最大限活用して、中国の兵力を分散させ、台湾への圧力を減殺させるのが狙いかも知れない(未確認)。
実際、ドンパチやるかどうかは別としても、二正面作戦を取らざるを得ない状況に持ち込むことが重要だ。
わが国は、たぶん、ほいほいと乗っかるに違いない(そうなのかあ?)。
核兵器保有国どうしがドンパチ始めるというのは、確かに危険極まりない気がする。
事態がエスカレートすれば、核戦争に発展しかねないからな。
米国が、なんだかんだ言って、ウクライナの軍事支援に制限を設けているのは、責任ある態度といえる。
英仏が長射程の巡航ミサイルを供与し、英国などはロシア本土への使用も認めているのは、いささか考え物だ。
浮沈子の記憶が確かならば、中国は核保有国だから、米国は直接対決を避けようとするだろう。
ウクライナと同じように、台湾への兵器供与などで間接的に支援を試みるだろうが、ちょっと心もとないからな。
朝鮮戦争やベトナム戦争でそうであったように、我が国はちょうどいい利用対象であり、場合によっては代理戦争してくれるかもしれないしな(そうなのかあ?)。
軍事費の増強だって、GDP2パーセントを目指して、素直に呑み込んでくれている。
最強のパートナーだ。
米国は、世界からの撤退戦を有利に運ぶために、同盟国の協力を必要としている。
NATOも、豪州も、そして我が国も。
核兵器を持たない国々を上手に緩衝帯として使いながら、ソフトランディングを目指している。
米中が直接ドンパチすれば、双方の損害は半端ないからな。
わが国が損害を肩代わりしてくれれば、それに越したことはない(そんなあ!)。
占領後の統治の問題があるから、台湾への核攻撃は行わないだろうし、我が国への核攻撃は後始末が大変だろう。
しかし、やらないという保証はどこにもない。
米国の核の傘が信用ならない話は、すでにドイツでも表面化している。
わが国と異なり、共同所有として国内に核兵器の持ち込みを行わせていてさえ、抑止力としての効果は不安定だ。
中国は、我が国にとって最大の貿易相手国(輸出・輸入とも)であり、地理的にも近い関係にある。
米国の思惑がどうあれ、ポスト台湾有事を見越した長期的対応も考えておなかければならないのではないか。
ウクライナでひと暴れしたのちのロシアだって、北朝鮮を使って極東で中国を支援する二正面作戦を展開するかもしれないしな。
仕掛けたつもりが、逆に仕掛け返されるリスクもある。
「ロシアはプーチン氏のもとだけでなくそれ以前から他国へ侵略を繰り返してきた。ウクライナ侵攻はこれまで繰り返されてきたことの先鋭化だ」(ロシアの歴史研究で知られるミュンヘン・ルートヴィヒマクシミリアン大学のマルティン・シュルツェ・ベッセル教授)
「侵攻の主な目的はヨーロッパの安全保障への挑戦だ。このため、この戦争をロシアとウクライナの戦争とみるべきではない」
80年近く、わが国固有の領土を不法に占拠し続けるロシアが、台湾有事の際に、歴史上かつてないほどの友好関係を築いた中国を支援しないと考えることは出来ない。
国家は義理人情では動かない(そうだっけ?)。
国家は国益で動く。
両者が一致すれば、言うことはないだろう。
ロシアが狙うNATOの分断、核兵器の保有国と非保有国との軋轢、全世界的タイムラインと戦争準備の進捗、米国の軍事プレゼンスの低下、エトセエトセは、ウクライナ情勢と不可分だ。
「ウクライナへの軍事的関与をこれ以上拡大することに支持が得られるとは思わない。政治的に許される範囲で兵器を供与することになる」(シュテグナー議員)
つーか、全体状況を見定めたうえで、個別の軍事支援が決定されていく。
決して、ウクライナの短期的需要、特に最前線での戦況を見て決められているわけではないのだ。
もちろん、切羽詰まった支援が優先されることはあるけど、大枠の範囲内にとどまる。
ロシアだって、欧州大戦争への準備や在庫の積み増しと、前線への補給との間で調整に迫られることはあるに違いない。
3年後に迫った台湾有事には、中国を支援しなければならないからな。
米国には、その際に欧州大戦争との二正面作戦を仕掛けなければならない。
核兵器所有国同士の決定的対決を避け、非保有国に代理戦争させながらソフトランディングを目指す。
義理人情は棚に上げ、国益を追求する中で、我が国がどう振舞うかが問題だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア南部で戦術核演習準備 ウクライナ戦で欧米威圧)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/325492
「プーチン大統領の指示を受けて「非戦略核兵器」の使用を想定した演習の準備を始めた」
「戦術核兵器を意味する」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
「欧米を威圧する狙い」
それはたぶん違うだろう。
「今回の演習は空、海軍で編成するミサイル部隊が参加し、兵員や兵器の即応体制を強化」
準備された戦力は使われる運命にある。
(ロシア、ウクライナ東部の集落の完全制圧を発表…5期目の大統領就任式を前に攻勢)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240506-OYT1T50031/
「オチェレティネを完全に制圧したと発表」
「米政策研究機関「戦争研究所」は、露軍がハルキウなどへの攻撃のため、ウクライナと国境を接する露西部クルスク州に空軍部隊を配置したと指摘した。ウクライナ南部ザポリージャ州から移動させており、クルスク州などに約5万人の兵力を集結」
オケレタイン(オチェレティネ)の制圧については、興味深い記事が上がった。
(ウクライナ軍とロシア軍は兵士補充で格差、愛国的動機による補充は有限)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/there-is-a-disparity-between-the-ukrainian-and-russian-armies-in-terms-of-soldier-recruitment-and-patriotic-motivated-recruitment-is-limited/
「ロシア軍はポクロウシクとコンスタンチノフカを結ぶ幹線道路(T0504)に最短コースで向っている」
「チャシブ・ヤールはコンスタンチノフカの玄関口であり、ウクライナ軍の重要な中継拠点として機能してきた大きな街だ。」
「この地域の主要な中継(兵站)拠点に迫ることでドネツク州全体の防衛を困難にさせるのがロシア軍の目的だ」(カーネギー基金のマイケル・コフマン氏)
戦術的突破は、通常なら戦略の下に行われるが、どうもこの辺りの話を総合すると、圧力をかけ続けてたまたま得られた戦術的突破を、戦略的な目標に整合させようとしている感じだ。
チャシブヤールは確かに戦略目標を意識して攻撃されているけど、オケレタインは棚ボタな感じがする。
「ロシア軍はチャシブ・ヤールへの攻撃を開始し、同時にコンスタンチノフカ~クラマトルスクの補給路を遮断するためアウディーイウカ方面から前線をじわじわと押し上げている。」
両者を結んでいるのが補給路(T0504)というわけだ(画像参照)。
ポクロウシクは、以前からポストアウディーイウカの攻撃目標として取りざたされている補給物資の集積地だからな。
ロシア軍の攻勢は、東部戦線では途切れることなく続いている。
これに加えてハルキウ方面への攻撃が行われれば、ウクライナ軍の兵力はさらに苦しくなる。
戦線が増加することになるからな。
ウクライナ戦線の崩壊は、時間の問題なのかもしれない。
2023年の反転攻勢が、まるで遠い昔のことのような気がする。
非核保有国への攻撃に、不文律はないからな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア、軍事演習で戦術核兵器の使用練習へ 西側の挑発に対応)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/FFVLZRXVEBLVLNISOBVBPGXTUA-2024-05-06/
「ウクライナへのフランス軍派遣の可能性に関するマクロン仏大統領の発言について「ロシアとの直接対決に向けた準備とみなされる」とした」
「ウクライナ支援を巡るキャメロン英外相の発言については「ウクライナが英国の兵器を使ってロシア国内を攻撃した場合、ウクライナ国内外の英国の軍事施設や装備が標的になる可能性がある」と警告」
うーん、核保有国同士のドンパチもあるということか。
「ロシアの今回の発表について「無責任な発言」と非難。ただロシアの戦略核戦力の態勢に変化は見られない」(米国防総省報道官のパトリック・ライダー空軍少将)
米国の対応は、あくまでも抑制的だ。
ロシアは、欧州の一挙手一投足を欧州大戦争に結び付けたがっている(そうなのかあ?)。
その陽動と見做し得る限りにおいて、警告を含めた恫喝はするが、実際の反撃には踏み切らないだろう。
戦域をウクライナに限定することは、少なくとも今の段階においてはロシアにもメリットがあるからな。
しかし、いつかどこかでターニングポイントが訪れる。
警告が反撃に変わり、誰かが止めようと言い出さない限り、どこまでもエスカレートしていくブートストラップが始まる。
地獄の底にまっしぐらだ。
さて、米国はその時どうするんだろな・・・。
🚀スターライナー:米国の選択 ― 2024年05月06日 23:42
スターライナー:米国の選択
(驚いたのは、ボーイングが商用乗組員を失ったことではなく、ボーイングがまったく終わったことだ。)
https://arstechnica.com/space/2024/05/the-surprise-is-not-that-boeing-lost-commercial-crew-but-that-it-finished-at-all/
「固定価格のコンテストにはもう参加できません。同社の最高経営責任者(CEO)は2023年、ボーイングは「こうしたことは二度と行わない」と述べた。」
「固定価格契約では、新製品や新機能の開発によくある難しい問題を解決するための柔軟性がほとんどありません。」
「今後数年間で、同社の宇宙部門は、より少ない入札でより多くの成果を上げ、より迅速に行動できる若い企業に飲み込まれる可能性が高い。」
人工衛星の製作などの分野では、必ずしもそうなるとは限らない気がするけど、企業としてのB社が多くの問題を引きずっていることは確かだ。
が、それは、米国のみならず、レガシー企業ならどこでも同じ気がする。
記事に登場するロケットダインもそうだし、スターライナーを打ちあげるアトラスVを開発したULAだって同じだ(まあ、アトラスVの開発は前身のロッキードマーチンですが)。
企業じゃないけど、NASA自身も同じような問題を抱えている。
技術を社会に適用させようとする時、適切な投資とマネジメントが得られなければ、不適合の問題はどこでも起こり得る話だ。
B社絡みの最近の話としては、ウクライナへ供与する予定だったロケット弾の話もある。
(米国防次官、ウクライナに送ったGLSDBは上手く機能しなかったと示唆)
https://grandfleet.info/us-related/us-undersecretary-of-defense-suggests-glsdb-sent-to-ukraine-did-not-work-well/
「(SDBとM26弾のロケットモーターを組み合わせるGLSDBは)素晴らしいアイデアだが全く機能しなかった」(国防総省で調達を担当するラプランテ国防次官)
「誰とは言わないが、ある企業が空対地兵器を地上発射型の長距離攻撃兵器にするというクールなアイデアを思いついた。このシステムを出来るだけ早くウクライナに届けるため、我々は主要なテスト要件を切り捨て『安全性のテストのみ行え』と命じ、これを直ぐ送り届けたが電磁干渉、戦術、技術、手順、教義、組織、訓練、資材など複数の理由で上手く機能しなかった」
(GLSDB)
https://ja.wikipedia.org/wiki/GLSDB
「GLSDBは、ボーイング社の開発した航空爆弾であるGBU-39 小直径爆弾 (SDB) に、ロケット・ブースターを取り付けた兵器。」
「ボーイング社は、小直径爆弾(SDB)の発射のために、M26ロケット弾に用いる専用の追加コンテナを提案した。」
やれやれ・・・。
「ボーイング社のグローバル営業担当ディレクターのジム・ラリー(Jim Leary)は、2019年の取材に対し、「堅牢な空軍力を持たない〔国々〕に、既存の能力を最大限に活用する機会を与えているため、幅広い顧客層によく適合する」と答えている。」
不具合の原因は、GPSの妨害に脆弱だったことのようで、地上発射型だけではなく「ボーイング社の開発したGBU-39 小直径爆弾 (SDB)」全てに波及する可能性がある。
「米軍や企業は影響軽減の調整に取り組んでいるため当該兵器の効果が完全に失われたわけではない」(航空万能)
まあ、どうでもいいんですが。
つまり、初出のアルスの記事で取り上げられた様々な問題は、いつどこでもどんな企業であっても、政府団体でも起こり得る話だということなわけだ。
物理の神様は公平だ。
上手いこと、クルードラゴンを開発したS社にしたって、何の問題もなく漕ぎ着けたわけではない。
無人試験飛行の際には、チタンバルブの腐食の問題を抱えたままISSにドッキングしてたわけで、一つ間違えばISSごと吹っ飛ばしていた可能性がある(同機体は、その後の地上試験で木っ端微塵!)。
やっぱ、物理の神様のご機嫌だけじゃなく、幸運の女神様のご加護も必要なわけだ。
「驚くべきことは、ボーイング社が商業宇宙競争でより機敏な競争相手に負けたことではない。」
まあ、当然と言えば当然の結果だったからな。
「驚いたのは、この製材会社がそれを作ったということです。」
そこまで言うか・・・。
(長く遅れていたボーイング・スターライナー、宇宙ステーションへの初のパイロット飛行の準備が整った)
https://spaceflightnow.com/2024/05/06/long-delayed-boeing-starliner-ready-for-first-piloted-flight-to-space-station/
「ミッション管理者らは、既知の問題はすべて修正され、他の複数のアップグレードや改善が実施され、宇宙船は徹底的にテストされ、最終的に宇宙飛行士を宇宙ステーションに安全に輸送できる準備が整ったことを確認したと述べている。」
「過去にもいくつか問題がありました。それは過去です。それは今ではありません。」(ミッション司令官バリー・“ブッチ”・ウィルモア)
「2018年と2019年に大々的に報道された2件の737 Max墜落事故の余波を考えると、CFTの立ち上げはボーイングにとって重要な時期に行われ、さらに最近ではアラスカ航空の飛行中に客室ドアの「プラグ」が吹き飛ばされ、航空機に関する新たな疑問が生じたことを考慮すると、会社の安全文化。」
「ウィルモア氏は、スターライナーの打ち上げをボーイング社の航空機問題との関連で捉えていないと述べた。」
個人的な感情の整理としてはともかく、両者には密接な関連がある。
さらに、スターライナーの打ち上げを監督しているのが過去に17名の宇宙飛行士の犠牲者を出してきたNASAであることもな。
「過去は過去、それは現在ではない」
ウィルモア氏はそう言うけれど、それは現在だけではなく、未来にもつながっている。
神ならぬ人の作りしものに完全なものはない。
だからこそ、何かを作り上げることは困難で、かつ尊い。
CFTは、間もなく始まる。
「簡単だったと言うつもりはない。それはちょっとした感情的なジェットコースターです。」(スニータウィリアムズ氏)
「最終的にはここに辿り着くだろうと分かっていました。しっかりとした宇宙船です。今は他の場所に行きたいとは思いません。」(同上)
その期待に、是非とも応えてもらいたいものだ・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スペースXは大々的に宣伝されたが、ボーイングの初の有人飛行は今でも歴史的なものである)
https://arstechnica.com/space/2024/05/spacex-got-the-fanfare-but-boeings-first-crew-flight-is-still-historic/
「クリッペンの経験は大きく異なりました。スペースシャトルは人が乗らずに打ち上げられることはなく、 STS-1として知られるコロンビア号の初飛行は、NASAがこれまでに行ったミッションの中で最も危険なものだったかもしれない。」
「STS-1ミッションでの壊滅的な失敗により乗組員が死亡した可能性は12分の1の確率」
20世紀の人類が冒険心に富んでいたことは間違いない。
「打ち上げ後の最初の数時間で、宇宙飛行士はスラスターを発射してスターライナーの後部に取り付けられた太陽電池アレイを太陽に向けて発電できるかどうかを確認する。スターライナーには、乗組員が宇宙船の向きを制御するための 2 つのハンドコントローラーと、スペースシャトルの飛行を彷彿とさせるコックピットディスプレイが備わっています。」
「2年前にスペースX社のドラゴン宇宙船で宇宙ステーションに打ち上げられたNASAの宇宙飛行士、ボブ・ハインズさんは、ボーイング社のスターライナーが最初のドッキングに到着したとき、軌道上の研究所に乗っていた。彼は、宇宙でドラゴンとスターライナーに乗った数少ない宇宙飛行士の一人です。」
「「両者の間にはかなり対照的だ」と彼はArsに語った。 「ドラゴンは少し大きく感じます。おそらくそれは形状が違うだけです。」」
B社のコックピットは良く知らないが、まるでテレビゲームのようなタッチパネルで操作するクルードラゴンとは違うんだろう(未確認)。
「ドラゴンはパラシュートで海に飛び降りるが、スターライナーはパラシュートで地上に着陸し、おそらくニューメキシコ州のホワイトサンズに着陸する予定」
「車両内での乗組員の役割についての一般的な考え方は少し異なります」
「スターライナーは信じられないほど有能な乗り物です。たとえ通信が途絶えたとしても、必要に応じて通信なしでランデブーとドッキングを完了することができます。飛行ルールが許す限りです。スペースXは主にホーソーン(スペースXミッションコントロール)から制御されています。」地上にあるため、通信に非常に依存しており、地上と追跡およびデータ中継衛星の間に非常に堅牢なシステムがあり、それが可能です。」
「RD-180のエンジンは、打ち上げ時に3.5Gを超えないようにスロットルダウンします。違う感覚になるでしょう。私が飛んだシャトル飛行は、ソユーズと比べて全く違いました。」私たちはそれらの身体感覚が何であるかを知ることを楽しみにしています。」(ウィルモア氏)
「私たちにとって最も印象的だったのは、大気圏再突入直前にトランクから離れたときです」(ダグ・ハーリー:クルードラゴンのテストパイロット)
「巨大なツーバイフォーが座席の後ろにぶつかったような気がしました。そのとき、私は『なんてことだ、あれは何だ?!』と罵倒の声を上げたかもしれません。」(同上)
まあ、切り離しの際には若干加速して、トランクがぶつからないようにするからな。
「燃料を補給し、発射脱出システムが作動したとき・・・ある種の重大な音と衝撃があり、コンピューターコマンドを送信してバルブが実際に動いて再構成を行うタイミングとそれに伴う音がありました。それは私たち二人にとってちょっとした驚きでした」(ボブベンケン:クルードラゴンのテストパイロット)
「バルブが動いている間、発射台上でいくつかの異なることが事前に警告されていました。バルブに呼び水をしている間、あちこちで小さなドーンという音が聞こえるかもしれません」(スニータウィリアムズ)
「スターライナーで宇宙飛行士が初めて宇宙に飛ぶのは歴史的なことになるだろう。スターライナーは、NASAのマーキュリー、ジェミニ、アポロ、スペースシャトル、スペースXのドラゴンに続き、宇宙飛行士を軌道に乗せる米国の6番目の有人宇宙船となる。」
「NASAは、クルードラゴン宇宙船とスターライナー宇宙船の安全基準を、7か月のミッション中に乗組員の宇宙飛行士が死亡する事故が発生する確率を270分の1に設定した。」
「2020年のSpaceXの宇宙飛行士試験飛行前に、NASAはクルードラゴンの長期ミッションにおける「乗組員の損失」(LOC)の確率を276分の1と判定した。」
「NASA は、Crew Dragon の「ミッション喪失」(LOM)の全体的なリスクを 60 分の 1 と計算しました。このリスクには、クルードラゴンが計画通りに宇宙ステーションに到着しなかったものの、乗組員は無事に地球に帰還したというシナリオが含まれます。」
LOM>LOCなわけだな。
「スターライナーの場合、7か月のミッションで乗組員が失われる確率は295分の1だという。任務遂行不能リスク数は 57 分の 1 です。」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャーのスティーブ・スティッチ氏)
しかし、それらは皆、机上の空論だ。
「今月のスターライナーの試験飛行がうまくいけば、NASAはボーイングのカプセルが来年から宇宙ステーションへの長期ミッションを飛行できることを認定したいと考えている。」
そう上手くいくのか。
実際に飛んでみなければ分からない不具合は必ずある。
「2 件の致命的な災害の後、シャトル プログラムの終了までに、NASA は 1 回のミッションで乗組員が死亡するリスクを約 90 分の 1 と計算」
スティーブンクラークは、有人初飛行のリスクをしつこく追及している。
米国は、世界の他のどの国よりも多くの有人宇宙船を初飛行させている。
実際には、その初飛行の段階で大きなトラブルに見舞われたことはない。
アポロ1号は地上試験で事故った。
チャレンジャーもコロンビアも、運用中の事故だった。
アポロ13号は、最大の危機の一つだったが、からくも乗り切った(LOMだったがLOCには至らなかった)。
ソユーズも、2回ほど緊急脱出を行っているし、初期には死亡事故も起こっている。
開発段階で、ロケットや宇宙船が爆発炎上木っ端みじんになるシーンは、飽きる程見ているしな(特に最近は多い!?)。
まあいい。
ISSでは、ドッキングに備えて、ハーモニー先端のドックを開放している。
(ISSでクルードラゴン宇宙船の移動作業実施 スターライナー到着に備える)
https://sorae.info/space/20240505-crew-dragon.html
「アメリカ航空宇宙局(NASA)の有人宇宙飛行ミッション「Crew-8(クルー8)」で使用されているクルードラゴン「Endeavour(エンデバー)」は、4名のクルーを乗せて2024年5月2日21時57分にISSの「Harmony(ハーモニー)」モジュール前方のドッキングポートを離脱し、同日22時46分に同モジュール上方のドッキングポートへ再ドッキングすることに成功しました。」
以前にも取り上げた記憶があるけど、再ドッキングできないリスクを回避するため、乗船して移動する「しきたり」になっているようだ(脱出用宇宙船がなくなっちまうからな)。
「スターライナーとクルードラゴン、それに補給船「Cargo Dragon(カーゴドラゴン)」がISSにドッキングできる場所は、ハーモニーの前方と上方の2か所にあります。スターライナーは前方へドッキングする予定なのですが、そこにはクルードラゴンが係留されていたため、スターライナーが打ち上げられる前にハーモニーの上方へ移動させなければなりません。ハーモニー上方のドッキングポートには2024年4月29日までカーゴドラゴンが係留されていたため、クルードラゴンを移動するにはカーゴドラゴンの離脱を待つ必要がありました。」
「NASAによると今回の移動はISSの歴史上28回目の作業」
「CFTのスターライナーは2024年5月7日11時34分に打ち上げられ、5月8日13時48分にISSへドッキングする予定」(日本時間:米国東部時間より13時間早い:3月10日から夏時間に移行)
無事な打ち上げとドッキングを願わずにはいられない・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(コマーシャルクループログラム)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/
(ライブ視聴: NASA のボーイング乗組員飛行試験の報道が進行中)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/watch-live-nasas-boeing-crew-flight-test-coverage-underway/
「NASA のボーイング乗組員飛行試験に関する NASA の報道は、NASA+、NASA Television、NASA アプリ、YouTube、および NASA のWeb サイトで進行中です。」
今日は、スターライナー一色だな・・・。
(NASA のボーイング乗組員飛行試験の主要な打ち上げマイルストーン)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/nasas-boeing-crew-flight-test-key-launch-milestones/
「時間 出来事(すべておおよその時間)
午後 6 時 26 分 運航乗務員がスーツアップ作業を開始
午後 7 時 04 分 乗組員がニール・A・アームストロング作戦および検査棟から退出
午後 7 時 14 分 乗組員が出発し、宇宙発射施設-41 へ移動
7:午後39時 乗組員がパッドに到着、タワーに登り、ホワイトルームに入り、スターライナーカプセルに別々に入る
午後8時57分 スターライナーカプセル内の乗組員が完了
午後9時24分 ハッチの閉鎖と漏れのチェックが完了
午後9時32分 ハッチの閉鎖が完了
午後9時44分 ホワイトの設定打ち上げ用の部屋
午後10時09分 打ち上げチェックのため空室
午後10時23分 乗組員アクセスアームが格納される
午後10時34分 打ち上げ!
午後10時35分 ULAロケットがMaxQに到達
午後10時40分 アトラスVブースターが分離
午後10時48分 ボーイング・スターライナーが分離
午後11時05分 軌道投入燃焼」
(NASAのボーイング乗組員飛行試験:アトラスVへの給油が進行中)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/nasas-boeing-crew-flight-test-atlas-v-fueling-underway/
「L-6:00:00 アトラス V クライオロード
L-4:00:00 アトラス V クライオロード完了 / 安定した構成
L-4:30:00 乗組員のスーツアップ開始
L-4:04:00 T-4 分間保持開始
L-3:20:00 乗組員のスーツアップ完了 / 発射台へ出発
L-3:10:00 乗組員モジュールの準備開始
L-2:50:00 乗組員が挿入のために到着
L-1:20:00 ハッチ閉鎖完了
L-0:50:00 客室の漏れチェック / 客室の与圧完了
L-0:35:00 乗務員スペースから地上への通信チェック
L-0:22:00 フライトディレクターの投票: 端末数を調べる
L-0:20:00 乗組員バイザーが打ち上げ用に設定されている
L-0:18:00 スターライナーが端末数をポーリング
L-0:18:00 スターライナーが内部電源に接続
されている L-0:11:00 乗組員アクセスアームが格納されている
L-0:07:00 アトラス V ロケットがポーリングされているターミナルカウント用
L-0:07:00 ターミナルカウント用に設定されたスターライナー
L-0:05:00 上昇用に設定されたスターライナー
L-0:04:00 T-4 分間のホールドを解除
L-0:00:00 アトラス V / スターライナー乗組員の出発」
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
「NASA
今日の #Starliner の打ち上げは、チームがアトラス V の Centaur ステージで酸素逃がしバルブを評価するため、中止されました。宇宙飛行士は Starliner を降り、乗組員宿舎に戻ります。」
ユーチューブのコメント欄に表示され、生中継でも宇宙飛行士が下りてしまった。
やれやれ・・・。
2段目の酸素リリーフバルブのトラブルとあるけど、注入が終わってから相当時間が経っているからな。
バルブといえば、OFT-2の打ち上げを遅らせた固着の悪夢が蘇る。
またか・・・。
まあ、あの時はスターライナー側のトラブルだったが、今回はセントール上段だ。
今日は雨模様なのをいいことに、フィットネスをサボって、CFTに備えていたのになあ…。
しょうがない、腹いせに爆食して、ふて寝でもするか(そんなあ!)。
(スターライナーの打ち上げがアトラス5のセントール上段のバルブトラブルで失敗)
https://spaceflightnow.com/2024/05/07/starliner-launch-scrubbed-by-trouble-with-a-valve-in-the-atlas-5s-centaur-upper-stage/
「ロケットのセントール上段にある酸素逃がし弁が後期段階で「ガタガタ」した原因を解明する必要がある」
「バルブを交換する必要がある場合、ULA は修理のためにロケットを処理施設に戻さなければならない可能性」
「バルブの問題が検出されたとき、エンジニアは推進剤の充填を完了する途中」
「エンジニアはその性能を評価した後、その動作に「快適」を感じることができず、打ち上げは中止されました。」
「宇宙にいて地上にいたいと願うよりも、地上にいて宇宙にいたいと願っているほうがいいのです。」(機長のバリー・“ブッチ”・ウィルモア:お気に入りの言葉の 1 つ)
「このミッションでは確かに未知の部分がいくつかあり、予期せぬ事態に遭遇する可能性があります。しかし、私たちの今の仕事は、警戒を怠らず、問題を探し続けることです。」(NASAの宇宙運用副管理者であるジム・フリー氏)
慌てることはない。
その言葉通り、正しい選択を続けてもらいたいものだ・・・。
(NASAのボーイング乗組員の飛行試験が失敗に終わった)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/nasas-boeing-crew-flight-test-scrubbed/
「NASA、ボーイング、およびユナイテッド・ローンチ・アライアンスは、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス・アトラスVロケット・ケンタウロス第2段の酸素逃がし弁の観察に欠陥があったため、5月6日月曜日、同局による国際宇宙ステーションへのボーイング乗組員飛行試験の打ち上げの機会を取りやめた。」
「NASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモアとスニ・ウィリアムズは、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地のスペース・ローンチ・コンプレックス-41でスターライナー宇宙船から降り、宇宙飛行士乗組員宿舎に戻る予定だ。」
生の映像では、宿舎に入るところまで映っていた。
まあいい。
故障の詳細、復旧の見通し、次回打ち上げのスケジュールなどが分かれば、また書く。
(驚いたのは、ボーイングが商用乗組員を失ったことではなく、ボーイングがまったく終わったことだ。)
https://arstechnica.com/space/2024/05/the-surprise-is-not-that-boeing-lost-commercial-crew-but-that-it-finished-at-all/
「固定価格のコンテストにはもう参加できません。同社の最高経営責任者(CEO)は2023年、ボーイングは「こうしたことは二度と行わない」と述べた。」
「固定価格契約では、新製品や新機能の開発によくある難しい問題を解決するための柔軟性がほとんどありません。」
「今後数年間で、同社の宇宙部門は、より少ない入札でより多くの成果を上げ、より迅速に行動できる若い企業に飲み込まれる可能性が高い。」
人工衛星の製作などの分野では、必ずしもそうなるとは限らない気がするけど、企業としてのB社が多くの問題を引きずっていることは確かだ。
が、それは、米国のみならず、レガシー企業ならどこでも同じ気がする。
記事に登場するロケットダインもそうだし、スターライナーを打ちあげるアトラスVを開発したULAだって同じだ(まあ、アトラスVの開発は前身のロッキードマーチンですが)。
企業じゃないけど、NASA自身も同じような問題を抱えている。
技術を社会に適用させようとする時、適切な投資とマネジメントが得られなければ、不適合の問題はどこでも起こり得る話だ。
B社絡みの最近の話としては、ウクライナへ供与する予定だったロケット弾の話もある。
(米国防次官、ウクライナに送ったGLSDBは上手く機能しなかったと示唆)
https://grandfleet.info/us-related/us-undersecretary-of-defense-suggests-glsdb-sent-to-ukraine-did-not-work-well/
「(SDBとM26弾のロケットモーターを組み合わせるGLSDBは)素晴らしいアイデアだが全く機能しなかった」(国防総省で調達を担当するラプランテ国防次官)
「誰とは言わないが、ある企業が空対地兵器を地上発射型の長距離攻撃兵器にするというクールなアイデアを思いついた。このシステムを出来るだけ早くウクライナに届けるため、我々は主要なテスト要件を切り捨て『安全性のテストのみ行え』と命じ、これを直ぐ送り届けたが電磁干渉、戦術、技術、手順、教義、組織、訓練、資材など複数の理由で上手く機能しなかった」
(GLSDB)
https://ja.wikipedia.org/wiki/GLSDB
「GLSDBは、ボーイング社の開発した航空爆弾であるGBU-39 小直径爆弾 (SDB) に、ロケット・ブースターを取り付けた兵器。」
「ボーイング社は、小直径爆弾(SDB)の発射のために、M26ロケット弾に用いる専用の追加コンテナを提案した。」
やれやれ・・・。
「ボーイング社のグローバル営業担当ディレクターのジム・ラリー(Jim Leary)は、2019年の取材に対し、「堅牢な空軍力を持たない〔国々〕に、既存の能力を最大限に活用する機会を与えているため、幅広い顧客層によく適合する」と答えている。」
不具合の原因は、GPSの妨害に脆弱だったことのようで、地上発射型だけではなく「ボーイング社の開発したGBU-39 小直径爆弾 (SDB)」全てに波及する可能性がある。
「米軍や企業は影響軽減の調整に取り組んでいるため当該兵器の効果が完全に失われたわけではない」(航空万能)
まあ、どうでもいいんですが。
つまり、初出のアルスの記事で取り上げられた様々な問題は、いつどこでもどんな企業であっても、政府団体でも起こり得る話だということなわけだ。
物理の神様は公平だ。
上手いこと、クルードラゴンを開発したS社にしたって、何の問題もなく漕ぎ着けたわけではない。
無人試験飛行の際には、チタンバルブの腐食の問題を抱えたままISSにドッキングしてたわけで、一つ間違えばISSごと吹っ飛ばしていた可能性がある(同機体は、その後の地上試験で木っ端微塵!)。
やっぱ、物理の神様のご機嫌だけじゃなく、幸運の女神様のご加護も必要なわけだ。
「驚くべきことは、ボーイング社が商業宇宙競争でより機敏な競争相手に負けたことではない。」
まあ、当然と言えば当然の結果だったからな。
「驚いたのは、この製材会社がそれを作ったということです。」
そこまで言うか・・・。
(長く遅れていたボーイング・スターライナー、宇宙ステーションへの初のパイロット飛行の準備が整った)
https://spaceflightnow.com/2024/05/06/long-delayed-boeing-starliner-ready-for-first-piloted-flight-to-space-station/
「ミッション管理者らは、既知の問題はすべて修正され、他の複数のアップグレードや改善が実施され、宇宙船は徹底的にテストされ、最終的に宇宙飛行士を宇宙ステーションに安全に輸送できる準備が整ったことを確認したと述べている。」
「過去にもいくつか問題がありました。それは過去です。それは今ではありません。」(ミッション司令官バリー・“ブッチ”・ウィルモア)
「2018年と2019年に大々的に報道された2件の737 Max墜落事故の余波を考えると、CFTの立ち上げはボーイングにとって重要な時期に行われ、さらに最近ではアラスカ航空の飛行中に客室ドアの「プラグ」が吹き飛ばされ、航空機に関する新たな疑問が生じたことを考慮すると、会社の安全文化。」
「ウィルモア氏は、スターライナーの打ち上げをボーイング社の航空機問題との関連で捉えていないと述べた。」
個人的な感情の整理としてはともかく、両者には密接な関連がある。
さらに、スターライナーの打ち上げを監督しているのが過去に17名の宇宙飛行士の犠牲者を出してきたNASAであることもな。
「過去は過去、それは現在ではない」
ウィルモア氏はそう言うけれど、それは現在だけではなく、未来にもつながっている。
神ならぬ人の作りしものに完全なものはない。
だからこそ、何かを作り上げることは困難で、かつ尊い。
CFTは、間もなく始まる。
「簡単だったと言うつもりはない。それはちょっとした感情的なジェットコースターです。」(スニータウィリアムズ氏)
「最終的にはここに辿り着くだろうと分かっていました。しっかりとした宇宙船です。今は他の場所に行きたいとは思いません。」(同上)
その期待に、是非とも応えてもらいたいものだ・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スペースXは大々的に宣伝されたが、ボーイングの初の有人飛行は今でも歴史的なものである)
https://arstechnica.com/space/2024/05/spacex-got-the-fanfare-but-boeings-first-crew-flight-is-still-historic/
「クリッペンの経験は大きく異なりました。スペースシャトルは人が乗らずに打ち上げられることはなく、 STS-1として知られるコロンビア号の初飛行は、NASAがこれまでに行ったミッションの中で最も危険なものだったかもしれない。」
「STS-1ミッションでの壊滅的な失敗により乗組員が死亡した可能性は12分の1の確率」
20世紀の人類が冒険心に富んでいたことは間違いない。
「打ち上げ後の最初の数時間で、宇宙飛行士はスラスターを発射してスターライナーの後部に取り付けられた太陽電池アレイを太陽に向けて発電できるかどうかを確認する。スターライナーには、乗組員が宇宙船の向きを制御するための 2 つのハンドコントローラーと、スペースシャトルの飛行を彷彿とさせるコックピットディスプレイが備わっています。」
「2年前にスペースX社のドラゴン宇宙船で宇宙ステーションに打ち上げられたNASAの宇宙飛行士、ボブ・ハインズさんは、ボーイング社のスターライナーが最初のドッキングに到着したとき、軌道上の研究所に乗っていた。彼は、宇宙でドラゴンとスターライナーに乗った数少ない宇宙飛行士の一人です。」
「「両者の間にはかなり対照的だ」と彼はArsに語った。 「ドラゴンは少し大きく感じます。おそらくそれは形状が違うだけです。」」
B社のコックピットは良く知らないが、まるでテレビゲームのようなタッチパネルで操作するクルードラゴンとは違うんだろう(未確認)。
「ドラゴンはパラシュートで海に飛び降りるが、スターライナーはパラシュートで地上に着陸し、おそらくニューメキシコ州のホワイトサンズに着陸する予定」
「車両内での乗組員の役割についての一般的な考え方は少し異なります」
「スターライナーは信じられないほど有能な乗り物です。たとえ通信が途絶えたとしても、必要に応じて通信なしでランデブーとドッキングを完了することができます。飛行ルールが許す限りです。スペースXは主にホーソーン(スペースXミッションコントロール)から制御されています。」地上にあるため、通信に非常に依存しており、地上と追跡およびデータ中継衛星の間に非常に堅牢なシステムがあり、それが可能です。」
「RD-180のエンジンは、打ち上げ時に3.5Gを超えないようにスロットルダウンします。違う感覚になるでしょう。私が飛んだシャトル飛行は、ソユーズと比べて全く違いました。」私たちはそれらの身体感覚が何であるかを知ることを楽しみにしています。」(ウィルモア氏)
「私たちにとって最も印象的だったのは、大気圏再突入直前にトランクから離れたときです」(ダグ・ハーリー:クルードラゴンのテストパイロット)
「巨大なツーバイフォーが座席の後ろにぶつかったような気がしました。そのとき、私は『なんてことだ、あれは何だ?!』と罵倒の声を上げたかもしれません。」(同上)
まあ、切り離しの際には若干加速して、トランクがぶつからないようにするからな。
「燃料を補給し、発射脱出システムが作動したとき・・・ある種の重大な音と衝撃があり、コンピューターコマンドを送信してバルブが実際に動いて再構成を行うタイミングとそれに伴う音がありました。それは私たち二人にとってちょっとした驚きでした」(ボブベンケン:クルードラゴンのテストパイロット)
「バルブが動いている間、発射台上でいくつかの異なることが事前に警告されていました。バルブに呼び水をしている間、あちこちで小さなドーンという音が聞こえるかもしれません」(スニータウィリアムズ)
「スターライナーで宇宙飛行士が初めて宇宙に飛ぶのは歴史的なことになるだろう。スターライナーは、NASAのマーキュリー、ジェミニ、アポロ、スペースシャトル、スペースXのドラゴンに続き、宇宙飛行士を軌道に乗せる米国の6番目の有人宇宙船となる。」
「NASAは、クルードラゴン宇宙船とスターライナー宇宙船の安全基準を、7か月のミッション中に乗組員の宇宙飛行士が死亡する事故が発生する確率を270分の1に設定した。」
「2020年のSpaceXの宇宙飛行士試験飛行前に、NASAはクルードラゴンの長期ミッションにおける「乗組員の損失」(LOC)の確率を276分の1と判定した。」
「NASA は、Crew Dragon の「ミッション喪失」(LOM)の全体的なリスクを 60 分の 1 と計算しました。このリスクには、クルードラゴンが計画通りに宇宙ステーションに到着しなかったものの、乗組員は無事に地球に帰還したというシナリオが含まれます。」
LOM>LOCなわけだな。
「スターライナーの場合、7か月のミッションで乗組員が失われる確率は295分の1だという。任務遂行不能リスク数は 57 分の 1 です。」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャーのスティーブ・スティッチ氏)
しかし、それらは皆、机上の空論だ。
「今月のスターライナーの試験飛行がうまくいけば、NASAはボーイングのカプセルが来年から宇宙ステーションへの長期ミッションを飛行できることを認定したいと考えている。」
そう上手くいくのか。
実際に飛んでみなければ分からない不具合は必ずある。
「2 件の致命的な災害の後、シャトル プログラムの終了までに、NASA は 1 回のミッションで乗組員が死亡するリスクを約 90 分の 1 と計算」
スティーブンクラークは、有人初飛行のリスクをしつこく追及している。
米国は、世界の他のどの国よりも多くの有人宇宙船を初飛行させている。
実際には、その初飛行の段階で大きなトラブルに見舞われたことはない。
アポロ1号は地上試験で事故った。
チャレンジャーもコロンビアも、運用中の事故だった。
アポロ13号は、最大の危機の一つだったが、からくも乗り切った(LOMだったがLOCには至らなかった)。
ソユーズも、2回ほど緊急脱出を行っているし、初期には死亡事故も起こっている。
開発段階で、ロケットや宇宙船が爆発炎上木っ端みじんになるシーンは、飽きる程見ているしな(特に最近は多い!?)。
まあいい。
ISSでは、ドッキングに備えて、ハーモニー先端のドックを開放している。
(ISSでクルードラゴン宇宙船の移動作業実施 スターライナー到着に備える)
https://sorae.info/space/20240505-crew-dragon.html
「アメリカ航空宇宙局(NASA)の有人宇宙飛行ミッション「Crew-8(クルー8)」で使用されているクルードラゴン「Endeavour(エンデバー)」は、4名のクルーを乗せて2024年5月2日21時57分にISSの「Harmony(ハーモニー)」モジュール前方のドッキングポートを離脱し、同日22時46分に同モジュール上方のドッキングポートへ再ドッキングすることに成功しました。」
以前にも取り上げた記憶があるけど、再ドッキングできないリスクを回避するため、乗船して移動する「しきたり」になっているようだ(脱出用宇宙船がなくなっちまうからな)。
「スターライナーとクルードラゴン、それに補給船「Cargo Dragon(カーゴドラゴン)」がISSにドッキングできる場所は、ハーモニーの前方と上方の2か所にあります。スターライナーは前方へドッキングする予定なのですが、そこにはクルードラゴンが係留されていたため、スターライナーが打ち上げられる前にハーモニーの上方へ移動させなければなりません。ハーモニー上方のドッキングポートには2024年4月29日までカーゴドラゴンが係留されていたため、クルードラゴンを移動するにはカーゴドラゴンの離脱を待つ必要がありました。」
「NASAによると今回の移動はISSの歴史上28回目の作業」
「CFTのスターライナーは2024年5月7日11時34分に打ち上げられ、5月8日13時48分にISSへドッキングする予定」(日本時間:米国東部時間より13時間早い:3月10日から夏時間に移行)
無事な打ち上げとドッキングを願わずにはいられない・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(コマーシャルクループログラム)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/
(ライブ視聴: NASA のボーイング乗組員飛行試験の報道が進行中)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/watch-live-nasas-boeing-crew-flight-test-coverage-underway/
「NASA のボーイング乗組員飛行試験に関する NASA の報道は、NASA+、NASA Television、NASA アプリ、YouTube、および NASA のWeb サイトで進行中です。」
今日は、スターライナー一色だな・・・。
(NASA のボーイング乗組員飛行試験の主要な打ち上げマイルストーン)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/nasas-boeing-crew-flight-test-key-launch-milestones/
「時間 出来事(すべておおよその時間)
午後 6 時 26 分 運航乗務員がスーツアップ作業を開始
午後 7 時 04 分 乗組員がニール・A・アームストロング作戦および検査棟から退出
午後 7 時 14 分 乗組員が出発し、宇宙発射施設-41 へ移動
7:午後39時 乗組員がパッドに到着、タワーに登り、ホワイトルームに入り、スターライナーカプセルに別々に入る
午後8時57分 スターライナーカプセル内の乗組員が完了
午後9時24分 ハッチの閉鎖と漏れのチェックが完了
午後9時32分 ハッチの閉鎖が完了
午後9時44分 ホワイトの設定打ち上げ用の部屋
午後10時09分 打ち上げチェックのため空室
午後10時23分 乗組員アクセスアームが格納される
午後10時34分 打ち上げ!
午後10時35分 ULAロケットがMaxQに到達
午後10時40分 アトラスVブースターが分離
午後10時48分 ボーイング・スターライナーが分離
午後11時05分 軌道投入燃焼」
(NASAのボーイング乗組員飛行試験:アトラスVへの給油が進行中)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/nasas-boeing-crew-flight-test-atlas-v-fueling-underway/
「L-6:00:00 アトラス V クライオロード
L-4:00:00 アトラス V クライオロード完了 / 安定した構成
L-4:30:00 乗組員のスーツアップ開始
L-4:04:00 T-4 分間保持開始
L-3:20:00 乗組員のスーツアップ完了 / 発射台へ出発
L-3:10:00 乗組員モジュールの準備開始
L-2:50:00 乗組員が挿入のために到着
L-1:20:00 ハッチ閉鎖完了
L-0:50:00 客室の漏れチェック / 客室の与圧完了
L-0:35:00 乗務員スペースから地上への通信チェック
L-0:22:00 フライトディレクターの投票: 端末数を調べる
L-0:20:00 乗組員バイザーが打ち上げ用に設定されている
L-0:18:00 スターライナーが端末数をポーリング
L-0:18:00 スターライナーが内部電源に接続
されている L-0:11:00 乗組員アクセスアームが格納されている
L-0:07:00 アトラス V ロケットがポーリングされているターミナルカウント用
L-0:07:00 ターミナルカウント用に設定されたスターライナー
L-0:05:00 上昇用に設定されたスターライナー
L-0:04:00 T-4 分間のホールドを解除
L-0:00:00 アトラス V / スターライナー乗組員の出発」
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
「NASA
今日の #Starliner の打ち上げは、チームがアトラス V の Centaur ステージで酸素逃がしバルブを評価するため、中止されました。宇宙飛行士は Starliner を降り、乗組員宿舎に戻ります。」
ユーチューブのコメント欄に表示され、生中継でも宇宙飛行士が下りてしまった。
やれやれ・・・。
2段目の酸素リリーフバルブのトラブルとあるけど、注入が終わってから相当時間が経っているからな。
バルブといえば、OFT-2の打ち上げを遅らせた固着の悪夢が蘇る。
またか・・・。
まあ、あの時はスターライナー側のトラブルだったが、今回はセントール上段だ。
今日は雨模様なのをいいことに、フィットネスをサボって、CFTに備えていたのになあ…。
しょうがない、腹いせに爆食して、ふて寝でもするか(そんなあ!)。
(スターライナーの打ち上げがアトラス5のセントール上段のバルブトラブルで失敗)
https://spaceflightnow.com/2024/05/07/starliner-launch-scrubbed-by-trouble-with-a-valve-in-the-atlas-5s-centaur-upper-stage/
「ロケットのセントール上段にある酸素逃がし弁が後期段階で「ガタガタ」した原因を解明する必要がある」
「バルブを交換する必要がある場合、ULA は修理のためにロケットを処理施設に戻さなければならない可能性」
「バルブの問題が検出されたとき、エンジニアは推進剤の充填を完了する途中」
「エンジニアはその性能を評価した後、その動作に「快適」を感じることができず、打ち上げは中止されました。」
「宇宙にいて地上にいたいと願うよりも、地上にいて宇宙にいたいと願っているほうがいいのです。」(機長のバリー・“ブッチ”・ウィルモア:お気に入りの言葉の 1 つ)
「このミッションでは確かに未知の部分がいくつかあり、予期せぬ事態に遭遇する可能性があります。しかし、私たちの今の仕事は、警戒を怠らず、問題を探し続けることです。」(NASAの宇宙運用副管理者であるジム・フリー氏)
慌てることはない。
その言葉通り、正しい選択を続けてもらいたいものだ・・・。
(NASAのボーイング乗組員の飛行試験が失敗に終わった)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/05/06/nasas-boeing-crew-flight-test-scrubbed/
「NASA、ボーイング、およびユナイテッド・ローンチ・アライアンスは、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス・アトラスVロケット・ケンタウロス第2段の酸素逃がし弁の観察に欠陥があったため、5月6日月曜日、同局による国際宇宙ステーションへのボーイング乗組員飛行試験の打ち上げの機会を取りやめた。」
「NASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモアとスニ・ウィリアムズは、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地のスペース・ローンチ・コンプレックス-41でスターライナー宇宙船から降り、宇宙飛行士乗組員宿舎に戻る予定だ。」
生の映像では、宿舎に入るところまで映っていた。
まあいい。
故障の詳細、復旧の見通し、次回打ち上げのスケジュールなどが分かれば、また書く。
最近のコメント