🚀スターライナー:ソユーズでの帰還 ― 2024年08月21日 07:44
スターライナー:ソユーズでの帰還
(ロシアの年金受給者、ウラジミール・プーチン大統領にスターライナーの宇宙飛行士の救出を要請)
https://arstechnica.com/space/2024/08/boeings-starliner-problems-have-become-fodder-for-putins-propaganda-squads/
「現在、宇宙には2人のアメリカ人宇宙飛行士がいます」
「彼らは2か月間、困難に直面しています。彼らのボーイング機は途中で故障し、エンジンが故障し、なんとか国際宇宙ステーションにたどり着きました。そして今、彼らはどうやって戻ればいいのか分かりません。彼らを助けてください。」
まあ、これはロシア特有の洒落で、まともに取り合うことはないと思うんだが、エリックバーガーは本気で噛みついている。
「これは愚かな行為であり、スペースXの台頭を都合よく無視している。スペースXは、主力の「ほうき」であるファルコン9ロケットで、2024年までに80回以上のミッションを打ち上げている。対照的に、ロシアの宇宙事業全体では、軌道打ち上げは合計9回だ。」
「NASAはウィルモアとウィリアムズを帰還させる現実的な手段を持っている。必要なら、彼らは来月打ち上げ予定のクルー9ミッションに乗って帰還することになる。」
そのファルコン9にも懸念がないわけではない。
先日、2段目の燃焼が正常に行われなかった件については、エンジンの問題が発覚した(既に解決済みとされているが、その後に有人打ち上げが行われたことはない)。
が、まあ、ソユーズだって冷却水漏れとかいろいろ問題を起こしているからな(そっちは、表向き「微小隕石の衝突」ということになっている)。
実際にCFTの宇宙飛行士2人がソユーズで帰還することはないだろうが、選択肢の一つとしては残されているともいえる。
エリックバーガーは、ひょっとして何か掴んでいるのではないか?。
クルー9の打ち上げが8月18日から9月24日に変更されたのだって、表向きはスターライナーの自動帰還プログラムの地上施設における確認が理由とされているが、本当はクルードラゴンに何らかの問題が見つかって、その対応に追われているからではないのか(未確認)。
民間打ち上げのポラリスドーンは8月下旬に行われるようだからな。
問題があるとすれば、ISSへのドッキング絡みに違いない。
やっぱスラスターか!?。
スターライナーのトラブルを受けて、スペースXでも確認したところ、重大な問題が見つかったのかもしれない(そうなのかあ?)。
で、急遽、打ち上げを延期して必死で対応を進めているわけだ。
現在ISSにドッキングしているクルー8のドラゴン宇宙船だって怪しい。
もう、スターライナーどころではないのかもしれない・・・。
と、まあ、例によって、浮沈子の妄想は膨らみ続け、何の根拠もない空想上の危機をもてあそぶことになっている。
やれやれ・・・。
「・・・必要なら、彼らは来月打ち上げ予定のクルー9ミッションに乗って帰還することになる。」(再掲)
浮沈子はスターライナーでの帰還を強行するに違いないと思っているけど、エリックバーガーはクルー9の宇宙飛行士を2人減らして、その枠で帰還させることを想定している。
スペースニュースでも、その可能性が高いと見ているようだ。
(NASA、スターライナーの帰還決定を8月下旬に延期)
https://spacenews.com/nasa-pushes-starliner-return-decision-to-late-august/
「2人が留まる場合、スターライナーは無人帰還し、2人の宇宙飛行士は9月に打ち上げられるクルー9・クルー・ドラゴンで2025年初めに帰還する予定」
浮沈子的にヤバい兆候と捉えている、NASA内部の経験値の寄せ集めについても記述がある。
「NASAは、スラスターに何が起こったのか、スターライナーが地球に帰還する際に同様の問題が発生する可能性があるかどうかを把握するために、機関全体から専門家を動員した。」
「私たちが待っている分析の主要部分は、バルブ内部のシステムの詳細な 3D モデルで、その影響をモデル化できるかどうかを確認することです」(NASAの宇宙運用担当次長ケン・バウワーソックス氏)
「バウワーソックス氏は、先週のものも含め、プログラム管理委員会の会議で、ウィリアムズ氏とウィルモア氏がスターライナーに復帰するリスクが許容できるかどうかについて、まだ合意が得られていないと述べた。」
スターライナーの陰に隠れて、密かに進められているクルードラゴンの改修・・・。
まあいい。
何の根拠もないし、蓋然性にも乏しい。
無視すればいいロシアのギャグに、大人げなく嚙みついているエリックバーガーの記事だけが妄想の根拠だ(根拠になるのかあ?)。
しかし、仮にクルードラゴンにも問題が起これば、ロシアのギャグはシリアスな話に化ける。
ISSへのアクセスは限られている。
利用できるリソースは、確保しておくに越したことはない。
ソユーズでの帰還も含めた検討が必要かもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(数ヶ月の検討を経て、NASAは今週末にスターライナーの帰還を決定する予定)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-expects-to-decide-this-weekend-how-to-bring-starliner-astronauts-home/
「選択肢の1つは、当初の飛行計画どおり、ウィルモアとウィリアムズを乗せたスターライナー宇宙船を9月初旬に宇宙ステーションから切り離すこと、または乗組員なしでカプセルを地球に持ち帰ることである。」
もちろん、ソユーズで帰還するという選択肢はない(浮沈子の妄想だけだからな:それとロシアのギャグも!)。
重要な記述もある。
「エンジニアリング チームは、スラスターの仕組みを表現し、飛行の帰還段階のパフォーマンスをより正確に予測するように設計された新しいモデルの評価に取り組んできました」
「このデータは、チームがドッキング解除からサービス モジュールの分離までのシステム冗長性をよりよく理解するのに役立つ可能性があります。」
「新しいモデリングの完成、宇宙船のパフォーマンス データの特徴付け、統合リスク評価の改良、コミュニティの推奨事項の決定に向けた継続的な取り組みは、機関レベルのレビューに組み込まれます。」
これって、つまり、予定通りスターライナーで帰還させようというボーイングの思惑に、まんまと乗っかるってことなわけだ(そうなのかあ?)。
「ボーイングのカプセルが2人の宇宙飛行士を乗せて地球に帰還できない場合、NASAは追加の試験飛行を行わない限りスターライナーの運用乗組員ミッションへの承認を行わない可能性がある。」
「その場合、ボーイングは国際宇宙ステーションが2030年に退役するまでに、NASAとの42億ドルの契約に基づく予定の6つの運用乗組員ミッションをすべて完了することはできないだろう。」
この政治的財政的打算的事なかれ主義的状況をひっくり返すだけの合理的懸念がなければ、スターライナーは有人で帰還することになる(浮沈子はそう睨んでいるけどな)。
その場合、操縦が全自動で行われるのか(プログラムの差し替えが必要)、それとも、現行の手動操縦を前提としたシステムのまま行われるのかは知らない。
ソユーズもクルードラゴンもオリオン宇宙船でさえ自動操縦で運航できるのに、なぜスターライナーだけが手動操縦でなければ運航できないのかは知らない(中国の神舟宇宙船がどうなっているのかは不明(未調査))。
まあいい。
スターライナーの不具合の一つであるスラスターの故障は、装置の素材に由来する本質的なものだ。
その故障(熱的な条件によって素材の一部(テフロン)が膨張して燃料の通貨を阻害する)が、どういう条件でどの程度起こるかという肝心の部分の解明は完了していない。
類似の条件で(地上と軌道上で)何度か試みて、たぶん大丈夫だろうという見込みでしかない。
実際にスターライナーをISSから離脱させ再突入させてみなければ、それすらも確定的な話ではないのだ。
無人ならそれでもいいかも知れない。
底部にある太陽電池を、燦燦と照り付けるお日様に晒してみなけりゃ分からんだろう!?。
「ボーイングのカプセルが2人の宇宙飛行士を乗せて地球に帰還できない場合、NASAは追加の試験飛行を行わない限りスターライナーの運用乗組員ミッションへの承認を行わない可能性がある。」(再掲)
冗談じゃない!。
仮に、有人で、なおかつ手動飛行で帰還できたとしても、CFT-2を行わずに運用に入ることはあり得ない(断定的!)。
NASAは、その費用負担をB社に負わせないためのシナリオを考えているに違いないのだ。
「その場合、ボーイングは国際宇宙ステーションが2030年に退役するまでに、NASAとの42億ドルの契約に基づく予定の6つの運用乗組員ミッションをすべて完了することはできないだろう。」(再掲)
しかも、あわよくば、6回の有人ミッションが実行できなかったとしても、B社にこれ以上の追加支出を求めない方策まで練り上げているに違いない(未確認:方法としては、ISSの後継宇宙ステーションへのミッションへの人員輸送に振り替えることは可能かも)。
NASA的には、スターライナーを完全に没にする選択はあり得ないのだ。
うーん、ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
B社は8月初旬に、早々に安全宣言を出している。
NASAが、それを不十分として追加の打ち上げを求めるのなら、それはNASAの費用で行うべきだと主張するかもしれない。
今回のスラスターの故障は、特殊な条件が重なったことによる例外的事象で、十分な安全は確保されていると主張するわけだ(そうなのかあ?)。
元々、OFT-2だって、NASAが求めたものではないからな。
表向き、B社の提案を承認したということになっている。
重要な点は、この決定が大統領選挙の時期に行われるという点だ。
NASAの予算を握る議会の動向(選挙結果)も気になる。
政治の季節に行われる決定に、ろくな結末はない(そうなのかあ?)。
スターライナーは宇宙飛行士2人を乗せて、たぶん、手動で帰還することになるだろう(うーん、そこはビミョーかも・・・)。
予定通りだ。
何事も起こらず、無事に帰還する公算は高いが、確証はない。
目に見えているリスクだけが真のリスクとは限らんしな。
物理の神様は公平だ。
米国の大統領選挙とか、議会選挙には無縁だしな。
B社の持ち出しや、NASAのメンツも関係ない。
壊れるものは、壊れるべくして壊れる時に壊れる所で壊れる。
人の作りしものに完全なものなどないのだ。
後は、幸運の女神との折り合いだけだろう・・・。
(ロシアの年金受給者、ウラジミール・プーチン大統領にスターライナーの宇宙飛行士の救出を要請)
https://arstechnica.com/space/2024/08/boeings-starliner-problems-have-become-fodder-for-putins-propaganda-squads/
「現在、宇宙には2人のアメリカ人宇宙飛行士がいます」
「彼らは2か月間、困難に直面しています。彼らのボーイング機は途中で故障し、エンジンが故障し、なんとか国際宇宙ステーションにたどり着きました。そして今、彼らはどうやって戻ればいいのか分かりません。彼らを助けてください。」
まあ、これはロシア特有の洒落で、まともに取り合うことはないと思うんだが、エリックバーガーは本気で噛みついている。
「これは愚かな行為であり、スペースXの台頭を都合よく無視している。スペースXは、主力の「ほうき」であるファルコン9ロケットで、2024年までに80回以上のミッションを打ち上げている。対照的に、ロシアの宇宙事業全体では、軌道打ち上げは合計9回だ。」
「NASAはウィルモアとウィリアムズを帰還させる現実的な手段を持っている。必要なら、彼らは来月打ち上げ予定のクルー9ミッションに乗って帰還することになる。」
そのファルコン9にも懸念がないわけではない。
先日、2段目の燃焼が正常に行われなかった件については、エンジンの問題が発覚した(既に解決済みとされているが、その後に有人打ち上げが行われたことはない)。
が、まあ、ソユーズだって冷却水漏れとかいろいろ問題を起こしているからな(そっちは、表向き「微小隕石の衝突」ということになっている)。
実際にCFTの宇宙飛行士2人がソユーズで帰還することはないだろうが、選択肢の一つとしては残されているともいえる。
エリックバーガーは、ひょっとして何か掴んでいるのではないか?。
クルー9の打ち上げが8月18日から9月24日に変更されたのだって、表向きはスターライナーの自動帰還プログラムの地上施設における確認が理由とされているが、本当はクルードラゴンに何らかの問題が見つかって、その対応に追われているからではないのか(未確認)。
民間打ち上げのポラリスドーンは8月下旬に行われるようだからな。
問題があるとすれば、ISSへのドッキング絡みに違いない。
やっぱスラスターか!?。
スターライナーのトラブルを受けて、スペースXでも確認したところ、重大な問題が見つかったのかもしれない(そうなのかあ?)。
で、急遽、打ち上げを延期して必死で対応を進めているわけだ。
現在ISSにドッキングしているクルー8のドラゴン宇宙船だって怪しい。
もう、スターライナーどころではないのかもしれない・・・。
と、まあ、例によって、浮沈子の妄想は膨らみ続け、何の根拠もない空想上の危機をもてあそぶことになっている。
やれやれ・・・。
「・・・必要なら、彼らは来月打ち上げ予定のクルー9ミッションに乗って帰還することになる。」(再掲)
浮沈子はスターライナーでの帰還を強行するに違いないと思っているけど、エリックバーガーはクルー9の宇宙飛行士を2人減らして、その枠で帰還させることを想定している。
スペースニュースでも、その可能性が高いと見ているようだ。
(NASA、スターライナーの帰還決定を8月下旬に延期)
https://spacenews.com/nasa-pushes-starliner-return-decision-to-late-august/
「2人が留まる場合、スターライナーは無人帰還し、2人の宇宙飛行士は9月に打ち上げられるクルー9・クルー・ドラゴンで2025年初めに帰還する予定」
浮沈子的にヤバい兆候と捉えている、NASA内部の経験値の寄せ集めについても記述がある。
「NASAは、スラスターに何が起こったのか、スターライナーが地球に帰還する際に同様の問題が発生する可能性があるかどうかを把握するために、機関全体から専門家を動員した。」
「私たちが待っている分析の主要部分は、バルブ内部のシステムの詳細な 3D モデルで、その影響をモデル化できるかどうかを確認することです」(NASAの宇宙運用担当次長ケン・バウワーソックス氏)
「バウワーソックス氏は、先週のものも含め、プログラム管理委員会の会議で、ウィリアムズ氏とウィルモア氏がスターライナーに復帰するリスクが許容できるかどうかについて、まだ合意が得られていないと述べた。」
スターライナーの陰に隠れて、密かに進められているクルードラゴンの改修・・・。
まあいい。
何の根拠もないし、蓋然性にも乏しい。
無視すればいいロシアのギャグに、大人げなく嚙みついているエリックバーガーの記事だけが妄想の根拠だ(根拠になるのかあ?)。
しかし、仮にクルードラゴンにも問題が起これば、ロシアのギャグはシリアスな話に化ける。
ISSへのアクセスは限られている。
利用できるリソースは、確保しておくに越したことはない。
ソユーズでの帰還も含めた検討が必要かもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(数ヶ月の検討を経て、NASAは今週末にスターライナーの帰還を決定する予定)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-expects-to-decide-this-weekend-how-to-bring-starliner-astronauts-home/
「選択肢の1つは、当初の飛行計画どおり、ウィルモアとウィリアムズを乗せたスターライナー宇宙船を9月初旬に宇宙ステーションから切り離すこと、または乗組員なしでカプセルを地球に持ち帰ることである。」
もちろん、ソユーズで帰還するという選択肢はない(浮沈子の妄想だけだからな:それとロシアのギャグも!)。
重要な記述もある。
「エンジニアリング チームは、スラスターの仕組みを表現し、飛行の帰還段階のパフォーマンスをより正確に予測するように設計された新しいモデルの評価に取り組んできました」
「このデータは、チームがドッキング解除からサービス モジュールの分離までのシステム冗長性をよりよく理解するのに役立つ可能性があります。」
「新しいモデリングの完成、宇宙船のパフォーマンス データの特徴付け、統合リスク評価の改良、コミュニティの推奨事項の決定に向けた継続的な取り組みは、機関レベルのレビューに組み込まれます。」
これって、つまり、予定通りスターライナーで帰還させようというボーイングの思惑に、まんまと乗っかるってことなわけだ(そうなのかあ?)。
「ボーイングのカプセルが2人の宇宙飛行士を乗せて地球に帰還できない場合、NASAは追加の試験飛行を行わない限りスターライナーの運用乗組員ミッションへの承認を行わない可能性がある。」
「その場合、ボーイングは国際宇宙ステーションが2030年に退役するまでに、NASAとの42億ドルの契約に基づく予定の6つの運用乗組員ミッションをすべて完了することはできないだろう。」
この政治的財政的打算的事なかれ主義的状況をひっくり返すだけの合理的懸念がなければ、スターライナーは有人で帰還することになる(浮沈子はそう睨んでいるけどな)。
その場合、操縦が全自動で行われるのか(プログラムの差し替えが必要)、それとも、現行の手動操縦を前提としたシステムのまま行われるのかは知らない。
ソユーズもクルードラゴンもオリオン宇宙船でさえ自動操縦で運航できるのに、なぜスターライナーだけが手動操縦でなければ運航できないのかは知らない(中国の神舟宇宙船がどうなっているのかは不明(未調査))。
まあいい。
スターライナーの不具合の一つであるスラスターの故障は、装置の素材に由来する本質的なものだ。
その故障(熱的な条件によって素材の一部(テフロン)が膨張して燃料の通貨を阻害する)が、どういう条件でどの程度起こるかという肝心の部分の解明は完了していない。
類似の条件で(地上と軌道上で)何度か試みて、たぶん大丈夫だろうという見込みでしかない。
実際にスターライナーをISSから離脱させ再突入させてみなければ、それすらも確定的な話ではないのだ。
無人ならそれでもいいかも知れない。
底部にある太陽電池を、燦燦と照り付けるお日様に晒してみなけりゃ分からんだろう!?。
「ボーイングのカプセルが2人の宇宙飛行士を乗せて地球に帰還できない場合、NASAは追加の試験飛行を行わない限りスターライナーの運用乗組員ミッションへの承認を行わない可能性がある。」(再掲)
冗談じゃない!。
仮に、有人で、なおかつ手動飛行で帰還できたとしても、CFT-2を行わずに運用に入ることはあり得ない(断定的!)。
NASAは、その費用負担をB社に負わせないためのシナリオを考えているに違いないのだ。
「その場合、ボーイングは国際宇宙ステーションが2030年に退役するまでに、NASAとの42億ドルの契約に基づく予定の6つの運用乗組員ミッションをすべて完了することはできないだろう。」(再掲)
しかも、あわよくば、6回の有人ミッションが実行できなかったとしても、B社にこれ以上の追加支出を求めない方策まで練り上げているに違いない(未確認:方法としては、ISSの後継宇宙ステーションへのミッションへの人員輸送に振り替えることは可能かも)。
NASA的には、スターライナーを完全に没にする選択はあり得ないのだ。
うーん、ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
B社は8月初旬に、早々に安全宣言を出している。
NASAが、それを不十分として追加の打ち上げを求めるのなら、それはNASAの費用で行うべきだと主張するかもしれない。
今回のスラスターの故障は、特殊な条件が重なったことによる例外的事象で、十分な安全は確保されていると主張するわけだ(そうなのかあ?)。
元々、OFT-2だって、NASAが求めたものではないからな。
表向き、B社の提案を承認したということになっている。
重要な点は、この決定が大統領選挙の時期に行われるという点だ。
NASAの予算を握る議会の動向(選挙結果)も気になる。
政治の季節に行われる決定に、ろくな結末はない(そうなのかあ?)。
スターライナーは宇宙飛行士2人を乗せて、たぶん、手動で帰還することになるだろう(うーん、そこはビミョーかも・・・)。
予定通りだ。
何事も起こらず、無事に帰還する公算は高いが、確証はない。
目に見えているリスクだけが真のリスクとは限らんしな。
物理の神様は公平だ。
米国の大統領選挙とか、議会選挙には無縁だしな。
B社の持ち出しや、NASAのメンツも関係ない。
壊れるものは、壊れるべくして壊れる時に壊れる所で壊れる。
人の作りしものに完全なものなどないのだ。
後は、幸運の女神との折り合いだけだろう・・・。
🚀フラム2:有人極軌道飛行の意義 ― 2024年08月22日 23:42
フラム2:有人極軌道飛行の意義
(史上初、地球を南北に回る有人宇宙飛行「フラム2」 - スペースXと大富豪が計画)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20240822-3010267/
「ミッション名のフラム2とは、ノルウェーの探検家フリチョフ・ナンセンが北極探検で搭乗したり、のちにロアール・アムンセンの南極探検にも使われたりした、探検船「フラム号」にちなんでいる。」
有人極軌道飛行が、どれ程の意義があるのかどうかは知らない。
複数のメディアが報じてはいるけど、浮沈子的にはただの(タダじゃないけど)民間宇宙飛行のバリエーションの一つに過ぎないと見ている。
「ミッションにかかる費用はワン氏がすべて支払ったものとみられるが、金額は明らかにされていない。」
まあ、どうでもいいんですが。
「現在は、ロシアがISSに続く独自の宇宙ステーション「ROS(Russian Orbital Station)」の建造を計画しており、実現すれば極軌道に打ち上げられることになっている。ISSとは異なり、地球全体を見られるため、ロシアはISSよりも優れた宇宙ステーションになると主張している。」
ロシアネタに強い鳥嶋さんらしい情報だが、浮沈子は初めて知った。
「早ければ2027年にも最初のモジュールの打ち上げが予定されているが、ウクライナ侵攻による資金の問題、また欧米などからの経済制裁の影響もあり、実現するかどうかは未知数」
まあ、そうだろうな。
こいつが上がっちまってからは、何の目新しさもなくなるからな。
極軌道の地球観測衛星(もちろん、無人)は、それこそ星の数ほど上がっている。
探検というのは、人間がそこに行くことによって成立する行為だ(無人だと探査になるのかあ?)。
生卵のような人間を、宇宙空間で安全に飛行させるのは容易ではない。
技術的難度は高いだろう。
地球に帰還させることだって、場合によっては簡単にはいかないことは、スターライナーが証明し続けているしな(そういうことかあ?)。
最近では、こんな話も出ている。
(NASAはアルテミスIIロケットを積載する前にオリオンの熱シールド問題を明確にしたい)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-wants-clarity-on-orion-heat-shield-issue-before-stacking-artemis-ii-rocket/
「宇宙船は無事に着水し、もし宇宙飛行士が乗っていたら、彼らは無事だっただろう。しかし、回収された宇宙船の検査で、熱シールドの素材のくぼみがなくなっていたことがわかった。アヴコートと呼ばれる熱シールドの素材は、再突入時に制御された方法で侵食されるように設計されている。しかし、破片が熱シールドから落ち、穴のような空洞が残った。」
この問題を解決しない限り、アルテミス2は飛ばない。
解決策は以下の通りだ。
・その1:何もしない(アルテミス II ミッションのパイロットであるビクター・グローバー氏を含めた宇宙飛行士達を納得させないとな)。
・その2:再突入の軌道を変更する(ハードウェアはそのまま:熱シールドの保護に効果があるのかは未確認)。
・その3:熱シールドを交換する(早くても 2027 年まで延期)。
・その4:アルテミス計画を放棄する(そんなあ!)。
「現時点では (2025 年)9 月 25 日の打ち上げ日を依然として維持しています。」(NASAの探査システム開発担当副長官キャサリン・コーナー氏:ホントかあ?:<以下追加>参照)
米国の有人宇宙飛行は、決して安全な状態とは言えない(そうなのかあ?)。
原因不明の理由により、ISSへのクルードラゴンも延期されているしな(そういうことかあ?)。
打ち上げスケジュールが順調に見えるのは、ISSに接近しないクルードラゴン単独飛行だけだ(8月26日予定といわれるポラリスドーンを含む )。
フラム2の意義は、ハッキリ言って浮沈子にはピンとこない。
ピンとこないけど、鳥嶋さんが取り上げている点には注目している。
やっぱ、ロシアの宇宙ステーションネタの方が注目かもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(SLSの契約延長はアルテミス計画のさらなる遅延を示唆)
https://spacenews.com/sls-contract-extension-hints-at-additional-artemis-delays/
「NASAは8月21日、アルテミス2号ミッションで使用されるSLS用の打ち上げロケット段アダプター(LVSA)を公開」
「LVSA は高さ 8.4 メートルの円錐形の構造物で、底部の幅 8.4 メートルから上部の 5 メートルまで細くなっています。この構造物は、SLS のブロック 1 バージョンで上段として使用される暫定極低温推進ステージ (ICPS) をコア ステージに接続するために使用されます。LVSA は、ICPS をより大きな探査上段に置き換える SLS の後のバージョンでは使用されません。」
問題は、その契約期限の方だな。
「NASAは8月14日の調達申請書で、この契約を少なくとも2026年9月まで延長する意向を発表」
NASAの探査システム開発担当副長官キャサリン・コーナー氏の発言とは裏腹に、既に最低1年の延長は確定的だ。
「提案された延長には、さらに延長するオプションもいくつか含まれている。」
「1つ目は、契約を2027年6月まで継続できる9か月の延長」
「NASA が LVSA 契約を延長する措置は、さらなる遅延を予想しているようだ。」
「提案されている延長には「それぞれ 6 か月のオプション期間を 5 回追加する」ことが含まれている。すべてが実行されれば、契約は 2029 年 12 月まで続くことになる。」
やれやれ・・・。
下手をすれば、アルテミス2は2020年代には飛ばないかも知れない(そうなのかあ?)。
もちろん、有人月面着陸(アルテミス3で計画)で中国(2030年までの計画)に先んじられることは確実だ。
まあ、どうでもいいんですが。
遅延の元凶となっている大気圏再突入の衝撃を緩和する方策は、ブログ本文に掲げた4つの他にもあるかも知れない。
・その5:アルテミス2のミッションを、地球低軌道に変更して再突入の速度を遅くする(ミッションの意義が問われかねない:有人飛行という点では初になるがな)。
既に、アルテミス3のミッション内容が、月面着陸ではなく、地球低軌道周回におけるスターシップ(HLS)との連携に変更される検討が始まっていると言われる。
それと合わせて考えれば、何等かの変更が施されてもおかしくはない。
アルテミスは、重大な危機に瀕している。
が、それは想定の範囲内の話だ。
オリオン宇宙船のアブレーターのトラブルはともかく、スターシップをHLSに単独選定した時点で、NASAは博打をしたわけだからな。
浮沈子は、初めて知った時には、ジョークか何かに違いないと思ったからな。
まあいい。
アルテミスは、継続することに意義がある公共事業だ。
NASAというお役所を通じて、全米の航空宇宙産業界に税金を配る仕事だからな。
いつまでに何をするという計画や、それを裏付ける契約は全て絵に描いた餅だ(そんなあ!)。
かつてはSLSがその役目を果たしていたけど、まあ、そっちは出来ちまったからな。
飛ばし続ける名目を維持することは、最優先事項だ。
NASAは、深宇宙への有人飛行にSLSの需要がひっ迫することから、エウロパクリッパーの打ち上げをファルコンヘビーに切り替えたけど、そして、確かにコストは削減できたには違いないが、SLSのままでも良かったのではないか。
まあ、アブレーターの問題に伴うアルテミス2の果てしない遅延は想定の範囲外だ。
ロケット段アダプター(LVSA)の延長契約のオプションが、全て発動されると決まったわけじゃないからな。
一寸先は闇の宇宙開発。
でもな、アルテミスは10年先も真っ暗闇な気がするけどな・・・。
(史上初、地球を南北に回る有人宇宙飛行「フラム2」 - スペースXと大富豪が計画)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20240822-3010267/
「ミッション名のフラム2とは、ノルウェーの探検家フリチョフ・ナンセンが北極探検で搭乗したり、のちにロアール・アムンセンの南極探検にも使われたりした、探検船「フラム号」にちなんでいる。」
有人極軌道飛行が、どれ程の意義があるのかどうかは知らない。
複数のメディアが報じてはいるけど、浮沈子的にはただの(タダじゃないけど)民間宇宙飛行のバリエーションの一つに過ぎないと見ている。
「ミッションにかかる費用はワン氏がすべて支払ったものとみられるが、金額は明らかにされていない。」
まあ、どうでもいいんですが。
「現在は、ロシアがISSに続く独自の宇宙ステーション「ROS(Russian Orbital Station)」の建造を計画しており、実現すれば極軌道に打ち上げられることになっている。ISSとは異なり、地球全体を見られるため、ロシアはISSよりも優れた宇宙ステーションになると主張している。」
ロシアネタに強い鳥嶋さんらしい情報だが、浮沈子は初めて知った。
「早ければ2027年にも最初のモジュールの打ち上げが予定されているが、ウクライナ侵攻による資金の問題、また欧米などからの経済制裁の影響もあり、実現するかどうかは未知数」
まあ、そうだろうな。
こいつが上がっちまってからは、何の目新しさもなくなるからな。
極軌道の地球観測衛星(もちろん、無人)は、それこそ星の数ほど上がっている。
探検というのは、人間がそこに行くことによって成立する行為だ(無人だと探査になるのかあ?)。
生卵のような人間を、宇宙空間で安全に飛行させるのは容易ではない。
技術的難度は高いだろう。
地球に帰還させることだって、場合によっては簡単にはいかないことは、スターライナーが証明し続けているしな(そういうことかあ?)。
最近では、こんな話も出ている。
(NASAはアルテミスIIロケットを積載する前にオリオンの熱シールド問題を明確にしたい)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-wants-clarity-on-orion-heat-shield-issue-before-stacking-artemis-ii-rocket/
「宇宙船は無事に着水し、もし宇宙飛行士が乗っていたら、彼らは無事だっただろう。しかし、回収された宇宙船の検査で、熱シールドの素材のくぼみがなくなっていたことがわかった。アヴコートと呼ばれる熱シールドの素材は、再突入時に制御された方法で侵食されるように設計されている。しかし、破片が熱シールドから落ち、穴のような空洞が残った。」
この問題を解決しない限り、アルテミス2は飛ばない。
解決策は以下の通りだ。
・その1:何もしない(アルテミス II ミッションのパイロットであるビクター・グローバー氏を含めた宇宙飛行士達を納得させないとな)。
・その2:再突入の軌道を変更する(ハードウェアはそのまま:熱シールドの保護に効果があるのかは未確認)。
・その3:熱シールドを交換する(早くても 2027 年まで延期)。
・その4:アルテミス計画を放棄する(そんなあ!)。
「現時点では (2025 年)9 月 25 日の打ち上げ日を依然として維持しています。」(NASAの探査システム開発担当副長官キャサリン・コーナー氏:ホントかあ?:<以下追加>参照)
米国の有人宇宙飛行は、決して安全な状態とは言えない(そうなのかあ?)。
原因不明の理由により、ISSへのクルードラゴンも延期されているしな(そういうことかあ?)。
打ち上げスケジュールが順調に見えるのは、ISSに接近しないクルードラゴン単独飛行だけだ(8月26日予定といわれるポラリスドーンを含む )。
フラム2の意義は、ハッキリ言って浮沈子にはピンとこない。
ピンとこないけど、鳥嶋さんが取り上げている点には注目している。
やっぱ、ロシアの宇宙ステーションネタの方が注目かもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(SLSの契約延長はアルテミス計画のさらなる遅延を示唆)
https://spacenews.com/sls-contract-extension-hints-at-additional-artemis-delays/
「NASAは8月21日、アルテミス2号ミッションで使用されるSLS用の打ち上げロケット段アダプター(LVSA)を公開」
「LVSA は高さ 8.4 メートルの円錐形の構造物で、底部の幅 8.4 メートルから上部の 5 メートルまで細くなっています。この構造物は、SLS のブロック 1 バージョンで上段として使用される暫定極低温推進ステージ (ICPS) をコア ステージに接続するために使用されます。LVSA は、ICPS をより大きな探査上段に置き換える SLS の後のバージョンでは使用されません。」
問題は、その契約期限の方だな。
「NASAは8月14日の調達申請書で、この契約を少なくとも2026年9月まで延長する意向を発表」
NASAの探査システム開発担当副長官キャサリン・コーナー氏の発言とは裏腹に、既に最低1年の延長は確定的だ。
「提案された延長には、さらに延長するオプションもいくつか含まれている。」
「1つ目は、契約を2027年6月まで継続できる9か月の延長」
「NASA が LVSA 契約を延長する措置は、さらなる遅延を予想しているようだ。」
「提案されている延長には「それぞれ 6 か月のオプション期間を 5 回追加する」ことが含まれている。すべてが実行されれば、契約は 2029 年 12 月まで続くことになる。」
やれやれ・・・。
下手をすれば、アルテミス2は2020年代には飛ばないかも知れない(そうなのかあ?)。
もちろん、有人月面着陸(アルテミス3で計画)で中国(2030年までの計画)に先んじられることは確実だ。
まあ、どうでもいいんですが。
遅延の元凶となっている大気圏再突入の衝撃を緩和する方策は、ブログ本文に掲げた4つの他にもあるかも知れない。
・その5:アルテミス2のミッションを、地球低軌道に変更して再突入の速度を遅くする(ミッションの意義が問われかねない:有人飛行という点では初になるがな)。
既に、アルテミス3のミッション内容が、月面着陸ではなく、地球低軌道周回におけるスターシップ(HLS)との連携に変更される検討が始まっていると言われる。
それと合わせて考えれば、何等かの変更が施されてもおかしくはない。
アルテミスは、重大な危機に瀕している。
が、それは想定の範囲内の話だ。
オリオン宇宙船のアブレーターのトラブルはともかく、スターシップをHLSに単独選定した時点で、NASAは博打をしたわけだからな。
浮沈子は、初めて知った時には、ジョークか何かに違いないと思ったからな。
まあいい。
アルテミスは、継続することに意義がある公共事業だ。
NASAというお役所を通じて、全米の航空宇宙産業界に税金を配る仕事だからな。
いつまでに何をするという計画や、それを裏付ける契約は全て絵に描いた餅だ(そんなあ!)。
かつてはSLSがその役目を果たしていたけど、まあ、そっちは出来ちまったからな。
飛ばし続ける名目を維持することは、最優先事項だ。
NASAは、深宇宙への有人飛行にSLSの需要がひっ迫することから、エウロパクリッパーの打ち上げをファルコンヘビーに切り替えたけど、そして、確かにコストは削減できたには違いないが、SLSのままでも良かったのではないか。
まあ、アブレーターの問題に伴うアルテミス2の果てしない遅延は想定の範囲外だ。
ロケット段アダプター(LVSA)の延長契約のオプションが、全て発動されると決まったわけじゃないからな。
一寸先は闇の宇宙開発。
でもな、アルテミスは10年先も真っ暗闇な気がするけどな・・・。
🚀スターライナー:最良の選択 ― 2024年08月27日 03:50
スターライナー:最良の選択
(NASA、スターライナー宇宙船を無人で地球に帰還させることを決定)
https://www.nasa.gov/news-release/nasa-decides-to-bring-starliner-spacecraft-back-to-earth-without-crew/
「NASAは土曜日、ボーイング社のスターライナーを宇宙飛行士のブッチ・ウィルモアとスニ・ウィリアムズを乗せずに地球に帰還させると発表」
これは、プレスリリース。
(NASA、スターライナー宇宙船を無人で地球に帰還させることを決定)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/24/nasa-decides-to-bring-starliner-spacecraft-back-to-earth-without-crew/
「NASAはボーイング社のスターライナーを宇宙飛行士のブッチ・ウィルモア と スニ・ウィリアムズを乗せずに地球に帰還させると 、土曜日の記者会見で発表」
こっちはブログ。
内容はほぼ同一だ。
やれやれ・・・。
浮沈子の予想(スターライナーは乗員を乗せて帰還する)は大外れだ。
まあいい。
NASAの会議では、部門代表者の全員が無人での帰還に賛成したと言われている。
ボーイングは、早々に安全宣言をしていたわけで、この差がどこで生じているのか、仮にNASAの判断が正しいとすれば、ボーイングの見解のどこに問題があるのかをはっきりさせておく必要がある。
浮沈子的には、記者会見の模様を報じていた記事の中のスラスターの異常についての記述が気になっている。
(NASAのスターライナーの決定は正しかったが、ボーイングにとっては痛手だ)
https://arstechnica.com/space/2024/08/after-latest-starliner-setback-will-boeing-ever-deliver-on-its-crew-contract/
「私たちはデータを見ていて、データとそこにある不確実性に対する見方がボーイングとは異なっていると思います」(NASAの次官で同局の最高位の公務員であるジム・フリー氏)
「ボーイングの前回のスターライナーミッションは軌道飛行試験2号(OFT-2)として知られ、2022年に打ち上げられ、宇宙ステーションにドッキングし、その後地球に戻ってニューメキシコ州でパラシュート着陸を行った。この試験飛行は主要な目的をすべて達成し、今年の有人飛行試験ミッションの準備を整えた。しかし、宇宙船はその飛行でもスラスターの問題に見舞われた。」
「OFT-2ミッションでスターライナーが宇宙ステーションに接近した際、反応制御システムのスラスターのいくつかが機能を停止し、ミッションの帰路でもう1つが故障した。エンジニアたちは、エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正を導入することで、この問題を解決したと考えていた。」
この話は既に報じられている。
「しかし、それはうまくいかなかった。問題は別のところにあった。エンジニアたちは、スターライナーがすでに軌道に乗っていた今夏のテスト中にそれを発見した。ニューメキシコ州ホワイトサンズでのスラスターの点火で、バルブ内の小さなテフロンシールが過熱すると膨らみ、スラスターへの酸化剤推進剤の流れが制限されることが判明した。NASA当局は、スターライナーがステーションを離れ地球に帰還する際に、スラスターが再び過熱する可能性、あるいはさらに悪化する可能性がわずかながらあると結論付けた。」(バルブ:四酸化二窒素(酸化剤)の流れを制御するポペットバルブ)
「明らかに、このスラスターは設計時よりも高い温度で作動している」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏)
「データをもう少し注意深く調べ始めたところ、スラスターを本来の作動温度外で作動させていたことが要因だったと思う」(同上)
極めつけだったのは、この異常がこれまでメーカーであるエアロジェットロケットダインでも経験がなかったことだろう。
(NASAはスターライナーのスラスターに不安を感じており、乗組員はドラゴンで帰還する予定)
https://arstechnica.com/space/2024/08/its-official-nasa-calls-on-crew-dragon-to-rescue-the-starliner-astronauts/
「ボーイングとNASAのエンジニアは7月にニューメキシコ州ホワイトサンズの施設でこれらのスラスターの性能をテストした。当初、エンジニアたちはスターライナーが宇宙ステーションへ向かう途中で観察された故障を再現することに興奮していた。(故障を再現することは、ハードウェアの問題の根本原因を理解するための重要なステップである。)」
「しかし、故障したスラスターを分解した後にNASAが発見したものは懸念すべきものだったとNASAの商業乗員プログラムの責任者、スティーブ・スティッチ氏は語った。」
「ホワイトサンズのテストは我々にとって驚きだったと言えるでしょう」(スティッチ氏)
「膨張して流路に入り込み、酸化剤がスラスタに適切に流れ込まなくなる原因となったのはテフロン片でした。それが推力低下の原因でした。それを目の当たりにしたとき、我々にとって状況が少し変わったと思います。」(同上)
問題は次だな・・・。
「NASA がこの発見をスラスターの製造元であるエアロジェット ロケットダイン社に伝えると、同社はこのような現象はこれまで見たことがないと述べた。」
ジャーン!。
「この時点で、NASA のエンジニアたちは、スターライナーが地球に帰還する際にスラスターの問題が起こらないことを確信できるほど、問題の根本原因を適時に特定し、物理学を十分に理解することは不可能かもしれないと考え始めた。」
NASAも、ボーイングも、ロケットダインも、この問題について十分な理解を果たせなかった。
十分に理解できていない異常に対して、しかし、ボーイングは安全だと公言している。
その根拠は、ホワイトサンズや軌道上での経験に基づく実績ということになる。
無人での帰還で、B社はそれを実証することになるわけだが、その物的証拠は消滅することになる(サービスモジュールは大気圏で燃え尽きちまうからな)。
テレメトリーで送られてくるデータだけが証拠になるわけだが、それはあくまでも間接的なものだ。
スティーブンクラークの記事では、故障したスラスターの環境を地上で再現することは困難としている。
「・・・私が言いたいのは、多方向に噴射するスラスタがある地上のドッグハウス環境をテストするのは非常に難しいということだ。そして、地上で多方向へのスラスタ噴射に対応するテスト施設、真空チャンバーを用意するのは非常に難しい。」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏)
「当然、スラスターが適格温度内であることを示すのに十分な分析を行ったと考えていました」
「明らかに、適格性にはいくつかの欠陥がありました。飛行後にそのデータをより詳細に調べ、修正するために何ができるかを考えます。」
「同氏はまた、NASAは資格および認証プロセスを再評価し、将来同様のミスが起きる可能性を減らすために手順を変更する必要があるかどうか判断していると述べた。」
つまりだな、NASAはOFT-2の後にB社が行った改良(エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正)について、適切な審査を行わずにCFTの許可を与えたわけだ。
もちろん、それが簡単に行えるというわけじゃない(物理的な環境を整えることは困難だからな)。
つーことは、あれだな、今後の対応(改良や再設計)に対する評価や審査も困難ということになるわけだ(そうなのかあ?)。
B社の新任のCEOは、スターライナーの改良に取り組んでいくと表明したらしいが、そう簡単にはいかないだろう。
最低でも、何らかの形での再打ち上げ(無人でも有人でも、或いは両方かも!?)は必要になるだろうし、それで問題が解決されると保証することが可能かどうかは分からない。
テフロンシールの膨張が、本当の原因なのかどうかだって怪しい。
そもそも、無数の問題がモグラたたきのように次々と現れるスターライナーに、これ以上の隠れた瑕疵が存在しないと期待できるんだろうか?。
ムリポだろう。
あんだけの実績を積み重ねてきたファルコン9の2段目にだって、先日になって新たな問題が発見されたくらいだしな(解決はされたようですが)。
スターライナーはオワコンだ(そんなあ!)。
宇宙飛行士2人は、ソユーズで帰還することになった(違ったっけえ?)。
(NASA、ボーイングのスターライナーで宇宙飛行士を帰還させることを否定)
https://spaceflightnow.com/2024/08/24/nasa-rules-out-bringing-astronauts-home-on-boeings-starliner/
「NASAは、ブッチとスニが来年2月にクルー9号とともに帰還し、スターライナーは無人で帰還することを決定した」
浮沈子の妄想によれば、クルードラゴンにも問題が生じているはずだからな(そうなのかあ?)。
クルードラゴンに使われているスラスターは大丈夫なのか。
そのバルブには、テフロンシールは使われていないのか。
本当に、スターライナーのスラスターだけが問題を抱えていると特定されたわけじゃないだろう(未確認)。
いやいや、ひょっとすると、ソユーズだって当てにならないかも知れない(今に始まったことじゃないけど?)。
また、都合よく(都合悪く?)、微小隕石が衝突する可能性もあるしな(そういうことかあ?)。
ISSに係留されている宇宙船のヤバさ加減は以下の通りなわけだ。
スターライナー>>クルードラゴン=(?)ソユーズ
まあ、どうでもいいんですが。
NASAは、組織内の経験を糾合して、スラスターの問題を日常化しようとしたが果たせなかった。
ロケットダインが経験したことがないテフロンシールのトラブルは、NASA内部でも経験したことはなかったわけだ(スラスターの不調はあったかもしれませんが)。
未知との遭遇で、原理的な理解が未達な状況に陥り、有限の運用時間の中で、無人帰還という結論に至った。
この問題が解決されるかどうかは分からない。
B社が、この間の地上と軌道上での試験を根拠に宇宙船の安全を主張している態度は、相変わらず問題かもしれない。
ある程度のリスクを取らなければならない宇宙開発で、完全な安全というのは望めないかも知れないが、過去に経験したことがない類のトラブルが発生し、その原因が解明されていない状況の中で、たとえトラブルが再発したとしても、冗長性に頼って帰還が可能と判断することが正しいのかどうかだ。
浮沈子は、NASAもそれに倣うと見ていたが、そうはならなかった。
ネルソン長官によれば、今回の決定に政権からの圧力はなかったと言われるが、んなことは分からない。
イベントの焦点は、9月上旬といわれるスターライナーの無人帰還に移った。
ここで何らかのトラブルが発生すれば、NASAの判断の正しさが裏付けられるかもしれないし、完璧な飛行でノントラブルで帰還すれば、B社の判断が正しかったことになるのかもしれない。
それは、物理の神様と幸運の女神さまの折り合い次第だ。
浮沈子は、スペースフライトナウで生中継していたNASAの記者会見を途中まで見ていたけど(夜中です!)、無人帰還が決定されたということで途中で寝てしまった。
妥当な判断だとは思うが、ちょっと拍子抜けした気もする。
技術的には、それ程の意外性と重大さを内包したトラブルということだったわけだ。
熱的な環境(太陽電池が底面に張り付けられた基本設計(太陽による加熱)とスターライナー固有の頻回なスラスター使用による発熱及びスラスターを収めた「ドッグハウス」の蓄熱)がテフロンシールの膨張の原因かどうかも分からない。
軌道試験では、故障した5基のスラスターのうち、4基は復旧したが1基は復旧しなかった。
なぜ復旧したのか、再度故障する恐れはないのか、新たなスラスターの故障が発生する可能性はないのか、それは冗長性を担保する基数に留まるのか、それとも機能していると言われる27基全てに及ぶのか(そんなあ!)。
(スターライナー、宇宙飛行士を乗せずに国際宇宙ステーションから帰還へ)
https://spacenews.com/starliner-to-return-from-iss-without-astronauts-on-board/
「スターライナーの出発も変更される予定だとスティッチ氏は語った。」
「分離シーケンスを少し変更して、宇宙ステーションから少し早く離れる予定です」(スティッチ氏)
無人であっても、不確定要素を内包しているスターライナーは、ISSにとっては脅威だ。
突如コントロールを失って、激突しないとも限らない(そうなのかあ?)。
早いとこ、引き離してしまうに越したことはない。
スターライナーの今後については、ヘリウム漏れの問題も含め、総合的に検討されることになるだろう。
素人目には、基本設計が杜撰で、要素技術にも欠陥だらけなボロボロの宇宙船に見えているけど、NASAとB社はこれまでにそれらを一つ一つ潰してきている。
今回判明したヘリウム漏れとスラスターは、数あるトラブルの中でも極めつけな話だ。
解決可能であれば、時間をかけてでも取り組むかもしれない。
しかし、世間はこの宇宙船を見限り始めている。
「結局のところ、人命が危険にさらされ、収支を気にしなければならない状況では、民間宇宙ステーションの所有者は、軌道上への人員輸送に、飛行実績のある安価な乗り物を選択することはほぼ間違いないだろう。」(スティーブンクラークの記事)
「NASA とそのパートナーが ISS を軌道から外す許可を出せば、ISS が炎に包まれて大気圏に突入することは、30 年以上にわたる宇宙ステーションの運用の終焉を意味するだけでなく、ボーイングの商業有人宇宙飛行の領域への進出の終焉を意味することになるかもしれない。」(同上)
やれやれ・・・。
まあ、実際にはそれほど悲観的にならなくてもいいかも知れない。
(米国が8月に318億ドル以上の武器輸出を承認、Boeingは200億ドル以上を受注か)
https://grandfleet.info/us-related/u-s-approves-more-than-31-8-billion-in-arms-exports-in-august-boeing-may-receive-orders-worth-more-than-20-billion/
「一連の対外有償軍事援助から最大の利益を得るのはBoeingで、F-15IA(50機)、F-15IをF-15I+に改修するアップグレードキット(25機分)、AH-64E(36機)の売却で200億ドル以上の受注を獲得する見込み」
スターライナーでの16億ドルの赤字なんて、どうにでもなるようなはした金だろう。
SLSやアルテミスでも、ガッチリと公共事業に食い込んでいるからな。
しかし、背後からはスペースXがスターシップを引っ提げて猛然と追い上げてきている。
有無を言わせぬペイロード重量と、高頻度運用、低コストで、あっという間にSLSを抜き去るだろう。
ラプター3もお目見えしたしな。
問題は有人化の見込みだが、あと10年くらいはかかりそうな気がしている(テキトーです)。
そうなれば、SLS&オリオン宇宙船のコンビは解消だ(オリオンはもう少し生き延びるかも)。
アルテミスという公共事業は、まあ、いずれにしても維持されるだろう。
地球低軌道から月軌道へ、そして、やがては火星軌道へ。
B社は、NASAと歩調を合わせて進んでいく。
S社は、アルテミスとは独自に、火星軌道を目指すことになるかもしれない。
先のことは分からない。
が、B社がNASAと決別することはないだろう。
魚心あれば水心・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ポペットバルブ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96
「レシプロエンジン以外にも、ポペットバルブは多くのロケット燃料の流量制御や、ミルクの流量を制御する工業プロセス、油圧システムで使用される。」
レシプロエンジンの吸排気バルブのイメージだな(ロケットのスラスターの方は未調査)。
シートといえば、バルブの当たり面のことのような気がするけど、そこが膨らんで流量が制限されるというのはビミョーだ(閉じた状態で密閉できないならともかく)。
(テフロンフッ素樹脂(PTFE)の耐熱性/耐寒性について解説)
https://www.y-skt.co.jp/magazine/coating/heat_cold_resistance/
「PTFEの融点は約327℃で、耐熱温度は260℃、耐寒温度は約-250℃です。」
「PTFEの分子構造はC-C結合のまわりをフッ素原子(F)が隙間なく取り囲んだ構造」
「これらのC-C結合やC-F結合が、高温下において結合が切れること=「PTFEの劣化」となります。」
「内部のC-C結合は、フッ素原子(F)に覆われ守られていることにより結合が切れにくくなっている」
「PTFE分子内のC-F結合力は他の原子間結合力に比べて非常に大きい」
「C-F結合エネルギーを超えるような、さらに大きなエネルギーがPTFE分子にかからない限り劣化しにくい」
「さらに高い温度環境でフッ素樹脂コーティングをご検討の際は吉田SKTにお問い合わせください。260℃以上で使用できるコーティングをお提案いたします。」
おっと、NASAから問い合わせが来るかもしれないな。
まあ、どうでもいいんですが。
ボーイングは、部品調達の段階で、スラスターの技術仕様を十分に吟味しなかったのかもしれない。
スラスターへのテフロンの適用は、たぶん耐薬品性からのものだろう(未確認)。
とすれば、おいそれと変更はできない。
OFTー2の時から、頻回な噴射に伴う熱的な問題は認識していたようだから(エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正してるし)、罪一等重いと言える。
分かってて、熱設計を見直してなかったわけだからな。
太陽電池パネルの配置に伴う加熱やドッグハウスの蓄熱構造だって、問題になりかねないという認識はあったに違いない。
が、おそらくは予算の問題で、熱設計の見直しをスルーしたのに違いない。
分かっちゃいるけど金も時間もない・・・。
ひょっとすると、ちゃんとやり直せば、解決の方法は見つかるかもしれない。
調達した部品の使用条件を考慮し、基本設計から見直しを掛けて、要件をクリアすればいいだけの話だ。
部品メーカーはインテグレーターの言いなりになるのではなく、できないものはできないと突っぱねるべきだろう(まあ、なかなかそうはいかないでしょうけど)。
B社の根本的な体質が、今回のトラブルの背景にあったことは間違いないだろう。
下請けを叩きまくる親方体質だな。
エアロジェットロケットダインが、これまでテフロンの膨潤によるトラブルの経験がなかったということは、他の宇宙機は全て、ちゃんと使用条件を守って設計してきたということなわけだ(たぶん)。
やれやれ・・・。
B社のインテグレーション能力がヤバい話は、B787のリチウムイオンバッテリーの発火の時にも経験している。
B737MAXのトリム調整の話だって、エンジンを高燃費型に変更する際の杜撰な設計が原因だ。
もちろん、宇宙機でトラブルを抱えたのはB社だけじゃないし、現にオリオン宇宙船は耐熱シールドで悲惨なことになってるが、それを隠して誤魔化そうとはしていないからな(NASAは大っぴらに誤魔化すかもしれないけど!)。
B社は、今回の件も誤魔化し切れると思ったのかもしれない。
熱設計の杜撰さを露呈せず、部品の使用基準を満たさないままという根本的な問題に蓋をしたまま、冗長性だけに頼って運を天に任せた運用を続けようとした。
それがB社の本質なわけだ(そうなのかあ?)。
NASAの判断が無人帰還、B社の判断が有人帰還と分かれたのはそのせいに違いない。
B社が今後心を入れ替えて改良に取り組むとは思えない。
悪いことは言わない。
これを潮時に、バッサリ切って捨てる方がいい。
スターライナーはクズだ(そんなあ!)。
今回、NASAは英断を下して人命を優先した。
次もそうなるとは限らんからな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
スターライナーの無人帰還について、2つの記事が上がったのでリンクしておく。
(有人帰還を断念、ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」を襲った問題とは?)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20240829-3014266/
「有人での飛行試験の継続を断念判断し、スターライナーは無人で地球に帰還することにしたと発表」
「現在のスターライナーは、完全な自律飛行はできない作りになっており、今後ソフトウェアの更新などが必要になる。」
有人飛行のためのハードウェアだからな。
OFTー2の時と同じ手順で、無人運用できるかどうかは分からない(未調査)。
が、当初最低4週間かかると見込まれていたソフトウェアの地上試験は順調なんだろう。
「具体的な帰還計画は、8月28日から29日にかけて行う審査のあとに最終決定するとしたうえで、今年9月上旬ごろに帰還する予定」
ここで、トラブルを起こしたサービスモジュールのスラスターのデータを収集して、今後の改善に生かすことが出来るかどうかも重要な問題だ。
(スペースXがボーイングを救済、従業員は「屈辱を受けた」と報道)
https://www.teslarati.com/spacex-bails-out-boeing-employees-reportedly-humiliated/
「ボーイング社の従業員の一人は ワシントンポスト紙の取材に対し、「最近は恥ずかしい出来事が多すぎて、監視されている。今回のことで、状況は100倍悪化した」と語った。」
「さらに、彼らは「SpaceXが嫌い」で「いつも彼らの悪口を言っている」と語っていた。そして、今や「彼らが私たちを救済してくれている」ことに気づいたのだ。」
「従業員の中には「屈辱」「当惑」「恐怖」を感じていると言う人もいる。」
まあ、気持ちは分からないではないけど、当面はそんなことは言っていられない。
鳥嶋さんの記事では、今後の展開について悲観的な解説が展開されている。
「開発が終わり、運用段階に入れば、NASAからの委託でISSへ宇宙飛行士を輸送したり、民間の宇宙旅行者を運んだりして、その運賃で開発費を回収することもできるが、逆にいえば開発が終わらない限り、それも見込めない。」
「さらに今後、原因究明と、改修や追加の試験、また再度の無人、有人の飛行試験を行うことにもなれば、開発期間も開発費もいま以上に膨れ上がる。加えて、これまでの度重なる開発の遅延や、飛行試験で問題が相次いでいることを考えると、別の未知の問題が潜んでいる可能性も否定できない。」
「最悪の場合、経営上の理由で、ボーイングがスターライナーの事業から撤退する可能性もありうる。」
やれやれ・・・。
「はたして、ボーイングはこの苦境を乗り越え、スターライナーを完成させることができるのだろうか。前身の企業を含め、米国の宇宙開発を黎明期から支え、歴史を創ってきた同社の真価が問われている。」
まさにその通りだ。
腐っている場合じゃないだろう。
ここは、底力を発揮してビシッと無人帰還を成功させ、ヘリウム漏れやスラスターの問題も鮮やかに解決し、苦境を乗り切ってもらいたいものだ・・・。
(NASA、スターライナー宇宙船を無人で地球に帰還させることを決定)
https://www.nasa.gov/news-release/nasa-decides-to-bring-starliner-spacecraft-back-to-earth-without-crew/
「NASAは土曜日、ボーイング社のスターライナーを宇宙飛行士のブッチ・ウィルモアとスニ・ウィリアムズを乗せずに地球に帰還させると発表」
これは、プレスリリース。
(NASA、スターライナー宇宙船を無人で地球に帰還させることを決定)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/24/nasa-decides-to-bring-starliner-spacecraft-back-to-earth-without-crew/
「NASAはボーイング社のスターライナーを宇宙飛行士のブッチ・ウィルモア と スニ・ウィリアムズを乗せずに地球に帰還させると 、土曜日の記者会見で発表」
こっちはブログ。
内容はほぼ同一だ。
やれやれ・・・。
浮沈子の予想(スターライナーは乗員を乗せて帰還する)は大外れだ。
まあいい。
NASAの会議では、部門代表者の全員が無人での帰還に賛成したと言われている。
ボーイングは、早々に安全宣言をしていたわけで、この差がどこで生じているのか、仮にNASAの判断が正しいとすれば、ボーイングの見解のどこに問題があるのかをはっきりさせておく必要がある。
浮沈子的には、記者会見の模様を報じていた記事の中のスラスターの異常についての記述が気になっている。
(NASAのスターライナーの決定は正しかったが、ボーイングにとっては痛手だ)
https://arstechnica.com/space/2024/08/after-latest-starliner-setback-will-boeing-ever-deliver-on-its-crew-contract/
「私たちはデータを見ていて、データとそこにある不確実性に対する見方がボーイングとは異なっていると思います」(NASAの次官で同局の最高位の公務員であるジム・フリー氏)
「ボーイングの前回のスターライナーミッションは軌道飛行試験2号(OFT-2)として知られ、2022年に打ち上げられ、宇宙ステーションにドッキングし、その後地球に戻ってニューメキシコ州でパラシュート着陸を行った。この試験飛行は主要な目的をすべて達成し、今年の有人飛行試験ミッションの準備を整えた。しかし、宇宙船はその飛行でもスラスターの問題に見舞われた。」
「OFT-2ミッションでスターライナーが宇宙ステーションに接近した際、反応制御システムのスラスターのいくつかが機能を停止し、ミッションの帰路でもう1つが故障した。エンジニアたちは、エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正を導入することで、この問題を解決したと考えていた。」
この話は既に報じられている。
「しかし、それはうまくいかなかった。問題は別のところにあった。エンジニアたちは、スターライナーがすでに軌道に乗っていた今夏のテスト中にそれを発見した。ニューメキシコ州ホワイトサンズでのスラスターの点火で、バルブ内の小さなテフロンシールが過熱すると膨らみ、スラスターへの酸化剤推進剤の流れが制限されることが判明した。NASA当局は、スターライナーがステーションを離れ地球に帰還する際に、スラスターが再び過熱する可能性、あるいはさらに悪化する可能性がわずかながらあると結論付けた。」(バルブ:四酸化二窒素(酸化剤)の流れを制御するポペットバルブ)
「明らかに、このスラスターは設計時よりも高い温度で作動している」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏)
「データをもう少し注意深く調べ始めたところ、スラスターを本来の作動温度外で作動させていたことが要因だったと思う」(同上)
極めつけだったのは、この異常がこれまでメーカーであるエアロジェットロケットダインでも経験がなかったことだろう。
(NASAはスターライナーのスラスターに不安を感じており、乗組員はドラゴンで帰還する予定)
https://arstechnica.com/space/2024/08/its-official-nasa-calls-on-crew-dragon-to-rescue-the-starliner-astronauts/
「ボーイングとNASAのエンジニアは7月にニューメキシコ州ホワイトサンズの施設でこれらのスラスターの性能をテストした。当初、エンジニアたちはスターライナーが宇宙ステーションへ向かう途中で観察された故障を再現することに興奮していた。(故障を再現することは、ハードウェアの問題の根本原因を理解するための重要なステップである。)」
「しかし、故障したスラスターを分解した後にNASAが発見したものは懸念すべきものだったとNASAの商業乗員プログラムの責任者、スティーブ・スティッチ氏は語った。」
「ホワイトサンズのテストは我々にとって驚きだったと言えるでしょう」(スティッチ氏)
「膨張して流路に入り込み、酸化剤がスラスタに適切に流れ込まなくなる原因となったのはテフロン片でした。それが推力低下の原因でした。それを目の当たりにしたとき、我々にとって状況が少し変わったと思います。」(同上)
問題は次だな・・・。
「NASA がこの発見をスラスターの製造元であるエアロジェット ロケットダイン社に伝えると、同社はこのような現象はこれまで見たことがないと述べた。」
ジャーン!。
「この時点で、NASA のエンジニアたちは、スターライナーが地球に帰還する際にスラスターの問題が起こらないことを確信できるほど、問題の根本原因を適時に特定し、物理学を十分に理解することは不可能かもしれないと考え始めた。」
NASAも、ボーイングも、ロケットダインも、この問題について十分な理解を果たせなかった。
十分に理解できていない異常に対して、しかし、ボーイングは安全だと公言している。
その根拠は、ホワイトサンズや軌道上での経験に基づく実績ということになる。
無人での帰還で、B社はそれを実証することになるわけだが、その物的証拠は消滅することになる(サービスモジュールは大気圏で燃え尽きちまうからな)。
テレメトリーで送られてくるデータだけが証拠になるわけだが、それはあくまでも間接的なものだ。
スティーブンクラークの記事では、故障したスラスターの環境を地上で再現することは困難としている。
「・・・私が言いたいのは、多方向に噴射するスラスタがある地上のドッグハウス環境をテストするのは非常に難しいということだ。そして、地上で多方向へのスラスタ噴射に対応するテスト施設、真空チャンバーを用意するのは非常に難しい。」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏)
「当然、スラスターが適格温度内であることを示すのに十分な分析を行ったと考えていました」
「明らかに、適格性にはいくつかの欠陥がありました。飛行後にそのデータをより詳細に調べ、修正するために何ができるかを考えます。」
「同氏はまた、NASAは資格および認証プロセスを再評価し、将来同様のミスが起きる可能性を減らすために手順を変更する必要があるかどうか判断していると述べた。」
つまりだな、NASAはOFT-2の後にB社が行った改良(エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正)について、適切な審査を行わずにCFTの許可を与えたわけだ。
もちろん、それが簡単に行えるというわけじゃない(物理的な環境を整えることは困難だからな)。
つーことは、あれだな、今後の対応(改良や再設計)に対する評価や審査も困難ということになるわけだ(そうなのかあ?)。
B社の新任のCEOは、スターライナーの改良に取り組んでいくと表明したらしいが、そう簡単にはいかないだろう。
最低でも、何らかの形での再打ち上げ(無人でも有人でも、或いは両方かも!?)は必要になるだろうし、それで問題が解決されると保証することが可能かどうかは分からない。
テフロンシールの膨張が、本当の原因なのかどうかだって怪しい。
そもそも、無数の問題がモグラたたきのように次々と現れるスターライナーに、これ以上の隠れた瑕疵が存在しないと期待できるんだろうか?。
ムリポだろう。
あんだけの実績を積み重ねてきたファルコン9の2段目にだって、先日になって新たな問題が発見されたくらいだしな(解決はされたようですが)。
スターライナーはオワコンだ(そんなあ!)。
宇宙飛行士2人は、ソユーズで帰還することになった(違ったっけえ?)。
(NASA、ボーイングのスターライナーで宇宙飛行士を帰還させることを否定)
https://spaceflightnow.com/2024/08/24/nasa-rules-out-bringing-astronauts-home-on-boeings-starliner/
「NASAは、ブッチとスニが来年2月にクルー9号とともに帰還し、スターライナーは無人で帰還することを決定した」
浮沈子の妄想によれば、クルードラゴンにも問題が生じているはずだからな(そうなのかあ?)。
クルードラゴンに使われているスラスターは大丈夫なのか。
そのバルブには、テフロンシールは使われていないのか。
本当に、スターライナーのスラスターだけが問題を抱えていると特定されたわけじゃないだろう(未確認)。
いやいや、ひょっとすると、ソユーズだって当てにならないかも知れない(今に始まったことじゃないけど?)。
また、都合よく(都合悪く?)、微小隕石が衝突する可能性もあるしな(そういうことかあ?)。
ISSに係留されている宇宙船のヤバさ加減は以下の通りなわけだ。
スターライナー>>クルードラゴン=(?)ソユーズ
まあ、どうでもいいんですが。
NASAは、組織内の経験を糾合して、スラスターの問題を日常化しようとしたが果たせなかった。
ロケットダインが経験したことがないテフロンシールのトラブルは、NASA内部でも経験したことはなかったわけだ(スラスターの不調はあったかもしれませんが)。
未知との遭遇で、原理的な理解が未達な状況に陥り、有限の運用時間の中で、無人帰還という結論に至った。
この問題が解決されるかどうかは分からない。
B社が、この間の地上と軌道上での試験を根拠に宇宙船の安全を主張している態度は、相変わらず問題かもしれない。
ある程度のリスクを取らなければならない宇宙開発で、完全な安全というのは望めないかも知れないが、過去に経験したことがない類のトラブルが発生し、その原因が解明されていない状況の中で、たとえトラブルが再発したとしても、冗長性に頼って帰還が可能と判断することが正しいのかどうかだ。
浮沈子は、NASAもそれに倣うと見ていたが、そうはならなかった。
ネルソン長官によれば、今回の決定に政権からの圧力はなかったと言われるが、んなことは分からない。
イベントの焦点は、9月上旬といわれるスターライナーの無人帰還に移った。
ここで何らかのトラブルが発生すれば、NASAの判断の正しさが裏付けられるかもしれないし、完璧な飛行でノントラブルで帰還すれば、B社の判断が正しかったことになるのかもしれない。
それは、物理の神様と幸運の女神さまの折り合い次第だ。
浮沈子は、スペースフライトナウで生中継していたNASAの記者会見を途中まで見ていたけど(夜中です!)、無人帰還が決定されたということで途中で寝てしまった。
妥当な判断だとは思うが、ちょっと拍子抜けした気もする。
技術的には、それ程の意外性と重大さを内包したトラブルということだったわけだ。
熱的な環境(太陽電池が底面に張り付けられた基本設計(太陽による加熱)とスターライナー固有の頻回なスラスター使用による発熱及びスラスターを収めた「ドッグハウス」の蓄熱)がテフロンシールの膨張の原因かどうかも分からない。
軌道試験では、故障した5基のスラスターのうち、4基は復旧したが1基は復旧しなかった。
なぜ復旧したのか、再度故障する恐れはないのか、新たなスラスターの故障が発生する可能性はないのか、それは冗長性を担保する基数に留まるのか、それとも機能していると言われる27基全てに及ぶのか(そんなあ!)。
(スターライナー、宇宙飛行士を乗せずに国際宇宙ステーションから帰還へ)
https://spacenews.com/starliner-to-return-from-iss-without-astronauts-on-board/
「スターライナーの出発も変更される予定だとスティッチ氏は語った。」
「分離シーケンスを少し変更して、宇宙ステーションから少し早く離れる予定です」(スティッチ氏)
無人であっても、不確定要素を内包しているスターライナーは、ISSにとっては脅威だ。
突如コントロールを失って、激突しないとも限らない(そうなのかあ?)。
早いとこ、引き離してしまうに越したことはない。
スターライナーの今後については、ヘリウム漏れの問題も含め、総合的に検討されることになるだろう。
素人目には、基本設計が杜撰で、要素技術にも欠陥だらけなボロボロの宇宙船に見えているけど、NASAとB社はこれまでにそれらを一つ一つ潰してきている。
今回判明したヘリウム漏れとスラスターは、数あるトラブルの中でも極めつけな話だ。
解決可能であれば、時間をかけてでも取り組むかもしれない。
しかし、世間はこの宇宙船を見限り始めている。
「結局のところ、人命が危険にさらされ、収支を気にしなければならない状況では、民間宇宙ステーションの所有者は、軌道上への人員輸送に、飛行実績のある安価な乗り物を選択することはほぼ間違いないだろう。」(スティーブンクラークの記事)
「NASA とそのパートナーが ISS を軌道から外す許可を出せば、ISS が炎に包まれて大気圏に突入することは、30 年以上にわたる宇宙ステーションの運用の終焉を意味するだけでなく、ボーイングの商業有人宇宙飛行の領域への進出の終焉を意味することになるかもしれない。」(同上)
やれやれ・・・。
まあ、実際にはそれほど悲観的にならなくてもいいかも知れない。
(米国が8月に318億ドル以上の武器輸出を承認、Boeingは200億ドル以上を受注か)
https://grandfleet.info/us-related/u-s-approves-more-than-31-8-billion-in-arms-exports-in-august-boeing-may-receive-orders-worth-more-than-20-billion/
「一連の対外有償軍事援助から最大の利益を得るのはBoeingで、F-15IA(50機)、F-15IをF-15I+に改修するアップグレードキット(25機分)、AH-64E(36機)の売却で200億ドル以上の受注を獲得する見込み」
スターライナーでの16億ドルの赤字なんて、どうにでもなるようなはした金だろう。
SLSやアルテミスでも、ガッチリと公共事業に食い込んでいるからな。
しかし、背後からはスペースXがスターシップを引っ提げて猛然と追い上げてきている。
有無を言わせぬペイロード重量と、高頻度運用、低コストで、あっという間にSLSを抜き去るだろう。
ラプター3もお目見えしたしな。
問題は有人化の見込みだが、あと10年くらいはかかりそうな気がしている(テキトーです)。
そうなれば、SLS&オリオン宇宙船のコンビは解消だ(オリオンはもう少し生き延びるかも)。
アルテミスという公共事業は、まあ、いずれにしても維持されるだろう。
地球低軌道から月軌道へ、そして、やがては火星軌道へ。
B社は、NASAと歩調を合わせて進んでいく。
S社は、アルテミスとは独自に、火星軌道を目指すことになるかもしれない。
先のことは分からない。
が、B社がNASAと決別することはないだろう。
魚心あれば水心・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ポペットバルブ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96
「レシプロエンジン以外にも、ポペットバルブは多くのロケット燃料の流量制御や、ミルクの流量を制御する工業プロセス、油圧システムで使用される。」
レシプロエンジンの吸排気バルブのイメージだな(ロケットのスラスターの方は未調査)。
シートといえば、バルブの当たり面のことのような気がするけど、そこが膨らんで流量が制限されるというのはビミョーだ(閉じた状態で密閉できないならともかく)。
(テフロンフッ素樹脂(PTFE)の耐熱性/耐寒性について解説)
https://www.y-skt.co.jp/magazine/coating/heat_cold_resistance/
「PTFEの融点は約327℃で、耐熱温度は260℃、耐寒温度は約-250℃です。」
「PTFEの分子構造はC-C結合のまわりをフッ素原子(F)が隙間なく取り囲んだ構造」
「これらのC-C結合やC-F結合が、高温下において結合が切れること=「PTFEの劣化」となります。」
「内部のC-C結合は、フッ素原子(F)に覆われ守られていることにより結合が切れにくくなっている」
「PTFE分子内のC-F結合力は他の原子間結合力に比べて非常に大きい」
「C-F結合エネルギーを超えるような、さらに大きなエネルギーがPTFE分子にかからない限り劣化しにくい」
「さらに高い温度環境でフッ素樹脂コーティングをご検討の際は吉田SKTにお問い合わせください。260℃以上で使用できるコーティングをお提案いたします。」
おっと、NASAから問い合わせが来るかもしれないな。
まあ、どうでもいいんですが。
ボーイングは、部品調達の段階で、スラスターの技術仕様を十分に吟味しなかったのかもしれない。
スラスターへのテフロンの適用は、たぶん耐薬品性からのものだろう(未確認)。
とすれば、おいそれと変更はできない。
OFTー2の時から、頻回な噴射に伴う熱的な問題は認識していたようだから(エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正してるし)、罪一等重いと言える。
分かってて、熱設計を見直してなかったわけだからな。
太陽電池パネルの配置に伴う加熱やドッグハウスの蓄熱構造だって、問題になりかねないという認識はあったに違いない。
が、おそらくは予算の問題で、熱設計の見直しをスルーしたのに違いない。
分かっちゃいるけど金も時間もない・・・。
ひょっとすると、ちゃんとやり直せば、解決の方法は見つかるかもしれない。
調達した部品の使用条件を考慮し、基本設計から見直しを掛けて、要件をクリアすればいいだけの話だ。
部品メーカーはインテグレーターの言いなりになるのではなく、できないものはできないと突っぱねるべきだろう(まあ、なかなかそうはいかないでしょうけど)。
B社の根本的な体質が、今回のトラブルの背景にあったことは間違いないだろう。
下請けを叩きまくる親方体質だな。
エアロジェットロケットダインが、これまでテフロンの膨潤によるトラブルの経験がなかったということは、他の宇宙機は全て、ちゃんと使用条件を守って設計してきたということなわけだ(たぶん)。
やれやれ・・・。
B社のインテグレーション能力がヤバい話は、B787のリチウムイオンバッテリーの発火の時にも経験している。
B737MAXのトリム調整の話だって、エンジンを高燃費型に変更する際の杜撰な設計が原因だ。
もちろん、宇宙機でトラブルを抱えたのはB社だけじゃないし、現にオリオン宇宙船は耐熱シールドで悲惨なことになってるが、それを隠して誤魔化そうとはしていないからな(NASAは大っぴらに誤魔化すかもしれないけど!)。
B社は、今回の件も誤魔化し切れると思ったのかもしれない。
熱設計の杜撰さを露呈せず、部品の使用基準を満たさないままという根本的な問題に蓋をしたまま、冗長性だけに頼って運を天に任せた運用を続けようとした。
それがB社の本質なわけだ(そうなのかあ?)。
NASAの判断が無人帰還、B社の判断が有人帰還と分かれたのはそのせいに違いない。
B社が今後心を入れ替えて改良に取り組むとは思えない。
悪いことは言わない。
これを潮時に、バッサリ切って捨てる方がいい。
スターライナーはクズだ(そんなあ!)。
今回、NASAは英断を下して人命を優先した。
次もそうなるとは限らんからな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
スターライナーの無人帰還について、2つの記事が上がったのでリンクしておく。
(有人帰還を断念、ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」を襲った問題とは?)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20240829-3014266/
「有人での飛行試験の継続を断念判断し、スターライナーは無人で地球に帰還することにしたと発表」
「現在のスターライナーは、完全な自律飛行はできない作りになっており、今後ソフトウェアの更新などが必要になる。」
有人飛行のためのハードウェアだからな。
OFTー2の時と同じ手順で、無人運用できるかどうかは分からない(未調査)。
が、当初最低4週間かかると見込まれていたソフトウェアの地上試験は順調なんだろう。
「具体的な帰還計画は、8月28日から29日にかけて行う審査のあとに最終決定するとしたうえで、今年9月上旬ごろに帰還する予定」
ここで、トラブルを起こしたサービスモジュールのスラスターのデータを収集して、今後の改善に生かすことが出来るかどうかも重要な問題だ。
(スペースXがボーイングを救済、従業員は「屈辱を受けた」と報道)
https://www.teslarati.com/spacex-bails-out-boeing-employees-reportedly-humiliated/
「ボーイング社の従業員の一人は ワシントンポスト紙の取材に対し、「最近は恥ずかしい出来事が多すぎて、監視されている。今回のことで、状況は100倍悪化した」と語った。」
「さらに、彼らは「SpaceXが嫌い」で「いつも彼らの悪口を言っている」と語っていた。そして、今や「彼らが私たちを救済してくれている」ことに気づいたのだ。」
「従業員の中には「屈辱」「当惑」「恐怖」を感じていると言う人もいる。」
まあ、気持ちは分からないではないけど、当面はそんなことは言っていられない。
鳥嶋さんの記事では、今後の展開について悲観的な解説が展開されている。
「開発が終わり、運用段階に入れば、NASAからの委託でISSへ宇宙飛行士を輸送したり、民間の宇宙旅行者を運んだりして、その運賃で開発費を回収することもできるが、逆にいえば開発が終わらない限り、それも見込めない。」
「さらに今後、原因究明と、改修や追加の試験、また再度の無人、有人の飛行試験を行うことにもなれば、開発期間も開発費もいま以上に膨れ上がる。加えて、これまでの度重なる開発の遅延や、飛行試験で問題が相次いでいることを考えると、別の未知の問題が潜んでいる可能性も否定できない。」
「最悪の場合、経営上の理由で、ボーイングがスターライナーの事業から撤退する可能性もありうる。」
やれやれ・・・。
「はたして、ボーイングはこの苦境を乗り越え、スターライナーを完成させることができるのだろうか。前身の企業を含め、米国の宇宙開発を黎明期から支え、歴史を創ってきた同社の真価が問われている。」
まさにその通りだ。
腐っている場合じゃないだろう。
ここは、底力を発揮してビシッと無人帰還を成功させ、ヘリウム漏れやスラスターの問題も鮮やかに解決し、苦境を乗り切ってもらいたいものだ・・・。
🚀スターライナー:OFT2.5 ― 2024年08月31日 23:43
スターライナー:OFT2.5
(NASAとボーイング、スターライナーの無人帰還に向け準備完了)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/29/nasa-boeing-teams-go-for-starliner-uncrewed-return/
「9月6日金曜日の東部夏時間午後6時4分までに無人スターライナー宇宙船を国際宇宙ステーションから切り離すことを承認」
報道されている記事の元ネタがこのNASAのブログなので何とも言えないんだが、浮沈子的に気になっているのは完全な自律飛行が出来る機体かどうかについて、やや怪しげな雰囲気(雰囲気なのかあ?)が漂っていることだ(<以下追加>参照)。
「無人のスターライナー宇宙船は、ヒューストンのスターライナー ミッション コントロールとフロリダのボーイング ミッション コントロール センターのフライト コントローラーの指示に従って、完全に自律的に帰還します。」
「地上のチームは、安全なドッキング解除、再突入、および米国南西部でのパラシュートによる着陸に必要な操作を必要に応じて宇宙船に遠隔操作で指示できます。」
自動操縦なのか、地上チームの介入が必要な仕様なのか、どっち!?。
「必要な操作を必要に応じて」(if needed through the necessary maneuvers)なんて、ワケワカな表現だからな・・・。
「NASA は、帰還操作の詳細について話し合うメディア ブリーフィングを開催し、ブリーフィングのスケジュールと帰還に関する報道についてさらに詳しく発表する予定です。」
そこんとこは、是非突っ込んでもらいたいところだ。
まあ、どうでもいいんですが。
問題は、全自動であれ、半自動であれ、実は遠隔操作の手動操縦だったとしても、その操作に応じてスラスターが適切に反応するのか、再び過熱してポペットバルブのテフロンシートが変形して推進剤の流れを妨げ、出力が足りずにシステムの足切りにあって停止するのか、バックアップのスラスターの起動が間に合うのか、そして、そのバックアップ操作が適切に行われるのか、それともボーイングが自信満々な冗長性が破綻してISSに向かって突進することになるのか(そんなあ!)。
運よく離脱に成功したとしても、まだ安心はできない。
大気圏再突入に向けたマニューバリングでチョンボすれば、貴重なスターライナー(運用可能なのは2機しかない!!)を失うことになりかねない。
「スターライナーはこれまで、2回の軌道飛行試験で無人突入と着陸に成功している。飛行試験の1つでは、宇宙船が安全にステーションから自律的に切り離せることも実証した。」
ISSから安全に切り離せたのは、現在ISSに接続している機体(カリプソと命名されている)とは別の機体だ。
(ボーイング スターライナー:宇宙船のリスト)
https://en.wikipedia.org/wiki/Boeing_Starliner#List_of_spacecraft
「2020年8月25日、ボーイングは計画されているすべてのスターライナーミッションで、3機ではなく2機のカプセルを交互に使用すると発表」
そのOFT-2では、帰路でもスラスターの不具合が発生しているからな(別の機体だけどな)。
2度あることは3度ある。
3度目の正直ということもあるし、スラスター自身は何ら変わっていないわけで、エアロジェットロケットダインが燃焼制御プログラムを多少弄ってみたところで、物理の神様のご機嫌を取ることが出来るかどうかは不明だ。
現に、往路では見事にご機嫌を損ねちまったしな(28基中5基が故障し、1基はその後も復旧せず)。
NASAは、どうしたら幸運の女神にお出ましいただけるか、自信をもって貢物を差し出す術を見出せなかった。
ボーイングは、宇宙飛行士2名を人身御供に差し出せば何とかなると思ったらしいけどな(そうなのかあ?)。
結局、CFT(クルードフライトテスト)は、無人のOFT(オービタルフライトテスト)-2.5に変更され、宇宙飛行士2名はISSに合計8か月も閉じ込められることになった。
それで、無事に帰ってこられるかどうかは分からない。
クルードラゴンが、いかに実績を積んでいるとはいえ、ソユーズのそれには遠く及ばないからな。
民間ミッションを含めても、10回程度のISSミッションをこなしたに過ぎない。
(NASAのSpaceX Crew-9、9月の打ち上げに向けて変更)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/30/nasas-spacex-crew-9-changes-ahead-of-september-launch/
「ヘイグを飛行させる決定は、ヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センターでNASA主任宇宙飛行士ジョー・アカバ氏によって下された。」
この人選についても、浮沈子は懸念を感じている。
本来、クルードラゴンは操縦者なしでもISSに安全にドッキングできるはずの仕様だ。
「飛行指揮を執るNASAの乗組員に宇宙飛行経験を持たせる」というのが人選の理由とされているところが気になるわけだ。
やっぱ、クルードラゴンのスラスターにもスターライナーと同様の懸念があるのではないのか。
テフロン加工されたバルブシートとか(未確認)・・・。
まあいい。
まずは、スターライナーのOFT-2.5を成功させる必要があるからな。
どのみち燃え尽きちまうサービスモジュールから回収できるのは、スラスターの噴射に係わるテレメトリーデータだけだ。
B社にとっては、証拠隠滅だな。
だから大丈夫だって言ったじゃん!?・・・。
何か問題が起こったり、万が一、ISS離脱や大気圏再突入で新たなトラブルが生じて宇宙ゴミをばらまく事態になればただでは済まないだろう。
それでなくても、16億ドルの赤字を垂れ流し続け、この先どれだけそれが膨らむか見通しが立たない状況なわけだからな。
CFTどころか、OFTからやり直さなければ、NASAとしてはゴーサインは出せないだろう。
べらぼーめ・・・。
見えている故障個所であるヘリウム漏れとスラスターだけでも、いつまで、どれだけ作業をすれば解決するかは見通せていない(熱設計をやり直すことになれば、基本設計からやり直して宇宙船を作り直す必要が生じるわけで、最悪、10年かかる可能性もある:テキトーです!)
また、この先新たなトラブルの種が見つかれば、ミッションへの投入は果てしなく先延ばしされていく。
ISSの次の民間宇宙ステーションの寿命が尽きる頃(2050年くらいか)になってもまだ、モグラ叩きのようにトラブルシューティングに明け暮れている可能性もある(そうなのかあ?)。
その頃にはB社の持ち出し額は、100億ドルを超えているに違いない(テキトーです)。
が、それでも合計で150億ドル程度で地球低軌道の宇宙船を開発することが出来たとすれば、考えようによっては安上がりといえる。
ちなみに、アブレーターの破壊でアルテミス2打ち上げの足を引っ張っているオリオン宇宙船(主契約社:ロッキードマーチン)は、欧州のサービスモジュールの費用を別としても、200億ドル以上かかっているからな(2024年の物価に換算して24年度分を加えると300億ドルを超える!!!)。
従来の開発スキームで評価すれば、決して異常とは言えない。
B社は、まあ、いろいろ初歩的な問題(可燃性テープでの絶縁とか)はあったりしたけど、想定の範囲内で開発を進めているともいえる。
異常なのは、激安クルードラゴンの開発の方かも知れない。
あっちだって、ヤバい話は山のようにあったが、一応、それなりに運用できている。
が、隠れた瑕疵が潜んでいないとはいえないからな。
「・・・ゼナとステファニーは、打ち上げ前に引き続き乗組員仲間を支援し、プロの宇宙飛行士の真髄を体現しています。」(ゼナ・カードマン氏とステファニー・ウィルソン氏)
クルー9で本来司令官を務めるはずだったゼナ・カードマンは、初めての宇宙飛行になるはずだった。
その宇宙飛行士を地上に留めて、ベテランのヘイグを乗せる決定の背後に何があるのかは知らない。
(NASAはクルー9の最終任務を決定するにあたり、非常に厳しい決断を下した。)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-makes-a-very-tough-decision-in-setting-final-crew-9-assignments/
「彼女は、テストパイロットの経験がない新人宇宙飛行士として初めてNASAの宇宙飛行を指揮することになるはずだった。36歳の地球生物学者であるカードマンは、2017年にNASAに加わり、同僚から高く評価されている。テストパイロットではない新人をクルー9ミッションの指揮官に任命したことは、自律的にステーションに到達することを目指しているドラゴンの自律飛行能力に対するNASAの信頼を反映している。」
「宇宙飛行士事務所の一部のメンバーは、ヘイグ氏の方がより安全な選択だと主張した。空軍のテストパイロットであるヘイグ氏は、2018年にソユーズ宇宙船の悲惨な故障を生き延び、その後2019年に6か月以上宇宙を飛行した。これらの宇宙飛行士は、NASAが本当にミッション成功の可能性を最大化することを目指すなら、ヘイグ氏の方がNASAにとってより安全な選択だと述べた。」
エリックバーガーは、属人的なスキルなどの問題と見ているようだが、記事にもある「自律的にステーションに到達することを目指しているドラゴンの自律飛行能力に対するNASAの信頼」が揺らいでいるからではないのか。
「プロの宇宙飛行士のかなりの割合が、宇宙飛行の最初の数時間で宇宙酔いに陥る。」
もし、自律飛行能力が盤石なら、そんなことは関係ないだろう。
何らかの懸念があり、したがって、場合によっては手動操縦に頼らざるを得なくなる可能性があり、その際の乗員のスキルや「宇宙慣れ」の信頼性が高い選択をしたと見るのが妥当だ。
クルードラゴンに何らかの問題があるに違いないというのは、もちろん、浮沈子の妄想に過ぎない。
が、状況証拠はいくつも出てきている。
一つは、打ち上げが8月18日から9月24日に1か月以上も延期されたこと。
もう一つは、その期間はスターライナーのプログラムの差し替え(有人版→無人版:4週間程度)に必要な期間とされていたけど、スターライナーの無人帰還は9月6日という早い時期に決定したこと(つまり、それは本当の理由じゃないってことなわけだ:そうなのかあ?)。
そして、今回のクルー9の人選(ベテランでテストパイロットの経験あり)ということなわけだ。
もちろん、クルー8で現在ISSに係留されているクルードラゴンだって怪しい(そうなのかあ?)。
ポペットバルブのテフロンシールが原因かどうかは知らない(未調査)。
が、同じ推進剤(四酸化二窒素とヒドラジン)を使って動作するスラスター部品の材料選定に、実績のあるものを選ばないと考えるのは不自然な気もする(まあ、スペースXは、酸化剤が接触する可能性があるバルブにチタンを使った「実績」があるから、何とも言えませんが:地上試験で大爆発!)。
NASAの技術者は、テフロンの物性について、熱的にも化学的にも解明されたとは考えていないわけだからな。
いままで、クルードラゴンがトラブっていないのは、単に運が良かったからだけかもしれない。
同じ材料を使っているとすれば、同様の懸念を内包したまま飛行し、係留しているわけだ。
やれやれ・・・。
ゼナとステファニーは、ババを引いたんじゃないかも知れない。
ラッキーな宝くじを引き当てたのかもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スターライナーのISSからの帰還は9月6日に予定)
https://spacenews.com/starliner-return-from-iss-set-for-sept-6/
「NASAによると、スターライナーは完全に自律的に帰還するが、地上管制官が介入して宇宙船を遠隔操作する能力が必要になるという。」
うーん、この記述だけ読めば、完全自律飛行とはとてもとても言えない気がするんだがな。
「「いくつかやり方を変えなければならないことがある」と、NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏は、スターライナーが無人のまま帰還すると発表した8月24日のブリーフィングで、スターライナーの無人出発について語った。これには、スターライナーが予定より早くステーション付近から出発することも含まれる。」
標準手順に基づいて離脱できないのには、それなりの理由があるんだろう。
本来なら、有人で運用されるわけで、その際に離脱の途中にチェックポイントがあって、乗り込んでいる宇宙飛行士がGOサインを出さなければならないのかも知れない(未確認)。
その手順を踏まずに、一気に離脱させるのかもな。
危うきは、遠ざけるに如かず・・・。
<さらに追加:9月2日記>ーーーーーーーーーー
(スターライナー宇宙船が奇妙な音を発し始めた)
https://arstechnica.com/space/2024/09/starliners-speaker-began-emitting-strange-sonar-noises-on-saturday/
「スピーカーから奇妙な音が聞こえます…何が原因か分かりません。」(NASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモア)
「同氏はヒューストンのフライト・コントローラーに、宇宙船内の音声を聞くことができるか確認するよう依頼」
記事には音声がリンクされているので、浮沈子も聞いてみた。
「ウィルモアは、マイクをスターライナー内のスピーカーに当てた。その直後、非常に特徴的な音が聞こえた。」
シャーン、シャーン、シャーン・・・。
「まるでソナー音のような、脈打つような音だった」
やれやれ・・・。
「スターライナーは9月6日金曜日に自律飛行で地球に帰還する予定」
早く離脱させた方がよさそうだな・・・。
異音の件と関係あるかどうかは不明だが、気になる話もある。
(スターライナー、想定日数以上の宇宙滞在は可能–帰還に向けたテスト期間を確保)
https://uchubiz.com/article/new49509/
「Starlinerの乗組員モジュールのバッテリーによる45日間の制限について話し合ったが、現在はその制限を更新する手続きを進めている」
(ボーイングのスターライナー、技術的課題にもかかわらずISSとのドッキングに成功:6月11日の記事)
https://jp.investing.com/news/stock-market-news/article-93CH-778803
「同社はNASAとの共同作業で判明した欠陥である推進システムのバルブを再設計する予定だ。さらに、ボーイング社はスターライナーのバッテリーの再設計を検討しており、NASAから550万ドルの資金提供を受けた。」
(ボーイング スターライナー)
https://en.wikipedia.org/wiki/Boeing_Starliner
「デザインライフ:60時間(自由飛行)、7ヶ月(ドック)」
つまりだな、本来7か月係留(ドック)しておけるはずのスターライナーのバッテリーは、CFTの機体に積まれたものはそれにはるかに満たない45日間の寿命しか当初認定されず、仕様を満たしていなかったわけだ。
現在、90日近く経つが、NASAは当初認定期間を延長して運用を続けさせている。
その欠陥品(!?)のバッテリーは、ボーイング自体が再設計の必要ありと認識していて、固定価格契約であるにもかかわらず、追加の資金まで受け取っている。
マジか・・・。
「今週末のソナーのような音はおそらく無害な原因によるもの」
エリックバーガーは楽観的に見ているけど、状況は深刻だ。
「飛行中のヘリウムの大量漏れやスラスターの故障など、ボーイングとNASAがスターライナーの有人初飛行で直面した困難を考えると、この奇妙な音は注目に値する。」
ひょっとすると、バッテリーの異常が災いして、スターライナーはISSから永遠に離脱することが出来ないかも知れない(そんなあ!)。
疫病神のようなスターライナー・・・。
バリーウィルモアが報告する前から、地上チームは異音の兆候を知っていた可能性がある。
浮沈子の妄想では、異音の原因はクルーモジュールに搭載されたバッテリーだ(断定的!)。
本来の係留期間(7か月)未満の欠陥バッテリーを積んで飛行し、その後に判明した推進系のトラブルに振り回されているうちに、そっちのトラブルが表面化したわけだ。
やれやれ・・・。
ISSからのアンビリカルを解除した途端、スターライナーは急激な電圧低下に見舞われ、制御不能に陥るかもしれない。
クルー9の打ち上げまで18日間も余裕がある中で、慌ただしく9月6日に離脱の日程を組んだのは、もしかするとバッテリー劣化の兆候を掴んだからかも!。
もしそうだとすれば、ワケワカの自律操縦手順(完全自動ではなく、一部遠隔手動操作が入るとかはいらないとか)の話とも整合する。
無人運用用に差し替えたソフトウェアは、ちゃんと動作確認が取れていないわけだ(そうなのかあ?)。
半チクなままリリースし、バッテリーがへたり切る前に強引に離脱させようとしているに違いない。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
もし、仮に、スターライナーを離脱させることが出来ず、ISS前面のドッキングポートを塞いだままになれば、今後のISS運用に重大な支障を生じかねない(有人機:クルードラゴンの接続は天頂部のドッキングポートだけになる)。
その事態は何としても避けたい。
離脱したスターライナーがどうなろうと知ったことではない。
とにかく、邪魔者を早く排除したいだけだ(そんなあ!)。
優先順位は明確だな・・・。
(NASAとボーイング、スターライナーの無人帰還に向け準備完了)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/29/nasa-boeing-teams-go-for-starliner-uncrewed-return/
「9月6日金曜日の東部夏時間午後6時4分までに無人スターライナー宇宙船を国際宇宙ステーションから切り離すことを承認」
報道されている記事の元ネタがこのNASAのブログなので何とも言えないんだが、浮沈子的に気になっているのは完全な自律飛行が出来る機体かどうかについて、やや怪しげな雰囲気(雰囲気なのかあ?)が漂っていることだ(<以下追加>参照)。
「無人のスターライナー宇宙船は、ヒューストンのスターライナー ミッション コントロールとフロリダのボーイング ミッション コントロール センターのフライト コントローラーの指示に従って、完全に自律的に帰還します。」
「地上のチームは、安全なドッキング解除、再突入、および米国南西部でのパラシュートによる着陸に必要な操作を必要に応じて宇宙船に遠隔操作で指示できます。」
自動操縦なのか、地上チームの介入が必要な仕様なのか、どっち!?。
「必要な操作を必要に応じて」(if needed through the necessary maneuvers)なんて、ワケワカな表現だからな・・・。
「NASA は、帰還操作の詳細について話し合うメディア ブリーフィングを開催し、ブリーフィングのスケジュールと帰還に関する報道についてさらに詳しく発表する予定です。」
そこんとこは、是非突っ込んでもらいたいところだ。
まあ、どうでもいいんですが。
問題は、全自動であれ、半自動であれ、実は遠隔操作の手動操縦だったとしても、その操作に応じてスラスターが適切に反応するのか、再び過熱してポペットバルブのテフロンシートが変形して推進剤の流れを妨げ、出力が足りずにシステムの足切りにあって停止するのか、バックアップのスラスターの起動が間に合うのか、そして、そのバックアップ操作が適切に行われるのか、それともボーイングが自信満々な冗長性が破綻してISSに向かって突進することになるのか(そんなあ!)。
運よく離脱に成功したとしても、まだ安心はできない。
大気圏再突入に向けたマニューバリングでチョンボすれば、貴重なスターライナー(運用可能なのは2機しかない!!)を失うことになりかねない。
「スターライナーはこれまで、2回の軌道飛行試験で無人突入と着陸に成功している。飛行試験の1つでは、宇宙船が安全にステーションから自律的に切り離せることも実証した。」
ISSから安全に切り離せたのは、現在ISSに接続している機体(カリプソと命名されている)とは別の機体だ。
(ボーイング スターライナー:宇宙船のリスト)
https://en.wikipedia.org/wiki/Boeing_Starliner#List_of_spacecraft
「2020年8月25日、ボーイングは計画されているすべてのスターライナーミッションで、3機ではなく2機のカプセルを交互に使用すると発表」
そのOFT-2では、帰路でもスラスターの不具合が発生しているからな(別の機体だけどな)。
2度あることは3度ある。
3度目の正直ということもあるし、スラスター自身は何ら変わっていないわけで、エアロジェットロケットダインが燃焼制御プログラムを多少弄ってみたところで、物理の神様のご機嫌を取ることが出来るかどうかは不明だ。
現に、往路では見事にご機嫌を損ねちまったしな(28基中5基が故障し、1基はその後も復旧せず)。
NASAは、どうしたら幸運の女神にお出ましいただけるか、自信をもって貢物を差し出す術を見出せなかった。
ボーイングは、宇宙飛行士2名を人身御供に差し出せば何とかなると思ったらしいけどな(そうなのかあ?)。
結局、CFT(クルードフライトテスト)は、無人のOFT(オービタルフライトテスト)-2.5に変更され、宇宙飛行士2名はISSに合計8か月も閉じ込められることになった。
それで、無事に帰ってこられるかどうかは分からない。
クルードラゴンが、いかに実績を積んでいるとはいえ、ソユーズのそれには遠く及ばないからな。
民間ミッションを含めても、10回程度のISSミッションをこなしたに過ぎない。
(NASAのSpaceX Crew-9、9月の打ち上げに向けて変更)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/30/nasas-spacex-crew-9-changes-ahead-of-september-launch/
「ヘイグを飛行させる決定は、ヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センターでNASA主任宇宙飛行士ジョー・アカバ氏によって下された。」
この人選についても、浮沈子は懸念を感じている。
本来、クルードラゴンは操縦者なしでもISSに安全にドッキングできるはずの仕様だ。
「飛行指揮を執るNASAの乗組員に宇宙飛行経験を持たせる」というのが人選の理由とされているところが気になるわけだ。
やっぱ、クルードラゴンのスラスターにもスターライナーと同様の懸念があるのではないのか。
テフロン加工されたバルブシートとか(未確認)・・・。
まあいい。
まずは、スターライナーのOFT-2.5を成功させる必要があるからな。
どのみち燃え尽きちまうサービスモジュールから回収できるのは、スラスターの噴射に係わるテレメトリーデータだけだ。
B社にとっては、証拠隠滅だな。
だから大丈夫だって言ったじゃん!?・・・。
何か問題が起こったり、万が一、ISS離脱や大気圏再突入で新たなトラブルが生じて宇宙ゴミをばらまく事態になればただでは済まないだろう。
それでなくても、16億ドルの赤字を垂れ流し続け、この先どれだけそれが膨らむか見通しが立たない状況なわけだからな。
CFTどころか、OFTからやり直さなければ、NASAとしてはゴーサインは出せないだろう。
べらぼーめ・・・。
見えている故障個所であるヘリウム漏れとスラスターだけでも、いつまで、どれだけ作業をすれば解決するかは見通せていない(熱設計をやり直すことになれば、基本設計からやり直して宇宙船を作り直す必要が生じるわけで、最悪、10年かかる可能性もある:テキトーです!)
また、この先新たなトラブルの種が見つかれば、ミッションへの投入は果てしなく先延ばしされていく。
ISSの次の民間宇宙ステーションの寿命が尽きる頃(2050年くらいか)になってもまだ、モグラ叩きのようにトラブルシューティングに明け暮れている可能性もある(そうなのかあ?)。
その頃にはB社の持ち出し額は、100億ドルを超えているに違いない(テキトーです)。
が、それでも合計で150億ドル程度で地球低軌道の宇宙船を開発することが出来たとすれば、考えようによっては安上がりといえる。
ちなみに、アブレーターの破壊でアルテミス2打ち上げの足を引っ張っているオリオン宇宙船(主契約社:ロッキードマーチン)は、欧州のサービスモジュールの費用を別としても、200億ドル以上かかっているからな(2024年の物価に換算して24年度分を加えると300億ドルを超える!!!)。
従来の開発スキームで評価すれば、決して異常とは言えない。
B社は、まあ、いろいろ初歩的な問題(可燃性テープでの絶縁とか)はあったりしたけど、想定の範囲内で開発を進めているともいえる。
異常なのは、激安クルードラゴンの開発の方かも知れない。
あっちだって、ヤバい話は山のようにあったが、一応、それなりに運用できている。
が、隠れた瑕疵が潜んでいないとはいえないからな。
「・・・ゼナとステファニーは、打ち上げ前に引き続き乗組員仲間を支援し、プロの宇宙飛行士の真髄を体現しています。」(ゼナ・カードマン氏とステファニー・ウィルソン氏)
クルー9で本来司令官を務めるはずだったゼナ・カードマンは、初めての宇宙飛行になるはずだった。
その宇宙飛行士を地上に留めて、ベテランのヘイグを乗せる決定の背後に何があるのかは知らない。
(NASAはクルー9の最終任務を決定するにあたり、非常に厳しい決断を下した。)
https://arstechnica.com/space/2024/08/nasa-makes-a-very-tough-decision-in-setting-final-crew-9-assignments/
「彼女は、テストパイロットの経験がない新人宇宙飛行士として初めてNASAの宇宙飛行を指揮することになるはずだった。36歳の地球生物学者であるカードマンは、2017年にNASAに加わり、同僚から高く評価されている。テストパイロットではない新人をクルー9ミッションの指揮官に任命したことは、自律的にステーションに到達することを目指しているドラゴンの自律飛行能力に対するNASAの信頼を反映している。」
「宇宙飛行士事務所の一部のメンバーは、ヘイグ氏の方がより安全な選択だと主張した。空軍のテストパイロットであるヘイグ氏は、2018年にソユーズ宇宙船の悲惨な故障を生き延び、その後2019年に6か月以上宇宙を飛行した。これらの宇宙飛行士は、NASAが本当にミッション成功の可能性を最大化することを目指すなら、ヘイグ氏の方がNASAにとってより安全な選択だと述べた。」
エリックバーガーは、属人的なスキルなどの問題と見ているようだが、記事にもある「自律的にステーションに到達することを目指しているドラゴンの自律飛行能力に対するNASAの信頼」が揺らいでいるからではないのか。
「プロの宇宙飛行士のかなりの割合が、宇宙飛行の最初の数時間で宇宙酔いに陥る。」
もし、自律飛行能力が盤石なら、そんなことは関係ないだろう。
何らかの懸念があり、したがって、場合によっては手動操縦に頼らざるを得なくなる可能性があり、その際の乗員のスキルや「宇宙慣れ」の信頼性が高い選択をしたと見るのが妥当だ。
クルードラゴンに何らかの問題があるに違いないというのは、もちろん、浮沈子の妄想に過ぎない。
が、状況証拠はいくつも出てきている。
一つは、打ち上げが8月18日から9月24日に1か月以上も延期されたこと。
もう一つは、その期間はスターライナーのプログラムの差し替え(有人版→無人版:4週間程度)に必要な期間とされていたけど、スターライナーの無人帰還は9月6日という早い時期に決定したこと(つまり、それは本当の理由じゃないってことなわけだ:そうなのかあ?)。
そして、今回のクルー9の人選(ベテランでテストパイロットの経験あり)ということなわけだ。
もちろん、クルー8で現在ISSに係留されているクルードラゴンだって怪しい(そうなのかあ?)。
ポペットバルブのテフロンシールが原因かどうかは知らない(未調査)。
が、同じ推進剤(四酸化二窒素とヒドラジン)を使って動作するスラスター部品の材料選定に、実績のあるものを選ばないと考えるのは不自然な気もする(まあ、スペースXは、酸化剤が接触する可能性があるバルブにチタンを使った「実績」があるから、何とも言えませんが:地上試験で大爆発!)。
NASAの技術者は、テフロンの物性について、熱的にも化学的にも解明されたとは考えていないわけだからな。
いままで、クルードラゴンがトラブっていないのは、単に運が良かったからだけかもしれない。
同じ材料を使っているとすれば、同様の懸念を内包したまま飛行し、係留しているわけだ。
やれやれ・・・。
ゼナとステファニーは、ババを引いたんじゃないかも知れない。
ラッキーな宝くじを引き当てたのかもな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スターライナーのISSからの帰還は9月6日に予定)
https://spacenews.com/starliner-return-from-iss-set-for-sept-6/
「NASAによると、スターライナーは完全に自律的に帰還するが、地上管制官が介入して宇宙船を遠隔操作する能力が必要になるという。」
うーん、この記述だけ読めば、完全自律飛行とはとてもとても言えない気がするんだがな。
「「いくつかやり方を変えなければならないことがある」と、NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏は、スターライナーが無人のまま帰還すると発表した8月24日のブリーフィングで、スターライナーの無人出発について語った。これには、スターライナーが予定より早くステーション付近から出発することも含まれる。」
標準手順に基づいて離脱できないのには、それなりの理由があるんだろう。
本来なら、有人で運用されるわけで、その際に離脱の途中にチェックポイントがあって、乗り込んでいる宇宙飛行士がGOサインを出さなければならないのかも知れない(未確認)。
その手順を踏まずに、一気に離脱させるのかもな。
危うきは、遠ざけるに如かず・・・。
<さらに追加:9月2日記>ーーーーーーーーーー
(スターライナー宇宙船が奇妙な音を発し始めた)
https://arstechnica.com/space/2024/09/starliners-speaker-began-emitting-strange-sonar-noises-on-saturday/
「スピーカーから奇妙な音が聞こえます…何が原因か分かりません。」(NASAの宇宙飛行士ブッチ・ウィルモア)
「同氏はヒューストンのフライト・コントローラーに、宇宙船内の音声を聞くことができるか確認するよう依頼」
記事には音声がリンクされているので、浮沈子も聞いてみた。
「ウィルモアは、マイクをスターライナー内のスピーカーに当てた。その直後、非常に特徴的な音が聞こえた。」
シャーン、シャーン、シャーン・・・。
「まるでソナー音のような、脈打つような音だった」
やれやれ・・・。
「スターライナーは9月6日金曜日に自律飛行で地球に帰還する予定」
早く離脱させた方がよさそうだな・・・。
異音の件と関係あるかどうかは不明だが、気になる話もある。
(スターライナー、想定日数以上の宇宙滞在は可能–帰還に向けたテスト期間を確保)
https://uchubiz.com/article/new49509/
「Starlinerの乗組員モジュールのバッテリーによる45日間の制限について話し合ったが、現在はその制限を更新する手続きを進めている」
(ボーイングのスターライナー、技術的課題にもかかわらずISSとのドッキングに成功:6月11日の記事)
https://jp.investing.com/news/stock-market-news/article-93CH-778803
「同社はNASAとの共同作業で判明した欠陥である推進システムのバルブを再設計する予定だ。さらに、ボーイング社はスターライナーのバッテリーの再設計を検討しており、NASAから550万ドルの資金提供を受けた。」
(ボーイング スターライナー)
https://en.wikipedia.org/wiki/Boeing_Starliner
「デザインライフ:60時間(自由飛行)、7ヶ月(ドック)」
つまりだな、本来7か月係留(ドック)しておけるはずのスターライナーのバッテリーは、CFTの機体に積まれたものはそれにはるかに満たない45日間の寿命しか当初認定されず、仕様を満たしていなかったわけだ。
現在、90日近く経つが、NASAは当初認定期間を延長して運用を続けさせている。
その欠陥品(!?)のバッテリーは、ボーイング自体が再設計の必要ありと認識していて、固定価格契約であるにもかかわらず、追加の資金まで受け取っている。
マジか・・・。
「今週末のソナーのような音はおそらく無害な原因によるもの」
エリックバーガーは楽観的に見ているけど、状況は深刻だ。
「飛行中のヘリウムの大量漏れやスラスターの故障など、ボーイングとNASAがスターライナーの有人初飛行で直面した困難を考えると、この奇妙な音は注目に値する。」
ひょっとすると、バッテリーの異常が災いして、スターライナーはISSから永遠に離脱することが出来ないかも知れない(そんなあ!)。
疫病神のようなスターライナー・・・。
バリーウィルモアが報告する前から、地上チームは異音の兆候を知っていた可能性がある。
浮沈子の妄想では、異音の原因はクルーモジュールに搭載されたバッテリーだ(断定的!)。
本来の係留期間(7か月)未満の欠陥バッテリーを積んで飛行し、その後に判明した推進系のトラブルに振り回されているうちに、そっちのトラブルが表面化したわけだ。
やれやれ・・・。
ISSからのアンビリカルを解除した途端、スターライナーは急激な電圧低下に見舞われ、制御不能に陥るかもしれない。
クルー9の打ち上げまで18日間も余裕がある中で、慌ただしく9月6日に離脱の日程を組んだのは、もしかするとバッテリー劣化の兆候を掴んだからかも!。
もしそうだとすれば、ワケワカの自律操縦手順(完全自動ではなく、一部遠隔手動操作が入るとかはいらないとか)の話とも整合する。
無人運用用に差し替えたソフトウェアは、ちゃんと動作確認が取れていないわけだ(そうなのかあ?)。
半チクなままリリースし、バッテリーがへたり切る前に強引に離脱させようとしているに違いない。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
もし、仮に、スターライナーを離脱させることが出来ず、ISS前面のドッキングポートを塞いだままになれば、今後のISS運用に重大な支障を生じかねない(有人機:クルードラゴンの接続は天頂部のドッキングポートだけになる)。
その事態は何としても避けたい。
離脱したスターライナーがどうなろうと知ったことではない。
とにかく、邪魔者を早く排除したいだけだ(そんなあ!)。
優先順位は明確だな・・・。
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