🐼再使用ロケット:墜落爆発炎上2024年07月01日 03:59

再使用ロケット:墜落爆発炎上


(中国のロケットの静止燃焼試験、意図しない打ち上げと大爆発を引き起こす)
https://spacenews.com/section/news-archive/

「スペースパイオニアは6月30日日曜日、河南省鞏義県の試験施設で、天龍3号ロケットの第1段の静止点火試験を実施した。」

「静止」点火試験というところが重要だ。

つまり、発射台に固定された状態でのエンジン燃焼を行う試験なわけだ。

「ステージをしっかりと固定するために、通常は固定クランプなどの構造物が使用される。」

が、しかし・・・。

「アマチュア映像には、9基のエンジンを搭載した試験用ステージが点火し、その後、異例なことに離陸する様子が映っている。」

離陸だってえ?。

「ステージは上空に上昇し、停止し、エンジンが停止したようで、地球に帰還する。ステージは離陸後約50秒で地面に衝突し、ケロシンと液体酸素の混合燃料がかなり残っていたようで、大爆発を起こした。」

浮沈子も、貼り付けられている映像を見たんだが、実にド派手だ!。

墜落激突爆発炎上木っ端微塵!。

ファルコン9の真似をして、1段目の再使用に取り組んでいるとはいえ、そこまで真似しなくてもいいような気がするんだがな。

「スペースパイオニアは、今後数カ月以内にスペースXのファルコン9のベンチマークとなる天龍3号の軌道打ち上げに向けてテストを実施していた。」

まあ、どうでもいいんですが。

「河南省当局者が死傷者の報告はないと述べた」

事実であれば、不幸中の幸いだ。

「スペースパイオニア社はその後、ロケット本体と試験台の接続部に構造的な欠陥があったと独自の声明を発表」

「ロケットの搭載コンピューターは自動的にエンジンを停止し、ロケットは南西1.5キロに落下」

「ステージが固定を逃れて打ち上げられるという出来事は珍しいようです。」

スペースXは、確かマクレガーでテスト中に、機体の固定に不具合が発生したことがある(記憶で書いているのでテキトーです)。

ワイヤーで固定して、離陸しないようにしてた気がする(その時も、離陸まではしなかったようです)。

まあいい。

「この打ち上げの試みは、現在、長期にわたる延期に直面する可能性がある。」

「この出来事が、遅延、罰金、そして事業継続の面でスペースパイオニアにどのような影響を与えるかは不明」

アンドリュージョーンズは、開発の遅れが生じるのではないかと懸念しているが、そんな心配は無用だ(そうなのかあ?)。

国家の事業が市民(人民)の生活より優先されるというのは、中国のいいところでもあり、また同時に問題なところでもある。

開発に与える影響は皆無だろう(未確認)。

きっと、政権内部では、これで我が国も再使用ロケットの開発で一人前になれたと喜んでいるかもしれない(そんなあ!)。

墜落激突爆発炎上木っ端微塵!(再掲?)。

やれやれ・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(中国の宇宙企業が意図せず新型ロケットを打ち上げる)
https://arstechnica.com/space/2024/07/chinese-space-firm-unintentionally-launches-its-new-rocket/

「上がったものは必ず下がらなければならない」

エリックバーガーが、タイトルの上に掲げている文言がいいな。

真理だ・・・。

「宇宙新興企業の一つ、スペースパイオニア」

「同社の声明によると、ロケットは十分に固定されておらず、「構造上の欠陥」により試験台から飛び出した」

「1952年に米国のバイキングロケットがニューメキシコ州ホワイトサンズミサイル実験場で係留装置から外れた。ロケットは発射場から6km下流に墜落したが、死傷者は出なかった。」

へえーっ、んなことがあったんだ・・・。

「ロケットの設計と第一段の再利用計画は、スペースXが開発したファルコン9ロケットを模倣している。」

「中国は米国に次いで世界で最も活発な商業宇宙産業を擁している。」

つーことはあれだな、これからも「墜落激突爆発炎上木っ端微塵」は何度か見られるかもしれないわけだ(そういうことかあ?)。

「中国東部の河南省、黄河沿いに位置する鞏義市の人口は約80万人。試験場は市の中心部からわずか5キロほど、小さな村から1キロも離れていない場所にある。」

固定クランプをぶっ壊して上昇しちまったのは想定外としても、もちっと人里離れたところでぶっ放してもらいたいもんだな・・・。

😼メキシコへの道:第4章:企画2024年07月01日 19:48

メキシコへの道:第4章:企画
メキシコへの道:第4章:企画


(マヤ列車トゥルム路線が無期限延期)
https://thecancunsun.com/maya-train-tulum-route-postponed-indefinitely/?fbclid=IwZXh0bgNhZW0CMTEAAR394O7ElhtFyqj3jM9X7cVdzC2pPIyJURs-IvlLxH2RrKs0H8lLKLJf5XQ_aem_5m4fxIwr9U9raDBASYMLZA

「プラヤ・デル・カルメンからトゥルムまでのマヤ列車の待望の接続は、環境問題のため無期限に延期された。」

「メキシコのカリブ海の人気スポットを訪れる観光客は、海岸沿いをもう少し長く移動するために、ライドシェア、タクシー、レンタカー、さらにはバスサービスにもう少し依存することになるだろう。」

「フェルナンド・ノベロ判事は、メキシコのカリブ海沿岸の2つの人気観光地、プラヤ・デル・カルメンとトゥルムを結ぶマヤ・トレイン・プロジェクトの建設を一時停止する判決を下した。」

国家を挙げての大事業は、暗礁に乗り上げたようだ。

「この地域の環境保護団体が作成した建設記録によると、セメント製の建設用柱が洞窟やセノーテに直接沈んでいたほか、コンクリートトラックが流した廃棄物が敏感な地域に直接流れ込んで被害を与えていた。」

「延期に関する報告書によると、国立人類学歴史研究所の考古学者たちは、分析の直後に、調査して保護を勧告した文化財の一部を建設機械が破壊したことに驚いたという。」

既に3回のメキシコ行きを経験している浮沈子は、これしきの事では驚かない。

が、メキシコ的な、あまりにメキシコ的な状況は、納得を通り越して呆れるレベルにあることは間違いない。

「マヤ・トレインの建設が再開されるまでは、特に休暇でプラヤ・デル・カルメンに滞在するメキシコのカリブ海諸国からの旅行者にとって、トゥルム国際空港へのアクセスが主な課題となるだろう。」

まあ、当分は従来通り、カンクン国際空港からレンタカーかバスで移動するのが無難だ。

今回のメキシコへの道(第4章)は、基本、講習サポートではなく、純粋なファンダイブとしてスタートした。

滞在はトゥルムメインで、復路(帰国前)だけプラヤデルカルメンに移動する感じか(未定)。

時期的には、お高いクリスマスシーズンを外して前後に振る感じ(どちらになるかも未定)。

現地サービスも未定。

決まっているのは、とにかくセノーテに潜りに行くという点だけ(カリブ海よ、さようなら・・・)。

バージンのクルーズ船に乗り込む企画は、来年以降に変更だ。

現地サービスの調達や滞在地、ホテルの物色、その他もろもろは竹内さんにお願いして、浮沈子はひたすら自分のメンテナンスに専念する。

当面は、右目の網膜光凝固術(糖尿病網膜症の予防的治療)。

体重管理や整形外科的対応(右肩の石灰沈着性腱板炎、骨棘に伴う腰痛の管理)、筋トレ、呼吸器循環器的パフォーマンスの維持(最近、電動アシスト付きママチャリで坂を上がると息切れが!)、眼圧(緑内障)や右目の黄斑浮腫なども要注意だ(点眼治療中)。

血糖値のコントロールも、体重管理と共にベースになる。

今月は、血液検査だからな。

フィットネスをサボらず、食事に気を付けてメンテナンスに励むことになる。

幸い、血圧は正常値に収まっていて、若干、脈拍が高い程度で済んでいる(体重増加が原因か:呼吸器系循環器系に負担が・・・)。

自分の体は、文字通り重器材だ(世界で一番重い!)。

あちこち壊れ、修理しても、最早、完全に元に戻ることはない。

その時点で出来ることだけで凌ぐしかない。

高齢者のダイビングは、それが現実になる。

つらいのは、その現実を受け入れることだ。

浮沈子には、バイデンの気持ちが痛いほど分かる。

幸い、周りに高齢のダイバーが多いことから、そういうもんだという認識は持っている。

いつか、タンクを静かに置く日が来る。

それまでは、可能な限りじたばたし、努力を重ねてダイビングを続ける。

今年は、なんとかセノーテに行けるかもしれないが、来年はどうなるか分からない(カリブ海よ、こんにちは!)。

マヤトレインにセノーテぶっ壊されないうちに、潜れる範囲で潜っておく。

基本的に、楽に行ける範囲でいい。

んな、狭くて右のタンク外さないと通れないとことか、ブラダーのエア抜いてぺったんこにしないと先に進めないようなとこには行かなくてもいい(といっても、行くんだろうなあ・・・)。

カバーンの光溢れる世界を、ゆったりまったり漂っているだけで十分だ。

同行の竹内さん達が希求する真の暗闇の世界(死神看板の先)は、そういうのが大好きな連中に任せる。

浮沈子は、入り口だけで十分だ。

それでも、リスクは避けられない。

教えてもらったスキルだけは、キッチリ、マッスルメモリーにしておく必要がある。

何があっても生きて帰る。

ダイバーは、陸上で死ななければならない。

ああ、飛行機とかにも乗るけどな・・・。

まあいい。

新たなるメキシコへの道が始まった。

状況は毎回変わり、陸上の冒険と水中の冒険は果てしなく続く。

どこまで続けることが出来るのか。

それを知る者は誰もいない・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(トレン・マヤ)
https://en.wikipedia.org/wiki/Tren_Maya

「2024年5月現在、カンクン空港を経由するパレンケとプラヤ・デル・カルメン間の北ルートのみが運行されています。」

おっと、カンクン国際空港とプラヤデルカルメンは繋がってるんだ・・・。

「所有者:メキシコ軍」

なかなか勇ましい鉄道だな(元来、鉄道は軍需物資の輸送のために敷かれてきたからな)。

(マヤ鉄道の路線)
https://www.trenmaya.gob.mx/

なんだ、結構つながってるんじゃん!。

浮沈子は鉄道マニアではないけど、せっかく行くなら乗ってみたい気もする。

あとは、為替が改善することを祈るのみだな・・・。

🚀再使用ロケット:JAXAの研究2024年07月02日 09:09

再使用ロケット:JAXAの研究


(日本、再利用可能な次世代ロケットの研究を実施)
https://spacenews.com/japan-conducting-studies-for-reusable-next-gen-rocket/

「宇宙政策に関する基本計画に基づき、JAXAは三菱重工と共同で、第一段再利用機能を備えた新世代ロケットの研究を開始した」(JAXA広報部)

なんだ、まだ研究段階か・・・。

「H3は、H-2Aロケットのより高性能でコスト効率の高い後継機となることを目的とした使い捨てロケットです。」(昨日、運用打ち上げに成功したようです)

「液体水素と液体酸素の混合燃料で稼働」

「液体メタンも液体水素も候補の一つです」(JAXA)

ふーん、液体メタンは流行の最先端なわけだ。

「スペースX、ブルーオリジン、ULAなどの米国のロケット企業、および中国の国営企業CASCと民間企業のランドスペースとiSpaceは、メタン・液体酸素ロケットを打ち上げたか、打ち上げ間近である。」

まあいい。

「JAXAは、H3に比べて低地球軌道(LEO)への1キログラム当たりのコストを約半分に削減することを目標としている」

「現在、JAXAとMHIが新型ロケットの詳細な検討を行っているため、目標ペイロードの能力は確定していない。」

「基本計画では、このロケットは宇宙輸送計画の一環として2030年代までに完成するとしている。このプロジェクトは、完全な再利用と有人宇宙飛行をサポートするために拡大される可能性」

いやいや、それはムリポだろう。

我が国には、宇宙飛行士が爆発炎上木っ端微塵になっちまったり、ISSへ行ったきり帰ってこられなくなる状況を受け入れるメンタリティはない。

また、完全再使用を実現するために、100機ものロケットを試し打にするような開発手法を認める文化(文化なのかあ?)もない。

H3は、1回失敗しただけで大騒ぎだ。

やれやれ・・・。

重工に再使用ロケットの開発を飲ませるのは大変だったろうな。

軌道打ち上げロケットのような高負荷、大エネルギーエンジンを再使用するというのは、基本的には筋が悪い。

H3のLE-9エンジンのように、低コストで使い捨てにするのが理に適っている。

そもそも、このエンジン自体が、爆発性が少ないということで有人機に向いているとして採用されたと記憶している。

それを、できたそばから捨てちまう話がスタートしたわけだ。

我が国の宇宙開発は臨機応変だな(そういうことかあ?)。

「インターステラーを含む新興企業が現在、ロケット打ち上げに取り組んでいる。」

ここの社長は、再使用ロケットに否定的だからな。

まあ、どうでもいいんですが。

15年先(開発は2030年代中だそうです)を見据えてスタートした我が国の再使用ロケットの「研究」。

100回の打ち上げと99回の失敗を受け入れて、完成させることが出来るかどうかは分からない。

中国は一足先に、再使用ロケット開発における墜落爆発炎上木っ端微塵を演じて見せた(そういうことかあ?)。

S社ほどではないにしても、トライアンドエラーを受け入れる素地は整っている(関係者の処分(粛清?)はいくらでもできるだろうしな:そうなのかあ?)。

我が国が、チャレンジや冒険を受け入れる基盤を作ることが出来るかどうかが問題だ。

S社が1段目の再使用(回収)に成功したのは2015年。

早くても、2035年ころになると思われるH4(名称未定)の1段目回収ということになると、完全に1世代(20年)遅れていることになる。

浮沈子の見立てでは、そのころにはスターシップの有人化が果たされている可能性があるからな。

もちろん、完全再使用。

彼我の差は、広がるばかりだ。

まあ、どうでもいいんですが。

名目上とは言いながら、我が国も再使用ロケットの「研究」に名乗りを上げているわけだ。

「現時点では詳細はほとんど決まっていない。」

掛け声倒れになる可能性もあるということだな(そうなのかあ?)。

我が国はこれから縮退の時期に入ることになる。

人工は半減し、GDPも縮小、開発コストはかけられず、単独国家として宇宙開発が続けられるかどうかも疑問だ。

飛ぶ鳥を落とす勢いの米国や、猛然と食らいついている中国とは比較にならない。

それはそれで仕方ない。

出来る範囲で、国際協力にも縋りながら、ちまちまと進めていくしかない。

独自の打ち上げ能力を持続していくためには、技術伝承のサイクル(20年?)で、開発を続けていくしかない。

再使用というのは、その際に頭のてっぺんに乗っけるための帽子に過ぎない。

何も新規性がないところに、開発の金を投じるわけにはいかないからな。

しかも、経費を削減するという錦の御旗もついてくる(コストを約半分に削減することを目標:再掲)。

そうでもしなければ、開発予算は取れないからな。

しかし、それはあくまでも名目だ。

実現できるかどうかは別の話。

ぶっちゃけ、浮沈子的には、我が国が再使用ロケットを本気で開発しようとしているようには見えない。

今後の展開次第では、独自打ち上げロケットの維持自体が困難になる可能性もある。

10分の1の値段で、はるかに高頻度に打ち上げられるロケット(スターシップ)があるのに(2035年時点)、なんで独自ロケットが必要なのか。

その議論に耐えられるだけの需要と技術は、我が国にはないからな(未確認)。

まあ、頑張ってくださいとしか言いようがない。

部屋の中のゾウ(スターシップ)が解き放たれた時、打ち上げロケットの世界は様変わりするだろう。

H4ロケットは、重工にとって第二のスペースジェットになりかねない。

断るに断れない事情があったのかもしれないが、ババを引いたことに違いはない。

関係者は、IFT-4をどんな思いで見守っているんだろうか・・・。

😼欧州大戦争:反戦と平和な極右2024年07月02日 18:43

欧州大戦争:反戦と平和な極右


(戦争反対が極右の役割になった現実【コラム】)
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/50477.html

「戦争と対外膨張を擁護した極右が軍事介入に反対し、現実主義に忠実だという保守主流や進歩に近いというリベラル勢力が非妥協的な軍事介入を主張する現実のもとで、私たちは反戦と平和のためにいったい誰に期待すべきなのか。」

この記事のリードは、全てを言い表している気がする。

「戦争と対外膨張を擁護した極右が現実主義路線を取り、現実主義に忠実だという保守主流や進歩に近いというリベラル勢力が非妥協的な軍事介入を主張する状況は、錯綜した現実だ。」

「戦争反対と平和追求のために交渉と妥協を主張して推進させる勢力はいったい誰であり、私たちは誰に期待しなければならないのだろうか。」

この問題の背景は複雑だ。

ソ連崩壊からNATO拡大、米国のあらゆる軍事介入と、その結果生じた移民・難民問題。

欧州が抱えるありとあらゆる問題が、今日の一見ワケワカの状況を生み出している。

「西側は、1990年代初めのユーゴスラビア内戦への介入にはじまり、中東で湾岸戦争、イラク戦争、アフガニスタン戦争、リビア内戦、シリア内戦、イスラム国(IS)撃退戦を経て、現在はガザ戦争とウクライナ戦争に介入している。西側は自由と民主主義、人権を名目に、こうした戦争を起こしたり介入した。名分が正しかったとしても、結果は自由と民主主義、人権からかけ離れている。」

つまりだな、イデオロギーは支配のためのツールに過ぎず、その時点で都合がいいヤツを懐から出してちらつかせているだけの話ということなわけだ。

それは、現在の極右勢力の台頭においても同じだ。

国家は国益で動くからな。

何が国益かは、状況に応じてころころ変わる。

欧州は、その意味では民主的な国家が多い(利に敏い?)。

一貫しているともいえる。

「西側の保守とリベラル主流は、極右勢力がウクライナ戦争への介入に反対するのは、ロシアのウラジーミル・プーチンの体制と一心同体である権威主義勢力であるためだと非難する。プーチンのウクライナ侵攻を擁護したり傍観するのは、主権と自由を無視するこうした者たちの認識のためであり、こうしたことはロシアの侵略行為の拡大をほう助するものだと警告する。このような主張が正しいとしても、問題は西側でなぜこのような極右勢力が躍進するのかだ。」

んなのは当然だろう。

民衆は、西側の掲げるイデオロギーが嘘っぱちであることを見抜いている。

国内統治の失敗を、外交で糊塗して誤魔化そうとするのは定番の政策選択だからな。

「その結果は、地中海を越えて押し寄せる難民の行列だ。」

「欧州諸国内では、難民と移民に対する反発と憎悪が強まり、極右の基盤となった。極右政党は、政府が国民の面倒をみずに海外に出ていき軍事介入を行っているという立場をとるため、そのため手段としては、海外への軍事介入と戦争に反対せざるをえない。」

極右だって、特効薬を持っているわけではない。

ウクライナが降伏すれば、欧州には数千万人の難民が押し寄せる。

いくら反戦平和を掲げても、その政策のツケは自らが負うことになる。

それとも、EUを離脱した英国にでも送り付けるのか。

マクロンは、まだ大臣だったころ、ブレグジットを画策していた英国に対し、大量の移民を送り付けると言って恫喝した。

結局、取りうる選択には限りがあり、欧州は内部に大きな矛盾を抱えたまま、衰退の道を歩み続けている。

移民や難民は、格差を吸収する自然な人間の流れだ。

欧州が十分衰退して、移民や難民の発生国と同等になれば、問題は解決する。

そうでなくても、例えば欧州大戦争が起こって、あちこちの都市に核ミサイルが撃ち込まれる事態になれば、欧州自体から大量の移民があふれ出す。

やれやれ・・・。

「私たちは今でも毎日、地中海で遭難して死ぬ難民の悲劇を目撃している。」

地中海で難破するのがどこの船なのかは、状況によって変わるだろう。

まあいい。

欧州の極右勢力の台頭は、欧州を取り巻く政治軍事情勢の急速な変化を反映している。

「極右勢力の対外政策の懸案に対する共通点は、ウクライナ戦争への介入に反対あるいは消極的だということだ。米国でも共和党のドナルド・トランプ候補がウクライナ戦争への介入に消極的あるいは反対で、特に白人のナショナリストや右派ポピュリズム指向の支持層が、米国の海外軍事介入とウクライナ戦争に反対している。」

政治体制の相似が原因だという話には首をかしげざるを得ないけど、プーチンが大喜びしていることは間違いない。

もしトラが確トラになっても、欧州が自ら武装してロシアの軍事力に対抗する体制を作り上げるならともかく、「反戦と平和な極右」なら、願ったりかなったりというわけだ。

ロシアは、その間も着々と欧州大戦争の準備を整え続ける。

ロシアにとっては、欧州が分裂してくれた方が都合がいいかもしれない。

欧州域内で内戦状態になってくれれば言うことはない(そうなのかあ?)。

どこか、いい勘所を一押しすれば、そういう事態を労せずして演出できる可能性もある。

欧州大戦争は、欧州自身の中から始まる。

まるで、坂を転がり落ちるように、戦争への道をまっしぐらに突き進んでいる。

「戦争反対と平和追求のために交渉と妥協を主張して推進させる勢力はいったい誰であり、私たちは誰に期待しなければならないのだろうか。」(再掲)

浮沈子的には、そんな勢力はどこにもなく、期待すべき人物もいないというのが正直な感想だ。

交渉と妥協を拒否し、戦争に向かってひたすら歩み続ける事しかできない。

仮に、極右政権が出来てロシアと交渉を始めたとしても、向こうに取り込まれてしまうのが落ちだし、暫定的な停戦の場合はゼレンスキーが言うように、ロシアが欧州大戦争の準備を整える時間を与えることになるだけだろう。

ちょっと悲観的過ぎるかもしれないけど、それが現実だ。

ドンパチに至らずに事態を収束させる道は極めて細い。

その道を見出す努力をやめてはならないだろうな・・・。

😼緑柱石と炎上する犬と熱低2024年07月03日 22:26

緑柱石と炎上する犬と熱低


(はい、ハリケーン・ベリルについては少し怖がるべきです)
https://arstechnica.com/science/2024/07/yes-you-should-be-a-little-freaked-out-about-hurricane-beryl/

「ベリルがすでに2005年と1933年の記録を破っているのであれば、私たちは「大丈夫」という領域にいることになる。」(大丈夫:This Is Fine:後述)

今回取り上げた記事は、認定気象学者(我が国で言えば、気象予報士のようなもんか:未確認)でもあるエリックバーガーによる、季節外れの巨大熱帯低気圧に対する注意喚起な内容なんだが、クソ暑い東京の陽気(熱帯夜と真夏日)とはあまり縁がないのでそっちはどーでもいい。

ちなみに、ベリルというハリケーンの名前については、表題の前に「野生の緑柱石」(FERAL BERYL:英国のミュージシャンの名前?:<以下追加>参照)とあるように、エメラルド系の宝石またはその鉱石に由来している。

(緑柱石)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%91%E6%9F%B1%E7%9F%B3

「ベリリウムを含む六角柱状の鉱物。金属元素のベリリウムの名前は、この中から発見されたことに由来する。透明で美しいものはカットされて宝石になる。」

「エメラルド (emerald)
緑〜淡緑 - クロムあるいはバナジウム」

「「緑柱石」と「ベリル」」

「宝石質の緑柱石を表す言葉として「ベリル」が使われることがある。英語圏で Beryl という単語は緑柱石という鉱物を指すが、宝石名として鉱物名と区別せずに用いられることがあるため、それが海外から流入し、「ベリル」が宝石質の緑柱石をさす言葉として、定着したものと考えられる。」

「『シャーロック・ホームズの冒険』の一編である『緑柱石の宝冠』(The Adventure of the Beryl Coronet)はその典型的な例である。」

ちょっと興味をひかれたので、作品について調べた。

(緑柱石の宝冠)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%91%E6%9F%B1%E7%9F%B3%E3%81%AE%E5%AE%9D%E5%86%A0

「アーサー・コナン・ドイルによる短編小説。シャーロック・ホームズシリーズの一つで、56ある短編小説のうち11番目に発表された作品」

「短編集『シャーロック・ホームズの冒険』(The Adventures of Sherlock Holmes) に収録された」

ウィキには詳しいあらすじが乗っているけど、全文(和訳)も読むことが出来る。

(緑柱石の宝冠)
https://open-shelf.appspot.com/TheAdventuresOfSherlockHolmes/chapter11.html

まあ、どうでもいいんですが。

さて、初出のハリケーンの記事に出てきた"this is fine"というワケワカの比喩なんだが、例によって英語の慣用句(なのかあ?)のお勉強になった。

(This Is Fine)
https://knowyourmeme.com/memes/this-is-fine

「「This Is Fine」は、炎に包まれた部屋の中に座りながらも、すべてが大丈夫だと自分に言い聞かせようとする擬人化された 犬の 2 枚組画像です。」

「KC Greenがイラストを描き、2013 年 1 月初旬に出版されたウェブコミックシリーズ「Gunshow」から引用されたこの漫画は、絶望的な状況に直面した際の自己否定や受容の感覚を伝える反応画像としてよく使用されます。」

実際の画像(コマ数では6コマ)も掲載されている。

米国で、この慣用句がどれ程普及しているのかは知らないが、こんな記事もあった。

(ネット風刺のツボを誤って大ひんしゅく、共和党の「This is fine」)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/svalley-672/

「火が燃えさかる部屋の中で犬がコーヒーを飲みながら涼しげに「This is fine」とつぶやくイラストがここ数年インターネットミームとして拡散している。意味はちょっと違うが、「これでいいのだ」に通じる面白さである。」

記事に登場している2016年の共和党の引用に関する話は、前述の記事でも触れられている。

皮肉な話だが、今回のバイデンの討論会の評価(壊滅的?)を巡って、このミームが拡散しているかどうかは知らない。

まあいい。

ハリケーンベリルについては、ギガジンにも記事が上がっていた。

(Xでハリケーンの予測針路に誤報を疑うコミュニティノートが付けられたため気象学者が「人間が死ぬ可能性がある」と非難)
https://gigazine.net/news/20240703-x-hurricane-community-note/

「AccuWeatherは、人命を救う情報をできるだけ早く広めるために政府からの情報よりも先に予測進路を公開しました」

「我々の投稿に付けられたコミュニティノートは虚偽の情報です。数分が生死を分ける重要な時代に混乱を招いています」

「コミュニティ機能は人々の声明を救う情報を提供する、世界有数の気象予測企業であるAccuWeatherの邪魔をするものです」

「AccuWeatherでは、Xやその他のソーシャルメディアプラットフォームに対し、AccuWeatherを含む専門家からの投稿をモデレートする方法を再評価するよう呼びかけています。」

気象予報は命に係わる情報だからな。

戦時には統制の対象となった歴史もある。

「公式のハリケーン予報は、国立ハリケーンセンター(NHC)からしか得られません。この『予測』にはそれを裏付けるデータがほとんどなく、誤報である可能性が高い」

この「コミュニティノート」が、ハリケーンの進路にあった地域の人々の避難や対応を遅らせ、被害を拡大したかどうかは知らない。

いずれにしても、今年の夏はカリブ海やメキシコ湾沿岸の国々にとっては暑い夏になりそうな気がする。

「This is fine」というわけにはいかないだろうな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(野生の緑柱石)
https://www.purbeckvalleyfolkfestival.co.uk/artists/feral-beryl/

エリックバーガーの記事の元ネタかどうかは知らないが、ユーチューブへのリンクが貼られていて、浮沈子も聞いてみた。

カントリー風な曲が演奏されている。

そっちのジャンルは分からないんだが、バイオリン弾いている人(ジェマ・ホワイト)は上手いな・・・。