政治家には秘密2013年12月06日 21:08

政治家には秘密


今日の夕方、NHKの「私も一言!夕方ニュース」(ラジオ第1放送)で、特定秘密保護法案について、特集をやっていた。

そのなかで、NHKの記者(?)が、官僚たちが言っていた言葉として紹介していたのが気になった。

いわく、「政治家は、秘密を守れないので、(特定秘密は)教えない。」

この中には、もちろん、与党政治家も含まれている(特に、野党政治家という表現ではなかった)。

大臣だって、含まれているし、首相も当然含まれている。

政治家は、国民の代表として、国権の最高機関である国会に送り込まれた「スパイ」なのかあ?。

官僚たちは、正直に言えば、そういう風に思っているということである(たぶん)。

安部晋三も、石破茂も、本当の秘密は教えてもらえないのだ(おそらく)。

防衛大臣は陸幕別班のことは、結局、教えてもらえなかった(せっかく、2度も聞いたのに・・・)。

憲法を改正して、国権の最高機関は、官僚組織だと書いた方が健全だろう。

それなら、国民も納得であるし、外国も我が国に於ける正式の窓口は、官僚だという実態を確認できるわけだ。

NHKも、随分ハッキリと取材内容を明かすものだと感心した(これこそが、最大の特定秘密かも!)。

国民不在の政治なのではない。

政治家不在の政治なのだ。

それでも、浮沈子は、国家機密保護には、賛成である。

(中国への懸念、米国の圧力… 秘密保護法成立を急ぐのはなぜか?海外紙分析)
http://www.zaikei.co.jp/article/20131206/166812.html

大量の米国国債の引き受け手になっている中国に対して、米国は頭が上がらない。

クリントン前国務長官は、中国訪問の時に、「銀行(である中国)と、どう付き合えばいいのか」と本音を漏らしていた。

(中国は「銀行」…頭上がらぬ 米国務長官、豪首脳に吐露)
http://www.asyura2.com/09/china02/msg/715.html

アジア重視のオバマ政権の本音は、中国の影響を無視できなくなった国際情勢を、米国がコントロールできるかどうかであり、そのためには、日本を捨て駒にする可能性もあるということだ。

米国が、我が国を見限る可能性が高まっているのである。

我が国のとるべき道は3つある。

・妾に徹して、米国の機嫌を取りまくる(不沈空母化、核兵器持込OK!)。
・朝鮮民主主義人民共和国と軍事同盟を結び、先軍政治と瀬戸際外交に徹する(核武装可能、拉致問題解決、テポドン共同開発(固体燃料アリ!)、その他何でもアリ!)。
・中華人民共和国に朝貢して、属国になる(尖閣問題解決!)。

まあ、他に道があるとすれば、(実質的な宗主国である)米国との関係を緊密にしつつ、世界中の国々から尊敬され、感謝される平和国家として、困難な道を歩み続けるということだな。

米国だって、我が国を見捨てれば、何をするか分からないので恐くて出来ないだろうし(我が国だって、米国債持ってます)。

その中で、国家機密を保護、保全して、他国に迷惑はかけませんという意思表示は、最低限払わなければならない代償である。

国民の知る権利とか、政治のコントロールが利かないとか、そういう理念的な問題は、この際、全て後回しでいい。

聞く所によれば、政令は、これから書くっていうじゃないの!。

そんなの、有りかあ?。

ともかく、一刻も早く、この問題にケリをつけて、せめてインテリジェンスの世界で普通の国にならなければ、緊迫する東アジアの中で、タイトロープを渡っていくことなんてできっこない。

日本版CIA(JCIA)でも何でも作って、お土産も渡さないと、ギブアンドテイクは出来ないし。

この点については、また書くが、そこのところをきちんと説明しないで、うやむやのまま通そうとするから、国民が不安になるのだ。

大体、米国副大統領が、何の目的でこの時期にわざわざ揉めてる3か国を歴訪しているのか、考えてみればいい。

(<米副大統領訪中>以前から計画されていたもの、防空識別圏のためだけではない―中国メディア)
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80046

我が国を含めた対中国軍事包囲網を背景に、中国に対してプレッシャーをかけつつ、今後もよろしく、との挨拶をしに行ったのだ。

別に、防空識別圏の調整のためじゃあない。

オバマ政権のアジア重視の中身は、中国重視とほぼ同義である。

参議院で揉めてるらしいが、野党も芝居は止めて、さっさと通せばいいのだ。

次の政権交代がいつになるか分からないが、国際情勢が激変しない限り、どの政党が政権を取っても、我が国の進路は限られている。

ひとまる戦車53両だけじゃあ、国土は防衛できない。

(10式戦車:調達数)
http://ja.wikipedia.org/wiki/10%E5%BC%8F%E6%88%A6%E8%BB%8A#.E8.AA.BF.E9.81.94.E6.95.B0

まあ、どうでもいいんですが。

政治家にさえ秘密にしなければならない我が国の国家機密、それが具体的に何だったのかは、永久に秘密になる。

(特定秘密「保存期間中に破棄も」 答弁書を閣議決定)
http://www.asahi.com/articles/TKY201312060099.html

「安倍内閣は6日の閣議で、特定秘密の廃棄について「秘密の保全上やむを得ない場合、政令などで(公文書管理法に基づく)保存期間前の廃棄を定めることは否定されない」とする答弁書を決定した。長妻昭衆院議員(民主)の質問主意書に答えた。」

「今回の答弁書は保存期間満了前の特定秘密であっても、政府が特定秘密保護法に基づいて定める政令の内容次第で廃棄される余地を残したものだ。」

歴史の検証を受けることもなく、永遠に闇から闇へと葬られる国家機密たち・・・。

今夜、我々が住むこの国は、それを可能とする、極めて強力な法律を持つことになる。

(特定秘密保護法案が意味するもの:追加)
http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/columnpolitics/20131203-OYT8T00756.htm

3台揃い踏み2013年12月06日 22:45

3台揃い踏み


03ボクスターが退院して、久々に、浮沈子が所有する3台がそれぞれの駐車場に納まった。

やっぱ、03ボクスターは、いいわ!。

幌の部分修理もうまくいったようだし、インターミディエイトシャフト関連の点検(オイルパン外して、金属の破片がないかのチェック)もOK!。

高速を飛ばして、疎開先へと向かう。

クウオオオオオオオオオオォォォォォォーーーー・・・・、と軽やかな唸りを上げてスムーズに回るエンジン。

オイルで走るボクサー6は、水冷になっても変わらないのか。

新品のモービルワンとオイルフィルターは、もちろんポルシェジャパンが負担してくれた。

今回の一斉点検で、また異常な個体が見つかって、次のオイル交換のタイミングで、再度、メーカー負担で点検してくんないかな?、などと、不埒なことを考えてしまう浮沈子・・・。

昨日は、500Eに久々に乗って、「こりゃ、21世紀の高級車にはなれんなあ!」と確信する。

下駄、道具、灰色のスチール事務机。

実用に徹した、優れものではあるが、現代の高級車ではない。

機械の王国と、電子の帝国の中間に位置する、フェザーン自治領のようなもんだな。

(銀河英雄伝説:物語の世界:地理の項参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%B2%B3%E8%8B%B1%E9%9B%84%E4%BC%9D%E8%AA%AC#.E7.89.A9.E8.AA.9E.E3.81.AE.E4.B8.96.E7.95.8C

「銀河帝国と自由惑星同盟の間には、航行不能な宙域が広がり、ワープ航法でも飛び越えることのできない障壁となっている。両国の間はイゼルローン回廊ならびにフェザーン回廊と呼ばれる二つの狭隘な航行可能宙域を介してのみ往来できる。イゼルローン回廊には要塞が置かれ民間船の往来を扼する一方、フェザーン回廊にはフェザーン自治領が存在し、両国間の交易の要衝として富を蓄積するとともに、その富を背景に帝国・同盟に対して政治力・経済力を及ぼして軍事行動を抑制している。このため、帝国軍と同盟軍の衝突は専らイゼルローン回廊で発生するのに対してフェザーン側には軍事行動が及ばず「フェザーン回廊は平和の海」であるとして、人々に固定観念を抱かせている。」

まあ、どうでもいいんですが。

火曜日にゴリラ(パナソニック製カーナビ:そのうち、報告します)を付けて復帰した83タルガなんて、電子機器は排ガスコントローラー位のもんだ。

そこにいくと、03ボクスターは、電子の帝国に片足突っ込んでいて、PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム)とか付いている(986型は、オプション)。

エンジンのコントロールも、ややこしいコンピューター制御になっているだろうし、ティプトロニックSも電子制御だ。

ブレーキだって、当然、ABSは電子制御だろう(たぶん)。

このクルマのことは、実は、あまり知らないのだ(!)。

私乗る人に、徹している。

PSMなんて、切ったこともないし。

ラクチンな運転に、メロメロな浮沈子である。

怠惰な(乗り方も許す)スポーツカー、今日なんか、法定速度遵守だもんだから、眠気が襲ってきて困った(もちろん、オープン!)。

クルマ任せの運転で、十分満足できる。

そのくせ、本気出したら、その辺の名ばかりのスポーツカーは、足元にも及ばないに違いない。

バランスのいい足回りと、上までキッチリ回るエンジン(2.7リッター)。

ティプトロだと思って、ナメてかかると、ヤケドするぜ!(乗る人が乗れば、の話です・・・)。

浮沈子は、ターンパイクとかで、3速固定でトルク重視とか、2速固定で回転重視で走らせているだけで、ギリギリまで攻めて、16インチのノーマルタイヤをズルズルさせるようなことはできない。

それでも、このクルマでワインディングを走っていると、リズムに乗って走る楽しさを味わえる。

スポーツバイクのようだな。

実は、500Eも、同じ感覚で運転できる。

ポルシェ足のセダンだ。

この足だけは、ベンツのそれではない。

300Eとは、全然違う。

しかし、83タルガが一番面白い。

クセのあるハンドリング、勇ましいエンジン音、回したときの気持ち良さ、やっとこさ手に入れた、高速でのスタビリティ(まだ、少し不満・・・)。

最近、荷重移動で旋廻力をコントロールするという話を読んで、ブレーキを残してコーナーに持ち込んでいるのだが、いまいちピンと来ない。

(ポルシェ911のスポーツ走行性能における長所を教えてください。)
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1358699303

うーん、空冷ポルシェの奥は深いな。

三猿と三尸2013年12月07日 20:11

三猿と三尸
三猿と三尸


(三猿:さんざる・さんえん)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E7%8C%BF

「「見ざる、聞かざる、言わざる」という叡智の3つの秘密を示しているとされる。」とある。

由来については諸説あり、ハッキリしないらしい。

「『論語』に「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、 非礼勿動」(礼にあらざれば視るなかれ、礼にあらざれば聴くなかれ、礼にあらざれば言うなかれ、礼にあらざればおこなうなかれ)という一節がある」ともある。

行わざる、というのもあるということか。

「庚申の「申=さる」である、庚申信仰で人の悪事を監視して天帝に報告する三匹の「三尸虫」を封じるため、悪事を見聞きせず、話さない三匹の猿を出したなどの説もある。」

(三尸:さんし)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%B0%B8%E8%99%AB

「上尸・中尸・下尸の三種類で、上尸の虫は道士の姿、中尸の虫は獣の姿、下尸の虫は牛の頭に人の足の姿をしている。大きさはどれも2寸で、人間が生れ落ちるときから体内にいるとされる。」

「60日に一度の庚申の日に眠ると三尸が体から抜け出し、天帝にその人間の罪悪を告げ、その人間の命を縮めるとされることから、庚申の夜は眠らずにすごすようになった。一人では夜を過ごすことは難しいことから、地域で庚申講とよばれる集まりをつくり、会場を決めて集団で庚申待ちが行われるようになった。」

こんなことがあるとは、知らなかったな。

庚申信仰というのは、なかなか現世的で、浮沈子好みの習俗のようだ。

真っ当な宗教なら、罪悪をなさないようにと諭すところだろうが、告げ口させないようにするというのが、実に楽しい発想であるな。

「庚申待ちは平安貴族の間に始まり、近世に入っては、近隣の庚申講の人々が集まって夜通し酒宴を行うという風習が民間にも広まった。」

益々素敵だ!。

まあいい。

三猿(さんざる)の方は、日光東照宮の彫刻などで、世界的にも知られているが、三尸(さんし)の方は、殆んど知られていないのではないか(浮沈子が知らないだけかあ?)。

どうも、告げ口するという意味では、評判が良くないのかも知れないな。

それよりも、三猿の方が、奥ゆかしくていいのだろう。

特に、統治する側に立てば、不都合なことを見てみぬ振りをしてもらった方がいいに決まっている。

本来の意味は、良いことを見て、良いことを聞いて、良いことを言うということなのだと、浮沈子は理解している。

その裏の表現として、悪事については、「見ざる、聞かざる、言わざる」ということであって、為政者のための言葉ではない。

昨日、特定秘密保護法が可決され、国家機密が漏洩する危機は、少しは減ったかもしれないが、罰則の最高刑が死刑まである米国だって、ダダモレなわけだから、安心するのは気が早いということである。

正しい意味に於ける国家機密については、三猿がよろしい。

(秘密保護法は軍事小国・日本の「必要悪」)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39354

浮沈子は、別に「悪」とは思わないが、国家の情報が全て国民のものであるという見地からすれば、そういう見方も有り得るが、その秘匿行為が国民のために行われ、秘匿された情報を有効に活用して国民の安全や福祉の向上に役立てることが出来れば、「善」であり、そのように運用されれば「必要善」というべきであろう。

佐々淳行氏は、ずいぶんと楽観的に考えているが、浮沈子はそこまで官僚組織を信頼する気にはならないな。

我が身と我が組織を守るための秘匿は、当然のように行われるに決まっている!。

それどころか、値段が吊り上がった特定秘密をしこたま持って、ロシア辺りに亡命する輩が出てこないとも限らない(実際に、米国でいたし・・・)。

ひょっとすると、それが真の狙いなのかあ?。

まあ、どうでもいいんですが。

庚申信仰の話ではないが、人間の性は、概ね性悪説で間違いない。

政治家を始め、報道機関やジャーナリストなど、国民の知る権利の行使を生業としている人々は、大いに三尸(さんし)となって頂いて、悪行を天下に知らしめてもらいたい。

真の国家機密と、名ばかりの国家機密を取り違えて、国を誤らせる奸臣を、のさばらせてはならないのだ。

国民もまた、三猿の本旨である、良いことを見て、聞いて、言って、さらに行うべきであって、この法律が、正しく運用されるために知るべきことを知っていく義務が生じたことを肝に銘じなければならない。

佐々氏は、日本版CIAではなく、日本版KGBが必要だという。

「私はむしろロシアのKGBの日本版と言いたい。米国では秘密保護法やスパイ防止法による「守り=盾」はFBIが担っており、CIAは情報収集・諜報活動といった「攻め=剣」の役割をしている。KGBはこの剣と盾を併せ持っており、日本の国家中央情報局も剣と盾の両面を持つべきだと思うのです。」

陸幕別班にも、やっと日の光が当ることになる。

いや、あまり当り過ぎると、マズイな。

この記事の中の、日本版アルジャジーラという構想も、面白いと思う。

どちらにしても、外務省やNHKが、不甲斐なさ過ぎるということなのではないか。

謙譲の美徳としての三猿、告げ口野郎の三尸(さんし)という固定観念を捨てて、しっかりと戦略的な情報戦を戦うことが大切である。

60日に一度、眠らずに騒いで悪事を続けるよりは、悪を成さず、ぐっすり眠る方がずっといい。

木製のクルマ2013年12月07日 22:55

木製のクルマ
木製のクルマ


モーガンが、木製のボディを架装していることは、有名である。

(モーガン (自動車))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%B3_(%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A)

「現代にはありえない木材によるフレーム(現在は内装の部分のみに木材使用)、手作業による裁断が行われるレザーシートなど、ボディや内装などのほぼ全てがハンドメイドによって仕立て上げられている。」

(モーガンのシャシー・リアウイング)
http://www.morganauto.co.jp/service.html

「モーガンのシャシー
木枠
モーガンのシャシーは木でできているとよく言われますが、フレーム自体は鉄のフレームを使っています。そして室内の部分は写真のように木枠で作られています。」

「リアウイング
リアウイングの制作行程
モーガンのリアウイング(リアフェンダー)の丸みを加工しているところです。特殊なジグに材木をはめ込んで、接着剤を流し込んで、一昼夜そのまま放置します。」

こんなクルマは、きっと、特殊なクルマだと思っていたら、本日、とてつもない情報を入手した。

ハンドルのクセも取れて、200km走行も可能になった83タルガだが、屋根を閉めているときの風切音は、完全には収まっていない。

取り外し式のルーフとフロントウインドウのフレームの隙間から、ピューッという音が聞こえてくる。

まあ、速度警告装置と思えばいいのだが、80km辺りから聞こえ始めて、徐々に盛大になる。

160km以上になると、もう、どうにでもしてくれ!、という音量になり、それ以上では、他のノイズもあって、区別できなくなる。

そこんとこ、なんとかならないか(ゆっくり走ればあ?)ということで、プレステージに相談に行った。

秘策あり!、ということで、いずれ報告する(うまくいったときのみ)。

で、夜の暗闇の中で、一生懸命洗車していたのが、87年型930ターボ・フラットノーズ。

このクルマ、今日の時点では、まだ売れずに残っている。

(中古車・新車情報 ポルシェ 911(Type930) 930 Turbo S Factory Flat nose 4MT 【1464】)
http://www.prestige-tokyo.jp/StockDetail1/shop_185-1/car_526106/cate_0/design_1006/css_1001/shop_disp_1/window_NEW/sns_1.html

以前、このブログでも取り上げている。

(足回りなど)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/10/14/7009085

ふとした会話から、このモンスターマシンのリアブレーキの吸気口に付いているルーバーが、木製であると聞いた!(画像参照)。

きっ、木ですかあ!?。

触ってみても、ちゃんと塗装がしてあるし、トントン叩いてみても、よくわからない(軽い音がする)。

ナイフで削れば分かるだろうが、そんなことは、もちろん出来ない(やりません!)。

へえーっ!、と感心して、帰って調べてみると、こんなページがある。

(930ターボ★フラットノーズ)
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/1633675/blog/31634637/

「サイドのルーバーは、ウッドのハズです」

「私も後で調べたのですが、サイドのルーバーというところは、木製みたいですね」

「930フラットノーズは、いろんな意味で凄いですね」

激しく同意だな。

もちろん、木製の内装というのは、英国車を中心に多く見られるし、ある意味で、高級車の記号となっている(最近は、カーボンも流行)。

しかし、この時代、機械の王国であったドイツの、しかもポルシェの超弩級スポーツカーの外装に、木製部品が使われていたというのは、正直言って、驚き以外の何物でもない。

(ペリカンパーツのページ:ホント、木だわ!)
http://forums.pelicanparts.com/6393174-post464.html

掛田さんによれば、この個体はディーラー車で、当時、約2000万円(今なら、いくらになるんだあ?)という、破格のお値段が付いていたんだそうだ。

今の値段は、ASKとなっているので、ここには書けないが、浮沈子のターゲットには絶対ならない値段である。

探しても出てこない、本当の希少車であるな。

このクルマをお買い上げの方は、相当な粋人であると思われるが、ゆめゆめ、ルーバーを削ったりなさらないように・・・。

緑の地獄2013年12月08日 01:14

緑の地獄
緑の地獄


ニュルブルクリンクサーキッ・北コースの別名は、グリーン・ヘル(緑の地獄)という、おどろおどろしい名前である。

ジャッキー・スチュワートによって、名付けられたとある。

(ニュルブルクリンク)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF

このブログでも、既に触れた。

(ノルドシュライフェ)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/03/15/6746666

(ニュル破産)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2012/09/22/6581047

「豊かな森の中にある古城ニュルブルク城を囲むように建設されたクラシックコース。山間部の高低差を利用した変化に富むコースレイアウトに加えて、にわか雨や濃霧など天候の変化という要素もあり、世界有数のドライバーズサーキットとして知られる。また、北コースは後述する過酷なコース条件により「スポーツカー開発の聖地」と呼ばれ、北コースのラップタイムはスポーツカーの性能を測る指標となっている。」

このあいだ、918スパイダーが7分を切ったと思ったら、P1も7分切りだという。

それも、過去のサーキット専用車を、軒並み薙ぎ倒すタイムを叩き出したという極秘情報が流れている。

(【動画】マクラーレン P1、ニュルブルクリンクラップタイムが7分未満であることを明らかに)
http://blog.livedoor.jp/motersound/archives/51818601.html

スリックタイヤでは、なんと、6分33秒というとんでもない速さだ。

動画を観ると、ウェイストゲートバルブの開く、「プシューッ」という音が聞こえる。

おっと、このクルマは、ターボエンジン積んでるんだった!。

さらには、電気モーターによる加速装置もある。

(マクラーレン・P1)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BBP1

「エンジンもMP4-12Cと同じ3.8リッターV8ツインターボを搭載するが、最高出力は737PS/7,500rpmに高められた。さらにF1のKERSに似たIPAS(Instant Power Assist System、アイパス)とよばれるハイブリッドシステムが搭載され、179PSの電気モーターのアシストにより最高出力916PS、最大トルク900Nmを発揮させる。」

ターボエンジンと電気モーターの相性は、極めて良い。

原理的に、どうしようもないターボラグを、リアルタイム性に優れたモーターでカバーする。

トップエンドの、もう一押しにも活躍する。

エンジンの美味しいところでは、充電もして頂こう!。

P1には、高速域での影響が大きい、空力コントロールのマジックもある。

動画でも出てくるが、リアウイングが、パタパタと動いて最適な空気の流れとダウンフォースを作り出す。

「通常のタイヤで6分47秒」というタイムも、なかなかのものである。

タイヤの性能が、決定的な要素であることも分かる。

しかし、我々は既に、6分11秒という、とてつもないタイムをたたき出したクルマを知っている。

(レーシングポルシェの系譜(その15)956)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2013/11/12/7052479

30年も昔の話だ。

「ニュルブルクリンク北コース(L=20.830km、1983 - 1984年)での絶対コースレコード6分11秒13は、ドイツの新鋭であったステファン・ベロフが1983年のニュルブルクリンク1,000kmのフリー走行中にこの車で記録したものである。」

レーシングポルシェの世界が、いかに凄まじいパフォーマンスを持っていたかを物語る、格好の事例であるな。

21世紀のスーパーカーは、未だにその壁を越えることが出来ないでいるのだ。

それにしても、ラフェラーリのタイムの公表を待って、正式にリリースするというマクラーレンのスタンスは、いかがなものか。

NA最強のエンジンを積んだMRフェラーリのタイムもまた、7分を切ってくるだろう。

最早、7分切りは当たり前、ニスモのGT-Rが7分10秒を切ったとかいっても、ニュースにもならない。

(【ビデオ】これが「GTR NISMO」がニュルの量産市販車の最速記録を樹立したときの走りだ!:なってました!)
http://jp.autoblog.com/2013/11/21/nissan-gt-r-nismo-nurburgring-lap-record-video/

話は違うが、ポルシェとマクラーレンといえば、1972年のカンナムでの因縁がある。

(カナディアン-アメリカン・チャレンジカップ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%B3-%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97

「マクラーレン黄金期
1966年の開幕シーズンは接戦の末ローラに乗るジョン・サーティースが初代チャンピオンとなったが、翌年から1971年にかけてはマクラーレン勢の独擅場となった。ブルース・マクラーレンとデニス・ハルムはオレンジイエロー色のワークスマシンで独走劇を重ね、「ブルース・アンド・デニー・ショー」と呼ばれた(1969年シーズンは2人で11戦全勝)。また、プライベーターへのマシン供給により出走台数の半数以上をマクラーレン勢が占め、コンストラクターとして23連勝という記録も残した。チームオーナー兼ドライバーのブルース・マクラーレンが1970年のテスト中事故死するという不運に見舞われたが、F1での成功に先駆けて名門チームとしての地位を固めることになった。」

「ポルシェの挑戦
1972年、スポーツカー世界選手権の規定変更をうけ、耐久レースの雄ポルシェがCan-Amに本格参戦する(ワークスの運営はペンスキー・レーシングが代行)。シボレーV8エンジン勢(7~8.5リッター、約600馬力~900馬力)に対して、ターボチャージャーを装着した5リッター水平対向12気筒エンジンは公称1,100馬力の怪物的パワーを発揮(後に5.4リッターに拡大、ピークは1,580馬力にも達すると言われた)。ポルシェ勢がこのシーズンを席巻し、マクラーレンはワークス活動休止に追いやられた。翌1973年もポルシェの圧勝が続いたが、FIAが燃費規制を導入する方針を示したことで意欲を失い、ワークス活動から撤退することになる。」

21世紀はスピード時代だ。

3か月ほど前にポルシェが出した記録は、あっという間に塗り替えられて、マクラーレンが我が世の春を謳歌している。

ラフェラーリのタイムが公表されるまでの、束の間の春なのか、それとも、当分破られることがない、市販車最速の栄誉を勝ち取ったことになるのか。

いずれにしても、ポルシェの絶対コースレコードは、当分安泰だろう(いやいや、分からんぞお!)。