ディスカバリー体験(その3)2014年04月29日 16:40

ディスカバリー体験(その3)
ディスカバリー体験(その3)


今回は、ディスカバリー・マーク6の細部について、インスピとの比較をしてみたい。

eCCRなので、基本的な構造は同じなのだが、インスピユーザーから見ると、異なる点も多いのだ。

浮沈子的に気になったのは、もちろん、モレキュラー純正の979ソフノライムパッケージである。

本体の底板は、Oリングとネジで止まっている。

昔のインスピの筐体のようだな。

底板を嵌める際には、ネジの位置が合うようにして嵌めなければならない。

ガイド用の溝とかが切ってあるわけではなく、目視で位置決めして押し込むという、21世紀らしからぬレトロな方法である。

これでは、Oリングに捩れの力が加わって、密封できなくなる恐れがあるのではないかと心配になった。

そして、ネジ受けについても、樹脂の筐体にメスのネジをかしめてあるだけで、強度的に不安が残る。

インスピだって、この辺りは大した仕掛けではないが、カバーが付いていて露出させないのが基本だ。

マーク6にはカバーはない。

露出で使用することを前提としている。

背後にある筐体の表面に、ネジ受けが露出しているというのは、いささか気になる設計だな。

セブンのカバーは、単なるデザインではなく、こういった点に配慮したものといえよう。

ソフノライムをパッケージにして供給するというのは、メリット、デメリットの両面がある。

もちろん、工業的に管理された製造工程と製造年月日が明確になったパッケージは、運用上も管理しやすい。

ダイバーにとっては、この水酸化カルシウムを主成分とする粉(顆粒)が、命の綱であるわけで、従来のようにタッピングしながら手動で詰めるという原始的な行為を行わなくてもいい。

しかしながら、自分自身で詰めたものではなく、顆粒の状態や詰められた状態を確認できないというのは、ある意味でデメリットといえる。

この辺りは運用思想の違いだな。

プレダイブチェックのシークエンスのなかで、当然300秒(5分間)のプレブリージングの手順があるが、これは、必須ではなく、行わずに水に入ればダイブモードに移行してしまうという。

警告表示は出っ放しになるというが、この辺りも含めて、お任せ感覚のソフノライムである。

浮沈子的には、実際の運用では、アットーテキにディスカバリーが優位にあると思うが、そこまで信じていいかどうか、一抹の不安も残る。

21世紀のダイバーになりきれないわけだ。

まあ、プレブリージングを確実に行って、機能の確認をするということが重要なことは、インスピもディスカバリーも変わらない。

タンクは、KHK刻印付きの2.7リッター日本仕様。

アルミのタンクである。

このタンクの軽量化が、実に効果的だな。

標準ではタンクベルトだが、クイックマウントシステムも、本社ページには載っている。

(CYLINDER QMR)
http://www.poseidon.com/products/rebreather-accessories/cylinder-qmr

ファーストステージが小型で、軽量である点も見逃せない。

浮沈子が感心したのは、このアイテム。

(ディスプレイ ガウントレット 5,000円)
http://www.poseidon-j.com/#!-5000/zoom/c1toe/imagebhe

なかなか工夫されていて、扱いやすい(画像の浮沈子が左手に着けている)。

インスピのサイドマウント化の際にも使えそうだ。

呼吸回路のジャバラホースのコネクターは、インスピと同じくねじ込みで固定される。

Oリングが露出しているのは、メンテナンスし易い反面、キズが付きやすいというデメリットもあり、一長一短というところか。

ヘッドユニットをキャにスターにはめ込むところは、Oリングが二重になっていて、1本しかないインスピよりは安心だ。

ここの固定も、ネジ止めであるが、位置決めがされているので問題はない。

全体の作りは堅牢で、今風のCCRであるが、底板のネジ止めについては、改良の余地があると感じた。

しかし、これで100m行くか、と言われれば、ちょっと遠慮したいな。

セブンの実機をマリンダイビングフェアで見たときにも、取っ手とカバーがあるくらいの違いで、あとは電装品周りだから、基本構造は同じだろう。

いつ壊れても大丈夫なように、バックアップのタンクをしっかりと持っていく必要がある。

壊れた時の手立ては、殆どないと思ったほうが無難だ。

電気信号を伝達するコードのコネクターは、ゴム製のブーツが付いていて、構造は良く分からなかったが、まあ、この辺の作りに抜かりはないだろう。

酸素センサーのコネクターは、チャチな汎用品だった。

この点は、年季の入ったインスピに、一日の長があるな。

この点が一番シンプルで良かったのは、田中さんのところで扱う予定のエクスプローラー(SCR)である。

いいとこ取りのCCRって、なかなかないものだと諦めた。

その他のアイテムでは、やはりバッテリーが特徴的だ。

こいつは、全部で5種類ある。

「Deco 40 バッテリー 59,100円
・40m減圧潜水用バッテリーモジュール
・追加プログラム搭載
・空気・ナイトロックス 希釈ガスに対応」

「Deco 48 バッテリー 79,200円
・48m減圧潜水用バッテリーモジュール
・追加プログラム搭載
・酸素割合 16% 以上の希釈ガスに対応」

「Deco 60 バッテリー 92,100円
・60m減圧潜水用バッテリーモジュール
・追加プログラム搭載
・酸素割合 16% 以上の希釈ガスに対応」

「Deco 100 バッテリー 111,100円
・100m減圧潜水用バッテリーモジュール
・追加プログラム搭載
・酸素割合 1% 以上の希釈ガスに対応」

「Nitrox 40m no Deco スマートバッテリー:これは、標準で付いてくる」

(THE SMART BATTERIES)
http://www.poseidon.com/products/rebreathers/smart-batteries

順次、講習に応じてグレードアップしていくことになるが、んなら最初からデコ100買ったほうが安いんじゃないかあ?。

まあ、どうでもいいんですが。

充電器で充電したバッテリーを、パコチョンと差し込むだけ。

その行為が、システムのメインスイッチ代わりで、プレダイビングのシークエンスが立ち上がるわけだ。

うーん、世も末だな。

ダイビング器材に、メインスイッチが付くようになるなんて。

PADIのスペシャルティカードを集めるように、この5種類のバッテリーを収集するというのも楽しみの一つである(もちろん、ノーデコ40は、本体に付属してます)。

値段、高いですが・・・。

まあいい。

この器材は、実によく考えられている。

技術的にはもちろん、商売をする道具としての設計が見事だ。

構造上、有意の差をつけにくいリブリーザーに於いて、運用上の階層構造をハードウェアレベルで実装し、スモールステップでスキルを管理することが可能だ。

中古市場が立ち上がってくる時(今が、正にそうなのだが)には、ネットでの登録とかにも対応することになるのだろう。

日本語のページでは、情報が限られているので、本社ページを漁った方が、ネタが採れそうだ。

(the rebreather revolution)
http://www.poseidon.com/

ディスカバリー体験(その4)2014年04月29日 19:01

ディスカバリー体験(その4)
ディスカバリー体験(その4)


ディスカバリーの体験ダイビングだけで、何かを悟ったような気になるのは危険だが、例によって、何ものにも束縛されず、自由で、テキトーで、いい加減で、気紛れで、唯我独尊、思い込み激しく、熱しやすく冷めやすい浮沈子は、あることを確信した(またそれかあ?)。

オープンサーキットの終焉である。

リブリーザーが、オープンサーキットに取って代わる時代を、確実に感じた(インスピの時にも、そんなこと言っていたような気が・・・)。

サイドマウントだろうが、バックマウントだろうが、ディスカバリーは、レクリエーショナルダイビングにおけるスタンダードに成り得る。

ディスカバリー程度の大きさであれば、サイドマウントでなくても、十分快適である。

インスピのような、ドデカイCCRとは、水上及び水中での扱いが全く異なる。

これなら、サイドマウントのダブルタンクには十分対抗できるだろう。

PO2一定のメリットは、オープンサーキットでは逆立ちしても真似できない(MOD付近では、マネできます!)。

ベイルアウト用のステージボトルを1本持ち込んでおけば、レクリエーショナルダイビングでは無敵である。

最早、8リットルとか、12リットルといったタンクは不要になった。

もちろん、メタリコンの10リットルタンクも要らない。

3リットルのアルミタンクと、6リットルのステージボトル「だけ」が、ダイビングのタンクの全てである。

普及のネックになるのは、やはり価格とゲレンデだろう。

イニシャルコストがかかるのは仕方ないとして、ランニングコストが高すぎる。

ダイビング用の純酸素をインローで(合法的に)供給することは、我が国では、どこのサービスでも不可能である。

みんなグレーゾーンで商売しているわけだ。

したがって、合法的には海外で潜るしかない。

そのコストは、決して馬鹿には出来ないのだ。

しかも、実際にCCRでダイビングできる海外のサービスも、意外に少ない。

浮沈子が知る限り、フィリピンのプエルトガレラとセブのコンチキしかない。

タイとかでも、調達は可能なようだが、具体的には知らない。

合法的に純酸素をタンク詰めしてくれるところは、事実上、皆無である。

せっかく、極東の地でCCRを学んでも、フロリダまで行かなければ使えないというのが実態だ。

この状況を打開するには、酸素の供給を事実上解禁するしかない。

そして、ダイビングサービスなら、どこでもディスカバリーで潜れる環境を整える必要がある。

タンク屋からは、反発もあるだろう。

その圧力で、受け入れを阻止しようとするかも知れない(高圧タンクだから、圧力は強いだろうな!)。

ディリュエントの充填だけでは、おまんまの食い上げになってしまう。

なにより、ガイドが対応できないだろう。

客は、3時間も無限圧で潜っていられるのだ。

現在のダイビングスタイルで、40分くらいでエキジットしましょう!、などといったら、クレームの嵐である。

最低でも、1時間のダイビング(深度に係わらず)を要求されることになる。

それを、1日3本も潜るわけだ。

ガイドがオープンサーキットだったら、身が持たない。

ダイビングの在り方も、根本から変わることになる。

国内のサービスで、この流れについていけるところは限られるのではないか。

今後、少なくとも5年、長ければ10年の間に、国内のサービスでCCRの対応を表明するところは殆どないのではないか。

ということは、せっかく国内で潜ろうとしても、潜る場所がないということになりかねない。

まあ、沖縄辺りでがんばってもらうしかないということになる。

浮沈子的には、グアムか、サイパンで潜れれば十分だし、フィリピンで練習が出来る環境があれば、それでもガマンする。

タイで潜れれば、それに越したことはない。

他力本願でなんとかなれば、気が楽でいいのだが、コアユーザーとして、積極的に働きかけていくというのも手だな。

意外と、パラオスポート辺りで対応してくれるかも知れない。

龍馬は、半分唾付けたようなもんだし。

ナイトロックスを分留式で充填できるところなら、純酸素の供給が可能である(サイパンは、親ビンを仕入れているので可能!)。

大井町のスキューバプロの話を聞くと、ディスカバリーの979ソフノライムは航空便で送れるらしい。

環境は、徐々に整いつつあるようだ。

それは、CCRが普及する環境という意味ではもちろん、オープンサーキットが終焉を迎える環境ということでもある。

ディスカバリーは、通常のBCに取り付けることが可能だ。

タンクの代わりに、タンクベルトで本体を取り付ける。

酸素とディリュエントのアルミタンクは、本体にベルトで留めるだけである。

これは、現地に用意しておけばいい。

現地でBCをレンタルし、レギセットを改造して、ステージボトル用に組んで使えば、ディスカバリー本体と、カウンターラング、ジャバラホースを持ち歩くだけでいい。

重量的にも、全く問題はない。

呼吸回路からの細菌感染のリスクを考えると、レンタルが難しいCCRでは、コアの部分を、どれだけコンパクトに出来るかが勝負だ。

メガロドンなどは、インスピの欠点であるそこの部分を、実によく研究して作り上げている。

トラベルケースを使って潜ることを前提にしているのは、インスピシリーズやセンチネルだが、ディスカバリーは、セブンでも背中のカバーだけなので、運搬の支障にはならない。

そのままでOKである。

ファーストステージ(圧力センサーがあるので、オリジナルを使う必要がある)とホース類をセットにしても、大した重量ではない。

軽さは、正義だ!。

エアやナイトロックスのタンクの代わりに、ちっこい2本のタンクをオーダーして潜る。

ベイルアウト用のステージボトルは、現地でも用意できるだろう。

なければ、8リッターのアルミタンクを、サイドマウントにしてもいい。

そうして、3時間の無限圧潜水を楽しむ。

それが当たり前になる光景が、うっすらと見えている。

タンクの充填を自前で行っているところなら、むしろ導入が簡単かも知れない。

多くのタンク屋が潰れるに違いない。

それは、歴史の必然であって、不幸でもなんでもない。

純酸素やディリュエントやステージボトルの充填を行って、業態を変えていけばいいだけだ。

幸か不幸か、人口鰓でのダイビングは、22世紀まで待たなければならない。

21世紀のCCRであるディスカバリーに触れて、一時冷めかかっていたCCR熱が、再びぶり返してきたようだな。

ディスカバリー体験(その5)2014年04月29日 21:47

ディスカバリー体験(その5)
ディスカバリー体験(その5)


今、最新のディスカバリーはセブン(Se7en)と呼ばれるモデルである。

マーク6と、何がどのように違い、そして、最も関心のある事柄として、結局、どちらを選択すべきなのか。

最後の質問には、こう答えるのが正しい。

金が唸る程あるなら、迷わず、セブンを発注すべきだ。

しかも、今すぐに。

(Poseidon Se7en Q & A)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/se7en_qa_0.pdf

「Q: Will the MKVI be discontinued?
A: Eventually yes」

(POSEIDON SE7EN mkvi owners upgrade guide)
http://www.poseidon.com/sites/all/files/mkvi_owners_upgrade_guide.pdf#overlay-context=products/rebreathers/se7en

「You have two upgrade options:
> MKVI to SE7EN Upgrade - Complete
> MKVI to SE7EN Upgrade - E-Module」

いろいろ書いてあるが、結局のところ、モジュール化された「E-Module」と言われるコンピューター本体、改良された「マウスピース」、新しく付いた「取っ手」と「カバー」だけが違う。

マウスピースも、クローズドサーキットモードとオープンサーキットモードに、ロック機構が付いただけだ。

取っ手とカバーは、あったほうがいい程度。

つまりは、本体が変わったということ。

別のCCRが出来たと思えばよい。

マーク6は、旧機種扱いになり、やがてはカタログから消えていくのである。

セブンは、PADIがいうところの、タイプTのリブリーザーなのか?。

イエス、アンド、ノーだな。

セブンをタイプRのリブリーザーとして使うことも可能だ。

インフレーターのないカウンターラングと、無限圧40mのバッテリーを使えばいい。

この組み合わせでは、全く問題なく、PADIのタイプRのリブリーザーである。

減圧の可能なバッテリーと、インフレーター付きのカウンターラングを買えば、即座にタイプTのリブリーザーになる。

浮沈子は、タイプTのコンフィギュレーションで手に入れようと考えている。

残念ながら、タイプTの講習を行えるインストラクターは、日本にはいない。

久保さんですら、タイプRしか持っていない。

今年の夏に、4人くらいでタイプTのインストラクター講習を受けるらしい。

早くしろよ!(失礼・・・)。

浮沈子は、それまではレンタルでタイプRの講習を受けようと思っている。

その間に、セブンを発注して、納品を待てばいいのだ。

BCは、テッセラクト改を使えばいいので必要ない。

ハーネスもタンクもいらない(インスピのものが使える)。

本体とカウンターラングがあれば、OKというわけだ。

しかし、敢えてマーク6を買うという選択肢もある。

(Mk6 Discovery 本体 870,000円)
http://www.poseidon-j.com/#!Mk6-Discovery-870000/zoom/c1toe/i01ibz

普通に潜るだけなら、この器材でも全く問題はない。

しばらくすれば、中古市場に溢れてくるだろう。

それを安く手に入れて、サイドマウントに改造するという手もある(もちろん、そのまま潜ってもいい)。

(SE7EN REC コンプリート 970,000円)
http://www.poseidon-j.com/#!SE7EN-REC-970000/zoom/c1toe/image104x

しかし、まあ、10万円(税別)の差なら、新品を考える限り、セブンしかないでしょう?。

柏崎さんの話では、セブンのほうがプレダイビングのチェック時間が短いという。

決まりだな。

早い、安い、美味い、とはいかないが、価格性能比を考えれば、セブンしか選択肢はない。

しかも、アップグレードできる期間は3月に終了している。

今後のアップグレードがどうなるかは、分からないのだ。

絶対、セブンが正しい。

これからお買い求めになる方は、このことをディーラーまたはインストラクターに確認して、ご判断いただきたいものだ。

くれぐれも、在庫処分品を押し付けられることのないように。

マーク6は、性能が低い、既に型落ちの機種なのである。

さて、そういうわけで、本体とテック用カウンターラングだけで、オプションなしで購入しようとすると、97まんえんに、消費税が乗ることになる。

結局ひゃくまんえんを超えてしまうわけだ。

それは仕方ないとして、さて、どこで潜ることになるのか。

とりあえず、プエルトガレラでは何とかなるらしい。

後は獅子浜かなあ。

熱海とかでも潜れるといっていた。

あんま、潜りたいゲレンデではない。

講習だから、贅沢は言わないが、海外の暖かい海でやってもらいたいな。

タイプRの実習はともかく、タイプTについては、フィリピンで実施してもらうようにお願いしよう。

浮沈子の実習場所は、まあ、どうでもいいんですが。

近場の安い海で、気兼ねなく濃い酸素を吸って潜れるところを開拓していただくのも、インストラクター達の仕事だ。

そうでなければ、せっかくのセブンも、宝の持ち腐れになってしまう。

既に気分は、タイプTのトレーニングに移っている。

インストラクターのみなさん、早く資格取ってね!。

(Mk6 Discovery サポート:インストラクターの面々です)
http://www.poseidon-j.com/#!support/c1a4e