海水と淡水2014年06月24日 00:20

海水と淡水
海水と淡水


浮力は、海水と淡水では異なる。

(もしも科学シリーズ(2)もしも海が淡水だったら)
http://news.mynavi.jp/c_career/level1/yoko/2012/08/2_8.html

「液中では物体に浮力が発生する。液体が物体を押し出そうとしている、と考えると分かりやすいだろう。浮力のもっとも簡単な調べ方は、水をいっぱいに入れた容器に物体を浮かべ、あふれた水を量る方法だ。100ccあふれれば100g分、1,000ccの場合は1kg分の浮力が発生し、物体は「見かけ上」軽くなって浮かぶのだ。」

ここまではいい。

「水は1ccあたり1gだか、海水には約3%の塩分が含まれているため、約1.02gとわずかながら重くなる。浮力は液体の重さに比例するので、海水の方が1.02倍の浮力を得られる計算となる。」

3パーセントの塩で、2パーセント重くなるというのは、どういうことなのか?。

(海水)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E6%B0%B4

「海水は水を主成分とし、3.5%程度の塩(えん)、微量金属から構成される。
地球上の海水の量は約13.7億 km3で、地球上の水分の97%を占める。 水温は気温・季節・深さで異なり、-2度~28度。 密度は1.02~1.035g/cm3。」

微妙に幅があるわけだな。

「海洋の塩分は地球上の観測場所により3.1%から3.8%のばらつきがあり、海洋において一様ではない。」

なるほど。

「海水の塩分濃度は測定の位置により一様ではないが、塩分の構成についてはほぼ一定である。」という記述もある。

「内訳:
・塩化ナトリウム 77.9%
・塩化マグネシウム 9.6%
・硫酸マグネシウム 6.1%
・硫酸カルシウム 4%
・塩化カリウム 2.1%
・その他(0.3%:浮沈子、計算)」

なんで、その他のパーセンテージが書いてないんだあ?。

まあいい。

(塩分濃度と比重)
http://www.littlewaves.info/marine/wq_sgravity.htm

「塩分濃度とは1kgの水にどれくらいの塩分が溶け込んでいるかを表したもので、ppt(千分率)や‰(パーミル)の単位で表されます。海水の塩分濃度は通常28~35‰くらいで、これは1kgの水に28~35gの塩分が溶け込んでいる事を表していることになります。世界の塩分濃度は季節などでも違うのですが太平洋、大西洋、インド洋でおおよそ次のようになっているそうです。( 引用文献:技報堂出版「海のはなしⅡ」:画像参照」

パーミルという表現は、鉄道の線路の勾配などで使われるが、海水の塩分濃度でも使われるようだな。

多少のばらつきはあるが、総じて3.5パーセント程度で間違いはなさそうだ。

3.5パーセントの塩分で、どうして比重が1.024とかになるのか。

リンクを辿ると、こんなページに行き当たる。

(海水の密度)
http://www.littlewaves.info/marine/wq_density.htm

「海水の密度は温度、塩分、圧力によって決定されます。これを求める式は状態方程式と呼ばれ、現在は主にUNESCO(1981)の海水の状態方程式がもちいられます。」

なんで、こんなややっこしい式を使わなければならないのか。

(比重)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E9%87%8D

「比重(ひじゅう)とは、ある物質の密度(単位体積あたり質量)と、基準となる標準物質の密度との比である。通常、固体及び液体については水(温度を指定しない場合は 4 °C)、気体については、同温度、同圧力での空気を基準とする。」

「質量同士の比であるので無次元量となる。通常の水(内陸部)の約4 °C での大気圧下の空気等が溶けていないときの密度は 0.999972 g/cm3 で、ほとんど 1.0 g/cm3 であるから、比重と密度の値は、CGS単位系で表すとほぼ同じ値となる。」

シンプルな計算にはならないんだろうか?。

(流体地球科学 第2回)
http://ovd.aori.u-tokyo.ac.jp/fujio/2011chiba/2011chiba02x4.pdf

資料右下のページで8ページ目に解説があって、摂氏4度の場合のたぶん水面での海水の密度についての例がでている。

ポイントになるのは、ページの最後の「実際には、少し体積も増えるので」というところだ。

3.5パーセント溶かした時に、どのくらい体積が増えるのかというのが問題なのだと分かった。

この体積の増分を知るために、ややっこしい式を使わなければならないわけだ。

この例でいうと、3.5パーセントで体積が増えて1.028になっているので、以下の計算で増えた体積が逆算できる。

(1000+35)÷1.028=1006.809338521401

この体積変化を考慮するためには、温度と圧力の状態を放り込まなければならず、単純に溶け込む塩分を足すだけでは話にならないわけだ。

結果から逆算するんじゃなくって、きちんと計算するのは大変なわけだ。

(海水比重計算機)
http://www.littlewaves.info/marine/soft/dl_RHO.htm

(比重換算表)
http://www.littlewaves.info/marine/wq_sani.htm

温度が摂氏4度の時をみると、確かに1.028辺りになっているな。

このページは、アクアリウムの海水を作成するためのページなので、摂氏24度という温度を基準にしているようだ。

24度で1.024というのも、覚えやすいし・・・。

まあ、どうでもいんですが。

浮沈子が潜ったタイのピピ島の水温は30度くらいだったから、約1.022ということになるわけだ。

海水の比重の話が長くなった。

この比重を持った海水に対して、浮力が働くということになる。

淡水の時より、2パーセントほど浮きやすくなると思っていればいい。

どうするかというと、ウエイトを増やすわけだが、どのくらい調整すればいいのか。

これは、個人の体型によっても異なるし、器材の体積も絡むので単純ではない。

浮沈子の場合は、淡水の概ね1kg増しでちょうどいい。

「概ね」というのは、淡水(プール)で潜るのは日本国内で、ウエイトはkg単位なんだが、海水で潜る海外は、ポンド単位で、最小のウエイトが2ポンド玉なので、そこで調節しているからだ。

(ポンド (質量))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%B3%E3%83%89_(%E8%B3%AA%E9%87%8F)

「1 ポンド = (正確に)0.453 592 37 kg である。」

正確ではないが、2ポンド玉は、1kg玉より1割がた軽いということになる。

CCR(インスピ)の場合、プールでは通常で4kg入れているので、海水で2ポンド玉5個(10ポンド)というのは、実際には0.5kgしか増えていないことになる。

浮沈子の体重が80kg、装備重量が約120kg(CCR30kg、ベイルアウトタンクその他で10kg)とすると、0.5kgの増加でバランスするというのは、まあ合理的であるな(ちょっと重め:ウエイト分の体積増加は無視できる)。

いや、このことを確認したかっただけなんだが。

淡水と海水では、暖かい海では、3パーセントではなく、2パーセントしか浮力が変わらず、日本のプールでウエイトを調整して海外で潜る場合は、ウエイトの規格に注意しなければならい。

それでなくても、CCRは重いんだから、できるだけオーバーウエイトにはしたくないものだ。

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