COPV2017年01月04日 00:08

COPV
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ファルコン9が、再起動する!。

(スペースX、「悪夢の爆発」乗り越え1月8日にロケット打ち上げ予定 事故原因特定受け)
http://sorae.jp/10/2017_01_03_x.html

(Anomaly Updates:January 2, 2017, 9:00am EST:元記事?)
http://www.spacex.com/news/2016/09/01/anomaly-updates

で、この中に出てくるCOPVというのがワケワカなわけだ。

(Composite overwrapped pressure vessel:英語版)
https://en.wikipedia.org/wiki/Composite_overwrapped_pressure_vessel

スペースXの記事からは、アルミライナー製カーボンコンポジットオーバーラップということらしい。

キンキンに冷やした酸素(密度を高めるため)が、更に冷たいヘリウムタンクに触れ、圧力下でアルミライナーと炭素繊維の隙間に入り込み、そこで発火したというシナリオなわけだ(合ってます?)。

まあ、将来のダイビングタンクは、超高圧の下で同じような構造になるだろうから、参考のために調べてみた。

(高圧水素タンク)
https://www.toyota.co.jp/jpn/sustainability/environment/ecopro/2014/pdf/zero/hydrogen_tank.pdf

トヨタの水素タンクの場合は、ライナーはプラスチックだ。

超低温の液酸の中にドブ漬けされているヘリウムタンクの場合は、実際にどういうことになるのかは、記事を読んでも良く分からない。

(SpaceX plans Jan. 8 return to flight after completing failure investigation)
http://spacenews.com/spacex-plans-jan-8-return-to-flight-after-completing-failure-investigation/

(SpaceX eyes January 8th return to flight after finishing up accident investigation)
http://www.theverge.com/2017/1/2/14142064/spacex-flight-launch-date-falcon-9-explosion-investigation

直ちに回復不能なほどの事故の後、僅か数か月で再打ち上げに漕ぎつけたスペースXに対して、概ね好意的な感じで書かれている。

今回は、ヘリウムタンクの設計変更とかは行われず、充填温度や手順の変更で対応するらしい。

酸素タンク側の温度の変更には触れられていないので、打ち上げ能力に大きな変化はないのかもしれない。

ヘリウム冷やし過ぎだったのかあ?。

まあいい。

当初は、狙撃手による破壊工作も視野に入れて原因究明していたらしいが、ゴルゴ13の仕業ではなかったようだな(ホントかあ?)。

以前の打ち上げ後に木っ端みじんになった事故も、このヘリウムタンクが関わっていた。

(原因?)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/07/22/7713648

「2段ロケット内部にあるヘリウムが入ったタンクを固定する長さ60センチほどの鋼鉄製の支柱にヒビが入った結果、液体酸素タンク内の圧力が超過し、0.893秒で爆発に至ったとする調査結果を発表した。」

ヘリウムの配管系のトラブルによる発射延期は、一度や二度ではない。

そもそも、なんでヘリウムなんか使ってるのかといえば、このマーリンDエンジンというのが、燃料の一つである酸素の加圧に、ヘリウムガスの膨張圧力を使っているということがある。

燃焼室に送り込むのは、タービンとポンプなんだろうが、そこへの圧送には酸素タンク内をヘリウムで加圧しているわけだ(たぶん)。

(マーリン (ロケットエンジン))
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3_(%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3)

「推進剤としてケロシン系の燃料であるRP-1と液体酸素を利用し、ガス発生器サイクルで燃焼させる。」

「推進剤は、2つのターボポンプによって単一のシャフトを通じ送り込まれる。」

(ガス発生器サイクル)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%99%BA%E7%94%9F%E5%99%A8%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

「マーリン:
ファルコン1、ファルコン9に使用される。推進剤はケロシン/液体酸素」

画像は、打ち上げの時の酸素タンク内のモニター映像だが、3個の黒い筒が問題のヘリウムタンクだ。

酸素タンク内に漬かっていることが分かる。

このタンクの作りが、Composite overwrapped pressure vessel(COPV)になっているわけだ。

9月の発射台での爆発事故は、前代未聞の状況の中で発生し、原因の究明にも時間がかかると思われたが、ゴルゴ13の仕業ということになれば、世間は大騒ぎになるということで、ワケワカの原因にするということで当局との間で手打ちになったんだろう(そうなのかあ?)。

裏では、ロシアの陰謀が渦巻いていることは、間違いない(!)。

今まで発生していなかった(?)アルミライナーの座屈が、どうして今回だけ発生したのかということも分からない。

真相は闇に葬られ、1月8日にカリフォルニアから打ち上げが行われる。

「SpaceX is targeting return to flight from Vandenberg's Space Launch Complex 4E (SLC-4E) with the Iridium NEXT launch on January 8.」

(Vandenberg AFB Space Launch Complex 4)
https://en.wikipedia.org/wiki/Vandenberg_AFB_Space_Launch_Complex_4

「Space Launch Complex 4 (SLC-4) is a launch and landing site at Vandenberg Air Force Base with two pads, both of which are used by SpaceX for Falcon 9 launch operations.」

新シリーズのイリジウム衛星が、10個投入される見込みだ。

いずれにしても、浮沈子のブログネタの重要な要素が復活するわけで、その意味でも喜ばしい話だ。

もちろん、第1段の回収は、今回も行われるだろう。

バンデンバーグには、帰還用のパッドもあるしな。

イリジウムは低軌道衛星なので、それ程困難なミッションではない。

(イリジウム衛星)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%82%A6%E3%83%A0%E8%A1%9B%E6%98%9F

「2007年に、イリジウム コミュニケーションズは、イリジウム通信衛星66機をすべて更新する総額30億ドルの次世代衛星通信ネットワーク計画「Iridium NEXT」を発表。」

「軌道上で運用する66機と軌道上予備機6機、地上予備機9機の計81機を3年間で製造すると発表した。打ち上げは2015年2月に開始し、2017年までに全ての衛星を軌道上に展開する予定」

ちなみに、イリジウム(元素)の原子番号は77である(66は、ジスプロシウム)。

まあ、どうでもいいんですが。

(イリジウムコミュニケーションズ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%BA

「当初は77個のコンステレーションで計画されたため、原子番号77のイリジウムにちなんで名づけられた。」

なるほどね。

いっぺんに10機も上げることが出来るんなら、それ程時間をおかなくても、全数配置はできるだろう(宇宙配置は72機)。

宇宙空間を利用した実用衛星の運用は、大いに結構な話だ。

水中で電話出来たり、それが衛星経由で世界中と繋がるようになるのも時間の問題かもしれない。

既に、超音波で低解像度の動画くらいは水中伝送できるようだしな。

「今、スービックで潜ってんだけど」

「こっちは、伊豆だけど、沈船どーよ?」

水中同士での、こんな会話も可能になるかもしれないな・・・。

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