深宇宙時代 ― 2017年07月09日 21:55
深宇宙時代
地上での電磁波の影響を管理するために、我が国では200万キロ以上を深宇宙と定義しているらしい。
太陽ー地球系のラグランジュ点L1やL2は、それ程遠くない(150万キロくらい)ので、電波法上は深宇宙ではない。
日常的には(あまり、日常で使うことはないだろうが)、地球周辺よりも遠い宇宙空間の事と理解されている(たぶん)。
月は、38万キロしか離れていないが、地上3万6千キロの静止衛星軌道の10倍も遠いので、この際、深宇宙ということにしよう。
この半世紀の間、人類は深宇宙から撤退していた。
地球周回軌道に宇宙ステーション(有人人工衛星:宇宙船)を浮かべ、そことの往復に留まっている。
そこから先ヘは、1mmも進んでいない。
月面基地計画を華々しくぶち上げたブッシュ政権が終わると、バラクオバマは経費削減を理由に、その計画をぶっ潰した。
月(探査や基地計画)は、常に政争の道具にされ続けている(そうなのかあ?)。
それはつまり、どうでもいいということの裏返しだ。
やっても、やらなくても同じ。
我々の日常生活が大きく変わることはないのだ。
地球周辺の宇宙空間の利用は、GPSや通信・放送衛星を通じて、分かりやすい変化を日常生活にもたらしている。
地球観測衛星のおかげで、雲の様子や降雨の状況をリアルタイムで見ることが出来る。
(世界の雨分布リアルタイム)
http://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP_NOW/index_j.htm
「毎時0分、30分頃に、「実時間の」降雨分布を作成します。」
実に21世紀的だな。
月面基地が出来たって、何かが変わるわけじゃない。
有人である必要もない。
宇宙空間に不向きな人類が、わざわざ出向く必要はないのだ。
それでも、有人探査、月面基地に拘る人々はいる。
火星にだって行きたいし、住みたい(!)。
浮沈子は、アホかと思うが、個人の自由だろう。
しかし、米国は、再び月を目指すという。
(VP Pence promises return to the Moon, boots on Mars during KSC speech)
http://www.spaceflightinsider.com/organizations/nasa/vp-pence-promises-return-moon-boots-mars-ksc-speech/
「NASA would “return our nation to the Moon, put boots on Mars, and go still further.”」
火星より先の話は、眉唾だからな。
しかし、月への回帰は、現政権の期間中に具体化するだろう。
実際に行われるとしても、10年は先の話になる。
飛び道具のSLSは遅れに遅れているからな。
言葉通りに読めば、月への着陸とは言っていない。
プット・オン・ブーツは、火星だけだ。
今、発表されている計画では、月軌道上に宇宙ステーションを設置して、そこをベースにした深宇宙探査を目指している。
月からの資源の供給が成功すれば、ロジスティクスの効率が高まることが期待される。
我が国は、そこに一枚咬みたいようだが、話半分にしておいた方がいいような気がするな。
年に1機しか打ち上げられないSLSで、継続的に何かが出来るとは思われない。
今年の夏に発表される計画では、もう少しマシな方針が出るだろう。
キーワードは、民間宇宙船の利用だ。
「We need government and commercial entities.」
文脈では、米国内サプライヤーを意識しているんだろうが、NASAより先に月周回するとか、NASAの有人探査より先に火星に移民するとかいっているどっかの民間企業があるわけだから、その活力を利用しないという手はない。
月から資源を得るより、アマゾンに頼んで、軌道上の宇宙ステーションに配達してもらった方が安上がりなんじゃないのか。
火星植民でも何でもしておいてもらって、NASAの宇宙飛行士が火星に辿り着いたら、レストランで火星料理(イカの燻製?)出してもらう方がいい(そうなのかあ?)。
火星以遠の惑星探査ということになると、さすがに具体的な手段を持つ企業は限られている。
ファルコンヘビーが実用化されれば、生き死には別にして、人類を太陽系の中のどこにでも送り込めるようになる。
ああ、もちろん片道だけ。
SLSで、火星以遠の有人計画というのは、まだ発表されていない。
宇宙飛行士を冬眠でもさせない限りは、片道10年とかいう宇宙飛行は無理だ。
そういう荒唐無稽な話とは別に、月面探査は手の届く、丁度いい目標になる。
我が国は、米国の宇宙船に便乗して、美味い汁を吸おうとしているようだが、そう上手くいくかどうか。
ISSのイメージだろうが、2匹目のドジョウが月にいるとは限らない。
今日は、満月。
ややおぼろ月で上がってきたが、真ん丸のお月様は、いつ見てもきれいだ。
人類が地球周回軌道を離れ、深宇宙へと進出していくのか、それとも、途中で放り出して戻って来るのか。
月は、その重要な試金石である。
当面の目標は火星。
そして、月を(ゲートウエイとして)利用する。
そこへのロジスティクスは民間。
深宇宙時代が始まるかどうか。
黄色く輝く月は、アホな人間どもの所業を、静かに見守るだけだ・・・。
地上での電磁波の影響を管理するために、我が国では200万キロ以上を深宇宙と定義しているらしい。
太陽ー地球系のラグランジュ点L1やL2は、それ程遠くない(150万キロくらい)ので、電波法上は深宇宙ではない。
日常的には(あまり、日常で使うことはないだろうが)、地球周辺よりも遠い宇宙空間の事と理解されている(たぶん)。
月は、38万キロしか離れていないが、地上3万6千キロの静止衛星軌道の10倍も遠いので、この際、深宇宙ということにしよう。
この半世紀の間、人類は深宇宙から撤退していた。
地球周回軌道に宇宙ステーション(有人人工衛星:宇宙船)を浮かべ、そことの往復に留まっている。
そこから先ヘは、1mmも進んでいない。
月面基地計画を華々しくぶち上げたブッシュ政権が終わると、バラクオバマは経費削減を理由に、その計画をぶっ潰した。
月(探査や基地計画)は、常に政争の道具にされ続けている(そうなのかあ?)。
それはつまり、どうでもいいということの裏返しだ。
やっても、やらなくても同じ。
我々の日常生活が大きく変わることはないのだ。
地球周辺の宇宙空間の利用は、GPSや通信・放送衛星を通じて、分かりやすい変化を日常生活にもたらしている。
地球観測衛星のおかげで、雲の様子や降雨の状況をリアルタイムで見ることが出来る。
(世界の雨分布リアルタイム)
http://sharaku.eorc.jaxa.jp/GSMaP_NOW/index_j.htm
「毎時0分、30分頃に、「実時間の」降雨分布を作成します。」
実に21世紀的だな。
月面基地が出来たって、何かが変わるわけじゃない。
有人である必要もない。
宇宙空間に不向きな人類が、わざわざ出向く必要はないのだ。
それでも、有人探査、月面基地に拘る人々はいる。
火星にだって行きたいし、住みたい(!)。
浮沈子は、アホかと思うが、個人の自由だろう。
しかし、米国は、再び月を目指すという。
(VP Pence promises return to the Moon, boots on Mars during KSC speech)
http://www.spaceflightinsider.com/organizations/nasa/vp-pence-promises-return-moon-boots-mars-ksc-speech/
「NASA would “return our nation to the Moon, put boots on Mars, and go still further.”」
火星より先の話は、眉唾だからな。
しかし、月への回帰は、現政権の期間中に具体化するだろう。
実際に行われるとしても、10年は先の話になる。
飛び道具のSLSは遅れに遅れているからな。
言葉通りに読めば、月への着陸とは言っていない。
プット・オン・ブーツは、火星だけだ。
今、発表されている計画では、月軌道上に宇宙ステーションを設置して、そこをベースにした深宇宙探査を目指している。
月からの資源の供給が成功すれば、ロジスティクスの効率が高まることが期待される。
我が国は、そこに一枚咬みたいようだが、話半分にしておいた方がいいような気がするな。
年に1機しか打ち上げられないSLSで、継続的に何かが出来るとは思われない。
今年の夏に発表される計画では、もう少しマシな方針が出るだろう。
キーワードは、民間宇宙船の利用だ。
「We need government and commercial entities.」
文脈では、米国内サプライヤーを意識しているんだろうが、NASAより先に月周回するとか、NASAの有人探査より先に火星に移民するとかいっているどっかの民間企業があるわけだから、その活力を利用しないという手はない。
月から資源を得るより、アマゾンに頼んで、軌道上の宇宙ステーションに配達してもらった方が安上がりなんじゃないのか。
火星植民でも何でもしておいてもらって、NASAの宇宙飛行士が火星に辿り着いたら、レストランで火星料理(イカの燻製?)出してもらう方がいい(そうなのかあ?)。
火星以遠の惑星探査ということになると、さすがに具体的な手段を持つ企業は限られている。
ファルコンヘビーが実用化されれば、生き死には別にして、人類を太陽系の中のどこにでも送り込めるようになる。
ああ、もちろん片道だけ。
SLSで、火星以遠の有人計画というのは、まだ発表されていない。
宇宙飛行士を冬眠でもさせない限りは、片道10年とかいう宇宙飛行は無理だ。
そういう荒唐無稽な話とは別に、月面探査は手の届く、丁度いい目標になる。
我が国は、米国の宇宙船に便乗して、美味い汁を吸おうとしているようだが、そう上手くいくかどうか。
ISSのイメージだろうが、2匹目のドジョウが月にいるとは限らない。
今日は、満月。
ややおぼろ月で上がってきたが、真ん丸のお月様は、いつ見てもきれいだ。
人類が地球周回軌道を離れ、深宇宙へと進出していくのか、それとも、途中で放り出して戻って来るのか。
月は、その重要な試金石である。
当面の目標は火星。
そして、月を(ゲートウエイとして)利用する。
そこへのロジスティクスは民間。
深宇宙時代が始まるかどうか。
黄色く輝く月は、アホな人間どもの所業を、静かに見守るだけだ・・・。
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