🐱変異種:「パンデミックは終わった」 ― 2022年09月20日 14:15
変異種:「パンデミックは終わった」
(新型コロナのパンデミック「終わった」、バイデン氏が見解)
https://mainichi.jp/articles/20220919/k00/00m/030/072000c
「まだコロナの問題は残っており、やるべきこともあるが、パンデミックは終わった。(会場では)誰もマスクをしていないし、健康そうだ。状況は変わっている」
米国大統領は、台湾問題でも不規則発言を繰り返していて、政策担当者をハラハラさせているけど、今回もフライングをしでかしているようだ。
「米国ではワクチンや治療薬の普及に伴って、重症化防止に一定のめどが立ち、新型コロナに関する行動規制は大幅に緩和された。」
我が国でも第7波の流行が峠を越え、収束が視野に入ってきたが、まだまだ「終息」には程遠い。
世界は、一足先に新型コロナとおさらばしつつあるようだ。
(WHO、コロナ「終わり」視野に 8週連続で日本が感染最多)
https://news.yahoo.co.jp/articles/31449995563496ef298ff38dc2cc5b9ee407dd01
「WHOの集計によると5~11日の週間感染者数は、日本は前週比54%減だったものの53万7181人に上り、8週連続で世界最多に。同期間の死者数は2306人の米国が最多で、日本は1681人で2番目に多かった。」
世界のドンケツを走りながらも、徐々に新型コロナとの新たな付き合い方を探りつつある。
もちろん、まだ終わったわけではないし、新たな変異種の登場で振出しに戻る可能性もある。
昨年の今ごろ、ワクチン接種が進み、急速に第5波の流行が終息する中、浮沈子もパンデミックは終わったと思ってたんだがな。
メキシコ行きもそれで決めたし・・・。
そしたら、そのメキシコ行きの日にオミクロンが登場し(命名日:11月26日)、世界的な大流行になった。
我が国では、年明けからのBA.2による第6波とその後のBA.5による第7波を食らうことになる。
軽症の感染者が多かったことから、致死率こそ低くなったが、死者は第6波が最大となり、まだ増え続けている第7波の死者(累計)は、それを上回るだろう。
こんな事態は、昨年の今ごろは予想できなかったからな。
変異種、恐るべし・・・。
WHOまでが、終息が見えているなどと言い出す始末だ。
やれやれ・・・。
ワクチンによる強力な選択圧が掛かっているので、ウイルスの変異で生き残るのは、そのワクチンによる免疫をすり抜ける変異と、仮に罹患しても重症化せずに感染を繰り返すことが出来るヤツに限られてくるんだろうけど、相変わらず一定程度いるワクチン未接種者(うてない人もいますが)と、ワクチンうっても免疫が賦活されない高齢者などは、罹患すればひとたまりもない。
今後も、新たな変異種の登場による大感染と、それに伴う一定の死者は避けられない。
生き残っても、長い間、後遺症に悩まされながら生き続けなければならない人も多いだろう。
インフルエンザとよく比較されるけど、どっちがいいとか悪いとかではなく、両方とも、それなりなリスクはあるわけだからな。
インフルエンザは、それでなくても変異によるパンデミックが予想されている。
新型コロナの登場で、そのリスクが増えちまっただけの話だ。
まあいい。
バイデン得意の早とちりではなく、本当にパンデミックの終息が来たのなら、それに越したことはないし、素直に喜びたい。
このニュースに一安心して、感染予防策を怠り、新型コロナによる人類最後の死者として名を残すようなことのないように気を付けなければならないけどな。
が、まあ、どーせ、今年の暮れ辺りから次の流行が始まり、おまけにインフルエンザまで流行り出して、ダブル流行になる可能性もあるからな。
既に、オーストラリアでは、抑えられていたインフルエンザが復活している。
(インフルとコロナ同時流行は?ワクチン同時接種 “問題ない”)
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220901b.html
「季節が日本とは逆で、通常、インフルエンザが流行する時期が、日本とは半年ずれる南半球のオーストラリアでは、新型コロナウイルスの感染が広がった、おととしと去年はインフルエンザの流行レベルは低い状態でした。」
「ことしは新型コロナの感染が続く中でも、インフルエンザの感染が4月以降増え、冬にあたる6月半ばには新型コロナが広がる前の年、2019年を超えるピークの状況になりました。」
「昨シーズンは新型コロナウイルスの行動規制が導入されていましたが、今シーズンは規制がほとんど撤廃され、人の移動が増えたことなどが影響したものとみられています。」
まあ、どうでもいいんですが。
感染予防策が緩和され、マスクなどが撤廃されていく中で、従来からの季節性インフルエンザが復活するというのは想定の範囲内だ。
ひょっとすると、そっちでも変異が起こる可能性もある。
ダブル変異か・・・。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
インフルとコロナのダブル変異なんてことになれば、全世界は大パニックだろう。
インフルのワクチンは、型落ちの新型コロナのよりも、さらに効果が期待できないからな(感染予防効果は期待できず、発症予防効果も6割程度、重症化予防効果さえ高齢者では怪しい:<以下追加>参照)。
しかし、この2年余りの新型コロナ対策で見えてきたのは、マスク手洗い密回避の感染予防策が、インフルにとっても効果的であったということだ。
それを取っ払っちまったとたんに大流行したオーストラリアの状況が、そのことを雄弁に物語っている。
デルタの流行が急速に収束し、社会規制を緩和した中で起こったオミクロンの大流行と併せて考えれば、我々が何をすべきなのか、何をすべきでないのかは明らかな気がするけどな。
欧米じゃあ、マスクなんてしているのは銀行強盗くらいなものなのかもしれない(レトロな発想・・・)。
人口3億人超の米国では、年間、ざっと300万人以上が死ぬ(テキトーです)。
1日1万人くらいが死んでいるわけで、その中で新型コロナの死者が数百人(現在は400人弱)出たからと言って、いちいち気にしていられないのかも知れない。
「パンデミックは終わった。」
少なくとも、米国政府のパンデミックは終わったんだろう。
この間、歴代の大統領は2人とも罹患したしな。
国民にしても、少なくとも1億人は罹患しているに違いない。
死者はざっくり100万人だ。
米国が、過去に経験したどの戦争による死者より多い。
終わって欲しいという願いと、その兆しが見えてきた段階での早とちり発言かも知れないけど、まあ、気持ちは分からないではない。
まだまだ、第7波の流行が続いている我が国では、冬の到来をにらみながら、最速の5回目接種の接種券が届くのを待ちつつ、感染予防策を徹底するしかない。
明日は我が身。
準高齢者で持病持ちの浮沈子は、感染して発病すれば重症化する可能性は高い(4回目接種後2カ月以上経過で、重症化予防効果も怪しい・・・)。
重症化すれば、若年者の数百倍の確率で死んじまうからな。
全世界がパンデミックの終息に沸き立つのを、ニュースで聞きながらあの世行きなわけだ。
きしょうめ!。
絶対、化けて出てやる・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(令和3年度インフルエンザQ&A)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
「Q.21: ワクチンの効果、有効性について教えてください。」
「インフルエンザ発病防止に対するワクチン有効率が60%」
「インフルエンザワクチンの最も大きな効果は、「重症化」を予防することです。」
「国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。」
重症化した後に回復した患者がどれ程かは知らない。
浮沈子は、今までインフルエンザのワクチンを積極的にうってこなかったけど、今後は改めようと考えている(今年は、久しぶりにうとうかな・・・)。
来年からは、目出度く(?)高齢者の仲間入りだしな。
新型コロナのワクチンとセットでうてるようになれば、手間も省ける(モデルナは、そういう混合ワクチンを開発しているようです)。
(インフルエンザでも、mRNAワクチン第III相試験開始/モデルナ)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000268681.html
「毎年秋に1回の接種で、その年に流行するインフルエンザと新型コロナの株に対応できる。」
「2024年になると思う。」
mRNAワクチンについては、ファイザーもインフルの治験を進めているが、新型コロナとの混合ワクチンについては情報がない。
(米ファイザー、メッセンジャーRNAインフルワクチンの後期試験開始)
https://jp.reuters.com/article/pfizer-study-idJPKBN2QG02Y
「インフルエンザに向けたメッセンジャーRNAワクチンの後期臨床試験を米国で開始」
モデルナは、それだけではなく、我が国に製造拠点を置こうとしているようだ。
目立った反ワクチン運動もなく、製造技術力も高く、硬い需要があるからな。
悪い選択じゃない。
まあ、どうでもいいんですが。
mRNAワクチンは、インフルの場合に流行している型との適合性を上げられる可能性がある。
「現在インフルの予防接種に使われる不活化ワクチンは、標的にしていく種類のインフルウイルス株を培養し不活化するのに何カ月もかかる。」
その年の流行を見定めてからの開発というのは、いくらなんでもムリポだろうが、いくつか候補を用意しておいて、迅速な製造で適合性を上げることは可能だろう(たぶん)。
特に期待されるのは、パンデミックを起こしかねない新型インフルエンザウイルスの登場に対しての効果だ。
流行の規模も被害も、新型コロナに匹敵するか上回る可能性がある。
早いとこ、実用化してもらいたいものだ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(バイデン大統領が「パンデミック終結宣言」…ワクチンメーカーの株価は暴落)
https://www.businessinsider.jp/post-259509
「ジョー・バイデン大統領が2022年9月18日、CBSの番組「60ミニッツ」でCOVID-19のパンデミックは終わったと語った後、モデルナ(Moderna)、バイオンテック(BioNTech)、ノババックス(Novavax)の株価はいずれも約9%急落した。」
ずいぶん、素直な反応だなあ・・・。
「冬が近づいてブースターショットが推奨され、COVIDワクチンに対する需要はまだありそうだ。また、モデルナは中国で同社のワクチンに対する新たな需要を見出す可能性があることを示唆している。」
中国だってえ!?。
リンクされているロイターの記事では、外国のワクチンを承認していない中国に対して、モデルナが過去に売り込みを掛けたことがあると報じている(現在も続けているかどうかについては、同社はコメントを避けている)。
まあいい。
WSJは、早速、批判的内容の記事を上げている。
(バイデン大統領「パンデミック終了」発言、時期尚早の批判)
https://jp.wsj.com/articles/biden-draws-criticism-for-saying-covid-19-pandemic-is-over-11663622010
「一部の公衆衛生専門家は、パンデミック終息を宣言するのは無責任だと声を上げている。米政府監査院(GAO)のデータによると、現在も米国の新型コロナによる死者数は1日当たり約400人に上り、最大2300万人もの人々が後遺症に苦しんでいる。」
「共和党と一部の公衆衛生専門家は新型コロナに対する勝利宣言は時期尚早だと批判し、コロナ対策向けの緊急予算を議会で可決させることが難しくなると警鐘を鳴らしている。」
米国は、中間選挙を控えて政治の季節に入っている。
共和党にしてみれば、新型コロナ対策を政権の手柄にされてはたまらないという気がしているんだろう。
バイデンの発言も、多分に選挙を意識したものに違いない。
11月の中間選挙が終われば、米国は冬に突入する。
今年の冬を乗り切ることが出来るかどうか。
新たな変異種の登場如何だな・・・。
(新型コロナのパンデミック「終わった」、バイデン氏が見解)
https://mainichi.jp/articles/20220919/k00/00m/030/072000c
「まだコロナの問題は残っており、やるべきこともあるが、パンデミックは終わった。(会場では)誰もマスクをしていないし、健康そうだ。状況は変わっている」
米国大統領は、台湾問題でも不規則発言を繰り返していて、政策担当者をハラハラさせているけど、今回もフライングをしでかしているようだ。
「米国ではワクチンや治療薬の普及に伴って、重症化防止に一定のめどが立ち、新型コロナに関する行動規制は大幅に緩和された。」
我が国でも第7波の流行が峠を越え、収束が視野に入ってきたが、まだまだ「終息」には程遠い。
世界は、一足先に新型コロナとおさらばしつつあるようだ。
(WHO、コロナ「終わり」視野に 8週連続で日本が感染最多)
https://news.yahoo.co.jp/articles/31449995563496ef298ff38dc2cc5b9ee407dd01
「WHOの集計によると5~11日の週間感染者数は、日本は前週比54%減だったものの53万7181人に上り、8週連続で世界最多に。同期間の死者数は2306人の米国が最多で、日本は1681人で2番目に多かった。」
世界のドンケツを走りながらも、徐々に新型コロナとの新たな付き合い方を探りつつある。
もちろん、まだ終わったわけではないし、新たな変異種の登場で振出しに戻る可能性もある。
昨年の今ごろ、ワクチン接種が進み、急速に第5波の流行が終息する中、浮沈子もパンデミックは終わったと思ってたんだがな。
メキシコ行きもそれで決めたし・・・。
そしたら、そのメキシコ行きの日にオミクロンが登場し(命名日:11月26日)、世界的な大流行になった。
我が国では、年明けからのBA.2による第6波とその後のBA.5による第7波を食らうことになる。
軽症の感染者が多かったことから、致死率こそ低くなったが、死者は第6波が最大となり、まだ増え続けている第7波の死者(累計)は、それを上回るだろう。
こんな事態は、昨年の今ごろは予想できなかったからな。
変異種、恐るべし・・・。
WHOまでが、終息が見えているなどと言い出す始末だ。
やれやれ・・・。
ワクチンによる強力な選択圧が掛かっているので、ウイルスの変異で生き残るのは、そのワクチンによる免疫をすり抜ける変異と、仮に罹患しても重症化せずに感染を繰り返すことが出来るヤツに限られてくるんだろうけど、相変わらず一定程度いるワクチン未接種者(うてない人もいますが)と、ワクチンうっても免疫が賦活されない高齢者などは、罹患すればひとたまりもない。
今後も、新たな変異種の登場による大感染と、それに伴う一定の死者は避けられない。
生き残っても、長い間、後遺症に悩まされながら生き続けなければならない人も多いだろう。
インフルエンザとよく比較されるけど、どっちがいいとか悪いとかではなく、両方とも、それなりなリスクはあるわけだからな。
インフルエンザは、それでなくても変異によるパンデミックが予想されている。
新型コロナの登場で、そのリスクが増えちまっただけの話だ。
まあいい。
バイデン得意の早とちりではなく、本当にパンデミックの終息が来たのなら、それに越したことはないし、素直に喜びたい。
このニュースに一安心して、感染予防策を怠り、新型コロナによる人類最後の死者として名を残すようなことのないように気を付けなければならないけどな。
が、まあ、どーせ、今年の暮れ辺りから次の流行が始まり、おまけにインフルエンザまで流行り出して、ダブル流行になる可能性もあるからな。
既に、オーストラリアでは、抑えられていたインフルエンザが復活している。
(インフルとコロナ同時流行は?ワクチン同時接種 “問題ない”)
https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220901b.html
「季節が日本とは逆で、通常、インフルエンザが流行する時期が、日本とは半年ずれる南半球のオーストラリアでは、新型コロナウイルスの感染が広がった、おととしと去年はインフルエンザの流行レベルは低い状態でした。」
「ことしは新型コロナの感染が続く中でも、インフルエンザの感染が4月以降増え、冬にあたる6月半ばには新型コロナが広がる前の年、2019年を超えるピークの状況になりました。」
「昨シーズンは新型コロナウイルスの行動規制が導入されていましたが、今シーズンは規制がほとんど撤廃され、人の移動が増えたことなどが影響したものとみられています。」
まあ、どうでもいいんですが。
感染予防策が緩和され、マスクなどが撤廃されていく中で、従来からの季節性インフルエンザが復活するというのは想定の範囲内だ。
ひょっとすると、そっちでも変異が起こる可能性もある。
ダブル変異か・・・。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
インフルとコロナのダブル変異なんてことになれば、全世界は大パニックだろう。
インフルのワクチンは、型落ちの新型コロナのよりも、さらに効果が期待できないからな(感染予防効果は期待できず、発症予防効果も6割程度、重症化予防効果さえ高齢者では怪しい:<以下追加>参照)。
しかし、この2年余りの新型コロナ対策で見えてきたのは、マスク手洗い密回避の感染予防策が、インフルにとっても効果的であったということだ。
それを取っ払っちまったとたんに大流行したオーストラリアの状況が、そのことを雄弁に物語っている。
デルタの流行が急速に収束し、社会規制を緩和した中で起こったオミクロンの大流行と併せて考えれば、我々が何をすべきなのか、何をすべきでないのかは明らかな気がするけどな。
欧米じゃあ、マスクなんてしているのは銀行強盗くらいなものなのかもしれない(レトロな発想・・・)。
人口3億人超の米国では、年間、ざっと300万人以上が死ぬ(テキトーです)。
1日1万人くらいが死んでいるわけで、その中で新型コロナの死者が数百人(現在は400人弱)出たからと言って、いちいち気にしていられないのかも知れない。
「パンデミックは終わった。」
少なくとも、米国政府のパンデミックは終わったんだろう。
この間、歴代の大統領は2人とも罹患したしな。
国民にしても、少なくとも1億人は罹患しているに違いない。
死者はざっくり100万人だ。
米国が、過去に経験したどの戦争による死者より多い。
終わって欲しいという願いと、その兆しが見えてきた段階での早とちり発言かも知れないけど、まあ、気持ちは分からないではない。
まだまだ、第7波の流行が続いている我が国では、冬の到来をにらみながら、最速の5回目接種の接種券が届くのを待ちつつ、感染予防策を徹底するしかない。
明日は我が身。
準高齢者で持病持ちの浮沈子は、感染して発病すれば重症化する可能性は高い(4回目接種後2カ月以上経過で、重症化予防効果も怪しい・・・)。
重症化すれば、若年者の数百倍の確率で死んじまうからな。
全世界がパンデミックの終息に沸き立つのを、ニュースで聞きながらあの世行きなわけだ。
きしょうめ!。
絶対、化けて出てやる・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(令和3年度インフルエンザQ&A)
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
「Q.21: ワクチンの効果、有効性について教えてください。」
「インフルエンザ発病防止に対するワクチン有効率が60%」
「インフルエンザワクチンの最も大きな効果は、「重症化」を予防することです。」
「国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています。」
重症化した後に回復した患者がどれ程かは知らない。
浮沈子は、今までインフルエンザのワクチンを積極的にうってこなかったけど、今後は改めようと考えている(今年は、久しぶりにうとうかな・・・)。
来年からは、目出度く(?)高齢者の仲間入りだしな。
新型コロナのワクチンとセットでうてるようになれば、手間も省ける(モデルナは、そういう混合ワクチンを開発しているようです)。
(インフルエンザでも、mRNAワクチン第III相試験開始/モデルナ)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000268681.html
「毎年秋に1回の接種で、その年に流行するインフルエンザと新型コロナの株に対応できる。」
「2024年になると思う。」
mRNAワクチンについては、ファイザーもインフルの治験を進めているが、新型コロナとの混合ワクチンについては情報がない。
(米ファイザー、メッセンジャーRNAインフルワクチンの後期試験開始)
https://jp.reuters.com/article/pfizer-study-idJPKBN2QG02Y
「インフルエンザに向けたメッセンジャーRNAワクチンの後期臨床試験を米国で開始」
モデルナは、それだけではなく、我が国に製造拠点を置こうとしているようだ。
目立った反ワクチン運動もなく、製造技術力も高く、硬い需要があるからな。
悪い選択じゃない。
まあ、どうでもいいんですが。
mRNAワクチンは、インフルの場合に流行している型との適合性を上げられる可能性がある。
「現在インフルの予防接種に使われる不活化ワクチンは、標的にしていく種類のインフルウイルス株を培養し不活化するのに何カ月もかかる。」
その年の流行を見定めてからの開発というのは、いくらなんでもムリポだろうが、いくつか候補を用意しておいて、迅速な製造で適合性を上げることは可能だろう(たぶん)。
特に期待されるのは、パンデミックを起こしかねない新型インフルエンザウイルスの登場に対しての効果だ。
流行の規模も被害も、新型コロナに匹敵するか上回る可能性がある。
早いとこ、実用化してもらいたいものだ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(バイデン大統領が「パンデミック終結宣言」…ワクチンメーカーの株価は暴落)
https://www.businessinsider.jp/post-259509
「ジョー・バイデン大統領が2022年9月18日、CBSの番組「60ミニッツ」でCOVID-19のパンデミックは終わったと語った後、モデルナ(Moderna)、バイオンテック(BioNTech)、ノババックス(Novavax)の株価はいずれも約9%急落した。」
ずいぶん、素直な反応だなあ・・・。
「冬が近づいてブースターショットが推奨され、COVIDワクチンに対する需要はまだありそうだ。また、モデルナは中国で同社のワクチンに対する新たな需要を見出す可能性があることを示唆している。」
中国だってえ!?。
リンクされているロイターの記事では、外国のワクチンを承認していない中国に対して、モデルナが過去に売り込みを掛けたことがあると報じている(現在も続けているかどうかについては、同社はコメントを避けている)。
まあいい。
WSJは、早速、批判的内容の記事を上げている。
(バイデン大統領「パンデミック終了」発言、時期尚早の批判)
https://jp.wsj.com/articles/biden-draws-criticism-for-saying-covid-19-pandemic-is-over-11663622010
「一部の公衆衛生専門家は、パンデミック終息を宣言するのは無責任だと声を上げている。米政府監査院(GAO)のデータによると、現在も米国の新型コロナによる死者数は1日当たり約400人に上り、最大2300万人もの人々が後遺症に苦しんでいる。」
「共和党と一部の公衆衛生専門家は新型コロナに対する勝利宣言は時期尚早だと批判し、コロナ対策向けの緊急予算を議会で可決させることが難しくなると警鐘を鳴らしている。」
米国は、中間選挙を控えて政治の季節に入っている。
共和党にしてみれば、新型コロナ対策を政権の手柄にされてはたまらないという気がしているんだろう。
バイデンの発言も、多分に選挙を意識したものに違いない。
11月の中間選挙が終われば、米国は冬に突入する。
今年の冬を乗り切ることが出来るかどうか。
新たな変異種の登場如何だな・・・。
🐱火星への道:ロザリンドフランクリンは飛ばず ― 2022年09月20日 21:08
火星への道:ロザリンドフランクリンは飛ばず
(火星への道)
https://www.esa.int/Science_Exploration/Human_and_Robotic_Exploration/Exploration/ExoMars/The_way_forward_to_Mars
「注: 2022 年 3 月に ExoMars ミッションの第 2 部は保留されましたが、この記事と関連する図は背景として残されています」
そう、これは、タラレバな話なのだ。
「火星の天候、発射装置の種類、および惑星を支配する物理法則により、2022 年 9 月 20 日から始まる 12 日間の発射ウィンドウが決定されました。」
本当なら、今日から打ち上げウインドウが開くはずだったんだがな。
「探査機を地球から火星まで 264 日で移動させる軌道は、2023 年 6 月 10 日の 17:30 CEST (15:30 UTC) 頃に火星表面にタッチダウンすることを予測しています。」
カザチョフと名付けられたランダーに乗って火星に降り立つはずだったローバー(:ロザリンドフランクリン:英国で制作)は、2022年に飛ぶことはない。
他の記事を漁ると、2028年という話もあるけど、ロシアとの協力が復活しなければ、それも難しいだろう。
ローバーは、ランダーとの整合性を考慮して作られているに違いない(未確認)。
カザチョフは、80パーセントをロシアが製造している。
事実上、ESAとロスコスモスの共同ミッションであるエクソマーズは死んだ。
これにより、2022年の打ち上げウインドウで、火星探査が行われることは無くなってしまった(ゼロです!)。
ローバーが、この先、別の手段を見つけて打ち上げられる公算は少ない。
それどころか、ひょっとすると、現在進行しているパーセベランスによるサンプルリターン計画すら危うい。
(古代生命の可能性についての手がかりを求めてペイダートに衝突する忍耐力の火星探査機)
https://spaceflightnow.com/2022/09/16/perseverance-mars-rover-hitting-paydirt-in-search-for-clues-about-possible-ancient-life/
「すべてがうまくいけば、NASA と欧州宇宙機関が開発中の共同サンプル回収ミッションは、2030 年頃にパーセビアンスの近くに別の宇宙船を着陸させ、ローバーから保存されたサンプルを収集するか、2 台の小型ヘリコプターを使用してサンプル チューブをピックアップする予定です。」
「サンプルは小型ロケットに搭載され、火星軌道に打ち上げられ、そこで別の宇宙船によって捕捉され、分析のために地球に戻されて、「潜在的なバイオシグネチャー」のいずれかが過去の微生物生命の実際の痕跡であるかどうかを判断します。」
米国はサンプルのピックアップと打ち上げロケットへの搭載を自前で行うことにしたようだ。
(欧米の火星サンプルリターン計画、サンプル保管容器を回収する小型ヘリ搭載へ)
https://sorae.info/space/20220730-mars-sample-return-program.html
「最新の計画ではSFRを使わずに、Perseverance自身が着陸機までサンプル保管容器を運ぶことになったようです。サンプル保管容器は着陸機SRLがロボットアームを使って受け取り、小型ロケットMAVに積み込んでから火星周回軌道へ向けて打ち上げられます。」
どころか、下手をすれば、火星軌道でロケットからサンプルを積み替え、地球に帰還する仕掛けも欧州に頼らずに行う必要が出てくる可能性もある。
「これらの計画変更は、着陸から1年半近くが経ったPerseveranceのこれまでの実績にもとづく信頼性と寿命の予測や、間もなく着陸から10年を迎える火星探査車「Curiosity(キュリオシティ)」の実績が考慮されています。」
つまり、欧州による回収計画が10年以内に実現しなければ、自前で回収せざるを得なくなる。
「現在の計画では、ESAが担当する地球帰還用の探査機EROは2027年秋に、小型ロケットMAVを搭載したNASAの着陸機SRLは2028年夏に打ち上げられます。Perseveranceが採取を続けている火星表面のサンプルは、11年後の2033年に地球へ届けられる予定です。」
どう考えても無理だろう。
2027年と言えば、もう5年しかない。
パーセベランスの寿命は、たぶん10年くらいだろうから、それまでにMAVに積み込んでしまえばいいけど、帰還機EROが予定通りに飛ばなければ、そこまでの話になっちまうからな。
ESAは他の全ての事業をなげうってでも、飛ばさなければならないだろう。
ロザリンドフランクリンを送り込む余裕はない。
(火星サンプルリターンミッション:サンプルリターン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars_sample-return_mission#Sample_return
「EROはESAが開発した宇宙船です。これには、火星低軌道 (LMO) で MAV によって運ばれたサンプル とランデブーするために、NASA が構築した捕獲および封じ込めおよび帰還システムが含まれています。」
なんだ、殆どNASAが作った仕掛じゃん!?。
「ERO は2027 年にアリアン 64ロケットで打ち上げられ、2028年に火星に到着する予定である。」
そもそも、アリアン6が飛ぶかどうかも怪しい・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
欧州の宇宙開発は、ロシアのウクライナ侵攻の影響で大打撃を食らっている。
エクソマーズからの撤退は、その一つの象徴に過ぎない。
火星サンプルリターン計画がとん挫するようなことになれば、人類の惑星探査に重大な影響が出る。
有人火星探査どころじゃないだろうな。
火星に生命の痕跡があるかどうか(もう、誰も、生命そのものがあるとは言わなくなったけど)は、惑星探査の重要な動機の一つだ。
そんなものはこれっぱかりもないということになれば、木星圏や土星圏への探査の見直しや、金星への探査にも影響するかもしれない。
業界の危機だな・・・。
ここは、何としてでも生命の痕跡を見つけ出して、事業の継続とさらなる発展を期さなければならないところだ。
正念場でもある。
一度で見つけられなければ、場所を変えて探査するという手もあるけど、何度やっても何も出ないということになれば、お先真っ暗な話だ。
どうするのかな。
21世紀前半くらいは引っ張れるかもしれないけど、それ以降は難しいだろう。
無人探査で何も出なければ、太陽系内での生命探査の道筋に暗雲が漂う。
まあ、そうなれば、遠慮なく有人探査が行えるという話になるかも知れない。
(「火星で最初に育てるべき植物」とは何なのか?)
https://gigazine.net/news/20220917-first-plant-grow-on-mars-alfalfa/
「火星の土壌には栄養分が少なく、塩分も高いため、火星における食用作物の栽培に直接利用することはできません。そのため、火星での長期的なミッションのためには、火星の土壌における栄養分を増やし、塩水を脱塩する戦略を開発することが不可欠です」
「アルファルファは火星を覆う過酷な火山性土壌でも栽培することが可能で、その他の作物などを栽培するための肥料にもなる」
「今回の研究では玄武岩を用いて火星の土壌を再現しましたが、これがどれほど正確に火星の土壌を再現できていたのかは不明であり、いくつかの有害な塩化物も含まれていなかったとのこと。」
火星表面が過塩素酸塩で覆われていることは周知だ。
アルファルファどころか、地球上の殆どの生物の生育に適さない。
お先真っ暗な話なわけだが、そんな程度ではめげないのが業界の懲りない面々なわけだ。
「この研究は長期的な目的で、火星における農業のために土壌と水資源を現地処理し、人間のミッションで恒久的な居住地を維持可能であることを意味します」
浮沈子には、とても信じられないんだがな。
人類は、いつか火星に辿り着くかもしれないし、そこに居住しようと試みる可能性もある。
最近、ちょっと気になる記事を読んだことを思い出す。
(「死ぬリスクを負ってまで、行く意味とは」野口聡一が“宇宙飛行の意味”を考えるようになった空中分解事故)
https://bunshun.jp/articles/-/57250?page=4
「宇宙から地球を眺めたとき、私が生まれてから今まで経験してきたことは、すべてあの球体の中で起こったのだと思い、直感的に地球の持つ時空の広がりを理解できたように感じました」
「間違いなく、この星でしか私は生きられないし、そこに帰っていって死ぬ。先祖も、今後生まれてくる子孫もすべて、この球体の中で生まれ、死んでいく。三次元の空間的な広がりだけでなく、概念では捉えきれないほどの時間の広がりがそこにあるのに、それを私が見ているのはこの一瞬というアンビバレントさと尊さがあります」
地球低軌道とはいえ、本物の宇宙空間からの眺めは想像することしかできないけど、人類はこの地球上でしか生きられないという直感には共感を覚える。
月周回軌道辺りから「地球の出」でも見れば、更に異なる感慨が浮かぶかもしれない。
火星辺りから、光る点にも等しい地球を見れば、更に更に異なるのかもな。
今日、9月20日は、本来なら欧州とロシアの火星探査機が飛ぶはずだった2022年の打ち上げウインドウの初日だ。
タラレバとなったが、英国で作成されたローバーが宇宙に飛び立ち、NASAのローバーと一緒になって、火星の上をウロウロするはずだったわけだ。
おそらく、もう飛ぶことはないだろう。
2028年という時期も、決定しているわけではないし、既に見たように、火星からのサンプルリターンミッションが押しているからな。
火星に生命の痕跡などなく、もちろん、生命の存在も確認できず、更には、今後人類が生存し続ける場所としてあまりに不適当ということになれば、有人宇宙開発のみならず、太陽系内の無人探査にも多大な影響が及ぶかもしれない。
うーん、やっぱ、スペースコロニーしかないだろう・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ヨーロッパの宇宙責任者は、ロシアとの協力への復帰を「見ることができない」)
https://arstechnica.com/science/2022/09/european-space-chief-cannot-see-a-return-to-cooperation-with-russia/
「皮肉なことに、欧州宇宙機関とロシアの間のより深い協力を促進したのは、NASA による行為でした。2012 年、NASA はジェームズ ウェッブ宇宙望遠鏡のコスト超過を補うために、ヨーロッパの宇宙船を初めて火星に着陸させようとした ExoMars ミッションへの参加をキャンセルしました。この決定を受けて、ヨーロッパはロシアに目を向け、ロシアはプロトン ロケットと着陸モジュールを提供する完全なパートナーになりました。」
「10 年後の今、ESA と NASA は ExoMars で再び協力することについて話し合っています。今日の政治情勢を考えると、NASA はロザリンド フランクリンという名前のヨーロッパのローバーを火星の表面に安全に降ろす手助けをすることにずっと従順でした。」
おっと、欧州の火星ローバーは、首の皮一枚繋がっているようだ。
NASAには、スカイクレーンもあるしな。
(火星科学研究所:スカイクレーン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars_Science_Laboratory#Sky_crane
「スカイ クレーン システムは、ローバーを 7.6 m (25 フィート)のテザーで下げ、火星の表面にソフト ランディング (車輪を下ろした状態) にしました。このシステムは、ローバーを 3 本のナイロン テザーで下げる手綱と、降下ステージとローバーの間で情報と電力を運ぶ電気ケーブルで構成されています。」
「降下ステージの約 7.5 m (25 フィート) 下で、スカイ クレーン システムが減速して停止し、ローバーが着陸しました。ローバーが着陸した後、車輪の重量を検出して固い地面にあることを確認するために2秒間待ってから、いくつかのパイロ(小型爆発装置)を発射して、手綱のケーブルカッターとへその緒を作動させて降下段階から解放しました。 . その後、下降段は 650 m (2,100 フィート) 離れた場所に不時着しました。」
これだったら、ロシアのカザチョフを使わなくても、安全に降下させられるだろう。
ロザリンドフランクリンの命運やいかに・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(調査したすべての宇宙飛行士の血液に特定の突然変異を発見)
https://karapaia.com/archives/52316079.html
「調査対象となったのは、1998年から2001年にかけて宇宙に行ったNASAの宇宙飛行士14人。比較的短期間のミッション(中央値12日)で、6人は初めてのミッションだった。」
「クローン性造血は、血液がんの前段階の状態で、心臓や血管の病気とも関係する。だからといって、必ずしも宇宙飛行士がそうした重い病気にかかるわけではないという。」
「それでも、長期間宇宙の極限環境にさらされれば、そうなるリスクは高まる。」
死ぬリスクを負って宇宙に行くわけだからな。
血液ガンになるリスクが増える程度では驚かないだろう。
人類は、少なくとも当分の間、この地球にへばりついて生きていかざるを得ない。
そのうち、医学の進歩で遺伝子修復が簡単に行えるようになったり、そもそも放射線障害で死ぬのは当たり前という世界になる可能性だってあるからな。
地磁気反転に伴って磁気バリアーが消滅すれば、太陽からの放射線(主に陽子)や銀河放射線がしこたま降り注いで、宇宙飛行士と同じ目に合うわけだからな。
明日は我が身なわけだ(1500年くらい先だそうですが)。
まあいい。
浮沈子が生きている間は、有人火星探査も、火星移民も、地磁気反転もない。
物見遊山で宇宙に出かける前に、ちょっと余分に覚悟を決めておく必要があるだけだ(弾道飛行くらいなら、あまり心配ないかもな)。
(火星への道)
https://www.esa.int/Science_Exploration/Human_and_Robotic_Exploration/Exploration/ExoMars/The_way_forward_to_Mars
「注: 2022 年 3 月に ExoMars ミッションの第 2 部は保留されましたが、この記事と関連する図は背景として残されています」
そう、これは、タラレバな話なのだ。
「火星の天候、発射装置の種類、および惑星を支配する物理法則により、2022 年 9 月 20 日から始まる 12 日間の発射ウィンドウが決定されました。」
本当なら、今日から打ち上げウインドウが開くはずだったんだがな。
「探査機を地球から火星まで 264 日で移動させる軌道は、2023 年 6 月 10 日の 17:30 CEST (15:30 UTC) 頃に火星表面にタッチダウンすることを予測しています。」
カザチョフと名付けられたランダーに乗って火星に降り立つはずだったローバー(:ロザリンドフランクリン:英国で制作)は、2022年に飛ぶことはない。
他の記事を漁ると、2028年という話もあるけど、ロシアとの協力が復活しなければ、それも難しいだろう。
ローバーは、ランダーとの整合性を考慮して作られているに違いない(未確認)。
カザチョフは、80パーセントをロシアが製造している。
事実上、ESAとロスコスモスの共同ミッションであるエクソマーズは死んだ。
これにより、2022年の打ち上げウインドウで、火星探査が行われることは無くなってしまった(ゼロです!)。
ローバーが、この先、別の手段を見つけて打ち上げられる公算は少ない。
それどころか、ひょっとすると、現在進行しているパーセベランスによるサンプルリターン計画すら危うい。
(古代生命の可能性についての手がかりを求めてペイダートに衝突する忍耐力の火星探査機)
https://spaceflightnow.com/2022/09/16/perseverance-mars-rover-hitting-paydirt-in-search-for-clues-about-possible-ancient-life/
「すべてがうまくいけば、NASA と欧州宇宙機関が開発中の共同サンプル回収ミッションは、2030 年頃にパーセビアンスの近くに別の宇宙船を着陸させ、ローバーから保存されたサンプルを収集するか、2 台の小型ヘリコプターを使用してサンプル チューブをピックアップする予定です。」
「サンプルは小型ロケットに搭載され、火星軌道に打ち上げられ、そこで別の宇宙船によって捕捉され、分析のために地球に戻されて、「潜在的なバイオシグネチャー」のいずれかが過去の微生物生命の実際の痕跡であるかどうかを判断します。」
米国はサンプルのピックアップと打ち上げロケットへの搭載を自前で行うことにしたようだ。
(欧米の火星サンプルリターン計画、サンプル保管容器を回収する小型ヘリ搭載へ)
https://sorae.info/space/20220730-mars-sample-return-program.html
「最新の計画ではSFRを使わずに、Perseverance自身が着陸機までサンプル保管容器を運ぶことになったようです。サンプル保管容器は着陸機SRLがロボットアームを使って受け取り、小型ロケットMAVに積み込んでから火星周回軌道へ向けて打ち上げられます。」
どころか、下手をすれば、火星軌道でロケットからサンプルを積み替え、地球に帰還する仕掛けも欧州に頼らずに行う必要が出てくる可能性もある。
「これらの計画変更は、着陸から1年半近くが経ったPerseveranceのこれまでの実績にもとづく信頼性と寿命の予測や、間もなく着陸から10年を迎える火星探査車「Curiosity(キュリオシティ)」の実績が考慮されています。」
つまり、欧州による回収計画が10年以内に実現しなければ、自前で回収せざるを得なくなる。
「現在の計画では、ESAが担当する地球帰還用の探査機EROは2027年秋に、小型ロケットMAVを搭載したNASAの着陸機SRLは2028年夏に打ち上げられます。Perseveranceが採取を続けている火星表面のサンプルは、11年後の2033年に地球へ届けられる予定です。」
どう考えても無理だろう。
2027年と言えば、もう5年しかない。
パーセベランスの寿命は、たぶん10年くらいだろうから、それまでにMAVに積み込んでしまえばいいけど、帰還機EROが予定通りに飛ばなければ、そこまでの話になっちまうからな。
ESAは他の全ての事業をなげうってでも、飛ばさなければならないだろう。
ロザリンドフランクリンを送り込む余裕はない。
(火星サンプルリターンミッション:サンプルリターン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars_sample-return_mission#Sample_return
「EROはESAが開発した宇宙船です。これには、火星低軌道 (LMO) で MAV によって運ばれたサンプル とランデブーするために、NASA が構築した捕獲および封じ込めおよび帰還システムが含まれています。」
なんだ、殆どNASAが作った仕掛じゃん!?。
「ERO は2027 年にアリアン 64ロケットで打ち上げられ、2028年に火星に到着する予定である。」
そもそも、アリアン6が飛ぶかどうかも怪しい・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
欧州の宇宙開発は、ロシアのウクライナ侵攻の影響で大打撃を食らっている。
エクソマーズからの撤退は、その一つの象徴に過ぎない。
火星サンプルリターン計画がとん挫するようなことになれば、人類の惑星探査に重大な影響が出る。
有人火星探査どころじゃないだろうな。
火星に生命の痕跡があるかどうか(もう、誰も、生命そのものがあるとは言わなくなったけど)は、惑星探査の重要な動機の一つだ。
そんなものはこれっぱかりもないということになれば、木星圏や土星圏への探査の見直しや、金星への探査にも影響するかもしれない。
業界の危機だな・・・。
ここは、何としてでも生命の痕跡を見つけ出して、事業の継続とさらなる発展を期さなければならないところだ。
正念場でもある。
一度で見つけられなければ、場所を変えて探査するという手もあるけど、何度やっても何も出ないということになれば、お先真っ暗な話だ。
どうするのかな。
21世紀前半くらいは引っ張れるかもしれないけど、それ以降は難しいだろう。
無人探査で何も出なければ、太陽系内での生命探査の道筋に暗雲が漂う。
まあ、そうなれば、遠慮なく有人探査が行えるという話になるかも知れない。
(「火星で最初に育てるべき植物」とは何なのか?)
https://gigazine.net/news/20220917-first-plant-grow-on-mars-alfalfa/
「火星の土壌には栄養分が少なく、塩分も高いため、火星における食用作物の栽培に直接利用することはできません。そのため、火星での長期的なミッションのためには、火星の土壌における栄養分を増やし、塩水を脱塩する戦略を開発することが不可欠です」
「アルファルファは火星を覆う過酷な火山性土壌でも栽培することが可能で、その他の作物などを栽培するための肥料にもなる」
「今回の研究では玄武岩を用いて火星の土壌を再現しましたが、これがどれほど正確に火星の土壌を再現できていたのかは不明であり、いくつかの有害な塩化物も含まれていなかったとのこと。」
火星表面が過塩素酸塩で覆われていることは周知だ。
アルファルファどころか、地球上の殆どの生物の生育に適さない。
お先真っ暗な話なわけだが、そんな程度ではめげないのが業界の懲りない面々なわけだ。
「この研究は長期的な目的で、火星における農業のために土壌と水資源を現地処理し、人間のミッションで恒久的な居住地を維持可能であることを意味します」
浮沈子には、とても信じられないんだがな。
人類は、いつか火星に辿り着くかもしれないし、そこに居住しようと試みる可能性もある。
最近、ちょっと気になる記事を読んだことを思い出す。
(「死ぬリスクを負ってまで、行く意味とは」野口聡一が“宇宙飛行の意味”を考えるようになった空中分解事故)
https://bunshun.jp/articles/-/57250?page=4
「宇宙から地球を眺めたとき、私が生まれてから今まで経験してきたことは、すべてあの球体の中で起こったのだと思い、直感的に地球の持つ時空の広がりを理解できたように感じました」
「間違いなく、この星でしか私は生きられないし、そこに帰っていって死ぬ。先祖も、今後生まれてくる子孫もすべて、この球体の中で生まれ、死んでいく。三次元の空間的な広がりだけでなく、概念では捉えきれないほどの時間の広がりがそこにあるのに、それを私が見ているのはこの一瞬というアンビバレントさと尊さがあります」
地球低軌道とはいえ、本物の宇宙空間からの眺めは想像することしかできないけど、人類はこの地球上でしか生きられないという直感には共感を覚える。
月周回軌道辺りから「地球の出」でも見れば、更に異なる感慨が浮かぶかもしれない。
火星辺りから、光る点にも等しい地球を見れば、更に更に異なるのかもな。
今日、9月20日は、本来なら欧州とロシアの火星探査機が飛ぶはずだった2022年の打ち上げウインドウの初日だ。
タラレバとなったが、英国で作成されたローバーが宇宙に飛び立ち、NASAのローバーと一緒になって、火星の上をウロウロするはずだったわけだ。
おそらく、もう飛ぶことはないだろう。
2028年という時期も、決定しているわけではないし、既に見たように、火星からのサンプルリターンミッションが押しているからな。
火星に生命の痕跡などなく、もちろん、生命の存在も確認できず、更には、今後人類が生存し続ける場所としてあまりに不適当ということになれば、有人宇宙開発のみならず、太陽系内の無人探査にも多大な影響が及ぶかもしれない。
うーん、やっぱ、スペースコロニーしかないだろう・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ヨーロッパの宇宙責任者は、ロシアとの協力への復帰を「見ることができない」)
https://arstechnica.com/science/2022/09/european-space-chief-cannot-see-a-return-to-cooperation-with-russia/
「皮肉なことに、欧州宇宙機関とロシアの間のより深い協力を促進したのは、NASA による行為でした。2012 年、NASA はジェームズ ウェッブ宇宙望遠鏡のコスト超過を補うために、ヨーロッパの宇宙船を初めて火星に着陸させようとした ExoMars ミッションへの参加をキャンセルしました。この決定を受けて、ヨーロッパはロシアに目を向け、ロシアはプロトン ロケットと着陸モジュールを提供する完全なパートナーになりました。」
「10 年後の今、ESA と NASA は ExoMars で再び協力することについて話し合っています。今日の政治情勢を考えると、NASA はロザリンド フランクリンという名前のヨーロッパのローバーを火星の表面に安全に降ろす手助けをすることにずっと従順でした。」
おっと、欧州の火星ローバーは、首の皮一枚繋がっているようだ。
NASAには、スカイクレーンもあるしな。
(火星科学研究所:スカイクレーン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mars_Science_Laboratory#Sky_crane
「スカイ クレーン システムは、ローバーを 7.6 m (25 フィート)のテザーで下げ、火星の表面にソフト ランディング (車輪を下ろした状態) にしました。このシステムは、ローバーを 3 本のナイロン テザーで下げる手綱と、降下ステージとローバーの間で情報と電力を運ぶ電気ケーブルで構成されています。」
「降下ステージの約 7.5 m (25 フィート) 下で、スカイ クレーン システムが減速して停止し、ローバーが着陸しました。ローバーが着陸した後、車輪の重量を検出して固い地面にあることを確認するために2秒間待ってから、いくつかのパイロ(小型爆発装置)を発射して、手綱のケーブルカッターとへその緒を作動させて降下段階から解放しました。 . その後、下降段は 650 m (2,100 フィート) 離れた場所に不時着しました。」
これだったら、ロシアのカザチョフを使わなくても、安全に降下させられるだろう。
ロザリンドフランクリンの命運やいかに・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(調査したすべての宇宙飛行士の血液に特定の突然変異を発見)
https://karapaia.com/archives/52316079.html
「調査対象となったのは、1998年から2001年にかけて宇宙に行ったNASAの宇宙飛行士14人。比較的短期間のミッション(中央値12日)で、6人は初めてのミッションだった。」
「クローン性造血は、血液がんの前段階の状態で、心臓や血管の病気とも関係する。だからといって、必ずしも宇宙飛行士がそうした重い病気にかかるわけではないという。」
「それでも、長期間宇宙の極限環境にさらされれば、そうなるリスクは高まる。」
死ぬリスクを負って宇宙に行くわけだからな。
血液ガンになるリスクが増える程度では驚かないだろう。
人類は、少なくとも当分の間、この地球にへばりついて生きていかざるを得ない。
そのうち、医学の進歩で遺伝子修復が簡単に行えるようになったり、そもそも放射線障害で死ぬのは当たり前という世界になる可能性だってあるからな。
地磁気反転に伴って磁気バリアーが消滅すれば、太陽からの放射線(主に陽子)や銀河放射線がしこたま降り注いで、宇宙飛行士と同じ目に合うわけだからな。
明日は我が身なわけだ(1500年くらい先だそうですが)。
まあいい。
浮沈子が生きている間は、有人火星探査も、火星移民も、地磁気反転もない。
物見遊山で宇宙に出かける前に、ちょっと余分に覚悟を決めておく必要があるだけだ(弾道飛行くらいなら、あまり心配ないかもな)。
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