🚀再使用ロケット:写真映え2024年06月27日 13:17

再使用ロケット:写真映え


(ULAは2番目のバルカンロケットを実際のペイロードなしで打ち上げる予定)
https://arstechnica.com/space/2024/06/ula-will-launch-its-second-vulcan-rocket-without-a-real-payload/

「再利用はどうですか?」

「作業の 1 つは、バルカン ブースターの取り外し可能な後端の設計」

「次のステップは、重要な設計レビュー」

「その後、ULA はエンジンの再利用のためのハードウェアの製造を開始」

「その後、最初の実際の回収作業が行われ、ULA が最初のエンジンを受け取ったら、エンジニアが BE-4 を検査し、テスト発射して、再び飛行しても安全であることを確認」

「その後、ULA は再利用を視野に入れたエンジンの回収を開始」

「エンジンの再利用に関連するもう1つの取り組みは、NASAの協力を得て、大気圏への再突入時にバルカンブースターエンジンを保護する膨張式熱シールドを開発すること」

「舞台裏で起こっているのはそういうことだ」(ULAのCEOトリー・ブルーノ氏)

「推進力のある第1段ロケットが戻ってきて着陸するのに比べると、写真映えはしないのは分かっている」

この記事のメインは、シエラスペースのドリームチェイサーの打ち上げ準備が整わないために、ダミーのペイロード(質量シミュレーター)を搭載して2回目の打ち上げを行うバルカンロケットの話だが、浮沈子的には1段目のエンジン部分だけを回収するという話の方に興味をそそられる。

「ブルーノ氏は、ULAはこれまでに、バルカンロケットのエンジンを回収し再利用する取り組みに「数千万ドル」を費やしてきたと述べた。」

完全再使用を実現するかもしれないスターシップの試験飛行が続いている中で、確かに写真映えしないかも知れないが、その意義は大きい。

再使用ロケットについては、別記事も上がっている。

(ヨーロッパの打ち上げ担当者の中には、まだ現実を見失っている人もいる)
https://arstechnica.com/space/2024/06/some-european-launch-officials-still-have-their-heads-stuck-in-the-sand/

「企業は再利用を追求するか、さもなくば消滅するべきだと言っているのは、もはやスペースXの創設者イーロン・マスクだけではない。ほぼすべての企業がそう言っているのだ。」

エリックバーガーとしては、大いに溜飲を下げる記事なわけだが(そうなのかあ?)、実際のところ、どれだけの企業が再使用に取り組んでいるかは疑問だ。

ブルーオリジン、スペースラボ、ULAは有名どころだけど、全て開発中で、実用化されているのはスペースXのファルコンシリーズだけだ。

そのスペースXにしても、新たに開発中のスターシップロケットシステムでは、開発にてこずっている感じだしな。

物理の神様に喧嘩吹っ掛けるに等しい再使用ロケットは、一筋縄ではいかないのだ。

アリアンで打ち上げロケットの一時代を築いた欧州だが、公平を期すために付言すれば、再使用ロケットの開発に着手したのは1980年代だ(当時、米国ではスペースシャトルが飛び始めていたけど)。

(アリアン6)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B36

「アリアン6の構想はアリアン5の検討が本格化した1980年代半ばに開始された。当初はエルメスとアリアン5による部分再使用型打ち上げ機システムの後継と位置づけられており、完全再使用型の単段式宇宙往還機 (SSTO) とされていた。また、これに関連して、同時期にSSTOとして検討が進められていたHOTOLをアリアン6とする報道もあった」

しかし、その後、再使用ロケットとしての開発は中止され、使い捨てロケットとして運用を開始した(アリアン5)。

「RLVの実現は2030年代へ先延ばしされ、アリアン6は従来型ELVとして検討を継続することとなった。」

欧州も、再使用ロケットに向けて検討はしている。

米国は、一足先に実現したかもしれないけど、最後に笑うのが誰かは、まだ分からない。

スターシップロケットシステムが実現すれば、そりゃあ、間違いなくゲームチェンジャーになるだろうし、下手をすれば欧州の宇宙産業は壊滅する。

欧州としては、自由競争に晒すわけにはいかないから、強気の発言でけん制しているだけの話だ。

月や火星に人類を送り込むロケットが、4トンや5トンの衛星を打ち上げられないわけはない。

んなもんは、ついでに打ち上げればいい。

新しいスターシップのペイロード重量は、低軌道に200トンといわれているからな。

べらぼーめ・・・。

そのうち、静止軌道に100機くらいの衛星を、直接投入する相乗り打ち上げを実施するかもしれないしな。

まあ、どうでもいいんですが。

2030年代になれば、欧州も再使用ロケットの開発を行うだろうし、そこでのコスパがどうかという話も出てくるだろう。

バルカンも、エンジンのみの再使用はそのころになるかもしれない。

ロケットラボのニュートロンも、2030年代になるだろうし、ニューグレンが飛ぶのも下手をすると2030年代になる(そうなのかあ?)。

2020年代の打ち上げ風景は、大部分がファルコン9で行われ、中国の使い捨てロケットがそれに続き、米国などの使い捨てロケットが後を追う形になるだろう。

スターシップロケットシステムが成功するかどうかで、様相はかなり変わる。

部屋の中のゾウだからな。

人類が宇宙に送り込むペイロードの99パーセントを、スターシップが一手に引き受けることになるかもしれない。

もう、アリアン6どころの話じゃないだろう。

米国が開発したSLSも、オリオン宇宙船を打ち上げる専用のロケットになっちまうかもしれない。

が、それはまだ分からない。

タラレバの話はいくらでもできる。

部分的再使用で飛んでいるのは、世界でファルコンズだけ。

その他大勢は開発中だ。

スペースシャトルは引退したし、X-37Bは使い捨てロケットで打ち上げられるペイロードだ(えーと、正確にはファルコン9でも打ち上げられてるけどな)。

我が国では、次期主力ロケットを部分的再使用で開発する意向のようだが、実現できるかどうかは怪しいとみている。

重工にそれだけの技術力があるのか、我が国に失敗を許容する文化力があるのかが問題だ。

そもそも、打ち上げ需要がそれだけあるのかという問題もある。

政府系衛星で、その需要を満たすことはできない。

その辺りの事情は、欧州も同じだろう。

使い捨てで、何が悪い?。

まあいい。

ロケット業界は、スターシップロケットシステムの開発状況を横目で見ながら、戦々恐々としている。

当面は、使い捨てロケットで凌がなければならないからな。

ファルコンズにさらわれてしまった需要を、落穂ひろいのようにかき集めながら、なんとか食いつないでいくしかないのだ。

やれやれ・・・。

いくつもの打ち上げ会社が消えていくことになるだろう。

週に2回の打ち上げペースなS社と、正面切って勝負できるところはどこにもない。

エリックバーガーは、ますます舞い上がっちまうだろうな・・・。

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