悪夢の怪鳥2013年01月17日 22:28

悪夢の怪鳥
悪夢の怪鳥


ドリームライナーと呼ばれ、メーカーとキャリアを含む関係者の夢を担うはずだった航空機が、運行の安全が確保されていないということで、本日、「耐空性改善通報」とやらが出された。

(耐空性改善通報:初めて見ます)
http://www.mlit.go.jp/common/000235289.pdf

GSユアサのバッテリーだけの指示なのだが、これで、大丈夫なんだろうか。

直さないと、飛んじゃあダメ、という内容のお手紙である。

FAAが飛行禁止命令を出したのを受けて、行ったものだ。こちらもバッテリーだけ。

そうかなあ?。

燃料バルブや、制御系のエラー、ブレーキの制御機構のトラブル、良く分からない窓ガラスのヒビ、エンジンからのオイル漏れ、他にも、あんなことやこんなことが報告されているに違いない。報道はされてないけど(株価下がるから?)。

冗談じゃあない!。

本当の悪夢というのは、航空機事故だ!。

全日空も日航も、その痛ましさを嫌というほど味わっているはずだ。だから、運行自粛は当然だし、緊急着陸なんてことが起こる前に、飛ばすのを止めるべきだったろう。

画像は、ボストンの火災の際に燃えたバッテリーの画像である。

ひでえ!。ひどすぎる!。

こんなもん積んで、よく飛ばしてたと飽きれる。

他のトラブルは、もっと悲惨な結果に繋がりかねない。燃料漏れによる引火爆発!、着陸失敗による大破炎上!、エンジンオイルの漏出によるエンジン爆発空中分解!、などなど。

ドリームライナーどころか、悪夢の怪鳥である。

米国は、ユナイテッドの6機だけで、大した影響はないが、ANAは17機も持ってるんで、ただでは済まないだろう。長期間に渡れば、営業成績にも深刻な影響が出かねない。

3年くらい塩漬けにして、徹底的に悪いところを洗い出してもらいたい。

英国にBOACという航空会社があった。

(英国海外航空)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%B1%E5%9B%BD%E6%B5%B7%E5%A4%96%E8%88%AA%E7%A9%BA

カンのいい方は、浮沈子が次に何を言いたいか、ピンときたはずだ。

この航空会社が、世界で初めて運航したジェット旅客機がある。

そう、「コメット」である。

(デ・ハビランド DH.106 コメット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%93%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89_DH.106_%E3%82%B3%E3%83%A1%E3%83%83%E3%83%88

金属疲労による空中分解事故を2度も起こして、最終的には消えていった航空機である。

この墜落事故の調査というのが、スゴイ!。

ロイヤル・エアクラフト・エスタブリッシュメント(自衛隊の技本みたいなとこですな)が、時の首相であったウインストン・チャーチルの指示により、徹底的な調査を行ったそうだ。

「イングランド銀行の金庫が空になっても構わない」

武者震いが出るほどの覚悟である。

バラク・オバマが、「フォート・ノックスが空になっても構わない」と言うかどうかは別にして、その位の覚悟で取り組んでもらいたいもんだ。

(米航空当局、ボーイング787の運航停止を命令)
http://www.cnn.co.jp/usa/35026995.html

まあ、少なくともボーイング社は、その覚悟を問われるでしょうな。