🐱欧州大戦争:血の贖い2024年05月15日 04:41

欧州大戦争:血の贖い


(ロシア軍によるスームィ州侵攻の可能性、国境地域で住民避難が始まる)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/possibility-of-russian-military-invasion-of-sumy-oblast-evacuation-of-residents-begins-in-border-areas/

「兵士不足は半年以上も前から予見され、前線で戦う兵士、指揮官、アナリスト、メディアが何度も警告していた」

「これはウクライナ人自身にしか解決できない」

「動員遅延の代償は兵士の血で支払われる」

何ともやりきれない話だが、戦争とはそういうものだとしか言いようがない。

記事には、ウクライナ北東部の広域地図が掲載されていて、想定されるロシア軍の侵入経路及び進軍の目的と影響が記載されている。

<住民退避関係>
・ウクライナがクピャンスク地域からの住民避難を開始
・ウクライナがハルキウ(州)北部からの住民避難を開始
・ウクライナがビロピリア・ヴォロズバからの住民避難を開始

<侵入経路と目的>
・ボルチャンスクから南下してクピャンスクに圧力を加える可能性
・リプシを確保してハルキウを火力管制下に収める可能性
・コザチャ・ロパン方向からハルキウの西側面を狙う可能性
・アフトゥイルカ方向からハルキウの西側面とスームィの南側面を狙う可能性
・ビロピリア方向からスームィの西側面を狙う可能性

やれやれ・・・。

「敵の攻勢阻止に失敗すればボルチャンスク方向のロシア軍はビリィ・コロディアズに進むだろう。さらにリプシ周辺まで前進を許すとハルキウの北部郊外と東郊外が敵の砲撃圏内に収まってしまうと理解すべきだ。ロシア軍はオクチャブリスキーからコザチャ・ロパン、グライヴォロンからヴェリカ・ピサリフカやアフトゥイルカへの攻勢を準備しているかもしれない」(RBC-Ukraineの取材に応じたウクライナ人軍事アナリスト=オレクサンドル・ムシエンコ氏)

「ボルチャンスク方向からビリィ・コロディアズへの前進はクピャンスク方面への圧力、リプシ方向への前進はハルキウに対する圧力、コザチャ・ロパン方向の前進はハルキウの西側面に対する圧力、アフトゥイルカ方向への前進はハルキウの西側面とスームィの南側面に対する圧力として作用し、現在のウクライナ軍に致命的な問題を引き起こすかもしれない。」(ブログ管理人)

ちなみに、ビリィ・コロディアズというのは、ボルチャンスクとクピャンスクの間にある町のようだ。

浮沈子的には、この方面の効果にはやや疑問を感じている。

距離はかなり離れており、この間に別の侵入点が現れるかも知れない。

それは、アフトゥイルカに向かう侵入点にも言える。

スームィとも、ハルキウとも離れているからな。

それに対して、リプシ占領がハルキウに対する砲撃拠点になるというのは超リアルな話だ。

時期的にも、これが最も早い気がする。

住民避難が開始されている点では、ビロピリアを目指す侵入点も近々出現すると思われる。

クピャンスクからの避難が始まっているというのは、ちょっと意外だった。

戦線はあまり動いておらず、膠着状態に近かったからな。

持ち堪えられそうもないという判断なんだろう。

同じような話が、東部戦線のあちこちで今後持ち上がってくるに違いない。

「昨年夏の攻勢、アウディーイウカを巡る戦い、チャシブ・ヤールを巡る戦いで被った人的損失の穴は埋められておらず、慢性的な兵士不足に陥ったウクライナ軍はドネツク方面の攻勢にジリジリと後退を余儀なくされているのだが、ここに振り向けるべき戦力がハルキウ方向に転用されればドネツク方面が苦しくなるのは誰の目にも明らかだ。」(ブログ管理人)

ウクライナ降伏不可避。

浮沈子の見立ては変わらない。

(米国務長官、キーウ訪問 ウクライナへの継続的な支援を強調)
https://www.cnn.co.jp/usa/35218896.html

「ブリンケン氏はウクライナがロシアの侵攻との戦いの中で達成した戦略的成功についても強調し、戦場でウクライナ軍が後退する中、「ウクライナ人を安心させるための強いメッセージ」を送る予定」

うーん、米国が支援することがウクライナ人の安心につながるかどうかは、浮沈子的には大いに疑問だと感じるがな。

「ブリンケン氏は、ウクライナの防衛を強化し、戦場での主導権を奪還できるよう米国の追加支援をどのように実行するかについて話し合う」

もう、ウクライナの好きにはさせないぞと(そうなのかあ?)。

戦場での主導権を取り戻したければ、米国の言うことを聞け!。

まあ、どうでもいいんですが。

ラブロフが欧州に宣戦布告する中、ウクライナに寄り添って見せることで、ブリンケンは態度を鮮明にしたともいえる。

欧州大戦争の下地は、しっかりと整いつつある。

ウクライナだけを見ていたのでは、この戦争の真の姿は見えない。

欧州も、温度差こそあれ、近い将来の直接対決を公言して準備に取り掛かっている。

もちろん現段階では、抑止力としての軍備増強というアプローチだが、見え透いたメッキはすぐにはがれる。

衣の下から鎧が見えているからな。

ロシア領内における戦闘機の撃墜が米国供与のミサイルによって行われれば、ロシアは態度を硬化させるだろう。

いつぞやは、輸送機の撃墜が行われたが、その後の経過は知らない(確か、交換用の捕虜を乗せていたと記憶している:ロシア側の主張ですが)。

国連の調査を要請したウクライナが、それを取り下げたのかどうかも不明だ。

既に、ニアミス(?)は発生している。

エスカレートさせれば、欧州大戦争の直接のトリガーになりかねない。

航空万能論の記事にある、複数の侵入点においては、おそらく全てロシア領内からの滑空弾による航空支援が行われる。

米国供与のミサイルが使用されて、ロシア軍機の撃墜が高じれば、滑空弾はNATOに向けて発射されることになる(そうなのかあ?)。

まあ、ちょっと届かないけどな(射程距離は数十km程度)。

エストニアとかラトビアは、可能性がある。

海上からということになれば、ルーマニアだって危ないし、ベラルーシ経由でポーランドもヤバい。

米国は安泰だと思っていると、ベーリング海峡隔てたアラスカにぶち込まれるかもしれない(たぶん、ギリギリ届くかも)。

たかが滑空弾、されど滑空弾・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア軍、ウクライナ国境の町ヴォヴチャンスクに侵入 北東部への越境攻撃続き数千人が避難)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c87zzvernzlo

「攻撃を受け、住民数千人がハルキウ市方面に避難している。」

「ウクライナ軍の指揮官たちの間では、ロシア軍がハルキウ市を砲撃できる範囲内に到達したら何が起こり得るのかをめぐって懸念が広がっている。」

そういう状況で、ボルジャンスク(ヴォヴチャンスク)の住民をハルキウに避難させるのかあ?。

「ロシア軍の越境攻撃でハルキウ市が占領される可能性は低いと思われる。」

「ハルキウ市の援助拠点には、戦闘地域に近い町や村から逃れた人々が数百人単位で到着している。」

「自宅を離れた人々は食料が与えられ、シェルターの利用登録を行う。」

「ナディアさんと夫、母親の3人は、ロシア軍が国境を越えて再び侵入してきたリプツィ村の近くから逃れてきた。」

「私たちは2022年に占領下で暮らしていた。また占領下に置かれたくはない」

ロシアの治政は、ウクライナ住民にとっては快適ではなかったようだな。

リプツィが占領されれば、ハルキウ氏の一部は砲撃に晒される危険がある。

「(ヴォヴチャ川の)反対側に(ロシア軍が)、もう一方に我々の軍がいた」(ヴォヴチャンスクを離れたコスティヤンティン・ティムチェンコさん)

「戦車は絶えず、近づいてきては撃ち返して、離れていくことを繰り返している。」

戦車だってえ?。

まあ、一般の人から見たら、歩兵戦闘車も戦車に見えるかも知れないからな。

まあいい。

ロシア軍は、いまのところ国境から深く入り込むそぶりは見せていない。

予備兵力を十分に引き付けて、戦力を逐次投入するのかもしれない。

シルスキーは、まんまと罠に嵌りつつある。

ハルキウ州の前線の状況は、刻々と変化している。

進軍は止まったように見えるが、予断は許さない。

スームィ州における侵入の懸念も消えない。

米国の支援は、この状況を変えることが出来るのか。

欧州大戦争に向けて、坂を転がり落ちることになるのか。

国境近くの町から、ハルキウ市への避難が進む中、そのハルキウ市自体が戦闘に巻き込まれていく予感が消えない。

ブダノㇷは、ウクライナ軍は予備戦力を使い切っていると明言している。

んなことは、通常なら大っぴらにできる話でないことは素人でも分かる。

全力で防衛に当たっていることをアピールしたいのかもしれないし、何らかの情報戦の一環かも知れないが、最早、兵力の不足を隠しておくことが出来なくなっている懸念がある。

大っぴらにして、西側の支援を加速する方が得策と見ているのかもしれない。

ウクライナ軍の兵力が不足することになるのではないかという懸念は、昨年の今頃から米国側でも懸念されていた。

反転攻勢が始まる前からな。

大規模な攻撃が始まれば、兵士の損耗は極端に増加することになる。

ザルジニーが、わずか4日間で進軍を諦めたのは、余りの損失の多さにウクライナ軍が耐えられないと見たからに他ならない。

それでも、その後も損失は増加し続け、動員の手当てが不十分なまま今に至っている。

米国の支援が復活し、ピンポイントでの成果は上がるかも知れないが、戦況に与える影響は殆ど、或いは全くないかも知れない。

期待ばかりが多いF-16の投入も、専門家の中には戦況を変えるまでには至らないとする意見もあるようだ。

エイタクムスは、例外的に効果が認められているけど、それだけで勝負するわけにもいかない。

砲弾は慢性的に不足し、兵力の差は歴然としている。

懸念材料は他にもある。

防衛ラインの塹壕や要塞(?)の効果だ。

竜の歯(コンクリート製の対戦車障害物)や金網の防御力への疑問もある。

地雷原は、高密度多重配置されているんだろうか?。

アタックアンドアウェイで、機動防御するための兵力は十分なのか。

悪いことは言わない。

ハルキウ市からの避難は、今すぐにでも開始すべきだろう。

判断の遅れを、市民の血で贖うことだけは避けたい・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(ロシア軍、ウクライナ東部で猛攻 村々を掌握しながら南下)
https://www.cnn.co.jp/world/35218907.html

「ロシア軍の進軍の主な目的の一つはリプシ村の占領のようだ。同村はウクライナ軍の第二防衛線上に位置しているため、ウクライナのある軍事ブロガーは「非常に重要な村」と位置付けている。」

はて、第二防衛線とあるけど、第一防衛線はどこにあったのかな・・・。

まあいい。

ここを取られると、ハルキウ市の一部が砲撃の射程内に入るという点では、極めて重要だ。

「リプシ村への前進の試みは撃退された」(ハルキウ市の防衛部隊のセルヒー・メリニク司令官)

「東に数十キロ離れた町ボルチャンスクは依然としてロシア軍の標的だが、ウクライナ軍はなんとかロシア軍の進軍を防いでいるとみられる。」

戦線は安定している。

ウクライナ側の予備兵力の到着を待っているのか、それとも、反撃を受けて身動きできなくなっているのか、あるいは、当初予定区域への進軍を果たして停滞しているのか。

「国境をはさんでロシアと接するハルキウ州に滑空爆弾を仕掛ける場合、ロシア軍はウクライナ空域に入ることなく投下できる。」

「聖域」のメリットを最大限に生かしている。

予備兵力が迂闊に国境に近づけば、数百kgの爆薬を抱えた滑空弾の餌食だ(後述のD30は、100kgから200kg程度のようです)。

嵐の前の静けさの予感・・・。

(ロシア軍、ウクライナ北東部のハリコフ市を空爆 民間住宅に被害)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/3JUKZBQDYJNEXJ6HKDCXWQAZYI-2024-05-14/

「ロシア軍はこの日に7回、ハリコフ市の住宅地を攻撃した。」(ハリコフ州のシネグボフ知事:14日)

「新型の誘導爆弾「D30」が使われた可能性」

(ニュース速報:ウクライナのハリコフ市、初使用のロシア製新型UMPB D-30 SN誘導爆弾が直撃)
https://armyrecognition.com/focus-analysis-conflicts/army/conflicts-in-the-world/russia-ukraine-war-2022/breaking-news-ukrainian-city-of-kharkiv-hit-by-new-russian-umpb-d-30-sn-guided-bombs-in-first-use

「最大90キロメートルまで到達可能なUMPB D-30 SN」

「UMPB D-30 SN の設計の中心は、改良型 FAB-250 自由落下爆弾に基づいた設計であり、高度な誘導システムによる既存兵器の戦略的強化」

「UMPB D-30 SN の設計の中心は、改良型 FAB-250 自由落下爆弾に基づいた設計であり、高度な誘導システムによる既存兵器の戦略的強化」

「パトリオットシステムは、これらの強力な爆弾を搭載する任務を負ったロシア航空機を迎撃して破壊する特殊な能力を備えており、新しいUMPB D-30 SN誘導爆弾などのペイロードを放出する前に効果的に無力化することができます。」

いやあ、聖域を認めている以上、無理な話だな・・・。

🚀スターライナー:ヘリウム漏れ2024年05月15日 06:43

スターライナー:ヘリウム漏れ


(ボーイング・スターライナーの打ち上げはヘリウム漏れの修正を検証するため5月21日に延期される)
https://spaceflightnow.com/2024/05/14/boeing-starliner-launch-slips-to-may-21-to-verify-helium-leak-fix/

「スターライナーの推進剤加圧システムにおける無関係のヘリウム漏れは、先週のカウントダウン中に指摘されたが、飛行のための安全な範囲内にとどまっていた。」

「アトラス 5 とスターライナーが酸素バルブの交換のために VIF にロールバックされた後、マネージャーはヘリウムの問題を詳しく調査することにしました。」

「漏れの原因は、単一の RCS スラスターのフランジにあることが判明しました。」

「ボルトは締め直され、エンジニアはシステムが飛行準備ができていると信じています。」

「しかし管理者らは、エンジニアがラインに実際に漏れがないこと、または許容範囲内にあることを確認するためにラインを長期間監視できるように、宇宙船全体のヘリウムラインを加圧することに決めた。」

「テストの一環として、ボーイング社は、打ち上げ前と同じように推進システムを飛行与圧まで引き上げ、その後、ヘリウムシステムが自然に排気できるようにして、既存のデータを検証し、飛行の理論的根拠を強化する予定です」

「ミッションチームは、5月6日の打ち上げ試行からのデータの徹底的な調査も完了しており、その他の問題は追跡していません。」

「アトラス 5 の酸素バルブの問題は United Launch Alliance の責任でした。今回の遅延の原因となったヘリウム漏れはスターライナーのリストに載っているが、比較的軽微な問題とみなされていた。」

「管理者は飛行の安全性を確保するためにあらゆる手段を講じています。」

いつもニコニコ、正しい対応だな。

ヘリウムの漏れは、スペースXも度々経験している。

念には念を入れて、地上で解決できる問題をすべてクリアにして臨みたいと考えていることは好ましい。

(ボーイングはスターライナー宇宙船の少量のヘリウム漏れのトラブルシューティングを行っている)
https://arstechnica.com/space/2024/05/boeing-is-troubleshooting-a-small-helium-leak-on-the-starliner-spacecraft/

「来週火曜日の5月21日午後4時43分(東部夏時間:UTC20時43分)までに行われないことを意味する。」(日本時間22日午前5時43分)

「テストの一環として、ボーイング社は、打ち上げ前と同じように推進システムを飛行与圧まで引き上げ、その後、ヘリウムシステムが自然に排気できるようにして、既存のデータを検証し、飛行の理論的根拠を強化する予定である」

「飛行の理論的根拠は、NASA が言うように、問題を理解することに自信を持ち、飛行中に追加のリスクをもたらさないことに安心するためのものです。」

内容的には、ほぼ同じだな。

安全を確保するための遅れは許容されるべきだ。

特に、テスト飛行では、分かっているトラブルは全て潰しておかないとな。

それでなくても、未知のトラブルが山のように起こって対応に追われることになりかねない。

スターシップは、特にそういう懸念が強い(そうなのかあ?)。

これまでもそうだったし、これからも隠れた瑕疵が次々と現れるだろう。

B社は、技術とマネージメントを取り違えている。

物理の神様と経済の神様は元々折り合いが悪い。

ダメなものはダメという、融通の利かない世界と、確率論を基にハッタリかまして幸運の女神さまに拾ってもらおうというギャンブルな世界とは異なる。

有人宇宙船は、やっぱ、物理の神様に委ねるのが正しい。

セントール上段のリリーフバルブの交換でVIFに戻したついでに、許容範囲とはいえ不具合を出していたヘリウムの漏れを調査し、原因となっていたフランジを締め直し、加圧後に時間を掛けて検査して、異常の有無を確認してから出荷するというのは、浮沈子的には極めて妥当に映る。

そのための遅延は4日間。

ISSのスケジュールに与える影響は最小限だ。

他に気になる点はないということも確認されている。

完璧だ(今のところね!)。

人の作りしものに完全なものなどない。

神様の真似をして、何かを作って見せても、それらは果てしなく壊れていく運命にある。

自然に手を加えて加工を始めた時点から、傷つけられ、歪められ、本来あるべき姿からどんどん遠ざかっていく。

機械が正常に動いているように見えるのは、仮の姿に過ぎない。

その正常作動の間にも、脆化や劣化は進んでいる。

極めて大きいエネルギーを受けるロケットの場合、打ち上げ時点で最適化されていても、次の瞬間から崩壊が始まる。

これまで使い捨てで対応してきたのは、ある意味で、最も理に適った運用なわけだ。

再使用などというのは、物理の神様に経済の神様が喧嘩を吹っ掛けているようなもんだ(そうなのかあ?)。

まあ、どうでもいいんですが。

今回は、素直に物理の神様の意向に沿うことにしたようだ。

それでなくても初物だからな。

何が起こるかは分からない。

21世紀の人類の叡智を詰め込んだスターライナー。

今回の対応が、幸運の女神の御心に適うことを期待しよう・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ボーイング、再発防止策を不履行 18〜19年墜落事故で)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN15EWV0V10C24A5000000/

「2019年にはエチオピアでボーイングの小型機「737MAX」が墜落した」(写真のキャプションより)

その前には、インドネシアで墜落してるしな。

「米司法省は14日、2018〜19年の小型機「737MAX」の墜落事故を巡り、航空機大手の米ボーイングが合意した再発防止策を履行していないと公表」

内容は未確認だが、以下の点は気になる。

「提出した資料によると、ボーイングは再発防止に向けて導入するとしていたコンプライアンス対策などを実施していない」

商売の神様優先か・・・。

「合意内容は履行しており、透明性を持って対応したい」(ボーイング)

「ボーイングは21年に司法省と和解金の支払いや安全対策の強化で合意し、墜落事故に伴う刑事責任を免れていた。」

B社は正義では動かない。

利益で動く。

まあ、企業というのはそういう原則で成り立っている集団だから、そのこと自体は本質的な問題でもある。

その欲の塊に言うこと聞かせるのがお役所の役目なんだが、技術支援などで規制当局にガッチリ食い込んでいて、まともに機能していないことが問題だ。

「従業員が「737MAX」の安全性に関する情報について米連邦航空局(FAA)をミスリードした」

騙される体制になっちまってたことも問題だからな。

「約25億ドル(当時約2600億円)の罰金・補償金の支払いを含む和解案を受け入れた。」

金さえ払えばいいんだろう的発想が透けて見える(そうなのかあ?)。

米国の企業文化は異常に映る(B社だけじゃないんじゃね?)。

我々は、その文化の中で作られた旅客機に乗り続けなければならない。

少なくとも、人命にかかわる商品を作っているメーカーとして、まともな対応をしてもらいたいもんだ。

証言しようとする内部告発者が、次々と死んじまうなんてのは、到底、21世紀的状況とは思えないからな・・・。