🚀スターライナー:最良の選択2024年08月27日 03:50

スターライナー:最良の選択


(NASA、スターライナー宇宙船を無人で地球に帰還させることを決定)
https://www.nasa.gov/news-release/nasa-decides-to-bring-starliner-spacecraft-back-to-earth-without-crew/

「NASAは土曜日、ボーイング社のスターライナーを宇宙飛行士のブッチ・ウィルモアとスニ・ウィリアムズを乗せずに地球に帰還させると発表」

これは、プレスリリース。

(NASA、スターライナー宇宙船を無人で地球に帰還させることを決定)
https://blogs.nasa.gov/commercialcrew/2024/08/24/nasa-decides-to-bring-starliner-spacecraft-back-to-earth-without-crew/

「NASAはボーイング社のスターライナーを宇宙飛行士のブッチ・ウィルモア と スニ・ウィリアムズを乗せずに地球に帰還させると 、土曜日の記者会見で発表」

こっちはブログ。

内容はほぼ同一だ。

やれやれ・・・。

浮沈子の予想(スターライナーは乗員を乗せて帰還する)は大外れだ。

まあいい。

NASAの会議では、部門代表者の全員が無人での帰還に賛成したと言われている。

ボーイングは、早々に安全宣言をしていたわけで、この差がどこで生じているのか、仮にNASAの判断が正しいとすれば、ボーイングの見解のどこに問題があるのかをはっきりさせておく必要がある。

浮沈子的には、記者会見の模様を報じていた記事の中のスラスターの異常についての記述が気になっている。

(NASAのスターライナーの決定は正しかったが、ボーイングにとっては痛手だ)
https://arstechnica.com/space/2024/08/after-latest-starliner-setback-will-boeing-ever-deliver-on-its-crew-contract/

「私たちはデータを見ていて、データとそこにある不確実性に対する見方がボーイングとは異なっていると思います」(NASAの次官で同局の最高位の公務員であるジム・フリー氏)

「ボーイングの前回のスターライナーミッションは軌道飛行試験2号(OFT-2)として知られ、2022年に打ち上げられ、宇宙ステーションにドッキングし、その後地球に戻ってニューメキシコ州でパラシュート着陸を行った。この試験飛行は主要な目的をすべて達成し、今年の有人飛行試験ミッションの準備を整えた。しかし、宇宙船はその飛行でもスラスターの問題に見舞われた。」

「OFT-2ミッションでスターライナーが宇宙ステーションに接近した際、反応制御システムのスラスターのいくつかが機能を停止し、ミッションの帰路でもう1つが故障した。エンジニアたちは、エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正を導入することで、この問題を解決したと考えていた。」

この話は既に報じられている。

「しかし、それはうまくいかなかった。問題は別のところにあった。エンジニアたちは、スターライナーがすでに軌道に乗っていた今夏のテスト中にそれを発見した。ニューメキシコ州ホワイトサンズでのスラスターの点火で、バルブ内の小さなテフロンシールが過熱すると膨らみ、スラスターへの酸化剤推進剤の流れが制限されることが判明した。NASA当局は、スターライナーがステーションを離れ地球に帰還する際に、スラスターが再び過熱する可能性、あるいはさらに悪化する可能性がわずかながらあると結論付けた。」(バルブ:四酸化二窒素(酸化剤)の流れを制御するポペットバルブ)

「明らかに、このスラスターは設計時よりも高い温度で作動している」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏)

「データをもう少し注意深く調べ始めたところ、スラスターを本来の作動温度外で作動させていたことが要因だったと思う」(同上)

極めつけだったのは、この異常がこれまでメーカーであるエアロジェットロケットダインでも経験がなかったことだろう。

(NASAはスターライナーのスラスターに不安を感じており、乗組員はドラゴンで帰還する予定)
https://arstechnica.com/space/2024/08/its-official-nasa-calls-on-crew-dragon-to-rescue-the-starliner-astronauts/

「ボーイングとNASAのエンジニアは7月にニューメキシコ州ホワイトサンズの施設でこれらのスラスターの性能をテストした。当初、エンジニアたちはスターライナーが宇宙ステーションへ向かう途中で観察された故障を再現することに興奮していた。(故障を再現することは、ハードウェアの問題の根本原因を理解するための重要なステップである。)」

「しかし、故障したスラスターを分解した後にNASAが発見したものは懸念すべきものだったとNASAの商業乗員プログラムの責任者、スティーブ・スティッチ氏は語った。」

「ホワイトサンズのテストは我々にとって驚きだったと言えるでしょう」(スティッチ氏)

「膨張して流路に入り込み、酸化剤がスラスタに適切に流れ込まなくなる原因となったのはテフロン片でした。それが推力低下の原因でした。それを目の当たりにしたとき、我々にとって状況が少し変わったと思います。」(同上)

問題は次だな・・・。

「NASA がこの発見をスラスターの製造元であるエアロジェット ロケットダイン社に伝えると、同社はこのような現象はこれまで見たことがないと述べた。」

ジャーン!。

「この時点で、NASA のエンジニアたちは、スターライナーが地球に帰還する際にスラスターの問題が起こらないことを確信できるほど、問題の根本原因を適時に特定し、物理学を十分に理解することは不可能かもしれないと考え始めた。」

NASAも、ボーイングも、ロケットダインも、この問題について十分な理解を果たせなかった。

十分に理解できていない異常に対して、しかし、ボーイングは安全だと公言している。

その根拠は、ホワイトサンズや軌道上での経験に基づく実績ということになる。

無人での帰還で、B社はそれを実証することになるわけだが、その物的証拠は消滅することになる(サービスモジュールは大気圏で燃え尽きちまうからな)。

テレメトリーで送られてくるデータだけが証拠になるわけだが、それはあくまでも間接的なものだ。

スティーブンクラークの記事では、故障したスラスターの環境を地上で再現することは困難としている。

「・・・私が言いたいのは、多方向に噴射するスラスタがある地上のドッグハウス環境をテストするのは非常に難しいということだ。そして、地上で多方向へのスラスタ噴射に対応するテスト施設、真空チャンバーを用意するのは非常に難しい。」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャー、スティーブ・スティッチ氏)

「当然、スラスターが適格温度内であることを示すのに十分な分析を行ったと考えていました」

「明らかに、適格性にはいくつかの欠陥がありました。飛行後にそのデータをより詳細に調べ、修正するために何ができるかを考えます。」

「同氏はまた、NASAは資格および認証プロセスを再評価し、将来同様のミスが起きる可能性を減らすために手順を変更する必要があるかどうか判断していると述べた。」

つまりだな、NASAはOFT-2の後にB社が行った改良(エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正)について、適切な審査を行わずにCFTの許可を与えたわけだ。

もちろん、それが簡単に行えるというわけじゃない(物理的な環境を整えることは困難だからな)。

つーことは、あれだな、今後の対応(改良や再設計)に対する評価や審査も困難ということになるわけだ(そうなのかあ?)。

B社の新任のCEOは、スターライナーの改良に取り組んでいくと表明したらしいが、そう簡単にはいかないだろう。

最低でも、何らかの形での再打ち上げ(無人でも有人でも、或いは両方かも!?)は必要になるだろうし、それで問題が解決されると保証することが可能かどうかは分からない。

テフロンシールの膨張が、本当の原因なのかどうかだって怪しい。

そもそも、無数の問題がモグラたたきのように次々と現れるスターライナーに、これ以上の隠れた瑕疵が存在しないと期待できるんだろうか?。

ムリポだろう。

あんだけの実績を積み重ねてきたファルコン9の2段目にだって、先日になって新たな問題が発見されたくらいだしな(解決はされたようですが)。

スターライナーはオワコンだ(そんなあ!)。

宇宙飛行士2人は、ソユーズで帰還することになった(違ったっけえ?)。

(NASA、ボーイングのスターライナーで宇宙飛行士を帰還させることを否定)
https://spaceflightnow.com/2024/08/24/nasa-rules-out-bringing-astronauts-home-on-boeings-starliner/

「NASA​​は、ブッチとスニが来年2月にクルー9号とともに帰還し、スターライナーは無人で帰還することを決定した」

浮沈子の妄想によれば、クルードラゴンにも問題が生じているはずだからな(そうなのかあ?)。

クルードラゴンに使われているスラスターは大丈夫なのか。

そのバルブには、テフロンシールは使われていないのか。

本当に、スターライナーのスラスターだけが問題を抱えていると特定されたわけじゃないだろう(未確認)。

いやいや、ひょっとすると、ソユーズだって当てにならないかも知れない(今に始まったことじゃないけど?)。

また、都合よく(都合悪く?)、微小隕石が衝突する可能性もあるしな(そういうことかあ?)。

ISSに係留されている宇宙船のヤバさ加減は以下の通りなわけだ。

スターライナー>>クルードラゴン=(?)ソユーズ

まあ、どうでもいいんですが。

NASAは、組織内の経験を糾合して、スラスターの問題を日常化しようとしたが果たせなかった。

ロケットダインが経験したことがないテフロンシールのトラブルは、NASA内部でも経験したことはなかったわけだ(スラスターの不調はあったかもしれませんが)。

未知との遭遇で、原理的な理解が未達な状況に陥り、有限の運用時間の中で、無人帰還という結論に至った。

この問題が解決されるかどうかは分からない。

B社が、この間の地上と軌道上での試験を根拠に宇宙船の安全を主張している態度は、相変わらず問題かもしれない。

ある程度のリスクを取らなければならない宇宙開発で、完全な安全というのは望めないかも知れないが、過去に経験したことがない類のトラブルが発生し、その原因が解明されていない状況の中で、たとえトラブルが再発したとしても、冗長性に頼って帰還が可能と判断することが正しいのかどうかだ。

浮沈子は、NASAもそれに倣うと見ていたが、そうはならなかった。

ネルソン長官によれば、今回の決定に政権からの圧力はなかったと言われるが、んなことは分からない。

イベントの焦点は、9月上旬といわれるスターライナーの無人帰還に移った。

ここで何らかのトラブルが発生すれば、NASAの判断の正しさが裏付けられるかもしれないし、完璧な飛行でノントラブルで帰還すれば、B社の判断が正しかったことになるのかもしれない。

それは、物理の神様と幸運の女神さまの折り合い次第だ。

浮沈子は、スペースフライトナウで生中継していたNASAの記者会見を途中まで見ていたけど(夜中です!)、無人帰還が決定されたということで途中で寝てしまった。

妥当な判断だとは思うが、ちょっと拍子抜けした気もする。

技術的には、それ程の意外性と重大さを内包したトラブルということだったわけだ。

熱的な環境(太陽電池が底面に張り付けられた基本設計(太陽による加熱)とスターライナー固有の頻回なスラスター使用による発熱及びスラスターを収めた「ドッグハウス」の蓄熱)がテフロンシールの膨張の原因かどうかも分からない。

軌道試験では、故障した5基のスラスターのうち、4基は復旧したが1基は復旧しなかった。

なぜ復旧したのか、再度故障する恐れはないのか、新たなスラスターの故障が発生する可能性はないのか、それは冗長性を担保する基数に留まるのか、それとも機能していると言われる27基全てに及ぶのか(そんなあ!)。

(スターライナー、宇宙飛行士を乗せずに国際宇宙ステーションから帰還へ)
https://spacenews.com/starliner-to-return-from-iss-without-astronauts-on-board/

「スターライナーの出発も変更される予定だとスティッチ氏は語った。」

「分離シーケンスを少し変更して、宇宙ステーションから少し早く離れる予定です」(スティッチ氏)

無人であっても、不確定要素を内包しているスターライナーは、ISSにとっては脅威だ。

突如コントロールを失って、激突しないとも限らない(そうなのかあ?)。

早いとこ、引き離してしまうに越したことはない。

スターライナーの今後については、ヘリウム漏れの問題も含め、総合的に検討されることになるだろう。

素人目には、基本設計が杜撰で、要素技術にも欠陥だらけなボロボロの宇宙船に見えているけど、NASAとB社はこれまでにそれらを一つ一つ潰してきている。

今回判明したヘリウム漏れとスラスターは、数あるトラブルの中でも極めつけな話だ。

解決可能であれば、時間をかけてでも取り組むかもしれない。

しかし、世間はこの宇宙船を見限り始めている。

「結局のところ、人命が危険にさらされ、収支を気にしなければならない状況では、民間宇宙ステーションの所有者は、軌道上への人員輸送に、飛行実績のある安価な乗り物を選択することはほぼ間違いないだろう。」(スティーブンクラークの記事)

「NASA とそのパートナーが ISS を軌道から外す許可を出せば、ISS が炎に包まれて大気圏に突入することは、30 年以上にわたる宇宙ステーションの運用の終焉を意味するだけでなく、ボーイングの商業有人宇宙飛行の領域への進出の終焉を意味することになるかもしれない。」(同上)

やれやれ・・・。

まあ、実際にはそれほど悲観的にならなくてもいいかも知れない。

(米国が8月に318億ドル以上の武器輸出を承認、Boeingは200億ドル以上を受注か)
https://grandfleet.info/us-related/u-s-approves-more-than-31-8-billion-in-arms-exports-in-august-boeing-may-receive-orders-worth-more-than-20-billion/

「一連の対外有償軍事援助から最大の利益を得るのはBoeingで、F-15IA(50機)、F-15IをF-15I+に改修するアップグレードキット(25機分)、AH-64E(36機)の売却で200億ドル以上の受注を獲得する見込み」

スターライナーでの16億ドルの赤字なんて、どうにでもなるようなはした金だろう。

SLSやアルテミスでも、ガッチリと公共事業に食い込んでいるからな。

しかし、背後からはスペースXがスターシップを引っ提げて猛然と追い上げてきている。

有無を言わせぬペイロード重量と、高頻度運用、低コストで、あっという間にSLSを抜き去るだろう。

ラプター3もお目見えしたしな。

問題は有人化の見込みだが、あと10年くらいはかかりそうな気がしている(テキトーです)。

そうなれば、SLS&オリオン宇宙船のコンビは解消だ(オリオンはもう少し生き延びるかも)。

アルテミスという公共事業は、まあ、いずれにしても維持されるだろう。

地球低軌道から月軌道へ、そして、やがては火星軌道へ。

B社は、NASAと歩調を合わせて進んでいく。

S社は、アルテミスとは独自に、火星軌道を目指すことになるかもしれない。

先のことは分からない。

が、B社がNASAと決別することはないだろう。

魚心あれば水心・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ポペットバルブ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%9A%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%AB%E3%83%96

「レシプロエンジン以外にも、ポペットバルブは多くのロケット燃料の流量制御や、ミルクの流量を制御する工業プロセス、油圧システムで使用される。」

レシプロエンジンの吸排気バルブのイメージだな(ロケットのスラスターの方は未調査)。

シートといえば、バルブの当たり面のことのような気がするけど、そこが膨らんで流量が制限されるというのはビミョーだ(閉じた状態で密閉できないならともかく)。

(テフロンフッ素樹脂(PTFE)の耐熱性/耐寒性について解説)
https://www.y-skt.co.jp/magazine/coating/heat_cold_resistance/

「PTFEの融点は約327℃で、耐熱温度は260℃、耐寒温度は約-250℃です。」

「PTFEの分子構造はC-C結合のまわりをフッ素原子(F)が隙間なく取り囲んだ構造」

「これらのC-C結合やC-F結合が、高温下において結合が切れること=「PTFEの劣化」となります。」

「内部のC-C結合は、フッ素原子(F)に覆われ守られていることにより結合が切れにくくなっている」

「PTFE分子内のC-F結合力は他の原子間結合力に比べて非常に大きい」

「C-F結合エネルギーを超えるような、さらに大きなエネルギーがPTFE分子にかからない限り劣化しにくい」

「さらに高い温度環境でフッ素樹脂コーティングをご検討の際は吉田SKTにお問い合わせください。260℃以上で使用できるコーティングをお提案いたします。」

おっと、NASAから問い合わせが来るかもしれないな。

まあ、どうでもいいんですが。

ボーイングは、部品調達の段階で、スラスターの技術仕様を十分に吟味しなかったのかもしれない。

スラスターへのテフロンの適用は、たぶん耐薬品性からのものだろう(未確認)。

とすれば、おいそれと変更はできない。

OFTー2の時から、頻回な噴射に伴う熱的な問題は認識していたようだから(エアロジェット ロケットダイン社が提供した推進システムのセンサーのタイミングと許容範囲の設定を調整するソフトウェア修正してるし)、罪一等重いと言える。

分かってて、熱設計を見直してなかったわけだからな。

太陽電池パネルの配置に伴う加熱やドッグハウスの蓄熱構造だって、問題になりかねないという認識はあったに違いない。

が、おそらくは予算の問題で、熱設計の見直しをスルーしたのに違いない。

分かっちゃいるけど金も時間もない・・・。

ひょっとすると、ちゃんとやり直せば、解決の方法は見つかるかもしれない。

調達した部品の使用条件を考慮し、基本設計から見直しを掛けて、要件をクリアすればいいだけの話だ。

部品メーカーはインテグレーターの言いなりになるのではなく、できないものはできないと突っぱねるべきだろう(まあ、なかなかそうはいかないでしょうけど)。

B社の根本的な体質が、今回のトラブルの背景にあったことは間違いないだろう。

下請けを叩きまくる親方体質だな。

エアロジェットロケットダインが、これまでテフロンの膨潤によるトラブルの経験がなかったということは、他の宇宙機は全て、ちゃんと使用条件を守って設計してきたということなわけだ(たぶん)。

やれやれ・・・。

B社のインテグレーション能力がヤバい話は、B787のリチウムイオンバッテリーの発火の時にも経験している。

B737MAXのトリム調整の話だって、エンジンを高燃費型に変更する際の杜撰な設計が原因だ。

もちろん、宇宙機でトラブルを抱えたのはB社だけじゃないし、現にオリオン宇宙船は耐熱シールドで悲惨なことになってるが、それを隠して誤魔化そうとはしていないからな(NASAは大っぴらに誤魔化すかもしれないけど!)。

B社は、今回の件も誤魔化し切れると思ったのかもしれない。

熱設計の杜撰さを露呈せず、部品の使用基準を満たさないままという根本的な問題に蓋をしたまま、冗長性だけに頼って運を天に任せた運用を続けようとした。

それがB社の本質なわけだ(そうなのかあ?)。

NASAの判断が無人帰還、B社の判断が有人帰還と分かれたのはそのせいに違いない。

B社が今後心を入れ替えて改良に取り組むとは思えない。

悪いことは言わない。

これを潮時に、バッサリ切って捨てる方がいい。

スターライナーはクズだ(そんなあ!)。

今回、NASAは英断を下して人命を優先した。

次もそうなるとは限らんからな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

スターライナーの無人帰還について、2つの記事が上がったのでリンクしておく。

(有人帰還を断念、ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」を襲った問題とは?)
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20240829-3014266/

「有人での飛行試験の継続を断念判断し、スターライナーは無人で地球に帰還することにしたと発表」

「現在のスターライナーは、完全な自律飛行はできない作りになっており、今後ソフトウェアの更新などが必要になる。」

有人飛行のためのハードウェアだからな。

OFTー2の時と同じ手順で、無人運用できるかどうかは分からない(未調査)。

が、当初最低4週間かかると見込まれていたソフトウェアの地上試験は順調なんだろう。

「具体的な帰還計画は、8月28日から29日にかけて行う審査のあとに最終決定するとしたうえで、今年9月上旬ごろに帰還する予定」

ここで、トラブルを起こしたサービスモジュールのスラスターのデータを収集して、今後の改善に生かすことが出来るかどうかも重要な問題だ。

(スペースXがボーイングを救済、従業員は「屈辱を受けた」と報道)
https://www.teslarati.com/spacex-bails-out-boeing-employees-reportedly-humiliated/

「ボーイング社の従業員の一人は ワシントンポスト紙の取材に対し、「最近は恥ずかしい出来事が多すぎて、監視されている。今回のことで、状況は100倍悪化した」と語った。」

「さらに、彼らは「SpaceXが嫌い」で「いつも彼らの悪口を言っている」と語っていた。そして、今や「彼らが私たちを救済してくれている」ことに気づいたのだ。」

「従業員の中には「屈辱」「当惑」「恐怖」を感じていると言う人もいる。」

まあ、気持ちは分からないではないけど、当面はそんなことは言っていられない。

鳥嶋さんの記事では、今後の展開について悲観的な解説が展開されている。

「開発が終わり、運用段階に入れば、NASAからの委託でISSへ宇宙飛行士を輸送したり、民間の宇宙旅行者を運んだりして、その運賃で開発費を回収することもできるが、逆にいえば開発が終わらない限り、それも見込めない。」

「さらに今後、原因究明と、改修や追加の試験、また再度の無人、有人の飛行試験を行うことにもなれば、開発期間も開発費もいま以上に膨れ上がる。加えて、これまでの度重なる開発の遅延や、飛行試験で問題が相次いでいることを考えると、別の未知の問題が潜んでいる可能性も否定できない。」

「最悪の場合、経営上の理由で、ボーイングがスターライナーの事業から撤退する可能性もありうる。」

やれやれ・・・。

「はたして、ボーイングはこの苦境を乗り越え、スターライナーを完成させることができるのだろうか。前身の企業を含め、米国の宇宙開発を黎明期から支え、歴史を創ってきた同社の真価が問われている。」

まさにその通りだ。

腐っている場合じゃないだろう。

ここは、底力を発揮してビシッと無人帰還を成功させ、ヘリウム漏れやスラスターの問題も鮮やかに解決し、苦境を乗り切ってもらいたいものだ・・・。