形あるものが全て壊れるのは自然の摂理だが、問題なのは壊れ方の方だな ― 2019年11月08日 17:27
形あるものが全て壊れるのは自然の摂理だが、問題なのは壊れ方の方だな
神ならぬ人の作りしものは全て壊れる。
素材の応力などによる物理的化学的な破壊(腐食とかもあるけど)を含め、元の形を留めなくなって機能を失うだけではなく、最近の電子制御による仕掛けの高度化においては、電子回路の劣化(コンデンサーや配線など)、プログラムのバグの表面化により所期の機能を失うといった新たな要素も登場している。
残念なことに、神が作りし人間もまた、経年劣化で壊れていく(最近、つくづく実感するな:特に脳細胞の劣化かあ?)。
つーか、有性生殖をおこなう個体はすべからく死ぬように出来てるからな。
世代交代を行い、遺伝子の多様性確保と修復のプロセスを経て種としての存続を図るわけだ。
まあ、どうでもいいんですが。
737MAXやリブリーザー、テクニカルダイビングの器材、タイヤの付いたスマホとなった最近の自動車など、人の作りしものの壊れ方について、いろいろ考えている。
素材の機械的強度や、空力などの物理的要素に頼るというのも、考えてみれば人間の勝手だ。
空気より重い飛行機が空を飛ぶとか、水より重い船が浮くとか、タイヤがなければ押しても動かないはずの自動車が走るなど、神様と余程仲良くしなければ実現はできない話だ。
それを可能にしてくれる物理の神様のご機嫌を取りつつ、十分なメンテナンスと神のつくりし資源である石油をバンバン燃やして20世紀の文明は走り続けた。
20世紀後半から21世紀初頭にかけて、人間は電子制御を手に入れ、素材の物理特性や空力、水の抵抗、その他諸々を電気の力でグリグリして、物理の神様とケンカするようになった。
PO2を一定に保つエレクトリカルクローズドサーキットリブリーザー(ECCR)、低速でのエネルギー効率が悪いガソリンエンジンを、その領域でモーターの補助を得て燃費を改善するハイブリッド自動車、出力全開で上昇しながら旋回中に機首上げ失速する某社の旅客機・・・。
おっと、MCASでその物理特性をキャンセルするはずだったんだがな。
真っ逆さまに墜落する羽目になった。
船舶でも、揺れを軽減するための動翼を備える客船が流行っているようだしな。
(フィンスタビライザー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC
「船の航行時の揺れ(ローリング)を抑える減揺装置の一種」
「フィン・スタビライザーの細かな制御は、実際の船体の遥動を加速度センサーなどによって検知することでおこなわれるのが主体となる。」
そういう仕掛けを可能にしたのは、デジタル制御によるアクチュエーターの駆動などのややっこしい仕掛けだ(ECCRはソレノイドバルブの開閉)。
そして、それがぶっ壊れた時には、制御不能になって人間に襲い掛かることになる。
電池切れしたECCR、モーターが焼き付いたハイブリッド自動車、MCASが暴走した737MAXなどなど。
ロクなもんじゃない。
リブリーザーは、運用でカバーするという前提がある。
つーか、そうせざるを得ない。
オープンサーキットのベイルアウト用タンクを持ち込む。
SCR運用してもいいけど、全没すればそれもできないからな。
ハイブリッド自動車が壊れた時は、まあ、JAFに来てもらうしかない(浮沈子は、初代プリウスのオイルパンを割ったことがあります)。
それも立派な運用による対応だ。
自動車は、止まっちまっても直ちに死ぬことは少ない。
MCASの暴走では、真っ逆さまに墜落することになる。
今回の改良で、ヤバくなったら電子的介入を放棄して、空力的欠陥機をロクな訓練もしてないパイロットに押し付けることにするらしいが、ロクでもない話だ。
テクニカルダイビングの器材トラブルの際には、必要最小限の冗長性で対応し、それを超えるトラブルの場合はチームでカバーする。
壊れた時にどうするか、どういう壊れ方ならバックアップが有効に機能するか、故障の確率はどうか、それに見合ったバックアップ体制になっているか、そのバックアップがダメな時はどうなるのか、そのリスクは明示的に知らされているのか。
使っているのが、適正な訓練を受けたプロ中のプロなのか、中途半端なスキルの名ばかりのプロなのか、正真正銘のド素人なのか。
形あるものの壊れ方、それが人の作りしものの運命なら、あらかじめ、それを想定して対応を考えておくといのが筋だ。
また、壊れる時にバックアップしやすい壊れ方をするような設計も重要になる。
瞬時に破断して、人間の対応能力を超えるようなら、自動的にバックアップに切り替わるような仕掛けも考えておかなければならない(無停電電源とかみたいなやつ)。
それらを含めて、適材適所で冗長性を持たせる必要がある。
もちろん、壊れないのがいいに決まっている。
壊れにくくする改良も重要だ。
高コストで採用できない仕掛けも、技術の普及で廉価に調達できるようになることもある。
バックアップだって、そのうちクラウド経由でAIが対応するようになるに違いない。
その判断が適切だったかどうかは、最早人間には分からない。
ビッグデータを解析して得た結論の正当性を、人間がロジカルに追うことができなくなる。
技術の終焉であり、人間の文明の終焉だ。
我々の文明は、AIの文明に取って代わられようとしている。
CCRで潜っている時に、ヘッドアップディスプレイに警告が出て、故障の際にやるべき手順を指示してくるようになるんだろう(たぶん、合成音声とかでしゃべくるに決まってる!)。
「ピーッ、ピーッ!」
「直ちにベイルアウトに切り替えてください、ユニットが水没してハイパーカプニアの恐れがあります」
・・・とかな。
世も末だな・・・。
もちろん、それを指示するコンピューターは、ソレノイドバルブを駆動するのとは別系統、電源も独立しているに違いない。
潜る直前に、衛星経由のインターネットで最新のソフトにアップグレードされているので、バグを抱え込んでいる可能性も最小化されている(もっとも、新たなバグを抱えちまうかもしれないけどな)。
ベイルアウトへの切り替えも、電動アクチュエーターで自動化されるだろうな。
少なくとも、サニティ呼吸は確保される。
そこからトラブルの原因を確認して、しかるべき手順に人間が切り替えるのはアリかも(そこで間違う可能性は高いけどな)。
非常時に正しい判断を行うことができないのが人間というものだからな。
設計者は、そこまで読まなくてはならない。
出来上がった製品が、誰に、どういう使われ方をするかを考えることなく作られているとしたら、安全は到底確保できない。
浮沈子は、技術者ではないし、システム工学の基礎知識もない。
こういう話は、きっとどこかで誰かが体系化していて、参照されるべき基準が明確になっているに違いない。
世の中は、いつ壊れてもおかしくない機械で溢れかえっているからな。
その基準に照らして、しかるべく設計された機械が、規制当局の認可を経て実用に供されることで、我々の社会の安全は保たれている。
壊れた際の運用も含めた設計や取説が必要だ。
それを実行するためのトレーニングが要求されるなら、免許制でも何でも導入するがよろしい。
新しい分野で、スタンダードが確立されていないなら、情報をオープンにして大いに議論するべきだろう。
特定企業の利益確保も大切だが、その製品が与える社会的影響を考慮して、しかるべきチェックを掛けるのは更に重要だ。
壊れた時に対応する人間の方の問題もあるしな。
737MAXの墜落が、米国で発生しなかったのは、ラインパイロットの経験本数(つーのかあ?)が厳しかったからだと聞いている。
事実、MCAS暴走による異常な機首下げは、何度も報告されていたらしいからな。
FAAの再飛行に関わる審査は、こうした米国の特殊事情を反映したものになる可能性がある。
改良後の737MAXが安全かどうかは、マンマシンシステム全体で評価されなければならない。
そういう、ちゃんとした話になるんだろうか?。
それとも、米国で審査をパスしたから、それでいいやと追従することになるのか。
ダイビングだって、Cカード出なければ、その装備や環境で潜ることはできない。
いや、潜ることはできても、無事に帰ってこられる保証はない。
空の上や海の底は、陸上とは異なる特別の世界だ。
日常の常識(概ね、経営判断とやらのことだけどな)にとらわれることなく、物理の神様のご機嫌を伺いながら、慎重に対応するのがいい。
しっぺ返しは、キョーレツなものになる。
さて、そろそろ、送っていただいたTDIイントロテックのマニュアルの続きでも読みに、レストランに夕食でも食いに行くかな・・・。
神ならぬ人の作りしものは全て壊れる。
素材の応力などによる物理的化学的な破壊(腐食とかもあるけど)を含め、元の形を留めなくなって機能を失うだけではなく、最近の電子制御による仕掛けの高度化においては、電子回路の劣化(コンデンサーや配線など)、プログラムのバグの表面化により所期の機能を失うといった新たな要素も登場している。
残念なことに、神が作りし人間もまた、経年劣化で壊れていく(最近、つくづく実感するな:特に脳細胞の劣化かあ?)。
つーか、有性生殖をおこなう個体はすべからく死ぬように出来てるからな。
世代交代を行い、遺伝子の多様性確保と修復のプロセスを経て種としての存続を図るわけだ。
まあ、どうでもいいんですが。
737MAXやリブリーザー、テクニカルダイビングの器材、タイヤの付いたスマホとなった最近の自動車など、人の作りしものの壊れ方について、いろいろ考えている。
素材の機械的強度や、空力などの物理的要素に頼るというのも、考えてみれば人間の勝手だ。
空気より重い飛行機が空を飛ぶとか、水より重い船が浮くとか、タイヤがなければ押しても動かないはずの自動車が走るなど、神様と余程仲良くしなければ実現はできない話だ。
それを可能にしてくれる物理の神様のご機嫌を取りつつ、十分なメンテナンスと神のつくりし資源である石油をバンバン燃やして20世紀の文明は走り続けた。
20世紀後半から21世紀初頭にかけて、人間は電子制御を手に入れ、素材の物理特性や空力、水の抵抗、その他諸々を電気の力でグリグリして、物理の神様とケンカするようになった。
PO2を一定に保つエレクトリカルクローズドサーキットリブリーザー(ECCR)、低速でのエネルギー効率が悪いガソリンエンジンを、その領域でモーターの補助を得て燃費を改善するハイブリッド自動車、出力全開で上昇しながら旋回中に機首上げ失速する某社の旅客機・・・。
おっと、MCASでその物理特性をキャンセルするはずだったんだがな。
真っ逆さまに墜落する羽目になった。
船舶でも、揺れを軽減するための動翼を備える客船が流行っているようだしな。
(フィンスタビライザー)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B6%E3%83%BC
「船の航行時の揺れ(ローリング)を抑える減揺装置の一種」
「フィン・スタビライザーの細かな制御は、実際の船体の遥動を加速度センサーなどによって検知することでおこなわれるのが主体となる。」
そういう仕掛けを可能にしたのは、デジタル制御によるアクチュエーターの駆動などのややっこしい仕掛けだ(ECCRはソレノイドバルブの開閉)。
そして、それがぶっ壊れた時には、制御不能になって人間に襲い掛かることになる。
電池切れしたECCR、モーターが焼き付いたハイブリッド自動車、MCASが暴走した737MAXなどなど。
ロクなもんじゃない。
リブリーザーは、運用でカバーするという前提がある。
つーか、そうせざるを得ない。
オープンサーキットのベイルアウト用タンクを持ち込む。
SCR運用してもいいけど、全没すればそれもできないからな。
ハイブリッド自動車が壊れた時は、まあ、JAFに来てもらうしかない(浮沈子は、初代プリウスのオイルパンを割ったことがあります)。
それも立派な運用による対応だ。
自動車は、止まっちまっても直ちに死ぬことは少ない。
MCASの暴走では、真っ逆さまに墜落することになる。
今回の改良で、ヤバくなったら電子的介入を放棄して、空力的欠陥機をロクな訓練もしてないパイロットに押し付けることにするらしいが、ロクでもない話だ。
テクニカルダイビングの器材トラブルの際には、必要最小限の冗長性で対応し、それを超えるトラブルの場合はチームでカバーする。
壊れた時にどうするか、どういう壊れ方ならバックアップが有効に機能するか、故障の確率はどうか、それに見合ったバックアップ体制になっているか、そのバックアップがダメな時はどうなるのか、そのリスクは明示的に知らされているのか。
使っているのが、適正な訓練を受けたプロ中のプロなのか、中途半端なスキルの名ばかりのプロなのか、正真正銘のド素人なのか。
形あるものの壊れ方、それが人の作りしものの運命なら、あらかじめ、それを想定して対応を考えておくといのが筋だ。
また、壊れる時にバックアップしやすい壊れ方をするような設計も重要になる。
瞬時に破断して、人間の対応能力を超えるようなら、自動的にバックアップに切り替わるような仕掛けも考えておかなければならない(無停電電源とかみたいなやつ)。
それらを含めて、適材適所で冗長性を持たせる必要がある。
もちろん、壊れないのがいいに決まっている。
壊れにくくする改良も重要だ。
高コストで採用できない仕掛けも、技術の普及で廉価に調達できるようになることもある。
バックアップだって、そのうちクラウド経由でAIが対応するようになるに違いない。
その判断が適切だったかどうかは、最早人間には分からない。
ビッグデータを解析して得た結論の正当性を、人間がロジカルに追うことができなくなる。
技術の終焉であり、人間の文明の終焉だ。
我々の文明は、AIの文明に取って代わられようとしている。
CCRで潜っている時に、ヘッドアップディスプレイに警告が出て、故障の際にやるべき手順を指示してくるようになるんだろう(たぶん、合成音声とかでしゃべくるに決まってる!)。
「ピーッ、ピーッ!」
「直ちにベイルアウトに切り替えてください、ユニットが水没してハイパーカプニアの恐れがあります」
・・・とかな。
世も末だな・・・。
もちろん、それを指示するコンピューターは、ソレノイドバルブを駆動するのとは別系統、電源も独立しているに違いない。
潜る直前に、衛星経由のインターネットで最新のソフトにアップグレードされているので、バグを抱え込んでいる可能性も最小化されている(もっとも、新たなバグを抱えちまうかもしれないけどな)。
ベイルアウトへの切り替えも、電動アクチュエーターで自動化されるだろうな。
少なくとも、サニティ呼吸は確保される。
そこからトラブルの原因を確認して、しかるべき手順に人間が切り替えるのはアリかも(そこで間違う可能性は高いけどな)。
非常時に正しい判断を行うことができないのが人間というものだからな。
設計者は、そこまで読まなくてはならない。
出来上がった製品が、誰に、どういう使われ方をするかを考えることなく作られているとしたら、安全は到底確保できない。
浮沈子は、技術者ではないし、システム工学の基礎知識もない。
こういう話は、きっとどこかで誰かが体系化していて、参照されるべき基準が明確になっているに違いない。
世の中は、いつ壊れてもおかしくない機械で溢れかえっているからな。
その基準に照らして、しかるべく設計された機械が、規制当局の認可を経て実用に供されることで、我々の社会の安全は保たれている。
壊れた際の運用も含めた設計や取説が必要だ。
それを実行するためのトレーニングが要求されるなら、免許制でも何でも導入するがよろしい。
新しい分野で、スタンダードが確立されていないなら、情報をオープンにして大いに議論するべきだろう。
特定企業の利益確保も大切だが、その製品が与える社会的影響を考慮して、しかるべきチェックを掛けるのは更に重要だ。
壊れた時に対応する人間の方の問題もあるしな。
737MAXの墜落が、米国で発生しなかったのは、ラインパイロットの経験本数(つーのかあ?)が厳しかったからだと聞いている。
事実、MCAS暴走による異常な機首下げは、何度も報告されていたらしいからな。
FAAの再飛行に関わる審査は、こうした米国の特殊事情を反映したものになる可能性がある。
改良後の737MAXが安全かどうかは、マンマシンシステム全体で評価されなければならない。
そういう、ちゃんとした話になるんだろうか?。
それとも、米国で審査をパスしたから、それでいいやと追従することになるのか。
ダイビングだって、Cカード出なければ、その装備や環境で潜ることはできない。
いや、潜ることはできても、無事に帰ってこられる保証はない。
空の上や海の底は、陸上とは異なる特別の世界だ。
日常の常識(概ね、経営判断とやらのことだけどな)にとらわれることなく、物理の神様のご機嫌を伺いながら、慎重に対応するのがいい。
しっぺ返しは、キョーレツなものになる。
さて、そろそろ、送っていただいたTDIイントロテックのマニュアルの続きでも読みに、レストランに夕食でも食いに行くかな・・・。
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