🐱生命の誕生:それは文字通り「有難い」話なのか2023年07月14日 16:07

生命の誕生:それは文字通り「有難い」話なのか
生命の誕生:それは文字通り「有難い」話なのか


(NASAの火星探査機「パーサヴィアランス」が生命の兆候である水で変質した岩石から有機物を発見)
https://gigazine.net/news/20230713-nasa-mars-organic-molecules/

「有機化合物は地質学的な要因など、生命活動に関係のないプロセスで生成されることもあり、生命の存在の明確な兆候と見なすことはできません。」

まあ、可能性を示唆している程度か。

(ウェッブ望遠鏡は人類の遠い過去を啓示的に示した
生命の輪について話します。ここです。それはそこにあります。それはどこにでもあります。)
https://arstechnica.com/space/2023/07/the-webb-telescope-just-offered-a-revelatory-view-of-humanitys-distant-past/

「私たちの太陽も昔、このような時期を経験しました。そして今、私たちは他の星の物語の始まりを見る技術を持っています。」

「とても美しい物語です。」

エリックバーガーは、気象予報士(英語の直訳では認定気象学者)だが、地球外生命に関しては素人だからな。

こういう情緒的な記事を書くことができる。

「・・・オレンジっぽい雲があります。ウェッブ望遠鏡の天文学者によると、これらは多環芳香族炭化水素として知られる有機化合物です。これらの炭素が豊富な化合物は生命の起源に不可欠な部分である可能性がありますが、科学者たちはこれについて確信を持っていません。」

言えることはそれだけだ。

身も蓋もない話になるな・・・。

ちょっと違う角度からの記事も出ている。

(上院はNASAの火星サンプルリターン計画に戦術核を打ち込んだばかりだ)
https://arstechnica.com/space/2023/07/the-senate-just-lobbed-a-tactical-nuke-at-nasas-mars-sample-return-program/

「科学界の多くは10年前、ウェッブ望遠鏡を中心に結集したと同氏は語った。火星ミッションは、より狭い範囲の科学研究にデータを提供する可能性があるため、その支援基盤ははるかに浅いようです。」

火星ミッションは、21世紀初頭においてもギャンブルなわけだ。

火星に生命がいたのか(もう、現在もいるとは誰も言わなくなってきたがな)、それともいなかったのか。

科学会の関心は一部に偏っているのかもしれないが、世間一般の関心は、ただその一点にある。

この宇宙で、我々は孤独な存在なのか、それとも、ひしめく生命の輪の一つに過ぎないのか。

パーセベランスが採集したサンプルが今世紀中に回収されなくても、何ら問題はないだろう。

そのうち、スターシップが編隊を組んで火星に飛んで、ごっそり回収してくるに違いない。

その間、100年ほど待つだけでいい(そんなあ!)。

太陽系が形成され、その残りカスの星屑を材料にして生命が誕生して、他の星系の分子化合物を確認できるようになるまでは48億年ほどかかっている。

たった100年で、我々の存在に関する哲学的な問いの答えが得られるとすれば、待つ価値はあるだろう。

浮沈子は、地球外生命の存在に極めて懐疑的だが、世間はそうでもない。

地球周辺の宇宙環境を見る限り、限られた惑星上の一部以外に生命が存在する可能性は少ないだろう。

材料はいくらでも見つかるかもしれないが、安定的に化学反応(生命は化学反応が連綿と持続している系の一種です)を継続するには穏やかな環境が必要だ。

んなもんは、過酷な宇宙空間には存在しない。

材料と水とエネルギーさえあれば、どこでも生命が誕生するという超楽観的な考えもあるけど、実際にはそうじゃないことは明らかだからな。

我々が知っている生命というのは、全て生命から誕生している(合成生物というのもあるけど、既存の生命の模倣から生まれている:フラスコに材料入れて、水と混ぜ合わせて3日くらいアルコールランプで熱してできたわけではない)。

が、確かにどこかで無生物から生物への転換が行われたことも事実だ。

DNAの立体構造が明らかになって半世紀以上(1953年とされている)。

(二重らせん)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%87%8D%E3%82%89%E3%81%9B%E3%82%93

「1953年、分子模型を構築する手法を用いてジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックによって提唱された」

明日にでも人工的に生命が作れると思われながら、実際にはスクラッチからデザインされた生命というのはまだない(たぶん)。

(マイコプラズマ研究所:ちょっと直訳過ぎるか)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mycoplasma_laboratorium

「機能的な生物を生み出すことができるより小さな遺伝子セットを特定するための追加の実験の後、473 個の遺伝子を含む JCVI-syn3.0 が生成されました。」

「JCVI-syn3.0 のゲノムは新規であるため、最初の真の合成生物と考えられています。」

「これらの遺伝子のうち 149 個の機能は不明です。」

一部、まねっこしたコードが残っているわけで、問題はその割合ということになるんだろう。

ノックアウトマウスとかも、その意味ではオリジナルということになりかねない。

まあ、どうでもいいんですが。

地球外生命は、そう簡単には見つかるまい。

むしろ、人類が送り込んだ探査機にくっ付いて送り込まれた生命が、かの地で繁殖する可能性の方が高いかもしれない。

もちろん、人類そのものの移民も含めて。

それにしたって、簡単な話じゃない。

火星サンプルリターンは、どのような形になるにせよ、いずれ実現する。

ひょっとすると、何かが出てくるかもしれない(カルビン君とかあ?)。

(ライフ映画のカルビンはどんな地球外生命体?後味悪いラストはなぜああなったのかもご紹介!)
https://70coco.xyz/life-calvin-last

「”カルビン”という地球外生命体がなんとも不気味で、なんとも後味の悪いラストを迎えるんですよ・・・」

問題は、何も出てこなかったときだろうな。

いや、火星に生命がいないなんて想定の範囲内だったとか、次はエウロパ(木星圏)だ、やれエンケラドゥス(土星圏)だとか、やっぱ太陽系外だとか、どんどんエスカレートしていくのか。

それとも、地球外生命探査なんてのに金掛けるのはやめようとか(ありえねー・・・)。

(110光年の音楽)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2016/12/11/8273451

「なんだかんだ言ったって、人類は、宇宙で孤独なのだと自らに言い聞かせるような記事なんて、書いていて気分がいいはずがない。」

もう6年以上前に書いた記事。

「この曲は「世界で初めて電波に乗せて放送された音楽」でもある。1906年12月24日、レジナルド・フェッセンデンによって行われた初めてのラジオ実験放送でレコード演奏された。」

「110年前のクリスマスイブに、電波は宇宙に放たれたわけだ。」

地球から最も近いとされるアルスの記事に掲載されている星形成領域は、さらに遠い。

「それは非常に現実的で、地球からわずか 390 光年の距離で星が誕生するプロセスを示しています。これは、へびつかい座ロー雲群であり、地球に最も近い星形成領域です。」

確かに夢物語でないことは事実だし、同じように惑星が形成され、生命を宿すことになれば、彼らもまた、48億年後に我々の星域を見て感慨にふけることになるかもしれない。

が、しかし、その頃には残念ながら我らが太陽はその寿命の末期にある。

やれやれ・・・。

「とても美しい物語です。」(再掲)

「生命の輪」の物語は、それが語られるとしても、距離的にも時間的にも、遠く離れたまま途切れ途切れに続くのかもしれない。

いつまで?。

(宇宙の終焉)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E7%B5%82%E7%84%89

「十分に進歩した宇宙文明ならば、有限のエネルギーを用いることで、無限の時間にわたり文明を存続する方法を見出すかもしれない」

浮沈子には、文明の存続がそれほど有難いこととは思えないけどな(あんま、文明人じゃないんで・・・)。

「宇宙は年齢の10倍ほどの時間(約1400億年)は確実に存在できることがわかった」

十分だろう。

我々が孤独であるのか、そうでないとしても、他の生命の存在を覚知出来ないまま終わるのか、いずれにしても、そっちの可能性の方が大きいような気がするがな。

浮沈子が生きている間に、その答えが出ることはないだろう。

謎は謎のままでいい。

オンブラマイフの曲は、その間も電波に乗って拡散していく。

200光年でも、300光年でも飛んでいく。

それでもまだ、ヘビ使い座にある直近の星形成領域にはたどり着かない。

その星域で、電磁波をとらえることができる文明が起こる頃には、太陽系の生命は死滅しているに違いない。

やれやれ・・・。

「とても美しい物語です。」(再々掲)

「生命の輪」の物語は、時間的にも距離的にも、遠く遠く離れたまま途切れ途切れに続いていくのだ・・・。

🐱変異種:全国は増加:東京都は横ばい:沖縄は減少?2023年07月14日 23:09

変異種:全国は増加:東京都は横ばい:沖縄は減少?


(新型コロナ患者数推移(東京))
https://moderna-epi-report.jp/region/tokyo.html

「8161人:2023年7月13日」

今月に入ってから、概ね8000人余りで増減を繰り返している推計値。

全国では7万人余りと上昇中。

陽性率も40パーセントに上がっている。

(変異株について)
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/corona_portal/henikabu/screening.html

(ゲノム解析結果の推移[週別](令和5年7月13日))
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/corona_portal/henikabu/screening.files/genomu0507131.pdf

(ゲノム解析結果の内訳[週別](令和5年7月13日))
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/corona_portal/henikabu/screening.files/genomu0507132.pdf

XBB亜系統が93パーセント程度で推移している状況は変わらない。

(新型コロナ 全国の感染状況 45都道府県で前週比増加)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230714/k10014130021000.html

「今月9日までの1週間では1つの医療機関当たりの平均の患者数が9.14人で、前の週の1.26倍となっています。」

「沖縄県では前の週よりは減少したものの依然として高い水準が続いている。」

「▽沖縄県が41.67人
▽鹿児島県が17.18人
▽宮崎県が16.0人
▽佐賀県が15.33人
▽熊本県が11.99人」

ダントツではあるけど、ピークアウトした感じもする。

東京都が、今後、どのような推移になるかは見ものだ。

(東京都 コロナ感染者3週連続増“高齢者と接触の場合は対策を”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230713/k10014128581000.html

「1医療機関当たりでは7.58人となりました。」

おっと、全国平均より低い!。

意外な展開になってきたな。

今後の推移をみるうえで、もう東京都は参考にはならないかもしれない。

トレンドからは離れている(そうなのかあ?)。

浮沈子的には、流行状況を見つつ、フィットネスを適宜サボる口実にしてたんだが、腱板炎を患ってからは、そっちの方も考慮している。

今日は、久々の完全休養を楽しんだ(まあ、単なるサボリですが)。

体重の増減は少なく、63kg近辺に留まっている(これから爆食の予定!)。

タイム 体重 変化
7月 14, 2023
21:14 62.9 kg 0.1 kg ↑
12:44 62.8 kg 0.3 kg ↓
03:31 63.1 kg 0.3 kg ↑

標準体重が62.8kgだから、この辺りを維持することが重要だな。

夏バテしないように栄養を取り、痛み止めを服用して肩の痛みが軽減されている隙に睡眠を取る。

スティック糊タイプの外用薬(フェルビナク)の塗り方のコツも分かってきた。

人間、何にでも慣れちまうもんだな・・・。

まあいい。

新型コロナは、担当大臣がなんと言おうが「第9波」に突入している。

東京都では、高齢者の感染が増加しているという(データ未確認)。

メリハリのある感染症対策と言っても、それが十分でないことの証拠なわけだ。

重症化予防効果が限られる型落ちワクチンをいくらうっても、高齢者を中心とした免疫弱者の死亡を避けることはできない。

感染者の増加はジジババらの死亡に直結している。

国務大臣が「波じゃない」というお国柄で、行動規制を掛けるのは難しいだろうが、今必要なのは正にそれだ。

ステイホームだな。

浮沈子は、それを実践している(サボっただけじゃね?)。

梅雨明け、夏休み、お盆の大移動、9月になれば学校再開と、感染拡大の要素には事欠かない。

景気回復に水を差すような真似は出来ないんだろうが、そういうのは流行が起きていない時の話だろう。

インフルエンザなら、警報級の大流行が起こっていても、当局は知らぬ存ぜぬを通している。

(報・注意報発生システムとは)
https://kansen-levelmap.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/guide.html

「警報対象疾患:流行発生警報(開始基準値):流行発生警報(継続基準値):流行発生注意報(基準値):
インフルエンザ:30:10:10」

沖縄は大流行(警報開始基準値超過)、九州各地は注意報、全国平均も注意報に迫っている。

やれやれ・・・。

インフル並みということで5類にしたのなら、何らかの基準を設けて注意報や警報という分かりやすいメッセージを発信すべきではないのか。

定点観測に基づく評価は、5類移行以前からすでに行っており、そういう仕組みは直ちに取り得る状況なわけで、行政の怠慢としか言えないだろう。

それとも、あれかあ、5か月経って疾病別の死者数が公表されるのを待っているということなのかあ?。

まあ、どうでもいいんですが。

新型コロナは、3年前の流行当初から医療マターではなかった。

公衆衛生は、必然的に統治機構との兼ね合いになるけど、数パーセントの致死率では世界は動かないということなわけだ。

現在、欧州では鳥インフルエンザの哺乳類への感染増加が注目されている。

(鳥インフル、ヒトに感染しやすく適応する恐れ WHO警告)https://www.afpbb.com/articles/-/3472402

「2021年後半以来、欧州は過去最悪の鳥インフルエンザの流行に見舞われ、北米と南米でも深刻な流行が起きている。多くは1996年に初めて確認された鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスによる。」

「鳥インフルエンザウイルスは通常、鳥類の間で感染が拡大するが、鳥類よりも生物学的にヒトに近い哺乳類の間でH5N1の報告数が増加しており、ヒトに感染しやすく適応する可能性が懸念される」

「一部の哺乳類が(異なる株の)インフルエンザウイルス同士の混合器として機能し、動物やヒトにとってより危険な新型ウイルスの出現につながる可能性がある」

新型コロナでも明らかになった通り、航空機による移動が盛んになった現在、潜伏期間を有する感染症を水際で完全に防ぐことはできない。

新型コロナの場合は、無症候性キャリアからの感染というやっかいな特徴はあったけどな(インフルは、ないとは言えないまでも、それ程顕著ではない)。

欧州でヒトヒト感染が始まれば、全世界に広がるのは時間の問題だ。

鳥インフルエンザがヒトの流行になるには、ウイルスが増殖するための体温の違いなどいくつかの関所がある。

ヒトに近い哺乳類での流行で変異を獲得すれば、その関所が破られる可能性が高まる。

WHOの警告は、真剣に受け止められるべきだろう。

新型コロナもまた、人獣共通感染症だからな。

他の哺乳類で蓄積された変異を持ったウイルスが、再びヒトへと感染して、新たな流行の引き金にならないとは限らない。

現在は、その繰り返しの中での、単なる休止期間に過ぎないのかもしれない。

終わりの見えない感染症との戦いは続く。

いつまで?。

人類が、ウイルスとねんごろになり、文字通り「ただの風邪」になるまでだな。

何千年か、何万年か。

そのすり合わせにかかる期間は分からない。

相手のある話だから、ウイルス側の変異にもよる。

ワクチンというのは、期間限定(効果も限定?)でヒト側の免疫機能を修飾しているだけの話だ。

ないよりマシだが、恒久的なものではない。

ウイルス自体を根絶したのは、天然痘だけだ(ポリオはまだです)。

新型コロナも、根絶を狙った時期もあったが、結局共存することになった。

現在の我が国の状況は、決して楽観できる話じゃない。

高齢者らの命と引き換えに、大規模な社会実験を行っているようなもんだ。

9月に始まると言われる令和5年秋開始接種まで、あと2か月。

この間の流行で死んじまった人の数が分かるのは、来年2月頃の話だ。

浮かばれない話だな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(インフルエンザと新型コロナウイルス感染症|症状の違いや予防策)
https://www.yonemorihp.jp/smahapi/genre-medical/info-medical/4082/

「項目:インフルエンザ:新型コロナウイルス感染症:
・潜伏期間:1-2日:1~14日(平均5.6日)
・無症状感染:10%(無症状患者では、ウイルス量は少ない):数%~60%(無症状患者でも、ウイルス量は多く、感染力が高い)
・ウイルス排出期間:5-10日(多くは5~6日):遺伝子は長期間検出するものの、感染力があるウイルス排出期間は10日以内
・ウイルス排出のピーク:発病後2,3日後:発症日
・重症度:多くは軽症~中等症:重症になりうる
(以下略)」

新型コロナウイルス感染症については、時期的(2020.10.15)に、旧欧州株のデータ(アルファ流行前)だが、引用した理由はインフルの無症状感染のデータが出ていたからだ。

他の記事では、定量的な記述はなかったからな。

(【医師監修】インフルエンザは潜伏期間でも感染する?流行時期にとるべき対策)
https://www.kenei-pharm.com/tepika/column/disinfection/column78/

「インフルエンザは潜伏期間でも感染力がある:
インフルエンザは感染を受けてから症状が出るまで1~3日間ほどの潜伏期間があります。」

「その間に体内に入ったインフルエンザウイルスは、細胞に侵入して増殖します。」

「インフルエンザウイルスは、症状をはっきりと感じることのない潜伏期間中から感染力を持っているので、症状が出てから気を付けるのではなく、インフルエンザの流行期は常に注意しておく必要があります。」

まあいい。

割合は少ないとはいえ、インフルでも発症前や軽症、無症状での感染があるということなわけだ。

が、まあ、実際には、症状が出てから気を付ける(マスクの着用や咳エチケット)というのが建前のようだけどな。

高齢者施設などでは、インフルの流行期(11月から3月)には、面会制限しているところもある。

新型コロナが5類になって、インフルに匹敵する流行を起こしている現在、高齢者施設等で面会制限を掛けているかどうかは知らない。

また、新型コロナの変異に伴って、無症候性キャリアの割合や、その感染力に変化があったかどうかは未確認だ。

仮に、半数の無症候性キャリアがいるとすれば、今現在も彼らはウイルスをばら撒き続けているわけだからな(ご本人の自覚なしに・・・)。

感染拡大を防止しうる有効で安全なワクチンが開発され広く普及するまでは、全員のマスク着用(ユニバーサルマスク)は必須だろうし、ハイリスクな高齢者などの面会制限は避けようがないだろう。

それがまともな感染対策というものだろう。

浮沈子は、半ば冗談で、現在の国策は自然感染による自然免疫の獲得を推進することだと書いているが、現状を見る限りそうとしか思えない。

どーせ、ついでに高齢者にも罹患させて、さっさと消えていなくなってくれればいいと思ってるんだろう(そんなあ!)。

一石二鳥だからな。

ワクチン代も年金も節約できる。

国家にとってお荷物な存在は、少なければ少ない方がいい(そういうことかあ?:ボルソナル政権下のブラジルは、まさにそうだったからな)。

スマホも使えないようなジジババには、生きている資格さえないのだ。

新型コロナで死ぬ奴ぁ死んで良し!。

第9波じゃないという話を聞くたびに、この言葉が思い出される今日この頃だな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(感染拡大注意報発令中です(新型コロナウイルス感染症))
https://www.pref.shizuoka.jp/kenkofukushi/covid19/kansenjoukyou/1055190.html

「県独自の感染拡大注意報発令基準を越えたため、7月14日(金曜日)に感染拡大注意報を発令」

静岡県は、独自に基準を設け、情報発信している。

地域:注意報の発令基準:警報の発令基準:
・県全体:8人:16人
・県東部地域:10人:20人
・県中部地域:7人:14人
・県西部地域:8人:16人

各保健所ごとの基準は割愛する。

警報基準が、単純に注意報の2倍になっている点はいささか疑問を感じるけど、各地域ごとの特性を踏まえて定めている点は評価していい。

要請する対応も具体的だ。

「感染拡大注意報発令中のお願い:

1.医療機関の受診時や医療機関・高齢者施設の訪問時にはマスク着用をお願いします。

2.体調に少しでも違和感(特にのど、鼻)があれば、人と会うときにマスク着用をお願いします。

3.急に体調が悪くなった時は、しばらく仕事や学校は休んで、自宅で療養をしてください。

4.人が集まるところでは、換気に注意し、咳・くしゃみが出るときは、ハンカチ等で口をおおうなど咳エチケットをお願いします。」

東京都で独自基準を定めているという話は聞かない。

厚労省に尻尾振ってばかりいないで、ちっとは骨のあるところを見せて欲しいもんだな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

(新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料(発生状況等)2023年6月~)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00438.html

(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について:令和 5 年第 27 週)
https://www.mhlw.go.jp/content/001120797.pdf

都道府県別の定点観測と、全国の年齢階層別などのデータが出ている。

<新型コロナウイルス感染症(COVID-19)定点当たり報告数・年代別推移>

第23週 第24週 第25週 第26週 第27週
6/5-6/11 6/12-6/18 6/19-6/25 6/26-7/2 7/3-7/9
・0-9 0.74 0.79 0.86 1.08 1.54
・10-14 0.59 0.68 0.69 0.81 1.18
・15-19 0.50 0.52 0.56 0.60 0.72
・20-29 0.55 0.60 0.71 0.83 0.98
・30-39 0.50 0.55 0.65 0.76 0.92
・40-49 0.61 0.66 0.74 0.85 1.07
・50-59 0.59 0.68 0.72 0.87 1.03
・60-69 0.38 0.43 0.47 0.56 0.68
・70-79 0.35 0.37 0.39 0.47 0.56
・80- 0.30 0.33 0.34 0.41 0.45
・総数5.11 5.60 6.13 7.24 9.14

全年齢階層で増加が続いている点に注目だな。

10代後半は数字的には前後の年代より低いが、感染者が顕在化せずに見落とされている可能性もある(未確認)。

「波じゃない」という政府の認識は、ある意味で正しい。

一過性の感染者の増加ではなく、ベースラインが引き上げられていく過程にあるということかもしれない。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

東京都が、新規感染者8000人余り(推定値)で横ばいになってきているのも、そこがベースラインということに落ち着くということなのかもしれない。

流行は、そこを起点として始まる。

5類に引き下げ、感染対策を緩めた結果、底上げされる過程にあるわけだ。

また、この間、オミクロンBA.1やBA.4/5のブースト接種を受けた人の免疫は、経時的に低下してきている。

新規感染者の緩やかな増加は、それらの増加要因の表れとして評価されているのに違いない。

そうだとしたら、3月下旬以降の微増は、確かに波じゃない。

本当の第9波は、これから来るということなわけだ。

やっぱ、元ネタに当たってみないと見えてこないことはあるな・・・。

🐱スターリンク:5-15:V1.5最後の打ち上げ2023年07月15日 03:39

スターリンク:5-15:V1.5最後の打ち上げ


(スターリンクミッション5-15)
https://www.elonx.cz/mise-starlink-5-15/

「基本情報:
・開始日: 15/07/2023 06:15:10 CEST
・起動ウィンドウ:即時 (起動ウィンドウとは)
・静的点火:実施しない(静的点火とは)
・一次貨物: Starlink衛星群用の衛星の別のバッチ(54 個)
・ペイロード重量:各 Starlink v1.5 衛星の重量は約 309 kg
・ロケット: Falcon 9 v1.2 ブロック 5 (すでに使用されているB1060.16第一段階)
・目標:地球低軌道 (339 km x 299 km、傾斜角 43°)
・発射台: SLC-40 (米国フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地)
・ステージ着陸の試み:はい、ASOG Sea Platform 上で」

おっと、この1段目(B1060)も16回目の運用なわけだ(再使用回数としては15回だけどな)。

フロリダからのスターリンク打ち上げなんて、もはやニュース価値はないし、再使用回数が20回まで延長されてからも、既に2度目になるわけだからなんらユニークな話ではない。

が、しかし、この打ち上げは特別だ。

「これは、v1.5 タイプの衛星による最後の打ち上げです。その後、より大型のv2-mini衛星のみが打ち上げられ、その後、さらに大型で Starship によってのみ打ち上げられる本格的な v2 も打ち上げられます。」

太陽電池パネルが1枚の見慣れたスターリンクが打ち上げられるのは、これで最後。

見納めだな。

もう、V1.5は製造されていないらしいからな。

泣いても笑っても、後はV2ミニで凌ぐしかない。

最近、V2ミニの軌道を追っかけていないけど、どうなってんだろうか。

(スターリンクの統計)
https://www.planet4589.org/space/con/star/stats.html

<Starlink Group 6 V2.0F9-2 の発売 (V2 Mini、Gen2 G6 シェル)>
・打ち上げられた衛星の総数:108
・周回に失敗しました:0
・初期の軌道離脱:10
・廃棄完了:0
・失敗後の再エントリ:0
・トータルダウン:10
・軌道上の合計:98
・上映済み:1
・失敗した、朽ち果てた:0
・墓地:0
・合計作業時間:97
・処分中:0
・星座から外れています:4
・アノム。:0
・予約、移転:0
・特別:0
・ドリフト:16
・上昇:30
・運用軌道:47

うーん、まともに動いているのは半分以下だな(上昇中除く)。

いずれにしても、これから先はこのV2ミニで凌いでいかなければならない。

4月のスターシップの打ち上げ試験を見る限り、本家のV2が上がるのは、早くても2年後だろう(もちろん、2段目は使い捨てです)。

軌道高度も、グループ6内で2種類あるようだ(523kmと553km)。

まあ、どうでもいいんですが。

V2ミニの展開された衛星画像は、未だに公表されていない。

(Starlink V2 Mini 衛星が軌道画像用にポーズをとる)
https://universemagazine.com/en/starlink-v2-mini-satellite-poses-for-an-orbital-image/

「この写真は、HEO Robotics衛星によって約139キロメートルの距離から撮影された。」

「これは、Starlink V2 Mini の最初の直接観察でした。写真のおかげで、他の同様の Starlink 衛星とは異なる 2 つのソーラー パネルを特定できます」

不鮮明なこの画像だけが頼りだ。

まあ、どこかの時点で公表されることになるだろう。

もう、V1.5は上がらないからな。

どれだけの期間、V2ミニが使われることになるかは分からないが、スターシップが上がらなければ、未来永劫続く可能性もある(そうなのかあ?)。

アマゾンのカイパーが上がる前にはケリをつけたいところだろう。

ミニのままでも、カイパー衛星の2倍程度のスループットを叩き出す可能性はある(衛星重量から推測したテキトーな予想です)。

V1.5の終焉は、何か象徴的な気がする。

全世界では、既に150万以上の顧客がスターリンクを使用していると言われる。

静止衛星がざっくり100万だからな。

既に追い抜いて、引き離しに掛かっている。

低軌道コンステレーションについては、新たな懸念も上がっている。

(衛星コンステレーションに新たな課題? “意図的ではない電磁放射”を電波望遠鏡が捉えた)
https://sorae.info/space/20230713-unintended-electromagnetic-radiation-emanating.html

「人工衛星からの非意図的な電磁放射が規制の対象外となっていることを憂慮し、光学観測だけでなく電波観測についても影響を軽減するための対策が必要」

「研究チームは2022年4月に電波望遠鏡「LOFAR(Low Frequency Array)」を使用して、衛星ブロードバンド「Starlink(スターリンク)」のサービスを提供するためにスペースXが運用しているスター。ンク衛星のうち68機を対象とした1時間の観測を実施」

「この周波数の範囲には、国際電気通信連合(ITU)によって電波天文学に割り当てられた150.05~153MHzの保護帯域が含まれています」

「人工衛星から通信などを行うために“意図的に”放射される電波とは違い、電子機器からの漏洩のように“意図的ではない”電波の放射が電波天文学の妨げになることを防ぐ規則は存在しない」

記事では、観測時期に伴うバージョンの違いについても言及していて、問題の解決が進んでいる可能性も指摘している。

「次世代スターリンク衛星(※2023年2月から打ち上げが始まった第2世代スターリンク衛星V2 Miniを指していると思われます)には、重要な天文学プロジェクトへの影響を軽減し得る変更がすでに導入されているといいます。」

「研究チームが今後の影響についてシミュレーションした結果、衛星コンステレーションの規模が大きくなればなるほど影響は見過ごせなくなることがわかったとした上で、今後の衛星コンステレーションの計画や、非意図的な電磁放射から電波天文学の帯域を保護する明確な規制が存在しないことを心配している」

なーに、解決は簡単至極だ。

宇宙空間に電波天文台を構築すればいいだけじゃないの(そうなのかあ?)。

光学天文台も含めて、宇宙を観測するのに、なんで好き好んで地上に観測装置を置かなくてはならないのか。

みーんな、軌道上に上げちまえばいい話だ・・・。

まあ、そうも言ってられないだろうけどな。

地上ならば、観測装置の冷却とかも制限ないだろうし、機器の更新も頻繁に行える。

現在話題の、ハッブルを救えプロジェクト(つーのかあ?)みたいに、大騒ぎすることもない。

1兆円を掛けたJWSTだって、アリアンロケットのおかげで寿命が延びたとはいえ、20年経てばお払い箱だ(太陽地球系L2まで、修理に行くことはできないだろうしな)。

が、スターシップが飛べば話は変わる。

全てが仕切り直しとなり、宇宙開発は新たなパラダイムに突入することになる。

JWST級の宇宙望遠鏡なんて、毎年のように上がることになるだろう(作る方の予算次第ですけど)。

フルスペックのV2を初め、新たなアプリケーションが次々と登場して、大宇宙時代の幕開けとなるに違いない。

他国は、打ち上げロケットの開発につぎ込んでいた予算を、衛星などのアプリケーションに振り替えていくべきだろうな。

向こう半世紀は、スターシップに太刀打ちできるロケットは作られないだろう。

打ち上げ能力、打ち上げ頻度、コストパフォーマンス。

特に、コスパについては、2桁から3桁の差が生じる。

2倍とか3倍じゃない。

20倍でも30倍でもない。

100倍とか、1000倍な規模の差だ。

完全再使用だからな。

実現すれば、燃料代と整備コストだけだ(おっと、減価償却費も積まないとな)。

そんな時代に、ロケット開発にコストをつぎ込むのはばかげている。

スターシップの製造下請けでもして、打ち上げ枠をもらうのが正しい。

どーせ、衛星制作予算も取れずに、打ち上げ頻度も上げられないだろうから、その程度で十分だろう。

が、全てはラプター2エンジンの仕上がりに掛かっている。

信頼性の劇的向上が果たせなければ、システムとしてのスターシップは完成しないからな。

スターリンクは、次世代へと大きく舵を切った。

ちょっと中途半端だが、もう、事業として後戻りはない。

低軌道衛星コンステレーションによるインターネット接続は、事業としての成功を約束されている。

コンシューマー相手の10パーセント、バックボーンの半分を仕切るビジョンは健在だ。

今は6割を占めるが、競合他社が参入する余地はあると見ている。

スターレーザーを使ったクロスリンクの実力が発揮されるのは、これからの話になる。

地上と洋上のあらゆる場所(文字通り)が高速回線で結ばれれば、世界は二度変わるだろう。

接続サービスを受ける人々の暮らしと、その人々が、ネットワークを通じて世界の仕組みそのものを変えていく動きだ。

統治機構そのものが、大きな変革を求められる。

スマホも弄れないジジババの出る幕はないだろうな・・・。

🐱爆発炎上木っ端微塵:イプシロンSの蹉跌2023年07月15日 10:29

爆発炎上木っ端微塵:イプシロンSの蹉跌


(点火から57秒…新型ロケット『イプシロンS』実験中に爆発 国産ロケット産業に影響は(2023年7月14日))
https://www.youtube.com/watch?v=j-w2D5wTYzY

「爆発が起きたのは、日本には種子島と能代市にしかない、固体燃料ロケット用の燃焼試験棟です。今回は、イプシロンSの第2段“エンジン”の性能を確認する実験中でした。」

「JAXAは、点火から20秒後、燃焼圧力が想定を上回る値だったことから、“エンジン”を覆っている圧力容器が壊れた可能性もあると説明」

米国辺りだと、固体燃料ロケットの燃焼試験は剥き出しの状況で行っているけど(SRBの場合)、我が国ではちゃんとした建屋の中でやってるみたいだな(炎は剥き出しですが)。

爆発の映像は、確かに迫力がある。

ロケットは、爆発炎上してナンボだ(そうなのかあ?)。

圧力容器(つーか、固体ロケットの場合は燃料を入れている筒)の耐圧試験としては、貴重なデータを取得できたに違いない。

壊してみなけりゃ、分からんだろう?。

まあいい。

イプシロンSなんて、風邪薬と間違えそうな名前を付けるからいけないんじゃないのかあ?。

(イプシロンロケット:イプシロンSロケットプロジェクト参照)
https://www.rocket.jaxa.jp/rocket/epsilon/

「①名称の変更
イプシロンSロケットと「S」が付きました。 その背景にはH3ロケットとのシナジー効果を発揮して国際競争力を強化するという思いが込められています。 他にも以下の通り、様々な意味を持ち合わせています」

Synergy (シナジー)
Speed (即応性)
Smart (高性能)
Superior (競争力)
Service (打上げ輸送サービス)

まあ、どうでもいいんですが。

比較表を見ると、今回爆発炎上した2段目は、大きな変更は受けていない。

2段:
・推進薬量:15.0トン(変わらず)
・姿勢制御:TVC+RCS(変わらず)

その下に掲げられている図には、以下の記述もある。

「2段モータ/3段モータ:SRB-3と推進薬共通化」

2段目については、既に「強化型」の導入に際して大きな改良を受けている。

「これまで複数の層だった、この耐熱材を単層にしました。また機体には炭素繊維を用いていますが、繊維の積層方向を見直しました。 これらの改良により機体の軽量化及び製造コストの低減につながりました。」

「強化型開発では直径を約2.6mに拡大し、フェアリングの外に出すことによって、2段に搭載できる推進薬(燃料)量を約1.4倍(約10.7t→約15t)に増加させることが可能となりました。 これにより、打ち上げ能力が向上しました。」

失敗した6号機では2段目の点火はなかったけど、2、3、4、5号機で、2段目の燃焼異常は認められなかったようだからな。

(イプシロンロケット:第2段の強化)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88#%E7%AC%AC2%E6%AE%B5%E3%81%AE%E5%BC%B7%E5%8C%96

「推進薬の一つのアルミニウム粉末をSRB-Aと共通化し、推進薬燃焼速度の調整方式と推進薬充填形状を変更することで低廉化を図る。」

「モーターケースの更なる軽量化も図られる。モーターケースはCFRP製で、従来までは設計係数(安全係数)が1.5に設定されていたが、技術の進歩によりCFRPの品質の誤差が十分に解消されているとして、M-35のモーターケースでは設計係数を金属製と同様の1.25に落とす。」

「モーターケースと推進剤の間の断熱・水密・気密の3層構造を単層化して軽量化する」

モーターケースの安全率を落とすにあたっては、製造誤差を考慮して無理のない範囲で対応しているように見える。

推進薬の製造過程に問題があるとすると、1段目や3段目の運用に影響が出るのみならず、H3の固体燃料ブースターにも及ぶ可能性が出てくる。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

「M-35の初の燃焼試験は2015年12月21日に能代ロケット実験場で行われた」

今回のテストの内容は不明だが、何か余計なこと(!)をしていたのかもしれない(未確認)。

7年以上前から行われている燃焼試験で、何か問題が起きたという話は聞かないしな。

イプシロンSは、官需だけでなく民需を取り込んで、産業としての育成を図ることを目的としている。

「イプシロンSロケットプロジェクトでは、イプシロンロケットの民間移管を実現し、自立的かつ持続可能な輸送システムに育て上げることで、日本の宇宙輸送における産業規模の拡大を目指します。」(JAXAのページより)

低軌道に1トン程度の打ち上げ能力で何十億円も使うコスト設計で、国際競争力が獲得できるわけはない。

出来もしないことを、あたかも可能であるかのように装って、背伸びして開発を繰り返しても、自ら墓穴を掘ることになるだけだ(そんなあ!)。

基幹ロケットというのは、官需を確実にこなせればそれでいい。

我が国初の人工衛星「おおすみ」が打ち上げられた時には、中国と同等の技術力を誇っていたけど、現在は大きく水を開けられている(そうなのかあ?)。

火星探査機の着陸、月からのサンプルリターン、宇宙ステーションの独自運用など、我が国が望んでも得られなかった成果を次々と上げている。

勢い的には、ロシアを抜いて、米国に次ぐ世界第2の宇宙大国になったと言っていい。

後ろには、低コストなロケットを次々と繰り出すインドも控えている。

(月面着陸ミッションがやってくる(おそらく)
NASAに3件、インド、ロシア、日本に1件ずつ。)
https://arstechnica.com/space/2023/07/here-come-the-moon-landing-missions-probably/

「チャンドラヤーン-3 (7 月)
まずはインド宇宙機関の月面探査ミッション「チャンドラヤーン3号」で、金曜早朝に打上げロケットMark-IIIで打ち上げられる予定」

(インドは2度目の着陸船打ち上げで月ミッション成功を目指す)
https://spaceflightnow.com/2023/07/14/india-tries-for-successful-moon-mission-with-second-lander-launch/

「この新しいミッションは「チャンドラヤーン-3」と呼ばれ、IST 午後 2 時 35 分 (東部夏時間午前 5 時 5 分) に打ち上げられました。」

おっと、もう上がったわけだ。

着陸予定がいつかは未確認(<以下追加>参照)だが、月面着陸についてもインドに先を越されることになりそうだな(火星周回軌道投入では、まんまと先を越された:我が国の「のぞみ」は大失敗!)。

まあ、どうでもいいんですが。

出来ることだけきっちりやって、ママ(米国)のスカートの陰に隠れているのが丁度いい。

我が国の宇宙開発は、そのポジションがお似合いかもな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(インド、月面着陸の二度目の試みに向けて重要な第一歩を踏み出す)
https://arstechnica.com/space/2023/07/india-takes-a-critical-first-step-toward-a-second-attempt-to-land-on-the-moon/

「8月5日に月周回軌道に到達する予定で、早ければ8月23日には着陸を試みる準備が整っている。」

我が国のスリムが打ち上げられる前ということなわけだ(そっちは8月26日らしい)。

アルスの記事には、重要なことが書かれている・・・。

「ネルソン氏はアルスに対し、インドは人類を軌道に打ち上げる能力に向けて取り組んでいるアルテミス協定の他の署名国としては他に唯一あるため、インドとの協力は注目に値すると語った。」

「彼らが将来的に自国の宇宙飛行士を飛ばすつもりの国であるという事実は、それほど重要なことなのでしょうか?答えはイエスです」

米国が、インドをロシアから引きはがすことに成功するかどうかは分からない。

そういう戦略的な話とは別に、宇宙開発の世界では有人打ち上げの手段を持つかどうかが主要国であるかどうかを評価する際の基準の一つであるということが明白になっている(そうなのかあ?)。

どれだけ精緻な着陸を実現して見せたとしても、無人探査機だけでは一人前とはみなされない。

いや、JAXAは、ISSのきぼうモジュールが「有人宇宙船」だと強弁するかもしれないが、世間はそれでは通用しない。

欧州もまた、同じような立場に置かれている。

ISSのコロンバスモジュールは、確かにESAが提供していて、そこでは「有人宇宙活動」が行われているが、ESAは独自の有人宇宙船を打ち上げる手段を持っていないからな。

それは、今後、少なくとも20年間は変わることのない事実だ(日本も欧州も)。

インドが、どこまで米国の戦略に乗ってくるかは分からない。

世界最大の人口を抱えるこの国が、どちらの陣営に付くかは極めて重要だ。

浮沈子は、インドは両陣営を手玉に取って、「最良の選択」を行い続けると見ている。

ロシアからも、中国からも、欧州からも、米国からも、その時々で最良な資源を譲り受け、購入し、利用するだろう。

もちろん、我が国からも。

21世紀が中国の世紀になることは確実だが、22世紀はインドの世紀になるかもしれない。

その先駆けとなる月面探査機は、今、静かに月に向かって飛び続けている・・・。

🐱バルカン:2週間も前に爆発炎上なBE-42023年07月16日 00:29

バルカン:2週間も前に爆発炎上なBE-4


(ジェフ・ベゾス氏のブルーオリジンロケットエンジンが試験中に爆発)
https://www.cnbc.com/2023/07/11/jeff-bezos-blue-origin-be-4-rocket-engine-explodes-during-testing.html

「ジェフ・ベゾス氏の宇宙会社ブルー・オリジンが先月、BE-4ロケットエンジンの試験中にロケットエンジンの爆発を起こしたとCNBCが報じた。」

「6月30日にテキサス州西部にあるブルー・オリジン社の施設で火災が発生し、試験開始から約10秒後にBE-4エンジンが爆発した。」

記事によれば、このエンジンは2回目の打ち上げ用に試験されていたものだという。

「ULAの2回目のバルカンロケット打ち上げで使用するために、ブルー・オリジンの顧客であるユナイテッド・ローンチ・アライアンスに出荷される予定だった」

「すでに直接原因を突き止めており、是正措置に取り組んでいる」

「今年のエンジン納入の約束を達成し、顧客の打ち上げニーズを先取りし続けることができるだろう」

それは、突き止められた直接原因とやらへの是正措置が有効に機能し、更なるテストに合格出来たらの話だ。

バルカンの一連のスケジュールに対する影響は計り知れない。

1回目のテスト飛行も、2段目の改修が無事に終わるかどうかに掛かっている。

今回の爆発については、情報が出てくるまでにずいぶん時間が掛かっているのも気になる。

「関係者らは非公開事項について匿名を条件にCNBCに語った。」

「それらの人々は、エンジンを破壊し、試験スタンドのインフラに大きな損害を与えた劇的な爆発のビデオを見たと述べた。」

まあいい。

爆発事故を大々的に宣伝しているS社の方が異常なだけだ(そうなのかあ?)。

この記事は、スティーブンクラークのアルスのロケットレポートに出ていた。

(Rocket Report: Rocket Lab の再利用の次のステップ、Blue Origin エンジンが爆発)
https://arstechnica.com/space/2023/07/rocket-report-rocket-labs-next-step-in-reuse-blue-origin-engine-explodes/

「Blue Origin エンジンがテストスタンドで爆発。」

「United Launch Alliance の 2 番目のバルカン ロケットで飛行するよう割り当てられていた BE-4 エンジンが、最近テキサス州の試験スタンドで爆発したとCNBC が報じています。」

「ブルーノ氏は、エンジンの受け入れテスト中の爆発は、エンジンの生産開始初期には「比較的日常的」であると述べた。」

このくらいの図太い神経でなければ、打ち上げロケット会社の経営などできないということか。

爆発炎上木っ端微塵は、S社の専売特許ではないということなわけだ。

根本原因が何なのか、それは初号機の打ち上げに影響はないのか(つまり、受け入れテストで見逃されていたということがないかどうかの問題だな)については、明らかではない。

「ULA の最初のバルカン飛行体にすでに統合されている 2 つの BE-4 エンジンは受け入れテストに合格しており、エンジニアはエンジンの設計に自信を持っています。」

2号機用のエンジンは、同じ設計に基づいて制作されていたのではないか(製造上の問題だった可能性もあるけどな)。

根拠なき自信かもな・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

今のところ、件のビデオとやらは公開されていない。

セントール上段の爆発ビデオが流出したことから、ブルーオリジンの内部管理が強化されている可能性はある。

今回のリークも、ずいぶん時間が経ってから行われたようだ(未確認)。

公表されていることは、全て氷山の一角であり、秘匿され、永遠に表ざたにならない話が溢れているに違いない。

意図せず表に出てしまった話の影響を少なくするために、ありとあらゆる手段を取って火消しに走るわけだ(爆発炎上だから、火消しは必要だけどな・・・)。

バルカンの場合は、国家安全保障ミッションの継続という問題も絡んでいる。

問題が長期化すれば、米国のスパイ衛星が上がらないという事態に陥ることになる。

もちろん、バックアップとしてのスペースX社との契約はあるにせよ、垂直統合施設はこれからだし、大型フェアリングの開発もまだ行われていない(未確認)。

精密光学衛星や重量級衛星の打ち上げは、それらに対応できるバルカンに頼るしかないのだ。

ULAは追い詰められている。

が、時間はかかるかもしれないが、問題は解決されるだろう。

スクラッチから開発されたとはいえ、BE-4はそれ程追い込んだ設計はしていないだろうからな(未確認)。

ラプター2とは異なる(たぶん)。

1年か2年遅れで、2回の打ち上げを成功させ、米軍の認証を取得するだろう。

生産設備や試験設備に対する投資もしっかりと行われている。

発射施設のクレーターを埋め戻すような話にはならない。

「SpaceX の Starship 発射台ではアップグレードが続けられています。:
・・・
4月のスターシップ初の本格試験打ち上げに続き、スターシップの発射台の下に空いた穴を埋めるため、ここ数週間で数百台のコンクリートトラックがスターベースに集結した。」

やれやれ・・・。

能代のイプシロンS2段目の爆発炎上木っ端微塵は、我が国では珍しいようで大きく報道されているけど、業界では日常の光景なようだ。

ニュースを見る我々も、少し神経を太くしておく必要がありそうだな・・・。