🐱スターライナー:CFT:胸騒ぎ ― 2024年04月21日 00:03
スターライナー:CFT:胸騒ぎ
(ボーイングのスターライナーの初の有人飛行に向けて、すべての要素が整っています)
https://arstechnica.com/space/2024/04/all-the-pieces-are-in-place-for-the-first-crew-flight-of-boeings-starliner/
「CFT ミッション用のスターライナー宇宙船は、 2019 年 12 月にプログラムの最初の無人試験飛行で軌道上を飛行したカリプソ という名前の再利用可能な乗組員モジュールで構成されています。」
何となく、胸騒ぎがする。
もちろん、何の根拠もない。
チェックは全て行われ、不具合は修正され、そのテストも行われている。
不安があるとすれば、この機体が「あのOFT-1」を飛んだ、まさにその「カリプソ」であることだけだ。
問題の原因となったソフトウェアを始め、ドッキングベイを覆うカバーやその他のハードウェア(詳細未確認)は改修され、事実上別物になっているとはいえ、同じ機体であることに変わりはない。
やっぱ、胸騒ぎがする・・・。
「地上チームは今週、ボーイング社のスターライナー宇宙船をユナイテッド・ローンチ・アライアンス・アトラスVロケットの頂上に吊り上げ、来月のNASAのベテラン宇宙飛行士2名による国際宇宙ステーションへの試験飛行に向けた打ち上げに向けてすべての準備を整えた。」
「来週、NASA全体の幹部らがケネディ宇宙センターで飛行準備審査を開催する予定」
「NASA の航空宇宙安全諮問委員会 (ASAP) のメンバーは、これらのレビューに参加しています。」
「議会は1968年にNASAに安全問題について助言する独立委員会を設置した。」
「ASAPのメンバーは何年もの間、ソフトウェアの問題やバルブの腐食、そして最近では設計仕様を満たしていない宇宙船やパラシュート内の可燃性物質など、スターライナー計画を悩ませている技術的問題を追跡してきた。」
浮沈子は、アポロ1号の事故を契機に作られたこの独立委員会が十全に機能しなかったために、2度のスペースシャトル事故が起こったことを知っている。
お手盛りの監査システムは、何の役にも立たないのだ。
「NASA の安全文化は次のようなものであると思われるというのが委員会の見解である。」(安全パネル委員長のスーザン・ヘルムズ氏)
「健康で、目の前の仕事に平等です」
ホントかあ?。
まあいい。
「スターライナーの乗組員飛行試験の指揮官であるウィルモア氏は先月アルスに対し、外部の観察者は宇宙船の有人飛行初飛行に完璧を期待すべきではないと語った。」
「そんな期待はしないでください」
「完璧にはならないだろう。でも、悪くもない。そう思ったら行かないよ。」
テストパイロットは、リスクを受け入れるのが仕事だからな。
「CFTミッションは、マーキュリー、ジェミニ、アポロ、スペースシャトル、クルードラゴンに続き、米国製の軌道級宇宙船が宇宙飛行士を乗せてデビュー飛行を行うのは60年以上で6回目」
それがどれだけヤバい話かは、NASAは百も承知だ。
「スターライナーは予定より何年も遅れ、予算を超過しています。」
「SpaceXのクルードラゴン宇宙船は、2020年の初の宇宙飛行士飛行以来、NASAのすべての乗組員ローテーションミッションでステーションに到着している。」
「スターライナーとクルードラゴンを交互に運行し、来年から同駅への6か月間遠征することになる。」
ISSの運用が2030年までとされる中、ISSタクシーとしての運用には後がない。
スターライナーには、相当なプレッシャーが掛かっている。
チャレンジャー事故の際、ホワイトハウスからの圧力があったのかどうかは知らない。
しかし、当時のNASAの「文化」が、状況に屈したことは確かだ。
スーザンヘルムズ(ASAP委員長)が、「安全文化」に言及した所以だな。
「これは試験飛行であり、その点で複雑です。他の試験飛行と同様に、NASAとボーイングは不測の事態や、スターライナー航空機の現在の運用範囲を超える可能性のある飛行状況に備えるべきです」(ヘルムズ氏)
スティーブンクラークが、なぜこの記事を書いたのか。
浮沈子には、その理由が痛いほどわかる気がする。
いや、米国人のトラウマになっているチャレンジャー事故を知る人々は皆、同じ思いでいることだろう。
しかもだ、メーカーであるB社は、スペースシャトルを製造していた当時とは全く別の会社になっている。
(ボーイングの内部告発者が「ボーイング787型機は廃棄すべき」と語る)
https://gigazine.net/news/20240418-boeing-whistleblower-787-should-be-grounded/
「ボーイングのエンジニアであるサレプール氏は2024年4月9日に記者会見を開き、ボーイング777型機とボーイング787型機の製造工程でも安全性が軽視されていたと内部告発」
「787型機は胴体部分が適切に固定されておらず、数千回の飛行で破損する可能性」
「組み立てラインでの部品の取り付け方と固定方法に起因」
「777型機の製造工程にも問題」
「私は自ら名乗り出て、自分で首を突っ込んだのです。しかし、私は自分自身と折り合いがついています。なぜなら、これは多くの人々の命を救うことにつながるからです」(ボーイングのエンジニアで、その製造基準について内部告発をしたサム・サレプール氏)
「私たちはボーイング787型機に全幅の信頼を置いています。提起された問題はFAAの監督下で厳格な技術的検査の対象となっています。この分析によって、ボーイング787型機を含める航空機がその耐用年数を維持することが示されました」(ボーイングの広報担当者)
そのFAAの技術審査を行っているのがB社自身であるということは、広く知られてはいない。
米国の(世界の?)安全は、メーカーの良心を信じるしかないという、迷信にも似た状況に陥っている。
「ボーイングの安全文化が不適切で混乱している」(航空専門家)
幸い、NASAの安全文化は「健康で、目の前の仕事に平等」だそうだ。
そうあって欲しいと願うとともに、ミッションの成功を、心から祈らずにはいられないな・・・。
(ボーイングのスターライナーの初の有人飛行に向けて、すべての要素が整っています)
https://arstechnica.com/space/2024/04/all-the-pieces-are-in-place-for-the-first-crew-flight-of-boeings-starliner/
「CFT ミッション用のスターライナー宇宙船は、 2019 年 12 月にプログラムの最初の無人試験飛行で軌道上を飛行したカリプソ という名前の再利用可能な乗組員モジュールで構成されています。」
何となく、胸騒ぎがする。
もちろん、何の根拠もない。
チェックは全て行われ、不具合は修正され、そのテストも行われている。
不安があるとすれば、この機体が「あのOFT-1」を飛んだ、まさにその「カリプソ」であることだけだ。
問題の原因となったソフトウェアを始め、ドッキングベイを覆うカバーやその他のハードウェア(詳細未確認)は改修され、事実上別物になっているとはいえ、同じ機体であることに変わりはない。
やっぱ、胸騒ぎがする・・・。
「地上チームは今週、ボーイング社のスターライナー宇宙船をユナイテッド・ローンチ・アライアンス・アトラスVロケットの頂上に吊り上げ、来月のNASAのベテラン宇宙飛行士2名による国際宇宙ステーションへの試験飛行に向けた打ち上げに向けてすべての準備を整えた。」
「来週、NASA全体の幹部らがケネディ宇宙センターで飛行準備審査を開催する予定」
「NASA の航空宇宙安全諮問委員会 (ASAP) のメンバーは、これらのレビューに参加しています。」
「議会は1968年にNASAに安全問題について助言する独立委員会を設置した。」
「ASAPのメンバーは何年もの間、ソフトウェアの問題やバルブの腐食、そして最近では設計仕様を満たしていない宇宙船やパラシュート内の可燃性物質など、スターライナー計画を悩ませている技術的問題を追跡してきた。」
浮沈子は、アポロ1号の事故を契機に作られたこの独立委員会が十全に機能しなかったために、2度のスペースシャトル事故が起こったことを知っている。
お手盛りの監査システムは、何の役にも立たないのだ。
「NASA の安全文化は次のようなものであると思われるというのが委員会の見解である。」(安全パネル委員長のスーザン・ヘルムズ氏)
「健康で、目の前の仕事に平等です」
ホントかあ?。
まあいい。
「スターライナーの乗組員飛行試験の指揮官であるウィルモア氏は先月アルスに対し、外部の観察者は宇宙船の有人飛行初飛行に完璧を期待すべきではないと語った。」
「そんな期待はしないでください」
「完璧にはならないだろう。でも、悪くもない。そう思ったら行かないよ。」
テストパイロットは、リスクを受け入れるのが仕事だからな。
「CFTミッションは、マーキュリー、ジェミニ、アポロ、スペースシャトル、クルードラゴンに続き、米国製の軌道級宇宙船が宇宙飛行士を乗せてデビュー飛行を行うのは60年以上で6回目」
それがどれだけヤバい話かは、NASAは百も承知だ。
「スターライナーは予定より何年も遅れ、予算を超過しています。」
「SpaceXのクルードラゴン宇宙船は、2020年の初の宇宙飛行士飛行以来、NASAのすべての乗組員ローテーションミッションでステーションに到着している。」
「スターライナーとクルードラゴンを交互に運行し、来年から同駅への6か月間遠征することになる。」
ISSの運用が2030年までとされる中、ISSタクシーとしての運用には後がない。
スターライナーには、相当なプレッシャーが掛かっている。
チャレンジャー事故の際、ホワイトハウスからの圧力があったのかどうかは知らない。
しかし、当時のNASAの「文化」が、状況に屈したことは確かだ。
スーザンヘルムズ(ASAP委員長)が、「安全文化」に言及した所以だな。
「これは試験飛行であり、その点で複雑です。他の試験飛行と同様に、NASAとボーイングは不測の事態や、スターライナー航空機の現在の運用範囲を超える可能性のある飛行状況に備えるべきです」(ヘルムズ氏)
スティーブンクラークが、なぜこの記事を書いたのか。
浮沈子には、その理由が痛いほどわかる気がする。
いや、米国人のトラウマになっているチャレンジャー事故を知る人々は皆、同じ思いでいることだろう。
しかもだ、メーカーであるB社は、スペースシャトルを製造していた当時とは全く別の会社になっている。
(ボーイングの内部告発者が「ボーイング787型機は廃棄すべき」と語る)
https://gigazine.net/news/20240418-boeing-whistleblower-787-should-be-grounded/
「ボーイングのエンジニアであるサレプール氏は2024年4月9日に記者会見を開き、ボーイング777型機とボーイング787型機の製造工程でも安全性が軽視されていたと内部告発」
「787型機は胴体部分が適切に固定されておらず、数千回の飛行で破損する可能性」
「組み立てラインでの部品の取り付け方と固定方法に起因」
「777型機の製造工程にも問題」
「私は自ら名乗り出て、自分で首を突っ込んだのです。しかし、私は自分自身と折り合いがついています。なぜなら、これは多くの人々の命を救うことにつながるからです」(ボーイングのエンジニアで、その製造基準について内部告発をしたサム・サレプール氏)
「私たちはボーイング787型機に全幅の信頼を置いています。提起された問題はFAAの監督下で厳格な技術的検査の対象となっています。この分析によって、ボーイング787型機を含める航空機がその耐用年数を維持することが示されました」(ボーイングの広報担当者)
そのFAAの技術審査を行っているのがB社自身であるということは、広く知られてはいない。
米国の(世界の?)安全は、メーカーの良心を信じるしかないという、迷信にも似た状況に陥っている。
「ボーイングの安全文化が不適切で混乱している」(航空専門家)
幸い、NASAの安全文化は「健康で、目の前の仕事に平等」だそうだ。
そうあって欲しいと願うとともに、ミッションの成功を、心から祈らずにはいられないな・・・。
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