😼欧州大戦争:重箱の隅:2つの二都物語2025年08月20日 05:55

欧州大戦争:重箱の隅:2つの二都物語
欧州大戦争:重箱の隅:2つの二都物語


(ロシアはウクライナがドネツク北部に新たな防衛線を建設するのを阻止する決意)
https://www.vietnam.vn/ja/nga-quyet-liet-ngan-chan-ukraine-xay-tuyen-phong-thu-moi-o-bac-donetsk

「現在、全ての注目はポクロフスク戦線とコスティアンティニフカ戦線に集まっている。なぜなら、これらはドンバスにおける最後の防衛拠点だからだ。」(ロシアの従軍記者ドミトリー・ステシン氏)

記事を読むと、ウクライナはこの土壇場にきて慌てて防衛線を強化しようとしているようだ。

つーか、ドネツク州の残る都市郡に対するロシアの進撃がリアルな状況になってきている。

(ロシア軍がポクロウシク包囲に向けて前進、コンスタンチノフカも不味い状況)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-advance-to-encircle-pokrovsk-konstantinovka-also-facing-siege/

「ロシア軍には2つの大規模都市を同時攻略する戦力はないため、コンスタンチノフカの運命は「どこまでポクロウシクでの抵抗が続けられるか」に左右され、ポクロウシクが秋口までに陥落すればコンスタンチノフカは冬季攻勢の最優先目標になる可能性が高く、逆にポクロウシクの占領に年明けまでかかるならコンスタンチノフカの支配者は来年の夏季攻勢までウクライナ軍だろう。」(航空万能論ブログ管理人:8月5日の記事であることに留意)

航空万能論では、ロシアが2つの都市を同時攻撃する戦力を持たないことを指摘していたけど、ロシア側の見立てでは実際は逆で、この夏のロシア軍の攻勢ではポクロフシクとコスティアンティニフカが同時に深刻な事態に陥っている。

「戦闘空間は拡大し始めている。我々の航空偵察によれば、敵はスラビャンスクとクラマトルスクという二つの重要都市を防衛することはできないだろう。」(同上)

まあ、ロシア寄りの見立てには違いない。

しかし、ISWの戦況地図を見ると、既にコスティアンティニフカ市街に交戦区域が達していることが示されている(画像参照)。

H-20補給路の遮断については、この戦況地図には現れていない。

しかし、ドルジュキーウカからの補給路がそれに限られていることは明白だ。

兵站を断ち、市街戦で混乱を生じさせるというのは、ポクロフシク方面と同じパターンだな。

ウクライナ軍の反撃で進軍が止まったドブロピリア東部の突出部についても、一部ではロシア軍の再進撃が見られる。

このルートは、クラマトルスクに迫る重要なルートだ。

ウクライナ軍も、全力で阻止してくるに違いない。

「AFUはロシア軍の進撃を阻止することに成功したものの、突破口を破壊することはできなかった。」

まあ、この辺の話は多少誇張(曲解?)されていると見ていい。

「戦闘空間は拡大し始めている。我々の航空偵察によれば、敵はスラビャンスクとクラマトルスクという二つの重要都市を防衛することはできないだろう。」(再掲)

いずれは、この2つの大都市を巡る戦闘が起こる(早くても2年後くらいだろうな)。

今月中にも開催されると言われる和平交渉では、ドネツク州の未占領地域についてシビアな話し合いが行われることになるだろうが、ウクライナがこれらの都市群を防御戦を行わずに明け渡すことは決してない。

ロシアは、自ら血を流して奪い取るしかないのだ。

バカな話だと思うけど、それが現実の世界だ。

今年の夏は、ポクロフシクとコスティアンティニフカで同時にドンパチが繰り広げられている。

来年は、ドルジュキーウカ辺りになるのか(未確認)。

2年後は、ひょっとするとスラビャンスクとクラマトルスクになるのかもしれない。

和平交渉がどう進展するかにもよるだろうし、ウクライナの継戦能力がいつまで続くかという根本的な問題もある。

ロシア軍は、ドネツク州の未占領地域に対する攻撃を隠そうとはしていない。

明らかに、奪い取りに来ている。

それも、かなり強引に、同じタイミングで複数の都市を攻撃しに来ている。

兵站路の遮断だけではなく、市街地に対する直接攻撃も併用しているようだ。

兵力に劣るウクライナが、どれだけ効率よくこれらの攻撃を凌ぐことが出来るかが課題だが、時間は限られている。

そう、ウクライナはこれ以上戦い続けることが出来なくなりつつある。

(ロシア軍が現在の攻勢ペースを維持した場合、ドネツク制圧に3年以上かかる計算)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/if-the-russian-military-maintains-its-current-offensive-pace-it-will-take-more-than-three-years-to-take-control-of-donetsk/

「ロシア軍が年平均1,947平方キロメートルのペースでドネツク州の未占領地域を制圧するには3年以上かかる計算だ。」

この計算に、現実的な意味はない。

「まだ手に入れてもいない成功をロシアに与えるのは相互的ではないと言いたいのだろう。」(航空万能論ブログ管理人)

結局、ドンパチを経て、どちらかの継戦能力が尽きるまで戦い続けることになるだろう。

ロシアは、ひょっとすると短期決戦に切り替えてくる可能性がある。

和平交渉を有利に進めるための方策ということになる。

それは、ウクライナも同じだ。

戦闘は激しさを増し、後方への攻撃も続くことになる。

和平交渉は、戦闘の火に油を注ぐことになるのだ。

やれやれ・・・。

ロシアが停戦ではなく和平交渉に直接進むことを提案したのは、戦闘を継続することが出来るからに他ならない。

交戦中でも交渉は可能だからな。

そこでだらだらと引き延ばして、ウクライナが疲弊し尽くすのを待つわけだ(そうなのかあ?)。

米国は、その期間を短縮する手段を持っている。

ロシアがドネツク州全域を手に入れるための3年間(仮に)、軍事支援を続ける気はない。

トランプの任期も終わっちまうからな。

ノーベル平和賞を狙うなら、ウクライナに領土放棄を促し、ロシアが望む条件(中立、NATO断念、軍縮小、エトセエトセ・・・)で和平合意に至るしかない(そんなあ!)。

プーチンは、希望的観測的にはそれを狙っている。

が、そうはならないだろう。

ゼレンスキーが非同意のまま、米国の軍事支援が打ち切られることになる(そうなのかあ?)。

2つの二都物語(ポクロフシク、コスティアンティニフカと、クラマトルスク、スラビャンスクを巡る攻防)は、かなり短期のうちに現実になるかも知れない。

「戦闘空間は拡大し始めている。」(再掲)

ロシア従軍記者の直観は、ひょっとしたら、別の意味で正鵠を得ているのかもな・・・。