🐱欧州大戦争:ポクロフシク方面:停滞 ― 2025年08月21日 13:39
欧州大戦争:ポクロフシク方面:停滞
(ロシア軍はシヴェルシク方面で成功を収め、ポクロウシク方面で停滞)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-forces-succeeded-in-the-siversk-region-but-stalled-in-the-pokrovsk-region/#google_vignette
「夏季攻勢が始まった当初「夏が終わるまでにポクロウシクは失われている」という悲観的な見方が複数登場し、ロシア軍の勢いも目を見張るものがあったが、8月に入るとロシア軍の前進テンポは急減し、少なくとも8月中にポクロウシクが失われることはないだろう。」(航空万能論ブログ管理人)
「但し、ポクロウシクの状況が改善しているのではなく「ロシア軍の前進」が停滞しているだけ、状況は依然として困難で「ポクロウシクの運命はロディンスケ次第」という構図に大きな変化はない。」(同上)
昨日書いたブログで、「ロシア軍は夏季攻勢でポクロフシクとコスティアンティニフカの2都市を同時攻撃している」という見立てを紹介したんだが(浮沈子もそう見てたんだが)、どうもそう簡単な話ではなさそうだ。
実際、ポクロフシク周辺の状況(ISWの戦況地図で見る限り)は、ここしばらく(少なくとも1週間程度は)変わっていない。
一つには、話題のドブロピリア東方面での前進と停滞の影響があるのかもしれない。
オワコンのポクロフシクではなく、ゾロティ・コロディアズ方向への突破、ドブロピリアとクラマトルスクを結ぶT-0514の遮断、場合によってはT-0514経由で一気にクラマトルスクを叩く(2年くらい、気が早いとは思うけどな)といったド派手な攻勢に注力する中での「停滞」なのかもしれない。
記事では、この方面の進撃はウクライナ軍の反撃で潰されたとなっているけど、一部では再度の進撃を試みているようだし(ISW戦況地図)、さらにその東部(ディミトロフ:ミルノフラドの東側)ではポピフ・ヤールからシャコフに向けてロシア軍が前進している。
「この方向は過去2週間で5km以上の前進を記録し、この成功は視覚的証拠によって裏付けられている。」(RYBAR)
例によって、ロシア軍が緻密な作戦を立て、現場がそれを忠実に実行しているようには見えない(そうなのかあ?)。
行き当たりばったりで、圧力をかけ続けて弱いところで突破し、陣地を固めては次の突破を図るというパターンの繰り返しに見える。
FPVドローンによるキルゾーンの設定に対して、応答時間の圧縮による電撃戦を掛けて、一定の人的損耗を覚悟しつつ総体としてのリスクを減らす作戦だ。
ゾロティ・コロディアズ方向への突破は失敗に終わった。
しかし、ロシア軍がこの方面での進軍を諦めた様子はない。
コスティアンティニフカ西方に広がる地域は広大だ。
ロシア軍は、この広大な地域に一気に戦線を拡大しようとしているようにも見える(そういうことかあ?)。
ポクロフシクもコスティアンティニフカも、ドルジュキーウカも全てがこの攻勢の中に巻き込まれていくのかもしれない。
この方面(ポクロフシク周辺)でのロシア軍の停滞は浮沈子的にも奇妙に映る。
何かを待っているのか、それともロシア軍自身の兵站に問題が生じているのか。
ウクライナ軍の現在の戦力で、ポクロフシク(ディミトロフ含む)を守り切ることは不可能な情勢だ。
最後の補給路であるフリシネ経由のルートは残っているものの、E-50やT-0515は実質的に遮断されている(物理的遮断はされていない)。
ロシア軍がコスティアンティニフカ西方(ディミトロフ北東)に進撃することを妨げる要素ではないだろう。
ただし、逆に言えば、ポクロフシクがウクライナ軍によって維持されているということ自体がロシア軍にとっては足かせになっているとも言える。
占領を急がないとはいえ、それなりの兵力を貼り付けておく必要があるからな。
「戦闘空間は拡大し始めている。」(ベトナムのメディアでのロシア軍従軍記者の認識)
政治的要請からなのか、ロシア軍自身の戦略なのかは知らないが、その影響がポクロフシク周辺の戦況の停滞に現れている気がしてならない。
数的優位があるとは言いながら、陣地にこもって防御戦を戦っているウクライナ軍に対しては、攻撃側として数倍の戦力を維持する必要がある。
ここにきて、ロシア側の兵站が限界に達している可能性は否定できない。
米国は、停戦協議から和平協議へとコペルニクス的転回を遂げた。
ドンパチの継続を認め、戦闘を続けながら果てしない和平会談を続けることにしたのだ(そういうことかあ?)。
戦況ウォッチャーは、交渉の結果、前線の帰趨が無意味になるという観念に囚われているようだが、浮沈子的にはひょっとすると交渉自体が戦術に組み込まれているような錯覚に陥っている(妄想じゃね?)。
ここで、交渉を入れることにしようか、とかな・・・。
交渉と戦闘とは、実際話としては直接の関係にはないけど、政治的な要請で戦略が形成される以上、個々の戦闘においてもタイミング的な調整が行われる可能性はある。
ポクロフシクは、嵐の前の静けさなのかもしれない。
「・・・8月に入るとロシア軍の前進テンポは急減し、少なくとも8月中にポクロウシクが失われることはないだろう。」(航空万能論ブログ管理人:再掲)
ロシア軍は、一体何を待っているんだろう・・・。
(ロシア軍はシヴェルシク方面で成功を収め、ポクロウシク方面で停滞)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-forces-succeeded-in-the-siversk-region-but-stalled-in-the-pokrovsk-region/#google_vignette
「夏季攻勢が始まった当初「夏が終わるまでにポクロウシクは失われている」という悲観的な見方が複数登場し、ロシア軍の勢いも目を見張るものがあったが、8月に入るとロシア軍の前進テンポは急減し、少なくとも8月中にポクロウシクが失われることはないだろう。」(航空万能論ブログ管理人)
「但し、ポクロウシクの状況が改善しているのではなく「ロシア軍の前進」が停滞しているだけ、状況は依然として困難で「ポクロウシクの運命はロディンスケ次第」という構図に大きな変化はない。」(同上)
昨日書いたブログで、「ロシア軍は夏季攻勢でポクロフシクとコスティアンティニフカの2都市を同時攻撃している」という見立てを紹介したんだが(浮沈子もそう見てたんだが)、どうもそう簡単な話ではなさそうだ。
実際、ポクロフシク周辺の状況(ISWの戦況地図で見る限り)は、ここしばらく(少なくとも1週間程度は)変わっていない。
一つには、話題のドブロピリア東方面での前進と停滞の影響があるのかもしれない。
オワコンのポクロフシクではなく、ゾロティ・コロディアズ方向への突破、ドブロピリアとクラマトルスクを結ぶT-0514の遮断、場合によってはT-0514経由で一気にクラマトルスクを叩く(2年くらい、気が早いとは思うけどな)といったド派手な攻勢に注力する中での「停滞」なのかもしれない。
記事では、この方面の進撃はウクライナ軍の反撃で潰されたとなっているけど、一部では再度の進撃を試みているようだし(ISW戦況地図)、さらにその東部(ディミトロフ:ミルノフラドの東側)ではポピフ・ヤールからシャコフに向けてロシア軍が前進している。
「この方向は過去2週間で5km以上の前進を記録し、この成功は視覚的証拠によって裏付けられている。」(RYBAR)
例によって、ロシア軍が緻密な作戦を立て、現場がそれを忠実に実行しているようには見えない(そうなのかあ?)。
行き当たりばったりで、圧力をかけ続けて弱いところで突破し、陣地を固めては次の突破を図るというパターンの繰り返しに見える。
FPVドローンによるキルゾーンの設定に対して、応答時間の圧縮による電撃戦を掛けて、一定の人的損耗を覚悟しつつ総体としてのリスクを減らす作戦だ。
ゾロティ・コロディアズ方向への突破は失敗に終わった。
しかし、ロシア軍がこの方面での進軍を諦めた様子はない。
コスティアンティニフカ西方に広がる地域は広大だ。
ロシア軍は、この広大な地域に一気に戦線を拡大しようとしているようにも見える(そういうことかあ?)。
ポクロフシクもコスティアンティニフカも、ドルジュキーウカも全てがこの攻勢の中に巻き込まれていくのかもしれない。
この方面(ポクロフシク周辺)でのロシア軍の停滞は浮沈子的にも奇妙に映る。
何かを待っているのか、それともロシア軍自身の兵站に問題が生じているのか。
ウクライナ軍の現在の戦力で、ポクロフシク(ディミトロフ含む)を守り切ることは不可能な情勢だ。
最後の補給路であるフリシネ経由のルートは残っているものの、E-50やT-0515は実質的に遮断されている(物理的遮断はされていない)。
ロシア軍がコスティアンティニフカ西方(ディミトロフ北東)に進撃することを妨げる要素ではないだろう。
ただし、逆に言えば、ポクロフシクがウクライナ軍によって維持されているということ自体がロシア軍にとっては足かせになっているとも言える。
占領を急がないとはいえ、それなりの兵力を貼り付けておく必要があるからな。
「戦闘空間は拡大し始めている。」(ベトナムのメディアでのロシア軍従軍記者の認識)
政治的要請からなのか、ロシア軍自身の戦略なのかは知らないが、その影響がポクロフシク周辺の戦況の停滞に現れている気がしてならない。
数的優位があるとは言いながら、陣地にこもって防御戦を戦っているウクライナ軍に対しては、攻撃側として数倍の戦力を維持する必要がある。
ここにきて、ロシア側の兵站が限界に達している可能性は否定できない。
米国は、停戦協議から和平協議へとコペルニクス的転回を遂げた。
ドンパチの継続を認め、戦闘を続けながら果てしない和平会談を続けることにしたのだ(そういうことかあ?)。
戦況ウォッチャーは、交渉の結果、前線の帰趨が無意味になるという観念に囚われているようだが、浮沈子的にはひょっとすると交渉自体が戦術に組み込まれているような錯覚に陥っている(妄想じゃね?)。
ここで、交渉を入れることにしようか、とかな・・・。
交渉と戦闘とは、実際話としては直接の関係にはないけど、政治的な要請で戦略が形成される以上、個々の戦闘においてもタイミング的な調整が行われる可能性はある。
ポクロフシクは、嵐の前の静けさなのかもしれない。
「・・・8月に入るとロシア軍の前進テンポは急減し、少なくとも8月中にポクロウシクが失われることはないだろう。」(航空万能論ブログ管理人:再掲)
ロシア軍は、一体何を待っているんだろう・・・。
🚀スターシップ:苦難の道:成功は停滞と同義 ― 2025年08月21日 21:16
スターシップ:苦難の道:成功は停滞と同義
(イーロン・マスク氏のスペースX、苦難続く「スターシップ」てこ入れ)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-08-21/T1ALGAGOYMTF00
「機体が6月の定期燃料補給テスト中に炎上したことを受け、イーロン・マスク氏率いる同社は支援部隊の投入を決断」
「この事故の直後、主力ロケット「ファルコン9」の開発チームの約2割が、半年間の予定でスターシップのプロジェクトに再配置された。」
完成度が高くなり、抜本的な改良は行われていないファルコンズ(9&ヘビー)の開発チームが投入されたことで、開発の初期段階にありバージョン2(ブロック2とも:以下V2)から、V3への移行期にあるスターシップにどれだけの貢献ができるかは不明だ。
が、このことは、経営陣が危機感を共有し、目に見えるリソースの投入という形で解決を図ろうとしている、企業として健全な姿を示している。
精神論とかじゃない(ここ、重要です!)。
「スペースXは今回の人員異動で、機体の信頼性や部品テストの精度を高め、スターシップ製造スピードの向上を図る。」(関係者の1人)
まあ、表面的にはありそうな理由だけど、浮沈子は額面通りには受け取れないな。
確かに、IFT-9のトラブルの原因は燃料ディフューザーの製品不良によるものだったと特定されているし、シップ36の試験台での爆発事故は窒素タンクの製品不良であったと言われている。
やれやれ・・・。
それらの問題は、「機体の信頼性や部品テストの精度を高め」ることで解決されることが期待される。
その一方で、「スターシップ製造スピードの向上」を図るためには、出来る限り製造プロセスを合理化して、省けるところを省いていく必要がある。
開発モードの中で、それらを同時に進行させることは極めて困難だ。
「設計の多くを同時に変更すれば、そこから波及する影響も積み重なっていく」「見落としが生じる可能性が高まり、試験飛行で壊滅的な失敗が起きるリスクが出てくる」(アメリカンエンタープライズ研究所(AEI)のトッド・ハリソン上級研究員(宇宙政策担当))
どうするのか。
2段目の現行モデル(V2)は、まだ2機残っていると言われる。
浮沈子が見るところ、S社はこの2機体を使って、相当追い込んだテストを行うつもりのようだ。
ぶっちゃけ、成功させることを目指してはいない(S社にとって、開発モードでの成功は、失敗とは言わないまでも停滞に等しいからな)。
新たなトラブルが発生するなら、今のうちに出し切ってしまいたい。
「スターシップの話を最初に始めたとき、人々は不可能だと思っていた。実際、社内ですら無理だといった考えもあった」(マスク氏)
浮沈子も、当初はそう考えていた。
スクラッチから開発された史上初のラプターエンジン(飛行した最初のフル・フロー・二段燃焼サイクルエンジン)をはじめ、ステンレス製の機体、電気制御の動翼など、新規開発案件満載だからな。
当初から、墜落激突爆発炎上木っ端微塵のオンパレードだ。
それが、如何にユニークな開発手法によるものと言われても、俄かには実現可能性を信じることは出来なかった。
それが一転したのは、IFT-2で、曲がりなりにもラプターの制御に成功し、ロケットとしての可能性を示した時だった。
「これなら行ける!」
(スターシップ飛行テスト2)
https://en.wikipedia.org/wiki/Starship_flight_test_2
「スターシップはスーパーヘビーブースターに搭載されたラプターエンジン33基すべての動力を得て離陸に成功し、分離段階を通過した。」
まあ、その後、ブースターは爆発炎上木っ端微塵、2段目もインド洋の藻屑と消えたけどな。
その後、1段目のメカジラへの着陸や2段目のインド洋への制御落下などの展開はあったが、それらは2回目の延長線上にある。
いずれにしても2回目の飛行を中継で見て、浮沈子は成功を確信した。
開発が順調にいくかどうかは別にして、打ち上げロケットとして成立する可能性を感じたわけだ。
2段目の軌道高度からの再突入については、使い捨て運用を行いながら同時並行で行うことも可能だ。
1段目は、既にファルコンズで実績があるからな。
つまり、ファルコンズを開発した時のように、稼ぎながら仕上げていくことが出来る。
これは、資金面でのリスクが軽減されることを意味する。
そのためにクリアされなければならない要素は何か。
1段目の確実な運用と、軌道投入までの2段目の運用を確立することに尽きる。
メディアは2段目の回収に注目しているようだが、それは後回しでいい。
1月のIFT-7以降、V2に切り替えて以降の打ち上げでは、1度も成功していない。
実験用テストベッドとしての位置付けのV2は、構造的にも追い込んだ設計をしたんだろう(未確認)。
その仇が出ているのかもな。
「設計の多くを同時に変更すれば、そこから波及する影響も積み重なっていく」「見落としが生じる可能性が高まり、試験飛行で壊滅的な失敗が起きるリスクが出てくる」(再掲)
それはある意味、想定の範囲内だ。
あと2回くらいは想定されているんだろう(V2の残り)。
既に、オリジナルのスターシップの設計陣は、V3にかかりきりのはずだ。
V2からのフィードバックを迅速に反映し、さらに次世代のスターシップの開発に繋げていかなければならない。
そう、既にV4(仮称)の話も出ている(画像参照)。
(SpaceXは、次の打ち上げが近づく中、過去2回のスターシップの失敗理由を明らかにした。)
https://arstechnica.com/space/2025/08/spacex-reveals-why-the-last-two-starships-failed-as-another-launch-draws-near/
・フライト9(V2のはず):71m(ブースター)+50.3m(シップ)=121m(端数、合ってません!。)
・ネクストジェネレーション(V3):72.3m+52.1m=124.4m
・フューチャースターシップ(V4):81m+61m=142m
(スペースXスターシップ:バージョン)
https://en.wikipedia.org/wiki/SpaceX_Starship#Versions
ここに添付されている表では、V2の高さは123.3mとかになっているけどな。
「ブロック2:123.1メートル(404フィート)」(上部右側の枠内の表示)
もうバラバラ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
V4では、1段目も2段目も、V3より10m近く長く(高く)なっている。
抜本的な設計変更が行われることになる。
おそらく、V3はそれを行うための確認ステージということになるんだろう。
エンジンも、外観はシンプルなラプター3に換装される。
補器類への配管を鋳込んだ究極のフルフロー2段燃焼サイクルエンジンだ。
V4は究極のスターシップになるのか。
いやいや、そうではないだろう。
150mを超える高さのロケットが成立するのかどうかは知らないが、軌道上での推進剤ステーションを構築するためには、更にペイロード重量を増やす必要があるからな。
ラプターエンジンにも改良が施される可能性がある。
基本的にはエンジン単体当たりの推力の増強だな。
鋳込まれた配管経路の見直しや、減肉も施されるに違いない(未確認)。
ハイパワーと軽量化は、ロケットエンジンにとって絶対の正義だ(再使用エンジンの場合は、耐久性や整備性もあるかもな)。
まあいい。
確認しておこう。
経済紙のブルームバーグが注目しているように、失敗が続いているS社のスターシップの開発は、外見上停滞している。
「試験の失敗が続いたとしても、スペースXがスターシップの開発を着実に前進させているとの印象を投資家に与えられるかどうかが、長期的な投資の成功や米航空宇宙局(NASA)との契約履行の成否を左右することになりそうだ。」(ブルームバーグ)
印象を与えられるかどうかは別にして、実際の開発が着実に行われることが重要だな。
次期V3は、ソフィスティケートされた設計で登場することが期待されている。
出て来るとしても、マイナートラブル程度で収まることが望ましい。
V4は、構造的にも推力的にも、格段の向上が必要だ(特に2段目)。
ここでトラブルが頻出することは、今から十分想定される。
「2段目の初期推力(tf):1,250(V1):1,600(V2&V3):2,700(V4)」
べらぼーめ・・・。
翻って、V2の現在、頻出するトラブルは、想定の範囲内と言えるのかもしれない。
ソフトウェアの開発では、新機能満載で先行するバージョンと、安定運用を目指したバージョンが交互に(リリース時期をずらして)登場する。
スターシップの開発を見ていると、アルファ版のV1、先行版(ベータ版?)のV2、初期安定板のV3といった感じだ。
V4が先行版になるのかどうかは知らないが、大規模な構造変更と出力増強を目指す中で、トラブルは避けられないだろう。
V4規模の安定板となるV5は、まだ見えていない。
が、そのプランは今鋭意策定中のはずだ。
浮沈子的には、あと2回の失敗は想定の範囲内だ。
V3に切り替われば解決されるはずの問題点を、今、洗い出すのがV2の役割だからな。
苦難の道は、しばらく続くことになる。
その失敗から、どれだけの成功の元を汲み取ることが出来るかが重要だ。
投資家やNASAを納得させるためには、見かけの成功(S社にとっては停滞と同義かも)ではなく、真の成功を示す必要がある。
V5への道は、イバラの道だが、困難であっても確実に繋がっている道を歩む必要があるだろう。
ファルコンズの開発陣の追加投入は、V2の既知のトラブルを抑制し、手戻りを抑制するための弥縫策と見ている。
失敗を確実に成功に繋げるための、健全な方策だ。
新たな失敗はウェルカムだが、手戻りは避けたい。
抜本的な改良はV3に委ね、建設的な失敗を積み重ねておきたいわけだ。
そうは言っても、耐熱タイル関係のテストは再突入してみなければ始まらんからな。
そこまで辿り着く間、ぼーっとしているわけにもいかないから、エンジンの再着火やダミーのスターリンクの放出も行う(これで躓くと、また蓋が閉まらなくなるという悩ましい話も・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
衛星のデプロイと軌道上での再着火は、ビジネス的には死活的に重要なテストだ。
これさえ出来れば、2段目を使い捨てモードで、耐熱タイルの試験を繰り返しながらスターリンク衛星を飛ばせることになるからな。
ひょっとしたら、初物買い目的で、自社事業以外の顧客が付くかもしれない(火星ミッションでは、イタリア宇宙庁がまんまと罠にハマったようです!)。
財務上のリスク軽減につながる。
NASAとの契約にしても、必ずしも再使用でなくても達成は可能だ。
2段目の再使用(軌道からの再突入)は簡単ではない。
それは、開発当初から最も困難な技術であると認識されている。
可能なら、V2の段階でその見極めをしておきたいところだ。
つーか、V2自体がそれを目的として投入されたとも言える。
肝心の再突入に1度も至っていないというのは、実に痛いところではあるな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スターシップ計画、ブロック3、そして火星の将来)
https://www.nasaspaceflight.com/2025/05/future-starship-block-3-mars/
記事は、英語版ウィキのリンクから見つけた。
「ブロック3、つまり次世代シップは、シップ39から始まる予定のようです。現在、このシップはスターファクトリー内で建造中です。」
つまり、ブロック2は、IFT-10で使用されるシップ37ともう1機(シップ38)が残されているだけというわけだ。
「このブロック3艦では、現在ブロック2を悩ませているすべての問題に対する恒久的な解決策が提示される可能性が高い。それに加え、ラプター2からラプター3への切り替えにより、ペイロード容量が40トン増加し、再利用可能重量は約100トン以上となる。200トンの再利用可能重量のラプターには9基のエンジンが搭載される見込みで、合計42基のエンジンが搭載されることになる。」
「ブロック3艦はすぐに9基のエンジンを搭載するのではなく、ラプター・バキューム(RVAC)エンジン3基とラプター・シー・レベル・センター(RC)エンジン3基の計6基で運用されます。追加のRVACエンジン3基は後日搭載される予定です。」
この記事を読むと、V3は実運用を想定した設計になっているようだな。
「宇宙船へのその他の変更点には、軌道上燃料補給用のドッキングシステムが含まれます。レンダリング画像によると、これはシンプルなプローブとドローグを組み合わせたシステムで、宇宙飛行やその他の用途で何度も使用されてきたものです。」
1段目のスーパーヘビーブースターも、搭載エンジンの変更に伴って様々な改良を受ける。
「ブロック3、すなわち次世代ブースターは、現在飛行中のものと比べて大幅な改良を受けます。高さは少し高くなりますが、その高さは新たに統合されたホットステージ前方ドームによって実現されます。」
「これにより、打ち上げ前に別途リングを設置する必要がなくなり、ホットステージリングを投棄して使用し直す必要もありません。」
そう、完全再使用を謳うからには、ホットステージリングの投棄は避けなければならない。
グリッドフィンや、エンジンの配置についても、ビミョーな変更が施される。
「フィンの数は4枚から3枚に減り、T字型に配置されています。左舷と右舷にフィンが1枚ずつ、そして艦の非タワー側、つまり耐熱シールド側にフィンが1枚ずつ配置されています。グリッドフィンのデザインも若干変更され、形状も異なります。」
「センターエンジンのクロックは現行のブースターとは異なります。現在、センターエンジンは120度間隔で対称に配置されています。ブロック3は108度、108度、140度間隔で配置され、非対称レイアウトとなります。」(足しても360度にならないんじゃね?。)
ラプター3についての記述もある。
「他のエンジンとの組み合わせは不可能です。SpaceXがStarshipのブロック3に移行すれば、すべてのエンジンはRaptor 3で駆動されることになります。 」
V4への言及はこれだけ。
「将来的にはスターシップをさらに延伸し、全長を142メートルにすることで、軌道への積載能力を高める計画だ。」
なんと、V3は火星に送り込まれることになるようだ。
「スターシップの次世代、ブロック 3 は、SpaceX が火星に行く道を切り開く予定」
よしてくれ・・・。
イタリアの計測機器は、こいつに積まれて火星軌道に送り込まれることになるんだろう。
正確なところは不明だが、火星への飛行時期とペイロード積載量等の関係が分かる記述(画像資料)もある。
・2026年:V3?:10トン:5機以上
・2028年から2029年:V4?:75トン:20機以上
・2030年から2031年:V5?:150トン:100機(有人バージョン含む)
・2033年:V6?:300トン:500機(火星版スターリンクの構築含む)
まあ、これがホントの絵に描いた餅ということだな。
浮沈子は、ぶっちゃけ、V3で最初期に火星を目指すこと自体に懐疑的だ。
実現するとしても、2030年辺りだろう(軌道上での燃料補給がネックだ)。
有人火星飛行については、実現可能性自体を疑っている。
壮大なマイルストーンだが、その前に軌道飛行やHLSでの月面着陸を実現しないとな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(SpaceX スターシップフライト10:期待できること)
https://www.teslarati.com/spacex-starship-flight-10-what-to-expect/
「SpaceXは、Starshipの信頼性を向上させることを目的として、ハードウェアと運用上の変更を実施しました。」
サブタイトルの通りかどうかは分からないが、IFT-10が成功を狙っていることは間違いない。
「・・・主力ロケット「ファルコン9」の開発チームの約2割が、半年間の予定でスターシップのプロジェクトに再配置」(ブログ本文初出の引用より:再掲)
配置転換には有効期限があり、予定では半年となっていることに注目だ。
これは、残る2回のV2の打ち上げと、せいぜいV3の初回程度を見越した期間だ。
V3の品質管理に問題がなければ解消される。
「分離後、ブースターは制御された反転とブーストバック噴射を試み、その後アメリカ湾沖合の着水地点に向かいます。SpaceXの投稿によると、通常着陸に使用される3基の中央エンジンのうち1基は意図的に停止され、エンジニアは予備エンジンで着陸操作を完了できるかどうかを評価します。」
「ブースターは最終段階で2基のエンジン構成に移行し、停止して落下する前に水面上で短時間ホバリングします。」
「上段ロケットは、8台のスターリンク・シミュレーターの展開や計画中のラプターエンジンの再点火など、複数の宇宙空間での目標達成を目指します。」
「いくつかの改良を加えた再突入システムの試験も継続します。耐熱タイルの一部は脆弱な部分を露出させるため撤去され、アクティブ冷却機能を備えたものを含む新しい金属タイル設計の試験も行われます。」
「キャッチフィッティングは、熱および構造性能を評価するために設置されており、タイルのライン調整により、フライト6で観察されたホットスポットに対処します。再突入プロファイルは、最大突入圧力でスターシップの後部フラップの構造限界を押し上げることが予想されます。」
今度こそ、成功裏に収めたいもんだな。
「これらのテストから得られる教訓は、次世代のスターシップとスーパーヘビーロケットの改良に不可欠」
今回のテストが想定通りに行われれば、V2による試験飛行はこれで最終回となるに違いない(未確認)。
次に行われるIFT-11は、2段目V3のデビューになる。
1段目(スーパーヘビーブースター)のテストは、故障時のバックアップの確認程度にとどまるが、2段目については制御落下まで持ち込めなければ耐熱関係のテストは行えないからな。
それに成功すれば、V3への扉が開かれることになる。
また失敗すれば、もう1度チャンスは残っている。
しかし、それはデッドエンドだ。
IFT-10は、ある意味、失敗が許されないミッションとなる。
ファルコンズからの配置転換は、S社の危機感を反映している。
未知のトラブルは避けられないが、既知の問題点は確実に潰しておきたい。
が、それはV3が軌道に乗るまでの間だ。
実際のところは分からないけど、NASA辺りからの圧力があったのかもしれない(未確認)。
まあいい。
実運用に供されるV3は、これはこれで新たな問題があるだろうからな。
特に、順調な開発とは言え、ラプター3エンジンのデビューとなる。
S社は、新たなエンジンとして1337(LEET)エンジンの開発に入っていると言われる。
まだ影も形もないけど、それが出来るまでの間、最後のラプターエンジンとしてスターシップを推進(文字通り)していかなければならない。
無事にデビューできるのか、それとも・・・。
墜落激突爆発炎上木っ端微塵を見たいわけじゃない(ホントかあ?)。
浮沈子は、いつも成功を願っている。
まあ、S社の場合、開発フェーズでの成功は停滞と同義だがな・・・。
(イーロン・マスク氏のスペースX、苦難続く「スターシップ」てこ入れ)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-08-21/T1ALGAGOYMTF00
「機体が6月の定期燃料補給テスト中に炎上したことを受け、イーロン・マスク氏率いる同社は支援部隊の投入を決断」
「この事故の直後、主力ロケット「ファルコン9」の開発チームの約2割が、半年間の予定でスターシップのプロジェクトに再配置された。」
完成度が高くなり、抜本的な改良は行われていないファルコンズ(9&ヘビー)の開発チームが投入されたことで、開発の初期段階にありバージョン2(ブロック2とも:以下V2)から、V3への移行期にあるスターシップにどれだけの貢献ができるかは不明だ。
が、このことは、経営陣が危機感を共有し、目に見えるリソースの投入という形で解決を図ろうとしている、企業として健全な姿を示している。
精神論とかじゃない(ここ、重要です!)。
「スペースXは今回の人員異動で、機体の信頼性や部品テストの精度を高め、スターシップ製造スピードの向上を図る。」(関係者の1人)
まあ、表面的にはありそうな理由だけど、浮沈子は額面通りには受け取れないな。
確かに、IFT-9のトラブルの原因は燃料ディフューザーの製品不良によるものだったと特定されているし、シップ36の試験台での爆発事故は窒素タンクの製品不良であったと言われている。
やれやれ・・・。
それらの問題は、「機体の信頼性や部品テストの精度を高め」ることで解決されることが期待される。
その一方で、「スターシップ製造スピードの向上」を図るためには、出来る限り製造プロセスを合理化して、省けるところを省いていく必要がある。
開発モードの中で、それらを同時に進行させることは極めて困難だ。
「設計の多くを同時に変更すれば、そこから波及する影響も積み重なっていく」「見落としが生じる可能性が高まり、試験飛行で壊滅的な失敗が起きるリスクが出てくる」(アメリカンエンタープライズ研究所(AEI)のトッド・ハリソン上級研究員(宇宙政策担当))
どうするのか。
2段目の現行モデル(V2)は、まだ2機残っていると言われる。
浮沈子が見るところ、S社はこの2機体を使って、相当追い込んだテストを行うつもりのようだ。
ぶっちゃけ、成功させることを目指してはいない(S社にとって、開発モードでの成功は、失敗とは言わないまでも停滞に等しいからな)。
新たなトラブルが発生するなら、今のうちに出し切ってしまいたい。
「スターシップの話を最初に始めたとき、人々は不可能だと思っていた。実際、社内ですら無理だといった考えもあった」(マスク氏)
浮沈子も、当初はそう考えていた。
スクラッチから開発された史上初のラプターエンジン(飛行した最初のフル・フロー・二段燃焼サイクルエンジン)をはじめ、ステンレス製の機体、電気制御の動翼など、新規開発案件満載だからな。
当初から、墜落激突爆発炎上木っ端微塵のオンパレードだ。
それが、如何にユニークな開発手法によるものと言われても、俄かには実現可能性を信じることは出来なかった。
それが一転したのは、IFT-2で、曲がりなりにもラプターの制御に成功し、ロケットとしての可能性を示した時だった。
「これなら行ける!」
(スターシップ飛行テスト2)
https://en.wikipedia.org/wiki/Starship_flight_test_2
「スターシップはスーパーヘビーブースターに搭載されたラプターエンジン33基すべての動力を得て離陸に成功し、分離段階を通過した。」
まあ、その後、ブースターは爆発炎上木っ端微塵、2段目もインド洋の藻屑と消えたけどな。
その後、1段目のメカジラへの着陸や2段目のインド洋への制御落下などの展開はあったが、それらは2回目の延長線上にある。
いずれにしても2回目の飛行を中継で見て、浮沈子は成功を確信した。
開発が順調にいくかどうかは別にして、打ち上げロケットとして成立する可能性を感じたわけだ。
2段目の軌道高度からの再突入については、使い捨て運用を行いながら同時並行で行うことも可能だ。
1段目は、既にファルコンズで実績があるからな。
つまり、ファルコンズを開発した時のように、稼ぎながら仕上げていくことが出来る。
これは、資金面でのリスクが軽減されることを意味する。
そのためにクリアされなければならない要素は何か。
1段目の確実な運用と、軌道投入までの2段目の運用を確立することに尽きる。
メディアは2段目の回収に注目しているようだが、それは後回しでいい。
1月のIFT-7以降、V2に切り替えて以降の打ち上げでは、1度も成功していない。
実験用テストベッドとしての位置付けのV2は、構造的にも追い込んだ設計をしたんだろう(未確認)。
その仇が出ているのかもな。
「設計の多くを同時に変更すれば、そこから波及する影響も積み重なっていく」「見落としが生じる可能性が高まり、試験飛行で壊滅的な失敗が起きるリスクが出てくる」(再掲)
それはある意味、想定の範囲内だ。
あと2回くらいは想定されているんだろう(V2の残り)。
既に、オリジナルのスターシップの設計陣は、V3にかかりきりのはずだ。
V2からのフィードバックを迅速に反映し、さらに次世代のスターシップの開発に繋げていかなければならない。
そう、既にV4(仮称)の話も出ている(画像参照)。
(SpaceXは、次の打ち上げが近づく中、過去2回のスターシップの失敗理由を明らかにした。)
https://arstechnica.com/space/2025/08/spacex-reveals-why-the-last-two-starships-failed-as-another-launch-draws-near/
・フライト9(V2のはず):71m(ブースター)+50.3m(シップ)=121m(端数、合ってません!。)
・ネクストジェネレーション(V3):72.3m+52.1m=124.4m
・フューチャースターシップ(V4):81m+61m=142m
(スペースXスターシップ:バージョン)
https://en.wikipedia.org/wiki/SpaceX_Starship#Versions
ここに添付されている表では、V2の高さは123.3mとかになっているけどな。
「ブロック2:123.1メートル(404フィート)」(上部右側の枠内の表示)
もうバラバラ・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
V4では、1段目も2段目も、V3より10m近く長く(高く)なっている。
抜本的な設計変更が行われることになる。
おそらく、V3はそれを行うための確認ステージということになるんだろう。
エンジンも、外観はシンプルなラプター3に換装される。
補器類への配管を鋳込んだ究極のフルフロー2段燃焼サイクルエンジンだ。
V4は究極のスターシップになるのか。
いやいや、そうではないだろう。
150mを超える高さのロケットが成立するのかどうかは知らないが、軌道上での推進剤ステーションを構築するためには、更にペイロード重量を増やす必要があるからな。
ラプターエンジンにも改良が施される可能性がある。
基本的にはエンジン単体当たりの推力の増強だな。
鋳込まれた配管経路の見直しや、減肉も施されるに違いない(未確認)。
ハイパワーと軽量化は、ロケットエンジンにとって絶対の正義だ(再使用エンジンの場合は、耐久性や整備性もあるかもな)。
まあいい。
確認しておこう。
経済紙のブルームバーグが注目しているように、失敗が続いているS社のスターシップの開発は、外見上停滞している。
「試験の失敗が続いたとしても、スペースXがスターシップの開発を着実に前進させているとの印象を投資家に与えられるかどうかが、長期的な投資の成功や米航空宇宙局(NASA)との契約履行の成否を左右することになりそうだ。」(ブルームバーグ)
印象を与えられるかどうかは別にして、実際の開発が着実に行われることが重要だな。
次期V3は、ソフィスティケートされた設計で登場することが期待されている。
出て来るとしても、マイナートラブル程度で収まることが望ましい。
V4は、構造的にも推力的にも、格段の向上が必要だ(特に2段目)。
ここでトラブルが頻出することは、今から十分想定される。
「2段目の初期推力(tf):1,250(V1):1,600(V2&V3):2,700(V4)」
べらぼーめ・・・。
翻って、V2の現在、頻出するトラブルは、想定の範囲内と言えるのかもしれない。
ソフトウェアの開発では、新機能満載で先行するバージョンと、安定運用を目指したバージョンが交互に(リリース時期をずらして)登場する。
スターシップの開発を見ていると、アルファ版のV1、先行版(ベータ版?)のV2、初期安定板のV3といった感じだ。
V4が先行版になるのかどうかは知らないが、大規模な構造変更と出力増強を目指す中で、トラブルは避けられないだろう。
V4規模の安定板となるV5は、まだ見えていない。
が、そのプランは今鋭意策定中のはずだ。
浮沈子的には、あと2回の失敗は想定の範囲内だ。
V3に切り替われば解決されるはずの問題点を、今、洗い出すのがV2の役割だからな。
苦難の道は、しばらく続くことになる。
その失敗から、どれだけの成功の元を汲み取ることが出来るかが重要だ。
投資家やNASAを納得させるためには、見かけの成功(S社にとっては停滞と同義かも)ではなく、真の成功を示す必要がある。
V5への道は、イバラの道だが、困難であっても確実に繋がっている道を歩む必要があるだろう。
ファルコンズの開発陣の追加投入は、V2の既知のトラブルを抑制し、手戻りを抑制するための弥縫策と見ている。
失敗を確実に成功に繋げるための、健全な方策だ。
新たな失敗はウェルカムだが、手戻りは避けたい。
抜本的な改良はV3に委ね、建設的な失敗を積み重ねておきたいわけだ。
そうは言っても、耐熱タイル関係のテストは再突入してみなければ始まらんからな。
そこまで辿り着く間、ぼーっとしているわけにもいかないから、エンジンの再着火やダミーのスターリンクの放出も行う(これで躓くと、また蓋が閉まらなくなるという悩ましい話も・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
衛星のデプロイと軌道上での再着火は、ビジネス的には死活的に重要なテストだ。
これさえ出来れば、2段目を使い捨てモードで、耐熱タイルの試験を繰り返しながらスターリンク衛星を飛ばせることになるからな。
ひょっとしたら、初物買い目的で、自社事業以外の顧客が付くかもしれない(火星ミッションでは、イタリア宇宙庁がまんまと罠にハマったようです!)。
財務上のリスク軽減につながる。
NASAとの契約にしても、必ずしも再使用でなくても達成は可能だ。
2段目の再使用(軌道からの再突入)は簡単ではない。
それは、開発当初から最も困難な技術であると認識されている。
可能なら、V2の段階でその見極めをしておきたいところだ。
つーか、V2自体がそれを目的として投入されたとも言える。
肝心の再突入に1度も至っていないというのは、実に痛いところではあるな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スターシップ計画、ブロック3、そして火星の将来)
https://www.nasaspaceflight.com/2025/05/future-starship-block-3-mars/
記事は、英語版ウィキのリンクから見つけた。
「ブロック3、つまり次世代シップは、シップ39から始まる予定のようです。現在、このシップはスターファクトリー内で建造中です。」
つまり、ブロック2は、IFT-10で使用されるシップ37ともう1機(シップ38)が残されているだけというわけだ。
「このブロック3艦では、現在ブロック2を悩ませているすべての問題に対する恒久的な解決策が提示される可能性が高い。それに加え、ラプター2からラプター3への切り替えにより、ペイロード容量が40トン増加し、再利用可能重量は約100トン以上となる。200トンの再利用可能重量のラプターには9基のエンジンが搭載される見込みで、合計42基のエンジンが搭載されることになる。」
「ブロック3艦はすぐに9基のエンジンを搭載するのではなく、ラプター・バキューム(RVAC)エンジン3基とラプター・シー・レベル・センター(RC)エンジン3基の計6基で運用されます。追加のRVACエンジン3基は後日搭載される予定です。」
この記事を読むと、V3は実運用を想定した設計になっているようだな。
「宇宙船へのその他の変更点には、軌道上燃料補給用のドッキングシステムが含まれます。レンダリング画像によると、これはシンプルなプローブとドローグを組み合わせたシステムで、宇宙飛行やその他の用途で何度も使用されてきたものです。」
1段目のスーパーヘビーブースターも、搭載エンジンの変更に伴って様々な改良を受ける。
「ブロック3、すなわち次世代ブースターは、現在飛行中のものと比べて大幅な改良を受けます。高さは少し高くなりますが、その高さは新たに統合されたホットステージ前方ドームによって実現されます。」
「これにより、打ち上げ前に別途リングを設置する必要がなくなり、ホットステージリングを投棄して使用し直す必要もありません。」
そう、完全再使用を謳うからには、ホットステージリングの投棄は避けなければならない。
グリッドフィンや、エンジンの配置についても、ビミョーな変更が施される。
「フィンの数は4枚から3枚に減り、T字型に配置されています。左舷と右舷にフィンが1枚ずつ、そして艦の非タワー側、つまり耐熱シールド側にフィンが1枚ずつ配置されています。グリッドフィンのデザインも若干変更され、形状も異なります。」
「センターエンジンのクロックは現行のブースターとは異なります。現在、センターエンジンは120度間隔で対称に配置されています。ブロック3は108度、108度、140度間隔で配置され、非対称レイアウトとなります。」(足しても360度にならないんじゃね?。)
ラプター3についての記述もある。
「他のエンジンとの組み合わせは不可能です。SpaceXがStarshipのブロック3に移行すれば、すべてのエンジンはRaptor 3で駆動されることになります。 」
V4への言及はこれだけ。
「将来的にはスターシップをさらに延伸し、全長を142メートルにすることで、軌道への積載能力を高める計画だ。」
なんと、V3は火星に送り込まれることになるようだ。
「スターシップの次世代、ブロック 3 は、SpaceX が火星に行く道を切り開く予定」
よしてくれ・・・。
イタリアの計測機器は、こいつに積まれて火星軌道に送り込まれることになるんだろう。
正確なところは不明だが、火星への飛行時期とペイロード積載量等の関係が分かる記述(画像資料)もある。
・2026年:V3?:10トン:5機以上
・2028年から2029年:V4?:75トン:20機以上
・2030年から2031年:V5?:150トン:100機(有人バージョン含む)
・2033年:V6?:300トン:500機(火星版スターリンクの構築含む)
まあ、これがホントの絵に描いた餅ということだな。
浮沈子は、ぶっちゃけ、V3で最初期に火星を目指すこと自体に懐疑的だ。
実現するとしても、2030年辺りだろう(軌道上での燃料補給がネックだ)。
有人火星飛行については、実現可能性自体を疑っている。
壮大なマイルストーンだが、その前に軌道飛行やHLSでの月面着陸を実現しないとな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(SpaceX スターシップフライト10:期待できること)
https://www.teslarati.com/spacex-starship-flight-10-what-to-expect/
「SpaceXは、Starshipの信頼性を向上させることを目的として、ハードウェアと運用上の変更を実施しました。」
サブタイトルの通りかどうかは分からないが、IFT-10が成功を狙っていることは間違いない。
「・・・主力ロケット「ファルコン9」の開発チームの約2割が、半年間の予定でスターシップのプロジェクトに再配置」(ブログ本文初出の引用より:再掲)
配置転換には有効期限があり、予定では半年となっていることに注目だ。
これは、残る2回のV2の打ち上げと、せいぜいV3の初回程度を見越した期間だ。
V3の品質管理に問題がなければ解消される。
「分離後、ブースターは制御された反転とブーストバック噴射を試み、その後アメリカ湾沖合の着水地点に向かいます。SpaceXの投稿によると、通常着陸に使用される3基の中央エンジンのうち1基は意図的に停止され、エンジニアは予備エンジンで着陸操作を完了できるかどうかを評価します。」
「ブースターは最終段階で2基のエンジン構成に移行し、停止して落下する前に水面上で短時間ホバリングします。」
「上段ロケットは、8台のスターリンク・シミュレーターの展開や計画中のラプターエンジンの再点火など、複数の宇宙空間での目標達成を目指します。」
「いくつかの改良を加えた再突入システムの試験も継続します。耐熱タイルの一部は脆弱な部分を露出させるため撤去され、アクティブ冷却機能を備えたものを含む新しい金属タイル設計の試験も行われます。」
「キャッチフィッティングは、熱および構造性能を評価するために設置されており、タイルのライン調整により、フライト6で観察されたホットスポットに対処します。再突入プロファイルは、最大突入圧力でスターシップの後部フラップの構造限界を押し上げることが予想されます。」
今度こそ、成功裏に収めたいもんだな。
「これらのテストから得られる教訓は、次世代のスターシップとスーパーヘビーロケットの改良に不可欠」
今回のテストが想定通りに行われれば、V2による試験飛行はこれで最終回となるに違いない(未確認)。
次に行われるIFT-11は、2段目V3のデビューになる。
1段目(スーパーヘビーブースター)のテストは、故障時のバックアップの確認程度にとどまるが、2段目については制御落下まで持ち込めなければ耐熱関係のテストは行えないからな。
それに成功すれば、V3への扉が開かれることになる。
また失敗すれば、もう1度チャンスは残っている。
しかし、それはデッドエンドだ。
IFT-10は、ある意味、失敗が許されないミッションとなる。
ファルコンズからの配置転換は、S社の危機感を反映している。
未知のトラブルは避けられないが、既知の問題点は確実に潰しておきたい。
が、それはV3が軌道に乗るまでの間だ。
実際のところは分からないけど、NASA辺りからの圧力があったのかもしれない(未確認)。
まあいい。
実運用に供されるV3は、これはこれで新たな問題があるだろうからな。
特に、順調な開発とは言え、ラプター3エンジンのデビューとなる。
S社は、新たなエンジンとして1337(LEET)エンジンの開発に入っていると言われる。
まだ影も形もないけど、それが出来るまでの間、最後のラプターエンジンとしてスターシップを推進(文字通り)していかなければならない。
無事にデビューできるのか、それとも・・・。
墜落激突爆発炎上木っ端微塵を見たいわけじゃない(ホントかあ?)。
浮沈子は、いつも成功を願っている。
まあ、S社の場合、開発フェーズでの成功は停滞と同義だがな・・・。


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