サイドマウント・フレーム2013年01月08日 01:34

サイドマウント・フレーム
サイドマウント・フレーム


いろいろ画像を漁ったり、既製品を調べたりしたが、イメージがいま一つピンと来ない。

形態は機能に従うというが、人の心に訴えかけてくるのも機能のうちである。

デザインの力というものだ。

日本人である浮沈子が作るのだから、どこかに「和」のテイストを入れたい。

ケースに「和」とか書くんじゃなくて、大和魂がこもった形を作りたい。

というわけで、辿りついたデザインの一つが、画像の「おむすび入れ」。

(白竹おむすび籠(小))
http://www.tenkachisei.jp/display/1608.html

樽とか、桶とか、籠とかで検索して、このデザインにピンときた。

インスピは、二酸化炭素の除去を行うにあたって、キャニスターの底に呼気を送り込むためのパイプが筒の外に飛び出している。

(Scrubber Design)
http://www.apdiving.com/rebreathers/components/scrubberdesign_pt2/

この細いパイプをカバーするというのが、インスピ3兄弟をサイドマウントにする際のネックの一つである。

ジャマじゃん!。

円筒形の中に全てを収めようとすると、直径が大きくなってしまう。ここの部分に切り欠きを入れると、強度が下がる。そこに、かまぼこ型のカバーを付けるとダサい。

この三角柱のデザインは、これらの欠点を見事にクリアして、パイプをカバーし、横にして置いた時に転がらないというメリットも生み出している。

構造的には、天地の三角形が必要だが、おむすびのように、角を丸くしておけば、カクカクした形にならずに嫌味もない。

細部の構造や、素材はこれから詰めるとして、概ねこんな形でいこう。

この形でサイドマウントにした場合、予期せぬ問題が発生するのではないかという漠たる不安はある。ハーネスへの固定がうまくいかないのではないか、バランスが悪くなるのではないか、酸素タンクと干渉するのではないか、などなど。

ウイスキーの入れ物(尻のポケットに入れる)でスキットルとかいうやつみたいに、体の線に沿った窪みがあるのが理想なんだろうが、そんなデザインは工作が難しいだろう。

(ウィスキー携帯ボトルについて)
http://oginoyama.web.fc2.com/iroiro/uisuki-botoru.htm

サイドマウントへの道のりは、まだまだ先が長い。

787で火災2013年01月08日 21:13

787で火災
787で火災


JALの787で、火災が発生した。

(ボストンでJALの787型機から発火 電気系統でトラブル相次ぐ)
http://www.j-cast.com/2013/01/08160548.html?p=all

詳細は、追って報道されると思われるが、気になるページを見つけた。

(B787ドリームライナー 電気系統のトラブル)
http://zip.2chan.net/6/res/1833635.htm

この板をたてた方は、なかなか造詣が深い。この中のURLを辿ると、以下のページが出た。

(米ボーイングの次世代主力旅客機「787」向けリチウムイオン電池システムを受注)
http://www.gs-yuasa.com/jp/nr_pdf/20050623.htm

補助動力と馬鹿にしてはいけない。現代の航空機は、電気がないと飛べないのだ。

もちろん、エンジンが回っている時はジェネレーターが回っているわけで、発電されているので問題ないが、エンジン停止後の電力供給は、外から貰うか電池で賄うかである。

空の上で、エンジンが止まった時にも、再起動したり計器を動かしたり、動翼を動かしたりしてハドソン川の奇跡を生む。

(USエアウェイズ1549便不時着水事故)
http://ja.wikipedia.org/wiki/US%E3%82%A8%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%BA1549%E4%BE%BF%E4%B8%8D%E6%99%82%E7%9D%80%E6%B0%B4%E4%BA%8B%E6%95%85

ま、このときは、エンジン回って発電してたらしいが。

リチウムイオン二次電池については、例によってこのページが詳しい。

(リチウムイオン二次電池)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3%E4%BA%8C%E6%AC%A1%E9%9B%BB%E6%B1%A0

航空機に搭載されるシステムである。当然、厳しい検査に合格した部品であったに違いない。

たまたまかもしれないが、この787というヤツは、テスト飛行の際にも火災を起こしている。

(米ボーイング、787ドリームライナーの電気系統を再設計へ)
http://jp.wsj.com/public/page/0_0_WJPP_7000-152817.html?mg=inert-wsj

いやはや、これからの航空機の受難を象徴する出来事である。

トヨタがリチウムイオン電池の採用に慎重だったのは、有名な話だが(浮沈子の初代プリウスは、確かニッケル水素か何かだった気がする)、最近はようやくリチウムイオンになったらしい。

エネルギー密度が高く、電解質に有機溶媒を使っている関係で、発火の危険を内在している。動的に充放電を監視しなければならない。

航空機にしても、自動車にしても、CCRにしても、最早メカニズムだけですむ時代ではなくなった。センサーやアクチュエイターの駆動には電気が必要だし、制御機構(単なるハード回路じゃなくて、ソフトウェアを咬ませてコンピューター化している)を動かすためにも不可欠だ。

クルマはガソリンで走るのです、というのは、ふるーいコマーシャルだが、もう、ガソリンだけで走ることはできない。エンジンに火花飛ばすだけでも、コイルと機械式デスビの時代ではないのだ。

電気を使う潜水器はいやだというなら、ダイコンも外すしかない。ライトも使うなよ!。SCRもご法度である。

もう、戻ることは出来ない(イントラは、OCに戻りたがっとりますが)。サイドマウントにしたければ、インスピの改造あるのみである。

そういえば、CR-P2はリチウム電池(一次電池)である。

放電するだけだから大丈夫だとは思う。電圧も低いし(1セル3V:2セル直列で6V)。

どうやら、この電池も変わる運命にあるらしい。アナログカメラの衰退で、購入が難しくなっているからだという。ソレノイドバルブの動力(たぶん電磁石)があるので、電圧を落とすには限界があるだろう。

マーク6みたいに、リチウムイオン電池になっちゃうのかあ(背中で火噴いたらどうしよう!)?。

せめて、2系統は確保して欲しい。

生きて還る。

これが、どんなダイビングにおいても、最低限守らなければならない、最も基本的で最も重要なスキルであり、ミッションである。

飛行機も、自動車も、目的地に安全に着いてこその性能である。全ての装備はそのためにある。

原因の究明と、徹底した対策が不可欠だ。