🚀スターシップ:不完全再使用2024年05月26日 08:07

スターシップ:不完全再使用


(スペースX、スターシップ3便の飛行から学んだことを詳細に説明、4便の打ち上げ目標日を6月5日に設定)
https://spaceflightnow.com/2024/05/25/spacex-details-learnings-from-starship-flight-3-sets-june-5-as-target-launch-date-for-flight-4/

「スーパーヘビーブースターがブーストバック燃焼を行った後、4分が経過する直前に、スペースXはスターシップの1回目の飛行と2回目の飛行の間に追加されたホットステージアダプターを投棄する予定」

「飛行の最終段階に向けてブースターの質量を減らすため」

これって、完全再使用ロケットとしては、画龍点睛を欠くことになるのではないか。

スーパーヘビーブースターの元々の着陸プログラムは、ホットステージアダプターなしの状態で開発されたはずだ。

IFT-4で、海面への制御された着陸(着水)を目指すということなら、まあ、捨てちゃうというのもアリかも知れないけど、それをスタンダードの手順として採用するわけにはいかないだろう。

2段目は、確かに使い捨てにする場合があるかも知れないけど、1段目の使い捨ては想定外だからな。

着陸の度にアダプターを捨てちまうというのはあり得ない選択だ。

じゃあ、自由落下してくるアダプターを、落下傘で減速させて海面回収するという選択はあるのか。

ファルコン9のフェアリングの回収は、それが6億円の価値があるから行っているわけで、ステンレスの「籠」構造物であるだけのホットステージアダプターには、それ程の価値はないだろう。

つまり、これがどういうことかと言えば、将来的にアダプター付けたまま着陸させることになるか、ホットステージ方式の分離を取りやめるかの2択になるということなわけだ。

浮沈子は、後者になると見ている。

ラプターのエンジン出力が十分大きければ、ペイロード重量を十分賄えるようになり、分離時のロスを許容できるのではないか。

年間で数千機以上の打ち上げを想定しているスターシップの構造は、シンプルかつ再使用の妨げにならないことが重要だ。

そもそも、2段目の点火で焼かれるアダプターは、構造強度が落ちるために、回収したとしても再使用はできないだろう(未確認)。

現状では回収する意味はなく、今回(IFT-4)のように、分離して捨てちまうのが正解だ。

が、それでは不完全再使用ロケットになっちまう。

うーん、ビミョーだ・・・。

まあいい。

S社がどういう見立てをするかは分からない。

が、分離投棄方式を継続するとも思えない。

重箱の隅を突っつくのがダイスキな浮沈子・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(超大型宇宙輸送システム「スターシップ」6月5日打上げ 4回目の飛行試験)
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1594864.html

「最終飛行フェーズでのブースター質量を減らすため、ブーストバック後、Super Heavyのホットステージ(燃焼中のエンジンセクション)を投棄する」

マジか!?。

エンジンセクション丸ごと投棄(しかも、「燃焼中」)だってえ!?。

そりゃあ、確かに重量は激減するだろうが、ランディングバーンはどーするんだあ?。

かんべんしてくれ・・・。

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