😼腰痛&風邪:体調不良の毎日 ― 2024年06月18日 11:29
腰痛&風邪:体調不良の毎日
数週間前から腰痛が発生していて、朝起きるのも辛く、それをいいことに筋トレをサボっていたら、余計ひどくなった気がする。
昨日、右肩の腱板炎の治療で整形外科を受診した際、腰痛についても申告。
さっそくレントゲン写真を撮ったら、浮沈子にも判読できるほどの異常が!。
先生、この背骨ところの出っ張りって、何ですか?。
「これは、骨棘(こつきょく)といいます。」
(骨棘とは?)
https://hosoki-seikotsuin.jp/blog/2647/
「骨棘とは骨の関節面(膝や肩)、筋肉の付着部(肘や踵)などに刺激が加わり続ける事によって骨が変性し棘(とげ)ができてしまった状態を指します。」
「この棘ができてしまうと少々厄介です。仮に炎症を抑えられたとしても、骨棘がまた引き金となり痛みがエンドレスに続いてしまう為、整形外科では手術をする方も珍しくありません。」
やれやれ・・・。
放っておいて治る病気ではないそうだが、痛みが間欠的に出ていること、年齢相応の変性が出ているレベルであることから、今回は保存的に経過を見るということで、腰に負担がかかる動作を避け、周囲の筋肉で支えられるように腰痛体操のパンフをもらって帰ってきた(即刻、ゴミ箱へ:そんなあ!)。
原因が分かったことで少しは安心したが、ある意味で時限爆弾を抱えていることになるわけで、ダイビングにも制限がかかるだろうな(ダブルタンクはムリポか)。
まあいい。
また、先週から風邪もひきこんでいて、今日は雨が降っていることもあり、免疫を高めるための栄養補給と休養(=食っちゃ寝!)に専念する(当然フィットネスはサボリ:雨の日は、基本的に行かない)。
体重は70kg辺りに張り付いたまま、微動だにしない(いつの間に・・・)。
ウェットスーツが着られなくなるという、最悪の事態を避けるためにも、あと5kgは落としておかないと夏が迎えられない(そういうことかあ?)。
さて、そろそろ傘をさして、爆食の元でも買い出しに行こうかな・・・。
数週間前から腰痛が発生していて、朝起きるのも辛く、それをいいことに筋トレをサボっていたら、余計ひどくなった気がする。
昨日、右肩の腱板炎の治療で整形外科を受診した際、腰痛についても申告。
さっそくレントゲン写真を撮ったら、浮沈子にも判読できるほどの異常が!。
先生、この背骨ところの出っ張りって、何ですか?。
「これは、骨棘(こつきょく)といいます。」
(骨棘とは?)
https://hosoki-seikotsuin.jp/blog/2647/
「骨棘とは骨の関節面(膝や肩)、筋肉の付着部(肘や踵)などに刺激が加わり続ける事によって骨が変性し棘(とげ)ができてしまった状態を指します。」
「この棘ができてしまうと少々厄介です。仮に炎症を抑えられたとしても、骨棘がまた引き金となり痛みがエンドレスに続いてしまう為、整形外科では手術をする方も珍しくありません。」
やれやれ・・・。
放っておいて治る病気ではないそうだが、痛みが間欠的に出ていること、年齢相応の変性が出ているレベルであることから、今回は保存的に経過を見るということで、腰に負担がかかる動作を避け、周囲の筋肉で支えられるように腰痛体操のパンフをもらって帰ってきた(即刻、ゴミ箱へ:そんなあ!)。
原因が分かったことで少しは安心したが、ある意味で時限爆弾を抱えていることになるわけで、ダイビングにも制限がかかるだろうな(ダブルタンクはムリポか)。
まあいい。
また、先週から風邪もひきこんでいて、今日は雨が降っていることもあり、免疫を高めるための栄養補給と休養(=食っちゃ寝!)に専念する(当然フィットネスはサボリ:雨の日は、基本的に行かない)。
体重は70kg辺りに張り付いたまま、微動だにしない(いつの間に・・・)。
ウェットスーツが着られなくなるという、最悪の事態を避けるためにも、あと5kgは落としておかないと夏が迎えられない(そういうことかあ?)。
さて、そろそろ傘をさして、爆食の元でも買い出しに行こうかな・・・。
😼欧州大戦争:停戦の条件 ― 2024年06月18日 19:10
欧州大戦争:停戦の条件
(プーチン氏、ウクライナに「最後通告」 NATO加盟撤回や4州割譲要求)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DX5Y5FGRGJKRFG72SRH3S2SB64-2024-06-14/
「ウクライナ東・南部のドネツク、ルガンスク、ヘルソン、ザポロジエ4州からのウクライナ軍の完全撤退」
「ウクライナの非武装化や西側諸国による対ロシア制裁解除」
「ウクライナがこうした決定の用意があると発表し、実際に撤退を開始し、NATO加盟計画を放棄すると正式に表明すれば、われわれは直ち停戦命令を出し、交渉を開始する」
「これまでで最も詳細な条件を提示」
浮沈子の記憶が確かならば、ついこの間、プーチンは現在の占領地でいいって言ってなかったっけえ?。
「演説はスイスで15━16日に開催される「ウクライナ平和サミット」の前夜に行われた。」
平和サミットに招待されなかった腹いせに、少し釣り上げてきたのかもしれない(そうなのかあ?)。
ハルキウ北部の侵入で稼いだ分はどうするんだろうな(ボルチャンスクで、一部包囲されちゃってる!)。
まあ、どうでもいいんですが。
「われわれは具体的で真の和平提案を行っている」(プーチン大統領)
「ウクライナや西側諸国がこれまで通り拒否すれば、流血の継続に対する政治的、道義的責任は彼らにある」
戦場での優位を背景とした、実にロシア寄りの提案だな。
もちろん、ウクライナ当局や西側は猛反発だ。
「過去のメッセージと何ら変わらない最後通告のメッセージだ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「ばかげている」「ウクライナに敗北を認めるよう提案している」(ポドリャク大統領府顧問)
「プーチン氏はウクライナに対し、平和をもたらすために何をすべきかを命じる立場にない」(オースティン米国防長官)
まあ、米国も同様の立場だと思うんだがな(戦争当事国じゃないから、和平交渉に条件付けたりはできないだろう)。
オースチンの反応は、この戦争の本当の当事者が誰なのかを図らずも示したことになる。
まあいい。
(プーチン大統領、ウクライナ停戦の条件を示す 「最後通告」とウクライナ反発)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4nn07p5ke6o
「プーチン大統領はこの日、ロシアが各国に派遣する大使をモスクワに集めた会議で発言。」
「ロシア軍の進撃を止めさせるには、NATO加盟をウクライナが正式にあきらめる必要がある」
「一連の発言は、最後通告だ。ヒトラーが『チェコスロヴァキアの一部をよこせ、そうすればここで打ち止めにする』と言ったのと同じことだ」(ゼレンスキー大統領)
ゼレンスキーの認識はおそらく正しい。
ロシアは、ウクライナで留まることはない。
欧州は確実にターゲットに入っている。
「プーチン氏の提案は「誠意あるものではない」」(NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長)
プーチンが誠意を示すということは、「いや、うちはウクラナだけじゃなくて、おたくのところも狙ってるんですよ!」と明かすことだからな(しかも核兵器で!)。
ありえねー・・・。
「ウクライナ和平を協議するこの首脳会議が始まるのを前に、会議の評価を落とすことを意図したタイミングでの発言」(カーネギー国際平和財団ロシアユーラシア・センターのロシア研究者、タティアナ・スタノワヤ氏)
「譲歩の余地を示さずに「最大限」の要求をしている内容」
欧州大戦争の準備を進めているロシアとしては、最低限の要求をしていると思うんだがな。
ウクライナ軍の指揮権をよこせとか、ロシアの属国になれとか、EU加盟は認めないとか、そういう話は出ていない。
欧州大戦争に向けて、ロシアの戦略に協力しろとか、ベラルーシと一緒になって対NATOの軍事演習に参加しろとも言ってない。
そもそも、譲歩の余地がない条件が最大の要求だというのは、論理矛盾だろう。
まあ、あるとすれば、先にも触れたように、現在の前線の位置で支配地域を確定するという程度か。
非武装化や、EU加盟(元々反対していない)については、従来から柔軟な姿勢を見せている(国境警備等は認めるとかあ?)。
今回も、限られた演説の中では触れられていない。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地で、どのような統治が行われようと知ったことではない。
ウクライナだって、停戦の条件を示している。
「ゼレンスキー大統領は以前から、クリミアを含むウクライナの全領土からロシアが撤退するまで、ウクライナはモスクワと交渉しないと繰り返している。」
双方の溝は深い。
そもそも、プーチンとは交渉しないとまで言ってるからな。
ポストプーチンは、メドベージェフといわれているけど、そっちの方がヤバい気がしてるんだがな(就任早々、核兵器の発射ボタンに指がかかりそうだ・・・)。
いずれにしても、あと10年くらいは先の話になるだろう(そうなのかあ?)。
その頃の戦況がどうなっているかは分からない。
「G7サミットの傍ら、アメリカとウクライナは10年間の二国間安全保障協定にも調印。ウクライナ政府はこれを「歴史的」な合意と歓迎した。」
ベラルーシのルカシェンコは、しばらく前にウクライナに対して和平交渉を促してたからな。
「国家としての存続が危ぶまれる事態になる前に」とかなんとか、脅し文句付けてたけどな。
浮沈子は、それはクレムリンの代弁者としてではなく(もちろん、その意味合いは大きいでしょうけど)、隣国であり、ロシアの属国である立場からの誠意ある忠告に違いないと感じた。
多ければ30か国程度にはなるといわれている2国間の安全保障協定は、政治的に表明されている支援を文書化した程度に過ぎない。
NATOのような、集団安全保障を担保するものではないのだ。
ロシアの欧州制覇に対する決意は固いだろう。
時間軸としては、かなり引き延ばされる可能性もあるけど、そのための体制固めは着々と進んでいるように見える。
プーチンは、自分の政権時代だけでは終わらないことをよく分かっている。
20年とか、もっと長い時間軸で準備を整えている。
ポストプーチンの時代は、欧州大戦争の最中だ。
ロシア側としては、北極海から黒海に至る長大な戦線を縮小して、効果的な戦闘を継続するために、ウクライナ戦線を凍結するという意味では、タイミング的に悪くない。
ウクライナは、今よりもいい条件を引き出すことが出来るかもしれない。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ軍は領土を明けたして時間を稼ぎ、ロシア軍は兵站攻撃を強化)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-forces-vacate-territory-to-buy-time-while-russian-forces-step-up-logistical-attacks/
「時間はウクライナに有利に働くだろう。少しだけ領土を明け渡せば時間を稼ぐことができ、年末までに新しい利点を手に入れることができる」(Janesのアナリスト)
「新しい利点」ちゃ、何なんだあ?。
ちょっと気になったので、APの元記事を当たった。
(ウクライナは西側諸国の新たな弾薬が前線に到着するのを待ちながら柔軟な防衛策を講じている)
https://apnews.com/article/ukraine-russia-war-offensive-aid-16e276766b7100485fe97b674700ac6c
「時間はウクライナに有利に働いており、これがゴムバンドの原理だ。少し領土を譲れば少し時間を稼げる。そして今年末までに、ウクライナはかつてないほどの優位性を得るだろう」(軍事情報シンクタンク、IHSジェーンズのアナリスト、ディラン・リー・ラーク氏)
うーん、そうなのかあ?。
昨年の秋に、兵員の枯渇とガザ紛争をきっかけとした砲弾不足に伴う反転攻勢の崩壊後、米国支援の長い中断を経てウクライナ軍は窮地に陥った。
ロシア軍は、この機会を捉えて昨年のバフムトに次いで、アウディーイウカを攻略した。
5月には、ハルキウ北部から新たな侵入を果たし、今月には一時的にスムイ州への侵入も試みている(そっちは撤退したようですが)。
絶体絶命と思われた状況を、ウクライナ軍は見事に立て直し、米国の援助再開や西側供与兵器によるハルキウ北部への越境攻撃の承認の効果もあって、現在(6月中旬)は安定した状況に落ち着いている(そうなのかあ?)。
記事にあるように、ウクライナは時間を味方につけたようにも見える。
少なくとも、最悪な状況は脱した。
その代わり、「時間」は貴重な代償を要求してきた。
領土だ。
ウクライナが消費できる限りある貴重なリソースだが、兵士や弾薬の損耗を抑え、西側の支援が整うまでの時間を稼ぐことが出来る。
しかし、それがもたらすのは「かつてないほどの優位性」なのか。
ドンパチは、相手のある行為だ。
ロシア軍は、「領土」という果実を得るために、莫大な投資を続けている。
人的にも物的にも、西側には到底受け入れ難い犠牲を払い続けている。
にわかには理解し難い状況は、ウクライナに対するプーチンの個人的な動機と思われているけど、ソ連崩壊後のロシアにとっては、自国の存続を賭けた「大祖国戦争」に違いない。
ウクライナ軍前総司令官のザルジニーは、昨年、そのことを述懐している。
ロシアがウクライナを諦めることはない。
ウクライナが時間を味方につけて、短期的に相対的な優位性を獲得することが出来たとしても、長期的な展望を描けるわけではない。
(ウクライナ軍、武器到着までの時間を稼ぐため「ゴムバンド」戦略を採用 - AP)
https://newsukraine.rbc.ua/news/ukrainian-military-uses-elastic-band-strategy-1718459735.html
「ウクライナ人の大多数(51%)は、ウクライナは1991年の国境までの領土全体を解放するまで戦うべきだと考えている。さらに12%は、2022年2月以降に失われた領土の解放まで戦うことが重要であると述べた。」
51パーセントが「大多数」かどうかはともかく、現ゼレンスキー政権が、クリミアを含めた全領土の奪還をあくまでも目指していることに変わりはない。
しかし、少し時間軸を長くとれば、ロシアにとっては失われたかつての「領土」を奪還し、西側の攻勢を跳ねのける祖国防衛戦争なわけだ。
やれやれ・・・。
未来を予測することはできないが、未来を創ることはできる。
短期的、局地的な戦況が、それを左右することはないだろうが、状況としては無視できない。
国家としてのウクライナが崩壊すれば、西側の支援も行き場を失う。
ロシアは、まさにそれを狙っているわけで、戦場の趨勢はともかく、ウクライナを存続させること自体が重要になってくる。
兵器や砲弾は、まあ、理屈の上ではいくらでも補うことは可能だろうが、兵士はそうはいかない。
それは、西側が直接参戦したとしても同じだ。
ロシアだって、同じはずだがな。
兵士は畑でとれるらしいが、その畑にも限りはある。
短期的にはロシアの兵力増強はうまく回っているが、10年経てば同じことのような気もする。
クロノス(時の神)は、誰の味方にもならないのではないか。
祖国を守り、国を栄えさせたいという気概を持ち続けることだけが未来を創る。
お互い様だからな。
隣国においては、それは時に戦争になる。
未来を創るのも大変だ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ「平和サミット」閉幕、グローバルサウスの支持獲得ならず)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-06-16/SF6DHCT1UM0W00
「主催者が配布したリストによれば、会議に参加した計100余りの国・機関のうち、共同声明に署名したのは84にとどまった。」
「ウクライナ当局者はロシアを孤立させるためにはBRICS諸国の取り込みが不可欠と考えていたが、今回の会議に中国は不参加で、オブザーバーとして参加したブラジルも共同声明に署名しなかった。」
ロシアに政治的圧力をかけ、ウクライナからの撤退を促す(それが可能かどうかは別として)国際会議だが、初開催としては上出来ではないのか。
浮沈子は、50か国も集まれば上等と考えていたけど、倍近い参加を得て大成功を謳ってもおかしくはない。
主たる議題を絞り、原発の安全、食料安保、捕虜交換などの比較的合意しやすい項目に留めたとはいえ(それでも、中身を詰めていけばシビアな話にはなるでしょうけど)、それが参加国の増加と大部分の参加国の合意を取り付けることに結びついている。
ウクライナ応援団を糾合する目的は果たしている。
大成功だろう!?。
文句を付けたり、反対したりする国はどんな会合でもあるからな。
そもそも、世界の多くの国が参加していない。
国連の加盟国は197か国といわれている。
ざっくり、過半数は不参加だ。
ちゃんと集計していないけど、中国(不参加)やインド(不同意)、ブラジル(オブザーバー参加)などがいるわけで、世界の人口で見ても、おそらく過半数を占める国々が同意していない。
しかしなあ、こういうのは多数決じゃないからな。
義理と人情と経済その他で縛り付けられている以上、賛成せざるを得ない国もあれば(我が国とかあ?)、反対せざるを得ない国もあるに違いない。
数の問題ではないだろうが、しかし、支持を表明する国々が多数あるという事実は重要だ。
参加したうえで不同意だった国々があったことは、それほど大きな問題じゃない気もする。
・メキシコ
・コロンビア
・リビア
・南アフリカ
・サウジアラビア
・アラブ首長国連邦
・アルメニア
・インド
・インドネシア
・タイ
・ブラジル(オブザーバー)
サウジの参加については、別記事が上がっている。
(ゼレンスキー大統領はなぜ対中批難を引っ込めたのか? ウクライナ戦争和平案を巡り)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/579e120ba0f51cf3384ad9463fbddb948fa72557
「中国がイランとサウジアラビアを和解させてからは、サウジアラビアの中国への接近が激しくなっている。そこでゼレンスキーは6月12日にサウジアラビアを訪問しムハンマド皇太子と会談しているのだ。スイスで開催するウクライナ平和サミットへの参加を呼びかけたが、どうやらムハンマド皇太子は断ったようだ。」
「平和サミットは首脳級が参加することになっているが、ムハンマド皇太子は結局参加せず、義理のように外相を参加させてお茶を濁した。」
「それもそのはず、5月31日には北京で中国・アラブ諸国協力フォーラム第10回閣僚級会議が開催され、父親の病気で出席できなかったムハンマド皇太子の代わりに外相が出席し、王毅と会談したばかり」
「さらに6月10-11日にロシアで開催されたBRICS外相会議にも二人は揃って出席」
「中国&ブラジルが提唱している和平案にサウジアラビアは賛同」
「むしろ、ゼレンスキーに、あのような対中批判などすべきではないと説教した可能性」
まあ、その辺は何とも言えないけど、サウジが、少なくとも政治的には、積極的なウクライナ支援に回る公算は低かったわけだ。
この記事には、「中国&ブラジル和平案」とやらも示されている。
「6項目コンセンサス」
1.すべての関係者に対し、緊張緩和の「3つの原則」、すなわち、「戦場の拡大禁止、戦闘激化の禁止、戦争を煽ることを禁止」を遵守するよう呼びかける。
2.対話と交渉がウクライナ危機から抜け出す唯一の実行可能な方法であると信じる。 当事者は、直接対話を再開するための条件を整備し、全面的な停戦に達するまで緊張緩和を促進すべきである。中国とブラジルは、「ロシアとウクライナ双方が認め、各方面が平等に参加し、すべての和平案について公正な議論を行えるような」国際平和会議を適切な時期に開催することを支持する。
3.より大規模な人道危機の発生を未然に防ぐため、関連分野における人道支援を強化すべきである。 民間人や民間施設への攻撃は避けるべきであり、女性、子供、戦争捕虜などの民間人は保護されるべきである。 紛争当事者間の捕虜交換を支援する。
4.大量破壊兵器、特に核兵器、化学兵器、生物兵器の使用に反対する。 核拡散を防止し、核危機を回避するために可能な限りの努力をする。
5.原子力発電所やその他の平和的な原子力施設への攻撃に反対する。 すべての当事者は、原子力安全条約などの国際法を遵守し、人為的な原子力事故を断固として回避すべきである。
6.世界の分断と閉鎖的な政治的または経済的ブロックの形成に反対する。世界の産業チェーンとサプライチェーンの安定を維持するために、エネルギー、通貨、金融、貿易、食料安全保障、石油・ガスパイプライン、光海底ケーブル、電力・エネルギー施設、光ファイバーネットワークなどの重要インフラの安全保障に関する国際協力を強化することを求める。
ドンパチの強度を下げ、潜在的脅威(原発などへの攻撃や大量破壊兵器の使用)を抑制、インフラ&サプライチェーンの持続性維持を図ることにより、外交努力によって解決可能な環境を整えるという、毒にも薬にもならない無難な提案だ(そうなのかあ?)。
(ウクライナ平和サミット、共同声明採択 新興国など署名見送り)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ZCY7Q2VI3ZKF3AIJXGJRI3G3FE-2024-06-16/
「次回サミットを巡っては、候補地の一つとみられていたサウジアラビアを含め開催を申し出る国はなかった。サウジのファイサル外相は和平プロセスを支援する用意があるとしつつ、実行可能な解決策は「困難な妥協」にかかっていると述べた。」
うーん、なかなか含蓄が深い気がする。
次回の平和サミットが、いつどこで行われるかは不明だ。
(次の平和サミットは「数カ月以内」 ゼレンスキー氏、候補国と協議)
https://www.asahi.com/articles/ASS6J6HHWS6JUHBI018M.html
「2回目の「平和サミット」を数カ月以内に開く意向を明かした。開催候補地として、すでに複数の国と協議を始めた」
ふつー、こういう持続性を求められる会合というのは、少なくとも次回、できれば次の次くらいまでの会合の合意を事前に取り付け、会合終了時には、それを発表することで勢いをつけるというのが慣例だ。
数か月以内ということは、場合によっては、米国大統領選挙の直前ということになる。
んな、政治的リスクが高い会合を、そんなセンシティブな時期に開催してどーする!?。
つまり、現段階で開催候補国や主催国との合意が取れていないということは、第2回の開催自体に暗雲が漂っているということなわけだ(そうなのかあ?)。
今回棚上げにした項目は、どれも多数の合意を得ることが困難ということで見送られたわけだから、次回開催でこれらの項目が議題として取り上げられることになれば、参加国、共同声明の合意国は減少するリスクがある。
開催国や主催国は、そういう状況の中で、あらかじめババを引くことが分かっているリスクを取らなければならない。
ロシアは次回も招待されないだろうし、中国の欠席も変わらないだろう。
トルコやサウジの参加も怪しいし(今回は閣僚級の参加)、ブラジル(今回はオブザーバー参加)もどうなるかはビミョーだ。
浮沈子は、こういう不人気な時こそ、我が国が手を挙げて火中の栗を拾うべきだろうと思うんだがな。
外交的成果というのは、参加国の多さや合意を採択した国の数だけでは推し量れない。
ドンパチではなく、外交交渉で解決すべきという意思を表明する場として機能するだけでも、十分意義がある。
それは、必ずしもウクライナにとって100パーセント満足な話になるかどうかは分からない。
交渉というのは、双方に譲り合いがなければ成立しない行為だ。
それを放棄して、相手を排除し、自分に都合がいい話だけして手柄を自慢しても、何の役にも立たないだろう。
サウジの発言にある「困難な妥協」は、ロシア、ウクライナ双方に求められる。
そこでは、「正義」という物差しは、とりあえず棚上げされる。
それを振りかざし続ける限り、「交渉」での解決には至らない。
ラブロフが言い放ったように、戦場でケリをつけるという外交の放棄にも等しい話に陥るだけだ。
領土の一体性を維持しながら、現状の支配地域を反映させるなんてことが出来るんだろうか?。
浮沈子にはよく分からないが、統治の手法には様々な方法があるだろうから、その辺は知恵の出しようだろう。
NATOの加盟についても、それに代わる安全保障の枠組みを設けることで、ロシアの妥協を引き出すことだってできるかもしれない(トルコが地域安全保障を模索しているようですが)。
ウクライナ側の頑なな姿勢を変えることは困難だろうが、それを行わない限り交渉は始まらない。
だらだらとした現在の戦況が続く限り、解決の道筋は見えてこない。
交渉しないことが目的の平和サミットに見える。
戦闘の継続を支持するようなサミットに、何の意義があるというのか(ドンパチを継続する意義はあるでしょうが:なんか、ロシアの言い分みたいに聞こえるけどな)。
それでも、やらないよりはやった方がいい。
参加国が減ったり、同意国が減ったりしても、それはそれで仕方ない。
同意困難な事項への取り組みを避けずに、話し合いを続ける姿勢が重要だ。
もちろん、中国やブラジルが模索する、「あちら側主催」のサミットの開催だってかまわない。
開催のプロセスの中で繰り広げられる権謀術数は、外交の日常茶飯事だろう。
その過程の中で、実現可能な道筋が見えてくるかもしれない。
一番マズいのは、交渉の努力自体を放棄してしまうことだろうな。
成果が上がろうがなかろうが、続けることに意義がある(なんか、ダイエットの話に似ているような気も・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
日本は、開催国に手を上げるだろうか・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(保管核兵器の配備協議 英紙にNATO事務総長「問題を協議する必要」)
https://www.sankei.com/article/20240618-T3U4KZS3OZPA5J5KH5C7K3MNYY/
「NATOが保管している核兵器を配備に回すことを協議している」(北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長)
こういう文脈で公表される場合、既に協議の段階は終わっていて、実際に配備されている可能性が高い(未確認)。
「核兵器が「究極の安全保障」だ」
「NATOの核抑止力が効果的だと明確に伝える必要がある」
まあ、妥当な話とは思うけど、威勢のよさだけではNATO事務総長は務まらない。
(ロシア、NATO核配備巡る発言批判 「緊張拡大」)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Z4X2AERVRNNINA75RSJUOLXJUM-2024-06-17/
「ペスコフ報道官は、これについて、ウクライナ紛争で核兵器による威嚇やその使用は認められないとしたウクライナ平和サミットの声明と矛盾しているようだと指摘」
あーあ、せっかくの平和サミットの成果を踏みにじり、台無しにしちまったわけだ(そうなのかあ?)。
「F16戦闘機からF35戦闘機への更新のほか、欧州に配備されている兵器の近代化などを含むNATOの核抑止力の近代化に言及したもので、目新しいものではなかった」(米国を訪問しているストルテンベルグ事務総長:自身の発言について「弁明」)
核兵器を蔵出していることは確かだろう(未確認)。
F-16もそうだけど、F-35も核兵器を搭載可能であることは間違いない。
(ロッキード・マーティン F-35 ライトニング II)
https://en.wikipedia.org/wiki/Lockheed_Martin_F-35_Lightning_II#Specifications_(F-35A)
「仕様(F-35A):武装:爆弾」
「B61 mod 12核爆弾」
だたし、注意すべき点がある。
(B61核爆弾:B61 Mod 12)
https://en.wikipedia.org/wiki/B61_nuclear_bomb#B61_Mod_12
「F-16とパナビアトルネード航空機は、電子的な違いにより新しい爆弾とインターフェースできないが、F-35を購入するNATO諸国はそれを活用できるだろう。」
つまり、F-16から更新されるF-35に搭載される核爆弾は、別物だということなわけだ。
蔵出しされている爆弾がどっちなのかは知らないが、仮にMod11な場合、その爆弾がウクライナに供与されない保証はどこにもない(そうなのかあ?)。
ロシアから見れば、F-16とB61Mod11は繋がっている。
まあいい。
NATOは、核戦争の準備を始めた。
F-16のウクライナへの供与は、疑心暗鬼になっているロシアには核兵器の供与と同義だし、欧州がF-16をF-35に更新することは欧州自身の核攻撃力の増加とみなされる。
Mod12(50キロトン)はMod11(400キロトン)に比べて弾頭の破壊力自体は小さいが、命中精度が高まっている(110〜170メートルの精度→30メートルの精度)ことから、より効果的な運用が可能と見られている。
ちなみに、広島に投下されたリトルボーイは16キロトンといわれている。
一発で、都市を壊滅させる十分過ぎる強度があるわけで、戦術核兵器としては、とてもとても使いきれない。
んなのを、蔵出しして配備してどーする!?。
NATO事務総長の米国での発言は、浮沈子的には、事態の収束に役立つどころか逆効果な気がするんだがな。
まあ、どうでもいいんですが。
NATOは、事実上、欧州大戦争の準備を進めている。
慌てて火消しに走っているのは、ついうっかり、それを認めちまったからだ(そうなのかあ?)。
欧州大戦争は、人類史上初の核戦争になる。
戦術核はもちろん、戦略核兵器も躊躇なく投入され、戦線の西も東も大変なことになる。
実戦配備された西側の核兵器が、どういう基準で使われるのかは知らない。
常識的な感覚では、開戦当初の小競り合いでは使われないと思われるけど、実際にどうなるかは蓋を開けてみなければ分からない。
パンドラの箱をどちらが開けるのか、そして、そこから何が飛び出してくるのか。
あんま、開けてみて欲しいとは思わんけどな・・・。
(プーチン氏、ウクライナに「最後通告」 NATO加盟撤回や4州割譲要求)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/DX5Y5FGRGJKRFG72SRH3S2SB64-2024-06-14/
「ウクライナ東・南部のドネツク、ルガンスク、ヘルソン、ザポロジエ4州からのウクライナ軍の完全撤退」
「ウクライナの非武装化や西側諸国による対ロシア制裁解除」
「ウクライナがこうした決定の用意があると発表し、実際に撤退を開始し、NATO加盟計画を放棄すると正式に表明すれば、われわれは直ち停戦命令を出し、交渉を開始する」
「これまでで最も詳細な条件を提示」
浮沈子の記憶が確かならば、ついこの間、プーチンは現在の占領地でいいって言ってなかったっけえ?。
「演説はスイスで15━16日に開催される「ウクライナ平和サミット」の前夜に行われた。」
平和サミットに招待されなかった腹いせに、少し釣り上げてきたのかもしれない(そうなのかあ?)。
ハルキウ北部の侵入で稼いだ分はどうするんだろうな(ボルチャンスクで、一部包囲されちゃってる!)。
まあ、どうでもいいんですが。
「われわれは具体的で真の和平提案を行っている」(プーチン大統領)
「ウクライナや西側諸国がこれまで通り拒否すれば、流血の継続に対する政治的、道義的責任は彼らにある」
戦場での優位を背景とした、実にロシア寄りの提案だな。
もちろん、ウクライナ当局や西側は猛反発だ。
「過去のメッセージと何ら変わらない最後通告のメッセージだ」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
「ばかげている」「ウクライナに敗北を認めるよう提案している」(ポドリャク大統領府顧問)
「プーチン氏はウクライナに対し、平和をもたらすために何をすべきかを命じる立場にない」(オースティン米国防長官)
まあ、米国も同様の立場だと思うんだがな(戦争当事国じゃないから、和平交渉に条件付けたりはできないだろう)。
オースチンの反応は、この戦争の本当の当事者が誰なのかを図らずも示したことになる。
まあいい。
(プーチン大統領、ウクライナ停戦の条件を示す 「最後通告」とウクライナ反発)
https://www.bbc.com/japanese/articles/c4nn07p5ke6o
「プーチン大統領はこの日、ロシアが各国に派遣する大使をモスクワに集めた会議で発言。」
「ロシア軍の進撃を止めさせるには、NATO加盟をウクライナが正式にあきらめる必要がある」
「一連の発言は、最後通告だ。ヒトラーが『チェコスロヴァキアの一部をよこせ、そうすればここで打ち止めにする』と言ったのと同じことだ」(ゼレンスキー大統領)
ゼレンスキーの認識はおそらく正しい。
ロシアは、ウクライナで留まることはない。
欧州は確実にターゲットに入っている。
「プーチン氏の提案は「誠意あるものではない」」(NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長)
プーチンが誠意を示すということは、「いや、うちはウクラナだけじゃなくて、おたくのところも狙ってるんですよ!」と明かすことだからな(しかも核兵器で!)。
ありえねー・・・。
「ウクライナ和平を協議するこの首脳会議が始まるのを前に、会議の評価を落とすことを意図したタイミングでの発言」(カーネギー国際平和財団ロシアユーラシア・センターのロシア研究者、タティアナ・スタノワヤ氏)
「譲歩の余地を示さずに「最大限」の要求をしている内容」
欧州大戦争の準備を進めているロシアとしては、最低限の要求をしていると思うんだがな。
ウクライナ軍の指揮権をよこせとか、ロシアの属国になれとか、EU加盟は認めないとか、そういう話は出ていない。
欧州大戦争に向けて、ロシアの戦略に協力しろとか、ベラルーシと一緒になって対NATOの軍事演習に参加しろとも言ってない。
そもそも、譲歩の余地がない条件が最大の要求だというのは、論理矛盾だろう。
まあ、あるとすれば、先にも触れたように、現在の前線の位置で支配地域を確定するという程度か。
非武装化や、EU加盟(元々反対していない)については、従来から柔軟な姿勢を見せている(国境警備等は認めるとかあ?)。
今回も、限られた演説の中では触れられていない。
浮沈子は正義派じゃない。
ウクライナの地で、どのような統治が行われようと知ったことではない。
ウクライナだって、停戦の条件を示している。
「ゼレンスキー大統領は以前から、クリミアを含むウクライナの全領土からロシアが撤退するまで、ウクライナはモスクワと交渉しないと繰り返している。」
双方の溝は深い。
そもそも、プーチンとは交渉しないとまで言ってるからな。
ポストプーチンは、メドベージェフといわれているけど、そっちの方がヤバい気がしてるんだがな(就任早々、核兵器の発射ボタンに指がかかりそうだ・・・)。
いずれにしても、あと10年くらいは先の話になるだろう(そうなのかあ?)。
その頃の戦況がどうなっているかは分からない。
「G7サミットの傍ら、アメリカとウクライナは10年間の二国間安全保障協定にも調印。ウクライナ政府はこれを「歴史的」な合意と歓迎した。」
ベラルーシのルカシェンコは、しばらく前にウクライナに対して和平交渉を促してたからな。
「国家としての存続が危ぶまれる事態になる前に」とかなんとか、脅し文句付けてたけどな。
浮沈子は、それはクレムリンの代弁者としてではなく(もちろん、その意味合いは大きいでしょうけど)、隣国であり、ロシアの属国である立場からの誠意ある忠告に違いないと感じた。
多ければ30か国程度にはなるといわれている2国間の安全保障協定は、政治的に表明されている支援を文書化した程度に過ぎない。
NATOのような、集団安全保障を担保するものではないのだ。
ロシアの欧州制覇に対する決意は固いだろう。
時間軸としては、かなり引き延ばされる可能性もあるけど、そのための体制固めは着々と進んでいるように見える。
プーチンは、自分の政権時代だけでは終わらないことをよく分かっている。
20年とか、もっと長い時間軸で準備を整えている。
ポストプーチンの時代は、欧州大戦争の最中だ。
ロシア側としては、北極海から黒海に至る長大な戦線を縮小して、効果的な戦闘を継続するために、ウクライナ戦線を凍結するという意味では、タイミング的に悪くない。
ウクライナは、今よりもいい条件を引き出すことが出来るかもしれない。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ軍は領土を明けたして時間を稼ぎ、ロシア軍は兵站攻撃を強化)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-forces-vacate-territory-to-buy-time-while-russian-forces-step-up-logistical-attacks/
「時間はウクライナに有利に働くだろう。少しだけ領土を明け渡せば時間を稼ぐことができ、年末までに新しい利点を手に入れることができる」(Janesのアナリスト)
「新しい利点」ちゃ、何なんだあ?。
ちょっと気になったので、APの元記事を当たった。
(ウクライナは西側諸国の新たな弾薬が前線に到着するのを待ちながら柔軟な防衛策を講じている)
https://apnews.com/article/ukraine-russia-war-offensive-aid-16e276766b7100485fe97b674700ac6c
「時間はウクライナに有利に働いており、これがゴムバンドの原理だ。少し領土を譲れば少し時間を稼げる。そして今年末までに、ウクライナはかつてないほどの優位性を得るだろう」(軍事情報シンクタンク、IHSジェーンズのアナリスト、ディラン・リー・ラーク氏)
うーん、そうなのかあ?。
昨年の秋に、兵員の枯渇とガザ紛争をきっかけとした砲弾不足に伴う反転攻勢の崩壊後、米国支援の長い中断を経てウクライナ軍は窮地に陥った。
ロシア軍は、この機会を捉えて昨年のバフムトに次いで、アウディーイウカを攻略した。
5月には、ハルキウ北部から新たな侵入を果たし、今月には一時的にスムイ州への侵入も試みている(そっちは撤退したようですが)。
絶体絶命と思われた状況を、ウクライナ軍は見事に立て直し、米国の援助再開や西側供与兵器によるハルキウ北部への越境攻撃の承認の効果もあって、現在(6月中旬)は安定した状況に落ち着いている(そうなのかあ?)。
記事にあるように、ウクライナは時間を味方につけたようにも見える。
少なくとも、最悪な状況は脱した。
その代わり、「時間」は貴重な代償を要求してきた。
領土だ。
ウクライナが消費できる限りある貴重なリソースだが、兵士や弾薬の損耗を抑え、西側の支援が整うまでの時間を稼ぐことが出来る。
しかし、それがもたらすのは「かつてないほどの優位性」なのか。
ドンパチは、相手のある行為だ。
ロシア軍は、「領土」という果実を得るために、莫大な投資を続けている。
人的にも物的にも、西側には到底受け入れ難い犠牲を払い続けている。
にわかには理解し難い状況は、ウクライナに対するプーチンの個人的な動機と思われているけど、ソ連崩壊後のロシアにとっては、自国の存続を賭けた「大祖国戦争」に違いない。
ウクライナ軍前総司令官のザルジニーは、昨年、そのことを述懐している。
ロシアがウクライナを諦めることはない。
ウクライナが時間を味方につけて、短期的に相対的な優位性を獲得することが出来たとしても、長期的な展望を描けるわけではない。
(ウクライナ軍、武器到着までの時間を稼ぐため「ゴムバンド」戦略を採用 - AP)
https://newsukraine.rbc.ua/news/ukrainian-military-uses-elastic-band-strategy-1718459735.html
「ウクライナ人の大多数(51%)は、ウクライナは1991年の国境までの領土全体を解放するまで戦うべきだと考えている。さらに12%は、2022年2月以降に失われた領土の解放まで戦うことが重要であると述べた。」
51パーセントが「大多数」かどうかはともかく、現ゼレンスキー政権が、クリミアを含めた全領土の奪還をあくまでも目指していることに変わりはない。
しかし、少し時間軸を長くとれば、ロシアにとっては失われたかつての「領土」を奪還し、西側の攻勢を跳ねのける祖国防衛戦争なわけだ。
やれやれ・・・。
未来を予測することはできないが、未来を創ることはできる。
短期的、局地的な戦況が、それを左右することはないだろうが、状況としては無視できない。
国家としてのウクライナが崩壊すれば、西側の支援も行き場を失う。
ロシアは、まさにそれを狙っているわけで、戦場の趨勢はともかく、ウクライナを存続させること自体が重要になってくる。
兵器や砲弾は、まあ、理屈の上ではいくらでも補うことは可能だろうが、兵士はそうはいかない。
それは、西側が直接参戦したとしても同じだ。
ロシアだって、同じはずだがな。
兵士は畑でとれるらしいが、その畑にも限りはある。
短期的にはロシアの兵力増強はうまく回っているが、10年経てば同じことのような気もする。
クロノス(時の神)は、誰の味方にもならないのではないか。
祖国を守り、国を栄えさせたいという気概を持ち続けることだけが未来を創る。
お互い様だからな。
隣国においては、それは時に戦争になる。
未来を創るのも大変だ・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ「平和サミット」閉幕、グローバルサウスの支持獲得ならず)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-06-16/SF6DHCT1UM0W00
「主催者が配布したリストによれば、会議に参加した計100余りの国・機関のうち、共同声明に署名したのは84にとどまった。」
「ウクライナ当局者はロシアを孤立させるためにはBRICS諸国の取り込みが不可欠と考えていたが、今回の会議に中国は不参加で、オブザーバーとして参加したブラジルも共同声明に署名しなかった。」
ロシアに政治的圧力をかけ、ウクライナからの撤退を促す(それが可能かどうかは別として)国際会議だが、初開催としては上出来ではないのか。
浮沈子は、50か国も集まれば上等と考えていたけど、倍近い参加を得て大成功を謳ってもおかしくはない。
主たる議題を絞り、原発の安全、食料安保、捕虜交換などの比較的合意しやすい項目に留めたとはいえ(それでも、中身を詰めていけばシビアな話にはなるでしょうけど)、それが参加国の増加と大部分の参加国の合意を取り付けることに結びついている。
ウクライナ応援団を糾合する目的は果たしている。
大成功だろう!?。
文句を付けたり、反対したりする国はどんな会合でもあるからな。
そもそも、世界の多くの国が参加していない。
国連の加盟国は197か国といわれている。
ざっくり、過半数は不参加だ。
ちゃんと集計していないけど、中国(不参加)やインド(不同意)、ブラジル(オブザーバー参加)などがいるわけで、世界の人口で見ても、おそらく過半数を占める国々が同意していない。
しかしなあ、こういうのは多数決じゃないからな。
義理と人情と経済その他で縛り付けられている以上、賛成せざるを得ない国もあれば(我が国とかあ?)、反対せざるを得ない国もあるに違いない。
数の問題ではないだろうが、しかし、支持を表明する国々が多数あるという事実は重要だ。
参加したうえで不同意だった国々があったことは、それほど大きな問題じゃない気もする。
・メキシコ
・コロンビア
・リビア
・南アフリカ
・サウジアラビア
・アラブ首長国連邦
・アルメニア
・インド
・インドネシア
・タイ
・ブラジル(オブザーバー)
サウジの参加については、別記事が上がっている。
(ゼレンスキー大統領はなぜ対中批難を引っ込めたのか? ウクライナ戦争和平案を巡り)
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/579e120ba0f51cf3384ad9463fbddb948fa72557
「中国がイランとサウジアラビアを和解させてからは、サウジアラビアの中国への接近が激しくなっている。そこでゼレンスキーは6月12日にサウジアラビアを訪問しムハンマド皇太子と会談しているのだ。スイスで開催するウクライナ平和サミットへの参加を呼びかけたが、どうやらムハンマド皇太子は断ったようだ。」
「平和サミットは首脳級が参加することになっているが、ムハンマド皇太子は結局参加せず、義理のように外相を参加させてお茶を濁した。」
「それもそのはず、5月31日には北京で中国・アラブ諸国協力フォーラム第10回閣僚級会議が開催され、父親の病気で出席できなかったムハンマド皇太子の代わりに外相が出席し、王毅と会談したばかり」
「さらに6月10-11日にロシアで開催されたBRICS外相会議にも二人は揃って出席」
「中国&ブラジルが提唱している和平案にサウジアラビアは賛同」
「むしろ、ゼレンスキーに、あのような対中批判などすべきではないと説教した可能性」
まあ、その辺は何とも言えないけど、サウジが、少なくとも政治的には、積極的なウクライナ支援に回る公算は低かったわけだ。
この記事には、「中国&ブラジル和平案」とやらも示されている。
「6項目コンセンサス」
1.すべての関係者に対し、緊張緩和の「3つの原則」、すなわち、「戦場の拡大禁止、戦闘激化の禁止、戦争を煽ることを禁止」を遵守するよう呼びかける。
2.対話と交渉がウクライナ危機から抜け出す唯一の実行可能な方法であると信じる。 当事者は、直接対話を再開するための条件を整備し、全面的な停戦に達するまで緊張緩和を促進すべきである。中国とブラジルは、「ロシアとウクライナ双方が認め、各方面が平等に参加し、すべての和平案について公正な議論を行えるような」国際平和会議を適切な時期に開催することを支持する。
3.より大規模な人道危機の発生を未然に防ぐため、関連分野における人道支援を強化すべきである。 民間人や民間施設への攻撃は避けるべきであり、女性、子供、戦争捕虜などの民間人は保護されるべきである。 紛争当事者間の捕虜交換を支援する。
4.大量破壊兵器、特に核兵器、化学兵器、生物兵器の使用に反対する。 核拡散を防止し、核危機を回避するために可能な限りの努力をする。
5.原子力発電所やその他の平和的な原子力施設への攻撃に反対する。 すべての当事者は、原子力安全条約などの国際法を遵守し、人為的な原子力事故を断固として回避すべきである。
6.世界の分断と閉鎖的な政治的または経済的ブロックの形成に反対する。世界の産業チェーンとサプライチェーンの安定を維持するために、エネルギー、通貨、金融、貿易、食料安全保障、石油・ガスパイプライン、光海底ケーブル、電力・エネルギー施設、光ファイバーネットワークなどの重要インフラの安全保障に関する国際協力を強化することを求める。
ドンパチの強度を下げ、潜在的脅威(原発などへの攻撃や大量破壊兵器の使用)を抑制、インフラ&サプライチェーンの持続性維持を図ることにより、外交努力によって解決可能な環境を整えるという、毒にも薬にもならない無難な提案だ(そうなのかあ?)。
(ウクライナ平和サミット、共同声明採択 新興国など署名見送り)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ZCY7Q2VI3ZKF3AIJXGJRI3G3FE-2024-06-16/
「次回サミットを巡っては、候補地の一つとみられていたサウジアラビアを含め開催を申し出る国はなかった。サウジのファイサル外相は和平プロセスを支援する用意があるとしつつ、実行可能な解決策は「困難な妥協」にかかっていると述べた。」
うーん、なかなか含蓄が深い気がする。
次回の平和サミットが、いつどこで行われるかは不明だ。
(次の平和サミットは「数カ月以内」 ゼレンスキー氏、候補国と協議)
https://www.asahi.com/articles/ASS6J6HHWS6JUHBI018M.html
「2回目の「平和サミット」を数カ月以内に開く意向を明かした。開催候補地として、すでに複数の国と協議を始めた」
ふつー、こういう持続性を求められる会合というのは、少なくとも次回、できれば次の次くらいまでの会合の合意を事前に取り付け、会合終了時には、それを発表することで勢いをつけるというのが慣例だ。
数か月以内ということは、場合によっては、米国大統領選挙の直前ということになる。
んな、政治的リスクが高い会合を、そんなセンシティブな時期に開催してどーする!?。
つまり、現段階で開催候補国や主催国との合意が取れていないということは、第2回の開催自体に暗雲が漂っているということなわけだ(そうなのかあ?)。
今回棚上げにした項目は、どれも多数の合意を得ることが困難ということで見送られたわけだから、次回開催でこれらの項目が議題として取り上げられることになれば、参加国、共同声明の合意国は減少するリスクがある。
開催国や主催国は、そういう状況の中で、あらかじめババを引くことが分かっているリスクを取らなければならない。
ロシアは次回も招待されないだろうし、中国の欠席も変わらないだろう。
トルコやサウジの参加も怪しいし(今回は閣僚級の参加)、ブラジル(今回はオブザーバー参加)もどうなるかはビミョーだ。
浮沈子は、こういう不人気な時こそ、我が国が手を挙げて火中の栗を拾うべきだろうと思うんだがな。
外交的成果というのは、参加国の多さや合意を採択した国の数だけでは推し量れない。
ドンパチではなく、外交交渉で解決すべきという意思を表明する場として機能するだけでも、十分意義がある。
それは、必ずしもウクライナにとって100パーセント満足な話になるかどうかは分からない。
交渉というのは、双方に譲り合いがなければ成立しない行為だ。
それを放棄して、相手を排除し、自分に都合がいい話だけして手柄を自慢しても、何の役にも立たないだろう。
サウジの発言にある「困難な妥協」は、ロシア、ウクライナ双方に求められる。
そこでは、「正義」という物差しは、とりあえず棚上げされる。
それを振りかざし続ける限り、「交渉」での解決には至らない。
ラブロフが言い放ったように、戦場でケリをつけるという外交の放棄にも等しい話に陥るだけだ。
領土の一体性を維持しながら、現状の支配地域を反映させるなんてことが出来るんだろうか?。
浮沈子にはよく分からないが、統治の手法には様々な方法があるだろうから、その辺は知恵の出しようだろう。
NATOの加盟についても、それに代わる安全保障の枠組みを設けることで、ロシアの妥協を引き出すことだってできるかもしれない(トルコが地域安全保障を模索しているようですが)。
ウクライナ側の頑なな姿勢を変えることは困難だろうが、それを行わない限り交渉は始まらない。
だらだらとした現在の戦況が続く限り、解決の道筋は見えてこない。
交渉しないことが目的の平和サミットに見える。
戦闘の継続を支持するようなサミットに、何の意義があるというのか(ドンパチを継続する意義はあるでしょうが:なんか、ロシアの言い分みたいに聞こえるけどな)。
それでも、やらないよりはやった方がいい。
参加国が減ったり、同意国が減ったりしても、それはそれで仕方ない。
同意困難な事項への取り組みを避けずに、話し合いを続ける姿勢が重要だ。
もちろん、中国やブラジルが模索する、「あちら側主催」のサミットの開催だってかまわない。
開催のプロセスの中で繰り広げられる権謀術数は、外交の日常茶飯事だろう。
その過程の中で、実現可能な道筋が見えてくるかもしれない。
一番マズいのは、交渉の努力自体を放棄してしまうことだろうな。
成果が上がろうがなかろうが、続けることに意義がある(なんか、ダイエットの話に似ているような気も・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
日本は、開催国に手を上げるだろうか・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(保管核兵器の配備協議 英紙にNATO事務総長「問題を協議する必要」)
https://www.sankei.com/article/20240618-T3U4KZS3OZPA5J5KH5C7K3MNYY/
「NATOが保管している核兵器を配備に回すことを協議している」(北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長)
こういう文脈で公表される場合、既に協議の段階は終わっていて、実際に配備されている可能性が高い(未確認)。
「核兵器が「究極の安全保障」だ」
「NATOの核抑止力が効果的だと明確に伝える必要がある」
まあ、妥当な話とは思うけど、威勢のよさだけではNATO事務総長は務まらない。
(ロシア、NATO核配備巡る発言批判 「緊張拡大」)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/Z4X2AERVRNNINA75RSJUOLXJUM-2024-06-17/
「ペスコフ報道官は、これについて、ウクライナ紛争で核兵器による威嚇やその使用は認められないとしたウクライナ平和サミットの声明と矛盾しているようだと指摘」
あーあ、せっかくの平和サミットの成果を踏みにじり、台無しにしちまったわけだ(そうなのかあ?)。
「F16戦闘機からF35戦闘機への更新のほか、欧州に配備されている兵器の近代化などを含むNATOの核抑止力の近代化に言及したもので、目新しいものではなかった」(米国を訪問しているストルテンベルグ事務総長:自身の発言について「弁明」)
核兵器を蔵出していることは確かだろう(未確認)。
F-16もそうだけど、F-35も核兵器を搭載可能であることは間違いない。
(ロッキード・マーティン F-35 ライトニング II)
https://en.wikipedia.org/wiki/Lockheed_Martin_F-35_Lightning_II#Specifications_(F-35A)
「仕様(F-35A):武装:爆弾」
「B61 mod 12核爆弾」
だたし、注意すべき点がある。
(B61核爆弾:B61 Mod 12)
https://en.wikipedia.org/wiki/B61_nuclear_bomb#B61_Mod_12
「F-16とパナビアトルネード航空機は、電子的な違いにより新しい爆弾とインターフェースできないが、F-35を購入するNATO諸国はそれを活用できるだろう。」
つまり、F-16から更新されるF-35に搭載される核爆弾は、別物だということなわけだ。
蔵出しされている爆弾がどっちなのかは知らないが、仮にMod11な場合、その爆弾がウクライナに供与されない保証はどこにもない(そうなのかあ?)。
ロシアから見れば、F-16とB61Mod11は繋がっている。
まあいい。
NATOは、核戦争の準備を始めた。
F-16のウクライナへの供与は、疑心暗鬼になっているロシアには核兵器の供与と同義だし、欧州がF-16をF-35に更新することは欧州自身の核攻撃力の増加とみなされる。
Mod12(50キロトン)はMod11(400キロトン)に比べて弾頭の破壊力自体は小さいが、命中精度が高まっている(110〜170メートルの精度→30メートルの精度)ことから、より効果的な運用が可能と見られている。
ちなみに、広島に投下されたリトルボーイは16キロトンといわれている。
一発で、都市を壊滅させる十分過ぎる強度があるわけで、戦術核兵器としては、とてもとても使いきれない。
んなのを、蔵出しして配備してどーする!?。
NATO事務総長の米国での発言は、浮沈子的には、事態の収束に役立つどころか逆効果な気がするんだがな。
まあ、どうでもいいんですが。
NATOは、事実上、欧州大戦争の準備を進めている。
慌てて火消しに走っているのは、ついうっかり、それを認めちまったからだ(そうなのかあ?)。
欧州大戦争は、人類史上初の核戦争になる。
戦術核はもちろん、戦略核兵器も躊躇なく投入され、戦線の西も東も大変なことになる。
実戦配備された西側の核兵器が、どういう基準で使われるのかは知らない。
常識的な感覚では、開戦当初の小競り合いでは使われないと思われるけど、実際にどうなるかは蓋を開けてみなければ分からない。
パンドラの箱をどちらが開けるのか、そして、そこから何が飛び出してくるのか。
あんま、開けてみて欲しいとは思わんけどな・・・。
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