😼欧州大戦争:ウクライナ戦線:クルスク撤退前夜 ― 2025年03月08日 18:17
欧州大戦争:ウクライナ戦線:クルスク撤退前夜
(ロシアがクルスク州で防衛線突破、ウクライナ軍の退路狭まる 報道)
https://www.afpbb.com/articles/-/3566634
「回廊は幅12~13キロに狭まっている。残りのエリアでは、ウクライナ軍の占領地が狭過ぎて安全な場所を見つけることができない」(防衛アナリストのヤン・マトベエフ氏)
「ウクライナ軍司令部は決断を下さなければならない。(越境攻撃)作戦を完了し、部隊を温存してクルスク州から撤退するか、(クルスク州で)踏ん張り、すべてを失うリスクを取るかだ」(同上)
「クルスク州の兵たん事情は急速に悪化しており、既に危機的状況にある」「スジャへの補給ルートは敵の完全な射撃統制下にある」(著名なウクライナ人活動家、セルヒー・ステルネンコ氏)
「ウクライナはもはや痛みを伴わずに軍を退くことができない。遅過ぎた。彼ら(クルスク州駐留部隊)に補給さえできない」(ロシアの従軍記者アレクサンドル・コッツ氏)
いつかはこうなると思っていたけど、急速な状況の変化はトランプ政権になってから顕著だ。
早期停戦を模索する中で、ロシア軍が攻勢を強めているということもある。
逆に、東部や南部戦線は膠着し、一部ではウクライナ側の反撃も見られる。
してやったり・・・。
ではない!。
クルスクは既に死に体となっており、ウクライナ側が政治目的で温存する話ではなくなっている。
占領地自体は、まだ最大版図の4割程度を維持しているが、兵站ルートを攻められて、これ以上占領地を維持することが困難になっている。
(クルスク方面のウクライナ軍は包囲の危機、現地の兵士らも撤退を訴える)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-troops-in-the-kursk-region-at-risk-of-being-surrounded-local-soldiers-also-calling-for-withdrawal/
「ウクライナ軍がクルスク方面で後退し続けている」(DEEP STATE)
「包囲の危機に直面してる」「クルスク方面の兵士らは撤退を望んでいる」(ウクライナ軍兵士ら)
「ゼレンスキー大統領が「交渉材料だ」と主張するクルスク占領地は失われる寸前」(航空万能論ブログ管理人)
「視覚的にもウクライナ軍がスームィ州バシフカの北西=Ⓐでロシア軍兵士を攻撃する様子が登場し、初めてスームィ州にロシア軍が侵入していることを示す視覚的証拠が登場」(同上)
「ロシア軍の突破は3月4日頃に発生して全道路が制圧されてしまった」(クルスク方面で活動する衛生兵)
「スジャ付近の橋が全て破壊された」(取材に応じた情報筋)
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
この状況から戦線を立て直すことは難しい。
細い兵站ルートを確保するためには、より多くの兵力を投入して敵の攻撃を遠ざける必要があり、それが出来なければ前線に送られる武器弾薬や食糧は枯渇することになる。
分厚いバックアップ(予備兵力)がなければ、脅かされている兵站ルートを維持することが出来ないわけで、おそらく、ウクライナはこの事態を打開するための兵力を欠いている(未確認)。
「どのような結果で終わるのか予想もつかないが、残念なことに我々は『最終的に悪い結果に繋がる問題に気づかない』という悪癖を繰り返している。なぜこれが繰り返されるのかは分からない。決定を下す能力と権限は指揮官にあり、兵士らは敵の前進や集結を阻止し、これを押し戻すためあらゆる努力を行っている」(DEEP STATE)
変化が急激に訪れていることから、侵略地北部の戦線における継戦能力は毀損し、数日のうちに撤退を余儀なくされるに違いない。
まあ、それは想定の範囲内だが、問題は司令部が置かれているスジャだな。
「スジャ付近の橋が全て破壊された」(再掲)
主たる占領地域の後方で兵站が遮断されていることはもちろんヤバいが、既に本体への攻撃が始まっているということなわけだ。
戦場のドラマは確かにヤバいが、真のヤバさはこの侵攻地域の政治的価値にある。
つまり、軍事的合理性からは撤退しかないと分かっていても、多大の犠牲を伴う占領地の「死守」を命じられる可能性があるということだ。
最高司令官であるゼレンスキーは、全面撤退なんて無様は認めないだろうから、シルスキー総司令官は言いなりになるしかない。
貴重な戦力が失われていくことは、ウクライナにとって死活的にヤバい話だ。
しかも、ロシアは兵站ルートを遮断するために、スムイ州に侵攻している。
ウクライナの継戦能力がないと分かれば、クルスクを奪還するだけにとどまらず、逆にスムイ州へと深く侵攻し、ロシアに対して戦略カードを進呈することになりかねない。
チョーヤバ!!。
(米政府購入の人工衛星画像、ウクライナからのアクセス遮断 トランプ政権)
https://www.cnn.co.jp/usa/35230240.html
「トランプ米政権は衛星画像大手マクサー・テクノロジーズを通じて購入している商業衛星画像について、ウクライナからのアクセスを遮断」
やれやれ・・・。
泣きっ面に蜂だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア軍、越境のウクライナ軍を包囲か 「米衛星通信使えず」報道)
https://www.asahi.com/articles/AST384KG6T38UHBI01KM.html
「ウクライナ兵士は、米スペースX社の衛星通信サービス「スターリンク」が使えず、司令部との連絡もできないという。」
おっと、ついに来るものが来たか・・・。
「ロシア軍が南方からスジャに進軍。約2千人のウクライナ兵士を包囲しており、脱出ルートも塞がれている」(ロシア独立系メディア「マッシュ」)
「奪還したのはスジャから十数キロ北のビクトロフカなど3集落。ほかの地域でも攻勢を続けている」(ロシア国防省)
ロシア側の評価とロシアメディアの報道だからな。
どこまで本当なのかは疑問だ(情報戦=嘘八百の拡散かあ?)。
と思ったら、ウクライナ側の情報が飛び込んできた。
(約1万人のウクライナ軍がクルスク方面で包囲の危機、今直ぐ撤退すべき)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/about-10000-ukrainian-troops-are-in-danger-of-being-surrounded-in-the-kursk-region-and-should-withdraw-immediately/
「複数のチャンネルから伝えられるクルスク方面の状況は断末魔の叫びに近いものがある」
なんと!。
「もうクルスク方面で優位性が失われているため撤退を今直ぐ決断すべきだ」(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏)
「約1万人のウクライナ軍は包囲の危機に瀕している」「さらなる損失を避けるためクルスクからの撤退が検討されている」(Telegraph)
「ロシア軍がクリロフカ西の渓谷をスームィ州方向に前進した」「グレーゾーンの先端が38H-609に到達した」(ウクライナ人が運営する情報分析グループ=DEEP STATE)
「我々の防衛ラインが破られた」「我々の部隊は部分的もしくは完全な包囲を避けるためこの地域で戦っている」「この突破は突然生じたものではなく計画的なものだった」「ロシア軍は昨年末にクリロフカへ侵入して旅団のある部隊が陣地を放棄して撤退した」「敵は集落に戦力を集結させて組織的な突撃作戦を開始し、3月5日~6日に決定的な突破口を開いた」(Ukrainska Pravdaの取材に応じたウクライナ軍関係者)
攻勢は、3月になってからの数日間の出来事のようだ。
米国の軍事支援の停止、西側との情報共有の遮断、衛星画像の提供中止、とどめのスターリンクの接続停止(未確認)と時期的に一致しているが、プーチンは以前からウクライナ軍が包囲されているとほのめかしていた。
「この突破は突然生じたものではなく計画的なものだった」(再掲)
「敵はクルスク方面の全方位で大規模な攻撃を続けている。ウクライナ軍は英雄的精神と粘り強さを発揮して抵抗を試みているものの、ここではロシア軍と北朝鮮軍を合わせた数的優位が顕著で、損害を物ともせず前進してくる上、敵は側面からの厳重な火力管制で我々の兵站を脅かしており前線保持が困難になっている。さらにロシア軍兵士(約100人)はガス輸送のパイプラインを利用してスジャに侵入したことが確認された。現在はパイプラインを厳重な監視下に置き、発見された敵の排除が進められている」(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏)
もう、スジャ市内に侵入してるのか・・・。
ガスのパイプラインというのは盲点だな。
「クルスク方面の作戦は当初「少ない損失で敵に何倍もの被害を与えることができる」という軍事的結果で正当化できたが、もう占領地の保持にこだわる戦術的意義が見当たらず、作戦継続が政治的動機で行われているのは誰の目にも明らかだ。戦争における成功とは戦術的、作戦的、戦略的に有利なポジションを獲得し、自軍の損失より何倍も大きな損害を敵に与えることで、ウクライナ軍は戦術的にも作戦的にもクルスク方面での有利なポジションを失っているため司令部は(撤退を)今直ぐ決断すべきだ」(同上)
「ロシア軍が防衛ラインを突破して二方向からスジャに通じる主要道路に迫っているため、約1万人のウクライナ軍は包囲の危機に瀕している」「ロシア軍は主要道路の遮断に相当数のドローンと北朝鮮を投入している」「取材に応じたウクライナ軍兵士は『さらなる損失を避けるためクルスクからの撤退が検討されている』『包囲される恐怖は現実のものだ』と述べた」(Telegraph)
が、しかし、「政治的動機」は強力なようだ。
「現時点でクルスク方面から部隊を撤退させる予定はない」「状況を安定化させるための措置が講じられている」「さらにロシア軍に対抗するための措置も計画されている」(RBC-Ukraineの取材に応じたウクライナ軍関係者)
やれやれ・・・。
浮沈子的には、「追記」で明かされた話に興味をひかれたs
「スジャ侵入に使用されたパイプラインを事前に爆破しなかったのか?」(Ukrainska Pravda)
「限られた兵站能力の中でパイプラインを爆破するのは不可能だ」(取材に応じたウクライナ軍関係者)
つまりだな、数的に有利なはずの撤退戦においてさえ、戦力不足が露呈しているわけだ。
ロシアは勝負時と見るだろうな。
ウクライナは、ありったけの予備兵力を投入して、組織的にクルスク州内から撤退するしかない。
もともと筋が悪い逆侵攻が維持できなかったという話は、侵攻しなかった事態よりはるかに悪い。
ロシア軍は、逆にスムイ州内に足場を築くことになるだろう。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(クルスク方面の危機的な状況、RYBARもロシア軍の大きな成功を報告)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/critical-situation-in-the-kursk-area-rybar-also-reports-great-success-of-russian-military/
「ロシア軍がウクライナ国境で大規模な突破に成功したという情報は事実ではない」「ジュラフカ方向とノヴェンケ方向でロシア軍の小規模な歩兵部隊が足場を築ことしているものの徐々に破壊されている」「敵がスジャ郊外に足場を築くためパイプラインを活用して移動した」「この特殊部隊は発見され殲滅されつつある」「状況の全体像を把握している」「防衛力を回復させるため必要な措置を講じている」「状況を安定させるため予備戦力も投入した」「スジャの南で敵が大きな損害を被っている」(ウクライナ軍参謀本部)
ウクライナ軍も対応に必死だが、ロシア軍の攻勢は止まらないようだ。
以前の支配地域の状況との比較では、ウクライナ側の支配地域が大きく抉られているのが分かる(画像参照)。
(欧州大戦争:ウクライナ戦線:核武装再び)
https://kfujito2.asablo.jp/blog/2025/03/02/9758161
この記事を書いた時点では、ロシア軍の支配地域は縦長のジャガイモ的感じだが、今朝(3月9日)では、スジャ南部や北西部で押し戻されている。
予備戦力投入のタイミング、規模、効果がどれ程になるのかは、もう少し様子を見なければ分からないが、状況は極めて悪い。
「仮にジュラフカ方向とノヴェンケ方向でロシア軍の前進を食い止めても、スジャに侵入したロシア軍部隊を殲滅できても、クリロフカ方向の状況がDEEP STATEとRYBARの報告通りなら「スジャ方向の開口部=スームィ州とクルスク州が接する国境の長さ」は12km程度しかなく、この程度の深さではスジャ防衛の生命線=38K-004~H-07はロシア軍の無人機や大砲の火力管制下から逃れることが出来ず、根本的にロシア軍を押し戻すことができなければクルスク方面に展開するウクライナ軍はじわじわと弱って行くだけだろう。」(航空万能論ブログ管理人)
相変わらず、ワンセンテンスが長いので引用に苦労するけど、要するに兵站ルートを脅かされ続ければ前線の戦闘能力は持続しないということだ。
クルスクでは(でも?)、時間はロシア軍に味方している。
「スジャ方向に対する大釜について語るのは時期尚早」「まだ38K-004~H-07は物理的に遮断されておらずウクライナ軍が包囲されている兆候もない」「機関車よりも先に走ったところで良い結果をもたらさない」(RYBAR:ロシア側の戦況ブログ発信者)
慎重だな・・・。
クルスクの政治的意義、投入されている兵力の質、おそらく潤沢に供給されている砲弾などの兵器を考慮すれば、ロシア側としては必ずしも楽観できる状況ではないのかも知れない(未確認)。
繰り返しになるが、ロシア軍が計画的に攻撃を激化させたことと、西側の情報共有停止やスターリンク遮断(未確認)との関係は不明だ。
が、米国はロシア軍と呼応しているのではないかとすら思える。
欧州大戦争の視点から見れば、クルスクは重箱の隅の話だが、ここを失うことの政治的影響は大きい。
まして、大規模なスムイ州への侵攻を許すことになったりすれば、そのダメージは深刻だ。
その一方で、東部・南部戦線に動きはない。
戦闘は続いているが、膠着している。
確認しておこう。
クルスク方面の状況は、ここ数日、大きく動いている。
最早、ウクライナ軍が占領地を拡大し、ロシア側を脅かす勢いはない。
どころか、補給路を断たれ、包囲され、殲滅される恐れも出てきている(そうなのかあ?)。
元々、情報量が限られた戦線で、両軍当局の主張は噛み合わないし、観測者の見解にも隔たりはあるが、戦場の霧の中から垣間見えるのはウクライナ軍がこの地域から撤退する時期が迫っているということだ。
今日明日ではないだろうが、1年2年先の話ではないだろう。
早ければ今月中にも、決定的な状況(スジャ陥落?)を見ることになるかも知れない。
早い時期に撤退すれば、ウクライナ軍は損害を最小限にとどめ、スムイ州へのロシア軍の侵攻や東部・南部戦線でのこれ以上の侵攻を食い止めることが出来るかもしれない。
逆に、政治的要請や軍のメンツに拘り、占領地の維持に固執すれば、貴重な戦力を毀損し、以後の戦闘に重大な影響を与える恐れがある。
どっちに転んでも、ウクライナにとっていいことはない。
結果論だが、クルスク侵攻は愚策だった。
ロシアと北朝鮮の関係を強化することにもなっちまったしな。
ポクロフシク方面の戦線は、確かにこの間膠着している。
その意味では、クルスク侵攻の効果はゼロだったわけではないかも知れない。
しかし、それもどうなるかは分からない。
全体状況としては、停戦への動きが加速している。
米国の様々な軍事支援の停止が、どれだけの期間続くかということもある。
クルスクは、ある意味でウクライナ戦線の縮図だ。
ロシアがここを奪還しスムイ州に攻め込むことと、ウクライナがロシアに落ちて欧州本体に手を出し始める構図は恐ろしいほど似通っているように見える(単なる錯覚じゃね?)。
浮沈子の妄想は、今朝も果てしなく羽ばたいている・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ軍1万人をロシア軍が包囲か 米機密情報の提供停止で窮地、越境攻撃から撤退も)
https://www.sankei.com/article/20250309-L5DVR5APEFNSXPXQ6SX7QPQC7Y/
「米誌タイムはウクライナ政府高官の話として、米国の機密情報の提供停止により、ロシア国内から離陸してウクライナに向かう爆撃機や軍用機の動きもつかみにくくなったという。」
うーん、これはクルスク方面の話だけじゃないからな。
戦線全域に、ジワリと効いてくるだろう。
(ロシア ウクライナ軍が越境攻撃のクルスク州で攻勢強める)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250309/k10014744021000.html
「ロシアメディアもクルスク州の一部でウクライナ軍を包囲する作戦が続いていると伝えるなど、ロシア軍が攻勢を強めています。」
ほほう、兵站の遮断ではなく、目的は包囲か。
「クルスク州のスジャではロシア軍がウクライナ軍を包囲する作戦を続けていて、完全に取り囲むまで残すところおよそ10キロに迫っているという見方」(現地に入った軍事専門家の話:ロシアメディア)
まあ、占領地の幅自体が、ざっくり10km余りだから、何とも言えない距離感だけどな。
エネルギー関連などへの攻撃も続く中、ゼレンスキーは国内向けとはいえ、従来のスタンスを崩していない。
「ロシアによる新たな攻撃という現実そのものが、和平を強制されるべきはロシアであることを証明している」
クルスクに侵攻したのは誰だったのか、浮沈子は忘れちまったけどな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(米のウクライナ軍事支援一時停止 ロシア西部で作戦に影響か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250309/k10014744511000.html
「アメリカがウクライナへの情報面の支援を一時停止したことに対し、欧米のメディアは、ロシア西部クルスク州で越境攻撃を行うウクライナ軍の作戦に影響が出て、ロシア軍が攻勢を強めているという見方」
うーん、やっぱ米ロの連係プレイは見事だな(そういうことかあ?)。
「アメリカが情報面の支援を一時停止した直後、クルスク州でロシア軍がウクライナ側の重要な補給路を攻撃し、ウクライナ軍の兵士およそ1万人が包囲される危機」(テレグラフ)
「ロシアが好機と捉え、長距離攻撃を強化し、特に弾道ミサイルからの防衛に不可欠な防空システム『パトリオット』を消耗させる可能性が高い」(ISW)
影響はクルスクだけじゃない。
防空用迎撃ミサイルの消耗は、都市部のインフラ破壊につながる。
ロシアは、ひょっとして、直接キエフを狙っているのかも知れない(そうなのかあ?)。
おりしも、この夏にはベラルーシでロシアとの合同軍事演習が行われる。
4年前と同じだな。
で、前回は演習が終わっても撤収しな部隊が侵攻に参加している。
今回は、演習の「前」に侵攻するかもしれない(その後に演習するかどうかは不明)。
米国の対応を受けて、これ程タイミング良く攻勢に出られるということなら、ロシア軍侮るべからずというところか・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア クルスク州“北朝鮮軍と無人機攻撃 ウクライナ不利に”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250310/k10014744601000.html
「以前に比べて訓練された北朝鮮軍の部隊と大量の無人機による攻撃を受け、不利な状況に陥っている」(現地に展開している部隊の兵士)
「装備品などの損失の95%は、光ファイバーケーブルで制御するタイプの無人機の攻撃による」「電波妨害を受けないタイプの無人機を大量に投入」
ほほう、ファイバードローン大活躍だな。
「釜のふたはほぼ閉じられている」(ロシア安全保障会議のメドベージェフ副議長)
「この週を通して、ロシアはさまざまな種類の兵器で国民に対して何百回もの攻撃を行った」(ゼレンスキー大統領)
影響はクルスクの戦況に留まらない。
が、東部戦線など、既存の戦場は停滞している(若干の変化はあるようですが)。
(ロシア軍ついに“息切れ”か 進撃ペースが鈍化したと英国防省が指摘 今年も大きな損害被る)
https://trafficnews.jp/post/527368
「ウクライナ軍参謀本部が報告した2025年2月におけるロシア軍の1日平均死傷者数は1255人で、2024年8月以来では最も少ないとのこと。2月全体のロシア軍の死傷者総数は3万5140人で、2025年1月から約1万3000人の減少」
「死傷者数は依然として高い水準にあるものの、減少傾向にあるのは、ロシア軍の作戦と攻撃のテンポが落ちたことを反映している可能性が高い」
うーん、より効率的に戦闘を続けているからではないのかあ?。
正面突破の肉弾戦ではなく、兵站切断とか包囲して撤退を促すとか。
もうちょっと、丁寧な分析をしてもらいたいもんだな・・・。
(クルスク州でロ軍が進撃、ウクライナ軍の補給脅かす 精鋭ドローン部隊も展開)
https://forbesjapan.com/articles/detail/77661
「以前から展開している海軍歩兵部隊や空挺部隊に加え、数百人以上の新たな北朝鮮部隊、そしてロシア軍屈指のドローン(無人機)部隊が投入されているもよう」
北朝鮮+ドローンの群れ=クルスクの危機
この構図は、複数のメディアが好んで使っている。
「クルスク方面でのロシア軍の進撃は、米国のドナルド・トランプ政権がウクライナへの情報提供や武器弾薬の輸送を停止し出した矢先に始まった。」
米国の各種支援の停止+ロシアの攻勢=ウクライナの危機
このパターンも定着している。
「ウクライナ軍が2月に遂げていた前進を逆転させるばかりか、ウクライナ軍の現地の主要拠点であるスジャ町に通じる幹線道路を遮断するおそれも」
チョー楽観的なデビットアックスも、今回ばかりは悲壮感が漂っている。
「依然として厳しいが、ウクライナ軍司令部の制御下にある」(ウクライナ軍参謀本部)
「ウクライナ軍がどのような措置を講じたのかは不明」
「北朝鮮部隊は新たな兵士を連れて前線に復帰」
「彼らはしばしば道路の短い区間(100〜300m)を攻撃目標に据え、そのエリアをドローンで飽和させる。攻撃はグループで行われることが多く、車両の前後左右をほぼ同時に攻撃することもある。この手法は車列の複数の車両を一度に攻撃するのにも用いられていて、被害を拡大させている。また、ドローンを道路に着陸させておき、車両が通過する際にその下で起爆するという、対戦車地雷のような罠も仕掛けている。おそらく、上向きの成形炸薬が使われているのだろう」(独立系アナリストのアンドルー・パーペチュア)
「ウクライナ軍は通常、ジャミング(電波妨害)によってロシア軍のドローンの多くを飛べなくしているが、ルビコンの部隊はよくできたドローンや、使用する周波数帯を素早く切り替えられるらしい無線制御システムによって、ウクライナ側のジャミングをかいくぐって戦うことに成功している。」
ほほう、ファイバードローンだけではないようだな。
「これまでにウクライナ軍の車両数百両が撃破されており、それには補給トラックのほか、貴重な米国製M2ブラッドレー歩兵戦闘車やマックスプロ装甲トラックも含まれる。」
「ルビコンの能力に対抗する妨害技術の著しい進歩がなければ、クルスク州での占領地域の保持は不可能になるかもしれない」(パーペチュア)
ファイバードローンは、従来の電波妨害技術が通用しない。
「数は明らかにわたしたちの側に味方していない」(クルスク州で戦闘任務に就いているウクライナ海兵隊所属のドローン操縦士、Kriegsforscherクルスク州で戦闘任務に就いているウクライナ海兵隊所属のドローン操縦士、Kriegsforscher)
兵站ルートの遮断は、上記のように短い区間にドローンを大量に投入する作戦が有効だ。
ジャミングの無効化と大量投入による飽和戦術で、輸送車両を効果的に破壊している。
加えて訓練された北朝鮮兵士の投入、米国の支援の停止が効いている。
ウクライナ軍は、昨年の砲弾不足に続き、春の憂鬱を味わっている。
別記事によれば、ウクライナ方面はそろそろ泥濘期に突入していて、未舗装路からの輸送に支障をきたす状況になっている。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
停戦交渉に向けての地ならしが進む中、戦場は相変わらず過酷な状況だ。
このバカげた戦いを一刻も早く終わらせて、泥濘の春ならぬ平和の春を迎えたいものだ・・・。
(ロシアがクルスク州で防衛線突破、ウクライナ軍の退路狭まる 報道)
https://www.afpbb.com/articles/-/3566634
「回廊は幅12~13キロに狭まっている。残りのエリアでは、ウクライナ軍の占領地が狭過ぎて安全な場所を見つけることができない」(防衛アナリストのヤン・マトベエフ氏)
「ウクライナ軍司令部は決断を下さなければならない。(越境攻撃)作戦を完了し、部隊を温存してクルスク州から撤退するか、(クルスク州で)踏ん張り、すべてを失うリスクを取るかだ」(同上)
「クルスク州の兵たん事情は急速に悪化しており、既に危機的状況にある」「スジャへの補給ルートは敵の完全な射撃統制下にある」(著名なウクライナ人活動家、セルヒー・ステルネンコ氏)
「ウクライナはもはや痛みを伴わずに軍を退くことができない。遅過ぎた。彼ら(クルスク州駐留部隊)に補給さえできない」(ロシアの従軍記者アレクサンドル・コッツ氏)
いつかはこうなると思っていたけど、急速な状況の変化はトランプ政権になってから顕著だ。
早期停戦を模索する中で、ロシア軍が攻勢を強めているということもある。
逆に、東部や南部戦線は膠着し、一部ではウクライナ側の反撃も見られる。
してやったり・・・。
ではない!。
クルスクは既に死に体となっており、ウクライナ側が政治目的で温存する話ではなくなっている。
占領地自体は、まだ最大版図の4割程度を維持しているが、兵站ルートを攻められて、これ以上占領地を維持することが困難になっている。
(クルスク方面のウクライナ軍は包囲の危機、現地の兵士らも撤退を訴える)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-troops-in-the-kursk-region-at-risk-of-being-surrounded-local-soldiers-also-calling-for-withdrawal/
「ウクライナ軍がクルスク方面で後退し続けている」(DEEP STATE)
「包囲の危機に直面してる」「クルスク方面の兵士らは撤退を望んでいる」(ウクライナ軍兵士ら)
「ゼレンスキー大統領が「交渉材料だ」と主張するクルスク占領地は失われる寸前」(航空万能論ブログ管理人)
「視覚的にもウクライナ軍がスームィ州バシフカの北西=Ⓐでロシア軍兵士を攻撃する様子が登場し、初めてスームィ州にロシア軍が侵入していることを示す視覚的証拠が登場」(同上)
「ロシア軍の突破は3月4日頃に発生して全道路が制圧されてしまった」(クルスク方面で活動する衛生兵)
「スジャ付近の橋が全て破壊された」(取材に応じた情報筋)
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
この状況から戦線を立て直すことは難しい。
細い兵站ルートを確保するためには、より多くの兵力を投入して敵の攻撃を遠ざける必要があり、それが出来なければ前線に送られる武器弾薬や食糧は枯渇することになる。
分厚いバックアップ(予備兵力)がなければ、脅かされている兵站ルートを維持することが出来ないわけで、おそらく、ウクライナはこの事態を打開するための兵力を欠いている(未確認)。
「どのような結果で終わるのか予想もつかないが、残念なことに我々は『最終的に悪い結果に繋がる問題に気づかない』という悪癖を繰り返している。なぜこれが繰り返されるのかは分からない。決定を下す能力と権限は指揮官にあり、兵士らは敵の前進や集結を阻止し、これを押し戻すためあらゆる努力を行っている」(DEEP STATE)
変化が急激に訪れていることから、侵略地北部の戦線における継戦能力は毀損し、数日のうちに撤退を余儀なくされるに違いない。
まあ、それは想定の範囲内だが、問題は司令部が置かれているスジャだな。
「スジャ付近の橋が全て破壊された」(再掲)
主たる占領地域の後方で兵站が遮断されていることはもちろんヤバいが、既に本体への攻撃が始まっているということなわけだ。
戦場のドラマは確かにヤバいが、真のヤバさはこの侵攻地域の政治的価値にある。
つまり、軍事的合理性からは撤退しかないと分かっていても、多大の犠牲を伴う占領地の「死守」を命じられる可能性があるということだ。
最高司令官であるゼレンスキーは、全面撤退なんて無様は認めないだろうから、シルスキー総司令官は言いなりになるしかない。
貴重な戦力が失われていくことは、ウクライナにとって死活的にヤバい話だ。
しかも、ロシアは兵站ルートを遮断するために、スムイ州に侵攻している。
ウクライナの継戦能力がないと分かれば、クルスクを奪還するだけにとどまらず、逆にスムイ州へと深く侵攻し、ロシアに対して戦略カードを進呈することになりかねない。
チョーヤバ!!。
(米政府購入の人工衛星画像、ウクライナからのアクセス遮断 トランプ政権)
https://www.cnn.co.jp/usa/35230240.html
「トランプ米政権は衛星画像大手マクサー・テクノロジーズを通じて購入している商業衛星画像について、ウクライナからのアクセスを遮断」
やれやれ・・・。
泣きっ面に蜂だな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア軍、越境のウクライナ軍を包囲か 「米衛星通信使えず」報道)
https://www.asahi.com/articles/AST384KG6T38UHBI01KM.html
「ウクライナ兵士は、米スペースX社の衛星通信サービス「スターリンク」が使えず、司令部との連絡もできないという。」
おっと、ついに来るものが来たか・・・。
「ロシア軍が南方からスジャに進軍。約2千人のウクライナ兵士を包囲しており、脱出ルートも塞がれている」(ロシア独立系メディア「マッシュ」)
「奪還したのはスジャから十数キロ北のビクトロフカなど3集落。ほかの地域でも攻勢を続けている」(ロシア国防省)
ロシア側の評価とロシアメディアの報道だからな。
どこまで本当なのかは疑問だ(情報戦=嘘八百の拡散かあ?)。
と思ったら、ウクライナ側の情報が飛び込んできた。
(約1万人のウクライナ軍がクルスク方面で包囲の危機、今直ぐ撤退すべき)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/about-10000-ukrainian-troops-are-in-danger-of-being-surrounded-in-the-kursk-region-and-should-withdraw-immediately/
「複数のチャンネルから伝えられるクルスク方面の状況は断末魔の叫びに近いものがある」
なんと!。
「もうクルスク方面で優位性が失われているため撤退を今直ぐ決断すべきだ」(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏)
「約1万人のウクライナ軍は包囲の危機に瀕している」「さらなる損失を避けるためクルスクからの撤退が検討されている」(Telegraph)
「ロシア軍がクリロフカ西の渓谷をスームィ州方向に前進した」「グレーゾーンの先端が38H-609に到達した」(ウクライナ人が運営する情報分析グループ=DEEP STATE)
「我々の防衛ラインが破られた」「我々の部隊は部分的もしくは完全な包囲を避けるためこの地域で戦っている」「この突破は突然生じたものではなく計画的なものだった」「ロシア軍は昨年末にクリロフカへ侵入して旅団のある部隊が陣地を放棄して撤退した」「敵は集落に戦力を集結させて組織的な突撃作戦を開始し、3月5日~6日に決定的な突破口を開いた」(Ukrainska Pravdaの取材に応じたウクライナ軍関係者)
攻勢は、3月になってからの数日間の出来事のようだ。
米国の軍事支援の停止、西側との情報共有の遮断、衛星画像の提供中止、とどめのスターリンクの接続停止(未確認)と時期的に一致しているが、プーチンは以前からウクライナ軍が包囲されているとほのめかしていた。
「この突破は突然生じたものではなく計画的なものだった」(再掲)
「敵はクルスク方面の全方位で大規模な攻撃を続けている。ウクライナ軍は英雄的精神と粘り強さを発揮して抵抗を試みているものの、ここではロシア軍と北朝鮮軍を合わせた数的優位が顕著で、損害を物ともせず前進してくる上、敵は側面からの厳重な火力管制で我々の兵站を脅かしており前線保持が困難になっている。さらにロシア軍兵士(約100人)はガス輸送のパイプラインを利用してスジャに侵入したことが確認された。現在はパイプラインを厳重な監視下に置き、発見された敵の排除が進められている」(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏)
もう、スジャ市内に侵入してるのか・・・。
ガスのパイプラインというのは盲点だな。
「クルスク方面の作戦は当初「少ない損失で敵に何倍もの被害を与えることができる」という軍事的結果で正当化できたが、もう占領地の保持にこだわる戦術的意義が見当たらず、作戦継続が政治的動機で行われているのは誰の目にも明らかだ。戦争における成功とは戦術的、作戦的、戦略的に有利なポジションを獲得し、自軍の損失より何倍も大きな損害を敵に与えることで、ウクライナ軍は戦術的にも作戦的にもクルスク方面での有利なポジションを失っているため司令部は(撤退を)今直ぐ決断すべきだ」(同上)
「ロシア軍が防衛ラインを突破して二方向からスジャに通じる主要道路に迫っているため、約1万人のウクライナ軍は包囲の危機に瀕している」「ロシア軍は主要道路の遮断に相当数のドローンと北朝鮮を投入している」「取材に応じたウクライナ軍兵士は『さらなる損失を避けるためクルスクからの撤退が検討されている』『包囲される恐怖は現実のものだ』と述べた」(Telegraph)
が、しかし、「政治的動機」は強力なようだ。
「現時点でクルスク方面から部隊を撤退させる予定はない」「状況を安定化させるための措置が講じられている」「さらにロシア軍に対抗するための措置も計画されている」(RBC-Ukraineの取材に応じたウクライナ軍関係者)
やれやれ・・・。
浮沈子的には、「追記」で明かされた話に興味をひかれたs
「スジャ侵入に使用されたパイプラインを事前に爆破しなかったのか?」(Ukrainska Pravda)
「限られた兵站能力の中でパイプラインを爆破するのは不可能だ」(取材に応じたウクライナ軍関係者)
つまりだな、数的に有利なはずの撤退戦においてさえ、戦力不足が露呈しているわけだ。
ロシアは勝負時と見るだろうな。
ウクライナは、ありったけの予備兵力を投入して、組織的にクルスク州内から撤退するしかない。
もともと筋が悪い逆侵攻が維持できなかったという話は、侵攻しなかった事態よりはるかに悪い。
ロシア軍は、逆にスムイ州内に足場を築くことになるだろう。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(クルスク方面の危機的な状況、RYBARもロシア軍の大きな成功を報告)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/critical-situation-in-the-kursk-area-rybar-also-reports-great-success-of-russian-military/
「ロシア軍がウクライナ国境で大規模な突破に成功したという情報は事実ではない」「ジュラフカ方向とノヴェンケ方向でロシア軍の小規模な歩兵部隊が足場を築ことしているものの徐々に破壊されている」「敵がスジャ郊外に足場を築くためパイプラインを活用して移動した」「この特殊部隊は発見され殲滅されつつある」「状況の全体像を把握している」「防衛力を回復させるため必要な措置を講じている」「状況を安定させるため予備戦力も投入した」「スジャの南で敵が大きな損害を被っている」(ウクライナ軍参謀本部)
ウクライナ軍も対応に必死だが、ロシア軍の攻勢は止まらないようだ。
以前の支配地域の状況との比較では、ウクライナ側の支配地域が大きく抉られているのが分かる(画像参照)。
(欧州大戦争:ウクライナ戦線:核武装再び)
https://kfujito2.asablo.jp/blog/2025/03/02/9758161
この記事を書いた時点では、ロシア軍の支配地域は縦長のジャガイモ的感じだが、今朝(3月9日)では、スジャ南部や北西部で押し戻されている。
予備戦力投入のタイミング、規模、効果がどれ程になるのかは、もう少し様子を見なければ分からないが、状況は極めて悪い。
「仮にジュラフカ方向とノヴェンケ方向でロシア軍の前進を食い止めても、スジャに侵入したロシア軍部隊を殲滅できても、クリロフカ方向の状況がDEEP STATEとRYBARの報告通りなら「スジャ方向の開口部=スームィ州とクルスク州が接する国境の長さ」は12km程度しかなく、この程度の深さではスジャ防衛の生命線=38K-004~H-07はロシア軍の無人機や大砲の火力管制下から逃れることが出来ず、根本的にロシア軍を押し戻すことができなければクルスク方面に展開するウクライナ軍はじわじわと弱って行くだけだろう。」(航空万能論ブログ管理人)
相変わらず、ワンセンテンスが長いので引用に苦労するけど、要するに兵站ルートを脅かされ続ければ前線の戦闘能力は持続しないということだ。
クルスクでは(でも?)、時間はロシア軍に味方している。
「スジャ方向に対する大釜について語るのは時期尚早」「まだ38K-004~H-07は物理的に遮断されておらずウクライナ軍が包囲されている兆候もない」「機関車よりも先に走ったところで良い結果をもたらさない」(RYBAR:ロシア側の戦況ブログ発信者)
慎重だな・・・。
クルスクの政治的意義、投入されている兵力の質、おそらく潤沢に供給されている砲弾などの兵器を考慮すれば、ロシア側としては必ずしも楽観できる状況ではないのかも知れない(未確認)。
繰り返しになるが、ロシア軍が計画的に攻撃を激化させたことと、西側の情報共有停止やスターリンク遮断(未確認)との関係は不明だ。
が、米国はロシア軍と呼応しているのではないかとすら思える。
欧州大戦争の視点から見れば、クルスクは重箱の隅の話だが、ここを失うことの政治的影響は大きい。
まして、大規模なスムイ州への侵攻を許すことになったりすれば、そのダメージは深刻だ。
その一方で、東部・南部戦線に動きはない。
戦闘は続いているが、膠着している。
確認しておこう。
クルスク方面の状況は、ここ数日、大きく動いている。
最早、ウクライナ軍が占領地を拡大し、ロシア側を脅かす勢いはない。
どころか、補給路を断たれ、包囲され、殲滅される恐れも出てきている(そうなのかあ?)。
元々、情報量が限られた戦線で、両軍当局の主張は噛み合わないし、観測者の見解にも隔たりはあるが、戦場の霧の中から垣間見えるのはウクライナ軍がこの地域から撤退する時期が迫っているということだ。
今日明日ではないだろうが、1年2年先の話ではないだろう。
早ければ今月中にも、決定的な状況(スジャ陥落?)を見ることになるかも知れない。
早い時期に撤退すれば、ウクライナ軍は損害を最小限にとどめ、スムイ州へのロシア軍の侵攻や東部・南部戦線でのこれ以上の侵攻を食い止めることが出来るかもしれない。
逆に、政治的要請や軍のメンツに拘り、占領地の維持に固執すれば、貴重な戦力を毀損し、以後の戦闘に重大な影響を与える恐れがある。
どっちに転んでも、ウクライナにとっていいことはない。
結果論だが、クルスク侵攻は愚策だった。
ロシアと北朝鮮の関係を強化することにもなっちまったしな。
ポクロフシク方面の戦線は、確かにこの間膠着している。
その意味では、クルスク侵攻の効果はゼロだったわけではないかも知れない。
しかし、それもどうなるかは分からない。
全体状況としては、停戦への動きが加速している。
米国の様々な軍事支援の停止が、どれだけの期間続くかということもある。
クルスクは、ある意味でウクライナ戦線の縮図だ。
ロシアがここを奪還しスムイ州に攻め込むことと、ウクライナがロシアに落ちて欧州本体に手を出し始める構図は恐ろしいほど似通っているように見える(単なる錯覚じゃね?)。
浮沈子の妄想は、今朝も果てしなく羽ばたいている・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ軍1万人をロシア軍が包囲か 米機密情報の提供停止で窮地、越境攻撃から撤退も)
https://www.sankei.com/article/20250309-L5DVR5APEFNSXPXQ6SX7QPQC7Y/
「米誌タイムはウクライナ政府高官の話として、米国の機密情報の提供停止により、ロシア国内から離陸してウクライナに向かう爆撃機や軍用機の動きもつかみにくくなったという。」
うーん、これはクルスク方面の話だけじゃないからな。
戦線全域に、ジワリと効いてくるだろう。
(ロシア ウクライナ軍が越境攻撃のクルスク州で攻勢強める)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250309/k10014744021000.html
「ロシアメディアもクルスク州の一部でウクライナ軍を包囲する作戦が続いていると伝えるなど、ロシア軍が攻勢を強めています。」
ほほう、兵站の遮断ではなく、目的は包囲か。
「クルスク州のスジャではロシア軍がウクライナ軍を包囲する作戦を続けていて、完全に取り囲むまで残すところおよそ10キロに迫っているという見方」(現地に入った軍事専門家の話:ロシアメディア)
まあ、占領地の幅自体が、ざっくり10km余りだから、何とも言えない距離感だけどな。
エネルギー関連などへの攻撃も続く中、ゼレンスキーは国内向けとはいえ、従来のスタンスを崩していない。
「ロシアによる新たな攻撃という現実そのものが、和平を強制されるべきはロシアであることを証明している」
クルスクに侵攻したのは誰だったのか、浮沈子は忘れちまったけどな・・・。
<また追加>ーーーーーーーーーー
(米のウクライナ軍事支援一時停止 ロシア西部で作戦に影響か)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250309/k10014744511000.html
「アメリカがウクライナへの情報面の支援を一時停止したことに対し、欧米のメディアは、ロシア西部クルスク州で越境攻撃を行うウクライナ軍の作戦に影響が出て、ロシア軍が攻勢を強めているという見方」
うーん、やっぱ米ロの連係プレイは見事だな(そういうことかあ?)。
「アメリカが情報面の支援を一時停止した直後、クルスク州でロシア軍がウクライナ側の重要な補給路を攻撃し、ウクライナ軍の兵士およそ1万人が包囲される危機」(テレグラフ)
「ロシアが好機と捉え、長距離攻撃を強化し、特に弾道ミサイルからの防衛に不可欠な防空システム『パトリオット』を消耗させる可能性が高い」(ISW)
影響はクルスクだけじゃない。
防空用迎撃ミサイルの消耗は、都市部のインフラ破壊につながる。
ロシアは、ひょっとして、直接キエフを狙っているのかも知れない(そうなのかあ?)。
おりしも、この夏にはベラルーシでロシアとの合同軍事演習が行われる。
4年前と同じだな。
で、前回は演習が終わっても撤収しな部隊が侵攻に参加している。
今回は、演習の「前」に侵攻するかもしれない(その後に演習するかどうかは不明)。
米国の対応を受けて、これ程タイミング良く攻勢に出られるということなら、ロシア軍侮るべからずというところか・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア クルスク州“北朝鮮軍と無人機攻撃 ウクライナ不利に”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250310/k10014744601000.html
「以前に比べて訓練された北朝鮮軍の部隊と大量の無人機による攻撃を受け、不利な状況に陥っている」(現地に展開している部隊の兵士)
「装備品などの損失の95%は、光ファイバーケーブルで制御するタイプの無人機の攻撃による」「電波妨害を受けないタイプの無人機を大量に投入」
ほほう、ファイバードローン大活躍だな。
「釜のふたはほぼ閉じられている」(ロシア安全保障会議のメドベージェフ副議長)
「この週を通して、ロシアはさまざまな種類の兵器で国民に対して何百回もの攻撃を行った」(ゼレンスキー大統領)
影響はクルスクの戦況に留まらない。
が、東部戦線など、既存の戦場は停滞している(若干の変化はあるようですが)。
(ロシア軍ついに“息切れ”か 進撃ペースが鈍化したと英国防省が指摘 今年も大きな損害被る)
https://trafficnews.jp/post/527368
「ウクライナ軍参謀本部が報告した2025年2月におけるロシア軍の1日平均死傷者数は1255人で、2024年8月以来では最も少ないとのこと。2月全体のロシア軍の死傷者総数は3万5140人で、2025年1月から約1万3000人の減少」
「死傷者数は依然として高い水準にあるものの、減少傾向にあるのは、ロシア軍の作戦と攻撃のテンポが落ちたことを反映している可能性が高い」
うーん、より効率的に戦闘を続けているからではないのかあ?。
正面突破の肉弾戦ではなく、兵站切断とか包囲して撤退を促すとか。
もうちょっと、丁寧な分析をしてもらいたいもんだな・・・。
(クルスク州でロ軍が進撃、ウクライナ軍の補給脅かす 精鋭ドローン部隊も展開)
https://forbesjapan.com/articles/detail/77661
「以前から展開している海軍歩兵部隊や空挺部隊に加え、数百人以上の新たな北朝鮮部隊、そしてロシア軍屈指のドローン(無人機)部隊が投入されているもよう」
北朝鮮+ドローンの群れ=クルスクの危機
この構図は、複数のメディアが好んで使っている。
「クルスク方面でのロシア軍の進撃は、米国のドナルド・トランプ政権がウクライナへの情報提供や武器弾薬の輸送を停止し出した矢先に始まった。」
米国の各種支援の停止+ロシアの攻勢=ウクライナの危機
このパターンも定着している。
「ウクライナ軍が2月に遂げていた前進を逆転させるばかりか、ウクライナ軍の現地の主要拠点であるスジャ町に通じる幹線道路を遮断するおそれも」
チョー楽観的なデビットアックスも、今回ばかりは悲壮感が漂っている。
「依然として厳しいが、ウクライナ軍司令部の制御下にある」(ウクライナ軍参謀本部)
「ウクライナ軍がどのような措置を講じたのかは不明」
「北朝鮮部隊は新たな兵士を連れて前線に復帰」
「彼らはしばしば道路の短い区間(100〜300m)を攻撃目標に据え、そのエリアをドローンで飽和させる。攻撃はグループで行われることが多く、車両の前後左右をほぼ同時に攻撃することもある。この手法は車列の複数の車両を一度に攻撃するのにも用いられていて、被害を拡大させている。また、ドローンを道路に着陸させておき、車両が通過する際にその下で起爆するという、対戦車地雷のような罠も仕掛けている。おそらく、上向きの成形炸薬が使われているのだろう」(独立系アナリストのアンドルー・パーペチュア)
「ウクライナ軍は通常、ジャミング(電波妨害)によってロシア軍のドローンの多くを飛べなくしているが、ルビコンの部隊はよくできたドローンや、使用する周波数帯を素早く切り替えられるらしい無線制御システムによって、ウクライナ側のジャミングをかいくぐって戦うことに成功している。」
ほほう、ファイバードローンだけではないようだな。
「これまでにウクライナ軍の車両数百両が撃破されており、それには補給トラックのほか、貴重な米国製M2ブラッドレー歩兵戦闘車やマックスプロ装甲トラックも含まれる。」
「ルビコンの能力に対抗する妨害技術の著しい進歩がなければ、クルスク州での占領地域の保持は不可能になるかもしれない」(パーペチュア)
ファイバードローンは、従来の電波妨害技術が通用しない。
「数は明らかにわたしたちの側に味方していない」(クルスク州で戦闘任務に就いているウクライナ海兵隊所属のドローン操縦士、Kriegsforscherクルスク州で戦闘任務に就いているウクライナ海兵隊所属のドローン操縦士、Kriegsforscher)
兵站ルートの遮断は、上記のように短い区間にドローンを大量に投入する作戦が有効だ。
ジャミングの無効化と大量投入による飽和戦術で、輸送車両を効果的に破壊している。
加えて訓練された北朝鮮兵士の投入、米国の支援の停止が効いている。
ウクライナ軍は、昨年の砲弾不足に続き、春の憂鬱を味わっている。
別記事によれば、ウクライナ方面はそろそろ泥濘期に突入していて、未舗装路からの輸送に支障をきたす状況になっている。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
停戦交渉に向けての地ならしが進む中、戦場は相変わらず過酷な状況だ。
このバカげた戦いを一刻も早く終わらせて、泥濘の春ならぬ平和の春を迎えたいものだ・・・。
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