😼欧州大戦争:ウクライナ戦線:クルスク方面:排除2025年03月17日 10:30

欧州大戦争:ウクライナ戦線:クルスク方面:排除
欧州大戦争:ウクライナ戦線:クルスク方面:排除


(ロシア軍、クルスク州で最後のウクライナ軍兵士ら排除へ戦闘)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/OQ6GJCUU4JPPFF2BMYVRAOCYYU-2025-03-16/

「昨年8月に越境攻撃を開始し、1368平方キロ以上を制圧したとしていたが、今月のロシア側の攻勢により、オープンソースの地図によると、ウクライナの支配地域は約110平方キロに縮小」

「ロシア軍が一部地域でウクライナ軍を国境まで押し戻した」「激しい戦闘が続いており、ウクライナ軍は後退しながらも反撃」(親ロシアの著名軍事ブロガー、ユーリ・ポドリャカ氏)

「戦場で優勢となったロシア軍が、クルスク州と国境を隔てたウクライナ北東部スムイ州を脅かしているとした上で、この地域ではウクライナ軍が以前から防衛を強化していると警告」(ロシアの戦争ブログ「トゥー・メジャーズ」)

この地域でロシア軍が攻勢を掛けていることは間違いないが、ウクライナ軍も崩壊したり包囲されちまったりしているわけではないようだ。

一部の報道では、投降した兵士の扱いや組織的投降を促すプーチンのプロパガンダも報じられているけど、ショボい情報戦だな。

無条件停戦へのプロセスが動いているけど、ロシアはそう簡単には同意しないだろう。

のらりくらりとかわしながら、戦場の状況を反映させたり、焦る米国の足元を見透かしたり、欧州の分断を見極めたりして、最適なタイミングを計っている。

(ロシア、和平合意でウクライナのNATO加盟排除要求へ=外務次官)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/EPIFB5NUGNNCTCKUMJIXNOBOT4-2025-03-16/

「ウクライナとのいかなる和平合意においても、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナの加盟を拒否し、ウクライナが中立を維持するという保証を求める考え」「鉄壁の安全の保証が合意の一部となることを要求する」(ロシアのグルシュコ外務次官)

「NATO加盟国によるウクライナの受け入れ拒否が必要」(同上)というところがミソだな。

米国は、やっかいな欧州諸国の説得に奔走しなければならなくなるからな。

まあ、これまでのいきさつを考えれば、ほぼほぼムリポな話だ。

もっとも、これは次の段階である「和平合意」の条件で、無条件停戦の「条件」ではない。

無条件停戦でロシア(プーチン)が難癖付けているのは、停戦監視の実効性や違反した際のあーだこーだであって、スタンスとしては同意という姿勢を示している。

それ自体が引き延ばし戦術だし、本音のところではまだまだ戦闘を続けて少しでも有利なポジションで交渉したいというのは見え見えだが、西側はそれに従うよりほかはない。

(【#佐藤優のシン世界地図探索100】神に選ばれし3人の指導者②)
https://wpb.shueisha.co.jp/news/politics/2025/03/14/126350/

「すると、プーチンは停戦したいのではなく、停戦交渉をしながら作戦を進めて、もっと有利にしてしまおうと思っているということじゃないですか?」(小峯隆生)

「大統領選挙を行なえば半年はかかりますよね。その間にどんどん戦線を拡大していくつもり」(佐藤優)

無条件停戦→選挙→調印→和平交渉のシナリオは健在だ。

しかし、選挙中は停戦しているはずだから、「その間にどんどん戦線を拡大していくつもり」という佐藤氏の指摘は当たらない(選挙中に停戦破りすれば別ですけど)。

浮沈子的には、この後に出てくるの「保証占領」というのが気になった。

「まず米国が手を引くわけですよね。そして「ヨーロッパが守る」となりましたが、ウクライナは「ロシアが怖いから保障占領してくれ」と言っています。」「ウクライナを5ヵ国ぐらいに分けて保障占領するという内容です。」「保障占領政府と住民の間に必ず軋轢(あつれき)が生じ」「その怒りはロシアではなく他に向かいます。例えば、ルーマニアが占領している場所はルーマニアに、ポーランドの占領している場所はポーランドに向けてその怒りが向けられる」「反占領政府武装闘争があちらこちらで開始され」「大混乱になっていきます。」

「ウクライナは戦後、内部崩壊する」

プーチンはルーマニアに対してずいぶん前から分割統治の話を持ち掛けているし、戦後ウクライナの分割統治についても、2022年の侵攻前からロシア軍が検討していた話は周知だが、ウクライナ側がロシアの占領を避けるために「保証占領」を求めているという話は初耳だ。

「ロシアの情報機関・SVRが去年の11月に掴んでいる情報」

うーん、このコラムは、オシント(OSINT Open Source INTelligence:オープンソースインテリジェンス、公開されている情報)ベースじゃなかったのかあ?。

まあ、どうでもいいんですが。

「プーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領が、ロシア、ベラルーシ、ウクライナにいるロシア人の手によって国家運営しようとしています。それに対して、外国勢力の手引きで権力を維持しようとしたのが、ゼレンスキー」(佐藤優)

「ロシアにしてみれば国家間戦争ではなく、もはやロシアの内戦という位置づけなわけです。内戦だからその交戦に当事者能力はありません。だから、「その内戦を仕切っている後ろの国と話をしましょう」とプーチンは言っている」(同上)

「内戦」かあ・・・。

台湾みたいな構図に持ち込みたいんだろう。

確かに、「特別軍事作戦」という仮面は、それを意識しているのかも知れないな。

「世界でエネルギーと食料の自給自足が可能なのは、米露だけ」(同上)

「米露vsウクライナ+欧州中国の棲み分けになる」(小峯隆生)

浮沈子的には、この構図はないと見てるけどな。

中露の紐帯はそう簡単には切れないだろうし、トランプはあくまでもロシアとの取り引きを進めているだけで、ウクライナ+欧州をどう分割するかという話で中国と対立しているように見えるだけだ。

まあ、どうでもいいんですが。

(ウクライナ軍の反撃が続くポクロウシク方面、ロシア軍がシェフチェンコから後退)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-counterattack-continues-in-pokrovsk-region-russian-forces-retreat-from-shevchenko/

「この作戦はポクロウシク、ハルキウ、スームィから敵戦力をクルスクに誘引することで、敵はハルキウから可能限りの戦力を引き抜いたため同方面に対する圧力は軽減された。敵は東部戦線からも戦力を引き抜いたがポクロウシクに対する攻勢を放棄しなかった。それでも我々は攻勢が止まる可能性を強く信じ、そして思っていた通りになった。ハルキウとポクロウシクの状況は安定している」「彼らは任務を達成した」「もう敵にポクロウシクを占領するチャンスはない」(ゼレンスキー大統領)

「この結果は事前に計算されたものなのか、結果を見てから合理的な説明をつけただけなのかは不明だが、ゼレンスキー大統領が言及した「ハルキウとポクロウシクの状況安定」は「実際の戦場状況」と一致しているため一定の説得力はある」(航空万能論ブログ管理人)

戦況地図の更新という骨の折れる作業をしている立場からは、この間の「実際の戦場状況」を肌で実感しているに違いない。

が、まあ、誰が見ても「もう敵にポクロウシクを占領するチャンスはない」というゼレンスキーの主張が妥当とは思えないだろう。

今月以降の急速なロシア軍の奪還作戦以前は、東部戦線は活性化していたから、占領そのものでリソースを食われたのがどちらかは明らかだろう。

逆に、クルスクが落ち着いて、東部戦線がどうなるか、南部戦線に動きが出てくるかに注目だ。

期待の米国主導の停戦交渉には、いましばらく時間が掛かりそうだしな。

クルスクでの掃討戦も、ウクライナ軍の粘りによっては膠着状態に陥るかもしれない。

一寸先は闇のウクライナ戦線。

(ウクライナ製の新型ミサイル発射成功、射程1000キロでモスクワが攻撃圏内に…精密攻撃が可能)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250317-OYT1T50020/

「新型ミサイルは対艦巡航ミサイルを地上用に改良。射程を約360キロ・メートルから2倍以上に伸ばした。衛星の位置情報による精密攻撃が可能」

一発逆転の構図も消えていない(そうなのかあ?)。

浮沈子の妄想の中では、ウクライナはNATOが加盟を拒否すれば、核開発に走ることになっているからな。

トマホークを米国から手に入れることは出来なくなったし、ドイツがタウルスを供与する可能性もないしな(そうなのかあ?)。

自国開発の兵器を、無条件停戦を受け入れたタイミングでアピールするというのも、なんか勘違いしている気がする。

ロシアにとって、目の上のたん瘤だったクルスクは消えようとしている。

停戦の行方が定まらない中、情勢はロシアに大きく傾き始めている・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーーー

(ウクライナ軍がスジャ撤退を認める、包囲されることなく自国領へ撤退中)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-troops-admit-withdrawal-from-suzha-retreating-to-their-own-territory-without-being-surrounded/

「ロシア軍の攻勢ぺースは国境に近づくほど抵抗が強くなって鈍化している」(RYBAR)

「クルスク方面のロシア軍は引き続き戦場の主導権を握っている。敵は歩兵、航空機、無人機の優位性を活かして攻勢を続けているが、我が軍は包囲されておらず徐々にウクライナ領へ撤退している。ここ数日の戦闘と撤退中の損失は残念ながら大きいが、敵も正面から攻撃しているため大きな損失を被っている。敵はスジャ方向の占領地側面に回り込むため少人数編成の部隊でスームィ州内に侵入してきたが、これは国境付近で阻止された。今のところロシア軍が大規模な戦力でスームィ州に攻勢を仕掛ける様子はないものの、緩衝地帯を作り出すため国境地帯を制圧しようとするだろう」(ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏)

「ここまでウクライナ軍占領地が小さくなると側面の長さが短くなりすぎて「クルスク方面のウクライナ軍を物理的に包囲する」というのは不可能に近(い)」(航空万能論ブログ管理人)

兵站を攻撃されていた時から、今日の事態は想定されていたというのがブトゥゾフ氏らの主張なんだが、それは常に行われるし、そのための対策も打たれていたはずで、浮沈子的にはクルスク方面のリソースが尽きたことが原因と見ている。

予備戦力を投入しても、占領地を維持しきれずに撤退を迫られ、事態を安定させることは出来ないままだ。

これからさらに押し返して、1300平方kmのロシア領地を再占領する力は、最早ウクライナ軍にはない。

ブダノフが言っていた夏まではまだ数か月あるけど、既にあちこちで綻びは出ているのかも知れない。

トレツクやポクロフシクなど一部では、ウクライナ軍が攻勢に出ているとも言われているけど、ベリカノボシルカ北方ではロシア軍の前進を許している。

全体としてウクライナ側が押しているとは感じられない。

戦術的勝利で戦略的敗北を補うことは出来ないからな・・・。

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