戦う天使2012年05月13日 00:41

戦う天使
戦う天使


といっても、エヴァネタではない。

(天使)
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%B7%BB%C8

「天使には清らか・優しさ・慈愛・無垢・聖性・潔癖・純白など、善性を象徴するものとしての意味が与えられている事が多い」とある。

元々の意味する「神の使い」とは、ずいぶん違うようだ。

(天使)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%BD%BF

「比喩としての天使」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E4%BD%BF_(%E9%80%9A%E7%94%A8)#.E6.AF.94.E5.96.A9.E3.81.A8.E3.81.97.E3.81.A6.E3.81.AE.E5.A4.A9.E4.BD.BF

「病人にとって献身的に治療に尽くしてくれる女性、看護婦などをかつては「白衣の天使」などとも呼んだ」とある。最近は、そう呼ばなくなったのだろうか。

少なくとも、「看護婦」という呼称は、20世紀の呼び方で、2001年の保健師助産師看護師法の改正により、看護師というようにはなったが、「白衣の天使」という言葉は、「清らか・優しさ・慈愛・無垢・聖性・潔癖・純白など」のイメージと共に、オジサンの頭の中に残っている。

(ナイチンゲールの誓詞)
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/1244/seisi.html

「われはここに集いたる人々の前に厳かに神に誓わん
わが生涯を清く過ごし、わが任務を忠実に尽くさんことを。
われはすべて毒あるもの、害あるものを絶ち、悪しき薬を用いることなく、また知りつつこれをすすめざるべし。
われはわが力の限りわが任務の標準を高くせんことを努むべし。
わが任務にあたりて、取り扱える人々の私事のすべて、わが知り得たる一家の内事のすべて、われは人に洩らさざるべし。
われは心より医師を助け、わが手に託されたる人々の幸のために身を捧げん。」

このページにもあるとおり、これはナイチンゲールの言葉ではない(ちんげーる・・・、なんちゃって!)。

「クリミアの天使」、「ランプの貴婦人」などと呼ばれたフローレンス・ナイティンゲイルだが、そういったイメージで見られることを喜んでいなかったようである。

(フローレンス・ナイチンゲール)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%AB

この記事を読むと、なかなかの戦略家であり、戦術家でもある。統計学を駆使し、女王に説明するために「視覚化」していたという記述がある。英語版のページには、円グラフの図も出ている(19世紀には、エクセルないです)。

(Florence Nightingale:Contributions)
http://en.wikipedia.org/wiki/Florence_Nightingale#Contributions

煩悩から解脱できないオジサンは、どちらかというと「ナイチンゲール症候群」の方が気になったりする。

(ナイチンゲール症候群)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

まあ、どうでもいいんですが・・・。

ビクトリア時代の英国の状況は、今日では想像できない偏見や差別がまかり通っていたようだ。彼女が戦った相手は、病気、怪我、貧困そのものだけではなく、傷病者を看護することの前に立ちはだかる「あらゆるもの」であったのだと思われる。その時代背景や英国陸軍の内情などを知らずして、その業績を語ることはできない。

彼女が1820年5月12日に生まれたことに因んで、我が国で「看護の日」が制定されたのは1990年だという。

(「看護の日・看護週間」とは?)
http://www.nurse.or.jp/home/event/simin/about/index.html

(International Nurses Day)
http://www.icn.ch/publications/international-nurses-day/

「天使とは、美しい花をまき散らす者でなく、苦悩する者のために戦う者である」(ナイチンゲールの言葉だという。)本日の至言である。

彼女の後に続く者が絶えることはないだろう。この世に苦悩する者がいる限り、そして、彼女の掲げた灯火が消えることのない限り・・・。