固唾(かたず)を呑む2013年03月31日 02:11

固唾(かたず)を呑む
固唾(かたず)を呑む(画像は83タルガのBピラー)


(固唾を呑む)
http://gogen-allguide.com/ka/katazuwonomu.html

固まった唾(つば)なんてものが、あるわけはないのだが、解説によれば、緊張して息を凝らしていると出来るらしい(ホントかよ???)。

まあ、どうでもいいんですが。

全世界の航空関係者が固唾を呑んで見守っているのが、B787の旅客運行再開の時期であると書かれている。

(いまだ原因わからず B787問題の行方)
http://toyokeizai.net/articles/-/13418

この記事にあるとおり、「787型機のバッテリー異常過熱をめぐっては、問題発生直後から日米の航空当局が調査を行っているにもかかわらず、いまだ直接原因が判明していない。」わけだ。

「原因がわかっていないのに、これで安全と言い切れるのか」という報道陣の問いかけに、「あらゆるトラブルを想定し、そのすべてに対応できる万全の対策を取った」と安全性を繰り返し強調したわけだが、その対応の目的は、バッテリーの機能を保つことではなく、機能を失ったバッテリーが及ぼす、いわば二次災害を防ぐということに過ぎない。

バッテリーを積んでいないのと同じ状態が、万全の策だとしたら何をかいわんやである。

唯一、リチウムイオン電池の発火そのものを抑制する対策としては、充電時の電圧を下げるということが行われる。

今回の事故について、充電時に高い電圧がかかったという事実は確認されていないし、その際のバッテリーに対する充電負荷が、発火の原因かどうかさえ分かっていない。

B社は、それ以外に発火の原因は考えられない、と言っているので、「想定されるあらゆるトラブル」に対する策を取ったという言葉にウソはないが、原因究明の努力が足りないといわれても仕方がない。

あるいは、想像力の欠如とか・・・。

さもなければ、やる気がないとか・・・。

まあいい。

完全な飛行機なんてものはないんだが、ここまで開き直られると、返す言葉もなくなる。

「火を吹いても安全なバッテリー」なんて、ナンセンスな概念を振りかざすようになっては、手が付けられないという他はない。

記事の中で、バッテリー内を無酸素状態にして発火を防ぐとあるが、リチウムイオン電池は、高温になると自ら酸素を発生させるらしいので、無酸素状態にしたからといって燃焼を防ぐことはできない。

要するに「万全の対策」というのは、「何が本当の原因か分からないし、今後も同じように発火するかもしれないけれど、とりあえず効果がありそうなことは片っ端からやってみて、後は運を天に任せて飛ばすしかないじゃん!」と言っているに等しい。

ひどい話だ!。

航空機というのは、その根本からしてリスクを負った乗り物である。

空気よりも重たいものが宙を飛ぶわけだから、「墜落」という危険を常時はらんでいるわけだ。

しかも皮肉なことに、翼という揚力発生装置を有効たらしめるために、推進機関を備えていなければならず、捩じったゴム紐とかでない限り、人類が手にしている推進機関というのは、およそ発火の危険をはらんでいる。

燃料を「燃やして」飛んでいるんだから・・・。

しかし、それは、そのエンジンという機能を果たすための燃焼であり、機能が果たせなくなれば、燃料をカットして片肺飛行になる。

それでも、3時間以上飛行して安全に着陸できるような設計になってはいる。

B787は、全体として安全な飛行が可能なように作られている。それは、事実だ。

しかし、だからといって、火を吹くことを前提としたバッテリーを、それを承知で搭載するという神経は、浮沈子には到底理解できない。

なぜ、そんなアホなことをするのか。

従来のニッカドバッテリーを搭載すれば、なお安全なのではないか。

だが、(たぶん)そうはいかんのよ!。

B787が油圧やリンケージではなく、電気とアクチュエイターで動翼を動かす以上、従来の何倍もの電力を必要とし、6台の発電機を使って起こした電力がなければ、飛行機そのものが成立しない。

全く新しい旅客機なわけだ。

その発電機の故障に備えて、万が一の時のバックアップ電源として積載するからには、軽量大容量高出力のバッテリーが「不可欠」であった。

おそらく(浮沈子が思うに)、ニッケル・カドミウム電池を使用して、B787を飛行させるということは不可能なのに違いない。

だからこそ、誰がどう考えても納得がいかない方法で、リチウムイオン電池を用いたバッテリーの搭載を無理押ししなければならないのだ。

例えば、ニッカドバッテリーに切り替えたらこうなります、といった具体的な説明は一切なく、ただただ安全だとか、万全の対策とか、4重の防護策とか、どこかで聞いたような「念仏」を繰り返し聞かされる破目になっている。

説明できないのは、それが不可能だからだ。

発火しない、軽量大容量高出力のバッテリーなど、出来はしない。

そもそも、発火するバッテリーは、不良品である。

それを搭載して飛行することは、本来有り得ない。

規制当局とグルになって、おざなりの「対策」でお茶を濁して搭載を続けるなどということは、あってはならないことである。

ボーイングがどうなろうと、35パーセントを製造する日本企業がどうなろうと、アナ・ジャルがどうなろうと、浮沈子の知ったことではない。それぞれが、それぞれの立場で問題解決に全力を尽くせばいい。

ただ、航空機の安全というものが、このような形で解決(?)されるということに、言い知れない恐怖を感じるのだ。

今、誰もがそうなるかも知れないと思いつつ、誰一人として声に出しては言えない雰囲気が醸成されつつあること・・・。

ひょっとしたら、B787は「墜落」するのではないか。

無論、バッテリーの不具合だけに限った話ではない。

本質的に危険をはらんだ航空機というものの安全を、可能な限り確保しようとするのではなく、経済性とのバランスにおいて、相対的に確保すれば事足りるという思想の中で作られた飛行機。

そのような考え方をする人々によって作られた飛行機。

その部品一つ一つ、それらが組み合わされた時に発揮される機能の一つ一つに、疑問を抱かざるを得ない。

この部品を設計し、製造し、検査し、組み立てた人々は、本当に安全を最優先にしていたのだろうか。

世界が固唾を呑んで見守っているのは、早期の運行再開などではないかも知れない。

最も経済性に優れているというふれ込みのこの飛行機が、いつ「墜落」するかということではあるまいか(まさか、とは思いたいが)。

こればかりは、いくら浮沈子でも、「まあ、どうでもいいんですが」とは言えない。

初オープン2013年03月31日 18:09

初オープン
初オープン


本日、83タルガは、初のオープン走行となった。

屋根は結構重くて、外すのにコツがいる。

前のオーナーさんは、殆んど閉めたままだったようで、茶色い粉(錆でしょうな)が、ボロボロ落ちる・・・。

それでも、ようやく外して、畳もうとするが、蝶番が固くて曲がりきらない。無理に力を入れるとどうなるか分からないので、原型のまま500Eの後席に放り込む。

さあ、オープンカーとしての初乗りである。

第三京浜をぶっ飛ばす。

120kmくらいか。

なにしろ、そのあたりのスピードは、メーターの針がナルディのハンドルに隠れて見えない。それをいいことに、ガンガン飛ばす。

5速で流してもいいし、3速まで落として、スムーズな高回転域を味わってもいい。

いいエンジンである。

しかし、このエンジンは、何物なのだあ?。

画像は空冷ファンの上についているプレートであるが、誰が見ても2.7リッターのSCにしか見えない。

この謎を解くのも、楽しみの一つである。

オープンにした時の風の巻き込みだが、ボクスターとさほど変わらない。首の後ろに当る風は、むしろ少ない。

左右のサイドウインドウを開けたり閉めたりして、開放感や風の巻き込みを比較検討する。

まあ、根性出してかっ飛ばす時は、迷わず全開が正しい。

ちょっと流したい時は、両方とも閉めておく。

気持ちよいオープン走行を楽しんだ。

休憩所でコーヒーを買いに行って戻ってくると、一人の素敵な女性がしげしげと眺めていた。

残念ながら、浮沈子を、ではなく、83タルガの方を、である(当然か・・・)。

空色のロードスターに乗っている方で、少しの間お話した。

なかなか熱心な方で、写真を撮ったり(もちろん、83タルガの方・・・)、浮沈子が乗っていたNBロードスターの話とかで盛り上がった(いやいや、幻覚ではありませんぞ!)。

こんな出会いも、83タルガのおかげである。

帰り道は、道も混んでいたし、途中で覆面がお仕事中だったので、ゆっくり流して走った(ご苦労様です・・・)。

話は前後するが、今朝は、プレステージに行って、現車を見てもらう。

エンジンの謎は、深まるばかりである。

いずれにしても、今週中に持ち込んで、点検をしてもらうことにした。

浮沈子の流儀としては、ポルシェセンターと、2箇所で見てもらうつもりである。

古いクルマだし、基幹部分は相当くたびれているに違いない。

今日、オープンにして走った結果、2点特記すべきことがあったので、報告する。

一つは、昨日感じた風切音である。

プレステージの掛田さんによれば、そんなもんだということである。サイドミラーとか換えても同じ。ボディー形状によるものらしい。

で、指摘されたとおり、屋根を外すと音は消えた!。

オープンの方が静かってことか!?。

まあ、頭上を盛大に通り過ぎる風の音や、勇ましいエンジンの音(フロントガラスに反射して、前から聞こえる!)にかき消されている可能性もあるが、ピーピーいう高周波はない。

へえーっ、そういうもんなんだ・・・。

もう一つは、ハンドリングである。

少し左に取られる感じがあって、タイヤを交換したらアライメントを取ってもらおうと思っている。

それはいいのだが、スピードが増すと、フロントの落ち着きがなくなるという点である。

この頃の911の特性で、止むを得ないのだという(そういうもんか?)。

しかし、120km程度で、接地感がなくなってくるというのは困りものである(←何キロ出すつもりなんだあ?)。

物の本にはフロントスポイラーは、リアウイングとセットで付けなければならないと書いてあり、掛田さんも同意見だったが、「ガソリンを満タンにする」とか、「フロントに重いものを積む」なんていう対策は、浮沈子的には却下である。

地べたに吸い付くようなダウンフォースを、最小の投資で実現するにはどうしたらいいんだろうか。

今後の課題である。

空冷エンジンは、高回転まで回してやっても、全くぐずることなく一気に吹け上がる。

話に聞く、SCエンジンの特性である。

一方、1500回転も回っていれば、街中を流して走るような使い方も可能だ。

3速固定のオートマチック運転もやってしまった(1速に入れたつもりが3速で発進してしまっただけ・・・!)。

今日は、エンスト2回になった(ガソリンスタンドの入り口と、駐車場の出し入れの際)。

次回は1回になり、クラッチをいたわりながら、エンスト無しに発進できるようになるのも時間の問題である(たぶん)。

悲しいことも起こった。

ガソリンスタンドで、運転席側のドアを開けようとプレートを手前に倒したら、「バキ!」と音がして壊れてしまった。

まあいい。

形ある物は、全て壊れるのだ(トホホ)。