カブレラ2013年10月05日 10:38

カブレラ
カブレラ


プチスーパーカーというか、売れ筋スーパーカーというか、お求め易いスーパーカー(といっても二千万円代)というジャンルがある。

(ランボルギーニ・ガヤルド:2476万円)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%A4%E3%83%AB%E3%83%89

(アウディ・R8 (市販車):2119万円)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BBR8_(%E5%B8%82%E8%B2%A9%E8%BB%8A)

(フェラーリ・458イタリア:2,830万円)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BB458%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2

V8またはV10エンジンを積み、アルミボディなどで軽量化を施し、鬼面人を驚かせるスタイリングを持ち、それなりの値札を付けてはいるが、あくまでも量産車であり、コストを意識した収益の要となるモデルである。

絶対的な性能や、コスト度外視のカーボン使用とか、ハンドメイドに拘るとか、5千万円超えてもOKとか、フラッグシップだから面子があるとか、台数限定でプレミアム付けるとかはない。

もちろん、例外を挙げることは可能だ。

(マクラーレン・MP4-12C:2,790万円)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%BBMP4-12C

V8ツインターボという構成だが、この価格でカーボンボディを採用した。

まあ、ⅰ3は500万円でカーボンボディなのだから、ボディの素材で区別することは意味ないかも。

少なくとも、これらのクルマが浮沈子と(中古でも)縁がないという点で、共通であることは間違いない!。

その売れ筋プチスーパーカーのガヤルドが、新型になるという。

(【スパイショット】ランボルギーニ「カブレラ」をニュルブルクリンクでキャッチ!)
http://jp.autoblog.com/2013/09/26/lamborghini-cabrera-spy-shots-nurburgring/

この記事を読んで、目が釘付けになった記述。

「カブレラは、第二世代のアウディ「R8」と同様のプラットフォームを使用すると言われているが、このプラットフォームはポルシェの新型モデルにも共有される可能性があるようだ。」

R8とガヤルドがエンジンを含めて兄弟車であることは、周知の事実であるが、同じVWグループだからといって、ポルシェまで同じシャシーを使うのかあ?。

しかも、このサイズのクルマといえば、911とか、ボクスターとか、ケイマンになる。

「ランボルギーニ・ガヤルド
全長 4,300mm
全幅 1,900mm
全高 1,165mm
ホイールベース 2,560mm」

「ポルシェ・911(7代目)991型
全長 4,491mm
全幅 1,808mm
全高 1,303mm
ホイールベース 2,450mm」

「ポルシェ・ケイマン
全長 4345mm(2008年-)
全幅 1,800mm
全高 1,305mm
ホイールベース 2,415mm」

パナメーラとかは、ホイールベースが2900mmを超えており、サイズが違いすぎる。

「ポルシェ・パナメーラ
全長 4,970mm
全幅 1,931mm
全高 1,418mm
ホイールベース 2,920mm」

専用設計されていた911も、とうとうVWの毒牙にかかって、こともあろうにアウディと同じボディになっちまうのかよ!。

この記事及び浮沈子の邪推が、誤りであることを心から願う。

もっとも、密かに開発が進められているというパナメーラクーペ(928の復活か)の可能性もある。

(ポルシェ・パナメーラ・スポーツ・ツーリスモ)
http://www.autocar.jp/firstdrives/2012/12/08/20446/

「このパナメーラ・スポーツ・ツーリスモは、そのパワー・ユニットがどうあるかは別として、2016年に、リフトバック、エステート、クーペ、そしてコンバーチブルといったボディ・バリエーションで2016年に登場する予定だ。そのライバルは、メルセデスのCLSシューティング・ブレークや、アウディA7、BMW 6シリーズ・グランクーペとなろう。」とある。

クーペが出るとしても、BMW6シリーズ辺りがターゲットというから、でかい感じになるのだろう。

キュッと引き締まったV8クーペが、ポルシェブランドで出てくれば、それこそ飛ぶように売れることは間違いない。

浮沈子がポルシェのCEOなら、迷わず売り出す。

最近の、商売っ気丸出しのポルシェなら、きっとやってくるに決まっている。

まあ、どうでもいいんですが。

どーせ、縁のないクルマだし・・・。

それにしても、VW傘下になって、ポルシェの行く末は暗澹たる様相を呈している。

プラットフォームの共有という毒を飲んでしまうということは、コストの低減というメリットと、安物に甘んじるという避けることの出来ないデメリットを同時に受け入れるということになる。

R8やガヤルドが安物とはいわないが、MRの設計をRRやFRでこなせるのか。

いや、これは、ひょっとすると、ボクスター・ケイマンが、911の頚木を解かれて、MR専用設計として開発されることになるということかもしれない。

うーん、わからん・・・。

パナメーラは、独自開発で世に出たが、VWは、量産のメリットを追及する大衆車のメーカーだ。

(ニューモデルはプレミアムクラスの4シーター4ドア・スポーツクーペ)
http://form.allabout.co.jp/M/germancar/050907/mr001140/

「興味深いことは、パナメーラの開発にはポルシェの自己資金で行われる点だ。いわゆるフォルクスワーゲン・アウディーグループを巻き込んでの開発ではないということ。そのことは、つまりパナメーラがこのグループのどの車種ともパーツを共有しないということを意味する。」

まあいい。

オリジナルであろうが、パーツを共用していようが、優れたクルマであればそれでいい。

しかし、ランボルギーニも、ついに闘牛関係のネーミングのネタが切れたと見える。

(カブレラ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%A9

「山羊(ヤギ)飼い」の意味とある。

すいぶんおとなしい名前だが、どんなクルマが出てくるか、楽しみだな。

アウトバーン2013年10月05日 16:04

アウトバーン
アウトバーン


かわいい娘を嫁に出す親の気持ちなんて、浮沈子には皆目見当もつかないが、今日、83タルガをアウトバーンモーターに預けた時、手塩にかけて育てた我が子を、他人様のところに送り出す悲哀を、ほんの少し噛み締めた。

もちろん、煮たり焼いたりされるわけではないし、足回りの調整をお願いするだけなので、なんのことはないのだが、何度も後ろを振り返りながら、お店(というか、工場というか)を後にした。

営業時間:AM9:00〜PM5:30とある。

(サービス工場 外観など)
http://www.autobahnmotor.co.jp/access.html

定休日:日曜・祭日だって。

商売っ気のない、お役所のような営業日と営業時間。

J-AUTOでポルシェをいじったことがあるメカニック(辞めちゃったけど)は、ここの社員だったのだそうだ。

世間は広いようで狭い。

そして、J-AUTO繋がりで、再び面倒を見てもらうことになった浮沈子の83タルガ。

因果は廻る。

ぞんざいな扱いをしていると、後でとんでもないところで旧悪を暴かれてしまいそうだ。

きっちりと床まで踏んでやらなくっちゃ!(って、そういうことかあ?)。

まあいい。

プレステージでいろいろお願いしたこと、それでも良くならない部分と、見違えるようになった部分。

最後の仕上げをお願いしたいという、浮沈子のこだわりと気持ちを素直に伝えてきた。

さて、どんな診断と見積りになるのか。

来週の土曜日に、もう一度伺ってみよう。

それにしても、220万円現状渡しの83ターボって、気になるなあ!。

(1983y PORSCHE911Turbo:ストックリストより)
http://www.autobahnmotor.co.jp/stocklist/000030.php

ゴーフル2013年10月05日 21:16

ゴーフル
ゴーフル(画像は「たません」)


風月堂の登録商標になっているそうである。

(ゴーフル)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AB

(愛され続けて80年以上神戸風月堂代表商品のゴーフル)
http://www.kobe-fugetsudo.co.jp/sweets/gaufre/gaufre.html

軽い食感の洋風煎餅の間に、クリームを挟んだ洋菓子であるが、オリジナルのフランスの菓子とは、レシピが違うようだ。

ジャパン・オリジナルなのである。

シュバイツアーの好物とは、知らなかったな。

(アルベルト・シュバイツァー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%84%E3%82%A1%E3%83%BC

「好物は風月堂のゴーフルであり、ランバレネを訪れる日本人はゴーフルを持参するのが通例だった。」とある。

この記述を読んで、当然連想するのは、マドレーヌだろう。

(マドレーヌ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8C

「『失われた時を求めて』の冒頭で主人公はマドレーヌの匂いから遠い過去の記憶を呼び覚まされて、20世紀を代表する長編小説の幕が開く。」

(マルセル・プルースト)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88

その自伝的作品である「失われた時を求めて」の解説にあるように、マドレーヌという洋菓子が重要な役割を果たしている。

「物語は、ある日語り手が口にしたマドレーヌの味をきっかけに、幼少期に家族そろって夏の休暇を過ごしたコンブレーの町全体の記憶が鮮やかに蘇ってくる、という「無意志的記憶」の経験を契機に展開していき、その当時暮らした家が面していたY字路のスワン家の方とゲルマントの方という2つの道のたどり着くところに住んでいる2つの家族たちとの関わりの思い出の中から始まり、自らの生きてきた歴史を記憶の中で織り上げていくものである。」

(失われた時を求めて)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%99%82%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%A6

「「長い間、私は夜早く床に就くのだった」 この長い小説はこのような書き出しから始まる。」

「熱い紅茶にプチット・マドレーヌを浸して食べた時に、それとまったく同じ事をかつてコンブレーでしたことを思い出し、それをきっかけにコンブレー全体の思い出が甦ったという体験を記し、語り手はそうして甦ったコンブレーの情景、そこにいた人々、見聞きした物事を語り始める。」

最終篇では、不ぞろいな敷石で躓いたことがきっかけで、「かつてマドレーヌによって引き起こされたのと同じように「無意志的記憶」が引き起こされ、語り手に過去の鮮やかな記憶が次々と甦ってくる。」とあり、必ずしも、マドレーヌの「薬理作用」によるものではなく、記憶を呼び覚まされるきっかけに過ぎない。

小説を読んだことはないが、何やら社交界の描写が多い筋立てのようで、文学に素養のない浮沈子が読んで面白いものではないようだ。

だいたい、日本語訳が、13巻とか14巻とか長すぎるだろう。

どうやら、プチ・マドレーヌを紅茶に浸すというのが、正しい描写のようだ。

同様の行為を、幼少の頃にやった記憶があるが、食パンの耳を、コーヒー牛乳のビンの口から入れて、沁み込ませるというもので、いささかキタナイ食べ方である。

プルーストのように、デジャヴュの経験もなく、長大な文学作品をものすこともなく、怠惰な人生を送っているだけの浮沈子であるが、才能の有無の違いであって、仮に、マドレーヌと紅茶であったとしても、変わるところはあるまい。

食べ物と文学作品といえば、森鴎外の「雁」であろう。

(雁:青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/45224_19919.html

「青魚の未醤煮」とあるが、サバの味噌煮である。

「僕」が嫌いなオカズなので、隣の部屋に下宿している「岡田君」を誘って散歩に出る。

高利貸の妾になっている、「お玉」という女性と岡田君は、ちょっとアブナイ状況になりつつあった。

「青魚(さば)の煮肴が上条の夕食の饌せんに上のぼったために、岡田とお玉とは永遠に相見ることを得ずにしまった。」

長い物語の最後にこう書かれているが、そんなことは、関係なかろう。

この小説の中には、玉子煎餅なるシロモノも登場する。

(玉子せんべい)
http://www.itakuraya.com/products/detail.php?product_id=12

作中に出てくる描写からして、こんな感じの菓子と思われる。

ちなみに、「これは宝丹のじき裏の内で拵こしらえているのだ」とある「宝丹」というのは、これのことだと思われる。

(宝丹)
http://ginjo.fc2web.com/47nameru/houtan.htm

住所も「上野2-12-11、旧地名;池之端仲町」とあり、守田治兵衛商店も創業:延宝8年(1680年)の老舗である。

(株式会社守田治兵衛商店)
http://www.hmaj.com/morita/morita.html

(守田寶丹)
http://www.hmaj.com/kateiyaku/hotan/

残念ながら、玉子煎餅の方は、消えてしまったらしい。

しかし、「たまごせんべい」で検索したところ、とんでもない食品がヒットした!。

((゜▽゜)<たまごせんべいうまい!!:画像参照)
http://www.cafe-athome.com/blog/hiyo/entry/901

(たまごせんべい)
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%94%E3%81%9B%E3%82%93%E3%81%B9%E3%81%84

「たまごせんべいとは、次のものを示す。」

「1 えびせんべいの上にソースを塗り、天かすや目玉焼きなどを乗せた食べ物。」

「2 生地に卵を練りこんだ煎餅。」

「以下、1について解説する。」

「主に関西圏の縁日の屋台などで売られる食べ物。たませんとも略される。20センチ強のわらじ形のえびせんべい(たこせん)にソースを塗り、天かすと半熟の目玉焼きを乗せ、最後にマヨネーズをかけたものが一般的である。青のりや小エビをトッピングする場合もある。」

「卵に小さなベーコンが乗っていたり、くじ引きで当たると目玉焼きの数が増えるというシステムもよく見られる。」

「通常は容器に入れずそのまま渡されるため、食べ進めていくと半熟の黄身をこぼしやすく注意が必要である。」

いやはや、プチ・マドレーヌとは、相当違うノリ(海苔?)だな。

鴎外が知ったら、腰を抜かすに違いない。

機会があったら食べてみよう!。

細胞内共生2013年10月06日 18:58

細胞内共生
細胞内共生


生物の基本単位である細胞には、様々な細胞小器官が存在して、むちゃくちゃ多い機能を果たしている。

(細胞小器官)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%B0%E8%83%9E%E5%B0%8F%E5%99%A8%E5%AE%98

この細胞小器官を持っているのは、真核生物という分類に属する生物群である。

(真核生物)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E6%A0%B8%E7%B4%B0%E8%83%9E

(原核生物)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E6%A0%B8%E7%B4%B0%E8%83%9E

「古細菌は真正細菌よりむしろ真核生物に近いことがわかった。」

「すなわち、このことは原核生物は大きく異なった二つの系統からなり、加えて生物界を真核生物と原核生物に二分する分類が必ずしも実際の系統関係を反映しているとは限らないことを意味する。」

この説明にもあるとおり、真核生物と原核生物という分類が、必ずしも進化の系統を反映したものではなく、形態的、構造的、機能的な、ご都合主義的な分類である可能性は大きい。

しかし、まあ、現実的な分類であり、概ね現代の通説に適っている。

「真核生物(しんかくせいぶつ、学名: Eukaryota)は、動物、植物、菌類、原生生物など、身体を構成する細胞の中に細胞核と呼ばれる細胞小器官を有する生物である。真核生物以外の生物は原核生物と呼ばれる。」

細胞小器官の中でも、細胞核というのは特別な地位を与えられているらしい。

こいつがあるか、ないかで、扱いがグッと違ってくる。

もちろん、細胞核だけではなく、他の細胞小器官もたくさんあり、大きさも大きく、構造も複雑で、機能も豊富である。

格(核?)が違うというわけであるな(なんちゃって!)。

(細胞核の起源に関する研究)
http://www.takemura-lab.com/own

「核の起源は古細菌に感染したDNAウイルス」という仮説が提唱されている。

浮沈子が知る限り、細胞核がウイルス由来という説は、共生説が唱えられていたかなり初期から提唱されていた。

手を変え、品を変え、何度でも出てくるわけだな。

このなかに、ミミウイルスというのが出てくる。

(ミミウイルス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%9F%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9

もっとでかいのもある。

(メガウイルス・キレンシス)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%AC%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%82%B9

「最大で680nmに達するその大きさは、可視光線の赤に相当する波長と等しい大きさで、インフルエンザウイルスの8倍近くもあり、巨大であることで知られる天然痘ウイルスの2倍以上の大きさを持つ。また、この大きさは生物であるマイコプラズマ・ゲニタリウムの250nmやナノアルカエウム・エクウィタンスの400nmなど、いくつかの生物より大きい。通常ウイルスの観察には電子顕微鏡が必要だが、メガウイルス・キレンシスは光学顕微鏡で観察できるほどサイズが大きい。」

大きいことはいいことだ!。

さて、ミミウイルスの存在が、なぜ真核生物の細胞核がDNAウイルスの共生だということになるのだろうか。

(ウイルスとバクテリアの中間「ミミウイルス」、3D撮影に成功)
http://wired.jp/2009/05/08/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%83%90%E3%82%AF%E3%83%86%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%AE%E4%B8%AD%E9%96%93%E3%80%8C%E3%83%9F%E3%83%9F%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%80%8D%E3%80%813d/

「ウイルスと分類されたものの、ミミウイルスは、ウイルスの定義に当てはまらない部分が多い。サイズの巨大さに加え、その遺伝子の大部分がバクテリアから来ている。それゆえミミウイルスのことを、「無生物とされるウイルス」と「生物」の境界にあるミッシング・リンクだと考える研究者もいる。」とある。

話がややこしい。

バクテリアというのは、れっきとした生物である。

(真正細菌:バクテリアのこと)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9C%9F%E6%AD%A3%E7%B4%B0%E8%8F%8C

「古細菌ドメイン、真核生物ドメインとともに、全生物界を三分する。」とある。

そのゲノムが、ウイルスに取り込まれているわけだ。

逆じゃね?。

普通は、ウイルスがバクテリアに寄生して増殖している。

「構造に関する今回の発見は、従来の遺伝子的・形態論的研究と同様に、ミミウイルスが、ウイルスとバクテリアと、さらには真核生物(細胞核の中にDNAを封じ込めている生物)に見られるさまざまな遺伝子や構造を、奇妙に組み合わせたものであることを裏付けるものだ」

「2008年8月には、パリの水冷却塔で採取されたアメーバの中から、ミミウイルスの新しい株でミミウイルスよりも大きい『ママウイルス』(Mamavirus)が検出された。このママウイルスが、より小さなウイルスによって感染されていたことから、ウイルスの新しい定義として、「外殻(カプシド)に包まれた生物」という説も提唱されている」

ミミの次は、ママかよ!。

しかも、こっちは、ウイルスがウイルスに感染しているという話だ。

(ウイルスと共に生きる:図21 生命体としてのウイルスの役割など)
http://www.primate.or.jp/rensai/zakki/081222figs.pdf

「・最初の生命体 (RNAワールドの遺物?)
ウイルス→DNA→原核生物(細菌)→真核生物(植物、動物)」

「・進化の原動力
遺伝子の運び屋としてのウイルス」

ウイルスが共生するということは、遺伝子のポーテーションが起こっているわけだし、そのポーターが、そのまま居候して居心地良く暮らしているのが真核生物だとしたら、分かりやすい話ではある。

共生説に対して、膜進化説というものある。

(膜進化説)
http://members.tripod.com/blue100_02/html/e_m-devl.htm

(ミトコンドリアと葉緑体の起源)
http://lifesciencedb.jp/dbsearch/Literature/get_pne_cgpdf.php?year=1987&number=3208&file=/SPLUSsp0HXCyO83AUorPLUS161A==

あとの論文は、殆んどケンカふっかけてるが、膜進化である必然性については、何も述べられていないように感じる。

多くの指摘は、反語的であり、必然性はないというに留まっていて、問題点の指摘の域を出ていない。

膜進化が必然というなら、その進化プロセスを分子進化として提示する必要があるだろう。

共生説の強みは、それがどんなに困難であったにせよ、現に共生が成立しているように見えるという状況証拠だけで勝負できてしまうことにある。

偶然だとか、有り得ないとかいっても、現にそうなっているのだから。

膜進化が起こったというのは、あくまでも仮説の域を出ないし、実際にその過程を再現することも出来ない。

ただし、浮沈子が注目したのは、進化の過程の中で、足し算ではなく引き算が起こり、葉緑体の欠失や、機能の喪失が起こったという点だ。

分子進化の計量的な検証に耐える必要はあるだろうが、考え方としては理解できる。

しかし、まあ、勝ち目はないな。

共生説の強みは、実験的に検証可能性があることだ。

様々な共生を試みて、成功するかどうかを試すことが可能だ(概ね、失敗するだろうが)。

さらには、人工細胞を作り上げていく過程で、必要な構造や機能を外挿するという工学的手法との親和性も高い。

進化を加速することも出来る。

もう、生物学は、生命という永遠の謎に徒手空拳で挑む博物学的手法から、ああでもない、こうでもないと、遺伝子やタンパク質を弄くりながら工学的手法で生化学のプロセスを有限回繰り返すことにより再現する、実験科学へと変わってしまっているようだ。

しかし、忘れてはならないことは、現存するどんな生物も、40億年の歴史を背負い、現実の環境の変化に適応して生き延びてきた、つわもの達であるということだ。

絶滅する種というのは、どんな時代にもあったし、これからもあるだろうが、それ以上の新しい種を生み出してきたのが生物界である。

人間による環境汚染や温暖化などとは、比較にならない大変動を生き抜いてきたのだ。

浮沈子は、遺伝子工学に興味があって、一時期、いろいろ調べたことがあったが、現代は、その頃とは比較にならない知見が得られている。

様々な環境と渡り合い、「生存」という勝利を収めてきた現代の生物達。

個体の生存を切り捨てて、種としての生存を選択した有性生殖生物としては、いささか、複雑な心境ではある・・・。

車載HUD2013年10月07日 01:34

車載HUD
車載HUD


サイバーナビのHUDが登場したときは、ついに、来るものが来たな、という感じで身構えたものだ。

あとは、射出座席と逆噴射が備われば、地上を走行する戦闘機が出来上がる・・・。

(フロントガラスピコピコ状態!最先端、車用HUDナビ)
http://aisakeb.com/?p=1503

先だっても紹介したガーミンだが、HUDも出している。

(Head-Up Display (HUD))
https://buy.garmin.com/en-US/US/prod134348.html

(GARMIN謹製!Bluetooth接続の車用ヘッドアップディスプレイ)
http://aisakeb.com/?p=1018

簡易な(安易な?)HUDだが、必要な情報を峻別して表示するというのは、HUDの基本だ。

常時、視界に入るため、何でも出せばいいというものではない。

音声や、チャイムなどと連動させながら、如何にして情報を絞り込むか、TPOに応じて切り替えるかという点が極めて重要になる。

そこんところを、スマホに任せて、ディスプレイ表示に徹したところがミソだな。

専用ソフトをブラッシュアップさせて、是非ともHUDのスタンダードになっていただきたい。

しかし、やはり、画面が小さいというのは何かと制約も大きい。

(デンソーのヘッドアップディスプレイ、17インチに大画面化)
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1305/24/news031.html

「デンソーは、「人とくるまのテクノロジー展2013」(2013年5月22~24日、パシフィコ横浜)において、17インチサイズの大画面ヘッドアップディスプレイ(HUD)と、車両前方から視線を外さずにHUDの表示操作を行える触覚フィードバック機能付き操作コマンダの連携システムを披露した。」

ダッシュボードのTFT液晶画面をフロントウインドウに反射させて表示するという、コンベンショナルなスタイルだが、まあ、妥当なところだろうな。

もっと簡便にHUDを体験したければ、こんなのもある。

(Nexus7を使って仮想HUDを試してみる)
http://aisakeb.com/?p=301

浮沈子も早速ダウンロードして、鏡像の画面を映し出してみた(画像参照)。

気分だけなら、これで十分だろう。

フロントガラスの反射シールが、どんなものか分からないが、1000円くらいで売っていれば、ペタッと貼り付けて二重映りを改善してOKである。

「「ヘッドアップディスプレイ」は男のロマンである。」というキャッチは、実に的を得ている。

来るものが来たと、身構えるのは、ショボイHUDでも同じだ。

「このアプリの最大にして唯一の欠点はHUDモードでは「夜しか使えない」事である。」

いいじゃないの、昼間は直接見ればいいんだから。

スマホやタブレットならではの、ナイスなアイデアである。

ただ、しっかり固定しておく方法を考えないと、横Gかかったときに、助手席と運転席を行ったり来たりすることになりかねない。

(ヘッドアップディスプレイ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%83%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4

このリンクの中に、こんなものがあった。

(自分の体を動かしてゲーム中を走ったりできる完全VRを実現したデバイス「Omni」)
http://gigazine.net/news/20130701-omni/

まあ、こっちはヘッドマウントディスプレイだが、立体画像が表示されて、歩いたり、走ったり、跳んだりできるので、バーチャルリアリティを楽しめるわけだな。

視覚、聴覚、運動感覚を疑似体験でき、後は、味覚や嗅覚、触覚が伴えば、完璧なリアリティが再現できよう。

今のところ、シューティングゲームくらいしかないのだろうが、モンスターハンターとか、格闘系のゲームなどにも応用が利きそうだ。

ストリートファイターに対応するには、グローブなどにもセンサーが必要だな。

そのうち、プレイヤーの姿をカメラで写して、画像解析によりモーションを取得して、プレイに反映するようになるのかもしれない。

ウエアラブルコンピューターの先にあるのは、ユビキタスコンピューティングだが、そのインターフェースもまた、遍在化するに違いない。

どこでもコンピューターは、都市という電脳空間の中で籠の鳥になった人間が、デバイスを身に着けなくてよくなったことを自由を得たと誤解することから始まる。

脱ぎ捨てることの出来ない、逃れることの出来ないコンピューターとの付き合い。

しかし、暇さえあれば、スマホの画面をなぞっている現代の人間は、その方が居心地がいいのかもしれないな。