🐼SLS:WDR:今度は水素配管 ― 2022年04月15日 08:02
SLS:WDR:今度は水素配管
(Artemis I WDRアップデート:3回目のテストの試みが終了しました)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/04/14/artemis-i-wdr-update-third-test-attempt-concluded/
「モバイルランチャーのベースにありロケットのコアステージに接続しているテールサービスマストアンビリカルで液体水素(LH2)の漏れを観察した後、東部標準時午後5時10分頃に今日のウェットドレスリハーサルテストを終了」
「チームはテストを完了できませんでした。」
もう、ボロボロだな。
まず、初期のパージ用窒素ガスが、今回も遅れ、その後、液体酸素をコアステージに注入する際の温度上昇も同じように発生し、それぞれを乗り切って、液酸の高速充填が始まり、次は水素だというタイミングでスタックした。
「テストを終了する前に、チームはまた、推進剤を上段に装填するために使用されるラインを冷却することにより、暫定的な極低温推進段階の試験目標を達成しました。数日前に確認されたヘリウム逆止弁の問題のため、推進剤をステージに流しませんでした。」
ICPSへの配管漏れのチェックは終了。
「ロケットのコアステージの液体酸素タンクは約49%満たされ、液体水素タンクは水素漏れの前に約5%の容量まで装填」
これで、WDRを再度繰り返すことは決定的となった(さすがにやるでしょう!)。
「NASAは、4月15日にメディア電話会議を開催して、ウェットドレスリハーサルテストのトラブルシューティングと次のステップに関する最新情報を提供する予定です。」
地上施設側のトラブルが頻発する中、WDRは遅々として進まない。
NASA最優先のスケジュールは、もう、他の打ち上げの合間を縫って、お邪魔にならないようにコソコソと行うしかなくなってしまった(そうなのかあ?)。
幸い、今のところ、ロケット側に大きなトラブルは出ていない。
しかし、そのタンクや配管は、冷却と加熱を繰り返され、脆化していく。
地上施設のトラブルが今後も重なるようだと、そっちの方も心配になってくるからな。
現在の機体は、アルテミス1用の本番機だ。
地上施設試験用のダミーじゃない。
この際だから、一度VABに戻して、徹底的に調べた方がいいような気がするんだがな。
発射台側のトラブルシューティングのために、本番機に負担を掛け続けることになるし。
もっとも、VABじゃ何もできないかもしれないけど(ICPSのバルブ交換くらい?)。
クローラーで移動させること自体にもリスクはあるからな。
威風堂々と発射台に据え付けられて、威張り散らしていた姿は、見る影もない。
やはり、発射台で出来ることをやって、仕切り直し後の負担を減らしておくのが最善かも知れない。
本番機への負担を最小限に止めることが、今や最優先になりつつある気がする。
テストのやり過ぎで、本番の打ち上げの時にトラブっちまったら目も当てられないからな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(水素漏れによりアルテミスムーンロケットのタンキングテストが停止)
https://spaceflightnow.com/2022/04/14/hydrogen-leak-halts-tanking-test-for-artemis-moon-rocket/
「打ち上げチームは木曜日の夕方にSLSコアステージから推進剤を排出し、技術者がパッド39Bに戻って漏れのある臍帯接続を検査し、データを確認し、問題に対処するために次に何をすべきかを判断できるようにする予定」
「木曜日に発見されたリークは、テールサービスマストアンビリカルの外側にある「パージ缶」と呼ばれるエリアにあるとのことです。パージ缶はアンビリカルプレートに取り付けられており、リフトオフ時に構造物の保護ハウジングに収納されます。」
「ロケットが発射台にある間、技術者はパージ缶エリアにアクセスできます。これにより、NASAの職員は、スペースローンチシステムをスペースシャトル組立棟に戻さなくてもリークを修復できると期待しています。」
「他のロケットプログラムでは水素漏れが発生しています。NASAのエンジニアは、1990年にNASAのスペースシャトルを接地させた水素漏れの追跡に数か月を費やしました。」
まあ、そんな事態にならないことを祈るしかない。
「SLSコアステージと移動式発射プラットフォームの間のリークチェックは、最近の燃料補給テストまで、すべて暖かい周囲温度で行われていました。」
「液体水素燃料は華氏マイナス423度(摂氏マイナス253度)に冷却され、液体酸素は華氏マイナス297度(摂氏マイナス183度)で貯蔵されます。」
「これらの温度では、バルブ、シール、およびガスケットが収縮して形状が変化し、より暖かい条件では見られなかった漏れが明らかになる可能性があります。」
「NASAの打ち上げチームは、金曜日にパッド39Bへのガス状窒素供給の停止、液体酸素の温度の問題、エンジニアが最初に水素をコアステージにロードしようとしたときに検出された圧力サージなど、他のいくつかの問題を克服した後、水素漏れを発見しました。」
水素の圧力サージの話は、初めて聞いたような気がする。
窒素と液酸の温度の話は既出だ。
まあいい。
記事にあるように、VABに戻さなくても水素漏れが修理できるようなら、発射台に据え付けたまま次のテストに臨むことになる。
それでも、2段目のICPSのタンクに推進剤を入れることはない。
「木曜日のテストカウントダウンの一環として、ケネディのNASA発射チームは、少量の極低温推進剤を移動式発射塔の移送ラインから上段タンクとの接続部に流しました。この操作により、推進剤ラインが「冷却」され、エンジニアは打ち上げ日の準備ができているかどうかを確認できましたが、推進剤を上段のタンクに流し込むことはありませんでした。」
そこのところは、どーしてもVABに戻さなくてはならない(それで直せるかどうかも不明)。
原因特定の可否に関わらず、ヘリウムバルブを交換し、いきなり本番になるのか、再度のWDRを行うのかは分からない。
この記事の重要な点は、スペースシャトルで水素漏れが起こった際には「数か月」の遅延が発生したという事実だ。
数日でもなければ、数週間でもない。
しかも、それは35回の打ち上げが行われたのちに発生している。
やれやれ・・・。
「「シャトルで「水素漏れの夏」を生きてきたので、私は同情することができます」と、元NASAのフライトディレクターでスペースシャトルプログラムの元マネージャーであるウェインヘールはツイートしました。「そしてそれは35回ほどの打ち上げ後だった。初めてのリークはほぼ予想されます。しかし、満足のいくものではありません。」」(「順調とはいえません」くらいな感じか:浮沈子訳)
泥沼だったろうな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(NASAがアルテミスの月ロケットを修理のために組立棟に戻す)
https://spaceflightnow.com/2022/04/17/nasa-to-return-artemis-moon-rocket-to-assembly-building-for-repairs/
「NASAは、スペースローンチシステムのムーンロケットをケネディ宇宙センターのスペースシャトル組立棟に戻し、故障したバルブを交換し、発射台でのテスト中に見つかった水素漏れを修正すると、NASAは土曜日遅くに発表しました。」
「NASAの職員は、月曜日の午後3時EDT(1900 GMT)に記者に簡単に説明し、SLSムーンロケットを組立棟に戻す計画について話し合います。」
まあ、とりあえず仕切り直しだな。
ICPSのヘリウムバルブは、VABに戻さないと修理できないからな。
水素漏れの修理も、発射台で行うより有利かも知れない(未確認)。
いずれにせよ、ロールバックが発生したことで、6月の打ち上げというスケジュールが延期されることは確実な情勢になった。
「ミッションは以前は6月のある時期に打ち上げられる予定でしたが、ロールバックにより、夏の後半に頻繁に遅延するテスト飛行が延期される可能性があります。」
数週間で済むのか、数か月になるのか。
「その間、機関はまた、打ち上げ前に推進剤の装填操作を実証するためのスケジュールとオプションを検討します。」
都合3回行われたWDRは、失敗に終わった。
ロケット側の修理が発射台で行えないことから、ロールバックされることはやむを得ないけど、発射台で行えるとされる水素の修理漏れが長期化した場合、ロケット本体を野ざらしにすることになるからな。
一旦撤収するという判断は悪いことではない。
地上施設側で、これほどの問題が頻発するとは想定していなかっただろうし、これ程手前で(つまり、燃料の充填すら行えずに)中止を余儀なくされるということも想定外だろう。
このまま水素漏れを修理してテストを続けても、また、別のトラブルでスタックすることもある。
低温環境でのみ発生する予見不能なトラブルが繰り返されることは仕方ないのかも知れない。
それはつまり、この先、再度VABから発射台に送られてテストされる際にも、問題が発見される可能性は残ることを意味するわけだ。
「打ち上げチームは、オフサイトのプラントを運営し、パイプラインを介して宇宙センターにガスを送る請負業者であるエア・リキードからのガス状窒素供給の問題に遭遇しました。」
パージ用ガス状窒素のトラブルの件は、度々報じられているにも拘らず、詳細が見えない(時間はかかっても、その都度解決はされているようです)。
「テストに使用されたガス状窒素のオフサイトサプライヤーで必要なアップグレードのため、・・・」
こっちの問題も、発射台からの撤収の決定に影響がありそうな感じだ(4月4日の2回目のテストの時にもトラブっているしな)。
修理というか、改修に時間が掛かるのかも知れない。
記事には、他に目新しい話は出てこない。
月曜日に行われる記者説明でも、大したネタは出ないかもしれない。
この間、スターシップの方も塩漬けになっている(施設の認可とロケットの準備の両方で)。
両者のスケジュールは、もちろん、公式には全く無関係だけど、認可している政府は一つだからな。
外野からは、SLSを先に飛ばそうとしてるように見えるのは仕方ない。
両者のシステムには共通点は少ないけど、デカいロケットという点では同じだ。
素人には、競争しているようにも見える。
SLSは、遅れに遅れたスケジュールが、さらに遅れることに繋がる。
人類が再び月面に立つことになるアルテミス3は、HLSの遅延を被って、1年くらい伸びているからな。
SLSのスケジュールは、それに助けられているともいえるが、今回のWDRの失敗で、そのいくばくかを使ってしまったかもしれない。
今度は、HLSの方が胸をなでおろしているかもしれないしな。
このまま、1年くらい延期してくれないかなあ・・・。
遅延したのは、うちらのせいじゃないぞって・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
スターシップの打ち上げは、イーロン時間(常に楽観的な意味)で早ければ5月に行われると言われている。
世界中で、本人以外に誰もそれを信じる人はいないだろうが、そういうことになっているらしい。
もちろん、テスト飛行だし、地球を4分の3周しかしない弾道飛行に過ぎない。
同じ無人テストとはいえ、月を周って帰って来るアルテミス1とは比較にならない。
こっちは、有人での使用を想定した完成形のテストだし、スターシップと異なり、地球ー月間でのオリオン宇宙船の運用テストも行われる。
うーん、まあ、そっちの方でのトラブル頻発も懸念されるけど、とりあえずうち上げない事にはなんもできんからな・・・。
前途多難だな。
一寸先は闇の宇宙開発。
無期限で延長されている我が国のH3もまた、先が見えない状況にハマっている。
順調なのは、中国だけかもしれないな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(とても長い春の打ち上げ—
NASAはカウントダウンテストを完了できなかった後、メガロケットをロールバックします
NASAには次に何をするかについてのオプションがありますが、すべてスケジュールの遅延が伴います。)
https://arstechnica.com/science/2022/04/nasa-to-roll-back-its-mega-rocket-after-failing-to-complete-countdown-test/
「SLSロケットを準備してスペースシャトル組立棟に戻すには、1週間ほどかかると思われます。その場所でのロケットの作業は、少なくとも5月のほとんどの月を占めるでしょう。」
「たとえば、ガス状窒素システムのサプライヤーであるエア・リキードは、その機能をアップグレードします。NASAはまた、ロケットの上段にある故障した逆止弁を交換し、ロケットに推進剤と電力線を供給する高さ10メートルの構造であるモバイル発射塔の「テールサービスマストアンビリカル」の漏れを修正します。」
問題はこの後だな。
「その後、NASAはいくつかの難しい決定を下さなければなりません。」
「ロケットとその移動式発射塔をもう一度パッドに転がして、ウェットドレスのリハーサルテストを完了することを再試行することを選択できます。」
「次に、通常の手順に従って、NASAはロケットを組み立て棟に戻し、「飛行安全システム」を武装させてから、3回目の発射台への打ち上げを行います。」
「そのようなシナリオでSLSロケットが打ち上げられる可能性のある最も早い時期は8月のようです」
「NASAが追求できるもう1つのオプションは、ロールアウトしてパッドのウェットドレステストを完了し、それが成功した場合は、数日以内に起動して起動することです。」
「このようなシナリオでは、NASAは6月または7月にSLSロケットを打ち上げることができるかもしれません。ただし、これは飛行安全システムのために危険です。」
夏の打ち上げは消えたな。
「フロリダの夏の天候(雷雨やその他の厳しい条件が多数あるとき)が協力しなければならないことを意味します。」
「たとえば、機関の職員は、他の問題の中でもとりわけ、約16か月前に積み上げられた固体ロケットブースターの燃料の状態を綿密に追跡しています。」
早くうち上げてしまいたい気持ちは分からないではない。
しかし、安全な打ち上げを行わなくてはならないことも事実だ。
「その日付が正確にはわかりませんが、テストキャンペーンを終了し、準備が整うことは間違いありません。」
秋の虫が鳴き始めるころ、SLSがどこにいるかが問題だな・・・。
<また追加:4月20日記>ーーーーーーーーーー
(NASAは来週最初のアルテミス月ロケットを格納庫に戻す予定です)
https://spaceflightnow.com/2022/04/18/nasa-plans-to-roll-first-artemis-moon-rocket-back-to-hangar-next-week-for-repairs/
「NASAは、最初の巨大なスペースローンチシステムの月ロケットを発射台から移動し、来週の火曜日にケネディ宇宙センターの格納庫に戻します。」
問題は、いつ戻ってこられるかだが、3つのオプションがあるようだ。
①短期間で戻す「VABクイックターン」:
分かっている問題だけ片付けて、早期に発射台に戻して残りのWDRを済ませる(ヘリウムバルブの故障原因とか、水素漏れの場所が特定された場合。パージ用の窒素システムの設備更新はどうするのかな?)。
②じっくりと直して、完璧を期す「VABで大量の作業を行うことを検討する」:
短期で戻せなくなった場合は、必然的にこのオプションになる。
③WDR後、いきなり発射する「長期間保持し、チームがランチャーの飛行に必要なすべての作業を完了できるようにする」:
おっと、この手があったか(この場合の問題は、打ち上げ中止システム(包括的な飛行終了システムチェック)の有効期間が20日という点だな)。
①と②は、WDRが終わった後に、もう一度VABに戻すけど、③は戻さない。
そのまま打ち上げを行う。
そのために必要な整備を済ませてから送り出す。
しかし、それは今後はトラブルが起こらないという前提だからな(ありえねー!)。
実際の話としては、①か、さもなくば②になるだろうが、水素漏れの場所はそう簡単に特定できないだろうから、②の可能性が高いな。
「次の打ち上げ期間の機会は6月29日から7月12日までで、その後に別の機会があります」
「さらに2週間のローンチ期間が7月26日から始まり、8月9日まで続きます。」
「私たちは絶対に戻ってきます」
そう、WDRは終わっていない。
コアステージの推進剤は満充填されなかったし、2段目は1gも充填されなかった。
今年の夏の打ち上げは難しいかも知れないが、それは、このロケットの宿命だ。
最後の使い捨て巨大ロケット(まあ、中国は似たようなのを作るかも知れないけど)は、いつ飛ぶんだろうか・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(打ち上げ準備で細かな不具合が続出、NASAの巨大ロケット「SLS」が直面している課題)
https://wired.jp/article/nasa-rolls-back-its-sls-rocket-for-repairs/
「民間の宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に向かう初のミッション「Axiom 1」の打ち上げが近くの発射台で4月8日にあったことから、一時的に作業を中断。」
そう解釈できないこともないが、SLSのスケジュールを優先して走らせたんだが、相次ぐトラブルで、順序を入れ替えざるを得なくなったというのが真相のような気がするがな。
まあ、どうでもいいんですが。
「NASAを象徴するスペースシャトルも、初めての軌道飛行の打ち上げ準備が整うまでに、燃料タンク充填を5回も試みる必要があったと、ブラックウェル=トンプソンは先週の記者会見で指摘している。」
「そして最終的にNASAは、スペースシャトルを30年以上にわたって運用したのだ。」
あまり、スペースシャトルのことを持ち出さない方がいいような気がするんだがな。
その体液の理由が予算超過と2度の大事故であったことを思い出しちまう・・・。
「SLSの主な前身となったロケットは、実は宇宙と地上を往復して地球低軌道上でISSとドッキングしたスペースシャトルではない。歴史的な月着陸を含むアポロ計画の宇宙船を1973年まで打ち上げた、巨大な「サターンV」ロケットなのだ。」
「そんなSLSの主な任務は、今後5年間で少なくとも5回の月への打ち上げを含むアルテミス計画のミッションのために、人員と機材を運ぶことである。」
だからといって、事実誤認を記事にするのは如何なものか。
SLSは、スペースシャトルの残骸を拾ってきて寄せ集めた使い捨てロケットであることは間違いない(サターンVに似てるとしたら、コアステージと2段目くらいまでの見た目だけか)。
2本の固体燃料ブースター、コアステージの燃料タンクはスペースシャトルの設計を受け継いでいるし、メインエンジンですら、当面はスペースシャトルの余りものを使う。
また、人員と機材を月へと運ぶとあるけど、運ぶのは人員だけだからな。
機材(月着陸船:HLS含む)は、民間の業者が運ぶ。
月周回軌道に設置される予定のゲートウェイの部品は、SLSでは一切うち上げられない(2033年のアルテミス11まで、全て有人飛行)。
まあ、オリオンに積める程度の小型の部品は運ぶのかも知れない(未確認)。
突っ込みどころはいくつかあるけど、VABに差し戻しになってからの選択肢について、日本語記事としては良くまとめられているのでリンクした。
「現在、4回目のカウントダウンテストに向けてSLSをできるだけ早く発射台に戻す計画を立てている。だが、ほかの選択肢も検討しているという。まずロケット組立棟でより多くの作業を実施してから発射台に戻すか、あるいはロケットを発射台に戻す時期を今年後半にして、打ち上げ直前にカウントダウンテストをすることさえ考えている。」
この記述から、3つのオプションを区別するのは至難の業かも!?。
①出来るだけ早く発射台に戻す計画
②ロケット組立棟でより多くの作業を実施してから発射台に戻す
③打ち上げ直前にカウントダウンテストをする
③の場合、ロケットを発射台に戻す時期は今年後半になる(7月以降)。
この記事で得た新たな情報はそれくらいのものか。
その方法で失敗すれば(他にも、トラブルの山が隠れていそうな気がするんだがな)、さらに遅れることになる。
浮沈子は、今年の夏(9月まで)の打ち上げは消えたと思っている。
下手したら、年内は飛ばない可能性もある(そんなあ!)。
。「NASAの最高の仕事の一部は、問題解決に取り組んでいるときに発揮されます。」
いや、まあ、そりゃあそうかもしれないけど、解決すべき問題を仕込んでしまったのもNASAの仕事の一部だからなあ・・・。
サイコーですかあー?。
(Artemis I WDRアップデート:3回目のテストの試みが終了しました)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/04/14/artemis-i-wdr-update-third-test-attempt-concluded/
「モバイルランチャーのベースにありロケットのコアステージに接続しているテールサービスマストアンビリカルで液体水素(LH2)の漏れを観察した後、東部標準時午後5時10分頃に今日のウェットドレスリハーサルテストを終了」
「チームはテストを完了できませんでした。」
もう、ボロボロだな。
まず、初期のパージ用窒素ガスが、今回も遅れ、その後、液体酸素をコアステージに注入する際の温度上昇も同じように発生し、それぞれを乗り切って、液酸の高速充填が始まり、次は水素だというタイミングでスタックした。
「テストを終了する前に、チームはまた、推進剤を上段に装填するために使用されるラインを冷却することにより、暫定的な極低温推進段階の試験目標を達成しました。数日前に確認されたヘリウム逆止弁の問題のため、推進剤をステージに流しませんでした。」
ICPSへの配管漏れのチェックは終了。
「ロケットのコアステージの液体酸素タンクは約49%満たされ、液体水素タンクは水素漏れの前に約5%の容量まで装填」
これで、WDRを再度繰り返すことは決定的となった(さすがにやるでしょう!)。
「NASAは、4月15日にメディア電話会議を開催して、ウェットドレスリハーサルテストのトラブルシューティングと次のステップに関する最新情報を提供する予定です。」
地上施設側のトラブルが頻発する中、WDRは遅々として進まない。
NASA最優先のスケジュールは、もう、他の打ち上げの合間を縫って、お邪魔にならないようにコソコソと行うしかなくなってしまった(そうなのかあ?)。
幸い、今のところ、ロケット側に大きなトラブルは出ていない。
しかし、そのタンクや配管は、冷却と加熱を繰り返され、脆化していく。
地上施設のトラブルが今後も重なるようだと、そっちの方も心配になってくるからな。
現在の機体は、アルテミス1用の本番機だ。
地上施設試験用のダミーじゃない。
この際だから、一度VABに戻して、徹底的に調べた方がいいような気がするんだがな。
発射台側のトラブルシューティングのために、本番機に負担を掛け続けることになるし。
もっとも、VABじゃ何もできないかもしれないけど(ICPSのバルブ交換くらい?)。
クローラーで移動させること自体にもリスクはあるからな。
威風堂々と発射台に据え付けられて、威張り散らしていた姿は、見る影もない。
やはり、発射台で出来ることをやって、仕切り直し後の負担を減らしておくのが最善かも知れない。
本番機への負担を最小限に止めることが、今や最優先になりつつある気がする。
テストのやり過ぎで、本番の打ち上げの時にトラブっちまったら目も当てられないからな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(水素漏れによりアルテミスムーンロケットのタンキングテストが停止)
https://spaceflightnow.com/2022/04/14/hydrogen-leak-halts-tanking-test-for-artemis-moon-rocket/
「打ち上げチームは木曜日の夕方にSLSコアステージから推進剤を排出し、技術者がパッド39Bに戻って漏れのある臍帯接続を検査し、データを確認し、問題に対処するために次に何をすべきかを判断できるようにする予定」
「木曜日に発見されたリークは、テールサービスマストアンビリカルの外側にある「パージ缶」と呼ばれるエリアにあるとのことです。パージ缶はアンビリカルプレートに取り付けられており、リフトオフ時に構造物の保護ハウジングに収納されます。」
「ロケットが発射台にある間、技術者はパージ缶エリアにアクセスできます。これにより、NASAの職員は、スペースローンチシステムをスペースシャトル組立棟に戻さなくてもリークを修復できると期待しています。」
「他のロケットプログラムでは水素漏れが発生しています。NASAのエンジニアは、1990年にNASAのスペースシャトルを接地させた水素漏れの追跡に数か月を費やしました。」
まあ、そんな事態にならないことを祈るしかない。
「SLSコアステージと移動式発射プラットフォームの間のリークチェックは、最近の燃料補給テストまで、すべて暖かい周囲温度で行われていました。」
「液体水素燃料は華氏マイナス423度(摂氏マイナス253度)に冷却され、液体酸素は華氏マイナス297度(摂氏マイナス183度)で貯蔵されます。」
「これらの温度では、バルブ、シール、およびガスケットが収縮して形状が変化し、より暖かい条件では見られなかった漏れが明らかになる可能性があります。」
「NASAの打ち上げチームは、金曜日にパッド39Bへのガス状窒素供給の停止、液体酸素の温度の問題、エンジニアが最初に水素をコアステージにロードしようとしたときに検出された圧力サージなど、他のいくつかの問題を克服した後、水素漏れを発見しました。」
水素の圧力サージの話は、初めて聞いたような気がする。
窒素と液酸の温度の話は既出だ。
まあいい。
記事にあるように、VABに戻さなくても水素漏れが修理できるようなら、発射台に据え付けたまま次のテストに臨むことになる。
それでも、2段目のICPSのタンクに推進剤を入れることはない。
「木曜日のテストカウントダウンの一環として、ケネディのNASA発射チームは、少量の極低温推進剤を移動式発射塔の移送ラインから上段タンクとの接続部に流しました。この操作により、推進剤ラインが「冷却」され、エンジニアは打ち上げ日の準備ができているかどうかを確認できましたが、推進剤を上段のタンクに流し込むことはありませんでした。」
そこのところは、どーしてもVABに戻さなくてはならない(それで直せるかどうかも不明)。
原因特定の可否に関わらず、ヘリウムバルブを交換し、いきなり本番になるのか、再度のWDRを行うのかは分からない。
この記事の重要な点は、スペースシャトルで水素漏れが起こった際には「数か月」の遅延が発生したという事実だ。
数日でもなければ、数週間でもない。
しかも、それは35回の打ち上げが行われたのちに発生している。
やれやれ・・・。
「「シャトルで「水素漏れの夏」を生きてきたので、私は同情することができます」と、元NASAのフライトディレクターでスペースシャトルプログラムの元マネージャーであるウェインヘールはツイートしました。「そしてそれは35回ほどの打ち上げ後だった。初めてのリークはほぼ予想されます。しかし、満足のいくものではありません。」」(「順調とはいえません」くらいな感じか:浮沈子訳)
泥沼だったろうな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(NASAがアルテミスの月ロケットを修理のために組立棟に戻す)
https://spaceflightnow.com/2022/04/17/nasa-to-return-artemis-moon-rocket-to-assembly-building-for-repairs/
「NASAは、スペースローンチシステムのムーンロケットをケネディ宇宙センターのスペースシャトル組立棟に戻し、故障したバルブを交換し、発射台でのテスト中に見つかった水素漏れを修正すると、NASAは土曜日遅くに発表しました。」
「NASAの職員は、月曜日の午後3時EDT(1900 GMT)に記者に簡単に説明し、SLSムーンロケットを組立棟に戻す計画について話し合います。」
まあ、とりあえず仕切り直しだな。
ICPSのヘリウムバルブは、VABに戻さないと修理できないからな。
水素漏れの修理も、発射台で行うより有利かも知れない(未確認)。
いずれにせよ、ロールバックが発生したことで、6月の打ち上げというスケジュールが延期されることは確実な情勢になった。
「ミッションは以前は6月のある時期に打ち上げられる予定でしたが、ロールバックにより、夏の後半に頻繁に遅延するテスト飛行が延期される可能性があります。」
数週間で済むのか、数か月になるのか。
「その間、機関はまた、打ち上げ前に推進剤の装填操作を実証するためのスケジュールとオプションを検討します。」
都合3回行われたWDRは、失敗に終わった。
ロケット側の修理が発射台で行えないことから、ロールバックされることはやむを得ないけど、発射台で行えるとされる水素の修理漏れが長期化した場合、ロケット本体を野ざらしにすることになるからな。
一旦撤収するという判断は悪いことではない。
地上施設側で、これほどの問題が頻発するとは想定していなかっただろうし、これ程手前で(つまり、燃料の充填すら行えずに)中止を余儀なくされるということも想定外だろう。
このまま水素漏れを修理してテストを続けても、また、別のトラブルでスタックすることもある。
低温環境でのみ発生する予見不能なトラブルが繰り返されることは仕方ないのかも知れない。
それはつまり、この先、再度VABから発射台に送られてテストされる際にも、問題が発見される可能性は残ることを意味するわけだ。
「打ち上げチームは、オフサイトのプラントを運営し、パイプラインを介して宇宙センターにガスを送る請負業者であるエア・リキードからのガス状窒素供給の問題に遭遇しました。」
パージ用ガス状窒素のトラブルの件は、度々報じられているにも拘らず、詳細が見えない(時間はかかっても、その都度解決はされているようです)。
「テストに使用されたガス状窒素のオフサイトサプライヤーで必要なアップグレードのため、・・・」
こっちの問題も、発射台からの撤収の決定に影響がありそうな感じだ(4月4日の2回目のテストの時にもトラブっているしな)。
修理というか、改修に時間が掛かるのかも知れない。
記事には、他に目新しい話は出てこない。
月曜日に行われる記者説明でも、大したネタは出ないかもしれない。
この間、スターシップの方も塩漬けになっている(施設の認可とロケットの準備の両方で)。
両者のスケジュールは、もちろん、公式には全く無関係だけど、認可している政府は一つだからな。
外野からは、SLSを先に飛ばそうとしてるように見えるのは仕方ない。
両者のシステムには共通点は少ないけど、デカいロケットという点では同じだ。
素人には、競争しているようにも見える。
SLSは、遅れに遅れたスケジュールが、さらに遅れることに繋がる。
人類が再び月面に立つことになるアルテミス3は、HLSの遅延を被って、1年くらい伸びているからな。
SLSのスケジュールは、それに助けられているともいえるが、今回のWDRの失敗で、そのいくばくかを使ってしまったかもしれない。
今度は、HLSの方が胸をなでおろしているかもしれないしな。
このまま、1年くらい延期してくれないかなあ・・・。
遅延したのは、うちらのせいじゃないぞって・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
スターシップの打ち上げは、イーロン時間(常に楽観的な意味)で早ければ5月に行われると言われている。
世界中で、本人以外に誰もそれを信じる人はいないだろうが、そういうことになっているらしい。
もちろん、テスト飛行だし、地球を4分の3周しかしない弾道飛行に過ぎない。
同じ無人テストとはいえ、月を周って帰って来るアルテミス1とは比較にならない。
こっちは、有人での使用を想定した完成形のテストだし、スターシップと異なり、地球ー月間でのオリオン宇宙船の運用テストも行われる。
うーん、まあ、そっちの方でのトラブル頻発も懸念されるけど、とりあえずうち上げない事にはなんもできんからな・・・。
前途多難だな。
一寸先は闇の宇宙開発。
無期限で延長されている我が国のH3もまた、先が見えない状況にハマっている。
順調なのは、中国だけかもしれないな・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(とても長い春の打ち上げ—
NASAはカウントダウンテストを完了できなかった後、メガロケットをロールバックします
NASAには次に何をするかについてのオプションがありますが、すべてスケジュールの遅延が伴います。)
https://arstechnica.com/science/2022/04/nasa-to-roll-back-its-mega-rocket-after-failing-to-complete-countdown-test/
「SLSロケットを準備してスペースシャトル組立棟に戻すには、1週間ほどかかると思われます。その場所でのロケットの作業は、少なくとも5月のほとんどの月を占めるでしょう。」
「たとえば、ガス状窒素システムのサプライヤーであるエア・リキードは、その機能をアップグレードします。NASAはまた、ロケットの上段にある故障した逆止弁を交換し、ロケットに推進剤と電力線を供給する高さ10メートルの構造であるモバイル発射塔の「テールサービスマストアンビリカル」の漏れを修正します。」
問題はこの後だな。
「その後、NASAはいくつかの難しい決定を下さなければなりません。」
「ロケットとその移動式発射塔をもう一度パッドに転がして、ウェットドレスのリハーサルテストを完了することを再試行することを選択できます。」
「次に、通常の手順に従って、NASAはロケットを組み立て棟に戻し、「飛行安全システム」を武装させてから、3回目の発射台への打ち上げを行います。」
「そのようなシナリオでSLSロケットが打ち上げられる可能性のある最も早い時期は8月のようです」
「NASAが追求できるもう1つのオプションは、ロールアウトしてパッドのウェットドレステストを完了し、それが成功した場合は、数日以内に起動して起動することです。」
「このようなシナリオでは、NASAは6月または7月にSLSロケットを打ち上げることができるかもしれません。ただし、これは飛行安全システムのために危険です。」
夏の打ち上げは消えたな。
「フロリダの夏の天候(雷雨やその他の厳しい条件が多数あるとき)が協力しなければならないことを意味します。」
「たとえば、機関の職員は、他の問題の中でもとりわけ、約16か月前に積み上げられた固体ロケットブースターの燃料の状態を綿密に追跡しています。」
早くうち上げてしまいたい気持ちは分からないではない。
しかし、安全な打ち上げを行わなくてはならないことも事実だ。
「その日付が正確にはわかりませんが、テストキャンペーンを終了し、準備が整うことは間違いありません。」
秋の虫が鳴き始めるころ、SLSがどこにいるかが問題だな・・・。
<また追加:4月20日記>ーーーーーーーーーー
(NASAは来週最初のアルテミス月ロケットを格納庫に戻す予定です)
https://spaceflightnow.com/2022/04/18/nasa-plans-to-roll-first-artemis-moon-rocket-back-to-hangar-next-week-for-repairs/
「NASAは、最初の巨大なスペースローンチシステムの月ロケットを発射台から移動し、来週の火曜日にケネディ宇宙センターの格納庫に戻します。」
問題は、いつ戻ってこられるかだが、3つのオプションがあるようだ。
①短期間で戻す「VABクイックターン」:
分かっている問題だけ片付けて、早期に発射台に戻して残りのWDRを済ませる(ヘリウムバルブの故障原因とか、水素漏れの場所が特定された場合。パージ用の窒素システムの設備更新はどうするのかな?)。
②じっくりと直して、完璧を期す「VABで大量の作業を行うことを検討する」:
短期で戻せなくなった場合は、必然的にこのオプションになる。
③WDR後、いきなり発射する「長期間保持し、チームがランチャーの飛行に必要なすべての作業を完了できるようにする」:
おっと、この手があったか(この場合の問題は、打ち上げ中止システム(包括的な飛行終了システムチェック)の有効期間が20日という点だな)。
①と②は、WDRが終わった後に、もう一度VABに戻すけど、③は戻さない。
そのまま打ち上げを行う。
そのために必要な整備を済ませてから送り出す。
しかし、それは今後はトラブルが起こらないという前提だからな(ありえねー!)。
実際の話としては、①か、さもなくば②になるだろうが、水素漏れの場所はそう簡単に特定できないだろうから、②の可能性が高いな。
「次の打ち上げ期間の機会は6月29日から7月12日までで、その後に別の機会があります」
「さらに2週間のローンチ期間が7月26日から始まり、8月9日まで続きます。」
「私たちは絶対に戻ってきます」
そう、WDRは終わっていない。
コアステージの推進剤は満充填されなかったし、2段目は1gも充填されなかった。
今年の夏の打ち上げは難しいかも知れないが、それは、このロケットの宿命だ。
最後の使い捨て巨大ロケット(まあ、中国は似たようなのを作るかも知れないけど)は、いつ飛ぶんだろうか・・・。
<またまた追加>ーーーーーーーーーー
(打ち上げ準備で細かな不具合が続出、NASAの巨大ロケット「SLS」が直面している課題)
https://wired.jp/article/nasa-rolls-back-its-sls-rocket-for-repairs/
「民間の宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に向かう初のミッション「Axiom 1」の打ち上げが近くの発射台で4月8日にあったことから、一時的に作業を中断。」
そう解釈できないこともないが、SLSのスケジュールを優先して走らせたんだが、相次ぐトラブルで、順序を入れ替えざるを得なくなったというのが真相のような気がするがな。
まあ、どうでもいいんですが。
「NASAを象徴するスペースシャトルも、初めての軌道飛行の打ち上げ準備が整うまでに、燃料タンク充填を5回も試みる必要があったと、ブラックウェル=トンプソンは先週の記者会見で指摘している。」
「そして最終的にNASAは、スペースシャトルを30年以上にわたって運用したのだ。」
あまり、スペースシャトルのことを持ち出さない方がいいような気がするんだがな。
その体液の理由が予算超過と2度の大事故であったことを思い出しちまう・・・。
「SLSの主な前身となったロケットは、実は宇宙と地上を往復して地球低軌道上でISSとドッキングしたスペースシャトルではない。歴史的な月着陸を含むアポロ計画の宇宙船を1973年まで打ち上げた、巨大な「サターンV」ロケットなのだ。」
「そんなSLSの主な任務は、今後5年間で少なくとも5回の月への打ち上げを含むアルテミス計画のミッションのために、人員と機材を運ぶことである。」
だからといって、事実誤認を記事にするのは如何なものか。
SLSは、スペースシャトルの残骸を拾ってきて寄せ集めた使い捨てロケットであることは間違いない(サターンVに似てるとしたら、コアステージと2段目くらいまでの見た目だけか)。
2本の固体燃料ブースター、コアステージの燃料タンクはスペースシャトルの設計を受け継いでいるし、メインエンジンですら、当面はスペースシャトルの余りものを使う。
また、人員と機材を月へと運ぶとあるけど、運ぶのは人員だけだからな。
機材(月着陸船:HLS含む)は、民間の業者が運ぶ。
月周回軌道に設置される予定のゲートウェイの部品は、SLSでは一切うち上げられない(2033年のアルテミス11まで、全て有人飛行)。
まあ、オリオンに積める程度の小型の部品は運ぶのかも知れない(未確認)。
突っ込みどころはいくつかあるけど、VABに差し戻しになってからの選択肢について、日本語記事としては良くまとめられているのでリンクした。
「現在、4回目のカウントダウンテストに向けてSLSをできるだけ早く発射台に戻す計画を立てている。だが、ほかの選択肢も検討しているという。まずロケット組立棟でより多くの作業を実施してから発射台に戻すか、あるいはロケットを発射台に戻す時期を今年後半にして、打ち上げ直前にカウントダウンテストをすることさえ考えている。」
この記述から、3つのオプションを区別するのは至難の業かも!?。
①出来るだけ早く発射台に戻す計画
②ロケット組立棟でより多くの作業を実施してから発射台に戻す
③打ち上げ直前にカウントダウンテストをする
③の場合、ロケットを発射台に戻す時期は今年後半になる(7月以降)。
この記事で得た新たな情報はそれくらいのものか。
その方法で失敗すれば(他にも、トラブルの山が隠れていそうな気がするんだがな)、さらに遅れることになる。
浮沈子は、今年の夏(9月まで)の打ち上げは消えたと思っている。
下手したら、年内は飛ばない可能性もある(そんなあ!)。
。「NASAの最高の仕事の一部は、問題解決に取り組んでいるときに発揮されます。」
いや、まあ、そりゃあそうかもしれないけど、解決すべき問題を仕込んでしまったのもNASAの仕事の一部だからなあ・・・。
サイコーですかあー?。


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