🐼メキシコへの道:第2章:ミッションコンプリート:フルケーブダイバー誕生 ― 2022年03月09日 15:06
メキシコへの道:第2章:ミッションコンプリート:フルケーブダイバー誕生
竹内軍曹、いや、竹内インストラクター殿の指導よろしきを得て、無事にフルケーブ講習を修了した(インストラクター認定講習なので、浮沈子の認定者はコースディレクターになります)。
平均的には6日半で終わるところを、特別に9日間に引き伸ばしてもらって、1日あたりの負担を少なくして達成した。
さらに予備日としていた1日半(合計で10日半)は、洞窟のファンダイブとなった(やっぱ、この連中じゃカリブ海は無理か・・・)。
ライン上でのマスク交換及び予備のバンジーへの交換については、一度ではクリアできず、マスク交換が都合3回、バンジー交換は2回目で達成したが、日程に影響はなかった。
さまざまなスキルの中で最も印象深かったのは、以前にもこのブログで取り上げたロストバディだった。
まあ、スキル自体は特別難しいものではないし、手順さえ飲み込めば、大した話じゃないけれど、やはり、その状況下で実際に行うことになれば、大いに取っ散らかるに違いない。
その状況とは・・・。
後ろから来ているはずのバディの灯りが消え、ライン上で待っても追いついてくる気配がない。
何かあったのか?。
自分のライトを胸に押し付けて辺りを暗くし(スイッチ切ったりしないところがミソだな)、かすかな光が見えてこないかとラインコンタクトしたまま周りを見渡す・・・。
漆黒の闇の中に一人取り残された状況で、続く手順を冷静に繰り出せるかどうかは分からない(詳細な手順については触れません)。
残圧を確認し、それが許す限り(必要な予備も残したうえで)捜索を試み、見つけられない時に残していくラインやライト、アローを(たぶん)震える手でちゃんと設置できるだろうか?。
筋肉の記憶になるまで繰り返し練習し、どんな状況下においても確実に行えるようにしておかなければならない。
もたついて、ガスの消費が予定より増えれば、自分自身がトラブルに巻き込まれかねないからな。
それでなくても、ロストバディしてエキジットする際は、ソロダイビングになるわけだしな。
そもそも、ロストバディは、往路でしか行えない。
帰路は、ひたすら出口を目指しているわけで、捜索のために予備ガスを使うわけにはいかないのだ。
閉鎖環境で行うバディ捜索は、それでなくても、かなりなリスクを伴う。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ロストバディと共に、洞窟潜水スキルの双璧とされている(?)ロストラインについては、以前(数年前)に海洋で予習していたこともあり、難なくクリアした。
が、ラインに辿り着いて泳ぎ出した時に仕掛けられていたトラップに見事に引っ掛かり、想定上は出口と反対側に泳ぎ続けるという羽目になった(真の出口としては、正しい方向だったんだがな)。
まあいい。
洞窟内は、光(ライト)命、ライン命な、激ヤバな環境。
吐いた泡で落ちてきた天井の破片などで、一瞬のうちに視界不良となり、不用意な手の動きでもうもうと舞い上がるシルトによってラインがかき消され、ハロックラインの上に顔を出した途端に、境界面での光の屈折のためにライトシグナルを見落とすという経験もした(そのタイミングで出すかあ?)。
ラインから不用意に離れることは、生きて還れなくなるかも知れないことを意味する(ロストラインスキルで、必ず戻れるとは限らない!)。
と、口を酸っぱくして言われていたにもかかわらず、平気でラインを離れてふらふら漂ったり、指向性マーカー外した後にライン上でくるくる回ったりしてたしな。
やれやれ・・・。
こんなんで、認定しちまってだいじょうび?。
まあ、どんなレベルの認定でも、それを受けた直後というのは、そのレベルのスタートラインに立ったに過ぎない。
実際のダイビングの中で経験を積み、少しずつスキルの練度を上げたり快適ゾーンを広げていくしかないのだ。
フィンキックにも、新たな課題が見えてきたしな(蹴る幅が広過ぎ)。
画像は、ファンダイブで狭いところを通り抜けるためにプルアンドグライドしているところを撮られたんだが、そーゆー時はライトヘッドをヘルメットに着けろというネタにするために撮ったんだそうだ。
弄られ放題の浮沈子(トホホ・・・)。
最後の2日間は、浮沈子1人にインストラクター有資格者4人(三保先生、コースディレクター、ヒデさん、竹内インストラクター)だったからな。
ボコボコだ・・・。
帰国の日は、炎天下に、トゥルム遺跡も見学した。
(トゥルム遺跡)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%A0%E9%81%BA%E8%B7%A1
「マヤ文明末期に栄えた城壁都市の遺跡」
「廃墟は、高さ12メートルの崖の上に位置している」
天気はずーっと良く、たまに夜とか降ることがあっても、ダイビングの時に降られたことはなかった。
自分自身のことで何だが、客観的に見れば、一人のフルケーブダイバーの誕生に立ち会う貴重な経験を得た。
今までのダイビングの中で、最も印象に残る出来事の一つになるだろう。
もしも、時間と金と洞窟愛があれば(ここ、重要です)、この講習はお薦めだ。
難しいのか?。
もちろん、簡単ではない。
再講習になったり、脱落することも十分ありうる(ダイビングの講習は金で買えても、認定はもたらされるものだからな)。
危険なのか?。
閉鎖環境である以上、一定のリスクを受け入れなければ講習は成立しない。
今回は、現地ガイドのヒデさん(フルケーブのインストラクターでもある)、コースディレクター、竹内インストラクターの3人が見守る中での講習で、十分な安全管理下だったが、それでも洞窟内では何が起こるか分からないからな。
プレッシャーはあるか?。
反吐を吐くほどではないにしても、また、受講生の向き不向きにも依ると思うけど、少なくとも浮沈子は相当なプレッシャーを感じた。
で、やって良かったか?。
断言する。
合否に関わらず、やって後悔することは絶対ない!。
この講習は本物だ。
そうでなければ、本当に命に係わる。
それで結局、洞窟愛に目覚めたのか?。
正直に書こう。
浮沈子が、この講習を通じて洞窟愛に目覚めたということはなかった(そんなあ!)。
しかし、適切な器材と必要なスキルを身につければ、そして限界をキッチリ守って行動しさえすれば、浮沈子のようなジジイでも自分の行動範囲を広げることが出来る。
体験カバーンダイビングではなく、洞窟潜水をしなければ見ることが出来ないもの(繊細な鍾乳石の織り成す芸術的な造形や、大昔のマストドンの骨など)を見ることが出来るし、そもそも、光の差し込まない閉鎖環境で潜るということ自体が冒険そのものだ。
怖かったのか?。
怖かった。
怖くなかったら、それは逆に危険だ。
怖さを感じ、それを克服するための様々な手段を講じ、恐怖を飼いならして、正しく付き合うしかない。
その意味では、誰にでも勧められるダイビングじゃない。
前から薄々感じていたんだが、洞窟潜水に魅了される人々は、ひょっとしたら今はダイバーですらないかも知れないと、講習を終えて確信するようになった。
冒険を求め、人類未踏の地を求め、困難を愛し、それを克服することに生きがいを見出す人々。
宇宙飛行士になるか、ケーブダイバーになるか・・・。
(13年ぶりの「JAXA宇宙飛行士候補者募集」応募受付終了、締切時点で1563名が手続き済み)
https://sorae.info/space/20220308-jaxa-astronaut.html
「1500名を超える候補者のなかから選ばれた宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)への滞在のみならず、アメリカが主導する有人月面探査計画「アルテミス」の下で月に降り立つ可能性」
そこに何かがある(聖杯とかあ?)から赴くのではなく、そこに行くことに価値を見出す人々(月にはウサギなんていないしな)。
新たな発見に期待し、未知との遭遇を恐れない人々。
探求することに人生を掛け、それ以外の全てを捨て去ることが出来る人々。
洞窟潜水には、そういった人々を虜にするアットーテキな魅力があるに違いない。
浮沈子は、たぶん、おそらく、きっと、そうじゃない。
ダイビングをするときには、ガイドのフィンを見失わず、ラインを辿ることに集中する。
ラインの先がどうなっているかを確認するためにライトを向けることはあるけれど、そこに浮かび出る魅力的な鍾乳石や、通り抜けられるかもしれない新たな穴とかに吸い込まれることはない。
つーか、あれだな、実際には、まだ、そんな余裕がないだけなんだろうな。
残圧を確認し、水深計を睨み、経過した潜水時間と共に失われていく体温と相談しながら、ダイビングの管理をすることで精いっぱいだ。
何個目のアローを過ぎたとか、特徴的な地形があったかとか、右に曲がったとか、上がったとか下がったとか、あーだとか、こーだとか・・・。
今回の講習でやり残したことがあるとすれば、洞窟潜水を楽しむことだろう。
楽しくなかったのか?。
そんなことはない。
自分の限界を広げることはやりがいがあるし、その結果、行けるところが広がることは素晴らしいと感じる。
今回はセノーテダイビングも2回目で、前回行けなかった新しいセノーテや、カバーンではなくその奥のケーブの中でトレーニングしたりファンダイブしている。
楽しくないはずはない。
この世界にハマる連中がいることも、理解できる気はする。
しかし・・・。
講習5日目、エルエデンのケーブラインでの講習が終わってオープンウォーターエリアに戻ってきた時、まるで天国に来たような気がしたことも確かだ。
光に溢れ、小さな魚たちが泳ぎ、子供たちを含め、多くのスイマーが楽しんでいる。
生き物たちの活気に溢れた、みずみずしい世界。
止まってしまった時間の化石達の世界とは異なる、今、正に生き生きと動いている世界(モノトーンの洞窟内とは異なり、色彩も豊かだ)。
宇宙飛行士が地球に戻ってきて、この世界をより深く知ることになるのと同じように、水中洞窟から戻ってきて初めて、生きとし生けるものの世界のすばらしさを知る。
ブキミーな経験もした。
講習3日目、タジマハのケーブに入った(カバーンエリアの奥、ケーブ内に本格的に入るのは、この時が初めて:例の死神看板の先です)。
潜水終了の合図とともに、振り返って今来た道を戻ろうとした時、浮沈子は、暗闇の中で死神を見たのだ。
そう、あのケーブラインの入口の看板にあった首切り鎌を担いだ死神の顔だ。
確かに、ハッキリとこの目で見たのだ。
ここは、人間が来るところではない、来てはいけない場所なのだと警告するような、闇に浮かび上がる髑髏のような死神の顔を・・・。
ででっ、出たーっ!。
いや、あれはライトを消して、講習の邪魔にならないようにコース脇で待機していたガイドのヒデさんの姿だったかもしれない(なーんだ・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
まだ、時差ボケで、やや朦朧としている・・・。
忘れないうちに、印象に残ったことだけでも思い出して書いておこうとしているけど、浮沈子の脳内にある揮発性メモリーの記憶は、概ね歪んでいたり、自分に都合よく書き換えられていたりするからな。
今回は、講習に集中するため、旅行中にブログを書かなかったし。
ダイブログ(つーか、講習内容のメモ)は付けているから、後は、それを頼りに書こうと思っている。
講習9日目、予定されていた講習内容が終わり、名ばかりのフルケーブダイバーになった時、ホッと肩の荷が下りた気がした。
ミッションコンプリート。
いや、たぶん、そうじゃないんだろうな。
それは、新たなダイビングの始まりに過ぎない。
この先、洞窟ダイビングを続けていくかどうかは分からない。
いまは、とりあえず、浮沈子のダイビングの基本である、浅く明るく暖かい南の島のリゾートダイブに戻りたいだけだ。
狭い世界だから(別に、洞窟が狭いわけじゃないけど)、今回のダイビングでも、いろいろ思わぬ人との繋がりが分かったりして、ますます悪いことはできない感が強くなった(別に、悪いことしたいわけじゃないけど)。
11日目、ファンダイブ(ラストダイブ)のデータを見たら、103分となっていた(今回の最長は、2日目の125分)。
(Sistema Nohoch Nah Chich)
https://en.wikipedia.org/wiki/Sistema_Nohoch_Nah_Chich
「Sistema Nohoch NahChichはSistema Sac Actunに接続されていることが発見され、Sac Actunは世界で最も長く調査された水中洞窟システムになっています。」
まあ、潜ったのは、入口の近くだけだけど。
最後の2日間のファンダイブのガイドをして頂いた三保先生は、「ショートダイブ」だと言ってたけど、マルチタンクで何時間も潜っている探検家からしたら、そういう話になるんだろう。
浮沈子は、ケーブダイビング初心者なわけだからな(ファンダイビングは、最後の2日間の3ダイブだけ)。
2度目のメキシコ訪問、2度目のプラヤデルカルメン逗留。
初めてのトゥルム市内、初めての遺跡観光。
2週間余りのメキシコ行きは、夢のように過ぎた。
汗が滴る南国から、春と呼ぶにはまだ早い日本へと帰ってきた。
ANAのNH179便機長の到着前のアナウンス・・・。
「成田の天候は晴れ、気温は摂氏1度」
べらぼーめ・・・。
うーん、次回は絶対、カリブ海も潜るぞ・・・。
竹内軍曹、いや、竹内インストラクター殿の指導よろしきを得て、無事にフルケーブ講習を修了した(インストラクター認定講習なので、浮沈子の認定者はコースディレクターになります)。
平均的には6日半で終わるところを、特別に9日間に引き伸ばしてもらって、1日あたりの負担を少なくして達成した。
さらに予備日としていた1日半(合計で10日半)は、洞窟のファンダイブとなった(やっぱ、この連中じゃカリブ海は無理か・・・)。
ライン上でのマスク交換及び予備のバンジーへの交換については、一度ではクリアできず、マスク交換が都合3回、バンジー交換は2回目で達成したが、日程に影響はなかった。
さまざまなスキルの中で最も印象深かったのは、以前にもこのブログで取り上げたロストバディだった。
まあ、スキル自体は特別難しいものではないし、手順さえ飲み込めば、大した話じゃないけれど、やはり、その状況下で実際に行うことになれば、大いに取っ散らかるに違いない。
その状況とは・・・。
後ろから来ているはずのバディの灯りが消え、ライン上で待っても追いついてくる気配がない。
何かあったのか?。
自分のライトを胸に押し付けて辺りを暗くし(スイッチ切ったりしないところがミソだな)、かすかな光が見えてこないかとラインコンタクトしたまま周りを見渡す・・・。
漆黒の闇の中に一人取り残された状況で、続く手順を冷静に繰り出せるかどうかは分からない(詳細な手順については触れません)。
残圧を確認し、それが許す限り(必要な予備も残したうえで)捜索を試み、見つけられない時に残していくラインやライト、アローを(たぶん)震える手でちゃんと設置できるだろうか?。
筋肉の記憶になるまで繰り返し練習し、どんな状況下においても確実に行えるようにしておかなければならない。
もたついて、ガスの消費が予定より増えれば、自分自身がトラブルに巻き込まれかねないからな。
それでなくても、ロストバディしてエキジットする際は、ソロダイビングになるわけだしな。
そもそも、ロストバディは、往路でしか行えない。
帰路は、ひたすら出口を目指しているわけで、捜索のために予備ガスを使うわけにはいかないのだ。
閉鎖環境で行うバディ捜索は、それでなくても、かなりなリスクを伴う。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ロストバディと共に、洞窟潜水スキルの双璧とされている(?)ロストラインについては、以前(数年前)に海洋で予習していたこともあり、難なくクリアした。
が、ラインに辿り着いて泳ぎ出した時に仕掛けられていたトラップに見事に引っ掛かり、想定上は出口と反対側に泳ぎ続けるという羽目になった(真の出口としては、正しい方向だったんだがな)。
まあいい。
洞窟内は、光(ライト)命、ライン命な、激ヤバな環境。
吐いた泡で落ちてきた天井の破片などで、一瞬のうちに視界不良となり、不用意な手の動きでもうもうと舞い上がるシルトによってラインがかき消され、ハロックラインの上に顔を出した途端に、境界面での光の屈折のためにライトシグナルを見落とすという経験もした(そのタイミングで出すかあ?)。
ラインから不用意に離れることは、生きて還れなくなるかも知れないことを意味する(ロストラインスキルで、必ず戻れるとは限らない!)。
と、口を酸っぱくして言われていたにもかかわらず、平気でラインを離れてふらふら漂ったり、指向性マーカー外した後にライン上でくるくる回ったりしてたしな。
やれやれ・・・。
こんなんで、認定しちまってだいじょうび?。
まあ、どんなレベルの認定でも、それを受けた直後というのは、そのレベルのスタートラインに立ったに過ぎない。
実際のダイビングの中で経験を積み、少しずつスキルの練度を上げたり快適ゾーンを広げていくしかないのだ。
フィンキックにも、新たな課題が見えてきたしな(蹴る幅が広過ぎ)。
画像は、ファンダイブで狭いところを通り抜けるためにプルアンドグライドしているところを撮られたんだが、そーゆー時はライトヘッドをヘルメットに着けろというネタにするために撮ったんだそうだ。
弄られ放題の浮沈子(トホホ・・・)。
最後の2日間は、浮沈子1人にインストラクター有資格者4人(三保先生、コースディレクター、ヒデさん、竹内インストラクター)だったからな。
ボコボコだ・・・。
帰国の日は、炎天下に、トゥルム遺跡も見学した。
(トゥルム遺跡)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%A0%E9%81%BA%E8%B7%A1
「マヤ文明末期に栄えた城壁都市の遺跡」
「廃墟は、高さ12メートルの崖の上に位置している」
天気はずーっと良く、たまに夜とか降ることがあっても、ダイビングの時に降られたことはなかった。
自分自身のことで何だが、客観的に見れば、一人のフルケーブダイバーの誕生に立ち会う貴重な経験を得た。
今までのダイビングの中で、最も印象に残る出来事の一つになるだろう。
もしも、時間と金と洞窟愛があれば(ここ、重要です)、この講習はお薦めだ。
難しいのか?。
もちろん、簡単ではない。
再講習になったり、脱落することも十分ありうる(ダイビングの講習は金で買えても、認定はもたらされるものだからな)。
危険なのか?。
閉鎖環境である以上、一定のリスクを受け入れなければ講習は成立しない。
今回は、現地ガイドのヒデさん(フルケーブのインストラクターでもある)、コースディレクター、竹内インストラクターの3人が見守る中での講習で、十分な安全管理下だったが、それでも洞窟内では何が起こるか分からないからな。
プレッシャーはあるか?。
反吐を吐くほどではないにしても、また、受講生の向き不向きにも依ると思うけど、少なくとも浮沈子は相当なプレッシャーを感じた。
で、やって良かったか?。
断言する。
合否に関わらず、やって後悔することは絶対ない!。
この講習は本物だ。
そうでなければ、本当に命に係わる。
それで結局、洞窟愛に目覚めたのか?。
正直に書こう。
浮沈子が、この講習を通じて洞窟愛に目覚めたということはなかった(そんなあ!)。
しかし、適切な器材と必要なスキルを身につければ、そして限界をキッチリ守って行動しさえすれば、浮沈子のようなジジイでも自分の行動範囲を広げることが出来る。
体験カバーンダイビングではなく、洞窟潜水をしなければ見ることが出来ないもの(繊細な鍾乳石の織り成す芸術的な造形や、大昔のマストドンの骨など)を見ることが出来るし、そもそも、光の差し込まない閉鎖環境で潜るということ自体が冒険そのものだ。
怖かったのか?。
怖かった。
怖くなかったら、それは逆に危険だ。
怖さを感じ、それを克服するための様々な手段を講じ、恐怖を飼いならして、正しく付き合うしかない。
その意味では、誰にでも勧められるダイビングじゃない。
前から薄々感じていたんだが、洞窟潜水に魅了される人々は、ひょっとしたら今はダイバーですらないかも知れないと、講習を終えて確信するようになった。
冒険を求め、人類未踏の地を求め、困難を愛し、それを克服することに生きがいを見出す人々。
宇宙飛行士になるか、ケーブダイバーになるか・・・。
(13年ぶりの「JAXA宇宙飛行士候補者募集」応募受付終了、締切時点で1563名が手続き済み)
https://sorae.info/space/20220308-jaxa-astronaut.html
「1500名を超える候補者のなかから選ばれた宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)への滞在のみならず、アメリカが主導する有人月面探査計画「アルテミス」の下で月に降り立つ可能性」
そこに何かがある(聖杯とかあ?)から赴くのではなく、そこに行くことに価値を見出す人々(月にはウサギなんていないしな)。
新たな発見に期待し、未知との遭遇を恐れない人々。
探求することに人生を掛け、それ以外の全てを捨て去ることが出来る人々。
洞窟潜水には、そういった人々を虜にするアットーテキな魅力があるに違いない。
浮沈子は、たぶん、おそらく、きっと、そうじゃない。
ダイビングをするときには、ガイドのフィンを見失わず、ラインを辿ることに集中する。
ラインの先がどうなっているかを確認するためにライトを向けることはあるけれど、そこに浮かび出る魅力的な鍾乳石や、通り抜けられるかもしれない新たな穴とかに吸い込まれることはない。
つーか、あれだな、実際には、まだ、そんな余裕がないだけなんだろうな。
残圧を確認し、水深計を睨み、経過した潜水時間と共に失われていく体温と相談しながら、ダイビングの管理をすることで精いっぱいだ。
何個目のアローを過ぎたとか、特徴的な地形があったかとか、右に曲がったとか、上がったとか下がったとか、あーだとか、こーだとか・・・。
今回の講習でやり残したことがあるとすれば、洞窟潜水を楽しむことだろう。
楽しくなかったのか?。
そんなことはない。
自分の限界を広げることはやりがいがあるし、その結果、行けるところが広がることは素晴らしいと感じる。
今回はセノーテダイビングも2回目で、前回行けなかった新しいセノーテや、カバーンではなくその奥のケーブの中でトレーニングしたりファンダイブしている。
楽しくないはずはない。
この世界にハマる連中がいることも、理解できる気はする。
しかし・・・。
講習5日目、エルエデンのケーブラインでの講習が終わってオープンウォーターエリアに戻ってきた時、まるで天国に来たような気がしたことも確かだ。
光に溢れ、小さな魚たちが泳ぎ、子供たちを含め、多くのスイマーが楽しんでいる。
生き物たちの活気に溢れた、みずみずしい世界。
止まってしまった時間の化石達の世界とは異なる、今、正に生き生きと動いている世界(モノトーンの洞窟内とは異なり、色彩も豊かだ)。
宇宙飛行士が地球に戻ってきて、この世界をより深く知ることになるのと同じように、水中洞窟から戻ってきて初めて、生きとし生けるものの世界のすばらしさを知る。
ブキミーな経験もした。
講習3日目、タジマハのケーブに入った(カバーンエリアの奥、ケーブ内に本格的に入るのは、この時が初めて:例の死神看板の先です)。
潜水終了の合図とともに、振り返って今来た道を戻ろうとした時、浮沈子は、暗闇の中で死神を見たのだ。
そう、あのケーブラインの入口の看板にあった首切り鎌を担いだ死神の顔だ。
確かに、ハッキリとこの目で見たのだ。
ここは、人間が来るところではない、来てはいけない場所なのだと警告するような、闇に浮かび上がる髑髏のような死神の顔を・・・。
ででっ、出たーっ!。
いや、あれはライトを消して、講習の邪魔にならないようにコース脇で待機していたガイドのヒデさんの姿だったかもしれない(なーんだ・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
まだ、時差ボケで、やや朦朧としている・・・。
忘れないうちに、印象に残ったことだけでも思い出して書いておこうとしているけど、浮沈子の脳内にある揮発性メモリーの記憶は、概ね歪んでいたり、自分に都合よく書き換えられていたりするからな。
今回は、講習に集中するため、旅行中にブログを書かなかったし。
ダイブログ(つーか、講習内容のメモ)は付けているから、後は、それを頼りに書こうと思っている。
講習9日目、予定されていた講習内容が終わり、名ばかりのフルケーブダイバーになった時、ホッと肩の荷が下りた気がした。
ミッションコンプリート。
いや、たぶん、そうじゃないんだろうな。
それは、新たなダイビングの始まりに過ぎない。
この先、洞窟ダイビングを続けていくかどうかは分からない。
いまは、とりあえず、浮沈子のダイビングの基本である、浅く明るく暖かい南の島のリゾートダイブに戻りたいだけだ。
狭い世界だから(別に、洞窟が狭いわけじゃないけど)、今回のダイビングでも、いろいろ思わぬ人との繋がりが分かったりして、ますます悪いことはできない感が強くなった(別に、悪いことしたいわけじゃないけど)。
11日目、ファンダイブ(ラストダイブ)のデータを見たら、103分となっていた(今回の最長は、2日目の125分)。
(Sistema Nohoch Nah Chich)
https://en.wikipedia.org/wiki/Sistema_Nohoch_Nah_Chich
「Sistema Nohoch NahChichはSistema Sac Actunに接続されていることが発見され、Sac Actunは世界で最も長く調査された水中洞窟システムになっています。」
まあ、潜ったのは、入口の近くだけだけど。
最後の2日間のファンダイブのガイドをして頂いた三保先生は、「ショートダイブ」だと言ってたけど、マルチタンクで何時間も潜っている探検家からしたら、そういう話になるんだろう。
浮沈子は、ケーブダイビング初心者なわけだからな(ファンダイビングは、最後の2日間の3ダイブだけ)。
2度目のメキシコ訪問、2度目のプラヤデルカルメン逗留。
初めてのトゥルム市内、初めての遺跡観光。
2週間余りのメキシコ行きは、夢のように過ぎた。
汗が滴る南国から、春と呼ぶにはまだ早い日本へと帰ってきた。
ANAのNH179便機長の到着前のアナウンス・・・。
「成田の天候は晴れ、気温は摂氏1度」
べらぼーめ・・・。
うーん、次回は絶対、カリブ海も潜るぞ・・・。
🐼ウクライナ降伏不可避:西側の経済包囲網破綻と軍事援助の限界 ― 2022年03月11日 07:40
ウクライナ降伏不可避:西側の経済包囲網破綻と軍事援助の限界
メキシコへ旅立った翌日の2月24日、ロシアはウクライナに侵攻した。
だから言ったじゃん、ウクライナ侵攻不可避だって!。
誰が何と言っているかではなく、何がどうなってるかだけに注目すれば、それ以外の結論はなかった。
まあ、例によって、浮沈子のヤマ勘だから、外れる可能性はあったし、その方が良かったことには違いない。
当初、ウクライナ東部戦線では持ち堪えるが、首都制圧は数日で可能と思われていたにもかかわらず、2週間経った今でもキエフは健在だ。
多くの市民が避難し、東部方面からのロシア軍の侵攻も進んでいる。
制圧が遅れている原因としては、ウクライナ空軍が制空権を維持していることや、ロシア軍の士気が上がらないことなどが指摘されている。
兵站が伸び切っているので、先に行けば行くほど進軍の速度が落ちるのは地上戦の宿命だ。
けどな、21世紀だからな。
馬や徒歩の時代じゃないしな。
そろそろ、大都市への攻撃が激化し、キエフ陥落、ウクライナ降伏のカウントダウンが始まるだろう(例によって、ヤマ勘ですが)。
今のところ、戦術核兵器などは使用されていないようだが(NATO軍が参戦すれば使うかも)、化学兵器の使用については可能性が取りざたされているようだ。
(米報道官「生物化学兵器に警戒を」 ロシアの主張は「策略」と一蹴)
https://www.asahi.com/articles/ASQ3B2P9CQ3BUHBI00C.html
「ロシアがウクライナで生物化学兵器を使う可能性を警戒すべきだ」
ホワイトハウスの報道官というのは、米国大統領のコミュニケーションツールだ。
メディアを通して、全世界に発信する。
もちろん、ロシアに対しても。
記事では、この発言の前に、ロシア側が西側にいちゃもんをつけたのだという。
「米国がウクライナで生物化学兵器の開発をしているという虚偽の主張をロシアがして、中国もこうした陰謀論に同調している。」
これもまた、偽旗作戦に向けての環境整備だというわけだ。
ロシアが下手な偽旗作戦を使うことは全世界周知になったが、我が国も米国も、どこの国だって、戦時下におけるその手の行為は行っている。
ロシアのロシアたるところは、それがこうして暴かれ続けたとしても、恥も外聞もなく、シナリオ通りに行うところだ。
計画通り。
非通常兵器の使用は行われるに違いない。
それは、通常兵器だけでは、膠着状態を打開できないことと、味方の損害を軽減するためと、ウクライナの降伏を早期に促すためなどの理由からだろう。
先の大戦では、我が国がその実例となった。
本土決戦を避け、無条件降伏に至った大きな原因の一つが、2度の原爆投下であったことは間違いない。
化学兵器以外でも、気化爆弾の使用なども懸念されている(そっちは、もう使っているかも)。
(燃料気化爆弾)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E6%96%99%E6%B0%97%E5%8C%96%E7%88%86%E5%BC%BE
「開発当初からアメリカ陸軍では同呼称(FAE:Fuel-Air Explosive)が使われてきたが、燃料でなく専用爆薬を用いるなどの語義変化もあり、サーモバリック爆弾(Thermobaric)と呼ばれることが増えている。」
非戦闘員に多大な犠牲を強いる非通常兵器は、その使用が国際条約で禁止されているが、そんなもんが守られる保証などない。
核兵器だって、既に使用可能な状況にあるだろうし、ウクライナを屈服させるためなら、プーチンは何だってやるだろう。
時間は限られている。
西側の経済制裁は、ボディブローのようにロシアを締めあげ、戦争の継続を危うくする。
短期決戦は、戦争経済の戦略上からも必要なのだ。
既に隣国である中国は、こっそり援助を始めている(そういうのは、北朝鮮対応で慣れているしな)。
インドも、ロシアとの良好な関係を保ってる。
開戦当初は団結して見せた欧州だって、一皮剥けば烏合の衆だ。
経済は政治の土台、下部構造なわけだから、政治選択が自由になる期間は限られている。
長くて半年、短期的には1か月を超えれば、米国が主導する経済制裁にほころびが生じ始めるだろう。
我が国も、ロシア産の天然資源(天然ガスとか)の輸入撤廃には慎重なようだしな。
経済界の見通しとして、ロシアがウクライナに負けて(ウクライナからの撤退でもいいんですが)、ロシア投資が長期に渡り回収不能になるよりも、ウクライナが早晩降伏して対ロシア経済が再開する方が確率が高いと踏んでいるに違いない。
それを裏書きするように、ポーランドが行おうとしていた戦闘機(ミグ29)のウクライナへの提供に、米国がストップをかけている。
米国は、浮沈子が見るところ、ウクライナをロシアにくれてやろうとしている張本人だからな。
経済制裁だけでウクライナ侵攻を止められるわけがないと百も承知で、それを見過ごしているし、軍事援助も限定的だ。
浮沈子が妄想したように、侵攻と同時にNATOに電撃加入して、戦術核が飛び交う中、欧州大戦争が起こるということはなかった。
ポーランドに派遣した米国の空てい部隊が、敵背後に降下してロシア軍を挟撃し、精密誘導弾が伸び切った補給線を次々に分断して兵糧攻めにすることもなかった。
負けるに任せている。
プーチンが、侵攻の遅さにイラついているという分析が米国から出ているけど、実は、バイデンが一番苛ついているかもしれない(そうなのかあ?)。
ロシアとウクライナの外相会談では、ウクライナの降伏が停戦の条件となっていたようだが、さっさと降伏すれば、それだけ双方の被害は小さくて済む。
この2週間で、1000人単位の被害者が出ているようで、早晩、東部地区での被害規模である1万数千人を上回るだろう(2014年くらいからの8年間だからな)。
たった1か月足らずで・・・。
今ウクライナが降伏すれば、非通常兵器の使用による被害者は防ぐことが出来る。
各国のシンクタンクは、既にウクライナ降伏のXデーを模索しているに違いない。
それは、ロシア経済に対する制裁解除の第一歩だ。
世界は、ウクライナの領土や国民が、西側の一員になろうがロシアに蹂躙されようが、知ったことではないのだ。
ガソリンや電気代の値上がりや、景気減速の要因となる地域紛争などさっさと終結させて、ロシア産天然ガスが市場に潤沢に供給されることを望んでいるのだ。
さっさと降伏しろよ!。
ロシアの理不尽を苦々しく思ってはいても、腹の底ではそう思っているに違いないのだ。
西側にウクライナを積極的に支援しようとする機運が一向に盛り上がらないのは、ウクライナが勝って(ロシア軍が得るものなく撤退してもいいですが)、NATOやEU加盟への動きが本格化すれば、ロシアとの直接対決という嬉しくないカードが回ってくることになるからだ。
紛争が長引けば、世界経済は縮小し、ロシア産天然資源を独占する中国の影響が増大することは見えている。
インドの動向も気になるしな。
資源という点では、アフリカ諸国も気になる。
ロシアは孤独ではないのだ。
ウクライナ一国の動向に、世界が振り回されていいのか。
もちろん、西側の正義としては看過できないに違いない。
実力を持って他国に侵攻し、屈服させて支配する。
これは、れっきとした侵略戦争だ。
そんなもんを認めていたら、台湾も韓国も、そして我が国だって安閑とはしていられないに違いない。
直近では、旧ワルシャワ条約機構に属していた東欧諸国がウクライナと同じ目にあう可能性が高い。
ウクライナを得たロシアは、返す刀でそれらの地域の中立化(NATOからの離脱)と武装解除を要求してくるだろう。
北はフィンランドから南はトルコまで、ロシアと西側に挟まれた国々は、安閑としてはいられないのだ。
ポーランドが戦闘機を供与しようとしたのは、切羽詰まった状況を肌で感じているからに他ならない。
バイデンは、それらロシアの要求に応じるだろうか?。
浮沈子は、最終的には応じると見ている。
米国は、政権が変わっても、一国主義の流れの中にある。
欧州への関与を徐々に減らし、もちろん、太平洋の西側の軍事同盟からも手をひこうとしている。
歴史の流れに逆らうことはできない。
中国は、やがて20世紀に米国が果たした役割を担うことになるだろう。
21世紀後半の世界は、180度(経度的にも?)変わった世界になるに違いないのだ。
もちろん、その中で我が国も立ち位置を変えていくことになる。
中国は、今回の件から多くを学ぶだろう。
力無き正義は無力なり、正義無き力は暴力なり。
いや、力こそ正義ということか。
ウクライナ降伏不可避。
それは、米国がジャパンカードを切る時、我が国にも当てはまることになるんだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア軍が「燃料気化爆弾」使用認める…殺傷力高くアフガンでも実戦投入)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220310-OYT1T50243/
「英国防省は9日、ロシアがウクライナで高い殺傷能力を持つ燃料気化爆弾を使用したことを認めたと発表」
「ロシアの軍系テレビ局が実戦投入の事実を報じた。」
もう使っちゃったんだな・・・。
記事では、旧ソ連のアフガニスタン侵攻の際にも使用されたとあるが、湾岸戦争の際には米国も使用している。
「生きている標的に対する(爆風)殺傷メカニズムは独特であり、不快である。衝撃波も殺傷力を有するが、それ以上に、圧力波に続く希薄化(真空)で致死的あり、肺を破裂させる ... 燃料が爆発せずに失火した場合、被害者はひどい火傷を負い、燃えている燃料を吸い込むことになるだろう。最も一般的なFAEの燃料であるエチレンオキシドとプロピレンオキシドは毒性が強いので、爆発しなかったFAEは、ほとんどの化学剤と同様に雲内に閉じ込められた人員に致命的な影響を与えるはずである。」(ウィキの記述より)
「露軍が実戦投入したのは、気化爆弾を弾頭に搭載したロケット弾を地上から一斉発射できる「TOS―1A」」(読売の記事より)
(TOS-1)
https://ja.wikipedia.org/wiki/TOS-1
「サーモバリック爆薬弾頭ロケット弾を運用するために、T-72戦車の車体に220mmロケット弾発射器を装着した多連装ロケットランチャーである。」
「有効射程 500mから3,500m」
比較的近距離の敵を殲滅するために使用される。
そう、文字通り、殲滅するのだ。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
こんなのを都市部で使われたりしたら、目も当てられない被害(主に人的被害)を生じるに違いない。
「気化爆弾は、液体燃料を気化させて周囲の酸素を巻き込んで高温爆発を起こすもので、民間人が被害を受ける可能性のある状況での使用が規制されている。」(読売の記事より)
んなもん、ロシアが守るわけないじゃん・・・。
メキシコへ旅立った翌日の2月24日、ロシアはウクライナに侵攻した。
だから言ったじゃん、ウクライナ侵攻不可避だって!。
誰が何と言っているかではなく、何がどうなってるかだけに注目すれば、それ以外の結論はなかった。
まあ、例によって、浮沈子のヤマ勘だから、外れる可能性はあったし、その方が良かったことには違いない。
当初、ウクライナ東部戦線では持ち堪えるが、首都制圧は数日で可能と思われていたにもかかわらず、2週間経った今でもキエフは健在だ。
多くの市民が避難し、東部方面からのロシア軍の侵攻も進んでいる。
制圧が遅れている原因としては、ウクライナ空軍が制空権を維持していることや、ロシア軍の士気が上がらないことなどが指摘されている。
兵站が伸び切っているので、先に行けば行くほど進軍の速度が落ちるのは地上戦の宿命だ。
けどな、21世紀だからな。
馬や徒歩の時代じゃないしな。
そろそろ、大都市への攻撃が激化し、キエフ陥落、ウクライナ降伏のカウントダウンが始まるだろう(例によって、ヤマ勘ですが)。
今のところ、戦術核兵器などは使用されていないようだが(NATO軍が参戦すれば使うかも)、化学兵器の使用については可能性が取りざたされているようだ。
(米報道官「生物化学兵器に警戒を」 ロシアの主張は「策略」と一蹴)
https://www.asahi.com/articles/ASQ3B2P9CQ3BUHBI00C.html
「ロシアがウクライナで生物化学兵器を使う可能性を警戒すべきだ」
ホワイトハウスの報道官というのは、米国大統領のコミュニケーションツールだ。
メディアを通して、全世界に発信する。
もちろん、ロシアに対しても。
記事では、この発言の前に、ロシア側が西側にいちゃもんをつけたのだという。
「米国がウクライナで生物化学兵器の開発をしているという虚偽の主張をロシアがして、中国もこうした陰謀論に同調している。」
これもまた、偽旗作戦に向けての環境整備だというわけだ。
ロシアが下手な偽旗作戦を使うことは全世界周知になったが、我が国も米国も、どこの国だって、戦時下におけるその手の行為は行っている。
ロシアのロシアたるところは、それがこうして暴かれ続けたとしても、恥も外聞もなく、シナリオ通りに行うところだ。
計画通り。
非通常兵器の使用は行われるに違いない。
それは、通常兵器だけでは、膠着状態を打開できないことと、味方の損害を軽減するためと、ウクライナの降伏を早期に促すためなどの理由からだろう。
先の大戦では、我が国がその実例となった。
本土決戦を避け、無条件降伏に至った大きな原因の一つが、2度の原爆投下であったことは間違いない。
化学兵器以外でも、気化爆弾の使用なども懸念されている(そっちは、もう使っているかも)。
(燃料気化爆弾)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E6%96%99%E6%B0%97%E5%8C%96%E7%88%86%E5%BC%BE
「開発当初からアメリカ陸軍では同呼称(FAE:Fuel-Air Explosive)が使われてきたが、燃料でなく専用爆薬を用いるなどの語義変化もあり、サーモバリック爆弾(Thermobaric)と呼ばれることが増えている。」
非戦闘員に多大な犠牲を強いる非通常兵器は、その使用が国際条約で禁止されているが、そんなもんが守られる保証などない。
核兵器だって、既に使用可能な状況にあるだろうし、ウクライナを屈服させるためなら、プーチンは何だってやるだろう。
時間は限られている。
西側の経済制裁は、ボディブローのようにロシアを締めあげ、戦争の継続を危うくする。
短期決戦は、戦争経済の戦略上からも必要なのだ。
既に隣国である中国は、こっそり援助を始めている(そういうのは、北朝鮮対応で慣れているしな)。
インドも、ロシアとの良好な関係を保ってる。
開戦当初は団結して見せた欧州だって、一皮剥けば烏合の衆だ。
経済は政治の土台、下部構造なわけだから、政治選択が自由になる期間は限られている。
長くて半年、短期的には1か月を超えれば、米国が主導する経済制裁にほころびが生じ始めるだろう。
我が国も、ロシア産の天然資源(天然ガスとか)の輸入撤廃には慎重なようだしな。
経済界の見通しとして、ロシアがウクライナに負けて(ウクライナからの撤退でもいいんですが)、ロシア投資が長期に渡り回収不能になるよりも、ウクライナが早晩降伏して対ロシア経済が再開する方が確率が高いと踏んでいるに違いない。
それを裏書きするように、ポーランドが行おうとしていた戦闘機(ミグ29)のウクライナへの提供に、米国がストップをかけている。
米国は、浮沈子が見るところ、ウクライナをロシアにくれてやろうとしている張本人だからな。
経済制裁だけでウクライナ侵攻を止められるわけがないと百も承知で、それを見過ごしているし、軍事援助も限定的だ。
浮沈子が妄想したように、侵攻と同時にNATOに電撃加入して、戦術核が飛び交う中、欧州大戦争が起こるということはなかった。
ポーランドに派遣した米国の空てい部隊が、敵背後に降下してロシア軍を挟撃し、精密誘導弾が伸び切った補給線を次々に分断して兵糧攻めにすることもなかった。
負けるに任せている。
プーチンが、侵攻の遅さにイラついているという分析が米国から出ているけど、実は、バイデンが一番苛ついているかもしれない(そうなのかあ?)。
ロシアとウクライナの外相会談では、ウクライナの降伏が停戦の条件となっていたようだが、さっさと降伏すれば、それだけ双方の被害は小さくて済む。
この2週間で、1000人単位の被害者が出ているようで、早晩、東部地区での被害規模である1万数千人を上回るだろう(2014年くらいからの8年間だからな)。
たった1か月足らずで・・・。
今ウクライナが降伏すれば、非通常兵器の使用による被害者は防ぐことが出来る。
各国のシンクタンクは、既にウクライナ降伏のXデーを模索しているに違いない。
それは、ロシア経済に対する制裁解除の第一歩だ。
世界は、ウクライナの領土や国民が、西側の一員になろうがロシアに蹂躙されようが、知ったことではないのだ。
ガソリンや電気代の値上がりや、景気減速の要因となる地域紛争などさっさと終結させて、ロシア産天然ガスが市場に潤沢に供給されることを望んでいるのだ。
さっさと降伏しろよ!。
ロシアの理不尽を苦々しく思ってはいても、腹の底ではそう思っているに違いないのだ。
西側にウクライナを積極的に支援しようとする機運が一向に盛り上がらないのは、ウクライナが勝って(ロシア軍が得るものなく撤退してもいいですが)、NATOやEU加盟への動きが本格化すれば、ロシアとの直接対決という嬉しくないカードが回ってくることになるからだ。
紛争が長引けば、世界経済は縮小し、ロシア産天然資源を独占する中国の影響が増大することは見えている。
インドの動向も気になるしな。
資源という点では、アフリカ諸国も気になる。
ロシアは孤独ではないのだ。
ウクライナ一国の動向に、世界が振り回されていいのか。
もちろん、西側の正義としては看過できないに違いない。
実力を持って他国に侵攻し、屈服させて支配する。
これは、れっきとした侵略戦争だ。
そんなもんを認めていたら、台湾も韓国も、そして我が国だって安閑とはしていられないに違いない。
直近では、旧ワルシャワ条約機構に属していた東欧諸国がウクライナと同じ目にあう可能性が高い。
ウクライナを得たロシアは、返す刀でそれらの地域の中立化(NATOからの離脱)と武装解除を要求してくるだろう。
北はフィンランドから南はトルコまで、ロシアと西側に挟まれた国々は、安閑としてはいられないのだ。
ポーランドが戦闘機を供与しようとしたのは、切羽詰まった状況を肌で感じているからに他ならない。
バイデンは、それらロシアの要求に応じるだろうか?。
浮沈子は、最終的には応じると見ている。
米国は、政権が変わっても、一国主義の流れの中にある。
欧州への関与を徐々に減らし、もちろん、太平洋の西側の軍事同盟からも手をひこうとしている。
歴史の流れに逆らうことはできない。
中国は、やがて20世紀に米国が果たした役割を担うことになるだろう。
21世紀後半の世界は、180度(経度的にも?)変わった世界になるに違いないのだ。
もちろん、その中で我が国も立ち位置を変えていくことになる。
中国は、今回の件から多くを学ぶだろう。
力無き正義は無力なり、正義無き力は暴力なり。
いや、力こそ正義ということか。
ウクライナ降伏不可避。
それは、米国がジャパンカードを切る時、我が国にも当てはまることになるんだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ロシア軍が「燃料気化爆弾」使用認める…殺傷力高くアフガンでも実戦投入)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20220310-OYT1T50243/
「英国防省は9日、ロシアがウクライナで高い殺傷能力を持つ燃料気化爆弾を使用したことを認めたと発表」
「ロシアの軍系テレビ局が実戦投入の事実を報じた。」
もう使っちゃったんだな・・・。
記事では、旧ソ連のアフガニスタン侵攻の際にも使用されたとあるが、湾岸戦争の際には米国も使用している。
「生きている標的に対する(爆風)殺傷メカニズムは独特であり、不快である。衝撃波も殺傷力を有するが、それ以上に、圧力波に続く希薄化(真空)で致死的あり、肺を破裂させる ... 燃料が爆発せずに失火した場合、被害者はひどい火傷を負い、燃えている燃料を吸い込むことになるだろう。最も一般的なFAEの燃料であるエチレンオキシドとプロピレンオキシドは毒性が強いので、爆発しなかったFAEは、ほとんどの化学剤と同様に雲内に閉じ込められた人員に致命的な影響を与えるはずである。」(ウィキの記述より)
「露軍が実戦投入したのは、気化爆弾を弾頭に搭載したロケット弾を地上から一斉発射できる「TOS―1A」」(読売の記事より)
(TOS-1)
https://ja.wikipedia.org/wiki/TOS-1
「サーモバリック爆薬弾頭ロケット弾を運用するために、T-72戦車の車体に220mmロケット弾発射器を装着した多連装ロケットランチャーである。」
「有効射程 500mから3,500m」
比較的近距離の敵を殲滅するために使用される。
そう、文字通り、殲滅するのだ。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
こんなのを都市部で使われたりしたら、目も当てられない被害(主に人的被害)を生じるに違いない。
「気化爆弾は、液体燃料を気化させて周囲の酸素を巻き込んで高温爆発を起こすもので、民間人が被害を受ける可能性のある状況での使用が規制されている。」(読売の記事より)
んなもん、ロシアが守るわけないじゃん・・・。
🐼メキシコへの道:第2章:補遺1:メキシコのケーブ(セノーテ)で潜るには ― 2022年03月12日 05:30
メキシコへの道:第2章:補遺1:メキシコのケーブ(セノーテ)で潜るには
昨年11月に、初めてセノーテで潜る前は、浮沈子も誤解していた。
現地のガイドさんの後をくっ付いてセノーテのカバーンエリアを潜るのに必要なのは、オープンウォーターの認定だけ(縦穴系の水深18mを超えるセノーテを潜る際には、アドバンスレベルの認定が必要)。
要求されれるスキルは、ホリゾンタルトリムでの中性浮力、フロッグキックによる推進、そして、洞窟内でパニックに陥らない精神の安定を担保する数十本程度のダイビング経験だけだ(統一の基準かどうかは分からないけど、今回お世話になったヒデさんのアクアプリでは、40本以上となっています)。
器材一式(バックマウントシングルタンク)は、現地でレンタルできるから、海パン一つとCカード1枚持って行けば、カバーンダイビングを楽しむことが出来る。
カバーンダイバーの認定を受けていれば、入場料さえ払えばバディーダイビングでカバーンエリアを潜れるかどうかは知らない。
カバーンラインが設置されている多くのセノーテでは、登録されている現地ガイドの同伴がなければダイビングさせないようだから、実際問題として、カバーンダイビングを楽しむだけが目的ならば、日本で事前にカバーンダイバーになっておく必要はない。
浮沈子は、今回はフルケーブダイバーになるための講習を受けに行った。
最大水深はせいぜい14m程度。
セノーテによっては、30mオーバーのところもあるようだが、前回を含めて縦穴系のセノーテは潜っていない。
深いところに行かなくても、フルケーブダイバーになることはできる。
おっと、ナイトロックスのカードホルダーであることは必須だ。
忘れるところだったな。
セノーテのダイビングは、原則として全てナイトロックスで行う。
もちろん、エアーでもいいんだろうが、フルケーブダイバーレベルでは、減圧停止が生じないことが前提だからな(フルケーブダイバーは、ケーブダイビングの初級に過ぎない)。
NDLの範囲内で潜る必要がある。
そのためにも、ナイトロックス(32パーセント)でのダイビングが標準になっている(値段も変わらないし)。
もちろん、横穴系のカバーンダイビングでは、減圧停止が生じる心配はない(時間も短時間だしな)。
また、縦穴系に行っても、ナイトロックスの制限深度を超えることはないので、安心して潜れる(浮沈子は行ったことがないので未確認です)。
さて、フルケーブダイバーになりたいと思ったらどうすればいいのか。
ケーブダイビングの講習がある指導団体はいくつかあるようだけど、今回、浮沈子はCMAS登録の指導団体であるJCSの講習を受けた。
(JCS TECHNICAL DIVING)
http://www.japan-cmas.co.jp/tec/index.html
「JCSは1997年から日本でいち早くテクニカル潜水を取り入れ、世界の最新潜水技術&知識を絶えず取り入れ、JCSのテクニカルダイビングコースではその様な特化した潜水が学べます。」
TDIの指導内容に準拠していたので、申請すればそっちももらえると聞いている(これから申請します)。
浮沈子の認定者は、コースディレクター(TDIのインストラクターでもある)になるからな。
特別かも知れない。
いずれにしても、どこかの指導団体の講習を受ける必要がある。
別にメキシコでなくても、フロリダでも、タイでも、フィリピンでも、洞窟環境があるところで行えば取得することが出来る。
我が国の国内で行うことが出来るかどうかは知らない。
受講生にとって、環境的敷居(経済的にはともかく)が低いのはメキシコのセノーテだろうな。
浅くて暖かいし(洞窟だから、明るくはありません!)。
指導団体によって、前条件は異なるのかも知れないが、カバーンから始めるなら、たぶんアドバンス程度で十分だろう(TDIはオープンウォーターレベルから可能(経験本数25本以上):詳細は指導団体にご確認ください)。
カバーンなら、シングルタンクでも取得可能だが、イントロケーブやフルケーブを受講するには、バックマウントのダブルタンクかサイドマウントのスキルが必要となる(イントロケーブは、シングルタンクでも可能かも:Yバルブなど必要:後述)。
浮沈子は、P社のテックサイドマウント講習が終了しておらず、マルチタンクの運用を行うスキルはない(まあ、トレーニングはしているから、やればできますけど)。
フルケーブダイバーコースでは、必要なタンクは2本だけだから、シンプルなバックマウントのダブルタンクかふつーの2本差しのサイドマウントが運用できる資格があれば参加できる。
ぶっちゃけ、P社のサイドマウントスペシャルティで十分ということになる。
P社のコースで言えば、体験テックダイビングみたいなのもあるから、バックマウントダブルタンクの運用を学ぶこともできるだろうが、ダブルタンクの正しい運用が出来なければ命に係わるわけだから、テック40程度は持っていた方がいいだろう(P社では、IANTDのアドバンスドナイトロックスのようなコースはないからな)。
ちなみに浮沈子は、バックマウントでは、P社のテック50とG社のファンダメンタルズテックパスのカードホルダーということになっている(実力はともかく?)。
が、メキシコのセノーテで潜っているケーブダイバーの過半数はサイドマウントなわけだ。
ダブルタンクもいないわけではないし(特に、カバーンのガイドさんに多い)、中にはサイドマウントのリブリーザー(今回浮沈子が見たのはリバティ)で潜っているダイバーもいるけど、大部分はサイドマウントになる。
カバーン講習で使われることがないケーブラインだけのセノーテにも潜ったけれど、そこではサイドマウントとリブリーザー(サイドマウント)しか見なかったな。
侵入できるエリアにも違いが生じる。
今回は、講習では使わなかったが、ファンダイブではダブルタンクでは通り抜けが出来ないエリアにも入った。
天地が低く、薄べったくならなければ通れないからな。
さらには、1か所、右タンクを外して通るところもあったし。
うーん、あそこは、外さなくても通れるかもしれない・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
侵入エリアや、エントリーエキジットの労力を考えれば、陸上でタンクを1本ずつ運ぶことが出来るサイドマウントでチャレンジするというのは合理的な選択かも知れない。
ただし、その場合、海洋レベルでのサイドマウントの運用については徹底して練習し、薬籠中にしておく必要がある。
ケーブダイビングの講習は、それを前提に行われるからな。
器材のコンフィギュレーションはもちろん、中性浮力やトリム、左右のガスの消費量の管理、レギュレーターの交換、ガスの消費に伴うタンクのボトム側の跳ね上がりの管理(スナップリングの取り付け位置の変更)などは、完璧にしておく必要がある。
そんなスキルでもたもたしている時間的余裕はない。
特に、毎回行うS(セーフティ)ドリルやV(バルブシャットダウン)ドリルでもたついていると、講習時間が圧迫され、タイムスケジュールに乗らない恐れがある。
海洋では、ポーチやお尻のDリングからのアイテムの取り出しや戻しはあまりやらないけれど(SMBの打ち上げくらいか)、ケーブダイビングでは、それが日常化するからな。
止まって行ったり、泳ぎながら行ったりすることになる(概ね止まってますが)。
浮沈子が苦労したのは、静止スキルだ。
マイナス15度やプラス45度で、静止して手作業しなければならないからな。
もちろん、中性浮力で浮いていることが出来ている必要はあるけど、静止スキルとは天と地ほどの違いがある。
前後左右天地の移動がないこと(空間の1点を保持する必要があるため)。
洞窟の中は、講習で使う場所でも緩い流れがあり、手作業している際に位置が変わってしまう。
回転したり、流されたりした位置を修正するテクニックも必要だ。
バックキックやヘリコプターターンが正確に、しかも、必要な量をコントロールしながら行えなければ、流れのある環境での静止はできないからな。
どのくらいの精度と静止時間が必要なのかは、行う作業によって異なるけれど、ラインにマーカー(クッキーやアロー)を設置したり、プライマリーリールやフィンガースプールでラインを引いたり回収したりする際には、最低でも1分程度は誤差数センチ以内で止まっている必要がある(肘から先の可動範囲程度で修正できる誤差である必要がある)。
岩などにラインをタイしたり、外したりする際にもたもたしていると、更に時間が必要になる。
上手になれば、さっさと終わらせることが出来るわけだから、上手な人ほど静止時間は短くて済む(まあ、上手な人は静止スキルも上手だけどな)。
ぶっちゃけ、海洋レベルの精度では、クソの役にも立たないと断言しておこう!。
まあ、海洋は海洋で、波があったりもするし、それなりに大変だけどな。
浮沈子は、昨年11月末から12月にかけて現地視察に行ってきて、自分のスキルのなさを痛感して帰ってきた。
ウエイトの位置とか重量、バランス、サイドマウントBCやハーネスの設え(コンフィギュレーション)も、プール練習で追い込んでおいたつもりだったが、まるっきり通用しない。
帰ってきてから、稲取のプールで合計10日間、國富のプールで竹内インストラクターのチェックダイブを含めて5日間潜って、コンフィギュレーションの更なる詰めと、フィンキックを含めたスキル練習を集中して行って、ようやく講習参加レベルに追いついた。
それでも、ライン上でのマスク交換とか予備バンジーへの交換は、1発では終わらずに宿題となり、後日の講習の中で取り返すことになった。
ジジイになり、頭と身体の神経の繋がりが怪しく、もともと身体を動かすことが得意ではない浮沈子だが(小学校の体育の成績は、概ね5段階の3(ふつう)でしたから)、時間を掛けて自分に合ったメニューで練習を続ければ、講習参加レベルに到達することは不可能ではない。
また、講習日程も、通常6日半程度で終了するところを、9日間に引き伸ばしてもらって、1日当たりのスキル習得のストレスを軽減している。
一方では、9日間連続して潜ることによる精神的肉体的ストレスの蓄積はそれなりにあるので、ただ単に長期日程を組めばいいというわけではないかもしれない。
浮沈子は、カバーンダイバーのカードホルダーだったが、今回はインストラクター認定講習の生徒役だったことから、カバーンも含めた講習のコンバインドコースの受講という形になった(カバーンダイバー+イントロケーブダイバー+フルケーブダイバー)。
竹内インストラクターによれば、実際には、2回に分けて、カバーン+イントロケーブで1回、フルケーブダイバーで1回というパターンもアリだという。
或いは、日本でカバーンダイビングスキルを終わらせて、現地ではその確認程度で済ませ、イントロケーブ+フルケーブのコンバインド講習という手もある(浮沈子は、スキル的にはこのパターンに近い)。
実際受講した身としては、ゼロビジビリティを想定したストレス系のスキルテンコ盛りのイントロケーブが終わったところでぶった切った場合、受講生によっては、そこで講習の継続を断念する可能性もあると感じた。
もちろん、現役世代で2週間の連続休暇を取ることが出来る人は限られているだろうから、どういうスケジュールを立てるかは人によって異なるだろうし、洞窟愛を含めた本人のモチベーション、体力、経済力などの問題もあるから、一概には言えない。
浮沈子的には、ジャンプやギャップ、T(ティー)、サーキット、トラバースなど、バリエーションに富んだケーブシステムの知識と実践が学べるフルケーブレベルの講習は、イントロケーブまでの、ある意味泥臭い体育会系(ストレス系?)の講習に比べれば楽しめた気もする(インストラクター認定講習の受講生役としては、ここで落第しても既に役割は果たせているという気楽さもあったしな)。
講習の区切りについて言えば、まあ、理屈の上では連続したパーマネントラインを辿るだけのイントロケーブだけで終わらせることも可能だろう。
ジャンプやギャップを自分のスプールで繋いで、別のルートに行くことや、分岐(T)を超えてその先に行くことはできないけど、それでもカバーンエリアを超えて真っ暗な洞窟を既定のガスを吸うまで進んでいくことはできる。
が、実際の話、イントロケーブは、フルケーブまでの一つの区切り、足切り目的のコースだ(これがクリアできないようでは、ヤバ過ぎて、分岐したり、飛んだりするエリアに行かせるわけにはいかない!)。
イントロケーブでやることは、概ねカバーンスキルと同じで、メインイベントはロストバディとロストラインくらいだ。
ゼロビジ系のトレーニングは、オープンウォーターエリアで真似事はするから、それが洞窟の中で実施できるかとか、長時間長距離に渡って安定して実施できるかを見るだけだ(それはそれで、極めて重要ですが)。
浮沈子は、ラインコンタクトさえできていれば、ゼロビジ系のトレーニングでストレスを感じることはなかった。
ただし、講習で、安全管理されている中で出来ることと、実際に視界を失って(シルトの舞い上がりや天井からの剥落、タンニンなどの溶解物、ライトの故障や電池切れなど)、マジヤバの状況でパニックを起こさずに実施できることとは別だ。
遊泳速度を維持し、タイしている所の適切な確認を怠らず、アローや他のダイバーが設置したマーカーを確認し、適切に判断して帰還できるかどうか。
インストラクターは、それを見極めて、その先の複雑なケーブシステムへの講習に進むかどうかを判断する。
まさに、関所なわけだな。
そこでは、ただ単にスキルの出来不出来を判断するだけではなく、ケーブダイビングに対する適性も見極める必要がある。
手を抜いたり、思い込みに陥ったり(いずれも、浮沈子は得意です!)、指導に逆らったり、むくれたり、当たり散らしたり、落ち込んだり、荒れたり、洞窟潜水を舐めてかかっていたり、逆に必要以上に怖がってこの先の講習に耐えられそうもなかったり・・・。
常にトラブルに備え、器材の点検整備はもちろん、万が一の故障の際の適切な処置と判断、躊躇うことなくダイビングを終了して帰路に就くことが出来るかなども重要な要素だろう。
イントロケーブで一区切りという講習区分は、教える側からすれば、極めて合理的な意味があるわけだ。
その盤石の知識とスキルの土台に、無限の複雑さを内包するケーブシステムの理解と実践をフルケーブ講習で上乗せする。
ぐらついた土台に乗せた知識やスキルは脆い。
ぶっちゃけ、浮沈子はチョンボ連発、混乱失敗やり直しの山を築いた。
根気良く付き合って頂いた竹内インストラクター殿には、深く深く(深度200mくらい?)感謝している。
(ケーブライセンス)
https://aquappli.com/product-category/license/cavelicense/
今回もお世話になった現地日本人ガイドであるヒデさんのアクアプリのページ。
各コースには、習得すべき内容のリストが掲げられている。
これをみると、TDIイントロケーブ講習は、シングルタンクでも実施できる感じだけどな(Yバルブなど、レギュレーターは2個必要だけど)。
まあ、どうでもいいんですが。
実際問題としては、ホガシアンスタイルのバックマウントか、サイドマウントの2択になるだろうな。
ちなみに、今回の講習で使用したのは、全て80キュービックフィートのアルミシリンダーでDINバルブだった(もちろん、左右バルブ)。
座学の講習の中で印象に残ったことは、ジャンプとギャップの違い。
離れたパーマネントライン同士を繋ぐという意味では同じだけど、パーマネントラインの「途中」から他のパーマネントラインに繋ぐことをジャンプ、パーマネントラインの「端」から他のパーマネントラインに繋ぐことをギャップ(を繋ぐ)と呼んでいるようだ(繋いだ先が、「途中」か「端」かは問わない)。
だから、進行方向によっては、同じところを通過する場合でも、こっちからくればジャンプ、あっちからくればギャップになったりする場合もある。
「途中」と「途中」とを繋げばどっちからきてもジャンプだし、「端」と「端」とを繋げば、どっちからきてもギャップ(を繋ぐ)ということになる。
ややっこしいな・・・。
しかし、いったいなぜ、全部繋がっていてもよさそうなラインを、わざわざ離しておくんだろうか?。
ずーっと先まで続いていたり、分岐(T)によって全部繋がっていた方が便利で安全のような気がしない?(その方が、視界不良になっても辿れるしな)。
えーと、ここから先は、ちゃんとフルケーブダイビングのトーニングを受けてもらって勉強して頂くことにしよう。
わざわざラインを途中でぶった切っておいたり、離れたラインをくっ付けて分岐させないのには、ちゃんとした理由があるのだ。
そして、絶対やってはならないことは、ビジュアルジャンプ。
例え数十センチしか離れていなかったとしても、目視だけでラインを繋がず、離れたラインに移ることは、視界不良の際にラインコンタクトの連続性を不可能にする。
フルケーブ講習では、無数のジャンプやギャップ、サークル、分岐(T:形状がYだったりXだったりしても、ティーという)が連なった無限に複雑なケーブシステムの基礎を理解し、体験する。
適切なラインマーカーの正しい使用(ベテランでも、向き間違えることがあるみたい)、フィンガースプールの設置、回収、スプリットアローなどのラインマーカーの理解と確認。
なにより、実際のケーブシステムに侵入し、その複雑さと距離感、泳ぎ続けることの疲労とガスの消費や体温の喪失を認識し、管理し、潜水計画の立案と順守(保守的な運用)、躊躇うことのないダイビングの中止(終了)を体験することが重要だ。
このブログでは、安易にケーブダイビングを行うことを避ける観点から、必要以上の情報は割愛している。
指導団体による正規の講習を受講する以外に、安全に洞窟潜水を行う道はない。
じゃあ、最初に洞窟潜水を行った連中はどうしていたのかってえ?。
自らの命という、危険に見合った代償を払い続けてきたわけだな。
その中で確立されたノウハウを、今では講習という効率的な方法で身につけることが可能だ。
それに代わる方法はない。
浮沈子は、自分自身の備忘としてこのブログを書いているけど、もし、これを読んで、洞窟潜水などというヤクザな(?)ダイビングに関心を持った人がいれば、正規のカバーン講習なりフルケーブ講習(イントロケーブ講習含む)を受講することを強く推奨する。
座学の中で、洞窟潜水で命を落とすダイバーの多くは、オープンウォーターレベルのインストラクターだと習う。
要求される知識やスキルのレベル(内容も)は比較にならない。
大体、インストラクターというのは教えるスキルの評価であって、ダイビングのスキルの評価ではないのだ(まあ、一定レベル以上なことは当然としても)。
悲しいことに、洞窟潜水で命を落とす人々は今でも後を絶たない。
メキシコのセノーテでも、少なくとも数年に一度は事故が起こると聞いた。
中には、サービスのつもりで、ケーブラインに無資格のダイバーを案内したガイドもいたようだ(三保先生から聞いた話ですが)。
見つかったガイドは、そのセノーテに出入り禁止になったそうだ。
洞窟潜水は絶対的な危険を伴う。
直上浮上が不可能であるため、いつ危険かとか、どんな場合に危険かという区別はない。
常に危険で、いかなる場合でも危険だ。
そのことに議論の余地はない。
その危険を克服するための正しい知識、器材、スキル、態度を身につけない限り、決して行ってはならないダイビングだ。
たとえ、どれ程、洞窟愛に満ち溢れていたとしても・・・。
確認しておこう。
メキシコのセノーテで、観光客相手に行われているガイド付きのカバーンダイビング(正確には、カバーン体験ダイビング)と、その先に横たわる長大なケーブシステムを潜る洞窟潜水とは似て非なるものだ。
正規の講習を受け、危険な環境に潜るための知識、器材、スキル、態度を身につけることなく潜ることは、死に直結する。
まあ、それはどんなダイビングでも同じだけどな。
洞窟潜水は、間違いなく、そのレベルが違う。
浮沈子は、実際に講習を受け、洞窟の中に入り、そのことを実感してきた。
洞窟愛が足りないので、こんな表現になっちまって申し訳ないが、こんなところで死ぬのはイヤだとつくづく思った。
現地を立つ日に三保先生と会食したんだが、その時の言葉が耳に残っている。
洞窟ダイバーは、地上で死ななければならない。
方法は2つしかない。
洞窟に潜るのをやめるか、潜るなら安全に潜るかだな。
それは、洞窟潜水に限らず、どんなダイビングにも言えるだろう。
我が国のフルケーブダイバーの人口は少ない。
せいぜい、100人か多くても200人に満たないだろう。
年に1度以上、現役でケーブラインに潜っている人に限れば、おそらく2桁止まりではないか。
しかし、現地に行けば、多くのダイバーが洞窟潜水を楽しんでいる。
そう、これは、贅沢な遊びなのだ。
レアなカードを見せびらかすためでもなければ、浮沈子のように、どんなとこだか見てみたいだけのためでもない。
遊ぶために必要な手ほどきを受け、その後に遊びまくるための手段なわけだ。
みんな、そうやって、遊びに来て、楽しんで帰っていく。
それが日常な、メキシコはユカタン半島のセノーテ。
光あふれるカリブ海に背を向けて、死神の待つ真っ暗な洞窟の奥へ奥へと入っていく。
愛すべきヘンタイどもめ・・・。
気が付けば、浮沈子自身が、その一人になっていたりするのだ。
やれやれ・・・。
次は、絶対カリブ海も潜るぞ・・・。
昨年11月に、初めてセノーテで潜る前は、浮沈子も誤解していた。
現地のガイドさんの後をくっ付いてセノーテのカバーンエリアを潜るのに必要なのは、オープンウォーターの認定だけ(縦穴系の水深18mを超えるセノーテを潜る際には、アドバンスレベルの認定が必要)。
要求されれるスキルは、ホリゾンタルトリムでの中性浮力、フロッグキックによる推進、そして、洞窟内でパニックに陥らない精神の安定を担保する数十本程度のダイビング経験だけだ(統一の基準かどうかは分からないけど、今回お世話になったヒデさんのアクアプリでは、40本以上となっています)。
器材一式(バックマウントシングルタンク)は、現地でレンタルできるから、海パン一つとCカード1枚持って行けば、カバーンダイビングを楽しむことが出来る。
カバーンダイバーの認定を受けていれば、入場料さえ払えばバディーダイビングでカバーンエリアを潜れるかどうかは知らない。
カバーンラインが設置されている多くのセノーテでは、登録されている現地ガイドの同伴がなければダイビングさせないようだから、実際問題として、カバーンダイビングを楽しむだけが目的ならば、日本で事前にカバーンダイバーになっておく必要はない。
浮沈子は、今回はフルケーブダイバーになるための講習を受けに行った。
最大水深はせいぜい14m程度。
セノーテによっては、30mオーバーのところもあるようだが、前回を含めて縦穴系のセノーテは潜っていない。
深いところに行かなくても、フルケーブダイバーになることはできる。
おっと、ナイトロックスのカードホルダーであることは必須だ。
忘れるところだったな。
セノーテのダイビングは、原則として全てナイトロックスで行う。
もちろん、エアーでもいいんだろうが、フルケーブダイバーレベルでは、減圧停止が生じないことが前提だからな(フルケーブダイバーは、ケーブダイビングの初級に過ぎない)。
NDLの範囲内で潜る必要がある。
そのためにも、ナイトロックス(32パーセント)でのダイビングが標準になっている(値段も変わらないし)。
もちろん、横穴系のカバーンダイビングでは、減圧停止が生じる心配はない(時間も短時間だしな)。
また、縦穴系に行っても、ナイトロックスの制限深度を超えることはないので、安心して潜れる(浮沈子は行ったことがないので未確認です)。
さて、フルケーブダイバーになりたいと思ったらどうすればいいのか。
ケーブダイビングの講習がある指導団体はいくつかあるようだけど、今回、浮沈子はCMAS登録の指導団体であるJCSの講習を受けた。
(JCS TECHNICAL DIVING)
http://www.japan-cmas.co.jp/tec/index.html
「JCSは1997年から日本でいち早くテクニカル潜水を取り入れ、世界の最新潜水技術&知識を絶えず取り入れ、JCSのテクニカルダイビングコースではその様な特化した潜水が学べます。」
TDIの指導内容に準拠していたので、申請すればそっちももらえると聞いている(これから申請します)。
浮沈子の認定者は、コースディレクター(TDIのインストラクターでもある)になるからな。
特別かも知れない。
いずれにしても、どこかの指導団体の講習を受ける必要がある。
別にメキシコでなくても、フロリダでも、タイでも、フィリピンでも、洞窟環境があるところで行えば取得することが出来る。
我が国の国内で行うことが出来るかどうかは知らない。
受講生にとって、環境的敷居(経済的にはともかく)が低いのはメキシコのセノーテだろうな。
浅くて暖かいし(洞窟だから、明るくはありません!)。
指導団体によって、前条件は異なるのかも知れないが、カバーンから始めるなら、たぶんアドバンス程度で十分だろう(TDIはオープンウォーターレベルから可能(経験本数25本以上):詳細は指導団体にご確認ください)。
カバーンなら、シングルタンクでも取得可能だが、イントロケーブやフルケーブを受講するには、バックマウントのダブルタンクかサイドマウントのスキルが必要となる(イントロケーブは、シングルタンクでも可能かも:Yバルブなど必要:後述)。
浮沈子は、P社のテックサイドマウント講習が終了しておらず、マルチタンクの運用を行うスキルはない(まあ、トレーニングはしているから、やればできますけど)。
フルケーブダイバーコースでは、必要なタンクは2本だけだから、シンプルなバックマウントのダブルタンクかふつーの2本差しのサイドマウントが運用できる資格があれば参加できる。
ぶっちゃけ、P社のサイドマウントスペシャルティで十分ということになる。
P社のコースで言えば、体験テックダイビングみたいなのもあるから、バックマウントダブルタンクの運用を学ぶこともできるだろうが、ダブルタンクの正しい運用が出来なければ命に係わるわけだから、テック40程度は持っていた方がいいだろう(P社では、IANTDのアドバンスドナイトロックスのようなコースはないからな)。
ちなみに浮沈子は、バックマウントでは、P社のテック50とG社のファンダメンタルズテックパスのカードホルダーということになっている(実力はともかく?)。
が、メキシコのセノーテで潜っているケーブダイバーの過半数はサイドマウントなわけだ。
ダブルタンクもいないわけではないし(特に、カバーンのガイドさんに多い)、中にはサイドマウントのリブリーザー(今回浮沈子が見たのはリバティ)で潜っているダイバーもいるけど、大部分はサイドマウントになる。
カバーン講習で使われることがないケーブラインだけのセノーテにも潜ったけれど、そこではサイドマウントとリブリーザー(サイドマウント)しか見なかったな。
侵入できるエリアにも違いが生じる。
今回は、講習では使わなかったが、ファンダイブではダブルタンクでは通り抜けが出来ないエリアにも入った。
天地が低く、薄べったくならなければ通れないからな。
さらには、1か所、右タンクを外して通るところもあったし。
うーん、あそこは、外さなくても通れるかもしれない・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
侵入エリアや、エントリーエキジットの労力を考えれば、陸上でタンクを1本ずつ運ぶことが出来るサイドマウントでチャレンジするというのは合理的な選択かも知れない。
ただし、その場合、海洋レベルでのサイドマウントの運用については徹底して練習し、薬籠中にしておく必要がある。
ケーブダイビングの講習は、それを前提に行われるからな。
器材のコンフィギュレーションはもちろん、中性浮力やトリム、左右のガスの消費量の管理、レギュレーターの交換、ガスの消費に伴うタンクのボトム側の跳ね上がりの管理(スナップリングの取り付け位置の変更)などは、完璧にしておく必要がある。
そんなスキルでもたもたしている時間的余裕はない。
特に、毎回行うS(セーフティ)ドリルやV(バルブシャットダウン)ドリルでもたついていると、講習時間が圧迫され、タイムスケジュールに乗らない恐れがある。
海洋では、ポーチやお尻のDリングからのアイテムの取り出しや戻しはあまりやらないけれど(SMBの打ち上げくらいか)、ケーブダイビングでは、それが日常化するからな。
止まって行ったり、泳ぎながら行ったりすることになる(概ね止まってますが)。
浮沈子が苦労したのは、静止スキルだ。
マイナス15度やプラス45度で、静止して手作業しなければならないからな。
もちろん、中性浮力で浮いていることが出来ている必要はあるけど、静止スキルとは天と地ほどの違いがある。
前後左右天地の移動がないこと(空間の1点を保持する必要があるため)。
洞窟の中は、講習で使う場所でも緩い流れがあり、手作業している際に位置が変わってしまう。
回転したり、流されたりした位置を修正するテクニックも必要だ。
バックキックやヘリコプターターンが正確に、しかも、必要な量をコントロールしながら行えなければ、流れのある環境での静止はできないからな。
どのくらいの精度と静止時間が必要なのかは、行う作業によって異なるけれど、ラインにマーカー(クッキーやアロー)を設置したり、プライマリーリールやフィンガースプールでラインを引いたり回収したりする際には、最低でも1分程度は誤差数センチ以内で止まっている必要がある(肘から先の可動範囲程度で修正できる誤差である必要がある)。
岩などにラインをタイしたり、外したりする際にもたもたしていると、更に時間が必要になる。
上手になれば、さっさと終わらせることが出来るわけだから、上手な人ほど静止時間は短くて済む(まあ、上手な人は静止スキルも上手だけどな)。
ぶっちゃけ、海洋レベルの精度では、クソの役にも立たないと断言しておこう!。
まあ、海洋は海洋で、波があったりもするし、それなりに大変だけどな。
浮沈子は、昨年11月末から12月にかけて現地視察に行ってきて、自分のスキルのなさを痛感して帰ってきた。
ウエイトの位置とか重量、バランス、サイドマウントBCやハーネスの設え(コンフィギュレーション)も、プール練習で追い込んでおいたつもりだったが、まるっきり通用しない。
帰ってきてから、稲取のプールで合計10日間、國富のプールで竹内インストラクターのチェックダイブを含めて5日間潜って、コンフィギュレーションの更なる詰めと、フィンキックを含めたスキル練習を集中して行って、ようやく講習参加レベルに追いついた。
それでも、ライン上でのマスク交換とか予備バンジーへの交換は、1発では終わらずに宿題となり、後日の講習の中で取り返すことになった。
ジジイになり、頭と身体の神経の繋がりが怪しく、もともと身体を動かすことが得意ではない浮沈子だが(小学校の体育の成績は、概ね5段階の3(ふつう)でしたから)、時間を掛けて自分に合ったメニューで練習を続ければ、講習参加レベルに到達することは不可能ではない。
また、講習日程も、通常6日半程度で終了するところを、9日間に引き伸ばしてもらって、1日当たりのスキル習得のストレスを軽減している。
一方では、9日間連続して潜ることによる精神的肉体的ストレスの蓄積はそれなりにあるので、ただ単に長期日程を組めばいいというわけではないかもしれない。
浮沈子は、カバーンダイバーのカードホルダーだったが、今回はインストラクター認定講習の生徒役だったことから、カバーンも含めた講習のコンバインドコースの受講という形になった(カバーンダイバー+イントロケーブダイバー+フルケーブダイバー)。
竹内インストラクターによれば、実際には、2回に分けて、カバーン+イントロケーブで1回、フルケーブダイバーで1回というパターンもアリだという。
或いは、日本でカバーンダイビングスキルを終わらせて、現地ではその確認程度で済ませ、イントロケーブ+フルケーブのコンバインド講習という手もある(浮沈子は、スキル的にはこのパターンに近い)。
実際受講した身としては、ゼロビジビリティを想定したストレス系のスキルテンコ盛りのイントロケーブが終わったところでぶった切った場合、受講生によっては、そこで講習の継続を断念する可能性もあると感じた。
もちろん、現役世代で2週間の連続休暇を取ることが出来る人は限られているだろうから、どういうスケジュールを立てるかは人によって異なるだろうし、洞窟愛を含めた本人のモチベーション、体力、経済力などの問題もあるから、一概には言えない。
浮沈子的には、ジャンプやギャップ、T(ティー)、サーキット、トラバースなど、バリエーションに富んだケーブシステムの知識と実践が学べるフルケーブレベルの講習は、イントロケーブまでの、ある意味泥臭い体育会系(ストレス系?)の講習に比べれば楽しめた気もする(インストラクター認定講習の受講生役としては、ここで落第しても既に役割は果たせているという気楽さもあったしな)。
講習の区切りについて言えば、まあ、理屈の上では連続したパーマネントラインを辿るだけのイントロケーブだけで終わらせることも可能だろう。
ジャンプやギャップを自分のスプールで繋いで、別のルートに行くことや、分岐(T)を超えてその先に行くことはできないけど、それでもカバーンエリアを超えて真っ暗な洞窟を既定のガスを吸うまで進んでいくことはできる。
が、実際の話、イントロケーブは、フルケーブまでの一つの区切り、足切り目的のコースだ(これがクリアできないようでは、ヤバ過ぎて、分岐したり、飛んだりするエリアに行かせるわけにはいかない!)。
イントロケーブでやることは、概ねカバーンスキルと同じで、メインイベントはロストバディとロストラインくらいだ。
ゼロビジ系のトレーニングは、オープンウォーターエリアで真似事はするから、それが洞窟の中で実施できるかとか、長時間長距離に渡って安定して実施できるかを見るだけだ(それはそれで、極めて重要ですが)。
浮沈子は、ラインコンタクトさえできていれば、ゼロビジ系のトレーニングでストレスを感じることはなかった。
ただし、講習で、安全管理されている中で出来ることと、実際に視界を失って(シルトの舞い上がりや天井からの剥落、タンニンなどの溶解物、ライトの故障や電池切れなど)、マジヤバの状況でパニックを起こさずに実施できることとは別だ。
遊泳速度を維持し、タイしている所の適切な確認を怠らず、アローや他のダイバーが設置したマーカーを確認し、適切に判断して帰還できるかどうか。
インストラクターは、それを見極めて、その先の複雑なケーブシステムへの講習に進むかどうかを判断する。
まさに、関所なわけだな。
そこでは、ただ単にスキルの出来不出来を判断するだけではなく、ケーブダイビングに対する適性も見極める必要がある。
手を抜いたり、思い込みに陥ったり(いずれも、浮沈子は得意です!)、指導に逆らったり、むくれたり、当たり散らしたり、落ち込んだり、荒れたり、洞窟潜水を舐めてかかっていたり、逆に必要以上に怖がってこの先の講習に耐えられそうもなかったり・・・。
常にトラブルに備え、器材の点検整備はもちろん、万が一の故障の際の適切な処置と判断、躊躇うことなくダイビングを終了して帰路に就くことが出来るかなども重要な要素だろう。
イントロケーブで一区切りという講習区分は、教える側からすれば、極めて合理的な意味があるわけだ。
その盤石の知識とスキルの土台に、無限の複雑さを内包するケーブシステムの理解と実践をフルケーブ講習で上乗せする。
ぐらついた土台に乗せた知識やスキルは脆い。
ぶっちゃけ、浮沈子はチョンボ連発、混乱失敗やり直しの山を築いた。
根気良く付き合って頂いた竹内インストラクター殿には、深く深く(深度200mくらい?)感謝している。
(ケーブライセンス)
https://aquappli.com/product-category/license/cavelicense/
今回もお世話になった現地日本人ガイドであるヒデさんのアクアプリのページ。
各コースには、習得すべき内容のリストが掲げられている。
これをみると、TDIイントロケーブ講習は、シングルタンクでも実施できる感じだけどな(Yバルブなど、レギュレーターは2個必要だけど)。
まあ、どうでもいいんですが。
実際問題としては、ホガシアンスタイルのバックマウントか、サイドマウントの2択になるだろうな。
ちなみに、今回の講習で使用したのは、全て80キュービックフィートのアルミシリンダーでDINバルブだった(もちろん、左右バルブ)。
座学の講習の中で印象に残ったことは、ジャンプとギャップの違い。
離れたパーマネントライン同士を繋ぐという意味では同じだけど、パーマネントラインの「途中」から他のパーマネントラインに繋ぐことをジャンプ、パーマネントラインの「端」から他のパーマネントラインに繋ぐことをギャップ(を繋ぐ)と呼んでいるようだ(繋いだ先が、「途中」か「端」かは問わない)。
だから、進行方向によっては、同じところを通過する場合でも、こっちからくればジャンプ、あっちからくればギャップになったりする場合もある。
「途中」と「途中」とを繋げばどっちからきてもジャンプだし、「端」と「端」とを繋げば、どっちからきてもギャップ(を繋ぐ)ということになる。
ややっこしいな・・・。
しかし、いったいなぜ、全部繋がっていてもよさそうなラインを、わざわざ離しておくんだろうか?。
ずーっと先まで続いていたり、分岐(T)によって全部繋がっていた方が便利で安全のような気がしない?(その方が、視界不良になっても辿れるしな)。
えーと、ここから先は、ちゃんとフルケーブダイビングのトーニングを受けてもらって勉強して頂くことにしよう。
わざわざラインを途中でぶった切っておいたり、離れたラインをくっ付けて分岐させないのには、ちゃんとした理由があるのだ。
そして、絶対やってはならないことは、ビジュアルジャンプ。
例え数十センチしか離れていなかったとしても、目視だけでラインを繋がず、離れたラインに移ることは、視界不良の際にラインコンタクトの連続性を不可能にする。
フルケーブ講習では、無数のジャンプやギャップ、サークル、分岐(T:形状がYだったりXだったりしても、ティーという)が連なった無限に複雑なケーブシステムの基礎を理解し、体験する。
適切なラインマーカーの正しい使用(ベテランでも、向き間違えることがあるみたい)、フィンガースプールの設置、回収、スプリットアローなどのラインマーカーの理解と確認。
なにより、実際のケーブシステムに侵入し、その複雑さと距離感、泳ぎ続けることの疲労とガスの消費や体温の喪失を認識し、管理し、潜水計画の立案と順守(保守的な運用)、躊躇うことのないダイビングの中止(終了)を体験することが重要だ。
このブログでは、安易にケーブダイビングを行うことを避ける観点から、必要以上の情報は割愛している。
指導団体による正規の講習を受講する以外に、安全に洞窟潜水を行う道はない。
じゃあ、最初に洞窟潜水を行った連中はどうしていたのかってえ?。
自らの命という、危険に見合った代償を払い続けてきたわけだな。
その中で確立されたノウハウを、今では講習という効率的な方法で身につけることが可能だ。
それに代わる方法はない。
浮沈子は、自分自身の備忘としてこのブログを書いているけど、もし、これを読んで、洞窟潜水などというヤクザな(?)ダイビングに関心を持った人がいれば、正規のカバーン講習なりフルケーブ講習(イントロケーブ講習含む)を受講することを強く推奨する。
座学の中で、洞窟潜水で命を落とすダイバーの多くは、オープンウォーターレベルのインストラクターだと習う。
要求される知識やスキルのレベル(内容も)は比較にならない。
大体、インストラクターというのは教えるスキルの評価であって、ダイビングのスキルの評価ではないのだ(まあ、一定レベル以上なことは当然としても)。
悲しいことに、洞窟潜水で命を落とす人々は今でも後を絶たない。
メキシコのセノーテでも、少なくとも数年に一度は事故が起こると聞いた。
中には、サービスのつもりで、ケーブラインに無資格のダイバーを案内したガイドもいたようだ(三保先生から聞いた話ですが)。
見つかったガイドは、そのセノーテに出入り禁止になったそうだ。
洞窟潜水は絶対的な危険を伴う。
直上浮上が不可能であるため、いつ危険かとか、どんな場合に危険かという区別はない。
常に危険で、いかなる場合でも危険だ。
そのことに議論の余地はない。
その危険を克服するための正しい知識、器材、スキル、態度を身につけない限り、決して行ってはならないダイビングだ。
たとえ、どれ程、洞窟愛に満ち溢れていたとしても・・・。
確認しておこう。
メキシコのセノーテで、観光客相手に行われているガイド付きのカバーンダイビング(正確には、カバーン体験ダイビング)と、その先に横たわる長大なケーブシステムを潜る洞窟潜水とは似て非なるものだ。
正規の講習を受け、危険な環境に潜るための知識、器材、スキル、態度を身につけることなく潜ることは、死に直結する。
まあ、それはどんなダイビングでも同じだけどな。
洞窟潜水は、間違いなく、そのレベルが違う。
浮沈子は、実際に講習を受け、洞窟の中に入り、そのことを実感してきた。
洞窟愛が足りないので、こんな表現になっちまって申し訳ないが、こんなところで死ぬのはイヤだとつくづく思った。
現地を立つ日に三保先生と会食したんだが、その時の言葉が耳に残っている。
洞窟ダイバーは、地上で死ななければならない。
方法は2つしかない。
洞窟に潜るのをやめるか、潜るなら安全に潜るかだな。
それは、洞窟潜水に限らず、どんなダイビングにも言えるだろう。
我が国のフルケーブダイバーの人口は少ない。
せいぜい、100人か多くても200人に満たないだろう。
年に1度以上、現役でケーブラインに潜っている人に限れば、おそらく2桁止まりではないか。
しかし、現地に行けば、多くのダイバーが洞窟潜水を楽しんでいる。
そう、これは、贅沢な遊びなのだ。
レアなカードを見せびらかすためでもなければ、浮沈子のように、どんなとこだか見てみたいだけのためでもない。
遊ぶために必要な手ほどきを受け、その後に遊びまくるための手段なわけだ。
みんな、そうやって、遊びに来て、楽しんで帰っていく。
それが日常な、メキシコはユカタン半島のセノーテ。
光あふれるカリブ海に背を向けて、死神の待つ真っ暗な洞窟の奥へ奥へと入っていく。
愛すべきヘンタイどもめ・・・。
気が付けば、浮沈子自身が、その一人になっていたりするのだ。
やれやれ・・・。
次は、絶対カリブ海も潜るぞ・・・。
🐼メキシコへの道:第2章:補遺2:マストドンの骨 ― 2022年03月12日 10:44
メキシコへの道:第2章:補遺2:マストドンの骨
洞窟愛が足りない浮沈子。
メキシコに2回も行ってセノーテにしこたま潜っているにも拘らず、洞窟愛に目覚める気配がない晩熟(おくて)のフルケーブダイバーだな。
美しい光のカーテンが織りなすカバーンの景色や、繊細な鍾乳石(ここでは、上から下がっているのがつらら石で下から生えているのが石筍ということで、それらが繋がってできた石柱などと共に、総称して鍾乳石と記載しています)の芸術的な造形と共に、今回初めてお目にかかったのが水中洞窟に保存されているマストドンの骨だ。
(ナイトゥチャのマスタドン骨サイト)
https://www.underthejungle.com/portfolio/mastadon-bone-site-at-nai-tucha/
「Cenote Nai Tuchaにあるこの骨の場所は、考古学者とダイバーの両方で有名です。」
「ダイバーは1つのT交差点または2つのジャンプを通過する必要があるため、ナイトゥチャの骨の場所へのダイビングには完全な洞窟ダイバー認定が必要です。」
10日目(ファンダイブ初日)の1本目、三保先生のガイドで浮沈子が行ったのは、T1個通過(左折)するルートだった。
このナイトゥチャ(Nai-Tucha)というセノーテは、地図で見るとプラヤデルカルメンからトゥルムに向かう幹線道路のドスオホスの手前をチェムイル(Chemuyil)というところで右折し、ひたすら一本道を進み、左折した突き当りにある(途中の民家で、オヤジに入場料を払う)。
そこから先に道はなく、ジャングルのど真ん中だ。
トイレも、自販機も、もちろん、ハンモックもねーちゃんのウクレレもない。
未舗装の道の両脇に、1台ずつ、数台の車が停められる空き地があるだけのセノーテの入口は、しかし、木製のステージがあって、ダイバーが使い易いようになっている。
三保先生は、どん詰まりにクルマを停め、ヒデさんは道の左側に停める。
土曜日だったからか、他にも3台車が入ってきて、あっという間に満車になった。
大入り満員な、セノーテだな(ケーブダイビングのスポットとしては、超メジャーだそうです)。
マストドンの骨って、そんなに有難いのかあ?。
(マストドン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mastodon#Distribution_and_habitat
「メキシコ中央部のプエブラ州に南に位置します」
ほぼ、南限に位置する感じだな。
人間による捕獲や気候変動で死に絶えたようだ。
ルートマップで説明を受け、エントリーする。
画像のプロファイルを見ると、行って帰ってくるルートだから、ほぼほぼ左右対称なシンメトリックな形になっていて、中央部にちょっと尖っているところがマストドンの骨があったところだ(シンメトリックになっていないのは、最後の安全停止くらいか)。
分岐(T)を過ぎてから10分くらいだったから、それほど遠い感じではなかったけれど、トータルで89分のロングダイブとなっている(まあ、三保先生に言わせればショートダイブだろうけどな)。
ケーブダイビングとしては、標準的な時間だろう。
ガスの消費は、浮沈子レベルでは往き帰りとも50バールずつくらいだった(左右のタンクでそれぞれ)。
スタート200バール、残圧100バールといった感じか。
一行は5人なので、3人と2人の2チームに分かれる。
浮沈子は3人チームだ(三保先生、竹内インストラクター、浮沈子)
往路はガイド役の三保先生が先頭だが、とにかく爆速で、泳ぐのが速過ぎると注意されることが多い浮沈子がやっとついていける程度(浮沈子は真ん中です)。
日頃、三保先生と一緒に探検ダイビングしているヒデさんに言わせると、これでもキックの後のグライド(惰性で進む時間)があるだけ遅いんだそうだ。
いつもは、キック(グライド無し)、キック(グライド無し)、キック(グライド無し)・・・。
キックの鬼だな。
(キックの鬼:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=s8e-5p8VcgA
まあ、どうでもいいんですが。
ちなみにフィンはダイブライトの灰色の固いヤツ(浮沈子も持ってます)だが、それをブンブン漕いでぶっ飛んでいく。
ルート上には、若干の高低差はあったが、概ね広くて泳ぎやすい。
ケーブダイビング初心者向けのルートだ。
分岐点を過ぎて暫くして止まり、初出の引用の写真にあるような四角錐の形をした目印が置かれている場所(ラインの右側です)に辿り着く。
ラインからは数メートル離れているが、広い場所で、水も澄んでいたのでそのままラインから離れてふらふらと漂って見に行った(そんなことでいいのかあ?)。
ちょっとした窪みの中に、それらしき骨が2つ、目印がいくつか確認できた。
まあ、講習を終えたばかりの浮沈子としては、ちゃんと教えられた通り、プライベートな指向性ラインマーカー(加工した指向性クッキーか、REM:Referencing Exit Marker)を設置し、そこにフィンガースプールのラインを結んで、ラインを引きながら見に行くべきだったと反省している(ホントかあ?)。
ガイドのヒデさんは、別チーム(ヒデさんとコースディレクター)として同行していたけど、ちゃんとREMを設置して、帰りの方向を間違えないようにしていたからな。
まあいい。
短時間の見学で帰路に就き、今度は竹内インストラクターが先頭、弱いダイバーである浮沈子を挟んで、三保先生が最後になる。
帰りの竹内インストラクターの速いこと速いこと。
浮沈子との距離が見る見る開き、推奨されている2m以内どころか、10mも離されてしまう。
往路が速かったので、帰路もスピードを落とすわけにはいかないということらしい。
ファンダイブ1本目で、早くも実践的指導となった。
後ろから見ていた三保先生からは、2m以内を保つようにというご注意と共に、フィンキックの幅が広いというご指摘を頂く。
水を広くとらえるために、足を広げてキックしていたわけだが、同時に踵が離れてしまい、フィンの幅が広がっていたわけで、洞窟潜水用のフィンワークとしては好ましくないという。
その一方で、しっかりと水を捉えてキックしている点についてはお褒めの言葉を頂いた(肯定的評価の後での指導が効果的というセオリー通りのパターンだな・・・)。
確かに、三保先生のキックは、かかとが離れず、なおかつ、左右に開いたフィンでしっかりと水を捉えて後方にけり出していた。
神キックだ・・・。
毎日、腹筋と腕立て伏せ、スクワットを行い、体脂肪率一桁というフィットネスを維持している(食事にも気を配っているとのことでした)。
浮沈子のように、サボることばかり考えている三段腹の輩とは雲泥の違いだ。
9日間のフルケーブ講習を無事に終え、ファンダイブ1本目でいきなりジャングルの中のケーブラインしかないセノーテに連れていかれ、マンモスの骨を見せられたわけだ。
おっと、マンモスじゃなくてマストドンか。
初出の引用記事では、mast「a」donと綴られていたけど、ウィキではMast「o」donとなっている。
いくつかのページで同じ表記になっているのが気になる。
スペイン語のウィキで見ても、mast「a」donという綴りはなかった。
なぜ洞窟に潜るのか。
そこに洞窟があるからだというのが、そして、そこに潜ることが出来るからだというのが、たぶん唯一の答えであるに違いない。
決して、マストドンの骨があるからということはない。
しかし、観光資源として、ナイトゥチャの水中洞窟にマストドンの骨があることは重要だ。
メキシコのセノーテ内の遺物は、INAHという組織(政府機関)の管理下に置かれている。
(国立人類学歴史研究所)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E5%AD%A6%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
「メキシコの考古学的、人類学的、歴史学的、古生物学的な遺産を調査、保存、普及することを目的とする連邦政府の機関」
セノーテ内の骨とかを、勝手に持ち出してはならない(トーゼンです)。
四角錐の目印も、INAHによって設置されたものだと説明を受けた(そこには、おそらく別の骨とかがあったんだろう)。
もしも、人骨とかあっても、勝手に動かしたりしてはならないのだ(って、ビビッてしねーよ・・・)。
しかしなあ、マストドンの骨が、本物かどうかは怪しい(そうなのかあ?)。
現代のゾウの骨とか、プラスチック製のレプリカとすり替えられているんじゃねーのかあ?(そんなあ!)。
もちろん、そのことを確認することはできない。
浮沈子のように洞窟愛に目覚めていない晩熟のケーブダイバーは、それを信じて有難く潜らせていただくよりほかはない。
2本目は、隘路を通り過ぎて、近所のセノーテ(Tres Estrellas:3つの星という意味だそうです:天井に穴が3つ開いていました)にトラバースすることを目指したんだが、ガス持ちの悪い浮沈子がネックとなり、到達することが出来なかった。
そのダイビングについては、別稿で書く。
ナイトゥチャでは、サイドマウント仕様のリバティのチームにも出会った(確か3人いたな)。
きしょうめ、CCRならトラバース楽勝だったに違いない(そうなのかあ?)。
洞窟潜水のCCRは、運用上の問題があり(故障した際の予備ガスを大量に持ち込まなければならない)、直上浮上出来るオープンウォーターのレクリエーショナルレベルとは異なる(詳細は浮沈子も知りません)。
やっぱ、その前に、オープンサーキットでちゃんと潜れるようにならなくっちゃな・・・。
洞窟愛が足りない浮沈子。
メキシコに2回も行ってセノーテにしこたま潜っているにも拘らず、洞窟愛に目覚める気配がない晩熟(おくて)のフルケーブダイバーだな。
美しい光のカーテンが織りなすカバーンの景色や、繊細な鍾乳石(ここでは、上から下がっているのがつらら石で下から生えているのが石筍ということで、それらが繋がってできた石柱などと共に、総称して鍾乳石と記載しています)の芸術的な造形と共に、今回初めてお目にかかったのが水中洞窟に保存されているマストドンの骨だ。
(ナイトゥチャのマスタドン骨サイト)
https://www.underthejungle.com/portfolio/mastadon-bone-site-at-nai-tucha/
「Cenote Nai Tuchaにあるこの骨の場所は、考古学者とダイバーの両方で有名です。」
「ダイバーは1つのT交差点または2つのジャンプを通過する必要があるため、ナイトゥチャの骨の場所へのダイビングには完全な洞窟ダイバー認定が必要です。」
10日目(ファンダイブ初日)の1本目、三保先生のガイドで浮沈子が行ったのは、T1個通過(左折)するルートだった。
このナイトゥチャ(Nai-Tucha)というセノーテは、地図で見るとプラヤデルカルメンからトゥルムに向かう幹線道路のドスオホスの手前をチェムイル(Chemuyil)というところで右折し、ひたすら一本道を進み、左折した突き当りにある(途中の民家で、オヤジに入場料を払う)。
そこから先に道はなく、ジャングルのど真ん中だ。
トイレも、自販機も、もちろん、ハンモックもねーちゃんのウクレレもない。
未舗装の道の両脇に、1台ずつ、数台の車が停められる空き地があるだけのセノーテの入口は、しかし、木製のステージがあって、ダイバーが使い易いようになっている。
三保先生は、どん詰まりにクルマを停め、ヒデさんは道の左側に停める。
土曜日だったからか、他にも3台車が入ってきて、あっという間に満車になった。
大入り満員な、セノーテだな(ケーブダイビングのスポットとしては、超メジャーだそうです)。
マストドンの骨って、そんなに有難いのかあ?。
(マストドン)
https://en.wikipedia.org/wiki/Mastodon#Distribution_and_habitat
「メキシコ中央部のプエブラ州に南に位置します」
ほぼ、南限に位置する感じだな。
人間による捕獲や気候変動で死に絶えたようだ。
ルートマップで説明を受け、エントリーする。
画像のプロファイルを見ると、行って帰ってくるルートだから、ほぼほぼ左右対称なシンメトリックな形になっていて、中央部にちょっと尖っているところがマストドンの骨があったところだ(シンメトリックになっていないのは、最後の安全停止くらいか)。
分岐(T)を過ぎてから10分くらいだったから、それほど遠い感じではなかったけれど、トータルで89分のロングダイブとなっている(まあ、三保先生に言わせればショートダイブだろうけどな)。
ケーブダイビングとしては、標準的な時間だろう。
ガスの消費は、浮沈子レベルでは往き帰りとも50バールずつくらいだった(左右のタンクでそれぞれ)。
スタート200バール、残圧100バールといった感じか。
一行は5人なので、3人と2人の2チームに分かれる。
浮沈子は3人チームだ(三保先生、竹内インストラクター、浮沈子)
往路はガイド役の三保先生が先頭だが、とにかく爆速で、泳ぐのが速過ぎると注意されることが多い浮沈子がやっとついていける程度(浮沈子は真ん中です)。
日頃、三保先生と一緒に探検ダイビングしているヒデさんに言わせると、これでもキックの後のグライド(惰性で進む時間)があるだけ遅いんだそうだ。
いつもは、キック(グライド無し)、キック(グライド無し)、キック(グライド無し)・・・。
キックの鬼だな。
(キックの鬼:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=s8e-5p8VcgA
まあ、どうでもいいんですが。
ちなみにフィンはダイブライトの灰色の固いヤツ(浮沈子も持ってます)だが、それをブンブン漕いでぶっ飛んでいく。
ルート上には、若干の高低差はあったが、概ね広くて泳ぎやすい。
ケーブダイビング初心者向けのルートだ。
分岐点を過ぎて暫くして止まり、初出の引用の写真にあるような四角錐の形をした目印が置かれている場所(ラインの右側です)に辿り着く。
ラインからは数メートル離れているが、広い場所で、水も澄んでいたのでそのままラインから離れてふらふらと漂って見に行った(そんなことでいいのかあ?)。
ちょっとした窪みの中に、それらしき骨が2つ、目印がいくつか確認できた。
まあ、講習を終えたばかりの浮沈子としては、ちゃんと教えられた通り、プライベートな指向性ラインマーカー(加工した指向性クッキーか、REM:Referencing Exit Marker)を設置し、そこにフィンガースプールのラインを結んで、ラインを引きながら見に行くべきだったと反省している(ホントかあ?)。
ガイドのヒデさんは、別チーム(ヒデさんとコースディレクター)として同行していたけど、ちゃんとREMを設置して、帰りの方向を間違えないようにしていたからな。
まあいい。
短時間の見学で帰路に就き、今度は竹内インストラクターが先頭、弱いダイバーである浮沈子を挟んで、三保先生が最後になる。
帰りの竹内インストラクターの速いこと速いこと。
浮沈子との距離が見る見る開き、推奨されている2m以内どころか、10mも離されてしまう。
往路が速かったので、帰路もスピードを落とすわけにはいかないということらしい。
ファンダイブ1本目で、早くも実践的指導となった。
後ろから見ていた三保先生からは、2m以内を保つようにというご注意と共に、フィンキックの幅が広いというご指摘を頂く。
水を広くとらえるために、足を広げてキックしていたわけだが、同時に踵が離れてしまい、フィンの幅が広がっていたわけで、洞窟潜水用のフィンワークとしては好ましくないという。
その一方で、しっかりと水を捉えてキックしている点についてはお褒めの言葉を頂いた(肯定的評価の後での指導が効果的というセオリー通りのパターンだな・・・)。
確かに、三保先生のキックは、かかとが離れず、なおかつ、左右に開いたフィンでしっかりと水を捉えて後方にけり出していた。
神キックだ・・・。
毎日、腹筋と腕立て伏せ、スクワットを行い、体脂肪率一桁というフィットネスを維持している(食事にも気を配っているとのことでした)。
浮沈子のように、サボることばかり考えている三段腹の輩とは雲泥の違いだ。
9日間のフルケーブ講習を無事に終え、ファンダイブ1本目でいきなりジャングルの中のケーブラインしかないセノーテに連れていかれ、マンモスの骨を見せられたわけだ。
おっと、マンモスじゃなくてマストドンか。
初出の引用記事では、mast「a」donと綴られていたけど、ウィキではMast「o」donとなっている。
いくつかのページで同じ表記になっているのが気になる。
スペイン語のウィキで見ても、mast「a」donという綴りはなかった。
なぜ洞窟に潜るのか。
そこに洞窟があるからだというのが、そして、そこに潜ることが出来るからだというのが、たぶん唯一の答えであるに違いない。
決して、マストドンの骨があるからということはない。
しかし、観光資源として、ナイトゥチャの水中洞窟にマストドンの骨があることは重要だ。
メキシコのセノーテ内の遺物は、INAHという組織(政府機関)の管理下に置かれている。
(国立人類学歴史研究所)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E7%AB%8B%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E5%AD%A6%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
「メキシコの考古学的、人類学的、歴史学的、古生物学的な遺産を調査、保存、普及することを目的とする連邦政府の機関」
セノーテ内の骨とかを、勝手に持ち出してはならない(トーゼンです)。
四角錐の目印も、INAHによって設置されたものだと説明を受けた(そこには、おそらく別の骨とかがあったんだろう)。
もしも、人骨とかあっても、勝手に動かしたりしてはならないのだ(って、ビビッてしねーよ・・・)。
しかしなあ、マストドンの骨が、本物かどうかは怪しい(そうなのかあ?)。
現代のゾウの骨とか、プラスチック製のレプリカとすり替えられているんじゃねーのかあ?(そんなあ!)。
もちろん、そのことを確認することはできない。
浮沈子のように洞窟愛に目覚めていない晩熟のケーブダイバーは、それを信じて有難く潜らせていただくよりほかはない。
2本目は、隘路を通り過ぎて、近所のセノーテ(Tres Estrellas:3つの星という意味だそうです:天井に穴が3つ開いていました)にトラバースすることを目指したんだが、ガス持ちの悪い浮沈子がネックとなり、到達することが出来なかった。
そのダイビングについては、別稿で書く。
ナイトゥチャでは、サイドマウント仕様のリバティのチームにも出会った(確か3人いたな)。
きしょうめ、CCRならトラバース楽勝だったに違いない(そうなのかあ?)。
洞窟潜水のCCRは、運用上の問題があり(故障した際の予備ガスを大量に持ち込まなければならない)、直上浮上出来るオープンウォーターのレクリエーショナルレベルとは異なる(詳細は浮沈子も知りません)。
やっぱ、その前に、オープンサーキットでちゃんと潜れるようにならなくっちゃな・・・。
🐼メキシコへの道:第2章:補遺3:イグアナ考 ― 2022年03月12日 16:55
メキシコへの道:第2章:補遺3:イグアナ考
プラヤデルカルメンには、日本人経営のダイビングショップもある。
(イグアナダイバーズ)
https://www.iguana-divers.com/
「イグアナダイバーズはプラヤデルカルメンにある日本人スタッフ常駐のダイビング・シュノーケルサービスです。」
代表の松永さんは英語もスペイン語も(もちろん日本語も)堪能で、ダイビング最終日の夜に竹内インストラクターとお店の近くのタコス屋さんで爆食した(えーと、爆食したのは浮沈子だけですが)。
竹内インストラクターは、今年の秋に予定しているケーブCCR受講のサポートを依頼する予定で、顔合わせという感じで、浮沈子は話の腰を折ったり(ボキッ!)、関係ない話で混ぜ返したり(マゼマゼ・・・)、完全なお邪魔虫だったな。
まあ、どうでもいいんですが。
若いケーブインストラクターが育って行くのを見ているのは気持ちがいい。
やがて消えていく浮沈子が、もし、今何か出来るとすれば、彼らを見守ることくらいだろう。
タコスをぱくつき、コーラをがぶがぶ飲みながらな。
で、話は突然、ダイビングサイトに出没するイグアナの話になる(イグアナダイバーズの話は前振りかあ?)。
概ね、どこのセノーテに行っても、お約束のようにイグアナがいる(タジマハには猫とか、エルエデンにはリスとかもいましたけど)。
ダイビングサイトだけではなく、トゥルム遺跡にも、各石造りの遺跡ごとに1匹のイグアナが陣取っていた(複数いた遺跡もあったかも知れませんが)。
浮沈子は見ていないんだが、イグアナの夜という有名な映画もあるそうだ。
(イグアナの夜)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%81%AE%E5%A4%9C
「夏休み、とあるミッション・カレッジの女性教師の一団がメキシコを旅する。母親によってこの一団に加えられたシャーロットは、元牧師のガイド・シャノンと恋に落ちる。」
ああ、男と女のややっこしい筋書きの映画というわけだ(堅いイメージの元牧師と女性教師が南国で羽目を外すというありそうな話だ・・・)。
メキシコというところで、イグアナと繋がる。
(グリーンイグアナ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%8A
浮沈子が見たのがこの亜種かどうかは知らないが、最終日に潜ったノホッチナチッチ(Nohoch Nah Chich)のセノーテにもいたしな。
メキシコでセノーテに行く方は、多かれ少なかれ、イグアナと遭遇することになるだろう。
我が国では、ペットとして飼われ、飼育放棄されて野生化することが問題視されているようだ。
既に、沖縄県では自然繁殖しているらしい・・・。
「石垣島では既に定着している可能性がある」
浮沈子が遭遇するのはもちろん昼間だが、キンタアベニータ(五番街の意:プラヤデルカルメンの繁華街)では、路上で、飼育されているイグアナを抱かせて小銭を稼ぐ商売もしていた。
「原産地ではガリナ・デ・パロ(木の鶏)と呼ばれ伝統的に食用にされる」
あれを、食うのかあ?。
浮沈子はやめときたい気もするけどな。
イグアナは、人間より先にメキシコに定住していたに違いない(未確認)。
彼らにとって、我々はよそ者であり、招かれざる客であり、うるさい野生動物であり、天敵であり、可能なら追っ払いたい対象に違いないのだ。
爬虫類は、しかし、そんな無駄なことはしない。
食って、寝て、繁殖するだけの、無駄のない生活を送る。
哺乳類のように、遊んだり、無意味に動き回ったり、まして、ケーブダイビングしたりはしないのだ。
「餌としては野菜や果実などを与える」
浮沈子はてっきり昆虫とかを食べていると思ってたんだが、意外にも菜食主義者のようだな。
驚いた時の動きは意外に素早く、エルエデンで踏んづけそうになったときなどは、ガサガサと走って逃げて行った(こっちもびっくりして飛び上がったけどな:1ジャンプかあ?)。
環境さえ整えば、繁殖に問題はなさそうで、ワシントン条約でも絶滅危惧種とはされていない(付属書Ⅱ)。
(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約:附属書:附属書Ⅱ参照)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B6%E6%BB%85%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E9%87%8E%E7%94%9F%E5%8B%95%E6%A4%8D%E7%89%A9%E3%81%AE%E7%A8%AE%E3%81%AE%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%8F%96%E5%BC%95%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84#%E9%99%84%E5%B1%9E%E6%9B%B8
「附属書II
絶滅のおそれのある種ではないが、その種やその種由来の材料が違法な手段で捕獲や採取、取引が行われるのを規制するために掲げられる。そのため附属書IIに掲げられた種の商取引の際には、輸出国の輸出許可書(その取引物が違法に入手されたものではなく、その個体が適法に捕獲・伐採されたものであることを認めるもの)が必要となる。これらを使用した加工品などは申請不要であったが、2016年改正(2017年1月2日発効)において、規制となる動植物そのものだけでなく、それらを加工等して一部でも使用していれば対象となること、対象の種が一部でも含まれていれば、新品中古に関わらず輸出入の際に手続きが必要なこと、製品の状態で輸入したものを再度海外へ輸出する場合も規制対象となり、輸出入の際に手続きが必要なことも明記された。約34,600種。」
我が国でもペットとして輸入されているくらいだから、メキシコなどが輸出規制しているはずはないと思うんだがな(未確認)。
そもそも、メキシコでは野良猫などより多いに違いない。
野良イグアナか。
大道芸として、観光客相手に飼っているくらいだから、ペットとして飼育するという習慣もあるかも知れない(これも未確認)。
浮沈子的には、メキシコ→セノーテ→イグアナというルートが出来上がってしまった(2ジャンプかあ?)。
が、ファンダイビング初日のジャングルの中では見かけた記憶がない(いても気付かなかっただけかも)。
なにしろ、保護色っぽいので、木漏れ日の中などでは見えにくいということもあるしな。
トゥルム遺跡では、炎天下の石の上で、大いに目立ってたけどな。
セノーテに行かれたら、是非ともイグアナと懇ろになって、メキシコの異国風情を堪能してもらいたい。
プラヤデルカルメンには、日本人経営のダイビングショップもある。
(イグアナダイバーズ)
https://www.iguana-divers.com/
「イグアナダイバーズはプラヤデルカルメンにある日本人スタッフ常駐のダイビング・シュノーケルサービスです。」
代表の松永さんは英語もスペイン語も(もちろん日本語も)堪能で、ダイビング最終日の夜に竹内インストラクターとお店の近くのタコス屋さんで爆食した(えーと、爆食したのは浮沈子だけですが)。
竹内インストラクターは、今年の秋に予定しているケーブCCR受講のサポートを依頼する予定で、顔合わせという感じで、浮沈子は話の腰を折ったり(ボキッ!)、関係ない話で混ぜ返したり(マゼマゼ・・・)、完全なお邪魔虫だったな。
まあ、どうでもいいんですが。
若いケーブインストラクターが育って行くのを見ているのは気持ちがいい。
やがて消えていく浮沈子が、もし、今何か出来るとすれば、彼らを見守ることくらいだろう。
タコスをぱくつき、コーラをがぶがぶ飲みながらな。
で、話は突然、ダイビングサイトに出没するイグアナの話になる(イグアナダイバーズの話は前振りかあ?)。
概ね、どこのセノーテに行っても、お約束のようにイグアナがいる(タジマハには猫とか、エルエデンにはリスとかもいましたけど)。
ダイビングサイトだけではなく、トゥルム遺跡にも、各石造りの遺跡ごとに1匹のイグアナが陣取っていた(複数いた遺跡もあったかも知れませんが)。
浮沈子は見ていないんだが、イグアナの夜という有名な映画もあるそうだ。
(イグアナの夜)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%81%AE%E5%A4%9C
「夏休み、とあるミッション・カレッジの女性教師の一団がメキシコを旅する。母親によってこの一団に加えられたシャーロットは、元牧師のガイド・シャノンと恋に落ちる。」
ああ、男と女のややっこしい筋書きの映画というわけだ(堅いイメージの元牧師と女性教師が南国で羽目を外すというありそうな話だ・・・)。
メキシコというところで、イグアナと繋がる。
(グリーンイグアナ)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%83%8A
浮沈子が見たのがこの亜種かどうかは知らないが、最終日に潜ったノホッチナチッチ(Nohoch Nah Chich)のセノーテにもいたしな。
メキシコでセノーテに行く方は、多かれ少なかれ、イグアナと遭遇することになるだろう。
我が国では、ペットとして飼われ、飼育放棄されて野生化することが問題視されているようだ。
既に、沖縄県では自然繁殖しているらしい・・・。
「石垣島では既に定着している可能性がある」
浮沈子が遭遇するのはもちろん昼間だが、キンタアベニータ(五番街の意:プラヤデルカルメンの繁華街)では、路上で、飼育されているイグアナを抱かせて小銭を稼ぐ商売もしていた。
「原産地ではガリナ・デ・パロ(木の鶏)と呼ばれ伝統的に食用にされる」
あれを、食うのかあ?。
浮沈子はやめときたい気もするけどな。
イグアナは、人間より先にメキシコに定住していたに違いない(未確認)。
彼らにとって、我々はよそ者であり、招かれざる客であり、うるさい野生動物であり、天敵であり、可能なら追っ払いたい対象に違いないのだ。
爬虫類は、しかし、そんな無駄なことはしない。
食って、寝て、繁殖するだけの、無駄のない生活を送る。
哺乳類のように、遊んだり、無意味に動き回ったり、まして、ケーブダイビングしたりはしないのだ。
「餌としては野菜や果実などを与える」
浮沈子はてっきり昆虫とかを食べていると思ってたんだが、意外にも菜食主義者のようだな。
驚いた時の動きは意外に素早く、エルエデンで踏んづけそうになったときなどは、ガサガサと走って逃げて行った(こっちもびっくりして飛び上がったけどな:1ジャンプかあ?)。
環境さえ整えば、繁殖に問題はなさそうで、ワシントン条約でも絶滅危惧種とはされていない(付属書Ⅱ)。
(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約:附属書:附属書Ⅱ参照)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%B6%E6%BB%85%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%AE%E3%81%82%E3%82%8B%E9%87%8E%E7%94%9F%E5%8B%95%E6%A4%8D%E7%89%A9%E3%81%AE%E7%A8%AE%E3%81%AE%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%8F%96%E5%BC%95%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84#%E9%99%84%E5%B1%9E%E6%9B%B8
「附属書II
絶滅のおそれのある種ではないが、その種やその種由来の材料が違法な手段で捕獲や採取、取引が行われるのを規制するために掲げられる。そのため附属書IIに掲げられた種の商取引の際には、輸出国の輸出許可書(その取引物が違法に入手されたものではなく、その個体が適法に捕獲・伐採されたものであることを認めるもの)が必要となる。これらを使用した加工品などは申請不要であったが、2016年改正(2017年1月2日発効)において、規制となる動植物そのものだけでなく、それらを加工等して一部でも使用していれば対象となること、対象の種が一部でも含まれていれば、新品中古に関わらず輸出入の際に手続きが必要なこと、製品の状態で輸入したものを再度海外へ輸出する場合も規制対象となり、輸出入の際に手続きが必要なことも明記された。約34,600種。」
我が国でもペットとして輸入されているくらいだから、メキシコなどが輸出規制しているはずはないと思うんだがな(未確認)。
そもそも、メキシコでは野良猫などより多いに違いない。
野良イグアナか。
大道芸として、観光客相手に飼っているくらいだから、ペットとして飼育するという習慣もあるかも知れない(これも未確認)。
浮沈子的には、メキシコ→セノーテ→イグアナというルートが出来上がってしまった(2ジャンプかあ?)。
が、ファンダイビング初日のジャングルの中では見かけた記憶がない(いても気付かなかっただけかも)。
なにしろ、保護色っぽいので、木漏れ日の中などでは見えにくいということもあるしな。
トゥルム遺跡では、炎天下の石の上で、大いに目立ってたけどな。
セノーテに行かれたら、是非ともイグアナと懇ろになって、メキシコの異国風情を堪能してもらいたい。
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