🐱SLS:アルテミス1:オリオン宇宙船:サービスモジュール:エンジン2022年11月26日 09:24

SLS:アルテミス1:オリオン宇宙船:サービスモジュール:エンジン
SLS:アルテミス1:オリオン宇宙船:サービスモジュール:エンジン


(Artemis I – フライト 7 日目: Orion で検索取得と追跡モードをテストし、月の影響圏を出る)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/11/22/artemis-i-flight-day-seven-orion-to-test-search-acquire-and-track-mode-exit-lunar-sphere-of-influence/

「中部標準時午前 12 時 2 分、オリオンはヨーロッパのサービス モジュールの補助エンジンを 5.9 秒間作動させて 5 回目のアウトバウンド軌道修正を完了し、オリオンの速度を毎秒 3.2 フィート変化させました。 」

16日の午後(日本時間)の打ち上げから、まだ10日なんだが、もう大昔のような気がする。

標題に「そーいえばあれはどーなった」と書きそうになって、それ程忘却の彼方ではないことに気付いて思い止まったくらいだ。

まあ、どうでもいいんですが。

「R-4D-11 補助エンジンは、もともとアポロ計画のために開発され、月へのすべてのミッションで使用された飛行実績のある R-4D エンジンの変形です。エンジンはサービス モジュールの下部に 2 基ずつ 4 セット配置され、それぞれ約 100 ポンドの推力を提供します。」

ミッションチームは、オリオン宇宙船やサービスモジュールを弄繰り回して、あーでもないこーでもないとやってるんだろうが、だれもそんなこと気にしてない(そんなあ!)。

「サービス モジュール にはさまざまなサイズの 33 個のエンジン」

メインエンジンが一つあり、スペースシャトルの補助エンジン(スペース シャトル軌道操縦システム(OMS):AJ10-190 エンジン)が使われていることは周知だ。

(欧州サービス モジュール:仕様)
https://en.wikipedia.org/wiki/European_Service_Module#Specifications

「一次エンジン:1(基)
・ESM-1 から ESM-5 に 26.6 kN の推力を提供するスペースシャトル軌道操縦システム」

この他に、32基のエンジンがあるわけだが、そのうちの8基は米国製だ。

「二次エンジン:8(基)
・490 N Aerojet R-4D-11 補助スラスター 3.92 kN の推力を提供」

これは、スペースシャトルどころか、アポロまでさかのぼらないといけない。

(R-4D)
https://ja.wikipedia.org/wiki/R-4D

「R-4Dはエアロジェット・ロケットダイン社が開発し、製造している推力500N級の2液式ロケットエンジンである。」

「アポロ宇宙船の機械船及び月着陸船の姿勢制御用途を目的として1ユニットあたり4基クラスタで開発」

「数多くの静止衛星バスに採用されており、多くの軌道投入実績をもつ。」

ヒューズやボーイングを初め、我が国の三菱電機製衛星バスにも採用されている。

「採用衛星バス:
・ヒューズ HS 381, HS 393, HS 601, HS 702
・ボーイング BSS 601(旧HS-601), BSS 702(旧HS-702)
・スペースシステムズ/ロラール FS-1300, LS-1300(旧FS-1300)
・EADS アストリアム Eurostar 2000, Eurostar 2000+, Eurostar 3000
・三菱電機 DS2000」

「採用宇宙機:
・アポロ
・オリオン
・宇宙ステーション補給機(HTV)(実証機、2号機、4号機)R-4D-11を4基装備
・欧州補給機(ATV) R-4D-11を4基装備
・土星探査機カッシーニ」(以下略)

欧州補給機では、メインエンジンとして採用されていた。

なんと、こうのとり(宇宙ステーション補給機(HTV))にも採用されている。

信頼性高く、100パーセントの実績がある。

「R-4Dファミリーは過去50年間で100%の成功率を保持している」

ロケットダインも、ちゃんとしたエンジン作れるんだな(スターライナーでは、チョンボ出しまくってますけど)

どっかの国の固体燃料ロケットのやつ(2段目に付いている1液式姿勢制御エンジン:国産?)は、打ち上げの時にぶっ壊れちまったけどな(原因究明中)。

まあいい。

サービスモジュールの残りの24基は、欧州製とある。

「スラスターの操縦:24(基)
・220 N 推力 Airbus Reaction Control System エンジン 4 基× 6 ポッド」(浮沈子一部修正)

4つのノズルが付いたポッドが6つ装備されている。

(200N バイプロペラントスラスター)
https://www.space-propulsion.com/spacecraft-propulsion/bipropellant-thrusters/200n-bipropellant-thrusters.html

「220N の推力レベルを使用するスラスターは、NASA / ESA オリオン ヨーロピアン サービス モジュールの反応制御システムに採用されています。これらの操縦用スラスターのうち 24 基は、4 基× 6 ポッドで使用されます。」(浮沈子一部修正)

基本的な要素は、欧州補給機にメインエンジン1基付けて、貨物室とドッキングハッチを取っ払った感じだ(もちろん細部は違いますが:筐体も新設計)。

ATVでは、リアクションコントロールシステムは、以下で配置されていたとある。

「合計 28 x 200N スラスターが ATV で使用され、次のように配置されています。
前部: 2 つのスラスターの 4 つのクラスター。
後部: 5 つのスラスターの 4 つのクラスター。」

「さまざまな搭載コンピューターに約 100 万行のソフトウェア コードを課しました。」

現代の宇宙機は、搭載コンピューターの周辺機器の集合体とも言える。

全自動で動く、欧州補給船ATVは引退した。

その技術が、新たにスペースシャトルのエンジンを載せて、今度はSLSで打ち上げられて月に向かっている(もう到着して、ぐるぐる周っているようですが)。

オリオンのサービスモジュールは、米国に持ち込まれてから、一度突っ返されているはずだ(未確認)。

メインエンジンの出力に対して、筐体の強度が足りなかったのが理由と記憶している。

やれやれ・・・。

こうして無事に飛んでいるところを見ると、一応、問題は解決されているんだろう。

欧州の宇宙技術については、なかなか情報が流れないからな。

意識的に取りに行かないと、我が国のメディアは取り上げてくれない。

ベピコロンボ(水星探査機)が、今どうなっているかなんて、誰も知らないだろうな(浮沈子も知りませんが)。

オリオン宇宙船が、ヨタヨタ飛んでいられるのは、サービスモジュールのおかげだ。

一方、両者は密接不可分な関係にある。

飛行制御に必要なアビオニクスシステムはオリオン側(ロッキードマーチン開発)にあり、有人機としての機能を支える酸素や水などのタンクはサービスモジュール側にある(アルテミス1では、一部ダミーのようです:窒素と水が半分だけ:残りはダミーウエイト)。

その意味では、アルテミス2用のサービスモジュールは別物といえるかもしれない(もちろん、再突入前に投棄されるので、別物には違いありませんが)

サービスモジュールはまた、打ち上げ時には3分割されたカバーで保護されている。

2段目の燃焼が始まる前、いや、1段目のコアステージが燃えているさ中に、そのカバーは吹っ飛ばされて身軽になる。

その全容が現れるのは、宇宙空間のみだ。

そう、サービスモジュールは、宇宙機なのだと気づかされる。

うち上げられれば、クルーモジュールとは異なり、二度と地球に戻ることはない。

使い捨てロケットの使い捨て宇宙機だな。

しかし、そこに取り付けられているデバイスには、絶対の信頼が要求されている。

24基あるRCSのノズルは、全て2つずつ同じ方向を向いている。

壊れることを想定した冗長性を保っているわけだ。

メインエンジンは1基しかないけど、セカンドエンジンがバックアップの役割を果たすことが出来るとされている(セカンドエンジンも、2個ずつ4セットな構成だ)。

さらに、これらのエンジンは、高高度脱出用の緊急エンジンとしても作動する。

人間の命は、それほどまでに重い。

その命を、宇宙空間の広大さと比べれば、ほんの僅かな土地争いのために、ドンパチやって殺し合うなんてサイテーだ・・・。

宇宙はそんな人間の愚かな争いをよそに、今日も静かに回っている(回ってるのは、愚かな人間が住んでる地球の方ですけど)。

余談だが、オリオン宇宙船は、一時、通信が途絶した様だ。

(Artemis I – Flight Day 8 アップデート: Orion との予期せぬ通信切断が回復しました)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/11/23/artemis-i-flight-day-eight-update-unexpected-loss-of-communication-with-orion-is-restored/

「中部標準時午前 12 時 09 分に、オリオンとディープ スペース ネットワーク間の通信リンクを一晩で再構成しているときに、宇宙船との間で予期せずデータを失いました。」

「再構成はここ数日で数回成功しており、チームは信号が失われた原因を調査しています。」

「チームは地上側の再構成で問題を解決しました。エンジニアは何が起こったのかを判断するためにイベントからのデータを調べており、コマンドおよびデータ処理担当官は、停止中にオリオンに記録されたデータをダウンリンクして、その評価に含めます。」

ハッキリ言って、原因は不明のまま・・・。

月の影に隠れている「謎の円盤UFO」が、妨害電波を発してるからに違いない(そうなのかあ?)。

そんでもって、宇宙船が帰還しようとすると、小型のUFOがその下腹にコバンザメのように張り付いて、再突入軌道角度を深くして爆発させるという仕掛だ(そんなストーリーもあったような・・・)。

ロッキードマーチンのアビオニクスやロケットダインのエンジンに多くを期待することはできまい(そうなのかあ?)。

TVドラマでは、宇宙飛行士(フォスター)が妨害工作を想定して浅めに進入角度を設定し、再突入に成功することになっている。

最後は、沈着冷静で想定外の事態に柔軟に対応可能な人間の操作に頼るという、20世紀のうるわしい価値観がにじみ出ている。

再突入時に、加熱によりプラズマ化した大気の影響で通信が途絶するというお約束の状況もある。

スターシップの再突入では、上空のスターリンクと通信できるからな。

21世紀では、そういう設定は時代遅れになるわけだ。

オリオンの再突入では、もちろん、サービスモジュールは事前に投棄されている(ロッキードマーチンのプログラムが正しければ、たぶん、クルーモジュールに追突することはない!)。

スターリンクと通信するアンテナもないだろう(未確認)。

20世紀の技術を引きずって作られたオリオンは、ブラックアウトしながら突入する。

数分間の途絶の後、通信が再開してホッと胸をなでおろすわけだ。

ドラマチックやなあ・・・。

月周辺で一時通信が途切れたことから、無事に帰還できるのかについては若干の不安も残る。

しかし、地上からの支援を受けて、乗っている人間がグリグリしなければならなかったアポロやスペースシャトルとは異なり、21世紀の宇宙船は人間の操縦などなくても、自動で飛行できるようになっているハズだ。

2014年に行われた再突入試験飛行でも、無人での帰還を果たしている。

そう、20世紀と21世紀の違いはそこにある。

人間は、ロボット(宇宙船)によって運ばれる荷物に成り下がった(そうなのかあ?)。

アポロの時代だって、宇宙船を人間が完全に手動で操縦することなどできなかったと言われている(月着陸船とか)。

人間が作った機械は、既に人間の手には負えなくなっているのだ。

コンピューターの支援を受け、その制御の範囲内で操縦する。

それは、航空機でも同じだ。

最近は、自動車でもそうなってきている。

やれやれ・・・。

電動アシストママチャリでさえ、踏力や速度に応じてアシスト量を制御しているからな。

人間は、檻の中でくるくると輪乗りをするハツカネズミのようだ(そういうことかあ?)。

機械の王国は、電気の帝国に侵略され、人間は厄介者扱いされる時代になったということだ(そんなあ!)。

月を周って無人で帰還するオリオンは、一見、半世紀前のアポロと違うところはないように見えるが(格好もアポロチョコだしな)、ひょっとしたら似ているのは見かけだけかもしれない。

そこには、本質的な何かが変わってしまった人間と機械との関係が象徴されている気がする。

浮沈子は、今日も電動アシストママチャリを漕ぐ。

ペダルを漕ぐ度に、21世紀の悲哀を味わいながらな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(Overview of the Acoustic Testing of the European Service Module
Structural Test Article (E-STA))
https://ntrs.nasa.gov/api/citations/20170005397/downloads/20170005397.pdf

ブログ本文中に登場するエアバス製リアクションコントロールシステム(CRS)のポッドが、どこに付いているのかを確認したくて画像を探した。

大方の画像は、6個あるポッドのうち、4個しか確認できない。

太陽電池パネルと干渉しないように、隙間が大きいところに上下に2個ずつが、180度反対側に設置されているのは分かる。

残りの2個は、どこにあるんだあ?。

PDF中の画像だったので、見つけるのに苦労したけど、探し当てた(画像参照)。

太陽電池パネルの間に、1ポッドずつ(たぶん反対側にも)配置されているのを確認できた。

反対側にあるポッドのノズルの向き(たぶん軸方向だろうと思うけど)が気になるけど、それが表示されている資料は見つけられていない。

何か分かればまた書く。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(ORION’S
SERVICE
MODULE)
https://www.nasa.gov/sites/default/files/atoms/files/orion_smonline.pdf

4ページ目に、RCSポッドの配置が分かる図が出ていた。

一度目を通していたんだが、文字の記述だけ追っていたから見逃していた。

推測通り、反対側のノズルも軸方向だった。

そりゃあ、そうだろう・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

(フライト 10 日目: オリオンが遠方逆行軌道に入る)
https://blogs.nasa.gov/artemis/2022/11/25/flight-day-10-orion-enters-distant-retrograde-orbit/

「中央標準時間午後 4 時 52 分に軌道操縦システム エンジンを1 分 28 秒間 点火することにより、オリオンを遠い逆行軌道に挿入する燃焼を成功させ、宇宙船を推進させました。」

このエンジンは、メインエンジン(1基)のことだな。

「乗組員と一緒に深宇宙ミッションを行うOrion の機能の詳細をご覧ください。」

ここに張られているリンク先の「サービスモジュール」というのが、RCSポッドの配置が出ていたPDFだった。

見つけられたのは、偶然に過ぎない。

見ようとして見なければ、目に留まることはない。

心ここにあらざれば、見るとも見えず、聞くとも聴こえず。

英語では、seeとwatch、hearとlistenみたいな感じか(合ってますう?)。

(watch look see listen hear 等の使い分けができますか)
http://www.juku-komei.jp/blog/1693/

「「見る」
・look : 視線を向けるという意味で、向ける対象に at が必要です。結果、見えたかどうかは分かりません。
・see : 自然に視界に入ってくるイメージです。見える。と訳した方が自然です。よって解る。理解する。という意味まで広がります。
・watch : じーと注意して見る。という意味です。なのでTVを見る時に使います。同じ映画を見るのでもTVで見る時はwatch  映画館で見るときはsee を使います。」

seeは、解る、理解するまで入るのかあ・・・。

ちょっと難しいな。

「「聞く」
・listen : 耳を傾けるという意味で、聞く対象に to が必要です。 look の聞くバージョンです。
・hear :自然に耳に聞こえてくるイメージです。聞こえる。と訳した方が自然です。see の聞くバージョンです。」

対称の有無の違いに過ぎないかも知れない(lookは、視線を向けるだけで、認識の有無は問わないからな)。

対比としては、単純ではない感じだ。

まあいい。

ともあれ、浮沈子がPDF資料でRCSの絵面を最初に見た時には、少なくとも太陽電池パネルの間にそれぞれ1個だけ配置されている側のポッドのノズルの向きを見逃していたことは確かだ(んなもん、見ようと思って見なけりゃ、ふつー覚えてねーよ・・・)。

スパイ衛星の解像度の話でも、同じ様なことは良く語られる。

いくら細かいところまで見えていても、写っているものが何を意味しているのかという解釈を与えなければ意味はない。

時系列の比較(先月の同じところでの画像と比べてどうなのか)、規模の比較(駐車場に止まっている車の台数はどうなのか)、質の違いの比較(車の種類の変化はあるのか)などができることも重要だ。

そこが、核実験施設の入口だったりすると、ぐっとスパイ衛星っぽくなるわけだな。

まあ、どうでもいいんですが。

今週は、サンクスギビングデーの休暇で、米国の記者が休みを取っているらしく、宇宙ネタが少ない(家族と過ごす習慣があるようです)。

(感謝祭)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E8%AC%9D%E7%A5%AD

「アメリカでは毎年11月の第4木曜日、カナダでは毎年10月の第2月曜日になっている。」

「収穫と前年の祝福に感謝と犠牲を捧げる日として始まった。」

「感謝祭のメインは感謝祭の夕食で、親族や友人と祝う」

感謝祭は過ぎたけど、どれ、夕食でも買いに行って爆食するとしようかな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

ウクライナでは、感謝祭どころではないだろう。

(ホロドモール)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%AD%E3%83%89%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%AB

「1932年から1933年(または1934年)にかけてウクライナ・北カフカース・クバーニなどウクライナ人が住んでいた地域をはじめ、カザフスタンなど、ソビエト連邦各地でおきた大飢饉を指す」

「特にウクライナでの被害が甚大で、かつウクライナを標的としたソビエトの政策が飢饉の原因であったことから、ホロドモールはソビエトの政策に抵抗したウクライナの農民に対するソビエト国家による攻撃の集大成であるともされる」

今年は、90年の節目に当たることとロシアの侵攻が重なり、ウクライナ国内は改めてこの悲劇を思い返す状況だ(停電や断水もあるしな)。

ウィキの記述を読むと、ホモドロール以前にも飢饉は起こっているようだ。

「1921年夏には旱魃で飢饉が発生し、犠牲が500万人となった。ウクライナだけでも100万人が餓死した。なお、1918-1920年の期間にも900万が死亡しており(第一次世界大戦の戦死者200万は除外される)、1918-1923年にはチフス、赤痢、コレラなどで300万人弱が死亡したとされるが、その多くは飢饉の際の飢餓の影響である」

べらぼーめ・・・。

「なお、ボリシェヴィキでは飢饉を革命に利用する思想があった。レーニンは、1891-92年のヴォルガ川流域飢饉に際し、知識人が飢饉への救済活動をはじめると「甘ったるい感傷行為」と否定し、飢饉は大衆を急進的にすると主張した」

やれやれ・・・。

「1927年から1928年にかけて、ふたたび穀物と消費財が不足した。これは、国が定める穀物価格があまりに低く、農民が穀物を売っても消費財を購入できなかったために、穀物を国家に引き渡すのをやめたことが原因であった。穀物の調達難は都市の食糧難を引き起こし、ソ連政府を崩壊させかねない危機となった」

救い難い気がしてくるな。

「スターリン政権は穀物危機を解決するために、1918年の食料独裁令のような穀物供出を非常措置として命じ、不履行の場合は威嚇も用いて厳格化した」

「1928年1月での穀物不足は216万トンで、「危機」というほどのものでもなく、家畜含めてほかの農産物は増えつつあり、1928年の農業総生産は2.4%増加していた」

人災以外の何ものでもない。

「2007年、ウクライナのヴィクトル・ユシチェンコ大統領は、飢饉をウクライナ人に対するジェノサイド(大量虐殺)であったと主張し、国際的な同意を募った」(反ロシア派)

「ユシチェンコの後任で親露派であるヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領は、「ホロドモールは、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ、カザフスタンの4カ国でおきた。それはスターリンの全体主義体制の結果である。しかし、ホロドモールを一つの民族に対するジェノサイドと見なすことは間違っているし、不公平だ。」「これはソ連に含まれていた諸民族全てに共通する悲劇だったのです。」と述べ、スターリン政権の失策であることは認めつつも、ジェノサイドであるかは否定した」

90年経っても、その歴史的位置づけは定かではない。

今回のウクライナ侵攻もまた、千年の時を経なければ歴史にはならない。

感謝祭のシーズンで、宇宙ネタが少ないと嘆いている場合じゃない。

米国だって、先住民がいたり、スペインやメキシコの支配下にあった地域を武力で占領して作られた国だ。

歴史は繰り返す。

ぬくぬくと暖かい部屋で腹一杯食いながら、ネットで記事を読んでいる浮沈子には、想像も出来ない事が起こってきた。

そして、今も起こっている。

これからも起こるだろう(残念ながら)。

病気や飢え、人間同士の殺し合いで死ぬのは本意ではないだろう。

天寿を全うしてこの世を去ることの難しさを、ひしひしと感じる。

人々には、見上げる物が必要だと米国の偉い人(NASAの前長官)は言ってたけど、ウクライナの人々は、何を見上げているのかな(スターリンクかもな)・・・。

🐱変異種:第8波:微熱か?2022年11月26日 21:10

変異種:第8波:微熱か?
変異種:第8波:微熱か?


体温を計ると、36.4度。

平熱が35.3度の浮沈子にとっては、れっきとした微熱だ。

平熱が36.5度の人にとっては、37.6度ということになる(そうなのかあ?→そういうことです!)。

昨日から、咳やクシャミが続いているし、買い出しに行くために階段を降りる時も、多少ふらついている。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

が、まあ、食欲はあるし、味覚も衰えてはいない(オミクロンでは特徴的な症状ではなくなっているようですが)。

(<新型コロナ・26日>東京都で新たに1万3569人が感染、6人死亡)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/216260

「病床使用率は39.1%」

先週は34.2%だったから、5パーセントほど上がっている。

5割を超えると注意信号といわれているから、来月中旬辺りは怪しい。

その前に、ピークアウトしてくれることを祈るしかない。

「前の週に比べて117.4%」

同じく、先週は116.5%だったから、ほぼ同じだ。

低調だな・・・。

じりじりとした増加に変わりはない。

ドカンと、爆発的に増える勢いはない。

この増加率だと、年内ピークの場合、せいぜい3万人程度で収まる(最大値:アベレージではなく、本日の感染者数ベースで)。

陽性率は25日時点で36.7 %(先週は18日時点でで32.7パーセント)。

こちらは、明らかに増加している。

検査で捕捉されていない感染者の増加を意味する数値だから、用心しないといけない。

発表される感染者数を鵜呑みにはできないということなわけだ。

「1週間平均の新規感染者数は、26日時点で10021.4人」

今期(第8波突入後)初めてアベレージで1万人を超えた。

やれやれ・・・。

全国的には既に第6波を超える感染者数を計上しているけど、東京都の立ち上がりは緩やかだ。

つーか、第6波がヤバかったということもある(20039人:2022年2月8日)。

浮沈子は、翌々日の2月10日に3回目のワクチンを接種している。

もう少し、タイミングを前倒ししたいもんだな。

が、接種券が来なければ話が始まらない。

最速の6回目接種の情報はなかなか出てこない。

有料になる可能性が高いが、来年度にかけての流行状況にも左右されるだろう。

まあ、どうでもいいんですが。

それより、気になるのは治療薬の話だ。

ゾコーバがゲームチェンジャーになるという話もあるけど、高齢者には効き目が薄いという情報もある。

(「ゾコーバ」、現時点ではゲームチェンジャーになり得ず)
https://www.m3.com/news/open/iryoishin/1097423

「パキロビッドパックに代えて重症化が懸念される患者に対し処方する場面は、残念ながらほとんどない」

「重症化リスク因子のない患者に対しても投与可能な、初の経口治療薬として注目を浴びている。」

「妊婦または妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌であることや飲み合わせの問題を踏まえれば、処方しやすい薬とは言い難い。」

「今後、ゲームチェンジャーになり得る可能性があるとすれば、それは重症化予防効果が改めて示された場合か、コロナ後遺症を軽減する効果が確認された場合」

期待が大き過ぎるということなのかあ?。

「パキロビッドパック同様にプロテアーゼ阻害剤である」

「飲み合わせの問題でパキロビッドパックが選択肢から外れる患者の場合、ゾコーバも同時に選択肢から外れる場合が多い。」

軽症者に対する効果は確認済だ。

「▽倦怠感または疲労感、▽熱っぽさまたは発熱、▽鼻水または鼻づまり、▽喉の痛み、▽咳ーーの5症状の快復を24.3時間早めた」

記事を読むと、薬の適用や効能よりも、供給態勢の方に問題がありそうな感じだな。

飲み合わせの問題が大きいから、手続きが煩雑になるのは仕方がないのかも知れない。

しかし、浮沈子が思うに、まさに、その点を改善するきっかけとなるのが、重症化リスクのない軽症者向けの薬としての位置付けなわけだ。

バンバン処方してもらいたいな。

そうすれば、浮沈子などのハイリスクグループへの供給も滞りなく行われるようになるだろう(そうなのかあ?)。

限定的な処方としての扱いでは、いつまで経っても改善されない。

今回の発熱(?)で、もし罹患しているとしたら、感染から3日くらい経っていることになる(オミクロンの標準的な潜伏期間は3日間)。

感染は、水曜日辺りかも知れないな(うーん、心当たりが・・・)。

▽倦怠感または疲労感
▽熱っぽさまたは発熱
▽鼻水または鼻づまり
▽喉の痛み
▽咳

喉の痛み以外は、全て該当がある。

念のため、検査キットで確認してみよう。

早速、買いに行くとしようかな・・・。

<以下追加:夜10時過ぎに記>ーーーーーーーーーー

さっき、薬局に検査キットを買いに行ったところ、夜間は薬の販売員がいないので売れないと言われた(そんなあ!)。

ムカついて、帰りにコンビニで夜食を買い入れて爆食(そっ、そんなあああ!!)。

念のため、食べ終わってから再度検温すると35.8度だった。

やれやれ・・・。

空腹でも、微熱になるのかなあ・・・。

<さらに追加:11月27日朝記>ーーーーーーーーーー

東京都では、抗原定性検査キットの無償配布を行っている。

(抗原定性検査キットの配布について)
https://tokyo-testkit.metro.tokyo.lg.jp/

「のどの痛み、発熱、咳、倦怠感等の症状が現れた場合」

今のところ、のどの痛みはないが、発熱したということで(何度以上とは書いていないからな)、遠慮なく申し込みをした(24時間対応)。

どーせ、送られてくるのは3日後くらいだろう。

「正午までの申込分について翌日お届け」(ホントかあ?)

まあいい。

届いたら、早速検査してみよう。

ちなみに、今朝の体温は35.5度(平熱:35.3度)に下がっていた。

やれやれ・・・。

昨日、36.4度まで上がった原因は不明だ。

倦怠感、鼻閉、咳の症状は続いている(それぞれ、思い当たることはあります)。

咳は、表に出ると必ず出る(冷たい空気を吸い込むからかも)。

鼻閉は持病の鼻炎が一時的に憎悪しているのかも。

倦怠感は食い過ぎかあ?。

まあ、どうでもいいんですが。

検査の結果が陰性ならば、とりあえずは安心できるけどな。

どうなることやら・・・。

万が一、陽性だった時の対応についても調べた。

(自ら抗原検査キットで検査、又は無料検査会場等で検査して陽性疑いとなった方について(東京都陽性者登録センター))
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/kensakittode.html

「東京都陽性者登録センターの概要をご確認の上、申請してください。」

概要のページにはこうある。

「当センターでは発生届の提出は行いません。また、薬の処方は行いません。」

つまり、検査キットで陽性になった場合で陽性者登録センターに登録されたとしても、感染者としてカウントされることはないわけだ。

では、何をするところなのか。

「希望する方は、以下の支援を受けることができます。:
1.My HER-SYS(マイハーシス)による健康観察
2.食料品の配送
3.パルスオキシメーターの貸し出し
4.都の宿泊療養施設への入所
5.感染拡大時療養施設への入所
6.自宅療養中の相談(自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京))」

「うちさぽ東京」だってえ?。

(自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京)のご案内)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/uchisapo_tokyo.html

「自宅療養者ご本人が、体調変化に気づいた際の相談や療養中の困りごとなどに対応」

食料品の配送やパルスオキシメーターの貸し出しも、実態はここで行っているようだ(東京都陽性者登録センターは、各種行政サービスを受けるための関所なわけだ)。

「事業概要:
・自宅療養中に体調が変化した療養者からの連絡を受け、健康観察や診療依頼につなげる
・自宅療養者の依頼により、配食手配やパルスオキシメーターの貸与、様々な相談等を受け付ける
・自宅療養者が陽性者登録センターに登録する際のお問い合わせに応じる
■対象者
・自宅療養中で体調に不安がある方
・食料品やパルスオキシメーターの配布を希望する方
・医療面・健康面以外での一般的な相談がある方 
・陽性者登録センターの登録にお困りの方」

コアな患者以外を捌く行政サービス。

東京都陽性者登録センターで陽性者登録されても、保健所への発生届は行われないから、大量の登録漏れが生じて感染の実態が見えなくなる恐れがある。

もちろん、それはそれで構わないんだろう。

切り分けの基準らしきものも見えてきている。

「陽性者のうち
・65歳以上
・入院を要する
・重症化リスクがありコロナの治療薬投与が必要
・妊娠している」

上記のどれかに該当していればまともな医療に繋がる。

それ以外の場合は、一山10円の行政サービスに放り込まれる。

急変して連絡も取れない状況になれば、お陀仏なことは変わらない。

綺麗なグラデーションを作ってはいるけど、自分がどこに当てはまるのかがわかりづらいし、その行政サービスを受ける手続きも煩雑で、パソコンやスマホが使いこなせなければ何もできない。

感染が拡大していけば、行政サービス難民が激増するな。

その一方で、受診抑制キャンペーンは熱心に行われている。

我が国の医療は、アクセスフリーが原則だ。

制度(法)や態勢(医療機関の実態)を変えずに、その原則を変えようとするのは所詮、無理筋なのだ。

そのしわ寄せは、情報弱者が被ることになる。

浮沈子のところには、基礎的自治体である東京都大田区からは、今回調べた情報は全く届いていない(最近は、区報の配達もない:浮沈子は、新聞取ってません)。

制度がころころ変わるということもあるけど、もう、パソコンやスマホを使えなければ、最低限の情報にありつくこともできない。

効率的にサービスを提供することは必要だが、その受け手である住民がアクセスし辛くなってサービスが行き届かないことになれば、それは非効率なサービスということになる。

自分で動いてみて分かったのは、今やそういう時代になっちまってるということだ。

公共のサービスでさえ、競争して受ける時代だ。

そのサービスがあるかどうかを知ることから競争は始まる。

知らなければ、レースに参加することさえできない。

しかも、一定の枠があって、そこに早く辿り着いたものだけがサービスを受けられる。

遅れてきたものには何も残っていない。

こんな時代に誰がしたんだろうな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

(オミクロン株対応ワクチンについて 現時点で分かっていること)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20221126-00325594

「東京都でゲノム解析された新型コロナウイルスの変異株の割合の推移(東京都. モニタリング項目の分析令和4年11月24日公表)」(記事中の図のキャプションより)

<11月1日から11月7日まで>
・BA.2:1.1%(→)
・BA.2.75:2.4%(↑)
・BN.1:4.2%(↑)
・BA.4.6:0.3%(→)
・BF.7:2.8%(→)
・BQ.1:2.2%(↑)
・BQ.1.1:6.2%(↑)
・XBB:0.9%(→)
・BA.5:80.1%(↓↓)

2週間前のデータだから、既にBA.5の割合は70パーセントを切っているだろう。

急速に変異種の置き換わり(オミクロン系統であることは変わりないけど)が進んでいる。

記事はワクチンに関するものだが、今後の流行規模を占う上でも貴重なデータだ。

当初は、BA.5の再燃で考えられていたわけだが、免疫回避能力が高いと推測される変異種の割合が増えてくれば、流行規模が大きくなる可能性が高い。

ロケットの2段目が点火するわけだ(ドーン!)。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

ワクチン接種は、しかし、一向に進んでいない(15.5%:25日現在)。

浮沈子は、数々の定性的な増加因子(季節要因、人流増加、ワクチン低迷、感染対策後退、検疫撤廃、エトセエトセ)を考慮して、第8波のピーク時の全国の新規感染者規模を50万人(第7波の2倍程度)と見ているけど、流行株の置き換わりが感染力の増加に伴う現象だとすれば、あながち誇大宣伝には当たらないかもしれない。

一方で、単にBA.5が息切れ(感染ルートが消滅)して、その隙間に海外から流入してきたその他大勢が滲み出しているだけなら、第2波の水準以下に留まる可能性もある(感染拡大期に優勢株が収束しないのはそのせいかあ?)。

まあいい。

単純に、感染力が同程度なだけかもしれないしな。

しかし、BA.5の減少が加速していくことは間違いない(たぶん)。

米国では、既に3分の1程度になっているハズだ(未確認)。

米国では、BA.5の自然感染者が多いということもあるから、直接の比較は難しい。

我が国では、まだ、BA.5の感染拡大の余地はある。

夏の感染者が少なかった地域での拡大は、その可能性を示唆している(季節要因かも)。

しかし、東京都では思ったより他の変異種の割合が拡大していた。

年明けには、米国並みに置き変わっているに違いない。

問題はそこから先、どう展開していくかだな。

年内終息の見込みはムリポではないか。

第8波の全体像はまだ見えてこない。

罹患は避けられないと覚悟しているけど、やり過ごすことが出来ればそれに越したことはない。

当たるも8波、当たらぬも8波・・・。