🐱CRSー26:日常の中の塩2022年11月27日 21:49

CRSー26:日常の中の塩
CRSー26:日常の中の塩
(画像は前回の宇宙記事の関連です。)


(CRS-26ミッション)
https://www.elonx.cz/mise-crs-26/

「主なペイロード:(中略)ドラゴン 2 宇宙船 (番号 C211.1 )」

「新しいカーゴ ドラゴン 2 (番号 C211.1 ) が使用された」

「ロケット: Falcon 9 v1.2 Block 5 (新しい最初のステージB1076.1 )」

そうなのだ。

この打ち上げは、珍しい。

2段目とトランク以外、全て再使用されるドラゴン2の打ち上げにおいて、新品のロケットと宇宙機が投入されたということだ(ドラゴン2は、ドッキングベイのカバーは開閉式で投棄しない)。

日常(再使用)の中の塩(新品投入)だな。

カーゴドラゴン2は、2機を運用していた(C208とC209)。

C211は、そこに新たに加わったわけだ。

「これは、SpaceX が作成する最後のカーゴ ドラゴンになる可能性があります。」

もう、カーゴドラゴンは作らないということだな。

その後は、ISSの貨物輸送から撤退するんだろうか?。

それとも、スターシップのカーゴ仕様でも飛ばすのかな(当然、ISSとのドッキング装置を積むんだろうが、直径9m、全長50mの宇宙機が運んできた貨物が、ISSに乗るかどうかだな)。

まあ、どうでもいいんですが。

「SpaceXは、2020年11月にNASAが同社と締結した延長契約の一環として、CRS-27ミッションからCRS-29ミッションまでISSに飛行する予定です。」

「2022 年 3 月末に、NASA は SpaceX にシリアル番号 CRS-30 から 35 の ISS への補給飛行をさらに 6 回発注し、NASA は 2026 年まで ISS の供給を確保しました。」

うーん、なかなか微妙な時期まで確保しているな。

浮沈子的には、その頃までには2段目使い捨てならスターシップが飛んでいると考えている。

スターリンクの打ち上げを繰り返しながら、2段目の回収に取り組んでいる構図だ(自社事業だし、持ち帰る荷物があるわけじゃないからな)。

バンバン飛ばして、バンバンぶっ壊すことになる(そうなのかあ?)。

お客様相手の飛行は、まだ、本格的には行われないかもしれない(打ち上げ自体の安定性が得られるまではな)。

「このミッションの主な貨物は、すでにトランクと呼ばれるドラゴンの加圧されていない部分でISSに輸送された2組目の巻き上げ式太陽光発電パネルiROSAでした。3回のミッションで合計6枚の太陽電池パネルがISSに運ばれます。」

あと1回残っているわけだ。

「ドラゴン貨物ミッションのどれが残りのペアをISSに届けるかはまだ確認されていませんが、CRS-27ミッション中にあると考えられています」

「Falcon 9の第1段階の着陸は、発射場から300 kmの距離にある大西洋にあるJust Read the Instructionsフローティングプラットフォームで行われました。」

ドラゴン2になって、貨物便の1段目もドローン船で回収されることになったのは知っていたけど、距離はスターリンクなどに比べて近い(半分くらいか)。

「発売日展開:2022年9月→2022年10月→2022年11月→2022年11月18日→2022年11月20日→2022年11月18日→2022年11月21日→2022年11月22日→2022年11月26日」

この項目を引用したのには訳がある。

(スペースXがドラゴン貨物船を打ち上げ、新しいソーラーアレイを宇宙ステーションに届ける)
https://spaceflightnow.com/2022/11/26/spacex-launches-dragon-cargo-ship-to-deliver-new-solar-arrays-to-space-station/

「SpaceX は、連邦航空局が民間航空会社の交通のために空域が空いていることを確認したかったため、米国で忙しい旅行の期間である感謝祭の休日の周りに貨物ミッションを開始できませんでした。」

22日から26日(現地時間)まで、間が空いたのはそのせいということなわけだ。

やれやれ・・・。

七面鳥は恩赦の対象だが、ISSに感謝祭用のご馳走を運ぶカーゴドラゴンは、航空機の混雑が収まるまで待たなければならなかったということだな。

「中の食べ物の中には、アイスクリーム、スパイシーなインゲン、クラナップルのデザート、アーモンド パンプキン パイ、遅ればせながらの感謝祭のごちそう用のキャンディー コーンなどがあります。」

ちなみに、七面鳥はないようだな(未確認)。

「完全に展開されたソーラー アレイは、長さ 63 フィート、幅 20 フィート (19 x 6 メートル) に広がり、ステーションの現在のソーラー アレイの約半分の長さと幅の半分になります。サイズが小さいにもかかわらず、新しいアレイのそれぞれは、元のソーラー パネルのそれぞれとほぼ同じ量の電力を生成します。」

「この機能強化は、宇宙ステーションへの打ち上げが計画されている新しい商用モジュールにも対応します。」

「SpaceX-26 で納入される 2 つのソーラー アレイに加えて、生命維持装置、GPS ハードウェア、エクササイズ ハードウェア、および医療機器がいくつか納入されます。このミッションでは、国際宇宙ステーションに約 45 日間ドッキングする予定です。全体として、エキサイティングなミッションを楽しみにしています。」

新しい酒は、新しい革袋に。

新しいロケットと新しい宇宙機には、新しい貨物が搭載された。

「• 総貨物量: 7,777 ポンド (3,528 キログラム)
■2,636 ポンド (1,196 キログラム) の無加圧ペイロード (iROSA)
■2,341 ポンド (1,062 キログラム) の乗組員用品
■2,066 ポンド (937 キログラム) の科学調査
■653 ポンド (296 キログラム) の車両ハードウェア
■55 ポンド (25 キログラム) の宇宙遊泳装備
■26 ポンド (12 キログラム) のコンピューター リソース」

ポンド表示で、7が揃ったことに、何か意味があるのかなあ?。

「太陽電池アレイの最後のペアは、来年、SpaceX の CRS-28 貨物ミッションで打ち上げられる予定」

イジーハダチは、次のCRS-27で上がると見ているようだがな。

「次回のファルコン 9 の打ち上げは 11 月 30 日水曜日に予定されており、日本の企業 ispace のために商用の月着陸船を宇宙に運びます。」

おっと、これは見ておかないといけないだろう。

今回の打ち上げは見損なった。

久々の新品ロケットと宇宙機だったのにな。

惜しいことをした。

感謝祭の里帰りの航空機の運航が立て込んで、ロケットの打ち上げが調整される話は、最近もどこかで読んだ記憶がある。

人流の影響を受けるのは、新型コロナの感染だけじゃないようだな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(SpaceXの宇宙ステーションへの補給打ち上げは土曜日まで延期)
https://spaceflightnow.com/2022/11/22/falcon-9-spacex-crs-26-live-coverage/

感謝祭の里帰りで打ち上げの延期の話が気になったので探したら、ようやく見つけた。

「スペースXは、連邦航空局が民間航空会社の交通のために空域が空いていることを確認したいため、米国で忙しい旅行の期間である感謝祭の休日の周りに貨物ミッションを開始することはできません.」

言い回しまで同じだな。

「ドラゴン宇宙船は、ミッション終了時の再突入時にそれを保護するための熱シールドを備えているため、水滴がカプセルの熱保護システムを損傷する可能性があるため、雨が降っている間はミッションを打ち上げることができません。」

チャレンジャー事故の時には、発射台につららが垂れ下がっているにも拘らず、熱保護システムむき出しのシャトルをうち上げたことを考えると、時代の変化を感じる。

ISSは、地上からの支援を受け続けなければ維持できない。

月軌道ステーションであるゲートウェイは、常時人間が滞在する運用はできない。

年に1度か、2から3年に1度程度、有人月探査を行う際に使用されるパーシャルな有人施設になる。

2020年代後半から2030年代にかけて、米国主催の月面観光ツアーが開催されることになる。

名目上は、その先に火星有人探査があることになっているだろうが、それはあくまでも名目だ。

有人月面探査がいつ始まるかは、今のところスターシップ次第ということになる。

別の手段で行われる可能性もあるけど、具体的には何も決まっていない。

また、いつ始まるのかさえ未定だ(もう、誰も2025年に実施されるとは思っていないだろう)。

それまでは、月軌道ステーションから月面を間近に眺めるだけの観光旅行になる。

いや、もちろん、名目上は観光旅行じゃないだろうけどな。

米国に忠誠を誓う国だけが参加できるミッションなわけだ。

ロシアは不参加だろうし、中国は締め出されている。

おそらく、インドも乗っては来ないだろう(未確認)。

ISSのように、地上支援が簡単には受けられないから、リスクは高い。

終盤のシャトルミッションのように、バックアップのロケットが用意されるわけでもない(未確認)。

この20年余りのISSの運用で、地球低軌道の長期滞在に関してはノウハウが蓄積されてきた。

数々のトラブル(エア漏れからバク転まで)を乗り越えてな。

あと8年間は使い続けることになる。

場合によっては、ロシアモジュールをその前に切り離さなければならなくなるかもしれない。

政治的理由からではなく、技術的な理由でな。

リブーストをどうするかとか、デブリ回避をどうするかを真剣に検討しないとな。

アビオニクスもロシアモジュールに依存している。

ISSは二世帯住宅だ。

ガス水道電気は共用。

電話は別々な感じかあ?(未確認)。

民間宇宙ステーションがどうなるかは分からない。

NASAが金出して支援はするけど、そんな需要があるのかは知らない。

アキショムのステーション構想は、NASAの保険だろう。

ISSに増設する形で展開し、切り離して独立させる。

それをベースに継ぎ足して、新たな民間ステーションに仕立てようという腹だ。

もちろん、そこへの供給は民間で行われる(人も物資も)。

NASAは、今のスキームを離れ、顧客として利用することになる。

もちろん、名目上は、S社が貨物輸送を請け負っている。

雨の打ち上げをキャンセルしたのは、あくまでもS社の判断だ。

そういう健全な判断が、民間ステーションになっても続くことを願うしかない・・・。