🐱スターシップ:3度目の正直2024年01月29日 00:17

スターシップ:3度目の正直


(スペースXはスターシップ爆発の調査を完了し、2月に3回目の試験飛行の許可を申請した)
https://www.elonx.cz/spacex-dokoncilo-vysetrovani-vybuchu-starship-a-pozadalo-o-povoleni-pro-treti-testovaci-let-v-unoru/

「近い将来、3回目の試験飛行用の両方のプロトタイプ、つまりスーパーヘビーB10とスターシップS28が発射台に戻ることが期待できる」

「今後 1 ~ 2 週間以内にはそうなると予想されます。」

その後は、お約束のWDR(ウェットドレスリハーサル)が行われ、良好なら2月中にも3度目の統合飛行テストが行われる。

「公式には、3回目の試験飛行は2月に計画されており、すべての事務手続きが順調に進めば、かなり現実的な日程となる。」

記事によれば、地上施設にも大幅な改修が施されており、WDRは地上施設の運用テストも兼ねることになる。

「数日前には同社が2回目の統合飛行中の事故に関する調査結果の最終報告書を連邦航空局に提出したことが分かりました。」

「次回の試験飛行に必要な打ち上げ許可の変更承認申請を提出した。」

打ち上げに向けた準備は、着々と進んでいる。

「調査結果は公表されておらず、例えばスーパーヘビー号が船から分離した後に爆発した正確な原因は未だに分かっていない。」

言われてみれば、確かにそうだな。

3回目のテスト項目は、主に3つあるといわれている。

・軌道飛行状態での推進剤の船内移動
・スターリンクV2射出装置のデモ
・軌道上での点火

スターリンク衛星は、第3世代(V3?)とも言われているようだ。

まあいい。

スターシップの状況については、別記事も上がっている。

(スターシップ3便の地平線上でのウェットドレスリハーサル)
https://www.nasaspaceflight.com/2024/01/wdr-horizon-flight-3/

「シップ28とブースター10の両方が早ければ来週にもパッドに戻ると予想されているため、スペースXは1月末までに車両の準備を整えるというスケジュールを守ることができるだろう。」

地上施設の変更については、この記事にも詳細に書かれているが、浮沈子的関心はゼロなので割愛する。

スターシップは、第6便までの製造を進めている。

「車両のアップデート:
4便の車両、シップ29とブースター11はまだそれぞれの作業スタンドで静的火災と飛行に備えて準備を整えている。」

「5便の車両であるシップ30とブースター12は両方とも冷凍を完了しており、ブースター12は最近ロールバックした後、作業台に置かれていない。」

「船 30 はまだ船湾に次のスタンドが設置されるのを待っています。ブースター 12 が中央の作業スタンドに置かれているため、メガ ベイ内には 3 つのフル ブースターがエンジンを搭載または作業中です。」

「メガベイの 3 基のフルブースターに加えて、ブースター 13 のメタンタンクの積み上げが完了したため、6 便にとって大きなマイルストーンが達成されました。これにより、ほぼ 4 つの飛行可能なブースターが一度に完成します。」

確認しておこう。

第3便:ブースター10+シップ28
第4便:ブースター11+シップ29
第5便:ブースター12+シップ30
第6便:ブースター13+シップ31?(未記載)

早ければ2月の打ち上げに向けて、スターシップの準備は順調に進んでいるように見える。

2回目の試験の際のブースターの破壊の原因は気になるところだが、とりあえず2段目を軌道に乗せられればそれでいい。

33基ものラプター2を使い捨てにするというのはもったいない気もするけど、ファルコン9だって、何度も激突炎上木っ端微塵を経て再使用に成功しているわけだからな。

今年は、一気にテスト飛行が増える可能性がある(昨年は2回)。

重要なのは、燃料移送と衛星の射出だ。

アルテミスを成功させるためには、前者が必要だし、スターリンクのアップデートやスターシールドを実現していくためには後者が必須だ。

もちろん、2段目を再使用できるのがいいに決まっているが、打ち上げ能力を重視するなら使い捨てでもいい。

その際も、使用済みの2段目は制御落下させる必要がある。

軌道上での再点火は、そのためにも必要な機能だからな。

これらを達成できれば、スターシップは当面の運用に突入する切符を手に入れることになる。

が、早まってはいけない。

ぶっちゃけ、スターシップは、開発当初から、ただの1度も軌道飛行に成功していないからな。

完成すればすごいロケットには違いないが、未だに開発中の未完成なロケットであることを忘れてはいけない。

IFT3(統合フライトテスト3)は正念場だ。

3度目の正直なるか。

それとも、2度あることは3度あるのか。

もちろん、大気圏再突入では、動翼を使って複雑なマニューバを行い、ゆくゆくはピンポイントのパワードランディングに結び付けたいわけだ。

耐熱タイルの性能や、機体の放熱性など、取得が期待されるデータも多い。

今回は、燃料移送テスト(着陸用燃料タンク→メインの燃料タンク)が行われることから、パワードランディングはないと言われている(未確認)。

軌道燃焼テスト(再着火)は、機首近くに設置されている着陸用燃料タンクの残りを使って行われる。

どのテストに失敗しても、その影響は大きい。

特に、燃料移送に問題が発生すれば、アルテミス計画はさらに遅れることになる。

オールクリアの可能性もあるが、3つのうち2つくらいしか成功しないのではないか。

いや、そもそも軌道に到達できるのかどうか。

イーロンマスクは自信満々だが、物理の神様は公平だ。

慢心、手抜き、見過ごし、想定外には、容赦ない鉄槌が下る。

正念場だな・・・。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
kfujitoの徒然の筆者のペンネームは、
「○○子」です。
○○を記入してください。

コメント:

トラックバック