😼欧州大戦争:停戦交渉から撤退:制裁もせず ― 2025年05月21日 07:54
欧州大戦争:停戦交渉から撤退:制裁もせず
(プーチン氏、即時停戦応じず…トランプ氏は交渉を当事者間に委ねる考え示す)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250520-OYT1T50155/
「米国が今後の交渉に関与せず、対露制裁にも否定的な考え」(米国のトランプ大統領)
米ニュースサイト・アクシオスが報じたという。
「トランプ氏はプーチン氏との会談後、ゼレンスキー氏や独仏伊、フィンランド、EUの首脳に電話で内容を報告した。」
「停戦合意の報告や対露制裁強化の決断を期待していた一部の首脳は、トランプ氏の言葉に衝撃を受けていたという。」
そりゃそうだろう。
メディアに対しては、まだ、停戦交渉に関与するそぶりを見せたり、追加制裁について上院の動きを示唆したりして脈がありそうなそぶりをしながら、ウクライナや欧州首脳には真意を伝えたと思われる。
やれやれ・・・。
確認しておこう。
米国の停戦調停は失敗に終わった。
そのことが明らかになるのは、たぶん、キースケロッグの人事だろう。
彼が、ウクライナ担当特使に残るかどうかが一つのサインだ。
プーチンは1mmも譲らず、トランプの関与など当てにしていないことを見せつけた。
こんな記事も出ている。
(ウクライナとの間の覚書、作成期限は設けられず=ロシア大統領府)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/P4VDQXIXKVP6HHXHZLNKLVIK3A-2025-05-19/
「ウクライナとの間で和平・停戦覚書を作成するプロセスは複雑であり、期限を設けることはできない」「誰もができるだけ早期にそれをしたいと考えているのは明らかだが、もちろん、悪魔は細部に宿る」「ロシア側とウクライナ側の双方で草案が作成され、これらが交換され、その後、一つの文書を作成するため手間のかかる接触が行われる」(ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官)
浮沈子は、秋に草案の交換が行われ、年内に最初の接触になると見ている。
もちろん、それまでの間、部分的や時限的な一切の停戦はなく戦闘は継続する。
和平・停戦案の調整の過程で、一定の合意が形成されれば停戦する可能性はある。
エスカレートする戦闘に秩序ある終戦をもたらすためには、段階的なプロセスが必要だからな。
それは、早くても来年以降だろう。
年内はムリポだ。
ウクライナの継戦能力は夏までと言われている。
それでも、米国がギリギリまで支援を続ければ、少しは引っ張れるかもしれない。
で、4州じゃなくて8州になってるわけだ(そうなのかあ?)。
トランプによれば、双方の死者は毎週5000人平均だそうだから、15万人くらいが犠牲になる。
負傷者は数倍になるだろう。
(停戦不発、突破口開けず 仲介離脱に現実味―トランプ氏)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025052000701&g=int
「トランプ氏は、仲介離脱を決めるレッドライン(譲れない一線)について記者団から問われると「頭の中にあるが、明らかにはしない。交渉が一層難しくなるからだ」と語った。」
冒頭で読売が報じたアクシオスのエピソードを踏まえると、このトランプの発言は味わい深いものがある。
つまりだな、既にレッドラインは越えちまってるということなわけだ(そうなのかあ?)。
(【分析】トランプ氏をいかに必要としていないか、プーチン氏がまざまざと見せつける)
https://www.cnn.co.jp/world/35233180.html
「米政権が撤退することこそ、ロシアが切望していること」
従来、マスコミの論調は、プーチンがトランプを利用して早期停戦を計ろうとしているというものだった。
トランプ政権がロシアから譲歩を引き出し、少しでもウクライナに有利な条件で停戦に持ち込めれば万々歳というストーリーだった。
だが、当初から懸念されていた通り、プーチンが期待していたのは仲介ではなく撤退だったということだ。
「これは我々の戦争ではない(It is not our war)」(バンス米副大統領)
この言葉は、電話会談後にトランプも口にしている。
文脈的には、停戦条件の調整は当事国同士で行うべきというところだったが、あらゆる状況の中で、通奏低音のように頭の中でこだましているのは間違いない。
ちょっと外れるけど、このCNNのニック・ペイトン・ウォルシュ記者による解説記事で浮沈子的に気になった点がある。
「トランプ氏のビジネス感覚では、仲良くしたい敵との紛争に長期間の投資をすることに利点はなく、その最善の結果は、欧州を以前のような平和に戻すことだと考えている。」
「プーチン氏は何かを買おうとはしていない。征服して奪い取ろうとしている。」
「トランプ氏には、伝統的な同盟国に対する米国の支援以外に売り物がない。」
「プーチン氏とトランプ氏がともに勝利し、地位を維持することは不可能だ。」
彼は、うすうす感づいている。
欧州が「餌」になっているということだ。
さすがに米国が直接手を下すことはないだろうが、米国製品(武器弾薬含む)を売りつけたりして、征服しようとするロシアとの戦いの中で利益を得ることは有り得る(現に、軍事費増額を強要しているからな)。
短期的には欧州に投じている莫大な投資を引き揚げ、米国に再投資するだけでも十分だ。
欧州が何かをやりたいのであれば、自分たち「だけ」でやればいいのだ(米国を当てにするな!)。
浮沈子的には、ロシアが欧州に攻め込んだとしても、米国は指一本動かさないと見ている。
その辺りは、これから徐々に明らかになっていくだろう。
CNNみたいなリベラルなメディアの記者だから、そこに明確に気づくには時間が掛かるだろうな。
まあ、どうでもいいんですが。
(「交渉拒めば無条件降伏」 米ロ協議翌日、ロシアから強硬発言相次ぐ)
https://www.asahi.com/articles/AST5N61JHT5NUHBI035M.html
「キエフ(ウクライナの首都キーウ)の政権にはもう一つの道がある。無条件降伏への道だ」(国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領)
とうとう、無条件降伏を口にし出したか。
やれやれ・・・。
ブチ切れメドベージェフの発言だから、割り引いて聞く必要があるけど、大方の見方では次期大統領だからな。
「トランプ氏がロシアへの追加制裁に否定的な考えを示し、対ロ圧力に踏み出さないことから、ロシア側が一層強い姿勢に出ている形」
朝日は電話会談との関連で見ているけど、彼の強硬姿勢は今に始まった話じゃない。
浮沈子的には、サンクトペテルブルグでの講演で口走ったところが意義深い気がする(出身地だし)。
彼の時代になれば、欧州大戦争は現実味を増してくる(もう始まってるかも)。
この無条件降伏発言を聞かせたいのはウクライナじゃないだろう。
ロシアに制裁を続け、ウクライナを支援し続けるすべての国の指導者に違いない。
まあいい。
大ロシア帝国の妄想に取り付かれたロシアの指導層が暴走しないことを願うばかりだ。
周縁国は欧州だけじゃないからな・・・。
(プーチン氏、即時停戦応じず…トランプ氏は交渉を当事者間に委ねる考え示す)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20250520-OYT1T50155/
「米国が今後の交渉に関与せず、対露制裁にも否定的な考え」(米国のトランプ大統領)
米ニュースサイト・アクシオスが報じたという。
「トランプ氏はプーチン氏との会談後、ゼレンスキー氏や独仏伊、フィンランド、EUの首脳に電話で内容を報告した。」
「停戦合意の報告や対露制裁強化の決断を期待していた一部の首脳は、トランプ氏の言葉に衝撃を受けていたという。」
そりゃそうだろう。
メディアに対しては、まだ、停戦交渉に関与するそぶりを見せたり、追加制裁について上院の動きを示唆したりして脈がありそうなそぶりをしながら、ウクライナや欧州首脳には真意を伝えたと思われる。
やれやれ・・・。
確認しておこう。
米国の停戦調停は失敗に終わった。
そのことが明らかになるのは、たぶん、キースケロッグの人事だろう。
彼が、ウクライナ担当特使に残るかどうかが一つのサインだ。
プーチンは1mmも譲らず、トランプの関与など当てにしていないことを見せつけた。
こんな記事も出ている。
(ウクライナとの間の覚書、作成期限は設けられず=ロシア大統領府)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/P4VDQXIXKVP6HHXHZLNKLVIK3A-2025-05-19/
「ウクライナとの間で和平・停戦覚書を作成するプロセスは複雑であり、期限を設けることはできない」「誰もができるだけ早期にそれをしたいと考えているのは明らかだが、もちろん、悪魔は細部に宿る」「ロシア側とウクライナ側の双方で草案が作成され、これらが交換され、その後、一つの文書を作成するため手間のかかる接触が行われる」(ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官)
浮沈子は、秋に草案の交換が行われ、年内に最初の接触になると見ている。
もちろん、それまでの間、部分的や時限的な一切の停戦はなく戦闘は継続する。
和平・停戦案の調整の過程で、一定の合意が形成されれば停戦する可能性はある。
エスカレートする戦闘に秩序ある終戦をもたらすためには、段階的なプロセスが必要だからな。
それは、早くても来年以降だろう。
年内はムリポだ。
ウクライナの継戦能力は夏までと言われている。
それでも、米国がギリギリまで支援を続ければ、少しは引っ張れるかもしれない。
で、4州じゃなくて8州になってるわけだ(そうなのかあ?)。
トランプによれば、双方の死者は毎週5000人平均だそうだから、15万人くらいが犠牲になる。
負傷者は数倍になるだろう。
(停戦不発、突破口開けず 仲介離脱に現実味―トランプ氏)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025052000701&g=int
「トランプ氏は、仲介離脱を決めるレッドライン(譲れない一線)について記者団から問われると「頭の中にあるが、明らかにはしない。交渉が一層難しくなるからだ」と語った。」
冒頭で読売が報じたアクシオスのエピソードを踏まえると、このトランプの発言は味わい深いものがある。
つまりだな、既にレッドラインは越えちまってるということなわけだ(そうなのかあ?)。
(【分析】トランプ氏をいかに必要としていないか、プーチン氏がまざまざと見せつける)
https://www.cnn.co.jp/world/35233180.html
「米政権が撤退することこそ、ロシアが切望していること」
従来、マスコミの論調は、プーチンがトランプを利用して早期停戦を計ろうとしているというものだった。
トランプ政権がロシアから譲歩を引き出し、少しでもウクライナに有利な条件で停戦に持ち込めれば万々歳というストーリーだった。
だが、当初から懸念されていた通り、プーチンが期待していたのは仲介ではなく撤退だったということだ。
「これは我々の戦争ではない(It is not our war)」(バンス米副大統領)
この言葉は、電話会談後にトランプも口にしている。
文脈的には、停戦条件の調整は当事国同士で行うべきというところだったが、あらゆる状況の中で、通奏低音のように頭の中でこだましているのは間違いない。
ちょっと外れるけど、このCNNのニック・ペイトン・ウォルシュ記者による解説記事で浮沈子的に気になった点がある。
「トランプ氏のビジネス感覚では、仲良くしたい敵との紛争に長期間の投資をすることに利点はなく、その最善の結果は、欧州を以前のような平和に戻すことだと考えている。」
「プーチン氏は何かを買おうとはしていない。征服して奪い取ろうとしている。」
「トランプ氏には、伝統的な同盟国に対する米国の支援以外に売り物がない。」
「プーチン氏とトランプ氏がともに勝利し、地位を維持することは不可能だ。」
彼は、うすうす感づいている。
欧州が「餌」になっているということだ。
さすがに米国が直接手を下すことはないだろうが、米国製品(武器弾薬含む)を売りつけたりして、征服しようとするロシアとの戦いの中で利益を得ることは有り得る(現に、軍事費増額を強要しているからな)。
短期的には欧州に投じている莫大な投資を引き揚げ、米国に再投資するだけでも十分だ。
欧州が何かをやりたいのであれば、自分たち「だけ」でやればいいのだ(米国を当てにするな!)。
浮沈子的には、ロシアが欧州に攻め込んだとしても、米国は指一本動かさないと見ている。
その辺りは、これから徐々に明らかになっていくだろう。
CNNみたいなリベラルなメディアの記者だから、そこに明確に気づくには時間が掛かるだろうな。
まあ、どうでもいいんですが。
(「交渉拒めば無条件降伏」 米ロ協議翌日、ロシアから強硬発言相次ぐ)
https://www.asahi.com/articles/AST5N61JHT5NUHBI035M.html
「キエフ(ウクライナの首都キーウ)の政権にはもう一つの道がある。無条件降伏への道だ」(国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領)
とうとう、無条件降伏を口にし出したか。
やれやれ・・・。
ブチ切れメドベージェフの発言だから、割り引いて聞く必要があるけど、大方の見方では次期大統領だからな。
「トランプ氏がロシアへの追加制裁に否定的な考えを示し、対ロ圧力に踏み出さないことから、ロシア側が一層強い姿勢に出ている形」
朝日は電話会談との関連で見ているけど、彼の強硬姿勢は今に始まった話じゃない。
浮沈子的には、サンクトペテルブルグでの講演で口走ったところが意義深い気がする(出身地だし)。
彼の時代になれば、欧州大戦争は現実味を増してくる(もう始まってるかも)。
この無条件降伏発言を聞かせたいのはウクライナじゃないだろう。
ロシアに制裁を続け、ウクライナを支援し続けるすべての国の指導者に違いない。
まあいい。
大ロシア帝国の妄想に取り付かれたロシアの指導層が暴走しないことを願うばかりだ。
周縁国は欧州だけじゃないからな・・・。
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