ギニアの憂鬱2 ― 2014年11月06日 02:43
ギニアの憂鬱2
ギニアは、地域別の確定感染者だけではなく、可能性や疑い症例も含めた数字も公表している。
(HumanitarianResponse:ドキュメントで検索)
http://www.humanitarianresponse.info/operations/west-and-central-africa/documents
PDFファイルは、コピペできないので手入力となって、多少面倒ではある。
しかし、この手のデータは貴重で、このデータベースは重宝している。
(ギニアの憂鬱)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/10/02/7448418
前回纏めてから、1か月以上経ったので、その後の動きも見てみようと、しこしこ入力した(画像参照)。
今回は、リベリアのモンセラード郡のデータは省いてある(入れても、どーせ途中までしか見られないし)。
分かったことは3つある。
①ゲケドウ県(今回の流行の初発地)は明らかに終息しつつある。
②首都コナクリ市とマセンタ県は増加が止まらない。
③ンゼレコレ県、ケロアネ県は、一定の割合で増加している。
コヤ県も入れてみたのだが、今のところ落ち着いている(ステイブルだな)。
疑いとか可能性の症例が確定する度に修正が入ってグラフがでこぼこするが、感染の傾向を見るにはこちらの方が適切な数字が取れる。
ンゼレコレとケロアネは、前回は入れてなかったが、今回確定者数でも100越えとか90越えになったこともあって、可能な限り遡って、初発から入れた。
コヤ県の次は、23人とか22人になる。
しばらくは、この6地域を見ていけばいいだろう。
100に迫るようなところが出てくれば、また見直せばいい。
コナクリが感染爆発のリスクを抱えていることについては、このブログで何度も書いているので割愛する。
マセンタは、確定値でも増加を続けていて、その勢いは衰えているとはいえない。
指数関数的な増加になっていないのは、集計モレなのか抑止力が働いているのか不明である。
ギニアは、東部地域が辺境扱いになっていて、なかなか普及啓発が浸透しないようだ。
それが原因かどうかは分からないが、歯止めが掛からない状況が続いている。
ンゼレコレとケロアネは先月辺りから増加が始まっている。
ンゼレコレの方が早く増加し始めたが、ケロアネも追随している。
ちなみに、両県ともマセンタ県と隣接している。
(Prefectures of Guinea)
http://en.wikipedia.org/wiki/Prefectures_of_Guinea
ついでに、コヤ県はコナクリに近い。
ギニアは、アクティブな感染地域が東西に分かれているのが特徴だ。
感染の初期からこの傾向は続いている。
ということは、一向に終息の目処が立っていないということだな。
ギニアの憂鬱は、まさにこの点にある。
ゲケドウ県は、しかし、完全に終息したわけではなく、新たな感染者の発生もある。
まだ微妙に感染が継続しているのか、他の地域からの流入があるのかは分からないが、一旦ある程度の規模で感染が起こると、なかなか終息しづらいということが分かる。
ギニアは、いくつかの県が、少ない感染者を出した後に終息している。
いずれも20人程度以下の規模で、デュブレカ県が久々に確定患者(1名)を出したが、その他は殆ど動きがない。
本来は、こういった状況の中で終息していくのが理想的だ。
モンセラード、マルジビ、ニンバを除くリベリアの各地域も、こういったパターンに移行しつつある。
集計が漏れなく行われているとすれば、という、いささか頼りない仮定の上の話だが。
ギニアの感染者は、3か国中で最も少ないが、それでも既に1700人を超え、2000人に達するのは時間の問題である。
(在ギニア日本国大使館:エボラ情報
(2014年11月2日現在))
http://www.gn.emb-japan.go.jp/j/
「 患者数(疑い例を含む)
感染者1731名
(陽性確定者1457名, 可能性例204名, 疑い例70名)
うち死亡者1041名
(陽性確定者837名, 可能性例204名, 疑い例0名)」
人口は1,170万人に達する国だから、リベリアとシエラレオネを合わせたよりも多い(リベリア:430万人、シエラレオネ:610万人)。
首都近辺と東部地域の感染拡大が治まる気配はない。
それどころか、東部では地域的な広がりが出始めている。
ギニアの感染は、むしろ拡大しつつある。
前回と同じシメで恐縮だが、ギニアの憂鬱は、まだまだ続く・・・。
ギニアは、地域別の確定感染者だけではなく、可能性や疑い症例も含めた数字も公表している。
(HumanitarianResponse:ドキュメントで検索)
http://www.humanitarianresponse.info/operations/west-and-central-africa/documents
PDFファイルは、コピペできないので手入力となって、多少面倒ではある。
しかし、この手のデータは貴重で、このデータベースは重宝している。
(ギニアの憂鬱)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/10/02/7448418
前回纏めてから、1か月以上経ったので、その後の動きも見てみようと、しこしこ入力した(画像参照)。
今回は、リベリアのモンセラード郡のデータは省いてある(入れても、どーせ途中までしか見られないし)。
分かったことは3つある。
①ゲケドウ県(今回の流行の初発地)は明らかに終息しつつある。
②首都コナクリ市とマセンタ県は増加が止まらない。
③ンゼレコレ県、ケロアネ県は、一定の割合で増加している。
コヤ県も入れてみたのだが、今のところ落ち着いている(ステイブルだな)。
疑いとか可能性の症例が確定する度に修正が入ってグラフがでこぼこするが、感染の傾向を見るにはこちらの方が適切な数字が取れる。
ンゼレコレとケロアネは、前回は入れてなかったが、今回確定者数でも100越えとか90越えになったこともあって、可能な限り遡って、初発から入れた。
コヤ県の次は、23人とか22人になる。
しばらくは、この6地域を見ていけばいいだろう。
100に迫るようなところが出てくれば、また見直せばいい。
コナクリが感染爆発のリスクを抱えていることについては、このブログで何度も書いているので割愛する。
マセンタは、確定値でも増加を続けていて、その勢いは衰えているとはいえない。
指数関数的な増加になっていないのは、集計モレなのか抑止力が働いているのか不明である。
ギニアは、東部地域が辺境扱いになっていて、なかなか普及啓発が浸透しないようだ。
それが原因かどうかは分からないが、歯止めが掛からない状況が続いている。
ンゼレコレとケロアネは先月辺りから増加が始まっている。
ンゼレコレの方が早く増加し始めたが、ケロアネも追随している。
ちなみに、両県ともマセンタ県と隣接している。
(Prefectures of Guinea)
http://en.wikipedia.org/wiki/Prefectures_of_Guinea
ついでに、コヤ県はコナクリに近い。
ギニアは、アクティブな感染地域が東西に分かれているのが特徴だ。
感染の初期からこの傾向は続いている。
ということは、一向に終息の目処が立っていないということだな。
ギニアの憂鬱は、まさにこの点にある。
ゲケドウ県は、しかし、完全に終息したわけではなく、新たな感染者の発生もある。
まだ微妙に感染が継続しているのか、他の地域からの流入があるのかは分からないが、一旦ある程度の規模で感染が起こると、なかなか終息しづらいということが分かる。
ギニアは、いくつかの県が、少ない感染者を出した後に終息している。
いずれも20人程度以下の規模で、デュブレカ県が久々に確定患者(1名)を出したが、その他は殆ど動きがない。
本来は、こういった状況の中で終息していくのが理想的だ。
モンセラード、マルジビ、ニンバを除くリベリアの各地域も、こういったパターンに移行しつつある。
集計が漏れなく行われているとすれば、という、いささか頼りない仮定の上の話だが。
ギニアの感染者は、3か国中で最も少ないが、それでも既に1700人を超え、2000人に達するのは時間の問題である。
(在ギニア日本国大使館:エボラ情報
(2014年11月2日現在))
http://www.gn.emb-japan.go.jp/j/
「 患者数(疑い例を含む)
感染者1731名
(陽性確定者1457名, 可能性例204名, 疑い例70名)
うち死亡者1041名
(陽性確定者837名, 可能性例204名, 疑い例0名)」
人口は1,170万人に達する国だから、リベリアとシエラレオネを合わせたよりも多い(リベリア:430万人、シエラレオネ:610万人)。
首都近辺と東部地域の感染拡大が治まる気配はない。
それどころか、東部では地域的な広がりが出始めている。
ギニアの感染は、むしろ拡大しつつある。
前回と同じシメで恐縮だが、ギニアの憂鬱は、まだまだ続く・・・。
シエラレオネの憂鬱2 ― 2014年11月06日 10:28
シエラレオネの憂鬱2
いま、エボラの象徴は、リベリアからシエラレオネに変わりつつある。
WHOの集計は混乱を極めているが、シエラレオネ政府が発表している地区別の数字は安定して増加している。
安定しすぎていて、怪しい・・・。
以前は、確定率が異常に高かったが、最近疑い例の割合が増えて、リアリティが出てきた(って、そういうことかあ?)。
シエラレオネについては、何度か取り上げている。
この国は、初発地に近いケネマとカイラフンが流行当初からの老舗だったが、8月中旬以降、首都近郊のウエスタンエリアを初め、ボンバリ、ポルトロコでの増加が始まった。
確定数レベルでは、既に地区別のベスト3は、老舗を抜いて、新興の3地域になっている(画像参照)。
(シエラレオネの行政区画)
http://en.wikipedia.org/wiki/Administrative_divisions_of_Sierra_Leone#mediaviewer/File:Sierra_Leone_Districts.png
WHOが集計に使っている数字がどこから出ているかはよく分からない。
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
5 NOVEMBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137510/1/roadmapsitrep_5Nov14_eng.pdf
「感染者:死者
4759:1070」
(Government of Sierra Leone
Ministry of Health and Sanitation
EBOLA VIRUS DISEASE - SITUATION REPORT (Sit-Rep) – ) 03 November, 2014)
http://www.humanitarianresponse.info/system/files/documents/files/Ebola-Situation-Report_Vol-159.pdf
「感染者:死者
4759:1450」
前回と前々回の報告がおかしいのかもしれない。
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
31 OCTOBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137424/1/roadmapsitrep_31Oct2014_eng.pdf?ua=1
「感染者:死者
5338:1510」
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
29 OCTOBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137376/1/roadmapsitrep_29Oct2014_eng.pdf?ua=1
「感染者:死者
5235:1500」
おかげで、国連の数字を使っている各種集計は、大混乱だ。
(拡大するエボラ感染:グラフ参照)
http://jp.reuters.com/news/globalcoverage/ebola
(Timeline of reported cases and deaths)
http://en.wikipedia.org/wiki/Ebola_virus_epidemic_in_West_Africa#Timeline_of_reported_cases_and_deaths
まあいい。
元々、あまり当てにならない数字なので、絶対数を気にしても仕方ない。
増加の傾向を掴めれば、それで十分である。
大体、WHOの今回の発表では、死亡率が22パーセントという俄かには信じられない数字になる。
んな、ぶわっくぁぬぁ!(ばかな)。
まあ、どうでもいいんですが。
死者については、相当の漏れがあるとみていい。
集計に乗らないまま埋葬されたということになる。
掘り出して確認するわけにも行かず、今後、捕捉態勢を強化して、適切な埋葬と共に正確な把握に努めるしかない。
石鹸配るキャンペーンじゃダメだということか・・・。
いま、エボラの象徴は、リベリアからシエラレオネに変わりつつある。
WHOの集計は混乱を極めているが、シエラレオネ政府が発表している地区別の数字は安定して増加している。
安定しすぎていて、怪しい・・・。
以前は、確定率が異常に高かったが、最近疑い例の割合が増えて、リアリティが出てきた(って、そういうことかあ?)。
シエラレオネについては、何度か取り上げている。
この国は、初発地に近いケネマとカイラフンが流行当初からの老舗だったが、8月中旬以降、首都近郊のウエスタンエリアを初め、ボンバリ、ポルトロコでの増加が始まった。
確定数レベルでは、既に地区別のベスト3は、老舗を抜いて、新興の3地域になっている(画像参照)。
(シエラレオネの行政区画)
http://en.wikipedia.org/wiki/Administrative_divisions_of_Sierra_Leone#mediaviewer/File:Sierra_Leone_Districts.png
WHOが集計に使っている数字がどこから出ているかはよく分からない。
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
5 NOVEMBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137510/1/roadmapsitrep_5Nov14_eng.pdf
「感染者:死者
4759:1070」
(Government of Sierra Leone
Ministry of Health and Sanitation
EBOLA VIRUS DISEASE - SITUATION REPORT (Sit-Rep) – ) 03 November, 2014)
http://www.humanitarianresponse.info/system/files/documents/files/Ebola-Situation-Report_Vol-159.pdf
「感染者:死者
4759:1450」
前回と前々回の報告がおかしいのかもしれない。
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
31 OCTOBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137424/1/roadmapsitrep_31Oct2014_eng.pdf?ua=1
「感染者:死者
5338:1510」
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
29 OCTOBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137376/1/roadmapsitrep_29Oct2014_eng.pdf?ua=1
「感染者:死者
5235:1500」
おかげで、国連の数字を使っている各種集計は、大混乱だ。
(拡大するエボラ感染:グラフ参照)
http://jp.reuters.com/news/globalcoverage/ebola
(Timeline of reported cases and deaths)
http://en.wikipedia.org/wiki/Ebola_virus_epidemic_in_West_Africa#Timeline_of_reported_cases_and_deaths
まあいい。
元々、あまり当てにならない数字なので、絶対数を気にしても仕方ない。
増加の傾向を掴めれば、それで十分である。
大体、WHOの今回の発表では、死亡率が22パーセントという俄かには信じられない数字になる。
んな、ぶわっくぁぬぁ!(ばかな)。
まあ、どうでもいいんですが。
死者については、相当の漏れがあるとみていい。
集計に乗らないまま埋葬されたということになる。
掘り出して確認するわけにも行かず、今後、捕捉態勢を強化して、適切な埋葬と共に正確な把握に努めるしかない。
石鹸配るキャンペーンじゃダメだということか・・・。
TP10その2 ― 2014年11月06日 12:13
TP10その2
試しに、シンクパッド10でブログを書いてみることにした。
スクリーンキーボードは、ある程度のタッチタイピングが可能である。
「Windowsスタート画面コントロール」の機能で発見があった。
スリープ状態から復帰する際に、ここにさわると電源ボタンを押さなくてもいい。
また、画面の自動回転については、横長状態で画面分割を使用している時は、オンにしていても縦長にはならない。
このボタンは押さなくても、チャーム→設定→画面からコントロールできる。
めんどくさいけど。
まあいい。
未だに操作が分からないのは、画面のキャプチャの方法である。
アンドロイドマシンの多くは、電源キーとボリュームキーの同時押し(ボリュームアップかダウンかは、機種によって異なる)が多いが、TP10ではダメなようだ。
もちろん、スクリーンキーボードには、プリントスクリーンキーなどはない。
これは純正のキーボードを買えということなんだろうか?。
(レノボ・ジャパン ThinkPad 10 ウルトラブック キーボード-日本語)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%9C%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3-ThinkPad-10-%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E/dp/B00LLQZNQS
「本製品にはInsert、PrtScキーはありません」
残念でした。
画面のキャプチャが出来たからって、あまり意味はないんだが・・・。
どうやったらスクリーンキャプチャーができるか、研究してみよう。
(Snipping Toolの起動:追加)
http://windows8.rdy.jp/article/63369219.html
なんだ、あるんじゃん!。
試しに、シンクパッド10でブログを書いてみることにした。
スクリーンキーボードは、ある程度のタッチタイピングが可能である。
「Windowsスタート画面コントロール」の機能で発見があった。
スリープ状態から復帰する際に、ここにさわると電源ボタンを押さなくてもいい。
また、画面の自動回転については、横長状態で画面分割を使用している時は、オンにしていても縦長にはならない。
このボタンは押さなくても、チャーム→設定→画面からコントロールできる。
めんどくさいけど。
まあいい。
未だに操作が分からないのは、画面のキャプチャの方法である。
アンドロイドマシンの多くは、電源キーとボリュームキーの同時押し(ボリュームアップかダウンかは、機種によって異なる)が多いが、TP10ではダメなようだ。
もちろん、スクリーンキーボードには、プリントスクリーンキーなどはない。
これは純正のキーボードを買えということなんだろうか?。
(レノボ・ジャパン ThinkPad 10 ウルトラブック キーボード-日本語)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%AC%E3%83%8E%E3%83%9C%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3-ThinkPad-10-%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E/dp/B00LLQZNQS
「本製品にはInsert、PrtScキーはありません」
残念でした。
画面のキャプチャが出来たからって、あまり意味はないんだが・・・。
どうやったらスクリーンキャプチャーができるか、研究してみよう。
(Snipping Toolの起動:追加)
http://windows8.rdy.jp/article/63369219.html
なんだ、あるんじゃん!。
スピード32 ― 2014年11月06日 17:19
スピード32
英語版のウィキが更新され、感染者と死者の累計数が減るという珍事となった。
(Timeline of reported cases and deaths)
http://en.wikipedia.org/wiki/Ebola_virus_epidemic_in_West_Africa#Timeline_of_reported_cases_and_deaths
「2 Nov 2014:
国名:感染者:死者
Guinea:1,731:1041
Liberia:6,525:2,697
Sierra Leonee:4,759:1,160
Nigeria:20:8
Senegal:1:0
United States:4:1
Spain:1:0
Mali:1:1
合計:13042:4908」
今回、WHOはシエラレオネの集計の修正があったりして、かなり混乱している。
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
5 NOVEMBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137510/1/roadmapsitrep_5Nov14_eng.pdf?ua=1
「国名:感染者:死者
Guinea:1,731:1041
Liberia:6,525:2,697
Sierra Leonee:4,759:1070
Nigeria:20:8
Senegal:1:0
United States:4:1
Spain:1:0
Mali:1:1
合計:13042:4818」
例によって、最新情報。
「「国名:感染者:死者:集計日
Guinea:1,731:1041:(11月2日)
Liberia:6,525:2,697:(10月31日)
Sierra Leonee:4864:1468:(11月5日)
Nigeria:20:8:(11月5日)
Senegal:1:0:(11月5日)
United States:4:1:(11月5日)
Spain:1:0:(11月5日)
Mali:1:1:(11月5日)
合計:13147:5216」
主要3か国以外は、WHOの発表日になっている。
どう集計しても、感染者は1万3千人を超え、死者は間違いなく5000人を超えた。
この一月に限っても、感染者は5500人以上、死者は約1400人増加した。
前月の増加は、それぞれ、およそ3800人と1600人だから、怪しげな集計上でもエボラのスピードはまだ衰えたとはいえない。
国別や地域別に見れば、終息に向かっているとか、終息したところもあるだろうが、主要3か国に限って言えば、何一つ楽観できる要素はない。
巷では、リベリアの感染者の増加が減ったといわれている。
(エボラ熱死者、5000人突破へ=リベリアで新規感染減少か-WHO)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201410%2F2014102900990
「一方、感染拡大が最も深刻なリベリアでは「新規感染が減っている」と強調。主な感染要因とされる埋葬に際しての安全対策が浸透しつつあると指摘した。」
ではなぜ、モンロビアでの感染拡大は収まらないのか。
直近でさえ、毎週50人からの感染者が発生しているのは、どういう理由なんだろう?。
そりゃあ、一時期の数分の1になったとはいえ、リベリア全体の新規感染の半数以上が首都で発生し続けている。
これだけの規模の感染を終息させることは、極めて難しくなっている。
多くが7日から10日といわれる潜伏期間を経て、繰り返し感染が継続している。
発症者を片っ端から医療施設に入れるしかない。
それもままならない状況で、感染の収束を図るのは困難だ。
ギニアやシエラレオネの状況については、既にこのブログでも触れた。
(ギニアの憂鬱2)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/11/06/7484048
(シエラレオネの憂鬱2)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/11/06/7484254
いずれも、終息などという状況は全く見えてこない。
リベリアは、従来の数字を一気に書き換える訂正を行い、感染者の数が10月下旬に激増した。
集計モレだったとしても、反映後も増加は続いている。
傾向としては、増え続けている。
減少しているというのは、増加が減っただけで、感染者数は増え続けている。
つまり、伝播自体は続いているということだ。
これが危ない。
10月22日に大規模な修正があってから、10月31日までの9日間に、359人が新たに感染している。
これをもって、感染者が減っているというなら、上等じゃないか。
相手は、致死率7割といわれる世紀の伝染病なのだ。
250人が死の宣告を受けたことになる。
WHOは、大量の資源を投じているので、何の成果も上がっていないという批判を何よりも恐れている。
それは、リベリアを拠点にして活動を展開している米国にしても同じだ。
(米大統領、エボラ熱対策で62億ドルを議会に要請へ=関係者)
http://jp.reuters.com/article/jp_ebola/idJPKBN0IP32520141106
円安で、今日は115円まで行ったというから、それで換算すると7130億円ということになる。
予備費コミということだが、大変な額だ。
中間選挙が終わって、ボロ負けしたオバマは、逆にもう、何も恐れるものはない。
自らが信じる政策を議会にぶつけて、通らなければ共和党批判をすればいいだけだ。
次期大統領選挙に向けて、それはボディブローのように効いてくるだろう。
ポジションは悪くない。
彼が選挙を戦うことは、二度とないのだから。
それだけに、歴史に名を残そうとして、取り組んだ政策の成否には神経を尖らすことになる。
エボラは重要政策の一つになるだろう。
だから、大金を投じて効果がありませんでしたでは済まない。
WHOが役人根性出して、成果をでっち上げるようなことがあれば、国内からも国際社会からも批判を浴びることになる。
しかし、7000億円というのはでかいな。
想像もつかない。
死ぬまで吉野家の牛丼(アタマの大盛り:460円)食い続けても、そんなには食えない(って、そういう比較するかあ?)。
(吉野家メニュー)
http://www.yoshinoya.com/menu/don/gyudon.html
まあ、どうでもいいんですが。
過剰な投資が必要な時期は、もう過ぎてしまったかもしれない。
あとは、ワクチンが出来るまでの時間をどう稼ぐかという段階に入っている。
可能な限りの資源を投じて、エボラの足を引っ張ることで、感染の拡大を少しでも抑制するしかない。
それが、主要3か国の犠牲者を減らし、他の国への飛び火感染を抑えることに繋がる。
それができなければ、エボラに追いつくどころではなくなる。
エボラの後姿さえ、現在では見えてこない。
遥か彼方を猛スピードで走っていることは、何の疑いもないのだ。
英語版のウィキが更新され、感染者と死者の累計数が減るという珍事となった。
(Timeline of reported cases and deaths)
http://en.wikipedia.org/wiki/Ebola_virus_epidemic_in_West_Africa#Timeline_of_reported_cases_and_deaths
「2 Nov 2014:
国名:感染者:死者
Guinea:1,731:1041
Liberia:6,525:2,697
Sierra Leonee:4,759:1,160
Nigeria:20:8
Senegal:1:0
United States:4:1
Spain:1:0
Mali:1:1
合計:13042:4908」
今回、WHOはシエラレオネの集計の修正があったりして、かなり混乱している。
(EBOLA RESPONSE ROADMAP
SITUATION REPORT
5 NOVEMBER 2014)
http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/137510/1/roadmapsitrep_5Nov14_eng.pdf?ua=1
「国名:感染者:死者
Guinea:1,731:1041
Liberia:6,525:2,697
Sierra Leonee:4,759:1070
Nigeria:20:8
Senegal:1:0
United States:4:1
Spain:1:0
Mali:1:1
合計:13042:4818」
例によって、最新情報。
「「国名:感染者:死者:集計日
Guinea:1,731:1041:(11月2日)
Liberia:6,525:2,697:(10月31日)
Sierra Leonee:4864:1468:(11月5日)
Nigeria:20:8:(11月5日)
Senegal:1:0:(11月5日)
United States:4:1:(11月5日)
Spain:1:0:(11月5日)
Mali:1:1:(11月5日)
合計:13147:5216」
主要3か国以外は、WHOの発表日になっている。
どう集計しても、感染者は1万3千人を超え、死者は間違いなく5000人を超えた。
この一月に限っても、感染者は5500人以上、死者は約1400人増加した。
前月の増加は、それぞれ、およそ3800人と1600人だから、怪しげな集計上でもエボラのスピードはまだ衰えたとはいえない。
国別や地域別に見れば、終息に向かっているとか、終息したところもあるだろうが、主要3か国に限って言えば、何一つ楽観できる要素はない。
巷では、リベリアの感染者の増加が減ったといわれている。
(エボラ熱死者、5000人突破へ=リベリアで新規感染減少か-WHO)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201410%2F2014102900990
「一方、感染拡大が最も深刻なリベリアでは「新規感染が減っている」と強調。主な感染要因とされる埋葬に際しての安全対策が浸透しつつあると指摘した。」
ではなぜ、モンロビアでの感染拡大は収まらないのか。
直近でさえ、毎週50人からの感染者が発生しているのは、どういう理由なんだろう?。
そりゃあ、一時期の数分の1になったとはいえ、リベリア全体の新規感染の半数以上が首都で発生し続けている。
これだけの規模の感染を終息させることは、極めて難しくなっている。
多くが7日から10日といわれる潜伏期間を経て、繰り返し感染が継続している。
発症者を片っ端から医療施設に入れるしかない。
それもままならない状況で、感染の収束を図るのは困難だ。
ギニアやシエラレオネの状況については、既にこのブログでも触れた。
(ギニアの憂鬱2)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/11/06/7484048
(シエラレオネの憂鬱2)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/11/06/7484254
いずれも、終息などという状況は全く見えてこない。
リベリアは、従来の数字を一気に書き換える訂正を行い、感染者の数が10月下旬に激増した。
集計モレだったとしても、反映後も増加は続いている。
傾向としては、増え続けている。
減少しているというのは、増加が減っただけで、感染者数は増え続けている。
つまり、伝播自体は続いているということだ。
これが危ない。
10月22日に大規模な修正があってから、10月31日までの9日間に、359人が新たに感染している。
これをもって、感染者が減っているというなら、上等じゃないか。
相手は、致死率7割といわれる世紀の伝染病なのだ。
250人が死の宣告を受けたことになる。
WHOは、大量の資源を投じているので、何の成果も上がっていないという批判を何よりも恐れている。
それは、リベリアを拠点にして活動を展開している米国にしても同じだ。
(米大統領、エボラ熱対策で62億ドルを議会に要請へ=関係者)
http://jp.reuters.com/article/jp_ebola/idJPKBN0IP32520141106
円安で、今日は115円まで行ったというから、それで換算すると7130億円ということになる。
予備費コミということだが、大変な額だ。
中間選挙が終わって、ボロ負けしたオバマは、逆にもう、何も恐れるものはない。
自らが信じる政策を議会にぶつけて、通らなければ共和党批判をすればいいだけだ。
次期大統領選挙に向けて、それはボディブローのように効いてくるだろう。
ポジションは悪くない。
彼が選挙を戦うことは、二度とないのだから。
それだけに、歴史に名を残そうとして、取り組んだ政策の成否には神経を尖らすことになる。
エボラは重要政策の一つになるだろう。
だから、大金を投じて効果がありませんでしたでは済まない。
WHOが役人根性出して、成果をでっち上げるようなことがあれば、国内からも国際社会からも批判を浴びることになる。
しかし、7000億円というのはでかいな。
想像もつかない。
死ぬまで吉野家の牛丼(アタマの大盛り:460円)食い続けても、そんなには食えない(って、そういう比較するかあ?)。
(吉野家メニュー)
http://www.yoshinoya.com/menu/don/gyudon.html
まあ、どうでもいいんですが。
過剰な投資が必要な時期は、もう過ぎてしまったかもしれない。
あとは、ワクチンが出来るまでの時間をどう稼ぐかという段階に入っている。
可能な限りの資源を投じて、エボラの足を引っ張ることで、感染の拡大を少しでも抑制するしかない。
それが、主要3か国の犠牲者を減らし、他の国への飛び火感染を抑えることに繋がる。
それができなければ、エボラに追いつくどころではなくなる。
エボラの後姿さえ、現在では見えてこない。
遥か彼方を猛スピードで走っていることは、何の疑いもないのだ。
ロリポップ ― 2014年11月06日 23:31
ロリポップ
アンドロイド5.0のコードネームはロリポップだそうだ。
ぺろぺろキャンディーのことらしい。
浮沈子が常用しているエクスペリア(Zウルトラ)はキットカット(4.4.4)だが、このデザインに不満はない。
新しい画面のデザインは、最近流行のマテリアルデザインというヤツらしい。
(マテリアル・デザインって何? Androidデザイン責任者にインタヴュー)
http://www.gizmodo.jp/2014/07/_android.html
「脳や心にとって自然なものを作ろうとしているだけ」
この発想はすごいな・・・。
久々に、マンマシンインターフェイスについて、骨のある記事を読んだ気がする。
(グーグルのMaterial Designってどんな意味があるの?)
http://www.gizmodo.jp/2014/06/post_14905.html
脳が認識しているリアルな世界との連続性、それをそっくり真似ることに意味はない。
あくまでも、操作とか表示の際に、脳に負担をかけないための作法なのだ。
(Android 5.0 Lollipop タブレット版レビュー)
http://jp.techcrunch.com/2014/11/04/20141103android-5-0-lollipop-review/
「Googleにとって今後の重要課題は多くのサードパーティーのデベロッパーに対し、Lollipopの特長を活かしたキラー・アプリを開発するよう説得できるかどうかだろう。」
違うな。
マテリアルデザインが持つ威力を生かせないようなアプリは、消えてなくなるだけだ。
それ程の破壊力と創造力を秘めている。
もちろん、ロリポップで実装されるデザインが最高だとは思わない。
だって、どう見ても安っぽい。
(Googleの“マテリアルデザイン”はすべてのAndroidデバイスのアプリを統一する)
http://jp.techcrunch.com/2014/11/04/20141103google-lollipop-material-design/
「Duarteによると、マテリアルデザインはGoogleがほかの企業に強制するルールではない。“ルールなら、それを強制するための方法が必要だが、Googleにはそんなものはない”(罰則などはない)、と彼は言う。むしろGoogleのガイドラインや技術的枠組みは、“いちばんやりやすい方法”を示唆しているだけだ。」
商売としては、みんなが使ってくれなければ意味がない。
出来不出来の問題で、このオペレーティングシステムが提供するプラットフォームが成功するかどうかは別の問題だ。
しかし、浮沈子は、パッと見のデザインとは別の次元で、このOSを再認識した。
グーグルは、また一つ世界を変えた。
初出の記事には、パロアルトのウインドウシステムのことも出てくる。
平面の上でウインドウを重ね合わせて表示させるというアイデアを、初めて形にした。
現在のパソコンの画面は、多かれ少なかれ、その延長上にある。
しかし、それはあくまでもコンピューターの中の世界で、現実の模倣はあっても、統一された形ではなかった。
ウインドウの中や、ウインドウそのものを動かす時、現実の世界のような抵抗感とか加速度を感じることはない。
それを模倣したとしても、全ての操作が統一されていなければ、脳は混乱するだけだ。
OSレベルでそんなことが実現できるんだろうか?。
それをやろうというのだから、革命的な話である。
しかも、あらゆるグーグル製品に対して、このガイドラインが適用されるわけだ。
仮想現実が始まったのかもしれないな。
従来のそれは、コンピューターの世界に人間が適応していくものであって、逆ではなかった。
将来、映画マトリックスのような話にならないとは限らないが、少なくとも今はOSの方が人間に歩み寄ろうとしている。
生身の脳が実世界を認識したプロセスに合わせて、仮想現実を作ろうとしている。
しかし、それはあくまで脳への負担を軽くするという目的のためであって、今のところそれ以上ではない。
そこに留まる限り、安心ではある。
しかし、・・・。
浮沈子は、思わず首の後ろに手をやった(よかった、プラグはない)。
あらゆるところにグーグルが存在するようになり、そのヒューマンインターフェースが統一されるということは、我々の脳が、それを基準に世界を認識するということになる。
アップルのOSは、確かに操作性が良く人気があるが、グーグルが見ている世界は少し違う。
あらゆるものにチップが入り、あらゆる操作が物理的な物から離れ、タップとかスワイプとかで行われるようになり、フリップフロップのスイッチなんか消えてなくなったとき、脳は、この世界をグーグルのデバイスを通じて認識するようになるんじゃないのか。
浮沈子の世代は、電気を点ける時は壁のシーソー式のスイッチ(タンブラスイッチというらしい)を上に上げて点けた。
(タンブラスイッチ)
http://profile.ne.jp/w/c-94626/
これからの連中は、壁面に埋め込まれたタッチセンサーを触ったり、擦って点けるようになるのか。
いや、部屋に入るだけで電気が点くのが当たり前になるのか。
電気を点けるというのが、死語になるかもしれない。
まあいい。
脳が、新しいテクノロジーで刷り込まれれば、それを模倣したヒューマンインターフェースが登場するのだろう。
いやはや、大変な時代になったもんだな。
アンドロイド5.0のコードネームはロリポップだそうだ。
ぺろぺろキャンディーのことらしい。
浮沈子が常用しているエクスペリア(Zウルトラ)はキットカット(4.4.4)だが、このデザインに不満はない。
新しい画面のデザインは、最近流行のマテリアルデザインというヤツらしい。
(マテリアル・デザインって何? Androidデザイン責任者にインタヴュー)
http://www.gizmodo.jp/2014/07/_android.html
「脳や心にとって自然なものを作ろうとしているだけ」
この発想はすごいな・・・。
久々に、マンマシンインターフェイスについて、骨のある記事を読んだ気がする。
(グーグルのMaterial Designってどんな意味があるの?)
http://www.gizmodo.jp/2014/06/post_14905.html
脳が認識しているリアルな世界との連続性、それをそっくり真似ることに意味はない。
あくまでも、操作とか表示の際に、脳に負担をかけないための作法なのだ。
(Android 5.0 Lollipop タブレット版レビュー)
http://jp.techcrunch.com/2014/11/04/20141103android-5-0-lollipop-review/
「Googleにとって今後の重要課題は多くのサードパーティーのデベロッパーに対し、Lollipopの特長を活かしたキラー・アプリを開発するよう説得できるかどうかだろう。」
違うな。
マテリアルデザインが持つ威力を生かせないようなアプリは、消えてなくなるだけだ。
それ程の破壊力と創造力を秘めている。
もちろん、ロリポップで実装されるデザインが最高だとは思わない。
だって、どう見ても安っぽい。
(Googleの“マテリアルデザイン”はすべてのAndroidデバイスのアプリを統一する)
http://jp.techcrunch.com/2014/11/04/20141103google-lollipop-material-design/
「Duarteによると、マテリアルデザインはGoogleがほかの企業に強制するルールではない。“ルールなら、それを強制するための方法が必要だが、Googleにはそんなものはない”(罰則などはない)、と彼は言う。むしろGoogleのガイドラインや技術的枠組みは、“いちばんやりやすい方法”を示唆しているだけだ。」
商売としては、みんなが使ってくれなければ意味がない。
出来不出来の問題で、このオペレーティングシステムが提供するプラットフォームが成功するかどうかは別の問題だ。
しかし、浮沈子は、パッと見のデザインとは別の次元で、このOSを再認識した。
グーグルは、また一つ世界を変えた。
初出の記事には、パロアルトのウインドウシステムのことも出てくる。
平面の上でウインドウを重ね合わせて表示させるというアイデアを、初めて形にした。
現在のパソコンの画面は、多かれ少なかれ、その延長上にある。
しかし、それはあくまでもコンピューターの中の世界で、現実の模倣はあっても、統一された形ではなかった。
ウインドウの中や、ウインドウそのものを動かす時、現実の世界のような抵抗感とか加速度を感じることはない。
それを模倣したとしても、全ての操作が統一されていなければ、脳は混乱するだけだ。
OSレベルでそんなことが実現できるんだろうか?。
それをやろうというのだから、革命的な話である。
しかも、あらゆるグーグル製品に対して、このガイドラインが適用されるわけだ。
仮想現実が始まったのかもしれないな。
従来のそれは、コンピューターの世界に人間が適応していくものであって、逆ではなかった。
将来、映画マトリックスのような話にならないとは限らないが、少なくとも今はOSの方が人間に歩み寄ろうとしている。
生身の脳が実世界を認識したプロセスに合わせて、仮想現実を作ろうとしている。
しかし、それはあくまで脳への負担を軽くするという目的のためであって、今のところそれ以上ではない。
そこに留まる限り、安心ではある。
しかし、・・・。
浮沈子は、思わず首の後ろに手をやった(よかった、プラグはない)。
あらゆるところにグーグルが存在するようになり、そのヒューマンインターフェースが統一されるということは、我々の脳が、それを基準に世界を認識するということになる。
アップルのOSは、確かに操作性が良く人気があるが、グーグルが見ている世界は少し違う。
あらゆるものにチップが入り、あらゆる操作が物理的な物から離れ、タップとかスワイプとかで行われるようになり、フリップフロップのスイッチなんか消えてなくなったとき、脳は、この世界をグーグルのデバイスを通じて認識するようになるんじゃないのか。
浮沈子の世代は、電気を点ける時は壁のシーソー式のスイッチ(タンブラスイッチというらしい)を上に上げて点けた。
(タンブラスイッチ)
http://profile.ne.jp/w/c-94626/
これからの連中は、壁面に埋め込まれたタッチセンサーを触ったり、擦って点けるようになるのか。
いや、部屋に入るだけで電気が点くのが当たり前になるのか。
電気を点けるというのが、死語になるかもしれない。
まあいい。
脳が、新しいテクノロジーで刷り込まれれば、それを模倣したヒューマンインターフェースが登場するのだろう。
いやはや、大変な時代になったもんだな。
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