😼欧州大戦争:重箱の隅:コスティアンティニフカ2025年08月12日 01:35

欧州大戦争:重箱の隅:コスティアンティニフカ
欧州大戦争:重箱の隅:コスティアンティニフカ


(ロシア軍がポクロウシク包囲に向けて前進、コンスタンチノフカも不味い状況)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-advance-to-encircle-pokrovsk-konstantinovka-also-facing-siege/

「コンスタンチノフカの運命は「どこまでポクロウシクでの抵抗が続けられるか」に左右される」(航空万能論ブログ管理人)

浮沈子の記述では、この街の名前はISWの戦況地図の英語読みに倣っている。

航空万能論では、コンスタンチノフカと表記しているようだ。

混在するけど、混乱はしない(時々間違うけど)。

上記の見解は、基本的に次の状況に基づく。

「ロシア軍には2つの大規模都市を同時攻略する戦力はない」(同上)

しかし、一方ではウクライナの戦力にも限界がある。

「因みに欧米のウクライナ支援は「新たな反攻作戦で占領地からロシア軍を押し返すもの」ではなく「プーチンの要求=4州制圧コストを高価にするもの」でしかないので、防衛上のポジションを改善する局地的な反撃はあっても「2022年秋のハルキウ東部やヘルソン西岸での反攻作戦」や「2023年夏の反攻作戦」のような反撃は望めないため、ロシア軍が徐々にウクライナ領土を削り取っていくという「本戦争の根本的な流れ」に変化はないはずだ。」

この記事は、米ロ首脳会談に合わせたロシアの停戦案が出る前のものであることに留意する必要がある。

東部戦線の夏季攻勢の一部ではあるけど、重箱の隅の話なことと、タオ島ツアーでそれどころじゃなかったこと、ロシアの停戦案でぶっ飛んだことなどで、今日まで触れずにいた。

航空万能論GFの記事を読み返していて、オミットしていたことに気付いて、慌てて取り上げることになった。

もっとも、この後、一週間近く経つが大きな進展はない。

シュチェルビニフカやペトリフカ周辺での攻防は見られるが、チャシブヤール方面での進展はない。

記事で、ポイントとして指摘されている「クレバン・ビクスキー貯水池周辺の高地を含むT-0516一帯を両翼から包囲・・・」という点では、ウクライナ軍も戦力を投入して凌いでいる形だ。

「ここ失うとウクライナ軍はT-0504の南に広がる領土を維持できなくなる可能性が高く、ロシア軍がコンスタンチノフカ南郊外までやって来ることになる。」

ただし、状況は徐々に悪化している。

トレツク方面からの攻勢では、ISWの戦況地図ではビラ・ホラが占領され、オレクサンドロ・シュルティネにグレーゾーンが伸びているし、チャシブヤールの南でも、スタポチキーは占領され、プレデテキネに戦闘区域が達している。

「敵はトレツク・シュチェルビニフカ方向の兵站を完全遮断するため、ビラ・ホラ~オレクサンドロ・シュルティネ方向、オレクサンドロ・カリノヴェ方向を積極的に攻撃している。ビラ・ホラ~オレクサンドロ・シュルティネ方向を守る部隊は追加戦力や交代による回復を必要としているにも関わらず、兵士が最後の力を振り絞ってロシア軍の攻撃に耐えている状況だ。ロシア軍が両拠点を確保すれば間違いなくFPVドローン部隊を送り込んで来るだろう。但し、両拠点は低地に位置しているため周囲の高地を奪いにかかるかもしれない」(DEEP STATE)

貯水池方面の南側の防御は機能しているようだが、南東側からの攻勢は凌ぎ切れていない感じだ。

ただし、西側には広大なウクライナ軍の支配地域が広がっており、ここをロシア軍が攻め上がるには時間が掛かるだろう。

「まだコンスタンチノフカの後方はドルジュキーウカ方向にかなり開けているため「ポクロウシクよりも状況が良い」と言えなくもないが、これは極度に状況が悪化したポクロウシクと比較した場合の話で「来年の夏もウクライナ軍がコンスタンチノフカを支配しているだろう」とは断言できなくなってきた感じだ。」(航空万能論ブログ管理人)

かなり悲観的な見解に思えるが、ポクロフシクの状況次第では、更に厳しい状況も予想されている。

「ポクロウシクが秋口までに陥落すればコンスタンチノフカは冬季攻勢の最優先目標になる可能性」(同上)

まあ、ロシアの停戦案が何らかの形で通るようなことになれば、それ以前にドネツク州の都市群は放棄されることになり、ロシア軍が各都市に進軍することになるだろうけどな。

コスティアンティニフカの運命は、ポクロフシクの状況と連動していると同時に、停戦案の行方にも左右されるわけだ。

やれやれ・・・。

この街は、少し前まではチャシブヤールやトレツク方面への兵站の拠点として重要な役割を果たしていた。

が、今や、どん詰まりの最前線の街になりつつある。

ポクロフシクと同じく、その戦略的価値を失っている。

ウクライナ軍が、その支配を今年いっぱい続けることが出来るかどうかが問題だ。

が、忘れてならないこともある。

そう、ウクライナ軍自体の継戦能力がいつまで続くかという話だ。

ブダノフは、以前、夏までと明言していたからな。

米国の支援が復活したことで、それが若干伸びたのかもしれないが、問題は兵力の不足だったからな。

ロシア軍は、ウ軍が数か月で継戦能力を失うと見ている。

米国を介して停戦を持ち掛けているのも、それを見越しての話だろう(未確認)。

ウクライナ軍のデッドエンドが近いのかもしれない。

例によって、重箱の隅には全ての要素が絡んでくる。

ポクロフシクが急速に崩壊しつつあることは誰の目にも明らかだが、予備戦力の分散投入が機能しないという状況は、そもそも予備戦力自体の不足が原因かもしれないからな。

今回は、コスティアンティニフカに注目したけど、他の戦線でも急速な崩壊が見られるかもしれない。

現に、ポクロフシク北東部ではロシア軍の驚異的な進軍が見られる(兵站は追いつくのかあ?)。

この現象が、何らかの戦略に基づくものなのか、行き当たりばったりの偶然の産物なのかに注目が集まっている(浮沈子は、後者に1票だがな)。

この展開が、コスティアンティニフカ西部の防御線に影響するかどうかは不明だ(相当離れているしな)。

ただし、戦場は繋がっている。

光ファイバー制御のFPVドローンが飛び交い、両軍のキルゾーンが交錯する歩兵にとっての地獄が待っている。

重箱の隅と言えども、そこが地獄の一丁目であることに違いはない・・・。

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