富戸の生き物2014年10月12日 18:29

富戸の生き物
富戸の生き物


6日間も富戸にいて、そのうち3日間は、富戸のヨコバマ(横浜)というビーチポイントに潜っているのに、何の記事も載せないというのは、いささか手抜きというものだろう(手抜きそのものですな)。

まあ、富戸で最も目に付く生き物は、城ヶ崎海岸の観光船に乗るジジババの群れで、それに次いで、陸上をうろつくダイバー共だな。

水中も大勢いるんだろうが、透視度が低いので、余り目立たない(そういう問題かあ?)。

ゲレンデは十分な広さがあるし、ハイシーズンのピークは過ぎているので、ダイバーの数は少ない。

ただ、生き物が付いているところは限られているので、それを目当てに集まってくる習性があるダイバーという生物の行動は、概ね共通だ。

特に、珍しい魚が流れ着いているという情報が飛び交うと、ガイドはお客さんそっちのけで、珍客の方を優先的に探し回ることになる。

まあ、一応、お客さんに見せるためとかいっているが、絶対自分が見たいからに決まっている。

中には、そういう季節回遊魚的な珍客を喜ぶお客もいるのだろうが、たいがいのダイバーは、イソギンチャクに張り付いているアネモネフィッシュ(クマノミ)や、ミノカサゴ、ウツボ、イカ、キンギョハナダイの群れなどを見て喜ぶわけだ。

誰も、ジンベイが出たり、マンタが現われたりすることを期待してはいない。

そんな中で、浮沈子が感動したのは、この魚。

(ハナハゼ)
http://www.sea-fishes.com/seafishes/hanahaze.html

「特徴は尾鰭軟条が糸状に長くのびていることである。体色は透明な青色で腹部はやや紫がかる。」

「自分の巣穴は作らず、テッポウエビの巣穴をダテハゼと共に利用していて、3者が共同生活をしていることがよくある。ダテハゼのように着底しておらず、巣穴の少し上でホバーリングをして、流れてくるプランクトンなどを食べている。」

「ダテハゼとテッポウエビの関係は見張りと巣穴の提供として知られているが、ハナハゼの役割はよくわかっていない。」

(富戸:ダイビングポイント:ビーチ)
http://www.izu-ito.jp/futo/beach.html

図の右端の上下の中央にあるエントリー口(上側の方がエントリー口、下側はエキジット口)から、砂場と書かれた入り江のような地形(もちろん、水中ですが)を右(図の上方)に転石エリアを辿っていくと、テッポウエビの巣穴と入り口に着底しているダテハゼと、その上方を竜宮城の乙姫様のように、尾びれを漂わせながら舞っているハナハゼのカップルを見ることができる。

繁殖期なのかもしれない。

その、ペアで泳ぐ様(正に、舞っているというのがピッタリ!)が美しい。

尾びれの先が糸状になっていて、ゆらゆらと漂う様に揺れて、なかなかの美形である。

色も水色の体色で、グラディエーションがあり、透明感もあって美しい。

近づくと、巣穴の中に、2匹揃って頭から入ってしまうというのも麗しい。

いけずうずうしく、餌をぱくつくようなマネはしない。

控えめで、しとやかで、仲睦まじいのである。

サイパンなどでも、ハゼとエビとの共生は見られる。

しかし、ハナハゼの共生というのは、ここではじめて見た。

ガイドさんに聞いたら、ほぼ1年中いるそうだ。

その転石エリアの先の辺りから、図では左側の方に細いロープが延びて、砂地の向こうに消えている。

アトランティスという小さな漁礁へと続く案内ロープである。

30m以上なので、長居は出来ないが、残圧とデコに気をつけて、1度くらいは行ってみてもいいかもしれない。

浮沈子が行った時には、キンギョハナダイの群れが着いていた。

キンギョハナダイと双璧を為す群れを作っているのが、これ。

(ソラスズメダイ)
http://www.sea-fishes.com/seafishes/sorasuzumedai.html

「体高は低く長楕円形で、コバルト色の体色に尾鰭が黄色いのが特徴である。」

「青い色の魚には実は色素胞に青い色素は存在せず、皮膚から青い光が選択的に反射され、私たちの目に青い魚として認識していることが分かっている。これは鱗上の皮膚にある「虹色素胞」という色素胞の中に、ブラインドの羽根のように配置された5nm(ナノメートル)という極めて薄い「グアニン」という結晶が100nm前後の等間隔で並んでいて、それが反射する光によるものである。」

薀蓄ですな。

グアニンといえば、DNA。

まあ、どうでもいいんですが。

鮮やかな体色で、いかにも熱帯魚という風情である。

何度か、この2種類の群れが混ざっているところを見た。

スキューバプロショップ富戸店のブログにも、そんな写真が掲載されている。

(富戸の海 9月17日)
http://scubaproshop.livedoor.biz/?p=4

「キンギョハナダイとソラスズメダイも増えてきて、混ざってキレイです」

異なる魚種の群れが混ざっているなどというのは、浮沈子的には理解し難いのだが、地元のダイバー共は、疑問に思わんのかあ?。

まあいい。

ハナハゼの撮影について、詳しく書いてあるページも見つけた。

(“絵”になる身近な被写体~ハナハゼ)
http://dive-tail.cocolog-nifty.com/watching/2007/11/post_85c0.html

「いつも見かける魚や景色でも十分絵になる被写体があるはずです。もっと身近な被写体にレンズを向けてみてはいかがですか?」

まっこと、そのとおりであると、浮沈子も思う。

しかし、まあ、なんだな、このブログも、こういう記事を書くようになって、普通のダイバー向けのページになってきたな。

残念ながら、富戸ではリブリーザーで潜ることは出来ないらしい。

ダイブマスター取れたら、アルミタンクでもサイドマウントして、ダブルで潜ってみっかな。

それでも、ガス持ちの良いガイドさんと、同じくらいしか潜れないだろうけど。

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