脳と世界2014年11月08日 12:46

脳と世界


「人間が生まれると、脳が世界を理解しようとするマシンとして働きます。」

「脳がなるべく働かなくても済むようなシステムを作るため」

「脳には質量保存の法則という考え方はありません。」

(マテリアル・デザインって何? Androidデザイン責任者にインタヴュー)
http://www.gizmodo.jp/2014/07/_android.html

ギズモードがインタビューした記事の中で、マティアス・デュアルテが述べているせりふが、浮沈子の脳を刺激し続けている。

脳を使わせないためのデザインを作るのに、随分と脳を使わなければならんようだな。

目には目を、歯には歯を、脳には脳を!。

まあ、どうでもいいんですが。

この記事は、何度か読み返しているが、認知科学に詳しい方が読めば、当たり前のことをいっているのかもしれないが、それでも、改めてマンマシンインターフェイスの話として読むと、ドキッとする。

脳は、コンピューターが作り出す仮想世界を理解しようとして一生懸命になるが、それは、目的ではない!。

グーグルの目的は、あくまでもその世界の中で広告を打ち、そのメッセージを脳に届けることだからだ。

広告に集中してもらわなければならないのに、媒体の操作方法なんかに処理コストを掛けさせるわけにはいかない。

広告主にとっても、グーグルがマンマシンインターフェイスを改善してくれるのは、大歓迎だろう!。

まあいい。

そういう、商売っ気のことはさて置き、赤ちゃんや、人以外の動物が世界を認識する方法を手がかりにして、まっさらな脳が理解しやすい世界を提示してやるというのは、基本的にいい方法だろう。

刺激には欠けるだろうが、だれもOSに刺激を求めてはいない。

アンドロイドは、OSの枠を超えようとしている。

人間が見るもの、触れるもの全てにコンピューターが組み込まれようとしている中で、それを操作する作法がグーグルによって決められようとしているのだ。

もちろん、世界がグーグルによって作られるわけはない。

全宇宙の存在の中で、人間が作るものなど高が知れている。

しかし、人間が自分の目で見たり、触れたりするものがどう動くかを知るのは脳であり、人間の脳がグーグルの作る世界を自然だと感じるようになるという、浮沈子にとっては、あまり嬉しくないことが起こるかもしれない。

リアルな世界よりも居心地のいい世界。

そう、夢の世界だ。

ちょっと前には、アバター依存症というのもあったし・・・。

リアルなマテリアルを元に作った世界が、脳に負担をかけずに理解しやすいというのは有難いが、安穏とその世界に入り浸ってグーグルが垂れ流す広告を脳に流し込み続けるというのはいかがなものか。

もちろん、広告で刺激を受けたら、さっそく購買行動に走っていただかなければならない。

いや、走る必要もないか。

ネット上で、ポチッとやるだけでいいのだから。

そういえば、アマゾンからアレキサという名前の人造営業マンが米国の各家庭向けに送り込まれることになった。

(Amazonが話しかけるとお買い物リスト作成・予定管理・音楽再生・検索などができる「Amazon Echo」を発売開始)
http://news.livedoor.com/article/detail/9441969/

まんま、シリだな。

一家に1台、アマゾンから買い物をさせるための仕掛けが置かれることになる。

タダより高いものはない(タダじゃなくって、199ドルだそうですが)。

これは、音楽や知識ベースを餌にして、物やサービスを買わせる新手の営業である。

ビデオの中では、ラップを買いものリストにいれるというエピソードが出てくるが、この商品の購買サイクルをデータベース化して、ラップの残りを見計らって購入を促すなんぞは朝飯前だろう。

個人ベースではなく、家庭に入り込むことのメリットは計り知れないのだ。

アマゾンは、個人消費のかなりの割合を手にしつつある(楽天とかアリババもありますが)。

現実世界と仮想世界との間には、明らかな境界がある。

我々はリアルな世界の住人で、時が来ればこの世界から去っていく。

(徳大寺有恒さんが死去 「間違いだらけのクルマ選び」の著者)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/11/07/aritsune-tokudaiji_n_6124758.html?utm_hp_ref=japan

しかし、書物という仮想世界を通じて、それを生み出した脳の物理的な消滅を超えて、我々の存在は継続する。

2014年版間違いだらけのクルマ選びは、ネットブックでも読むことができるようだ。

別に本など書かずとも、写真とか映像、音声を残すことはできる。

脳が認識できる世界であれば、現実であろうが仮想だろうが、大した違いなどないのかもしれない。

TP10その32014年11月08日 18:27

TP10その3
TP10その3


画面の回転の具合が良くない。

センサーの異常か、デバイスドライバーの問題なのか。

立ち上げ直すと動作するが、直ぐに反応しなくなる。

昭和生まれの浮沈子がやることは決まっている!。

本体を叩くわけだな・・・。

やっぱだめだ(当然ですが)。

起動時に縦長だと、そのまま動かなくなるので再起動するしかない。

通常は横長で使うので、横長で起動していれば問題ない。

しかし、何となく気持ち悪いな。

中古販売店の保証があるうちに、一度見てもらおうかな(払い戻しになるんだろうか?)。

メーカー保証もあるので、修理が効くかもしれない(新品交換かあ?)。

いずれにしても、少し不安な挙動である。

さて、購入から1週間ほど弄ってみて分かったのは、これは紛れもなくパソコンだということだ。

キーボードが付いていない、画面のソフトキー(スクリーンキーボード)で入力する、小ぶりのパソコンである。

このくらいの重さ(厚さはガマンするとしても)で、キーボード付きで、ハードディスクが10倍くらい(500GB)付いていると実用になるんだがなあ。

はっきりいって、おもちゃの域を出ない。

使い方を工夫すれば、家にあるノートパソコン(中古のX220)と連携して、実用的な使い方は可能だ。

M社のワンドライブを使っている浮沈子は、ここにデータを放り込んでおいて、TP10では、ここから呼び出して使うという方法を取っている。

それをX220でも行えばいいわけだ。

ワイマックス2+の無線ルーターを持ち歩くのは苦にならないが、家に戻ってくると、X220の接続をやり直さなくてはならないのが面倒だな。

というわけで、ノートパソコンの代わりに日常的に使うというのは諦めて、おもちゃとして正しく使っていくことにする。

ネットの閲覧とブログの修正、メールチェックと発信(急ぎのものだけ)。

長文を書いたりするには、やはりキーボードが欲しい。

フリック入力を行うことが出来るキーボード(?)もあるが、ちょっと抵抗があって使えない。

昭和生まれなもんで・・・。

ドックとキーボードを買えば、そこそこ使える環境を手に入れることが出来るが、そこまでしてTP10を使うかといわれれば、少し迷うな。

オープンオフィスとか、ウインドウズで使える仕掛けは多いので、それらを弄れるというのはありがたい。

それで満足することにしよう。

画面が大きいのは助かる。

ブラウザーはIEをそのまま使っているが、読み取りビューというテキスト主体の広告が出ない画面がある。左右見開きで特大フォントだと、老眼鏡のお世話にならずに記事が読めるし、いちいち調整しなくてもいいので助かる。

このブログを見るとこうなるわけだ(画像参照)。

この機能は浮沈子向きだな。

画面の横送りがワンタッチで出来ないなど、使い勝手が今一の点はあるが、まあ満足している。

デスクトップはなるべく使わずに、スタート画面から操作するようにしているが、特に不便は感じていない。

大したアプリを使っていないということもある。

何か面白いアプリを入れたら、また報告する。

再使用2014年11月08日 21:35

再使用
再使用


(ファルコン9ロケット、次回の打ち上げで浮桟橋への「着陸」に挑む)
http://www.sorae.jp/030807/5334.html

見逃していたんだが、こんな記事が出ている。

「次回のファルコン9ロケットの打ち上げで、第1段を大西洋上に浮かべたプラットフォーム(浮桟橋)へ着陸させる試験を行う」

12月9日の予定だそうだ。

ISSへの補給ミッションだが、NASAはOKしたんだろうか?。

前回のCRS-4は、再使用ロケット実験は行われず、着陸脚なしのファルコン9が打ち上げられた。

(DRAGON DELIVERS CARGO TO INTERNATIONAL SPACE STATION)
http://www.spacex.com/news/2014/09/24/dragon-delivers-cargo-international-space-station

このページのファルコン9の写真を見ると、脚がないことが分かる。

(再使用型ファルコン9ロケット、海上プラットフォームに垂直着陸試験へ)
http://zapzapjp.com/41592047.html

よく纏まった記事だな。

「これまで陸上を想定した海上への着水試験が3度行っており、1回目は失敗したものの2回目以降は着水試験に成功したと発表しています。」

(ファルコン9:打上げ記録)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%B39#.E6.89.93.E4.B8.8A.E3.81.92.E8.A8.98.E9.8C.B2

「2013年9月29日16時00分:
第1段分離後には、第1段の再使用に向けた回収実験も行われ、着水前に逆噴射が行われたが海面へ激突した」

「2014年4月18日19時25分:
1段に着陸脚4本を装着して初めて飛行。1段の洋上着水試験に成功するも、機体回収には失敗。オーストラリア南西部上空での第2段の制御再突入も初めて行われて成功した。」

「2014年7月14日11時15分:
着陸脚を装備。1段の洋上着水試験が行われ、軟着水には成功したが、機体の回収には失敗」

「2014年9月21日1時52分:
当初着陸脚を装備した1段目を使用する予定であったが、装備していなかった12号機の1段と交換して打ち上げられた。このため着陸脚は装備しなかったが、着水前の噴射試験は行われた。」

あれま、前回のCRS-4でも、ちゃっかり着水前の噴射とかしてたんじゃん!。

3回じゃなくって、4回が正しいようだな。

まあいい。

今までは、水上への降下だったので、海が荒れてたから回収できなかったとか言い訳出来たが、今度はハシケへの「着陸」なのでゴマカシ(!?)はきかない。

成功か、失敗か。

イエスか、ノーか。

ハッキリさせてもらいましょう!。

「ただし、試験の成功率が低いことは、マスク氏本人が事前に認めていたことでもある。今回の浮桟橋への着陸も、50%ほどの成功率と見込んでいるという。」

五分五分かあ・・・。

それだけ難しいということだ。

ちっこい宇宙船を回収するのとは違い、ドデカイロケットを無傷で戻そうというのは、素人が考えても困難を伴うだろうと思う。

回収した機体を整備して再使用するというのだから、よほどソフトに降ろさないといけない。

「また、来年にわたって、同社は12機のファルコン9の打ち上げを計画しているが、そのうち1回は第1段を再使用することになるだろうとし、その確率は80%以上の高確率と見込んでいるという。」

そこまで言っちゃっていいんですかあ?。

イーロン・マスクの本気度が伝わってくるな。

(爆発)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/08/23/7420217

引用した記事のリンクは一部切れているが、動画は見ることができる。

高速で大気圏に再突入したり、超音速から亜音速へ遷移する時の制御、機体の回転による燃料系への影響など、過去の回収実験では様々な課題を克服してきた。

回収の最終ステージのテストでの爆発ということになったのだが、さて、次回の回収テストはどうなるのだろうか。

我が国が誇るLE-7Aエンジンは、使い捨てのエンジンである。

たった一度きり使って、仮に回収されたとしても、再使用は出来ない。

(LE-7A)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2014/10/30/7477578

この中でも、ちょろっと引用したが、次期主力エンジンであるLE-Xは、再使用型輸送系での使用を想定している。

(再使用型将来輸送系への全日本研究はじまる(その2)2014.4.2)
http://www.soranokai.jp/pages/yusoukei_RLV_WS2_2.html

使い捨て上段を載せた再使用型ブースターというのが、それらしいな。

しかし、実現は当分先の話だし、有人かつ再使用という話はどこにもない。

シエラネバダのドリームチェイサーのこともあるし、今後どうなるかは分からない。

再使用というか、宇宙機の再突入技術をものにすることについては、安全保障上の問題も絡むんだろう。

大陸間弾道弾を、宇宙に常駐させることも出来るわけだ。

そういったややっこしい話には関与しない、再突入技術には、基本的に手は出さないということで今までやってきたわけだな。

せいぜい、はやぶさのカプセルとか、こうのとりのカメラくらいのものだ。

米国の民間企業が、全世界に公開して再使用ロケットを大っぴらに開発しているのとは訳が違う。

我が国がそんなこと始めたら、軍事利用への転用が可能なわけで、内外の批判は免れない。

全世界の敵として、国連でオーソライズされている訳だから。

それを口実に、中国とかが攻め込んでくるかもしれない。

まあ、どうでもいいんですが。

そんなこんなで、我が国の再使用ロケットは、少なくとも今後20年は飛ばないだろう。

それどころか、影も形もないに違いない。

有人もダメ(きぼうだけ)、再使用もダメ、再突入もダメ(はやぶさ2だけ)。

もちろん、月も(かぐや2もダメ?)。

(日本の宇宙開発:研究開発中の計画)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%AE%87%E5%AE%99%E9%96%8B%E7%99%BA#.E7.A0.94.E7.A9.B6.E9.96.8B.E7.99.BA.E4.B8.AD.E3.81.AE.E8.A8.88.E7.94.BB

「計画の先行きは不透明である。」

行けるかどうかさえ分からない有人火星探査ならOKというのは、いかがなものか。

「官需が多くなく、民需も取り込めていない現状では、民間企業が宇宙産業から手を引き、将来的に部品の調達が難しくなる可能性がある」

宇宙開発も止めてしまったらどうか。

中国には逆立ちしても追いつけないし、その気もない。

衛星の開発すら思い通りに出来ない現状で、ロケット打ち上げだけ民営化してみても、到底採算が取れる状態ではない。

このまま、ずるずると続けていても、やがてはジリ貧になって、何か事故でも起これば最悪の状態で撤退することになる。

バージンの事故原因が、エンジンの爆発ではなかったという記事が出ている。

(スペースシップツーの墜落、原因は減速システムが早期に起動したためか)
http://www.sorae.jp/030703/5348.html

「地上に落ちた残骸を調べたところ、ロケットモーターのケースやタンクには、爆発した痕跡はなかったという。」

やれやれ、人騒がせな話だ。

米国のスゴイところは、こういう事故があってもビビらずに、事業を継続しようとすることだ。

スペースシャトルなんか、2回も全損事故を起こし、14人も逝っちゃったのに飛ばし続けた。

腹の据わり方が違うな。

我が国では考えられない。

宇宙開発にリスクが付きまとうのは止むを得ない。

莫大なエネルギーを使って、化学燃料のロケットという花火の先っちょに乗っかって飛ぶ限り、何があってもおかしくないのだ。

まあ、空中発射のスペースシップ2も失敗したけど。

再使用ロケットでコスト削減を図ったとしても、それが安全性の向上に直結するわけではない。

単純に考えれば、使い捨てに比べてリスクは高まる。

それを実現しようとしているのだから、本当に頭が下がるな。

ファルコン9の1段目が雲を縫って、逆噴射しながら降下してくる映像を見るまでは、浮沈子も半信半疑だった。

(Falcon 9 First Stage Reentry Footage from Plane:動画出ます)
https://www.youtube.com/watch?v=uIlu7szab5I

実験機が爆発しようが、NASAが横槍を入れようが(真偽の程は分かりませんが)、垂直打ち上げロケットの再使用という運用に、スペースXが成功するだろうことは疑う余地がない。

それは、もう、出来るか出来ないかではなく、いつ出来るか、という時間の問題になってきている。

ロケットの運用とコストの削減に劇的な効果をもたらし、衛星ビジネスや軌道レベルの宇宙旅行に画期的な変革をもららす、真に革新的な技術となる。

中国なんか、マネもできないだろう。

来年のうちには、8割の確率で再使用ロケットを飛ばすと豪語しているのだ。

やるにちがいない。

顧客が、そのリスクを飲むことが出来るかが、残りの2割ということになるだろうな。

そのためには、まずは、無事に軟着陸して回収を成功させなければならない。

12月9日は、ネットの配信にかじりつきだな(リアルタイムでは、流さないだろうとは思ってるんだが)。