🚀スターライナー:B社とNASAの懲りない面々2025年03月21日 08:22

スターライナー:B社とNASAの懲りない面々


(NASA、スターライナーの新たな試験飛行の選択肢を検討)
https://spacenews.com/nasa-examining-options-for-another-starliner-test-flight/

「宇宙船による乗組員交代ミッションを開始する前に、乗員の有無にかかわらず、スターライナーの別の試験飛行が行われる予定」(NASAの商業乗組員プログラムマネージャーであるスティーブ・スティッチ氏:以下同じ)

なんだ、まだやるのか・・・。

「ボーイングは、新CEOのケリー(オートバーグ)氏に至るまで、スターライナーに全力を注いでいる」

「ヘリウム漏れをなくすための新しいシールのテストや、スラスターの「多面的な」テストに同社が注いでいる努力のレベルをその証拠」

「ボーイングはプログラムを継続する決意をしている。彼らは重要な機体を持っていることを認識しており、我々が配備したい能力をほぼ手に入れることができた」

「NASAとボーイングはこれらの問題で「順調に進展」しており、CFTミッションの飛行中の異常の70%を解決した」

「推進力の問題はまだ研究中で、さらなるテストが計画されている。」

「我々が固めてテストする必要があるのは、サービスモジュールの推進システムだ」

「ヘリウム漏れをなくし、ドッキング時に発生したサービスモジュールのスラスターの問題をなくせるか確認する必要がある」

「推進システム以外にも、スターライナーはNASAに、有人飛行の機体認証に必要なデータの多くを提供している」

浮沈子の記憶が確かならば、クルーモジュールのスラスターの1基も、再突入の際に不具合を起こしていたと思ったんだがな。

B社が胸を張って、昨年秋にブッチとスニを乗せることが可能だったと主張しない理由の一つでもある。

半年経っても、スラスターの問題は解決しておらず、更なる飛行を経て評価される必要があるわけだ。

「我々がやりたいのは、1回の飛行の後、クルーのローテーション飛行に入ることです」

「次の飛行では、機体に加えているすべての変更を実際にテストし、その後の次の飛行では、ボーイングをクルーのローテーションに入れる必要があります。これが戦略です。」

「スターライナーの計画、特にクルーの​​交代ミッションの開始時期については、急いで決める必要はない」

「スペースXは、次回のクルー11ミッションを予定しており、早ければ7月下旬に打ち上げられる予定」

「NASAは、クルー11の後に別のクルードラゴンミッション、クルー12、または最初のスターライナー乗組員交代飛行を行うかどうかまだ決めていない。」

「夏が近づき、その決定を下すために行うテストが理解できれば、もう少し時間はあるだろう」

悠長な話だな。

ISSの早期退役の話も出てきた中で、スターライナーが生き残る可能性は皆無だろう。

SLSとともに、その役割を終えることになる(そうなのかあ?)。

取り残されていた2人の宇宙飛行士も無事に帰還できたしな。

「ボーイングはスターライナーで数々の困難と多額の損失を計上している」

「同社は2024年にスターライナーで5億ドル以上の利益に対する費用を計上し、プログラム期間中の累積費用は20億ドル強になると報告している。」

早々に損切りして撤退するのが上策だ。

スターライナーは、仮に問題を解決してNASAのミッションに採用されたとしても、今後の展開には使えないかも知れないからな。

使い捨てにされちまうクルーモジュールに多くのエンジンを搭載する設計コンセプトは、運用上の高コストを招く。

クルードラゴンとの価格競争には、構造的に太刀打ちできない。

もたもたしていると、有人仕様のスターシップが登場して、ごっそりさらっていかれる運命にある。

ブルーオリジンが有人機を開発すれば(ニューシェパードでの実績もあるからな)、そいつとの競合にもなりかねない。

悪いことは言わない。

撤退するにはいい潮時だ・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(これが同じ人? 9カ月で急激に老化が進んだ宇宙飛行士)
https://japanese.joins.com/JArticle/331509

「専門家は、宇宙で予定された期間よりも長期で滞在しなくてはならない状況に遭遇したストレスがウィリアムズ氏の髪の毛を白く変えたのではないかと説明」

「一般的にストレスによって生成されるコルチゾールやアドレナリンなどは黒髪を維持させるメラニン生成幹細胞の枯渇を促進することが分かっている。」

「宇宙は人間が経験した中で最も極限の環境」「人間はまだ極限状況を処理するようには進化できていない」(英国サウスウェールズ大学の人間生理学専門家、ダミアン・ベイリー教授)

ブッチとスニの帰還については、アルスも報じている。

(宇宙飛行の基本的な真実が破壊されたとき、NASA は中立の立場を維持できるだろうか?)
https://arstechnica.com/space/2025/03/can-nasa-remain-nonpartisan-when-basic-spaceflight-truths-are-shredded/

「今回の場合、真実は美しかった。あるアメリカの宇宙会社が問題を抱えたとき、別の会社が介入し、英雄的な宇宙飛行士たちは完璧な背景のもと、無事に帰還したのだ。」

記事は、政治的な意図で真実がゆがめられたと主張している。

まあ、そういうパフォーマンス的な動きがあったことは確かだが、世間はジョークとして聞き流したろう。

だが、スターライナーが不具合を起こしてテストパイロットたちがISSに取り残されることになった時、政治的不作為があったことは事実だ。

党派的対立ではなく、お役所的合理性を越えて政治家がイニシャチブを取っても良かったのではないか。

2人のテストパイロットたち「だけ」を救出する救命艇を出すべきだったろう。

「9カ月間重力がほとんどない宇宙船空間で生活した二人の宇宙飛行士は9カ月前と完全に変化した姿で帰ってきた。特にウィリアムズ氏は1年も経たないうちに数年の老化を体験したような姿だった。ウィリアムズ氏は昨年6月地球を離れる当時、長くて深い茶色の髪の毛だったが、帰還した彼女の髪の毛は白く変わっていた。顔は目に見えてげっそりし、地球を離れる当時に比べてシワも深くなり目立っていた。」(中央日報)

その政治的不作為が、B社(スペースライナー)の命脈を繋ぐためというインセンティブに基づくものではなかったかどうかは、大いに検証されるべきだろうな・・・。

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