ロケット事故あれこれ ― 2018年07月01日 00:15
ロケット事故あれこれ
MOMO2号機の事故に絡んで、ちょっと調べた。
(宇宙ロケット失敗の悲劇)
https://wired.jp/2009/12/04/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%81%AE%E6%82%B2%E5%8A%87%EF%BC%9A%E5%8B%95%E7%94%BB6%E9%81%B8/
記事の動画へのリンクは全て切れていて、仕方ないから検索してそれらしいのを探した。
・到達高度は1.2メートル
(Vanguard TV3 Rocket Launch Explosion:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=UAmpRDiHFBo
「1957年12月6日、人工衛星を軌道に打ち上げるという米国の初めての試みは、同時に初めての失敗となった。」
MOMO2号機は、10m以上は上がったわけだからな。
少しは慰めになる(そうなのかあ?)。
・スペースシャトル『チャレンジャー』爆発
(【衝撃映像と説明】 チャレンジャー号爆発事故 Space Shuttle Challenger disaster:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=Vz4EJ9xFf38
「1986年1月28日: 多くの人が生中継を見守るなか、スペースシャトル『チャレンジャー』は発射から73秒後に空中分解し、搭乗していた7人の宇宙飛行士は全員死亡した。」
この事故については、このブログでも何度か触れていて、この後のコロンビア事故と共に、NASAの汚点となっている。
・安全のため意図的に爆破
(Delta 3914 Rocket blast:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=hqf46NuZXgo
「1986年5月3日: ケープカナベラル空軍基地で打ち上げられたロケット『デルタ3914』は、ミッション開始71秒後に第1段エンジンが止まっため、その20秒後に安全のため意図的に爆破された。搭載されていた気象衛星『GOES-G』は全壊した。」
・10億ドルの衛星とともに爆発
(Titan IV A-20 explodes over Cape Canaveral (8-12-98):動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=nqlgUuYQU30
「1998年8月12日:『Titan IV』ロケットが発射40秒後に爆発し、搭載されていた10億ドルのスパイ衛星が破壊された。この爆発は、史上最も高額な宇宙惨事の1つだ。」
この間、打ち上げが失敗したことになっている(そうなのかあ?)ズーマにしたって、10億ドルくらいはするだろうからな。
20年前との貨幣価値の差はあるから、Titan IVの方が高かったろう。
・地上にも甚大な被害
(Foton-M1:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=NEEK-gsxbPU
「2002年10月15日: プレスツスク宇宙センターで、ロシアの無人ロケット『ソユーズ-U』が、発射29秒後に爆発した。ロシアと欧州宇宙機関(ESA)による科学研究用無人宇宙機『Foton-M』を搭載していた。」
地上へ激突する時の爆発としては、ド派手だろうな。
・スペースシャトル『コロンビア』、空中分解
(Final Descent - Last Flight of Spaceshuttle Columbia - BBC:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=Do8TyMtgzso
「2003年2月1日: スペースシャトル『コロンビア』が大気圏への再突入時に空中分解し、搭乗していた7人の宇宙飛行士が死亡した。この事故で、すでに問題を抱えていたスペースシャトル・プログラムは致命的な一撃を受け、次のスペースシャトル発射まで2年以上の間隔が空いた。」
映像的な派手さはないが、管制官たちの沈痛な面持ちが印象に残る。
最後の方には、破片となって落下するシャトルの様子も出てくる。
やれやれ・・・。
重苦しい気分を一新するには、やっぱこれしかないだろう。
(空中で大爆発するSpaceXのFalcon 9ロケット打ち上げ失敗高画質ムービーがYouTubeで公開中)
https://gigazine.net/news/20150629-spacex-falcon-9-destroyed/
「民間企業としてロケット・宇宙船の開発や打ち上げなどを行う「SpaceX(スペースX)」が開発中の再利用可能な打ち上げロケット「Falcon 9」が、補給船を積んで打ち上げられた後、空中で大爆発して塵となって消えてしまいました。」
2015年6月28日だからな。
もう、3年も前になるのか。
浮沈子は、この打ち上げを実況で見ていた。
(一大事!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/06/28/7688017
(ファルコン爆発!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/06/29/7688288
当時は、スペースXは、1段目の回収には成功していない(この時は、ブロック2:バージョン1.1)。
この直後のブロック3(FT:フルスラスト:バージョン1.2)で、初めて陸上での回収に成功する。
ドローンシップ上の回収に成功するのは、翌年だ。
爆発を起こした時は、ISSへの貨物輸送だったが、ドローン船への回収を目論んでいたわけだ。
木っ端みじんに吹き飛んで、中継は途中でおしまいになり、この時の映像をスペースXのユーチューブチャンネルで見ることはできない。
まあ、どうでもいいんですが。
宇宙ロケットの歴史は、失敗の歴史だ。
ここに挙げた事例の何倍も、何十倍もの失敗の上に、現在の打ち上げ技術が築かれている。
しかし、ファルコン9の空中爆発は、いつ見てもスッキリするな。
ドローン船への着陸失敗の映像(山のようにありますが)とは、比べ物にならない。
宇宙ロケットが、通常の工業製品とは異なる機械であることを思い知る。
スペースシャトルの事故は、何度見ても気が滅入る。
こんなもんに、人間を乗せて飛ばすということは、ほとんど犯罪に近いのではないか。
乗る方にも、その自覚が必要だろう。
いつの日か、我が国のロケットにも、人間が乗ることがあるかも知れない。
現在は、そういう計画はないけどな。
原理的な信頼性をいかに高めたとしても、それを運用するのは人間だ。
厳しい宇宙開発においては、絶対の安全など、求めようもない。
その自覚をしっかり持って進めてもらいたいものだ・・・。
MOMO2号機の事故に絡んで、ちょっと調べた。
(宇宙ロケット失敗の悲劇)
https://wired.jp/2009/12/04/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E5%A4%B1%E6%95%97%E3%81%AE%E6%82%B2%E5%8A%87%EF%BC%9A%E5%8B%95%E7%94%BB6%E9%81%B8/
記事の動画へのリンクは全て切れていて、仕方ないから検索してそれらしいのを探した。
・到達高度は1.2メートル
(Vanguard TV3 Rocket Launch Explosion:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=UAmpRDiHFBo
「1957年12月6日、人工衛星を軌道に打ち上げるという米国の初めての試みは、同時に初めての失敗となった。」
MOMO2号機は、10m以上は上がったわけだからな。
少しは慰めになる(そうなのかあ?)。
・スペースシャトル『チャレンジャー』爆発
(【衝撃映像と説明】 チャレンジャー号爆発事故 Space Shuttle Challenger disaster:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=Vz4EJ9xFf38
「1986年1月28日: 多くの人が生中継を見守るなか、スペースシャトル『チャレンジャー』は発射から73秒後に空中分解し、搭乗していた7人の宇宙飛行士は全員死亡した。」
この事故については、このブログでも何度か触れていて、この後のコロンビア事故と共に、NASAの汚点となっている。
・安全のため意図的に爆破
(Delta 3914 Rocket blast:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=hqf46NuZXgo
「1986年5月3日: ケープカナベラル空軍基地で打ち上げられたロケット『デルタ3914』は、ミッション開始71秒後に第1段エンジンが止まっため、その20秒後に安全のため意図的に爆破された。搭載されていた気象衛星『GOES-G』は全壊した。」
・10億ドルの衛星とともに爆発
(Titan IV A-20 explodes over Cape Canaveral (8-12-98):動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=nqlgUuYQU30
「1998年8月12日:『Titan IV』ロケットが発射40秒後に爆発し、搭載されていた10億ドルのスパイ衛星が破壊された。この爆発は、史上最も高額な宇宙惨事の1つだ。」
この間、打ち上げが失敗したことになっている(そうなのかあ?)ズーマにしたって、10億ドルくらいはするだろうからな。
20年前との貨幣価値の差はあるから、Titan IVの方が高かったろう。
・地上にも甚大な被害
(Foton-M1:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=NEEK-gsxbPU
「2002年10月15日: プレスツスク宇宙センターで、ロシアの無人ロケット『ソユーズ-U』が、発射29秒後に爆発した。ロシアと欧州宇宙機関(ESA)による科学研究用無人宇宙機『Foton-M』を搭載していた。」
地上へ激突する時の爆発としては、ド派手だろうな。
・スペースシャトル『コロンビア』、空中分解
(Final Descent - Last Flight of Spaceshuttle Columbia - BBC:動画出ます。)
https://www.youtube.com/watch?v=Do8TyMtgzso
「2003年2月1日: スペースシャトル『コロンビア』が大気圏への再突入時に空中分解し、搭乗していた7人の宇宙飛行士が死亡した。この事故で、すでに問題を抱えていたスペースシャトル・プログラムは致命的な一撃を受け、次のスペースシャトル発射まで2年以上の間隔が空いた。」
映像的な派手さはないが、管制官たちの沈痛な面持ちが印象に残る。
最後の方には、破片となって落下するシャトルの様子も出てくる。
やれやれ・・・。
重苦しい気分を一新するには、やっぱこれしかないだろう。
(空中で大爆発するSpaceXのFalcon 9ロケット打ち上げ失敗高画質ムービーがYouTubeで公開中)
https://gigazine.net/news/20150629-spacex-falcon-9-destroyed/
「民間企業としてロケット・宇宙船の開発や打ち上げなどを行う「SpaceX(スペースX)」が開発中の再利用可能な打ち上げロケット「Falcon 9」が、補給船を積んで打ち上げられた後、空中で大爆発して塵となって消えてしまいました。」
2015年6月28日だからな。
もう、3年も前になるのか。
浮沈子は、この打ち上げを実況で見ていた。
(一大事!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/06/28/7688017
(ファルコン爆発!)
http://kfujito2.asablo.jp/blog/2015/06/29/7688288
当時は、スペースXは、1段目の回収には成功していない(この時は、ブロック2:バージョン1.1)。
この直後のブロック3(FT:フルスラスト:バージョン1.2)で、初めて陸上での回収に成功する。
ドローンシップ上の回収に成功するのは、翌年だ。
爆発を起こした時は、ISSへの貨物輸送だったが、ドローン船への回収を目論んでいたわけだ。
木っ端みじんに吹き飛んで、中継は途中でおしまいになり、この時の映像をスペースXのユーチューブチャンネルで見ることはできない。
まあ、どうでもいいんですが。
宇宙ロケットの歴史は、失敗の歴史だ。
ここに挙げた事例の何倍も、何十倍もの失敗の上に、現在の打ち上げ技術が築かれている。
しかし、ファルコン9の空中爆発は、いつ見てもスッキリするな。
ドローン船への着陸失敗の映像(山のようにありますが)とは、比べ物にならない。
宇宙ロケットが、通常の工業製品とは異なる機械であることを思い知る。
スペースシャトルの事故は、何度見ても気が滅入る。
こんなもんに、人間を乗せて飛ばすということは、ほとんど犯罪に近いのではないか。
乗る方にも、その自覚が必要だろう。
いつの日か、我が国のロケットにも、人間が乗ることがあるかも知れない。
現在は、そういう計画はないけどな。
原理的な信頼性をいかに高めたとしても、それを運用するのは人間だ。
厳しい宇宙開発においては、絶対の安全など、求めようもない。
その自覚をしっかり持って進めてもらいたいものだ・・・。
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