金星行く?2012年04月24日 01:40

金星行く?
金星行く?


「西から昇った おひさまが 東へ沈む ~(唸る)「あっ たいへん!」 これでいいのだー これでいいのだー・・・」という歌があったような記憶が、うっすらとある。

(1971 天才バカボン第1期 OP,ED:動画出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=RawC-7fxME0&feature=related

地磁気について調べていたら、金星の自転についての記事が見つかった(地磁気については別に書く予定)。

(「謎の自転方向」の項を参照)
http://www.jaxa.jp/countdown/f17/overview/venus_j.html

(金星:自転)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E6%98%9F#.E8.87.AA.E8.BB.A2

地球などの他の7つの惑星とは逆向きに自転している(地球でいう243日というゆっくりとした自転)。だから、金星では天才バカボンは正しいのだ!(ただし、厚い雲に遮られて、地表から日の出、日の入りを見ることはできない)。

さらに、自転周期が遅くなってきているという。

(金星の自転速度が低下?)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20120215002&expand#title

我が国の金星探査機「あかつき」は、残念ながら金星周回軌道への投入に失敗したが、2015年(または2016年)の再投入を目指してミッションを継続中だ。

宇宙観測に失敗はつきものである。関係者の皆さんの努力に敬意を表するとともに、今後の展開に期待したい。

さて、金星は地球に最も近付く惑星であり、大きさ重さとも極めて近い。ちょっとばかり暖かい(摂氏500度!)が、カラッとした暑さで意外に凌ぎ易いかもしれない(んなわきゃない!。鉛溶けます)。

問題なのは、高い温度よりも、ほとんど地磁気がないということ。

(金星の惑星磁場が極端に小さいのはなぜ?)
http://www.tdk.co.jp/techmag/ninja/daa01000.htm

ということは、太陽風や銀河宇宙線がジャバジャバ降り注いで、遺伝子ぶち壊れまくりで、とてもじゃないが住めないということになる。

一年中天気は「曇り」なので、金星に気象庁ができれば、暇でいいかもしれない(硫酸の雨は降るが、高温で気化し地表までは届かない)。気圧が高いのも困りものだ。90気圧なので、ぺしゃんこですな(水深約900m相当)。

移住には適さないとされるが、そんなことを言っても始まらない。別に住むためじゃなくたって、他の惑星のことを良く知ることは大切なことだ。

二酸化炭素の温室効果を疑うのなら、金星のことを考えてみるべきだ。96パーセントの二酸化炭素の大気は、より太陽に近い水星よりも高い表面温度を金星にもたらしている。

近くて遠い惑星である。最近は火星ばかりがもてはやされているようだが、金星も忘れないで欲しいものだ。

原発との共存2012年04月24日 04:03

原発との共存
原発との共存


今、この時期にこんなことを書くのは馬鹿だと思う。しかし、自分がその一部である自然のなかで、その自然の恵みを享受しながら生活しているということを考えると、しっかりと書いておかなければならない。

人間は、原発と共存することでしか生きられない。

核融合を含めた原子力エネルギーなしには、生きていけないのだ。エネルギー密度の小さい太陽光発電や、風力、波力発電、立地に制限のある地熱発電など、いくらも候補はあるが、石炭、石油、天然ガス等の化石燃料に比べれば、扱いづらく、集約化も図りづらい。

もちろん、化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素の発生や窒素酸化物の発生は問題であり、石炭火力に至っては、放射性物質の発生もある。将来的には枯渇の問題もある。

人間は、何としても原子力エネルギーをものにして、これと共存していくしかないのだ。

事故は、また必ず繰り返されるだろうし、被害も出る。将来にわたって放射性物質の蓄積が起こり、障害が発生するかもしれない。しかし、それでもそれらを乗り越えて、この技術を確立し、活用していくしかない。

それが、人間の宿命なのだ。

重い話である。軽々しく語ることは許されないことは分かっている。具体的な数字や、根拠を示して論理的に説明することは私にはできない。何の拠り所もなく、世迷言を並べているだけなのかもしれない。無責任極まりない態度である。

百も承知なのだが、それでも人間は、核エネルギーを手放すことはないだろうし、結局、それに頼って生きていくしかないと確信している。

原子力エネルギーは、エネルギー密度が高く、取り扱いが容易で管理しやすいからだ(たとえば太陽光に比べて)。そして、万が一環境中に漏出した場合でも希釈・拡散されて生物濃縮されにくい(ヨウ素などを除けば)。

多くの化学物質に比較しても、発がん性を有意に高めるためには、相当程度の被曝が必要だし、急性放射線障害などはめったに起こることはない。

この文明の恩恵を放棄して、未来の人々がわずかなエネルギー資源での生活を受け入れるか、放射能と共存して、豊かなエネルギーによる生活を享受するか。

スリーマイルを起こした米国は、今でも世界最大の原発所有国であり、チェルノブイリを起こしたロシアも、多くの原発を事故後に建設している。フクシマの事故に苦しむ我が国も、50機の原発の再稼動に向けて動き出した。

人間が原子力エネルギーを捨てるなどということは、あり得ない話だ。それは、人間が全ての武器を捨てて、戦うことを止めることよりもあり得ないことだ。

核融合にも放射能汚染はある。

このことは、別の機会に書くことにしようと思っているが、考えようによっては核分裂生成物(放射性廃棄物)よりも始末に負えないものだ。

しかし、それでも人間はその開発や実用化に向けての努力を続けているし、これからも続けていくだろう。

放射能、原子力エネルギー、核廃棄物、言い方は様々で、色々な角度から色々な表現がされるだろうが、化学エネルギーや物理エネルギーではない、原子核エネルギーについて人間が知ってしまった以上、それを止めることは人間にはできない。

もっとも、そのために全ての人間が滅んでしまったとすれば、話は別なのだが・・・。

町会原発!?2012年04月24日 23:18

町会原発!?
町会原発!?


うちの町会の世帯数がどのくらいか、調べたことはなかったのだが、区の世帯数を区内の町会の数で割ってみると、約1500世帯となる。

住宅や商店街はあるが、工場とかはほとんどない。電気の消費量は、全国平均よりも世帯当たりでは少ないのではないか。

なぜこんなことを調べたのかというと、1万から2万世帯の電力を賄う小型原子力発電所(?)が開発されたのだそうだ。

(米社、物置サイズの小型原子力発電機の営業活動を開始)
http://blogs.yahoo.co.jp/kyomutekisonzairon/58930207.html

(Hyperion to build nuclear pod at DOE test site)
http://gigaom.com/cleantech/hyperion-to-build-nuclear-pod-at-doe-test-site/

(Gen4 Energy, Inc.)
http://www.gen4energy.com/

ハイペリオン・パワー・ジェネレーション社は、最近「Gen4 Energy」と名前を変えたようだ(なにか悪いことでもしたのかあ?)。

初期投資25億円というのは、破格である(100万キロワットクラスの原発は、4000億円だから、160分の1)。ランニングコストが安ければ、十分引き合う価格だ。

東京都知事は、東京(近郊?)に原発を誘致すると発言したそうだが、世界ははるか先を行っていたようだ。これからは、町会費を貯めて(!)、原発を町会会館の敷地に設置する時代になる。発生する熱を利用して、温泉(ではないが)を運営すれば、地域サービスの向上にもつながる(じいちゃん、ばあちゃんは、温泉好きだからなあ)。

安全性については既存のメガ原発よりは、はるかに高いし、放射性廃棄物は閉じ込められていて、漏洩する心配は(たぶん)ない。うちの近所なら、津波の心配はないし、地中に埋設するようなので、耐震性も高い。少なくとも、私の住んでいる築○十年の木造アパートよりは、はるかに高い。

冗談のようだが、これが現実である。

まあ、町会よりも、高層ビルや大規模工場などのプラントとしての普及が見込まれるのではないか。アットー的なコストの削減に繋がる可能性がある。

しかし、これには条件がある。

リスクは全て地域で負うこと。最終処分を含めた「全て」のリスクを、町会で引き受けることが条件だ。わが町で、高レベル廃棄物を保管管理し、後世に渡って引き継ぐ覚悟が必要になる。何万年にもわたる遺産を引き継ぐことになる。

そんなことが可能なのか。

(町長選の争点になった超小型トリウム溶融塩炉)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1511

(『次代を担う、エネルギー・資源』 トリウム原子力発電12 地球の物質循環から切り離された核廃棄物問題はトリウム発電でも同じ)
http://blog.sizen-kankyo.net/blog/2010/07/000753.html

真偽の程は不明だが、核廃棄物の問題は、どのようなタイプの原子炉でもついてまわるのだろう。それにしても、町を挙げて議論をするという北海道の中川町には驚くほかない。

まあ、結果は落選ですが。

設備産業の典型のように思われていた原子力発電が、超小型になって、サービスとして展開しだそうとしている。そのうち、一家に一台の時代が来るかもしれない。

ちなみに、初出の小型原発をテストしようとしているサヴァンナ・リバーという名前に記憶があった。

(トータル・フィアーズ:あらすじ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%BA#.E3.81.82.E3.82.89.E3.81.99.E3.81.98

(サバンナ・リバー・サイト核施設)
http://www.chugoku-np.co.jp/abom/nuclear_age/us/020331.html

(Savannah River Site)
http://en.wikipedia.org/wiki/Savannah_River_Site

あちらさんも、いろいろ苦労しているようですな。