真実の世界2012年06月26日 00:21

真実の世界
真実の世界


まだ、500Eの実車が届いていないこの時期が、整備を控える身としては幸せな一時なのである。

嵐の前の静けさ・・・。

そんな今日、J-AUTOの整備工場のブログを見つけた。

(J-AUTO CO.,LTD. (株式会社ジェイオート) Service Factory Blog:まんまや!)
http://ameblo.jp/jautofactory/

全部読んだ。

舐めるようにして読んだ。

ここの松本社長(500Eフェチ!)のアスペな記事とは一味違う、良く言えば手堅く堅実な、悪く言えばつまらん記事である(スミマセン!)。

それでいいのだ。いや、それがいいのだ!。

私にとっては、今、最も読みたい記事であった。最高、サイコー!!。

機械の神様が宿る世界、ウソも偽りも騙しも手抜きも、全てを見通す「真実の世界」がここにある。

リアのサブフレームを外したボディーの写真に痺れる。ミッションを外し、フロントから覗き込んだセンタートンネルの写真に酔う(自分でも、相当変態だと思う)。

自動車が機械であることを、人間が設計し、人間が造り、人間が使う、人間のための機械であることを、これ以上はないほど明確に認識させてくれる。これは、人が作りしもの、紛れもない人工物である。

その人工物が、神の力、自然の摂理によって壊れてく。消耗し、劣化し、故障し、崩壊する。運命の時、真実の瞬間。そこには、人間の言葉の入る余地は微塵もない。

いやあ、いいもの見せて頂きました。

3万点の部品からなる総合機械である自動車。自動車が生産できるかどうかは、その国の工業力の一つの指標にもなっている。

そして、部品の交換や整備によって、甦る自動車。ドアを開け、シートに座り、キーを差し込んでエンジンをかけ、走り出す(もちろん、ドアは閉めます)。アクセルやハンドル、ブレーキの心地よい感触が再び帰ってくる時、天使が降臨するとき。

ああ、早く整備して乗りたいなあ。

FRセダン2012年06月26日 21:26

FRセダン
FRセダン


フロントエンジン・リアドライブ(FR:300Eなど)の自動車である。

ちょっと前までは、これが自動車の代名詞であった。

今は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ:プリウスなど)が主流である。

(後輪駆動)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E8%BC%AA%E9%A7%86%E5%8B%95

FFは、駆動効率やスペース効率が良く、雨や雪道に強く、安く作れてしまうので、殆どのクルマはFFになってしまった。

MR(ミッドエンジン・リアドライブ:ボクスターなど)や、RR(911など)は殆ど走っていない。

レアである。

FRは、タクシーが多く採用して走っているので、まだまだ見ることができる。

どれが優れたレイアウトかは、一概には言えない。自動車の用途によって、答えは異なる。多くのバスはRRだが、911と比較して語る人はいないのではないか。

また、FFでもスポーティな自動車は、シビックタイプRなど多く生産されている。

MRにしても、ランボルギーニのそれと初代エスティマでは目指すところが異なるのだ。

レイアウトが全てではないのである。

だが、フォーミュラーカーの殆どはMRだし、スーパーカーといえばMRと相場が決まっている。

FRはそれに比べると一歩引いていて、「オジサン」が乗る「オトナのクルマ」的イメージが強い(洗脳されているのかなあ)。

セダンでも、クーペでも、FRのクルマは、高級車で、値段が高くて、大人しくて、いざというときには速くて、そこそこの実用性と趣味性をバランスよく保っているような気がする。

もちろん、4WDというのもあって、悪路での走破性が求められるオフロード車だけではなく、ヴェイロンなどの大出力車で採用しているものもある。日本の誇るニッサンGTーRも4WDに入れておいていいだろう。

500Eは、紛れもないFR車である。W124でもフォア・マティックという4WDはあるが、500Eに設定はない。純然たる後輪2輪駆動方式である。

しかも、ぶっといBピラーと窓枠を持った、正真正銘のセダンである。軽自動車の商用車と同じ4人乗り・・・。

今となっては、逆に新鮮に感じる、「絵に描いたような自動車」である。あちこちが四角い(ヘッドライトも)。メーターはアナログだし、実質3速オートマだし(2速発進なので)。レトロチックなクルマなのである。

実用性とか、趣味性とか言う前に、古臭いのである。ナウくない(って、それこそ古いじゃん!)。今風でない。懐古的な感性、古着屋のイメージ(これは、逆にナウイかも)。

(「何が良い?どうして500E?只の古いEクラスじゃん?」)
http://www.cruise-power.co.jp/index501.html

ここのホームページの記事を読むと、500Eについて通り一遍のことが分かる。しかし、それはおそらくは何の役にも立たない。新車では買えない車で、中古車の程度は天国と地獄ほどに異なるからだ。500Eのことは、その道のプロに聞くしかないし、最終的には乗ってみなければ、あるいは、維持してみなければ分からない。

只のセダン。古い車。そうでしょう、そうでしょう。

みなさんが、そう思ってくださるからこそ、100万円そこそこの中古車が手に入るようになってきたのである。この先、もっと安くなるだろうが、程度のいい車は皆無となる。

そこからが、500Eの真骨頂、クルマの本当の価値の世界が始まるのだ(この項、続く)。