造形としての930タルガ2013年03月27日 03:08

造形としての930タルガ
造形としての930タルガ


(ポルシェ・スーパーカーの歴史)
http://auto.hobidas.com/supercar/history/porsche/

まあ、題名がオドロオドロしいが、ナローから997までの、ターボモデルを含めた写真が一気に見られるページである。

こうしてみると、ミッドエンジンのカレラGTを含めて、911のアイデンティティというのが、一貫しているように感じられる。

ペッタンコのフロント、カエルのようなツラ、スラントしたリアエンドへのライン、2ドアクーペ、意外に大きいオーバーハング、コンパクトな車体、リアクォーターウインドウ(ずっーと残っているんですなあ。もちろん、タルガ、カブリオレ、スピードスターにはありませんが)。

構造的に、RRであったことを考えれば、フロントノーズを低くして空気抵抗を抑え、かつ、ヘッドライトを高い位置に保持するためのカエル目については、ある程度の必然があったわけだ。

最近のモデル(993以降)については、代を重ねるごとに全長が伸び、ヘッドライトが寝かされ、潰れたカエルのようになってきた(失礼!)。

歴代タルガの写真が見られるページもある。

(気になって仕方がない車。 その4)
http://minkara.carview.co.jp/userid/731944/blog/25794769/

最初の写真、グリーンのナロウは綺麗だなあ。

ぶっといBピラーの角度が、三角窓の後ろの縁の角度に合わせてある。最後の写真でも、それは確認できるし、屋根がスライド式になった993に至っては、Bピラーが細くなっても、サッシュの角度が三角窓の後ろの縁の角度に合わせてある(というか、これはクーペも同じ)。

996からは、三角窓がなくなったので、Bピラーは記号性を失い、適当な角度になった。

もう一つ、911に共通のデザインは、「丸」である。

ヘッドライトの形状は、一時「涙目」になったりしたが、概ね丸型を踏襲し、記号の一つになっているが、ライトだけではなくボディ形状そのものが、ナロー時代から一貫して局面を使った丸型デザインである。

いわゆる「エッジ」という造形は、ボンネットなどを除いて、モチーフとして使われたことはない。

最近の991では、リアの一部にエッジを立てているが、限定的なものである。

全体として、例えば、前後に貫通するエッジラインなどはない。

何とも似ていない、唯一無二のデザインの系譜。

この世界に、確かに存在するカタチ。

フェラーリではなく、ランボルギーニでもない、ポルシェのカタチ。

かつての924系のFRモデル、現代のボクスターや、カイエン、パナメーラといった車種についても、一目でポルシェと分かるデザインコンセプトは引き継がれている。

MR、FR、4WDといった形式を問わず、クレストや、ロゴマークや、エンブレム、マスコット、フロントグリルではなく、カタチによってアイデンティティーを主張している。

その源流に近い930タルガは、デザインとしても、やはりご先祖様なのだ。

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