VSOP2014年05月24日 20:46

VSOP
VSOP


VSOPといえば、ベリー・スペシャル・ワン・パターンのことだと信じていた(ウソです)。

(VSOP)
http://ja.wikipedia.org/wiki/VSOP

「ブランデーの等級の一つ、Very Superior Old Pale 。」とある。

(ブランデー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%BC

「元競馬騎手の吉永正人が戦法の一つとして行っていた「最後方強襲戦法」の別称。「ベリー・スペシャル・ワン・パターン」の略。」というのも、ちゃんとある!。

(吉永正人:騎手としての特徴)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E6%B0%B8%E6%AD%A3%E4%BA%BA#.E9.A8.8E.E6.89.8B.E3.81.A8.E3.81.97.E3.81.A6.E3.81.AE.E7.89.B9.E5.BE.B4

競馬の戦法とは知らなかったな。

今回のネタは、これ。

「人工衛星と超長基線電波干渉法を用いた電波天文学ミッション、VSOP計画(VLBI Space Observatory Programme; VLBI宇宙天文台計画)」

(VSOP計画)
http://ja.wikipedia.org/wiki/VSOP%E8%A8%88%E7%94%BB

「VSOP計画 (VLBI Space Observatory Programme) は、宇宙科学研究所(現宇宙航空研究開発機構)・国立天文台で研究・開発・運用が行われたスペースVLBI計画である。」

「1997年2月12日に打ち上げられた人工衛星はるか(MUSES-B)を用いて、世界各国の電波望遠鏡とともに長大な基線を持つ干渉計(VLBI)を構成し、遠方の銀河やクェーサーの観測に成果をあげた。予定では4年間の運用であったが、衛星軌道が高いことや、運用に関しても管制業務が連続的に行えたため、7年間に渡り運用を行うことができた。」

この衛星は、工学試験衛星の位置付けであったが、実際の観測にも成果を上げた。

(はるか (人工衛星))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AF%E3%82%8B%E3%81%8B_(%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E8%A1%9B%E6%98%9F)

「衛星の本体は寸法が1.5m x 1.5m x 1.0mの箱型で、その上部に展開式の大型アンテナを搭載している。質量は830kgで、地球を周回する長楕円軌道で運用される。光学系はカセグレン式を採用し、主鏡の最大径は10m(有効径8m)、主鏡から3.4mの高さに副鏡が取り付けられている。主鏡の反射面は金メッキされたモリブデンのワイヤーメッシュでできている」

「VLBIを実施する機器を有し、地球上の電波望遠鏡と連携して世界初のスペースVLBI観測(VSOP計画)を実施した。」

「2005年11月30日、残った燃料を投棄した上で、地上より停波指令を発信し、運用を終了した。当初寿命は3年と見積もられていたが、予定を超える8年9ヶ月の運用を達成した。」

「2006年、VSOP2計画に基づく後継となる電波天文衛星(第25号科学衛星ASTRO-G)への着手が発表されたが、この衛星はアンテナの開発に技術上の困難が生じたため中止となった。」

中止となったASTRO-Gについては、こちら。

(ASTRO-G)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ASTRO-G

「ASTRO-Gは、国際的な天体観測プロジェクトである宇宙VLBI計画「VSOP-2」で使用するために、日本の国立天文台 (NAOJ) と宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部 (JAXA/ISAS) が中心となって開発していた電波天文衛星である。開発の過程で、中核となる高精度展開アンテナの技術課題が明らかになり、費用と開発期間の超過が予想されることから、2011年にプロジェクトは中止された。」

この手の衛星は、電波天文衛星と呼ばれるらしい。

(電波天文衛星)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%B3%A2%E5%A4%A9%E6%96%87%E8%A1%9B%E6%98%9F

「宇宙空間に電波望遠鏡を打ち上げて、天体観測を行うというのは、スペースVLBI衛星(はるか、ASTRO-G)だけではない。実際には、ノーベル物理学賞を受賞したCOBE衛星や宇宙誕生期の微かな電波観測を行い、宇宙の年齢を精密に測定したWMAP衛星などがある。」

「電波天文衛星一覧:
<スペースVLBI衛星>
・TDRS - 本来の用途はデータ中継衛星だが、1986年から1988年にかけてスペースVLBIの実証を行った。
・はるか - 宇宙科学研究所 (ISAS) が1997年に打ち上げた世界初のスペースVLBI衛星。
・ラジオアストロン - ロシアが2011年に打ち上げたスペースVLBI衛星。
・ASTRO-G - はるかの後継に相当するVLBI衛星。2011年に開発中止。」

「<ビッグバン宇宙論を実証した衛星>
・COBE衛星 - 所属:アメリカ航空宇宙局/ゴダード宇宙センター/カリフォルニア大学
・WMAP衛星 - 所属:アメリカ航空宇宙局/ゴダード宇宙センター/プリンストン大学」

「<ヨーロッパ宇宙機関で打ち上げた衛星>
プランク衛星 - WMAPでは観測の出来なかった精密観測を予定。」

宇宙の天文台だが、基本機能は通信衛星や放送衛星と同じだそうだ。

背景輻射を観測する衛星はともかく、宇宙空間に及ぶ長大な基線を確保して観測を行う宇宙VLBIというのは、そう簡単ではないようだ。

(超長基線電波干渉法)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E9%95%B7%E5%9F%BA%E7%B7%9A%E9%9B%BB%E6%B3%A2%E5%B9%B2%E6%B8%89%E6%B3%95

「解像度は、アレイを構成するアンテナのうち、最も離れた二つの間の距離に比例する。VLBIではこの距離を、ケーブルでアンテナ同士を物理的に接続できないような長さにまで拡大することを可能にする。」

「VLBIは通常、ラジオ波の波長域で用いられるが、可視光領域にも応用されつつある。」

(超大型望遠鏡VLT)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E5%A4%A7%E5%9E%8B%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1VLT

「干渉計としての働き:
4台の望遠鏡を光ファイバーで繋ぎ、VLT干渉計(VLT Interferometer: VLTI)として使用することがある。これにより、実質口径130メートルの望遠鏡として動作させることができる。これはそれぞれの望遠鏡を単独で使うよりも25倍空間分解能の良い観測ができることを意味している。また、4台の望遠鏡のほかに口径1.8m望遠鏡からなるVLT干渉計補助望遠鏡(AT)を用いることで、より質の良い画像を得ることができる。」

光学望遠鏡まで、干渉計の時代かあ。

(OWL望遠鏡)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E5%A4%A7%E5%9E%8B%E5%A4%A9%E4%BD%93%E6%9C%9B%E9%81%A0%E9%8F%A1

まあ、いろいろあるようだ。

干渉計も万能ではないらしい。

(開口合成)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%96%8B%E5%8F%A3%E5%90%88%E6%88%90

「複数の受信機を利用して、高分解能な情報を取得するための技術である。開口とは、電磁波を受信する素子、すなわち受信機を意味する言葉であり、複数の受信機を1つの大きな受信機に合成したような効果が得られるため、このように呼ぶ。」

「一般のアンテナ(電波受信機)の分解能限界は口径に比例し、観測波長に反比例する。しかし、電波の波長は可視光線の波長の一万倍以上長いものであるため、単体での分解能は光学系に比べて必然的に悪いものとなる。この問題を解消すべく、1946年、ケンブリッジ大学の天文学者マーティン・ライルらが、電波望遠鏡の分解能を向上させる方法として考案した、複数の電波望遠鏡を干渉計として使用する仕組みが開口合成である。ライルはこの業績によりノーベル物理学賞を受賞している。」

ほう、ノーベル賞級の発明だったわけだ。

「基線の長さが長くなるほど分解能が上がることから、受信機の位置を出来るだけ離すことで高分解能を得ることが出来る。もちろん、同時に複数の受信機を用いることで、精度を向上させることも出来る。同一の波であれば適応できるため、いわゆる電波だけでなく音波、地震波 でも適応可能である。開口合成を実施するには、到達時間の差を厳密に計測する必要がある。「正確な計時を行うこと」がこの技術の鍵となっている。」

「応用範囲:
一般的な応用例としては、合成開口レーダーがあげられる。合成処理に膨大な演算が必要なため利用が増加してきたのは比較的最近になってからであり、コンピュータの小型化や高速化によって用途が拡大してきている。そもそもの発端となった電波天文学においては、単体(1セット)の電波望遠鏡だけではなく、数千km の基線をもつVLBI(Very Long Baseline Interferometer:超長基線電波干渉計)でも利用されている。また、地球上にとどまらず電波望遠鏡を地球周回軌道へ打ち上げることでさらに基線を延長するスペースVLBIなども実施されている。また、VLBI については、測量にも利用されており、プレートテクトニクスによる大陸の移動の様子など、地殻の変化を調べるのに役立っている。」

正確な時計と、高速な演算処理が可能なコンピューターの登場が可能にした21世紀に相応しい技術である。

(合成開口レーダー)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%88%E6%88%90%E9%96%8B%E5%8F%A3%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC

「合成開口レーダーは、概念的には、軌道上に仮想的なアンテナをいくつも並べたものであるとされる。つまり、軌道を移動中に何回も送受信を行ない、受信した電波を、ドップラー効果を考慮した上で合成することによって、分解能を向上させている。すなわち、「小さな開口面(アンテナ)を合成して大きな開口面(アンテナ)を実現するレーダー」であり、そのため「合成開口レーダー」と呼ばれる。」

「移動方向と直交する方向の分解能を向上(レンジ圧縮)するためには、短い時間内に送信波の周波数を微妙に変化させることによって、擬似的にドップラー効果と同様の効果を実現する必要がある。そのような送信波のことを、チャープ信号と呼ぶ。」

このチャープ信号というのが分からなかったので調べた。

(3時間で分かる合成開口レーダ)
http://members2.jcom.home.ne.jp/keiko0/sarthreehours.pdf

「もとより、合成開口レーダのような難しい技術を3時間で完全に理解することは、不可能です。」

「しかし、一般人には、このような分かった気にさせてくれる教材が必要と思います。」

あのー、全然分かった気にならないんですけど・・・。

まあいい。

「チャープ信号(Chirp signal):
レーダの分解能を高めるためには、パルス幅を狭くする必要があるが、技術的に難しい。このかわりに、周波数が時間的に線形に変化する信号が使われる。この信号をチャープ信号という。」

無論、これは、レンジ方向の分解能のことで、アジマス方向の分解能は、SAR技術を使っても、アンテナの実長の半分にしかならない。

短くすりゃあいいんだろうが、ノイズが増えるというデメリットがある。

なんちゃって、このくらいの知識は手に入るわけだな。

もちろん、数式の部分は、浮沈子の頭の中では全て黒塗り状態である・・・。

まあ、どうでもいいんですが。

合成開口レーダーのデータは、ちゃんと処理しないと使い物にならないというのも分かった。

原理的に、そういうものだからだ。

比較的波長が長く、透過性のよいLバンドレーダーを積むだいち2号は、その特性を生かして森林などの葉を透過して、その下の地面の浅いところまで観測することが出来る。

少し、疲れたので、今日はここまで。

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