😼欧州大戦争:戦勝計画 ― 2024年10月17日 04:43
欧州大戦争:戦勝計画
(ゼレンスキー氏、対ロシア戦勝計画を初公表 実現なら「来年中にも終戦」と見通し)
https://www.sankei.com/article/20241016-BQW7TIMJYBL67IRQERZPGMOSGE/
「ウクライナが今、強くならなければ、ロシアはさらに強大化し、外交(による停戦)を永久に放棄するだろう」(ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領)
うーん、浮沈子はそっちに1票なんだがな。
「戦勝計画ではウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の招待を求めた。そのほか、露西部クルスク州の占領地域の維持▽再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置▽経済力強化▽欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁-などが盛り込まれている。」
「NATO諸国の間でもウクライナのNATO加盟には慎重論が根強く、戦勝計画の実現可能性は不透明だ。」
詳細は不明なんだが、ロイターがざっくりと報道している。
(ゼレンスキー氏のウクライナ勝利計画には何が含まれているのか?)
https://www.reuters.com/world/europe/key-points-zelenskiys-ukraine-victory-plan-2024-10-16/
「5つの主要ポイントは以下の通り。大統領はウクライナ議会での演説で計画を発表した際、残りの3つのポイントは秘密だと述べた。」
・NATO招待
・ウクライナの防衛能力を強化
・抑止力(計画のこの部分には秘密の補足事項もある)
・戦略的経済的潜在力
・ウクライナによるNATO強化
・秘密のポイント1
・秘密のポイント2
・秘密のポイント3
ざっとこんな感じか。
いろいろ突っ込みたくなる気持ちをぐっと抑えて、浮沈子的注目を上げれば「戦略的経済的潜在力」というところか。
「ゼレンスキー氏は、ウクライナが米国、EU、その他名前を明かさない同盟国と、共同投資やウクライナの天然資源の利用を認める協定に署名することを提案した。ゼレンスキー氏は、その価値は数兆ドルに上ると述べた。」
自国の天然資源を餌にして、同盟国の支援を引き出そうとしている。
が、浮沈子の記憶が確かならば、その天然資源の多くは既にロシアが占領しちまってるんじゃなかったっけ?。
(ロシア、ウクライナの未来を暗くした…巨額の資源埋蔵地を掌握(1))
https://japanese.joins.com/JArticle/294286
「ウクライナ東部ドンバス地域で占領地拡大に総力をあげているロシアがこちらに集まっている原材料埋蔵地を掌握し、数十兆ドル価値の膨大なエネルギー・鉱物・金属資源を手に入れたとワシントンポスト(WP)が報じた。専門家はウクライナがこの埋蔵地を完全に失うことになれば、自主的に産業経済を維持することはできない弱小国に転落すると見通した。」
(ロシア、ウクライナの未来を暗くした…巨額の資源埋蔵地を掌握(2))
https://japanese.joins.com/JArticle/294287
「最悪のシナリオはウクライナが領土を失って該当資源へのアプローチを完全に遮断された後、これ以上産業経済を維持することはできない弱小国に転落すること」(ウクライナの産業研究およびコンサルティング会社GMKのジンチェンコCEO)
「ロシアは2014年クリミア半島を侵攻・合併した後、石炭埋蔵地などを掌握して生産量を大幅に縮小した。また、ウクライナがこの地域を奪還する場合、再び使用できないように一部の炭鉱を浸水させた。」
「ロシアは原材料が必要なのでなく、ウクライナの経済破壊が目標であるだけ」(ウクライナのエネルギー会社DTEKのマキシム・ティムチェンコ最高経営責任者(CEO))
「多くの領土と資源を失ったウクライナはロシアのもう一つの攻撃に継続して脆弱な国になるだろう」「戦争が止まるといってもちゃんとした民間企業であればウクライナに投資する(こ)と(は)出(来)ないだろう」(ピーターソン国際経済研究所のジェイコブ・キルケゴール研究員)
まあ、そうはいっても、若干の資源はキエフ掌握地に残っているからな。
それを原資に、兵器を調達することは可能かもしれない。
戦勝計画(勝利計画)については、ロイターの英語記事が詳しく報じている(日本語記事は、さわりのところだけ)。
(ウクライナが危機に直面する中、ゼレンスキー大統領は「勝利計画」を発表)
https://www.reuters.com/world/europe/zelenskiy-present-victory-plan-ukraines-parliament-2024-10-16/
「パートナーからは『交渉』という言葉は聞かれるが、『正義』という言葉はほとんど聞かれない。ウクライナは外交にオープンだが、誠実な外交だ」(ウォロディミル・ゼレンスキー大統領)
「正義」という言葉が聞かれない理由は明らかだ。
西側には、初めからそんなものはないからな(そんなあ!)。
「同氏の計画は、ロシアの脅威からウクライナを守り、その軍事力を破壊するために、ウクライナ国内に「包括的非核戦略抑止パッケージ」を構築することを提案している。同氏は詳細には触れなかったが、公表できない秘密の補足事項があると述べた。」
核大国ロシアの軍事力を破壊するために十分な非核戦力は膨大だ。
全NATOの軍事力を投入しても可能かどうかは分からない。
「公表できない秘密の補足事項」に係わらず、そんなことが実現可能かどうかは甚だ疑問だ。
「演説には軍、諜報機関、政治部門の幹部や議員らが出席し、一部議員からは酷評されたものの、時折立ち上がって拍手する者もいた。」
「この計画は「非常に非現実的」だ」「我々はほとんどすべてをパートナーに押し付けている。では我々自身にはどんな要求をするのだろうか?」(オレクシー・ホンチャレンコ氏)
「これは「空想的」に見えるが、F-16やストームシャドウミサイルなど過去の要請は非現実的に見えたが、それでも成果をもたらした」(ゼレンスキー氏の政党議員、ロマン・ロジンスキー氏)
うーん、与党議員から「空想的」と言われちゃなあ・・・。
まあいい。
浮沈子的には、切羽詰まったウクライナが、クルスク侵攻と合わせて演出した苦し紛れの政策に見える。
「クレムリンは、詳細をコメントするのは時期尚早だとしながらも、キエフは「冷静になって」、自らが進めている政策の無益さを認識する必要があると述べた。」
(米議員から動員年齢の引き下げ圧力、若いウクライナ人も戦いに参加すべき)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/u-s-lawmakers-pressured-to-lower-military-age-young-ukrainians-should-join-the-fight/
「追記:ゼレンスキー大統領は勝利計画の中身(一部の内容は非公開)を最高議会で明かしたが、NATOへの即時加盟や長距離兵器の制限解除・追加供給以外の内容は抽象的で、事前の報道通り「目新しいもの」が無いように感じられるし、どうやってロシアに勝利するのか全く伝わってこない。」
(ウクライナ「勝利計画」、全面支持できず=NATO事務総長)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ENIAE64ARNMJRC2XYHIUSKZBRU-2024-10-16/
「理解を深める必要がある多くの案件があるため、ここで計画全体を支持すると言うのは難しい」(北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長)
「「強力なシグナル」としながらも、現状では全面的に支持できないとの考え」
「NATOこれまで、ウクライナは加盟する予定だが、ロシアと交戦中は実現できないとの立場を示し、加盟実現の期限も示していない。」
ロシアが停戦に応じなければ、NATO加盟は出来ず、NATO加盟の確約がなければ、ロシアをウクライナ主導の停戦交渉に引きずり出すことは困難だ。
鶏が先か卵が先か(そういうことかあ?)。
打開策は明快だ。
NATOは、腹をくくってロシアとドンパチやるしかない(そうなのかあ?)。
少なくとも、ウクライナのためには全面戦争辞さずという姿勢を示すことが出来なければ、この戦争を早期に収束させることは難しい。
ロシアは、欧州大戦争の意図はないとバックレているけど、それを信じる者など誰もいない。
ウクライナに引きずり込まれるか否かにかかわらず、ドンパチは避けて通れないのだ。
(独ショルツ首相、ロシアのプーチン大統領と協議も 戦争終結へ「あらゆること模索」)
https://www.sankei.com/article/20241016-7TV3NHHSMFL7XE7AZ4YB4NJNIA/
「ドイツのショルツ首相は16日、連邦議会での演説で、ロシアとウクライナの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領との話し合いに前向きな姿勢を示した。」
「ウクライナの頭越しや同盟国の合意なしに決定が下されることは決してない」
ホントかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
「戦争がいつまでも続かないようにするために、あらゆることを模索しなければならない時が来た」
欧州は1枚岩ではない。
ウクライナを切り捨てる選択肢は常に確保している。
「ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、ベルリンでショルツ氏に対ロシア戦争の「勝利計画」を説明。」
内容はプーチンに筒抜けになるだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーーー
(チェチェン司令官「ロシアが奪われた本土の半分を奪還」、ゼレンスキー大統領の「勝利計画」に支障)
https://www.donga.com/jp/article/all/20241017/5230699/1
「約5万人の兵力がクルスク州からウクライナ軍を押し出している。敵軍が占領した領土の半分ほどがすでに解放された」(クルスク州に投入されたロシア特殊部隊を率いるチェチェン共和国のアプティ・アラウディノフ司令官)
「ロシア軍が奪われたクルスク州の46%を奪還したという証拠を確認した」(戦争研究所(ISW))
やれやれ・・・。
「秋雨でクルスク州一帯が泥濘化し、ウクライナ軍より多くの無限軌道車を保有するロシア軍に有利になったということだ。一般車両は無限軌道車と異なり、泥濘での走行は容易ではない。」
「防衛線は守られている」(ゼレンスキー大統領)
「東部ドネツク州トレツクの約3分の2をすでにロシア軍が制圧」(一部の見方)
「北東部ハルキウ州の鉄道要衝であるクピャンスクの住民にも15日に避難命令が出された。」
バフムト周辺にも動きがみられている(航空万能論)。
南部戦線でも、小規模ながら動きがあり、ロシア軍はじわじわと勢力範囲を拡大している。
一部(ディミトロフ周辺)では反撃の動きがみられるものの、ごく小規模にとどまっており、「反転攻勢」とは程遠い。
戦線が安定し、舞台裏で進行している停戦交渉(未確認)に向けた何らかの「信頼醸成措置」の可能性もあったけど、その後の動きを見ている限りは単なる停滞に過ぎなかったようだ。
ロシアは、停戦交渉を始める気などさらさらない。
(ゼレンスキー氏、「勝利計画」を公表 NATO加盟の招待など5項目)
https://www.cnn.co.jp/world/35225011.html
「勝利計画は5項目と、特定のパートナー国とのみ共有する「秘密」の3項目から成る。」
「計画をただちに実行に移せば遅くとも来年には戦争を終わらせることができる」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
うーん、ムリポ!。
「同盟国からの支持はまだ得られていないのが現状だ。NATO加盟についてはこれまでも積極的に働きかけてきたが、ロシアとの戦争が続いていることを理由に明確な道筋は示されていない。」
「勝利計画の公表を受けて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、真の和平計画にはウクライナが「現実を直視」し、「追求している政策の無益さ」に気づくことが必要だと一蹴した。」
報道されている限りを見れば、戦勝計画(勝利計画)が成就する見込みは薄い。
ウクライナは、これまでどおり、ロシアに勝つことも負けることもできずに、ずるずると戦争を続けることになる。
満を持して強行したクルスク侵攻は、下手をすると裏目に出る。
自軍の部隊を拘束され、東部戦線や南部戦線での対応力(防御力)を低下させるに留まる。
西側からは、自分で蒔いた種は自分で刈り取れくらい言われているのかもしれないけどな(未確認)。
「バイデン氏は追加のウクライナ支援措置を発表したものの、ウクライナが国防のために求めていた米国供与の長距離射程兵器でのロシア領奥地の攻撃は認めなかった。」
民主党政権が継続した場合、このスタンスは変わらないだろう。
「国防のため」というのは、侵略者であるロシアには通用しないだろう。
単に、「米国供与の長距離射程兵器でのロシア領奥地の攻撃」に過ぎない。
ゼレンスキーが、勝利計画による停戦の実現を「遅くとも」来年としていることは注目に値する。
国内の厭戦気分を考慮したものとも受け取れるが、浮沈子的にはこのままの戦況の推移では、来年までにウクライナの継戦能力が限界に達することを示唆しているように思える。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ウクライナは、経済的にも綱渡りを続けている。
欧州からの支援がなければ、国家としての運営がままならない。
勝利計画において自国の天然資源を差し出して、戦争を継続しようとしているのはその表れだ。
そう考えると、クルスク侵攻は、ウクライナが最後の奇策として繰り出した一世一代の大博打だったことになる。
侵略地の半分を失ってなお、戦線を維持していると強弁するゼレンスキーの姿は哀れだ。
2023年の反転攻勢(反攻計画)に続き、2024年の戦勝計画(勝利計画)でもケチをつけた。
さて、来年はどんな計画が出てくるんだろうか・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ大統領、対ロ「戦勝計画」発表 5項目、一部は非公開)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024101601100&g=int
「戦勝計画は(中略)5項目」
(1)北大西洋条約機構(NATO)加盟交渉
(2)ウクライナ防衛と対ロ越境攻撃
(3)さらなる侵略阻止のための非核兵器配備
(4)米・欧州連合(EU)との経済合意
(5)戦後の欧州防衛体制
「(2)(3)(4)の3項目は全容を米国など支援国に伝える一方、一部は非公開となった。」
CNNなどの報道とは異なる捉え方だな。
どっちが本当なんだろうな。
まあ、どっちでもいいんですけど。
「プーチン政権に「平和を余儀なくさせる」のが目的」
とてもとても・・・。
ウクライナ議会の与党議員から、「空想的」と言われるくらいだからな。
5項目でも8項目でも、実現可能性が限りなく小さいことに変わりはない・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナの「勝利計画」、ゼレンスキー氏が議会で公表)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cvgwy0gvkzko
「ゼレンスキー氏が概説した「勝利計画」は次の五つの項目からなる。」
・NATO加盟への招待
・ロシア軍に対するウクライナの防衛強化
・ウクライナ領内に配備された戦略的な非核抑止力によるロシア軍の封じ込め
・ウクライナの重要な天然資源をアメリカとEUが共同で保護し、経済的潜在力を共同利用する
・戦後に限り、欧州全域に駐留する米軍の一部をウクライナ兵に置き替える
やっぱ、5項目なのかあ?。
「ほかに三つの「追加条項」があるが、これはウクライナのパートナー国とのみ共有する」(ゼレンスキー氏)
なんだ、結局5(概要公表)+3(未公表)の、合計8項目なわけだ。
時事通信は誤報したな(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
「ウクライナの首都キーウでは、BBCの取材に応じた住民のほとんどが「勝利計画」を支持していた。」
うーん、取材に応じなかった住民のほとんどは、んなもんには期待していないに違いない(未確認)。
「「勝利計画」をめぐっては米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが先月、米政府関係者の話として、同計画には包括的戦略が欠けており、追加の武器と長距離ミサイルの使用制限解除を再度要求するものに過ぎないことをバイデン政権が懸念していると報じていた。」
なんたって、「空想的」だからな・・・。
「11月に米大統領選を控える中、ホワイトハウスがロシアとのさらなるエスカレーションを避けたいという意向を示したがっていることの表れ」(ウクライナと西側諸国の複数アナリスト)
「次期アメリカ大統領に誰がなろうとも、その人物はアメリカの利益を追及しなければならないし、ウクライナ支援はアメリカの最大の利益になる」(ゼレンスキー氏の所属政党「国民の奉仕者」のメンバー、オレクサンドル・メレシュコ氏)
そうなのかあ?。
「戦争の終結に近づくための妥協案が示されたわけではない。それどころか、ゼレンスキー氏は自国の軍事力を強化することでロシアに交渉を迫り、ウクライナの領土で譲歩しないようにしたいとの考えを倍加させた。」
BBCの見立ては、浮沈子的には極めて妥当に映る。
西側が呆れ、警戒し、ロシアの反応を窺い、非現実的と揶揄する所以だ。
「クレムリンのペスコフ報道官は、ウクライナが「自分たちが進めている政策の無益さに気づく」ことが戦争を終わらせる唯一の方法だと述べた。」
浮沈子はそうは思わんがな。
ロシアと、背後にいる中国とが本性をむき出しにして欧州本体に襲い掛かれば、ウクライナへの援助は消えて無くなる。
少なくとも薄まることは確かだ。
クルスクでウクライナが取った戦術を、ロシアは対欧州戦で取るに違いない。
NATO各国は、ウクライナを取るか、自国を取るか、新たに侵略されたNATO構成国を取るかの選択を迫られることになる。
浮沈子的には、NATO第5条が煙のように消え失せて、各国は自国防衛に奔走するに違いないと見ている。
NATO構成員ですらなく、自国の都合でロシア領内に手を突っ込んだウクライナは、はしごを外されることになる(そんなあ!)。
が、西側としても、あまりに阿漕なことはできない。
ウクライナに逆恨みされて、ロシア側に寝返ったりされたら、厄介なことになるからな。
ウクライナとロシアの戦闘はやがて終わる。
ウクライナ自身には、既に継戦能力がないからな。
支援を打ち切られれば、おそらく半年持たないだろう。
戦勝計画が実現せず、これまで通りの勝たせず負けさせずの支援が続いたとしても、もって2年くらいしか戦えないのではないか。
西側にとって、ウクライナ戦線は既に賞味期限切れだ。
この戦闘をどう収束させるかは、欧州にとっては頭が痛いところだ。
問題を先送りし続けて、じり貧のままロシアに押し切られるか、ウクライナを説得(恫喝?)して、降伏(領土の譲渡)を迫るか。
NATOへの加盟が叶わなくても、何らかの形での安全保障の枠組みが必要だろう。
ロシアが主張する「自衛戦力以外の武装解除」というのも、一つの形だが、消極的安全保障だけではロシアの再侵攻を防ぎきれないからな。
ロシアとしては、引き続き継続するであろう欧州との直接対決の際に、ウクライナがノイズにならないようにしておかなければならない。
ポーランドと一緒になって、ウクライナ側から再度ドンパチ仕掛けられたらたまらんからな。
欧州が取ることが可能な選択肢は、やはり、じり貧のままウクライナを安楽死(降伏?)させることしか残っていないだろう。
それには、いささか時間が必要だ。
浮沈子は2年と見ているけど、もっとかかるかもしれない。
ロシアは、この戦争を10倍くらいのスパン(数十年)で見ているからな。
NATO諸国は、現実的な対応を取るだろう。
ウクライナを差し出して、自国を守る。
バルト3国はおまけに付ける(そうなのかあ?)。
ポーランドの一部もやむを得ないかもしれない。
しかし、それでロシアが収まる保証などない。
まして、中国が表立って出てくれば、まるっと丸ごと欧州を手に入れようとするに違いない。
大西洋を見下ろす丘の上に翻るのは、ロシアの3色旗ではなく、五星紅旗かもな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキーが披露した勝利計画の評価、従来要求と何も変わっていない)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/evaluation-of-zelenskys-victory-plan-no-change-from-previous-demands/
「この計画は5つの項目(NATO加盟への招待、ウクライナの防衛力強化、戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込め、天然資源の活用、欧州駐留の米軍置き換え)で構成」
「パートナー国に提示された計画の付属条項は非公開扱い」
付属条項ね・・・。
まあいい。
・NATO加盟への招待:
「現在ではなく将来の問題だと理解しているが、今直ぐ招待(事実上の加盟手続きの開始)が実現すればプーチン大統領に『地政学的な計算の誤り』を思い知らせることになる」
・ウクライナの防衛力強化
「クルスク侵攻のように戦争をロシア領内に持ち込めばウクライナ領内に緩衝地帯が形成されなくなる」「武器使用の制限解除」や「長距離兵器の追加提供」「防衛力強化はロシア人の「戦争イデオロギー」を思いど止まらせるのに役立つ」
・戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込め
「詳細が提供されず」
・ウクライナの天然資源活用
「欧米による天然資源(ウラン、チタン、リチウムなど)への共同投資や特別協定」「ロシアに対する制裁強化も要求」
・欧州駐留の米軍置き換え
「パートナー国が同意すれば戦後、欧州に駐留する米軍の一部をロシアとの戦争を経験したウクライナ軍に置き換えることを想定している」
海外メディア(掲載されているのは米国メディア)の評価は散々だ。
・New York Times
「ゼレンスキー大統領が珍しく議会に姿を見せ『来年には戦争を終わらせることが出来る』と提案したが、パートナー国からは冷ややかな反応しか得られていない。この計画について統合参謀本部議長のブラウン空軍大将は『以前から繰り返し要求してきた内容と同じだ』と、アナリストらも勝利計画ついて『国民からの支持を集めることが主な目的だ』と指摘した」
・Washington Post
「勝利計画に対する西側諸国の反応は控えめで表立った進展は殆ど見られない。ウクライナの野党=ホロスに所属するソロミア・ボブロフスカ議員も『(選挙を控えた米国は)勝利計画にあまり好意的ではない』と、欧州連帯に所属するオレクシー・ゴンチャレンコ議員も『計画という言葉は特定の手順を意味するが(この計画は)それが存在しないためスローガンの類だ』『この計画によれば全てのことを我々以外の誰かがやってくれるらしい』と述べた」
・Politico
「ゼレンスキー大統領の演説を聞いた議員の中には『非常に野心的な計画』と感じた者もいる。ゴンチャレンコ議員は「この計画によれば全てのことを我々以外の誰かがやってくれるらしい」と、ホロスに所属するロマン・ロシンスキー議員も『この計画はファンタジーのように聞こえるが、パトリオットもストームシャドウもF-16も最初はファンタジーだった。全ては我々の外交力とパートナーの決断にかかっている』『ただし、これをどうやって実現するのか大統領は説明しなかった』と述べた」
・ABC News
「勝利計画の核心は2年前のNATO加盟申請を前進させることにあるものの、ルッテ事務総長は勝利計画を歓迎せず『加盟国と共に留意する』と述べ『現時点ではより多くの領土を取り戻し、将来の和平交渉に向けてウクライナの立場を強化する支援に重点を置く必要がある』と強調した。ゼレンスキー大統領はEUの首脳らに勝利計画を説明する予定だが大部分はNATO加盟国で、最大の影響力をもつ米国の動きも来年1月の新大統領就任式を終えないと出てこないだろう」
航空万能論のブログ管理人の評価は手厳しい。
「発表された勝利計画の内容は目標を達成するための具体的なプロセスが示されておらず、何をどうやれば来年に戦争を終わらせることが出来るのか良くわからない。」
「「勝利計画の内容」は期待外れで、従来の要求(支援と制裁)から何も変わっておらず、欧州に駐留する米軍の一部をロシアとの戦争を経験したウクライナ軍に置き換える提案などNATO加盟国は誰も望んでいないだろう。」
この点については、浮沈子も同感だな。
欧州は、手を引きたがっている米国を引き留めておきたいわけで、ウクライナ軍(ウクライナの国内メディアにおける評価はボロクソ!)に置き換えたいと思っている国は皆無だ(断定的!)。
まあいい。
「ロシアが平和に向かわざるを得なくするため状況を変えなければならない」(ゼレンスキー大統領)
ブログ管理人は、そのプロセスが明確でないと評価しているが、そもそも、どうやったら状況を変えることが出来るかが分かっていないだけだ。
WPが報じているように、「欧州連帯に所属するオレクシー・ゴンチャレンコ議員も『計画という言葉は特定の手順を意味するが(この計画は)それが存在しないためスローガンの類だ』」というのが実態だろう。
「計画」とは名ばかりの「要求事項や提案の羅列」に過ぎず、相互の関連性や時系列の手順がない。
まあ、米国の支援自体が同様の状況で、共和党は勝利へのプロセスを示せと、政権側に何度も要求している。
もちろん、バイデン政権がそれを示したことはない。
それに乗っかっている以上、ウクライナが何らかのプロセスを提示することもできないわけだ(そういうことかあ?)。
のーてんきな浮沈子だって、ウクライナが再核武装して、好きなように核兵器(1000発くらい)を使いまくることが出来れば、核大国のロシアに対等に対峙できると思っているけど、それだって、どこで威嚇のための核爆発を起こして見せるのかとか(クルスクを想定)、運搬手段が有効であることのアピールをどうするのかとか(国内開発の弾道ミサイルを使用:モスクワに通常弾頭を打ち込んでアピール)、最大の懸案である兵士の不足は世界中から兵士を集めた傭兵部隊を編成するとか(100万人規模:給料はもちろん、西側各国が払う)、実現可能性はともかく、プロセスと問題解決の手法は考えている(休むに似たり・・・)。
それで足りなければ、核ミサイルを満載した原潜を10隻くらい用意して、プーチンののど元に突きつけることも考慮中だ(ファンタジーかあ?:画像参照)。
そう、敵が第3次世界大戦も辞さずという姿勢なら、こちらもその決意を示さなければならない(そんなあ!)。
んな、エイタクムスの使用制限を解除する程度のことで、ロシアを屈服させられるくらいなら苦労はない。
まあ、どうでもいいんですが。
目には目を、歯には歯を、核には核を。
明快だな。
兵員が不足なら、全世界から調達するしかない。
既に、ロシアは北朝鮮から兵士の供給を受けていると言われている(もっとも、そういっているのはウクライナだけだがな・・・)。
ロシアは、偽情報だと公式に否定しているけど、逆に信ぴょう性を高めている気もする(そうなのかあ?)。
プーチン政権の「ニエット」(No)は、「ダー」(Yes)と同じだからな。
戦勝計画の根幹にあるのは力の論理だ。
ウクライナが強くならなければ、ロシアをウクライナ主導の停戦交渉に引きずり出すことはできない。
それは、最低限、戦場で証明される必要がある。
もちろん、経済制裁や外交的な攻勢も必要だが、西側が寄ってたかって制裁に走っても、侵攻を食い止めることはできなかったし、現在もそれは続いている。
目には目を、歯には歯を、力には力を。
力による現状変更を強行するロシアに対抗するために、力によって状況を変えようとする。
その矛盾を内包している以上、いくら「正義」を振りかざしても説得力はない(そうなのかあ?)。
ラブロフは、「戦場でケリをつけよう」と言い放って、外交による紛争解決を放棄した。
戦勝計画は、それに応えようとしたものだ。
が、様々なメディアが指摘しているように、有効性については限りない疑問符がついている。
秘密扱いの項目(付属条項)が何なのかは知らないが、それを提示されていると思われる米国の反応を見ても、とてもとても楽観的にはなれない。
逆説的だが、西側に強制的に支援を行わせる離れ業なら、ないではない。
ロシアに無条件降伏して、NATOに対峙する最前線になると言えばいいのだ(そんなあ!)。
いろいろ問題を抱えているとはいえ、100万人規模の軍隊がNATO諸国(ポーランド、スロバキア、ルーマニア、モルドバ)との国境に配備されることになる。
黒海を隔てたブルガリアやトルコだって、安閑とはしていられないだろう。
ロシア海軍を屠った水上ドローンがあるからな。
ウクライナによるNATOの恫喝。
これが一番効く薬のような気がしているんだがな・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ人ジャーナリスト、勝利計画は無責任な計画で何も変わらない)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-journalist-victory-plan-is-an-irresponsible-plan-that-will-not-change-anything/
「今のところロシア軍の前進を止めることが出来ないでいるのに、なぜクルスクの緩衝地帯で戦闘を続けているのか?そこまでの価値があるのかどうか、それだけの戦力があるのかどうか大統領は何も説明しなかった。」
「ハルキウやドンバスの何処に防衛ラインが建設されたのか教えて欲しい。私はポクロウシクに行って見たが防衛ラインが何処に築かれているのか全く分からなかった。ドローンが撮影したセリダブ、ポクロウシク、ディミトロフ近郊の戦闘映像を見ても防衛陣地は全く見当たらない」
「ウクライナ西部の上空を守る航空戦力や防空システム、通常弾頭を搭載する長距離兵器や砲兵部隊を備えたNATO軍を国内に配備しよう」
NATO加盟の暁に実現したいということなんだろうが、そのためにはNATOに加盟しなくちゃならんしな。
「ゼレンスキー大統領の前任者や多くの外相も「NATOに加盟したい」と訴えてきたが、NATOも「戦争中の加盟は不可能だ」と繰り返し説明してきた。さらに加盟国の中にはウクライナの加盟に反対する国もある。」
「政治的な宣言として「今直ぐNATOに招待されるべきだ」と訴えるのは良いことだが、これは勝利計画とは何の関係もない。なぜなら非現実的だからだ」
やれやれ・・・。
「ブトゥソフ氏は勝利計画について「西側諸国への要求は具体的なのに自らの行動については具体的に語らなかった」「ロシア軍の攻勢を止めない限り政治的交渉が不可能なことも説明せず、社会全体を非現実な方向に誘導したかっただけ」「この勝利計画はNATO加盟国を含む西側社会への呼びかけとガイドラインのみで、ウクライナが勝利のため負うべき責任や義務はなく、前線の困難な状況認識もなく、それを修正するための措置もなく本当に無責任な計画」「これは勝利計画と呼べるものではなく何も変わらない」と吐き捨てている。」
西側諸国への要求は具体的なのに自らの行動については具体的に語らなかった理由は明白だ。
ウクライナ一人がいくら頑張ったところで、戦争に勝利することはできないからな。
「今のところ勝利計画を絶賛するようなウクライナメディアの報道もなく、海外メディアの反応も冷ややかで、特にブトゥソフ氏が「非現実的で政治的宣言」と指摘した「NATOへの即時招待」について欧米から否定的な反応が多く登場し、ゼレンスキー大統領は支援国に対して「年内の決断」を迫っているが「米新大統領の就任後でないと何も決まらない」という見方が強い。」
ブログ管理人の末尾のまとめは辛らつだ。
「恐らくウクライナ支援に対する国際的な熱狂は過ぎ去り、戦場での結果と現実を天秤にかけはじめているのだろう。」
ロシアは、当初からこの事態を予見していたに違いない。
ラブロフは、戦場でケリを付けようと言い放って外交交渉の席を蹴った。
他力本願なウクライナは、はしごを外されて内憂外患。
せめて防衛ライン(=塹壕)が整備されていれば、時間を稼いで西側の信頼を取り戻すことが出来たかもしれないけど、もう、その時間はないだろう。
非核兵器の国内配備でロシアの再侵攻が止められるかどうかは不明だ。
やっぱ、再核武装しかないだろう。
ウクライナが核弾頭を自前で作るわけだ。
プーチンは、困難ではないとしているからな。
そんなことが出来るかどうかは知らない。
しかし、そうでもしない限り、戦勝計画は泡と消える・・・。
(ゼレンスキー氏、対ロシア戦勝計画を初公表 実現なら「来年中にも終戦」と見通し)
https://www.sankei.com/article/20241016-BQW7TIMJYBL67IRQERZPGMOSGE/
「ウクライナが今、強くならなければ、ロシアはさらに強大化し、外交(による停戦)を永久に放棄するだろう」(ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領)
うーん、浮沈子はそっちに1票なんだがな。
「戦勝計画ではウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の招待を求めた。そのほか、露西部クルスク州の占領地域の維持▽再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置▽経済力強化▽欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁-などが盛り込まれている。」
「NATO諸国の間でもウクライナのNATO加盟には慎重論が根強く、戦勝計画の実現可能性は不透明だ。」
詳細は不明なんだが、ロイターがざっくりと報道している。
(ゼレンスキー氏のウクライナ勝利計画には何が含まれているのか?)
https://www.reuters.com/world/europe/key-points-zelenskiys-ukraine-victory-plan-2024-10-16/
「5つの主要ポイントは以下の通り。大統領はウクライナ議会での演説で計画を発表した際、残りの3つのポイントは秘密だと述べた。」
・NATO招待
・ウクライナの防衛能力を強化
・抑止力(計画のこの部分には秘密の補足事項もある)
・戦略的経済的潜在力
・ウクライナによるNATO強化
・秘密のポイント1
・秘密のポイント2
・秘密のポイント3
ざっとこんな感じか。
いろいろ突っ込みたくなる気持ちをぐっと抑えて、浮沈子的注目を上げれば「戦略的経済的潜在力」というところか。
「ゼレンスキー氏は、ウクライナが米国、EU、その他名前を明かさない同盟国と、共同投資やウクライナの天然資源の利用を認める協定に署名することを提案した。ゼレンスキー氏は、その価値は数兆ドルに上ると述べた。」
自国の天然資源を餌にして、同盟国の支援を引き出そうとしている。
が、浮沈子の記憶が確かならば、その天然資源の多くは既にロシアが占領しちまってるんじゃなかったっけ?。
(ロシア、ウクライナの未来を暗くした…巨額の資源埋蔵地を掌握(1))
https://japanese.joins.com/JArticle/294286
「ウクライナ東部ドンバス地域で占領地拡大に総力をあげているロシアがこちらに集まっている原材料埋蔵地を掌握し、数十兆ドル価値の膨大なエネルギー・鉱物・金属資源を手に入れたとワシントンポスト(WP)が報じた。専門家はウクライナがこの埋蔵地を完全に失うことになれば、自主的に産業経済を維持することはできない弱小国に転落すると見通した。」
(ロシア、ウクライナの未来を暗くした…巨額の資源埋蔵地を掌握(2))
https://japanese.joins.com/JArticle/294287
「最悪のシナリオはウクライナが領土を失って該当資源へのアプローチを完全に遮断された後、これ以上産業経済を維持することはできない弱小国に転落すること」(ウクライナの産業研究およびコンサルティング会社GMKのジンチェンコCEO)
「ロシアは2014年クリミア半島を侵攻・合併した後、石炭埋蔵地などを掌握して生産量を大幅に縮小した。また、ウクライナがこの地域を奪還する場合、再び使用できないように一部の炭鉱を浸水させた。」
「ロシアは原材料が必要なのでなく、ウクライナの経済破壊が目標であるだけ」(ウクライナのエネルギー会社DTEKのマキシム・ティムチェンコ最高経営責任者(CEO))
「多くの領土と資源を失ったウクライナはロシアのもう一つの攻撃に継続して脆弱な国になるだろう」「戦争が止まるといってもちゃんとした民間企業であればウクライナに投資する(こ)と(は)出(来)ないだろう」(ピーターソン国際経済研究所のジェイコブ・キルケゴール研究員)
まあ、そうはいっても、若干の資源はキエフ掌握地に残っているからな。
それを原資に、兵器を調達することは可能かもしれない。
戦勝計画(勝利計画)については、ロイターの英語記事が詳しく報じている(日本語記事は、さわりのところだけ)。
(ウクライナが危機に直面する中、ゼレンスキー大統領は「勝利計画」を発表)
https://www.reuters.com/world/europe/zelenskiy-present-victory-plan-ukraines-parliament-2024-10-16/
「パートナーからは『交渉』という言葉は聞かれるが、『正義』という言葉はほとんど聞かれない。ウクライナは外交にオープンだが、誠実な外交だ」(ウォロディミル・ゼレンスキー大統領)
「正義」という言葉が聞かれない理由は明らかだ。
西側には、初めからそんなものはないからな(そんなあ!)。
「同氏の計画は、ロシアの脅威からウクライナを守り、その軍事力を破壊するために、ウクライナ国内に「包括的非核戦略抑止パッケージ」を構築することを提案している。同氏は詳細には触れなかったが、公表できない秘密の補足事項があると述べた。」
核大国ロシアの軍事力を破壊するために十分な非核戦力は膨大だ。
全NATOの軍事力を投入しても可能かどうかは分からない。
「公表できない秘密の補足事項」に係わらず、そんなことが実現可能かどうかは甚だ疑問だ。
「演説には軍、諜報機関、政治部門の幹部や議員らが出席し、一部議員からは酷評されたものの、時折立ち上がって拍手する者もいた。」
「この計画は「非常に非現実的」だ」「我々はほとんどすべてをパートナーに押し付けている。では我々自身にはどんな要求をするのだろうか?」(オレクシー・ホンチャレンコ氏)
「これは「空想的」に見えるが、F-16やストームシャドウミサイルなど過去の要請は非現実的に見えたが、それでも成果をもたらした」(ゼレンスキー氏の政党議員、ロマン・ロジンスキー氏)
うーん、与党議員から「空想的」と言われちゃなあ・・・。
まあいい。
浮沈子的には、切羽詰まったウクライナが、クルスク侵攻と合わせて演出した苦し紛れの政策に見える。
「クレムリンは、詳細をコメントするのは時期尚早だとしながらも、キエフは「冷静になって」、自らが進めている政策の無益さを認識する必要があると述べた。」
(米議員から動員年齢の引き下げ圧力、若いウクライナ人も戦いに参加すべき)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/u-s-lawmakers-pressured-to-lower-military-age-young-ukrainians-should-join-the-fight/
「追記:ゼレンスキー大統領は勝利計画の中身(一部の内容は非公開)を最高議会で明かしたが、NATOへの即時加盟や長距離兵器の制限解除・追加供給以外の内容は抽象的で、事前の報道通り「目新しいもの」が無いように感じられるし、どうやってロシアに勝利するのか全く伝わってこない。」
(ウクライナ「勝利計画」、全面支持できず=NATO事務総長)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/ENIAE64ARNMJRC2XYHIUSKZBRU-2024-10-16/
「理解を深める必要がある多くの案件があるため、ここで計画全体を支持すると言うのは難しい」(北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長)
「「強力なシグナル」としながらも、現状では全面的に支持できないとの考え」
「NATOこれまで、ウクライナは加盟する予定だが、ロシアと交戦中は実現できないとの立場を示し、加盟実現の期限も示していない。」
ロシアが停戦に応じなければ、NATO加盟は出来ず、NATO加盟の確約がなければ、ロシアをウクライナ主導の停戦交渉に引きずり出すことは困難だ。
鶏が先か卵が先か(そういうことかあ?)。
打開策は明快だ。
NATOは、腹をくくってロシアとドンパチやるしかない(そうなのかあ?)。
少なくとも、ウクライナのためには全面戦争辞さずという姿勢を示すことが出来なければ、この戦争を早期に収束させることは難しい。
ロシアは、欧州大戦争の意図はないとバックレているけど、それを信じる者など誰もいない。
ウクライナに引きずり込まれるか否かにかかわらず、ドンパチは避けて通れないのだ。
(独ショルツ首相、ロシアのプーチン大統領と協議も 戦争終結へ「あらゆること模索」)
https://www.sankei.com/article/20241016-7TV3NHHSMFL7XE7AZ4YB4NJNIA/
「ドイツのショルツ首相は16日、連邦議会での演説で、ロシアとウクライナの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領との話し合いに前向きな姿勢を示した。」
「ウクライナの頭越しや同盟国の合意なしに決定が下されることは決してない」
ホントかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
「戦争がいつまでも続かないようにするために、あらゆることを模索しなければならない時が来た」
欧州は1枚岩ではない。
ウクライナを切り捨てる選択肢は常に確保している。
「ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、ベルリンでショルツ氏に対ロシア戦争の「勝利計画」を説明。」
内容はプーチンに筒抜けになるだろうな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーーー
(チェチェン司令官「ロシアが奪われた本土の半分を奪還」、ゼレンスキー大統領の「勝利計画」に支障)
https://www.donga.com/jp/article/all/20241017/5230699/1
「約5万人の兵力がクルスク州からウクライナ軍を押し出している。敵軍が占領した領土の半分ほどがすでに解放された」(クルスク州に投入されたロシア特殊部隊を率いるチェチェン共和国のアプティ・アラウディノフ司令官)
「ロシア軍が奪われたクルスク州の46%を奪還したという証拠を確認した」(戦争研究所(ISW))
やれやれ・・・。
「秋雨でクルスク州一帯が泥濘化し、ウクライナ軍より多くの無限軌道車を保有するロシア軍に有利になったということだ。一般車両は無限軌道車と異なり、泥濘での走行は容易ではない。」
「防衛線は守られている」(ゼレンスキー大統領)
「東部ドネツク州トレツクの約3分の2をすでにロシア軍が制圧」(一部の見方)
「北東部ハルキウ州の鉄道要衝であるクピャンスクの住民にも15日に避難命令が出された。」
バフムト周辺にも動きがみられている(航空万能論)。
南部戦線でも、小規模ながら動きがあり、ロシア軍はじわじわと勢力範囲を拡大している。
一部(ディミトロフ周辺)では反撃の動きがみられるものの、ごく小規模にとどまっており、「反転攻勢」とは程遠い。
戦線が安定し、舞台裏で進行している停戦交渉(未確認)に向けた何らかの「信頼醸成措置」の可能性もあったけど、その後の動きを見ている限りは単なる停滞に過ぎなかったようだ。
ロシアは、停戦交渉を始める気などさらさらない。
(ゼレンスキー氏、「勝利計画」を公表 NATO加盟の招待など5項目)
https://www.cnn.co.jp/world/35225011.html
「勝利計画は5項目と、特定のパートナー国とのみ共有する「秘密」の3項目から成る。」
「計画をただちに実行に移せば遅くとも来年には戦争を終わらせることができる」(ウクライナのゼレンスキー大統領)
うーん、ムリポ!。
「同盟国からの支持はまだ得られていないのが現状だ。NATO加盟についてはこれまでも積極的に働きかけてきたが、ロシアとの戦争が続いていることを理由に明確な道筋は示されていない。」
「勝利計画の公表を受けて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、真の和平計画にはウクライナが「現実を直視」し、「追求している政策の無益さ」に気づくことが必要だと一蹴した。」
報道されている限りを見れば、戦勝計画(勝利計画)が成就する見込みは薄い。
ウクライナは、これまでどおり、ロシアに勝つことも負けることもできずに、ずるずると戦争を続けることになる。
満を持して強行したクルスク侵攻は、下手をすると裏目に出る。
自軍の部隊を拘束され、東部戦線や南部戦線での対応力(防御力)を低下させるに留まる。
西側からは、自分で蒔いた種は自分で刈り取れくらい言われているのかもしれないけどな(未確認)。
「バイデン氏は追加のウクライナ支援措置を発表したものの、ウクライナが国防のために求めていた米国供与の長距離射程兵器でのロシア領奥地の攻撃は認めなかった。」
民主党政権が継続した場合、このスタンスは変わらないだろう。
「国防のため」というのは、侵略者であるロシアには通用しないだろう。
単に、「米国供与の長距離射程兵器でのロシア領奥地の攻撃」に過ぎない。
ゼレンスキーが、勝利計画による停戦の実現を「遅くとも」来年としていることは注目に値する。
国内の厭戦気分を考慮したものとも受け取れるが、浮沈子的にはこのままの戦況の推移では、来年までにウクライナの継戦能力が限界に達することを示唆しているように思える。
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ウクライナは、経済的にも綱渡りを続けている。
欧州からの支援がなければ、国家としての運営がままならない。
勝利計画において自国の天然資源を差し出して、戦争を継続しようとしているのはその表れだ。
そう考えると、クルスク侵攻は、ウクライナが最後の奇策として繰り出した一世一代の大博打だったことになる。
侵略地の半分を失ってなお、戦線を維持していると強弁するゼレンスキーの姿は哀れだ。
2023年の反転攻勢(反攻計画)に続き、2024年の戦勝計画(勝利計画)でもケチをつけた。
さて、来年はどんな計画が出てくるんだろうか・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ大統領、対ロ「戦勝計画」発表 5項目、一部は非公開)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024101601100&g=int
「戦勝計画は(中略)5項目」
(1)北大西洋条約機構(NATO)加盟交渉
(2)ウクライナ防衛と対ロ越境攻撃
(3)さらなる侵略阻止のための非核兵器配備
(4)米・欧州連合(EU)との経済合意
(5)戦後の欧州防衛体制
「(2)(3)(4)の3項目は全容を米国など支援国に伝える一方、一部は非公開となった。」
CNNなどの報道とは異なる捉え方だな。
どっちが本当なんだろうな。
まあ、どっちでもいいんですけど。
「プーチン政権に「平和を余儀なくさせる」のが目的」
とてもとても・・・。
ウクライナ議会の与党議員から、「空想的」と言われるくらいだからな。
5項目でも8項目でも、実現可能性が限りなく小さいことに変わりはない・・・。
<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナの「勝利計画」、ゼレンスキー氏が議会で公表)
https://www.bbc.com/japanese/articles/cvgwy0gvkzko
「ゼレンスキー氏が概説した「勝利計画」は次の五つの項目からなる。」
・NATO加盟への招待
・ロシア軍に対するウクライナの防衛強化
・ウクライナ領内に配備された戦略的な非核抑止力によるロシア軍の封じ込め
・ウクライナの重要な天然資源をアメリカとEUが共同で保護し、経済的潜在力を共同利用する
・戦後に限り、欧州全域に駐留する米軍の一部をウクライナ兵に置き替える
やっぱ、5項目なのかあ?。
「ほかに三つの「追加条項」があるが、これはウクライナのパートナー国とのみ共有する」(ゼレンスキー氏)
なんだ、結局5(概要公表)+3(未公表)の、合計8項目なわけだ。
時事通信は誤報したな(そうなのかあ?)。
まあ、どうでもいいんですが。
「ウクライナの首都キーウでは、BBCの取材に応じた住民のほとんどが「勝利計画」を支持していた。」
うーん、取材に応じなかった住民のほとんどは、んなもんには期待していないに違いない(未確認)。
「「勝利計画」をめぐっては米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが先月、米政府関係者の話として、同計画には包括的戦略が欠けており、追加の武器と長距離ミサイルの使用制限解除を再度要求するものに過ぎないことをバイデン政権が懸念していると報じていた。」
なんたって、「空想的」だからな・・・。
「11月に米大統領選を控える中、ホワイトハウスがロシアとのさらなるエスカレーションを避けたいという意向を示したがっていることの表れ」(ウクライナと西側諸国の複数アナリスト)
「次期アメリカ大統領に誰がなろうとも、その人物はアメリカの利益を追及しなければならないし、ウクライナ支援はアメリカの最大の利益になる」(ゼレンスキー氏の所属政党「国民の奉仕者」のメンバー、オレクサンドル・メレシュコ氏)
そうなのかあ?。
「戦争の終結に近づくための妥協案が示されたわけではない。それどころか、ゼレンスキー氏は自国の軍事力を強化することでロシアに交渉を迫り、ウクライナの領土で譲歩しないようにしたいとの考えを倍加させた。」
BBCの見立ては、浮沈子的には極めて妥当に映る。
西側が呆れ、警戒し、ロシアの反応を窺い、非現実的と揶揄する所以だ。
「クレムリンのペスコフ報道官は、ウクライナが「自分たちが進めている政策の無益さに気づく」ことが戦争を終わらせる唯一の方法だと述べた。」
浮沈子はそうは思わんがな。
ロシアと、背後にいる中国とが本性をむき出しにして欧州本体に襲い掛かれば、ウクライナへの援助は消えて無くなる。
少なくとも薄まることは確かだ。
クルスクでウクライナが取った戦術を、ロシアは対欧州戦で取るに違いない。
NATO各国は、ウクライナを取るか、自国を取るか、新たに侵略されたNATO構成国を取るかの選択を迫られることになる。
浮沈子的には、NATO第5条が煙のように消え失せて、各国は自国防衛に奔走するに違いないと見ている。
NATO構成員ですらなく、自国の都合でロシア領内に手を突っ込んだウクライナは、はしごを外されることになる(そんなあ!)。
が、西側としても、あまりに阿漕なことはできない。
ウクライナに逆恨みされて、ロシア側に寝返ったりされたら、厄介なことになるからな。
ウクライナとロシアの戦闘はやがて終わる。
ウクライナ自身には、既に継戦能力がないからな。
支援を打ち切られれば、おそらく半年持たないだろう。
戦勝計画が実現せず、これまで通りの勝たせず負けさせずの支援が続いたとしても、もって2年くらいしか戦えないのではないか。
西側にとって、ウクライナ戦線は既に賞味期限切れだ。
この戦闘をどう収束させるかは、欧州にとっては頭が痛いところだ。
問題を先送りし続けて、じり貧のままロシアに押し切られるか、ウクライナを説得(恫喝?)して、降伏(領土の譲渡)を迫るか。
NATOへの加盟が叶わなくても、何らかの形での安全保障の枠組みが必要だろう。
ロシアが主張する「自衛戦力以外の武装解除」というのも、一つの形だが、消極的安全保障だけではロシアの再侵攻を防ぎきれないからな。
ロシアとしては、引き続き継続するであろう欧州との直接対決の際に、ウクライナがノイズにならないようにしておかなければならない。
ポーランドと一緒になって、ウクライナ側から再度ドンパチ仕掛けられたらたまらんからな。
欧州が取ることが可能な選択肢は、やはり、じり貧のままウクライナを安楽死(降伏?)させることしか残っていないだろう。
それには、いささか時間が必要だ。
浮沈子は2年と見ているけど、もっとかかるかもしれない。
ロシアは、この戦争を10倍くらいのスパン(数十年)で見ているからな。
NATO諸国は、現実的な対応を取るだろう。
ウクライナを差し出して、自国を守る。
バルト3国はおまけに付ける(そうなのかあ?)。
ポーランドの一部もやむを得ないかもしれない。
しかし、それでロシアが収まる保証などない。
まして、中国が表立って出てくれば、まるっと丸ごと欧州を手に入れようとするに違いない。
大西洋を見下ろす丘の上に翻るのは、ロシアの3色旗ではなく、五星紅旗かもな・・・。
<もっと追加>ーーーーーーーーーー
(ゼレンスキーが披露した勝利計画の評価、従来要求と何も変わっていない)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/evaluation-of-zelenskys-victory-plan-no-change-from-previous-demands/
「この計画は5つの項目(NATO加盟への招待、ウクライナの防衛力強化、戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込め、天然資源の活用、欧州駐留の米軍置き換え)で構成」
「パートナー国に提示された計画の付属条項は非公開扱い」
付属条項ね・・・。
まあいい。
・NATO加盟への招待:
「現在ではなく将来の問題だと理解しているが、今直ぐ招待(事実上の加盟手続きの開始)が実現すればプーチン大統領に『地政学的な計算の誤り』を思い知らせることになる」
・ウクライナの防衛力強化
「クルスク侵攻のように戦争をロシア領内に持ち込めばウクライナ領内に緩衝地帯が形成されなくなる」「武器使用の制限解除」や「長距離兵器の追加提供」「防衛力強化はロシア人の「戦争イデオロギー」を思いど止まらせるのに役立つ」
・戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込め
「詳細が提供されず」
・ウクライナの天然資源活用
「欧米による天然資源(ウラン、チタン、リチウムなど)への共同投資や特別協定」「ロシアに対する制裁強化も要求」
・欧州駐留の米軍置き換え
「パートナー国が同意すれば戦後、欧州に駐留する米軍の一部をロシアとの戦争を経験したウクライナ軍に置き換えることを想定している」
海外メディア(掲載されているのは米国メディア)の評価は散々だ。
・New York Times
「ゼレンスキー大統領が珍しく議会に姿を見せ『来年には戦争を終わらせることが出来る』と提案したが、パートナー国からは冷ややかな反応しか得られていない。この計画について統合参謀本部議長のブラウン空軍大将は『以前から繰り返し要求してきた内容と同じだ』と、アナリストらも勝利計画ついて『国民からの支持を集めることが主な目的だ』と指摘した」
・Washington Post
「勝利計画に対する西側諸国の反応は控えめで表立った進展は殆ど見られない。ウクライナの野党=ホロスに所属するソロミア・ボブロフスカ議員も『(選挙を控えた米国は)勝利計画にあまり好意的ではない』と、欧州連帯に所属するオレクシー・ゴンチャレンコ議員も『計画という言葉は特定の手順を意味するが(この計画は)それが存在しないためスローガンの類だ』『この計画によれば全てのことを我々以外の誰かがやってくれるらしい』と述べた」
・Politico
「ゼレンスキー大統領の演説を聞いた議員の中には『非常に野心的な計画』と感じた者もいる。ゴンチャレンコ議員は「この計画によれば全てのことを我々以外の誰かがやってくれるらしい」と、ホロスに所属するロマン・ロシンスキー議員も『この計画はファンタジーのように聞こえるが、パトリオットもストームシャドウもF-16も最初はファンタジーだった。全ては我々の外交力とパートナーの決断にかかっている』『ただし、これをどうやって実現するのか大統領は説明しなかった』と述べた」
・ABC News
「勝利計画の核心は2年前のNATO加盟申請を前進させることにあるものの、ルッテ事務総長は勝利計画を歓迎せず『加盟国と共に留意する』と述べ『現時点ではより多くの領土を取り戻し、将来の和平交渉に向けてウクライナの立場を強化する支援に重点を置く必要がある』と強調した。ゼレンスキー大統領はEUの首脳らに勝利計画を説明する予定だが大部分はNATO加盟国で、最大の影響力をもつ米国の動きも来年1月の新大統領就任式を終えないと出てこないだろう」
航空万能論のブログ管理人の評価は手厳しい。
「発表された勝利計画の内容は目標を達成するための具体的なプロセスが示されておらず、何をどうやれば来年に戦争を終わらせることが出来るのか良くわからない。」
「「勝利計画の内容」は期待外れで、従来の要求(支援と制裁)から何も変わっておらず、欧州に駐留する米軍の一部をロシアとの戦争を経験したウクライナ軍に置き換える提案などNATO加盟国は誰も望んでいないだろう。」
この点については、浮沈子も同感だな。
欧州は、手を引きたがっている米国を引き留めておきたいわけで、ウクライナ軍(ウクライナの国内メディアにおける評価はボロクソ!)に置き換えたいと思っている国は皆無だ(断定的!)。
まあいい。
「ロシアが平和に向かわざるを得なくするため状況を変えなければならない」(ゼレンスキー大統領)
ブログ管理人は、そのプロセスが明確でないと評価しているが、そもそも、どうやったら状況を変えることが出来るかが分かっていないだけだ。
WPが報じているように、「欧州連帯に所属するオレクシー・ゴンチャレンコ議員も『計画という言葉は特定の手順を意味するが(この計画は)それが存在しないためスローガンの類だ』」というのが実態だろう。
「計画」とは名ばかりの「要求事項や提案の羅列」に過ぎず、相互の関連性や時系列の手順がない。
まあ、米国の支援自体が同様の状況で、共和党は勝利へのプロセスを示せと、政権側に何度も要求している。
もちろん、バイデン政権がそれを示したことはない。
それに乗っかっている以上、ウクライナが何らかのプロセスを提示することもできないわけだ(そういうことかあ?)。
のーてんきな浮沈子だって、ウクライナが再核武装して、好きなように核兵器(1000発くらい)を使いまくることが出来れば、核大国のロシアに対等に対峙できると思っているけど、それだって、どこで威嚇のための核爆発を起こして見せるのかとか(クルスクを想定)、運搬手段が有効であることのアピールをどうするのかとか(国内開発の弾道ミサイルを使用:モスクワに通常弾頭を打ち込んでアピール)、最大の懸案である兵士の不足は世界中から兵士を集めた傭兵部隊を編成するとか(100万人規模:給料はもちろん、西側各国が払う)、実現可能性はともかく、プロセスと問題解決の手法は考えている(休むに似たり・・・)。
それで足りなければ、核ミサイルを満載した原潜を10隻くらい用意して、プーチンののど元に突きつけることも考慮中だ(ファンタジーかあ?:画像参照)。
そう、敵が第3次世界大戦も辞さずという姿勢なら、こちらもその決意を示さなければならない(そんなあ!)。
んな、エイタクムスの使用制限を解除する程度のことで、ロシアを屈服させられるくらいなら苦労はない。
まあ、どうでもいいんですが。
目には目を、歯には歯を、核には核を。
明快だな。
兵員が不足なら、全世界から調達するしかない。
既に、ロシアは北朝鮮から兵士の供給を受けていると言われている(もっとも、そういっているのはウクライナだけだがな・・・)。
ロシアは、偽情報だと公式に否定しているけど、逆に信ぴょう性を高めている気もする(そうなのかあ?)。
プーチン政権の「ニエット」(No)は、「ダー」(Yes)と同じだからな。
戦勝計画の根幹にあるのは力の論理だ。
ウクライナが強くならなければ、ロシアをウクライナ主導の停戦交渉に引きずり出すことはできない。
それは、最低限、戦場で証明される必要がある。
もちろん、経済制裁や外交的な攻勢も必要だが、西側が寄ってたかって制裁に走っても、侵攻を食い止めることはできなかったし、現在もそれは続いている。
目には目を、歯には歯を、力には力を。
力による現状変更を強行するロシアに対抗するために、力によって状況を変えようとする。
その矛盾を内包している以上、いくら「正義」を振りかざしても説得力はない(そうなのかあ?)。
ラブロフは、「戦場でケリをつけよう」と言い放って、外交による紛争解決を放棄した。
戦勝計画は、それに応えようとしたものだ。
が、様々なメディアが指摘しているように、有効性については限りない疑問符がついている。
秘密扱いの項目(付属条項)が何なのかは知らないが、それを提示されていると思われる米国の反応を見ても、とてもとても楽観的にはなれない。
逆説的だが、西側に強制的に支援を行わせる離れ業なら、ないではない。
ロシアに無条件降伏して、NATOに対峙する最前線になると言えばいいのだ(そんなあ!)。
いろいろ問題を抱えているとはいえ、100万人規模の軍隊がNATO諸国(ポーランド、スロバキア、ルーマニア、モルドバ)との国境に配備されることになる。
黒海を隔てたブルガリアやトルコだって、安閑とはしていられないだろう。
ロシア海軍を屠った水上ドローンがあるからな。
ウクライナによるNATOの恫喝。
これが一番効く薬のような気がしているんだがな・・・。
<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー
(ウクライナ人ジャーナリスト、勝利計画は無責任な計画で何も変わらない)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-journalist-victory-plan-is-an-irresponsible-plan-that-will-not-change-anything/
「今のところロシア軍の前進を止めることが出来ないでいるのに、なぜクルスクの緩衝地帯で戦闘を続けているのか?そこまでの価値があるのかどうか、それだけの戦力があるのかどうか大統領は何も説明しなかった。」
「ハルキウやドンバスの何処に防衛ラインが建設されたのか教えて欲しい。私はポクロウシクに行って見たが防衛ラインが何処に築かれているのか全く分からなかった。ドローンが撮影したセリダブ、ポクロウシク、ディミトロフ近郊の戦闘映像を見ても防衛陣地は全く見当たらない」
「ウクライナ西部の上空を守る航空戦力や防空システム、通常弾頭を搭載する長距離兵器や砲兵部隊を備えたNATO軍を国内に配備しよう」
NATO加盟の暁に実現したいということなんだろうが、そのためにはNATOに加盟しなくちゃならんしな。
「ゼレンスキー大統領の前任者や多くの外相も「NATOに加盟したい」と訴えてきたが、NATOも「戦争中の加盟は不可能だ」と繰り返し説明してきた。さらに加盟国の中にはウクライナの加盟に反対する国もある。」
「政治的な宣言として「今直ぐNATOに招待されるべきだ」と訴えるのは良いことだが、これは勝利計画とは何の関係もない。なぜなら非現実的だからだ」
やれやれ・・・。
「ブトゥソフ氏は勝利計画について「西側諸国への要求は具体的なのに自らの行動については具体的に語らなかった」「ロシア軍の攻勢を止めない限り政治的交渉が不可能なことも説明せず、社会全体を非現実な方向に誘導したかっただけ」「この勝利計画はNATO加盟国を含む西側社会への呼びかけとガイドラインのみで、ウクライナが勝利のため負うべき責任や義務はなく、前線の困難な状況認識もなく、それを修正するための措置もなく本当に無責任な計画」「これは勝利計画と呼べるものではなく何も変わらない」と吐き捨てている。」
西側諸国への要求は具体的なのに自らの行動については具体的に語らなかった理由は明白だ。
ウクライナ一人がいくら頑張ったところで、戦争に勝利することはできないからな。
「今のところ勝利計画を絶賛するようなウクライナメディアの報道もなく、海外メディアの反応も冷ややかで、特にブトゥソフ氏が「非現実的で政治的宣言」と指摘した「NATOへの即時招待」について欧米から否定的な反応が多く登場し、ゼレンスキー大統領は支援国に対して「年内の決断」を迫っているが「米新大統領の就任後でないと何も決まらない」という見方が強い。」
ブログ管理人の末尾のまとめは辛らつだ。
「恐らくウクライナ支援に対する国際的な熱狂は過ぎ去り、戦場での結果と現実を天秤にかけはじめているのだろう。」
ロシアは、当初からこの事態を予見していたに違いない。
ラブロフは、戦場でケリを付けようと言い放って外交交渉の席を蹴った。
他力本願なウクライナは、はしごを外されて内憂外患。
せめて防衛ライン(=塹壕)が整備されていれば、時間を稼いで西側の信頼を取り戻すことが出来たかもしれないけど、もう、その時間はないだろう。
非核兵器の国内配備でロシアの再侵攻が止められるかどうかは不明だ。
やっぱ、再核武装しかないだろう。
ウクライナが核弾頭を自前で作るわけだ。
プーチンは、困難ではないとしているからな。
そんなことが出来るかどうかは知らない。
しかし、そうでもしない限り、戦勝計画は泡と消える・・・。
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