🐱ニューグレン:ダミー登場2024年02月17日 03:36

ニューグレン:ダミー登場
ニューグレン:ダミー登場


(ロケットレポート:ファルコン9が300回目の飛行を達成。ロシアからの興味深い打ち上げ)
https://arstechnica.com/space/2024/02/rocket-report-falcon-9-flies-for-300th-time-ariane-6-ships-to-kourou/

「ニューグレンが登場:
ブルー・オリジンは今週、フロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地にある同社の発射台であるスペース・ローンチ・コンプレックス-36で、ニュー・グレン・ロケットのシミュレーターを垂直に上げた。」

なんだ、ダミーか・・・。

「このシミュレーターはニューグレンロケットの寸法と重量を模倣して構築されており、作業員が発射台のトランスポーター/エレクターとストロングバックをテストできるようになっていると考えられます。」

発射台のテスト用ね・・・。

「ブルー・ オリジン社は数年前にフロリダ州で発射台の建設を大部分終えたが、ニュー・グレン・ロケットに似たものが発射場で直立して確認されたのはこれが初めてだ。」

「NASASpaceflight.com の写真家マックス・エヴァンスは、ケープカナベラル沖のボートからニュー・グレン・シミュレーターの美しい景色を撮影しました。本物のニューグレンはきっと美しいでしょう。」

確かに、どんがらとはいえ、完成度は高い感じがする。

本物がどうなっているかの情報はないが、期待していいかもしれない。

🐱ウクライナ降伏不可避:撤退2024年02月17日 17:19

ウクライナ降伏不可避:撤退
ウクライナ降伏不可避:撤退


(東部激戦地から撤退決定 軍総司令官「包囲を回避」―ウクライナ)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021700324&g=int

「シルスキー総司令官は17日、東部ドネツク州の激戦地アウディイウカからの撤退を決めたと表明」

「アウディイウカ周辺の作戦状況に基づき、包囲を回避し兵士の命を守るため、部隊撤退を決めた」

「兵士らは威厳をもって任務を遂行し、ロシア軍部隊を破壊するためにあらゆることを実行して甚大な損害を与えた」

まあ、この辺りは、事前に原稿が準備されていたんだろうが、実質的な撤退の判断は、タルナフスキーが行ったと思われる。

(ウクライナ軍トップ、アウジーイウカ撤退を表明 「兵士の命のため」)
https://www.asahi.com/articles/ASS2K3D6KS2KUHBI00L.html

「シルスキー氏の投稿に先立ち、ウクライナ軍で南東部の前線の部隊を指揮するタルナウスキー司令官がアウジーイウカの一部の陣地から撤退したことをSNSで明らかにしていた。」

これが、一部の部隊のことを意味しているのか、全体の動きに関わることなのかは不明だ。

(ウクライナ軍、東部要衝から撤退 司令官が公表「兵士の命守る」)
https://mainichi.jp/articles/20240217/k00/00m/030/072000c

「撤退が今後の戦局を決定づけるかどうかは不透明」

浮沈子的には、この記述がポイントの一つと思われる。

適切な陣地を構築し、適切な戦術、資源(兵士や武器弾薬)、その他諸々を考慮した防御戦が戦えるのならいい。

航空万能論には、ちょっと気になる記述も見られる。

(ロシア軍勝利で決着、シルスキー総司令官がアウディーイウカ撤退を発表)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/victory-for-the-russian-army-commander-in-chief-shirsky-announces-withdrawal-from-audi-iuka/

「アウディーイウカ市内からの撤退が完了しているのか、撤退命令にコークス工場が含まれているのか、事前に準備された陣地が何処にあるのかなどは分かっていない。」

「タブリア作戦軍の司令官は『アウディーイウカから撤退した』と主張しているがウクライナ軍が市内に残っている」「多くの部隊が司令部との通信手段を失っているため撤退命令に気づいていない可能性がある」「恐らくウクライナ軍はコークス工場を維持してラストシュネキよりも後方には下がらないだろう」(ロシア人ミルブロガーが運営するRYBAR)

ちょっと郊外に下がっただけで、おそらく「要塞」とは程遠いレベルの防御陣地で戦えば、犠牲者を増やし、結果的に弾薬も無駄になる。

ブログ管理人は、「アウディーイウカ陥落後の推定前線位置」を示した地図を掲載しているけど、これでは戦略的撤退とは言えないのではないか(近すぎ!)。

(管理人が考えるアウディーイウカ陥落後の推定前線位置)
https://grandfleet.info/wp-content/uploads/2024/02/Avdiivka_Front_2024_0217.webp

まあ、どうでもいいんですが。

最低でも、砲弾が届かない程度(30kmくらい?)までは下がらないとな(そうなのかあ?)。

えっ?、そこには塹壕もなければ、要塞もない!?。

そ、そ、そんなあ!。

東部戦線には、既に重層的要塞が幾重にも張り巡らされているという話だ(テレ朝の特集番組でやってたからな:このブログでも取り上げたんだが、リンク切れてたので探した)。

(20240128【ウクライナ戦略守勢に転換か】防衛機軸に戦力回復“反転攻勢”武器供与で難局打開は:日曜スクープ)
https://www.dailymotion.com/video/x8s4w2u

21分くらいから出てくる。

そう簡単には突破されないだろう。

ロシア軍は、昨年6月からのウクライナの反転攻勢を凌いだ。

超高密度地雷原スロビキンラインを構築し、アタックアンドアウェイを繰り返して、西側の優秀な兵器を投入して突破を図る軍勢を食い止めてきた。

まあ、砲弾が足りなくなってきてからは、逆反転攻勢(?)に出たけど、そこんとこはマネできなくても仕方ない。

ストームZみたいな「非人道的」なことはできないからな。

ロシア軍が、「人命尊重」で撤退したという「美談」は、ついぞ聞いたことがない。

それでも、ジグザグに溝を掘ったり、コンクリートで固めた陣地を構築したりすることは、ウクライナだってできるはずだ。

ゼレンスキーがそれを命令したのは、昨年の11月だからな。

ザルジニーは、命令違反で解任された(そうなのかあ?)。

穴掘りは、俺様の仕事じゃない・・・。

もっとも、侵略者に対する反転攻勢や膠着状態が継続できるなら、後方陣地は必要ない(ゼレンスキーは、膠着状態じゃないって、ついこの間まで言ってたしな)。

攻撃が続いて、僅かずつでも前進が可能なら、そんな労力を費やすのは無駄だ。

が、ロシア軍は、昨年7月から8か月かけて、東部戦線の後方に30kmに渡る列車の要塞(?)を築いた。

2100両も繋げてな。

今となっては、無用の長物(文字通りかあ?)に思える。

でも、それがロシア流だ。

無駄に思えることも、愚直に実行する。

西側の支援は、ハイテクな機器や兵器が多い。

ローテクな兵器や砲弾、地雷などは限られている。

つーか、ウクライナがおねだりしたのは、戦場で価値を発揮するコモディティ化されたアイテムじゃなかった(一番高いの、持って来い!)。

F/A-18戦闘機も欲しがったしな。

表沙汰にはなっていないけど、早期警戒機(ロシアのA50みたいなの:ほら、撃墜したヤツだ)だって、おねだりしたかも知れない(未確認)。

航空優勢を得るには、ロシア領内から対地攻撃してくる爆撃機を撃墜しなければならないからな。

もう、西側兵器でロシア本土を攻撃しないという暗黙のルールは消えた(そうなのかあ?)。

今は、製油所などの静止目標だけを狙っている長距離飛行可能などローンも、バルト海まで飛行して、あっちの戦艦を沈めるかも知れない。

弾道ミサイルぶっ放して、ウラジオストクだって射程内に入れる可能性もある。

ウクライナには、ロケット技術者は、掃いて捨てる程いるだろう。

その弾頭に、核廃棄物詰め込んでロシアの都市に片っ端からぶち込めば、ロシアを敗戦に追い込むことだってできるかも知れないじゃないの・・・。

まあいい。

この戦争は、ロシアがウクライナに屈服するまで終わらない。

ゼレンスキーは、ロシアの本土の一部は、歴史的にウクライナのものだと言ってたからな。

ロシアが降伏した暁には、戦利品として一部の領土の割譲を要求することだろう。

もっとも、いつのことになるかは分からない。

100年先か、1000年先か。

欧州各国は、ウクライナに長期支援を約束している。

10年毎の更新が出来るということだからな。

100回くらい更新する間には、再度の反転攻勢を掛けられるチャンスだってあるかもしれない。

防御戦は長期戦になる。

いや、そうしなければならない。

じゃないと、陣地を後退させるにも限界があるからな。

大西洋まで下がっちまったら、後がないしな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナ軍、東部の要衝から撤退 総司令官が発表 「兵士守るため」)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000337404.html

「アウディイフカは取り戻す」(シルスキー総司令官:以下同じ)

いやあー、危ないなあ・・・。

「兵士の命を守るため部隊を撤退させ、より有利な戦線での防衛に移行する」

「ロシア軍は人的損失を考慮していない」

国内向けとはいえ、また、ウクライナ軍の従来からの姿勢と同じとは言え、現状認識と敵軍の評価を誤っている点は前任のザルジニーと同じだ。

戦略目標を見失っている点も同様だな。

兵士の命を守るというのは、戦争においては少し意味が違うからな。

限られたリソースを効果的に使うということなわけで、浪花節的人情的な意味合いではない。

ロシア軍が人的損失を考慮していないように見えるのは、投入できるリソースが潤沢なだけの話で、なーんも考えていないわけじゃない。

つーか、バフムトで戦った兵士たちに言わせれば、おまい(シルスキー)に言われたくないっ!、てな感じかも知れない(そうなのかあ?)。

まあ、心を入れ替えたのかもしれないが、少なくとも、総司令官になったんだから、アウディーイウカに拘ってはいけないだろう。

取り戻せるかどうかは、少なくとも今は問題じゃない。

ロシアは、この地を攻め取るのに半年足らずだったわけだが、ドネツクを手に入れてから数えれば、10年の歳月をかけている。

兵を養い、戦略を練り、兵站を充実させて数倍の兵力を惜しみなく投入した。

2000人の守備隊に対して、4万人の兵力を配置している。

ロシアがどういう防御を行うかにもよるけれど、仮に4万人の兵力で守るとしたら、ウクライナ軍は80万人の兵力を要する(そうなのかあ?)。

大砲の弾さえ満足にない状況の今、奪還を口にするのは10年早い。

気持ちが分からないではないし、もちろん、国内向けの情報戦の一環だと分かっている。

だが、総司令官が目指さなければならないのは、アウディーイウカじゃない。

3万人程度の小都市だったこの地ではないのだ。

クリミアを含め、ロシア占領地域全体を奪還しなければならない。

それが任務だ。

まあ、途中にあるから、ついでに奪還しないと始まらないということはあるけどな。

目標じゃない。

浮沈子が危ないと思ったのは、早期奪還を目指して、戦力を十分に下げずに、悪戯に消耗する可能性を感じたからに他ならない。

同じことは、1000kmに渡る前線全てについて言える。

反転攻勢を掛けて膠着状態になったということは、基本的に、その前線はロシア軍が守るのに適した場所ということになる(必ずしもそうとは言えないでしょうけど)。

防御戦に転換したというのなら、戦果を求めずに兵力の温存と武器弾薬の節約に努め、戦力全体の回復を目指す必要がある。

そのためのリソースの一つが「領土」だ。

今、ロシアは時間を味方に付けているが、だからといってゼレンスキーが言う通りに攻め続ければ、敵の思うつぼにハマることになる。

ウクライナ軍が、兵士の命で贖った領土を差し出すことによって得る最大の利益は「時間」だ。

ロシアに味方している「時間」を、何としても味方に付けて、全ての占領地を取り戻し、ロシアを屈服させるだけの力を身に付けなければならない。

ロシアを跪かせ、現在のロシア本土の一部を併合し、国土を拡張する形で停戦しなければならない。

んなことが出来るんだろうか?。

浮沈子は、客観的に見て、逆立ちしてもムリポと見ている。

が、先のことは分からない。

ウクライナが臥薪嘗胆して粘っているうちに、欧州が力をつけ、逆にロシアに対して宣戦布告するかもしれない。

先制攻撃だ。

攻撃は最大の防御だからな。

先ごろの西側記者とのインタビューで、プーチンは、ポーランドが攻撃してこなければ、ロシアが先に手を出すことはないと発言したと言われる。

やっぱ、NATO側からの先制攻撃は想定の範囲内だろう。

さて、ウクライナ紛争が継続するなかで、NATO側が先に手を出すというのがあるかどうかは分からない。

しかし、そういう事態になれば、雪隠詰めの危機に追い込まれているウクライナにも勝機が巡ってくる可能性はある。

急いては事を仕損じる。

待てば海路の日和あり。

慌てる者は損をする。

ウクライナには、そういう箴言はないんだろうか・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(「砲弾数10分の1」のウクライナ、東部要衝アウディーイウカ撤退…新総司令官に試練)
https://www.yomiuri.co.jp/world/20240217-OYT1T50167/

「10対1の砲弾数で敵が進軍し、(撤退が)唯一の正しい解決策だ」(ウクライナ軍司令官)

同感だ。

で、どこまで撤退するのか。

「米紙ニューヨーク・タイムズは、露軍がアウディーイウカの北西約48キロに位置し、ウクライナ軍が輸送拠点にしているポクロウシクを次の標的にする可能性があるとの専門家の指摘を報じている。」

まあ、そこまで一気に下がるかという感じだが、画像に掲げているように、そこにたどり着くまでには何本もの塹壕を突破していかなければならないし(たぶん、図示されていない塹壕もあるに違いない:未確認)、特に都市の周りは環状になっていて、都市全体が「要塞化」されている可能性もある(未確認)。

輸送拠点とされていることから、ここからドネツク州内への交通の便もいいだろう(町自体が鉄道を中心に開発されてきた)。

(ポクロフスク、ウクライナ)
https://en.wikipedia.org/wiki/Pokrovsk,_Ukraine

「州の重要都市。人口は約60,127人(2022年推計)」

この町の名前は、ころころ変わっている(カッコ内はウクライナ語読み)。

・1884–1934:グリシノ(フリシネ):ロシア帝国時代
・1934 ~ 1938 年:ポスティシェヴォ(ポスティシェヴェ):スターリン時代
・1938–1964:クラスノアルメイスコエ(クラスノアルミスケ):大粛清→フルシチョフ時代
・1964–2016:クラスノアルマイスク(クラスノアルメイスク):ブレジネフ以降
・2016–現在:ポクロフスク(ポクロウシク):生神女庇護祭(ウクライナ語で「ポクロヴァ」)に因む

「ポクロフスクは、1875 年にロシア帝国鉄道省の鉄道駅設置決定によりグリシノとして設立されました。」

(中略)

「2016年5月、市は非共産化法に従い、ウクライナ語でポクロヴァとして知られる生神女のとりなしを称えて、ポクロフスクに改名された。」

ロシア正教の影響を排除したい現政権のことだからな(クリスマスも年末にやったしな:ロシアは1月7日)。

どーせ、また、名前が変わるかもな。

まあ、どうでもいいんですが。

グーグルマップで見ると、田園の中にある緑豊かな美しい街だ。

んなところでドンパチやるというのはいかがなものかだな。

やっぱ、一気に大西洋まで撤退するのがいいのかもな・・・。

<さらにさらに追加>ーーーーーーーーーー

(ロシアが「戦争に適応」 ゼレンスキー氏、危機感鮮明)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/309966

「プーチンは戦争の激化に適応している」(ウクライナのゼレンスキー大統領)

「(欧州から)十分な防空システムが供与されれば、何百万もの国外避難民がウクライナに戻れるだろう」(同上)

やっぱ、人口問題は深刻のようだ。

「17日にはハリス米副大統領と会談。会談後の共同記者会見で、米議会に対してウクライナ支援を含む緊急予算案を認めるよう求めた。」

ははあ、そういうことだったのか。

浮沈子は米国上院が、下院に送っても可決されるはずがない緊急予算案を通したことが不思議だったけど、上院議長である副大統領が「ミュンヘン安全保障会議」に参加するということで、赤っ恥かかせないように急遽、採決に踏み切ったんだろう(未確認)。

ちなみに、下院は約2週間休会になったそうだ。

(ウクライナ支援先送り休会、バイデン氏怒気 下院に「言語道断」)
https://mainichi.jp/articles/20240218/ddm/007/030/070000c

「ウクライナ支援を先送りし、約2週間の休会に入った」(連邦下院)

「休暇に入る代わりに、審議にさらに注力する時だと思わないのか。言語道断だ」(バイデン米大統領)

バイデンの血圧が心配だなあ・・・。

(捨て身のアウディイウカ制圧 短期戦、ウクライナ軍「息切れ」も―ロシア)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021700485&g=int#goog_rewarded

「ウクライナを支援するバイデン米政権は「戦略的重要性はない」とロシアの戦果を矮小(わいしょう)化する説明をした」

確かに、ロシアにとってはあまり意味はないのかもしれないが、ウクライナにとっては州都ドネツクを奪還する上では、譲れない拠点だったんだろう。

「ウクライナのゼレンスキー大統領は死守にこだわり、昨年12月末に自ら現地を訪問。撤退を進言したというザルジニー前総司令官と対立を深める一因にもなった。」

それを(一時的とはいえ?)失った痛手は大きい。

「反転攻勢」がとん挫したことを象徴する意味合いがあるからな。

「アウディイウカ制圧作戦は昨年10月から約130日間」(1万3000人以上の死傷者)

「バフムト制圧は2022年8月から約290日間」(ワグネルの死者だけで約2万人)

都市の規模とかは異なるが、損害は軽微で期間も短い。

ウクライナ側の損害は不明だが、「要塞」に立てこもって防衛したわけだから、ロシア側よりは軽微だろう(未確認)。

「ゼレンスキー政権側は16日、侵攻開始後のロシア軍の戦死傷者が「40万人」を超えたと発表」

「バフムトやアウディイウカ防衛を通じ、敵に打撃を与えた」

バフムトの損害の全貌は分からないが、両方合わせても1割程度の影響だ。

この間のウクライナ側の死傷者は、数十万人に上ると見られる(テキトーです)。

しかも、追加の大規模動員も掛けられず、「人命尊重」で、捨て身の攻撃もできない。

ウクライナでは、「小さなソ連軍」では、「大きなソ連軍」のロシアには勝てないという話があるそうだが、小さなNATO軍でも勝てないわけだ(そうなのかあ?)。

(ウクライナの新総司令官、シルスキー大将の実績と今後の展開を詳解)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/79394

「ウクライナでは、「小さなソ連軍では大きなソ連軍を打ち負かすことはできない」という格言がよく使われるという。」

「ウクライナ軍がソ連式の兵器、指揮要領、戦略・作戦・戦術を採用して小さなソ連軍になってしまっては、ロシア軍を敗北させることはできない。」

「米英などの兵器を導入し、米英式の指揮・統率、作戦・戦い方などを学んできた。」

・戦争の初期においてキーウ奪取を目指したロシア軍に大損害を与え撃退
・「ハルキウ電撃戦」の成功
・ヘルソン州のドニプロ川西岸にいたロシア軍を撤退させる

ここまでは、とんとん拍子だったんだが、間抜けなロシア軍も、いつまでも間抜けのままではなかったということだな。

記事の内容については割愛する。

アウディーイウカの陥落は、ウクライナ軍にとっては想像を絶する痛手だ。

12月にゼレンスキーが訪問して激励し、自撮りまでした要衝だからな。

反転攻勢で東部戦線に拘り、ザポリージャ方面の戦力を分散した戦略の是非が問われることになる。

結果的には、失敗に終わったわけだ。

それを、早期に認識せずに、アウディーイウカで自軍の損害を増大させた。

しかも、ドニエプル川東岸への進出を試み、精鋭部隊の損失を招いている(作戦自体は昨年夏ごろから進行させていたようです:渡河に踏み切ったのは、極めて政治的動機みたいでしたが:膠着状態じゃないっていう象徴だったしな)。

クリンキの拠点を失うのは時間の問題だろう。

もう、支援を継続するためのエクスキューズに意味はない。

ザルジニーの最大の功績は、戦場の現実を曝け出し、欺瞞に満ちた政権に突き付けたことだろう。

それでも、防御戦への移行は遅れに遅れた。

西側の支援が激減した中、戦略の変更は避けられなかったわけで、ようやく「でっち上げられた反転攻勢の継続」という悪夢から覚めるきっかけを得たわけだ(そうなのかあ?)。

兵員で5倍、砲弾で10倍のロシア軍と対峙して、時間を味方に付けることが出来るようになるまで、効率的な防御戦を繰り広げなければならない。

再度の反転攻勢(アウディーイウカの奪還含む)など、もってのほかだ。

実際の話、F-16が戦線に投入されるのは来年以降だろう。

それが十全に機能する保証はない(米軍含め、専門家は軒並み否定!)。

早期警戒機や軍艦などの高価値目標は破壊しても、それが「領域支配」に繋がっているとは言えない。

相撲で言えば、金星(平幕力士が横綱倒す勝ち星)はあげられても、優勝はできないということだ。

せいぜい、三賞(殊勲賞、敢闘賞、技能賞)止まりだ(うーん、我ながらいい例えだな)。

では、西側の支援が十分なら、ウクライナが勝てるのかといえば、それも無理な話だ。

現在のウクライナの人口は、2000万人台(若干幅がありますが)となっている。

ロシアは、ざっくり1億5千万人(ウクライナからの併合地域含む)。

両国とも、人口減少に悩んでいるけど、ウクライナのそれは著しい。

国力の差があり過ぎて、元々勝負にならないところに持ってきて、当てにしていた西側の支援が縮小してきてはしごを外されている状態だ。

ウクライナの勝機は、フィンランドかバルト3国、あるいはポーランドからNATOがロシアに先制攻撃を掛けて、ウクライナ戦線の圧力を軽減し、なおかつ、欧米がロシアとの直接対決を継続しながらウクライナへの支援を増大させるというシナリオの下でしか描くことはできない。

ありえねー・・・。

しかも、中国やインド、イランや北朝鮮がロシアを支え続ける限り、欧州大戦争でも勝ち目はないからな(そうなのかあ?)。

インドは、ややビミョーな雰囲気にあるらしい(ISWの記事による:未確認)が、今のところ、ロシア産原油の購入を止める気づかいはないし、経済制裁にも消極的だ。

中国に至っては、ますますロシアとの絆を深めているしな。

加えて、バイデン政権の2期目は限りなく揺らいでいる。

やれやれ・・・。

それでも、ウクライナ政権が夢から覚めて、現実的な選択を行ったことは評価に値する。

それが、ウクライナ国民の目を覚ますことに繋がり、誤った道を進むことなく、国家の存続と繁栄を選び取ることにつながるならこれに越したことはない。

浮沈子は正義派じゃない。

ウクライナで、どんな統治が行われようと、知ったことではない。

それは、ロシアであっても同じだ。

反体制派を投獄(北極圏送り?)したり、大統領選挙に出馬させなくしたりして、名ばかりの民主主義を装っている国だが、そこに暮らしている人々が不幸であると言い切ることはできない。

それぞれの国で、それぞれの統治をおこない、争わず、協力し合えるのがいい。

ロシアは、人んちに土足で踏み込んだ盗人だ。

オマケに殺人までしている。

とんでもな国家だが、プーチンは、内政問題だという認識だ(そうなのかあ?:インタビューで、そう言っていたらしい)。

人の家の家庭内暴力なわけだ(そういうことかあ?)。

台湾問題も、朝鮮半島問題も、所詮は他人ごとだからな。

欧州、特に東欧諸国にとっては、そういうわけにはいかないだろう。

明日は我が身だ。

が、わが国だって、ロシアの隣国だということを忘れるわけにはいかない。

どーするのか。

米国が欧州から手を引き、孤立主義へと向かいつつある中で、東アジアの情勢は大きく変わろうとしている。

数年前から、その気配はあったけど、日米安保の破棄と、核の傘の消滅はリアルなリスクになってきている。

今日のウクライナは、明日の日本だ。

島国で、撤退しようにも初めから後がないからな・・・。

<また追加>ーーーーーーーーーー

(殺人犯を釈放し、政治犯を投獄 ソビエト時代に逆戻りするロシア)
https://forbesjapan.com/articles/detail/69085

「塀の中にいようとも、私はあなたたちより自由だ。私は自分の意思で決断し、本音をいうことができるのだから」(サンクトペテルブルクのスーパーで、ウクライナ侵攻を批判し、民間人の死亡を強調する声明文を値札に貼り換えた芸術家で音楽家のアレクサンドラ・スコチレンコ(33))

このフォーブスの記事を書いた記者は、おそらく、自分自身がスコチレンコと同じ立場であることに気付いていないに違いない。

日常の生活が、ロシアの刑務所より多少マシというだけの話だ。

米国でも、人々は二重基準によって生活している。

世論調査への回答と選挙の投票行動とを、無意識に使い分けている。

トランプ政権への回帰が進んでいることは、そういう閉塞感を感じていることの証かもしれない。

「つまり『戦争は平和』であり、『自由は奴隷』であり、『ロシア軍は国際的な平和と安全を守るためにウクライナに駐留している』のだ。裁判官の皆さん、私もあなた方も、私たち全員がジョージ・オーウェルの小説『1984年』の世界に生きていることは、あまりにも明白ではないだろうか?」(政治犯オレク・オルロフ)

浮沈子は、若い頃に1984の翻訳版を読んだだけで、細かいところは忘れてしまった。

どちらかというと、映画マトリックスに出てくるサイファー的感覚の方が近いかもしれない。

(マトリックス:プロット)
https://en.wikipedia.org/wiki/The_Matrix#Plot

「サイファーは不満を抱いた乗組員で、マトリックスに再び接続して快適な生活を送るという取引と引き換えにモーフィアスを裏切った」

「サイファーはマトリックスから出て、意識を失って横たわっている他の乗組員を殺害します。サイファーがネオとトリニティを殺す前に、乗組員のタンクが意識を取り戻し、彼を殺し、ネオとトリニティをマトリックスから引き抜きます。」

まあ、ストーリーの方はどうでもいいんですが。

偽りの世界と知りながら、その日常の快適さの中に逃げ込んで、問題の所在からは目を逸らし続ける。

ロシアの裁判官や、米国市民に罪はない。

「何という時代の逆戻りだろう! 実際の歴史では、1984年はソ連で変化が始まった年だと証明されている。ペレストロイカ(再建)、そしてそれに続く1991年の民主革命——その時、変化は不可逆的なものに見えた。ところがそれから30年余りが過ぎ、私たちは突然1984年に逆戻りしてしまった」(オルロフ)

何を今さら・・・。

プーチンは、筋金入りの社会主義者で、おまけに諜報活動や保安活動に長年従事していた。

そういう人物を国家元首に選べば、どういうことになるのかをロシアの人々は知っていたに違いないのだ。

が、やっぱ、鼻水の味がするおかゆ(マトリックスの解放軍の戦士たちの食事)より、美味いステーキ(サイファーがマトリックスの仮想世界で味わう食事)の方がいい(もちろん、浮沈子に選択の余地はありませんが)。

偽りの世界と知りながら、その日常の快適さの中に逃げ込んで、問題の所在からは目を逸らし続ける。

そもそも、マトリクスのように、一般の大衆が見る娯楽映画には、ストーリーに制限が加えられていて、勧善懲悪じゃないとだめだとか、最後にサイファーがいい思いして終わるとかいうのはご法度だからな。

この例え自体が、マトリックス的というか、1984的な重層的構造の中に取り込まれちまってる。

フォーブスの記事だって、記者が書きたいことを掛ける自由はあるけれど、読者が二重基準で読み飛ばして相手にせず、問題提起して変化をもたらしたい著者は塀の中に閉じ込められているのと大して変わらない状況にあるわけだ(そうなのかあ?)。

それは、こうして与太ブログを垂れ流している浮沈子自身にも当てはまるけどな(それは、良ーくわかっているつもりですが)。

まあいい。

北極圏の刑務所に収監されていたナリワヌイという政治家が死んだ。

自由と引き換えに、日常の快適さだけではなく、命を差し出す羽目になったわけだ。

世界中で、その反骨精神を讃え、プーチンを非難する声が上がっていると言われる。

それはそれで、一つの基準だが、世界を巻き込んだ熱が冷めると、人々は日常の快適さに戻っていく。

ロシアでは、何人かが塀の中に行くことになるんだろうけど。

しかし、そうではないその他大勢の罪のない人々は、別の基準に則って、普段の生活に戻る。

偽りの世界と知りながら、その日常の快適さの中に逃げ込んで、問題の所在からは目を逸らし続ける。

おそらく、ウクライナでも同じ状況はあるんだろう。

ゼレンスキーは、国内の状況、米国や欧州の状況に加えて、自国の中にじわじわと広がる無関心、無気力、厭戦気分などと戦わなければらならない。

ロシア軍は、確かに強力で、手強いけど、それはいやでも目に映る脅威だ。

一時的には撤退することも可能だ。

が、問題の所在から目を背ける怠慢からは、撤退もできないし、犯罪者として裁くこともできない。

そのためには、何らかの「勝利」が必要だという主張は分かる。

少なくとも勝利につながる「希望」を示せなければならない。

バイデン政権は、アフガニスタンから、数年前撤退した。

支援する現地の抗戦意欲が衰えたことが原因の一つといわれている。

その後、タリバン政権の台頭を許し、米国はこの地域での影響力を失った。

まあ、対テロ戦争が一段落したということもある。

イラク駐留米軍の規模縮小(撤退?)も検討されている。

イスラエルは言うこと聞かないしな。

ハマスの人質奪還交渉も決裂した。

米国の対外政策には、閉塞感が漂っている。

そもそも、困難な事案に果敢に取り組んで成果を上げようとしてきたことの無理が、一気に噴出しているということではある。

ウクライナ支援は、同じ道を歩んでいる気がする。

パクスアメリカーナの終焉(そうなのかあ?)。

そもそも、2年前の軍事侵攻を招いたのは、ウクライナに対する西側の軍事支援の影響が否めない(軍事顧問団を派遣してたからな)。

侵攻初期は、ロシアの拙攻と相まって、想定外の戦果を挙げられたが、メッキが剥がれて地金が見えてきたということなわけだ。

長期に渡る支援(短期的には縮小?)の約束は取り付けられても、たった今必要な武器弾薬は手に入らない。

国内でしか対応できない兵員の問題に対する影響は甚大だ。

勝利はなく、希望も見えない。

政権当事者の「やる気」だけは満々だがな。

ISWの記事には、ちょっと気になる話が出ている。

(ロシア攻撃キャンペーンの評価、2024 年 2 月 17 日)
https://www.understandingwar.org/backgrounder/russian-offensive-campaign-assessment-february-17-2024

「ロシア軍は一時的に限られた局所的な制空権を確立したようで、アヴディウカ攻略作戦の最終日には地上部隊に近接航空支援を提供することができた」

「ロシア軍は2023年初頭以来、戦域全体で滑空爆弾の使用を徐々に増やしてきたが、アヴディウカでの最近の滑空爆弾の大量使用は、ロシア航空が前進する歩兵部隊に近接航空支援を提供するためにこれらの滑空爆弾を大規模に使用したのは初めてである。」

「ロシアが前線の最も活発な部分で数日間に渡って大規模な攻撃を実施できたことは、ウクライナ軍がアヴディーウカ周辺の空域へのアクセスを拒否できなかったことを示唆しており、ロシア軍はおそらくこの一時的な局地制空権を利用して、集落の大部分の占領を促進します。」

これって、アウディーイウカだけじゃなくて、1000kmに渡る前線の全てに適用可能な戦法を編み出したということなのではないか。

「滑空爆弾の射程は最大70キロメートルで、ウクライナにおけるロシアの固定翼と回転翼の損失を最小限に抑えるために戦術機が前線のさらに後方から攻撃できるようにするために、ロシア軍は滑空爆弾を広く使用し始めた。」

「ウクライナ軍は、これらの射程でロシア航空機を効果的に標的にできる多数の防空システムを必要としている。ウクライナ当局者らは、ウクライナは防空ミサイルの「重大な不足」に直面していると強調しており、ニューヨーク・タイムズ紙は2月9日、米国当局者がウクライナの防空ミサイルの在庫は、西側の安全保障支援によるさらなる補充がなければ2024年3月に枯渇すると評価していると報じた。」

GLSDB(ハイマースから発射可能な精密誘導滑空弾)の配備は遅れている(24発の初期ロットのみ?)。

ロシアが全線に渡って、豊富な弾薬を使った近接航空支援による攻勢を掛けてきた場合、それを効果的に防ぐことは難しい。

勝利の方程式を解くだけでいい。

「一時的に局所的かつ限定的なロシアの制空権が繰り返されることで、ロシア軍は前線に沿った作戦前進をより積極的に追求できるようになるだろう。広範な制空権の遮断により、ロシア軍は日常的に大規模な航空作戦を実施し、最前線を超えてウクライナの都市を爆撃して壊滅的な影響を与えることが可能になる。」

もっとも、ロシア側も無傷では済まない。

「伝えられるところによると、ウクライナ軍は2月17日にドネツク州上空でロシアの戦闘機3機(Su-342機とSu-351機)を撃墜したが、おそらくアヴディウカからのウクライナ軍の撤退を補うために乏しい防空資産を投入した可能性が高い。」

「乏しい防空資産」か・・・。

やれやれ・・・。

前線を巡る環境は、見た目の進軍の速度を超えて、大幅に変化しているようだ。

こうした質の変化を見ながら、自軍の撤退を進める必要があるんだろうが、アウディーイウカの撤退については、十分下がり切らずに被害を拡大しかねない可能性が見えている。

(ウクライナ軍、アウディーイウカ西郊外の集落に新たな防衛ラインを設定か)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-army-to-set-up-new-defense-line-in-western-suburb-of-audiiivka/

「ウクライナ軍はベルディチ、セメニフカ、オルリフカに足場を築いている可能性が高い」(ロシア人ミルブロガーが運営するRYBAR)

近すぎじゃね?。

「予備情報によるとウクライナ軍はラストシュネキを放棄した」「この拠点はアウディーイウカからの火力管制下にあるので足場を築くのは不可能だ」(同上)

新たな防衛線は、そこと大して離れてはいない。

「アウディーイウカが重要な理由はATGMや無人機の中継機を運用にするのに理想的だからだ」「そのためアウディーイウカ周辺の敵拠点は直ぐに陥落するだろう」(ロシア人軍事特派員のアレクサンダー・ハルチェンコ氏)

「RYBARが予想した「ベルディチ、セメニフカ、オルリフカの足場」はオケレタイン方向の高台を守るのに必要なのかもしれない。」(ブログ管理人)

たぶん、「足場」というのは、その頃まだウクライナ軍が残っていたコークス工場からの撤退を行うためのパーシャルなものに過ぎなかったのではないか。

確かにオケレタイン方向から進撃されると、次の攻略目標とされる物資の補給基地であるポクロウシクへのルートが高台を伝ってかのうになる。

「オケレタインの高台を取られると低地を迂回してセリダブ方向に進むことができ、オケレタインから北に進めばニューヨークやトレツクの背後に回って街を包囲することも出来るため、オケレタイン方面には優先的に「強化された防御陣地」が建設されているはずだ。」

浮沈子は、そっちのルートじゃない気がしているんだがな。

「地形に左右される優位性」は、戦力が拮抗している場合の問題で、アットーテキ有意であれば、副次的要素になるのではないか。

最短ルートであるE50沿いに、ポクロウシクまで一気に上がる可能性がある。

ドネツクからの距離は48km。

10倍といわれる火力優勢と近接航空支援、3倍から5倍といわれる潤沢な兵員を考えれば、敵の補給路を叩く効率的な作戦を展開する可能性が高い。

兵站の拠点を叩けば、そこから資源の配分を受けている他の戦線の攻撃も容易になる。

その重要性を身に染みて分かっているロシア軍が、わざわざ強固な陣地が設えられていると分かっているルートから進撃するとは思えないんだがな。

まあいい。

どこまで撤退するのか、それが問題だな・・・。

(プーチン氏「重要な勝利」 アブデーフカ制圧を祝福 ゼレンスキー氏は奪還誓う)
https://www.sankei.com/article/20240218-POPAU3CWABJJFPBX4DYFMVPOQU/

「ウクライナ軍参謀本部は17日、アブデーフカ西方の集落ラストチキノ方面に前進を図った露軍を撃退したと発表。同じくアブデーフカ西方の集落オルロフカにも露軍が空爆を行ったとした。」

・ラストチキノ:ラストシュキネ(航空万能の記事やマップにはラストシュ「ネキ」と誤記されている。:後日訂正を確認しました。)
・オルロフカ:オルリフカ

いずれも、現在の最前線から3km以内のエリアにある(ラストシュキネは直接接触のようです:放棄したんじゃなかったっけえ?:アウディーイウカからの火力管制下にある)。

撤退後の新たな防御線でもなければ、ドネツク州全域の掌握とのつながりがあるわけではなく、ほぼ、掃討戦に近いかもしれない。

「アブデーフカを制圧した露軍が主目標とするドネツク州全域の制圧に向け、さらなる西進を図っていることが示された形だ。」

ドラマチックな記事を書きたい産経記者の心境は分かる気がするけど、それ程の話じゃないような気がするんだがな・・・。

<またまた追加>ーーーーーーーーーー

(アウディーイウカ戦況 “ロシア側 局地的に制空権確保”米分析)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240218/k10014363021000.html

「ロシア軍が一時的に局地的な制空権を確保したうえで、滑空爆弾を大量に使用し、歩兵部隊に対して近くから航空支援を行っていたとみられる」(アメリカのシンクタンク「戦争研究所」)

「こうした作戦は初めてとみられるとしたうえで、欧米の軍事支援が遅れれば、同じような作戦が各地で行われる可能性があると指摘」(同上)

「アウディーイウカでの戦闘は、ウクライナにとって欧米からの軍事支援が死活的に重要」

「近代的な防空システムの必要性」(ウメロフ国防相)

滑空爆弾を大量に使用した近接航空支援に対して、近代的な防空システムとやらが有効に機能するのかは知らない。

が、勝利の方程式を編み出したロシア軍が、図に乗って1000kmに渡る前線のあちこちで多用することは容易に想像できる。

近接航空支援もなく、戦場で有効な防空システムもない中、歩兵を投入して陣地戦を行うというのはあまりに無謀だ。

大砲の弾でも潤沢にあれば別だが、ドローンを飛ばしてみても限界があるだろう。

(無人機100万機をNATOがウクライナに提供へ)
https://www.sankei.com/article/20240216-A7LPRWIE3ZJEJBR2I2WES24TMQ/

「NATO加盟国が100万機の無人機(ドローン)をウクライナに提供することを目指している」(北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長)

まーた、欧州の口約束か・・・。

まあ、努力目標として掲げているだけで、ウクライナに約束したわけじゃないけどな。

「100万」と聞いただけで、脊髄反射的に半分くらい(51万発余りの予定)しか提供できなかった砲弾の話を思い出すからな。

まあ、どうでもいいんですが。

浮沈子的に注目したのは次のくだりだ。

「ポーランドのビドゴシチにNATOとウクライナによる「共同分析訓練教育センター」を新設する」(同上)

「ウクライナがロシアの侵攻から学んだ教訓を共有し、NATOとともに訓練する態勢を構築」

NATOと共に練り上げた昨年の「反抗作戦」は、開始からわずか4日で潰えた。

クソっ!。

ザルジニーが、そう吐き捨てたかどうかは知らない。

前線から遠く、即応性が乏しいドイツやフランス、ましてや英国など(いずれもウクライナ兵を教育訓練しているんだろう)ではなく、ポーランドというところがリアルだ。

待ったなし!。

つーか、ひょっとすると、台湾のTSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)みたいに、占領されてノウハウが失われる前に海外移転させるつもりなのかもしれない(そうなのかあ?)。

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

戦場で勝てなくなったウクライナから、乾いた雑巾を絞るようなことをするNATO(そんなあ!)。

支援とは名ばかりの搾取!。

まあいい。

長期の支援を約束していくからには、それなりの回収をしなければ元が取れないからな。

国家は正義では動かない。

国益で動く。

NATOもまた同じだろう。

もしかすると、ウクライナは国土というリソースを使って後退を重ねながら、国家という資産を欧州に移転させようとしているのかもしれない。

まあ、そういう言い方は聞こえがいいが、ありていに言って、死に体になっちまったウクライナという国を、西側のハゲタカどもが支援というベールに隠れて食い荒らし始めているのではないか。

(「日・ウクライナ経済復興推進会議」共同声明案 明らかに)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240217/k10014361501000.html

「初期の緊急復旧から経済復興に至るまで、あらゆる段階で日本がウクライナを継続的に支援していく方針を表明する」

「ウクライナの人々が自由と独立を守り、領土の一体性を回復することを後押しする姿勢を強調」

「地雷の除去やがれき処理など、初期の緊急復旧から経済復興と産業の高度化に至るまで、あらゆる段階で日本がウクライナを継続的に支援していく方針」

「ロシアの軍事活動の抑止には制裁の維持・強化が重要だという認識で一致し、制裁逃れを防ぐ措置を講じていく決意を確認する」

この辺は、無難な話だな。

「今回の会議で両国は、農業やインフラ強化など7つの分野を柱に、企業が主体となるものも含め、およそ50本の協力文書を交わす方向」

中身を見てみないと何とも言えないけど、消えてなくなるかも知れない国家を支援するという怪しげな話ではある(そうなのかあ?)。

思いっきり、色眼鏡を掛けてみた方が無難な気もする。

わが国が、ハゲタカになっちまわないようにするためにもな・・・。

<もっと追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナ、4人に1人が国内外に避難 侵攻2年、帰還のめどたたず)
https://www.asahi.com/articles/ASS2L6JQJS2HUHBI00R.html

「約648万人が国外に逃れ、ウクライナ国内で避難するのは推計で約369万人(昨年末時点)に上る」(国連難民高等弁務官事務所(UNHCR))

「侵攻前の2021年のウクライナの人口は約4200万人」(外務省)

「人口の4分の1が国内外で避難生活を余儀なくされ、帰還のめどもたたないままだ。」

既に、人口についてはこのブログでも触れている。

4200万人なんて、いるわけない!。

浮沈子の推定では、2000万人がいいところだろう(国内難民含まれ、ロシア占領地域を除く:ウクライナの研究者は、2800万人と推計)。

「2022年2月24日に侵攻が始まり、ウクライナから周辺国などに逃れた人は増え続け、23年2月には約800万人だった。同時点での国内避難者は約530万人だった。」(UNHCR)

「国内外に避難した人たちの一部は、帰還したとされる。」(同上)

「多くの避難者が故郷に戻ることを希望するが戻れる状態ではなく、避難先での支援を引き続き強化する」(同上)

「国内避難民に対しては保護や人道支援を続け、国外に避難した人には社会への統合や就労に向けた支援が必要」(同上)

国外避難者が帰国するめどは立たない。

海外における定住政策が進めば、たとえ戦争が終わったとしても、逆に国内からの流出が増えることになるという指摘もある。

・ロシア:121万人(なんと最大だな:これって不都合な真実!?)
・ドイツ:113万人
・ポーランド:95万人
・チェコ38万人
・英国:25万人
・スペイン:19万人
・その他欧州:不明
・周辺国・欧州の外:48万人(日本:2千人超)

やれやれ・・・。

長期的には、彼らの多くはディアスポラ(移民コミュニティ一)を作る。

避難先に定着し、生活を営み、その社会に溶け込んでいく。

ウクライナ当局は、海外避難者の75パーセントが帰国すると予想しているが、んなわけはない。

そもそも、帰国する国が残っているかどうかが問題だ。

戦闘で撤退を重ね、いくら何でも大西洋までは下がらないとしても、出生率の低下、国民の流出は止まらないだろう。

あまり触れたくはないんだが、既に海外へ出た人々と異なり、これから流出する人々が、行った先で上手く適応できるかどうかにも不安がある。

支援疲れは、受け入れ国にとっても国内問題として存在し続ける。

それ程抵抗がないのなら、ロシアに避難するというのが一番いいかもしれない(そうなのかあ?)。

(プーチン露大統領が戦車工場視察 ウクライナ侵略正当化)
https://www.sankei.com/article/20240216-2QQD6LP3MJODVLAAAGV5QIWO64/

「ロシアのプーチン大統領は15日、ウラル地方のスベルドロフスク州ニジニタギルを訪れ、主力戦車のT72B3MやT90Mの生産工場を視察」

浮沈子は、なんでこの話が記事になったのか、標題だけ見ていた時にはピンと来なかった。

「プーチン氏を迎えた従業員は、第2次大戦時にウクライナ東部ハリコフからウラル地方に戦車工場が移転し、ウクライナ人が地域に根付いたと紹介」

「われわれはロシア人とウクライナ人を区別したことは一度もない。両国民の圧倒的多数は同じだと信じてきた」(プーチン氏)

「ナチス・ドイツに協力したウクライナ人の一部が米国の支援を受けてソ連崩壊後にウクライナで権力を握り、現在の対立を招いたと一方的に主張」

例によって無茶苦茶な話だが、ロシア国内ではこういうのがまかり通っているんだろう。

撤退が続く中、ウクライナの未来は、ロシアが決めることになるかも知れない(そんなあ!)。

しかも、その一部はロシアに逃れたウクライナの人々によっても影響を受けることになる。

地続きの国家は、まるでパッチワークのように言語や民族、宗教が入り乱れ、国境の左右や飛び地に分散している。

プーチンが、ウクライナを国内問題(!)として捉えていることは既に触れた。

国家の独立がどれ程困難を極めるかは、歴史が証明している。

ウクライナは今、国家消滅の危機と戦っている。

相手は、ひょっとしたらロシアだけじゃないかも知れない(そうなのかあ?)。

欧州のハゲタカども(!)や、海外に出たがっている自国民、民族の独立を賭けて命がけで戦う軍隊に入りたがらない自国民もまた、国家消滅の危機を加速している。

国内に多くの民族と、その国家を抱えるロシア連邦は、そういう「内政問題」に対応し続けてきた。

20世紀末のソ連崩壊の影響は、ウクライナや東欧を絡めて、今も続いている。

パワーオブバランスは流動性を増してきている。

ウクライナ消滅不可避(!?)。

その懸念は、すでに現実と化している。

国破れて山河在り。

アイデンティティとしてのウクライナは不滅だ。

それだけは間違いない。

それだけが救いかもな・・・。

<もっともっと追加>ーーーーーーーーーー

(ウクライナ避難者、日本への定住希望が急増 「できるだけ長く」4割)
https://www.asahi.com/articles/ASS2L6GN3S28ULLI001.html

「日本に住むウクライナからの避難者は2月14日現在で約2100人。」

「「できるだけ長く日本に滞在したい」と答えた人が急増し、その1年前の第2回アンケートで24・7%だったのが、39・0%と1・6倍になった。これまで40%前後で最も多かった「状況が落ち着くまで」様子を見ようという人を初めて上回った。」

「反転攻勢がうまくいかずに戦争が長期化するのを目の当たりにし、「状況が落ち着くまでは、しばらく日本に滞在したい」と答えていた人の多くが帰国を諦めたとみられる。」

日本に住む避難者に特有の状況とは思えない。

撤退の影響は、世界中に及んでいる。

今朝(2024年2月19日)の記事だが、現地でも新たな動きがあった。

(予見されていた攻勢、ロシア軍がロボーティネ方面で防衛ラインを突破)
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/a-predicted-offensive-russian-troops-break-through-the-defense-line-in-the-robotine-area/

「ロシア軍が17日から積極的にロボーティネ方向の陣地を攻撃している」「ロシア軍はロボーティネ集落内に侵入しようとしており、集落の南側にある陣地で戦闘が続いている」「ロシア軍はベルベーヴ南西の防衛ラインを突破した」「ウクライナ軍は状況を安定化させるための作業を進めている」「予備戦力を投入しないと不味い状況になるかもしれない」「この事は両軍とも認識している」(ウクライナ人が運営するDEEP STATE)

「ロシア軍はドネツクに関心が集中している状況を利用してロボーティネ方面の攻勢を開始した」「ロシア軍はロボーティネ近郊で1km前進して昨年夏に奪われた陣地を奪還した」「ベルベーヴ方向でも最低3つの森林ゾーン(位置不明)を占領することに成功した」「敵は反撃を試みたが全て撃退された」(ロシア人ミルブロガーが運営するRYBAR)

「「防御的戦い」に移行するならロボーティネ方向の突出部を整理すべき」(ブログ管理人)

浮沈子も同意見だ。

ロボティネ付近だけじゃない。

「バフムート方面でロシア軍がイワニフスキー方向に前進した」(ウクライナ人が運営するDEEP STATE)

ウクライナ軍は、防御しやすい地点まで、「一刻も早く」下がるべきだ。

反攻作戦の失敗は、既に当局も認めている。

ここで粘る意味はない。

ロシア軍に陣地を明け渡すことに抵抗があるのは理解できるが、んなことを言っている余裕はない。

米国などの支援の遅れを非難する暇に、防御態勢を固め、残る80パーセントの領土というリソースを最大限に生かして、迎撃態勢を取るべきだ。

後方での防御体制の構築は、死活的に重要だ。

滑空弾をぶち込まれても残存できる強度の陣地、スロビキンラインに匹敵する分厚い地雷原や竜の歯(装甲車両防御用の障害物)、複雑な形状のトレンチ(塹壕)、エトセエトセ・・・。

もう、弾薬は届かない。

兵士の補充もない。

浮沈子は、ドネツク州の州境まで、一気に下げてもいいとすら考えている。

政治的には困難な決断だろうが、今のウクライナ軍のリソースを考えれば、かなり妥当な選択に思える。

さらに、リソースということで言えば、現政権そのものもその一つと考えるべきだ。

国家のアイデンティティーは、パーシャルな権力者にはない。

政権の一つや二つ、ぶっ潰しても何の問題もないではないか(そうなのかあ?)。

国家消滅の危機に直面しているウクライナ。

真の愛国者なら、わが身を犠牲にして国を守ると思うんだがな・・・。