🐱スターリンク:V2ミニ:改良 ― 2024年03月17日 15:55
スターリンク:V2ミニ:改良
(通常の携帯電話と Starlink 衛星間の直接通信は、テスト中に 17 Mb/s の速度に達しました)
https://www.elonx.cz/prima-komunikace-mezi-obycejnym-mobilem-a-druzicemi-starlink-dosahla-pri-testu-rychlosti-17-mb-s/
「2024 年 1 月、ファルコン 9 ロケットは、スターリンク 7-9と名付けられた別のスターリンク衛星群を宇宙に打ち上げました。」
「搭載されたのは、携帯電話との直接セル接続を可能にする新しいタイプの最初の 6 基の Starlink 衛星です。」
携帯を持ち歩かない浮沈子(!)は、衛星との直接通信にあまり関心はない。
山奥で土木工事するとか、ジャングルを探検するとか、アンテナ立たない状況にはあまり縁がない。
ダイビング中は、そもそも電波届かないしな・・・。
記事を漫然と見ていたんだが、添付されている画像(衛星がスタックされているヤツ)が気になったので、少し詳細に見ることにした(以下のリンクは、拡大画像への直リンク)。
(Starlink 7-9 ミッション用の 21 基の Starlink 衛星。その中には、携帯電話と直接接続するための最初の 6 つの衛星も含まれています。(写真:スペースX))
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/12/GC40dOebgAAV-cJ-1055x1536.jpeg
で、よーっく見ると、一番上にイボイボがびっしり並んだ銀色のパネルが貼ってあるのが分かる(まあ、パッと見で分かりますが)。
上から6機がその設えらしいので、これがダイレクトツーセル(DtC)用と思われる(うーん、反射率とか、なーんも考えてない気がするんだがな:未確認)。
記事によれば、8月末までに840機のDtC衛星を展開するということだが、21機(V2ミニの標準的打ち上げ機数)だと、40回だから、概ね半年以内に打ち上げ終わるだろう。
まあ、ややはみ出すかもしれないけどな(打ち上げ後、運用軌道に達するまでに数週間必要)。
で、初期のテストでは、良好な接続を実現しているようだ。
「私たちが知っているテストの 1 つは、2 月 26 日に行われたもので、カリフォルニアのサンタクルーズ山脈にある小さな渓谷の写真がX ソーシャル ネットワークに送信されました。」
「数日後に、未改造のサムスン製携帯電話を使用して別のテストが行われました。テストは 4G ネットワーク経由で実施され、60.3 MB のデータをダウンロードしました。パケット損失は 15%、平均ダウンロード速度は 15.6 ~ 17.2 Mbps でした。」
軌道高度がテスト用で低いこと、ほかのユーザーとの帯域のシェアがないことを考慮しても、十分な感じだ。
「SpaceX は今年も Starlink 衛星を介して顧客にテキスト メッセージの提供を開始する予定であることを付け加えておきたいと思います。同社はこの目標に対してさらに厳しい期限を設定した。スペースXは、携帯電話との直接通信を可能にする840基のスターリンク衛星群を今年8月末までに運用開始したいと考えている。」
が、例によって浮沈子的関心は、そういう「重箱の真ん中」ではなく、もっと隅の方にある(ツンツン:つついているさま・・・)。
ちょっと、別の画像と比べてみた。
(2023/02:昨年2月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/02/Fp6QAz8WAAIoqj6.jpeg
スタートラッカーが、中央寄りに付いているのが分かる(キャップはついていません)。
また、四隅にあるクロスリンク用のスペースレーザーも、少し形が違うようだ。
(2023/12:昨年12月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/12/GC40dOea8AASmnh.jpeg
これは、スタートラッカーが逆に四隅に追いやられて、スペースレーザーが真ん中寄りに来ている。
ちなみに、ど真ん中にあるのはアルゴンガススラスターで、その両脇にある円盤状の最中みたいなのは姿勢制御用のジャイロだ(反対側にもあります:赤いキャップ付き)。
スタートラッカーは、赤いキャップが付いている。
スペースレーザーは、リボン付きのキャップが付いているが、外してある画像も上がっている。
(2023/10:昨年10月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/10/F696pOnbwAIdH7t.jpeg
星条旗が写り込んでいて、ガラス面はよく分からないが、少なくとも反射の状況から、平面ガラスになっているように見える。
ステッピングモーターの配線の取り回しとか、ジャイロのステーの肉抜きとか、浮沈子的興味をそそる画像で、見ていて飽きない。
光学系が一体になっていたりすることから、こっちの方が後の設計に違いない気がする(テキトーです)。
中央寄りから、ジャイロ、スペースレーザー、スタートラッカーの順に並んでいるしな。
スペースレーザーは進化している。
そして、それを搭載しているV2ミニ衛星も改良が続いている。
(2023/02:昨年2月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/02/Fp6QAz-XsAUDKwK.jpeg
この画像は、左側にV1.5の衛星のスタックが写っている貴重なものだ。
V2ミニの最初期のモデルであることが確認できる。
しかも、写しているのは衛星の反対側だから、さらに貴重だ。
スタートラッカーが内側にあることがはっきり確認できるし、アルゴンガスホールスラスターの形状が反対側と異なることも分かる。
どうなっているのかは知らない。
スペースレーザーは、片側にしかないから、合計3セットが搭載されていることが分かる。
スタートラッカーは4セット。
既にスタックを固定するロッドが付いていることから、この後で追加することはない。
出荷直前の状態だ。
「REMOVE BEFORE FLIGHT」と書かれたリボンを引いて、スペースレーザーのレンズを露出させるだけ。
今回は、いろいろ調べたけど、画像を見てるだけだし、技術系の記述を追いかけたわけでもない。
怪しい画像を見て楽しむ。
ちなみに、浮沈子はジャイロと書いているけど、正確にはリアクションホイールが正しいようだ(ISSに搭載されているのはコントロールモーメントジャイロで、ホイール自体を傾けることが出来る:リアクションホイールは軸が固定)。
(コントロール・モーメント・ジャイロ(CMG))
https://sts-114.jaxa.jp/mission/payload/cmg.html
(リアクションホイール)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%9B%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AB
「4軸4基の構成では、4軸すべての軸方向が互いに直交することなく斜めに交差しており「フォー・スキュー」と呼ばれる」
V2ミニでは、反対側に同じようについているけど、ちゃんと従来と同じく4種類の角度が付いている設計になっている(従来は、1列に並べていた)。
V2ミニには、謎が多い。
太陽電池を展開した絵面は、公式には公開されていないようだ。
(新しい画像は、軌道上にあるSpaceXの「ミニ」スターリンクを初めて見たものです)
https://news.yahoo.com/image-first-look-spacexs-mini-215000653.html?guccounter=1&guce_referrer=aHR0cHM6Ly93d3cuZ29vZ2xlLmNvbS8&guce_referrer_sig=AQAAANca79SebudslTzu0sss2wy2wo2_B6vZesGtn8c-ESY4doGVjqs2qPA2GHcNEHi7xCmQGQf3tCjwcqL0o9F45A6trDgbufgfbl0bpn6RKETVpXH7CuwWjwYdV0h7hCcdy6tf0bpwHdK5wibUU-cmZl5T0EH4w8ESeE-hGiN-AeY8
「2023 年 3 月 10 日」の記事に紹介されている、他の衛星から撮影された画像だけ。
まあいい。
衛星は技術の塊だし、公開したくない話は他にもあるからな(アマゾンのカイパー衛星の絵面はない)。
スタック状態とは言え、ボルトの頭や配線の固定状態が分かるような画像が出てくること自体が異常だ。
浮沈子的には、ジャイロの円盤を固定しているステーの、丁寧な肉抜きに感動した(そこかあ?)。
確認できる限り、ネジは全て「六角穴付きボルト」になっている。
(六角穴付きボルト)
https://www.tsurugacorp.co.jp/dictionary/bolt/bolt_cap.html
「ボルトとして扱われていますが、多くの場合、ナットと組まないで使われます。キャップスクリューやソケットスクリューとも呼ばれます。」
「六角ボルトを締め付けるつめのスパナやレンチは、作業するためのスペースを周りに必要としますが、六角棒スパナはスペースを必要としません。そのため、六角穴付きボルトを使うことで、狭い場所での作業や機械の小型化が可能です。」
製造工程を念頭に置いた、量産向きの設計が施されていることが確認できる。
何十年に1回飛ぶかどうかという、事実上、一品物の惑星探査衛星などとは異なる。
毎週、何十機も打ちあげられる量産品だ。
スターリンクは、従来の「衛星」設計に革新をもたらしていると言える。
打ち上げロケットは再使用で、衛星は使い捨てだ。
別に、そういうユニークさに拘っているわけじゃない。
需要を踏まえ、技術に正直に対応しているだけだ。
世の中になければ、自社で作る。
S社の成功は、そこに尽きる気がする。
垂直統合のメリットを、極限まで追求している。
「・・・スペースXは、携帯電話との直接通信を可能にする840基のスターリンク衛星群を今年8月末までに運用開始したいと考えている。」(再掲)
時期的にはビミョーな気がするけど、年内のサービスインは可能だろう。
空が見えるところなら、テキストメッセージを地球上のどこでもやり取りが出来るようになる(アップルは、既に実装してますけど)。
やっぱ、イーロンマスクは、火星でやりたいんだろうな・・・。
(通常の携帯電話と Starlink 衛星間の直接通信は、テスト中に 17 Mb/s の速度に達しました)
https://www.elonx.cz/prima-komunikace-mezi-obycejnym-mobilem-a-druzicemi-starlink-dosahla-pri-testu-rychlosti-17-mb-s/
「2024 年 1 月、ファルコン 9 ロケットは、スターリンク 7-9と名付けられた別のスターリンク衛星群を宇宙に打ち上げました。」
「搭載されたのは、携帯電話との直接セル接続を可能にする新しいタイプの最初の 6 基の Starlink 衛星です。」
携帯を持ち歩かない浮沈子(!)は、衛星との直接通信にあまり関心はない。
山奥で土木工事するとか、ジャングルを探検するとか、アンテナ立たない状況にはあまり縁がない。
ダイビング中は、そもそも電波届かないしな・・・。
記事を漫然と見ていたんだが、添付されている画像(衛星がスタックされているヤツ)が気になったので、少し詳細に見ることにした(以下のリンクは、拡大画像への直リンク)。
(Starlink 7-9 ミッション用の 21 基の Starlink 衛星。その中には、携帯電話と直接接続するための最初の 6 つの衛星も含まれています。(写真:スペースX))
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/12/GC40dOebgAAV-cJ-1055x1536.jpeg
で、よーっく見ると、一番上にイボイボがびっしり並んだ銀色のパネルが貼ってあるのが分かる(まあ、パッと見で分かりますが)。
上から6機がその設えらしいので、これがダイレクトツーセル(DtC)用と思われる(うーん、反射率とか、なーんも考えてない気がするんだがな:未確認)。
記事によれば、8月末までに840機のDtC衛星を展開するということだが、21機(V2ミニの標準的打ち上げ機数)だと、40回だから、概ね半年以内に打ち上げ終わるだろう。
まあ、ややはみ出すかもしれないけどな(打ち上げ後、運用軌道に達するまでに数週間必要)。
で、初期のテストでは、良好な接続を実現しているようだ。
「私たちが知っているテストの 1 つは、2 月 26 日に行われたもので、カリフォルニアのサンタクルーズ山脈にある小さな渓谷の写真がX ソーシャル ネットワークに送信されました。」
「数日後に、未改造のサムスン製携帯電話を使用して別のテストが行われました。テストは 4G ネットワーク経由で実施され、60.3 MB のデータをダウンロードしました。パケット損失は 15%、平均ダウンロード速度は 15.6 ~ 17.2 Mbps でした。」
軌道高度がテスト用で低いこと、ほかのユーザーとの帯域のシェアがないことを考慮しても、十分な感じだ。
「SpaceX は今年も Starlink 衛星を介して顧客にテキスト メッセージの提供を開始する予定であることを付け加えておきたいと思います。同社はこの目標に対してさらに厳しい期限を設定した。スペースXは、携帯電話との直接通信を可能にする840基のスターリンク衛星群を今年8月末までに運用開始したいと考えている。」
が、例によって浮沈子的関心は、そういう「重箱の真ん中」ではなく、もっと隅の方にある(ツンツン:つついているさま・・・)。
ちょっと、別の画像と比べてみた。
(2023/02:昨年2月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/02/Fp6QAz8WAAIoqj6.jpeg
スタートラッカーが、中央寄りに付いているのが分かる(キャップはついていません)。
また、四隅にあるクロスリンク用のスペースレーザーも、少し形が違うようだ。
(2023/12:昨年12月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/12/GC40dOea8AASmnh.jpeg
これは、スタートラッカーが逆に四隅に追いやられて、スペースレーザーが真ん中寄りに来ている。
ちなみに、ど真ん中にあるのはアルゴンガススラスターで、その両脇にある円盤状の最中みたいなのは姿勢制御用のジャイロだ(反対側にもあります:赤いキャップ付き)。
スタートラッカーは、赤いキャップが付いている。
スペースレーザーは、リボン付きのキャップが付いているが、外してある画像も上がっている。
(2023/10:昨年10月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/10/F696pOnbwAIdH7t.jpeg
星条旗が写り込んでいて、ガラス面はよく分からないが、少なくとも反射の状況から、平面ガラスになっているように見える。
ステッピングモーターの配線の取り回しとか、ジャイロのステーの肉抜きとか、浮沈子的興味をそそる画像で、見ていて飽きない。
光学系が一体になっていたりすることから、こっちの方が後の設計に違いない気がする(テキトーです)。
中央寄りから、ジャイロ、スペースレーザー、スタートラッカーの順に並んでいるしな。
スペースレーザーは進化している。
そして、それを搭載しているV2ミニ衛星も改良が続いている。
(2023/02:昨年2月アップロード)
https://www.elonx.cz/wp-content/uploads/2023/02/Fp6QAz-XsAUDKwK.jpeg
この画像は、左側にV1.5の衛星のスタックが写っている貴重なものだ。
V2ミニの最初期のモデルであることが確認できる。
しかも、写しているのは衛星の反対側だから、さらに貴重だ。
スタートラッカーが内側にあることがはっきり確認できるし、アルゴンガスホールスラスターの形状が反対側と異なることも分かる。
どうなっているのかは知らない。
スペースレーザーは、片側にしかないから、合計3セットが搭載されていることが分かる。
スタートラッカーは4セット。
既にスタックを固定するロッドが付いていることから、この後で追加することはない。
出荷直前の状態だ。
「REMOVE BEFORE FLIGHT」と書かれたリボンを引いて、スペースレーザーのレンズを露出させるだけ。
今回は、いろいろ調べたけど、画像を見てるだけだし、技術系の記述を追いかけたわけでもない。
怪しい画像を見て楽しむ。
ちなみに、浮沈子はジャイロと書いているけど、正確にはリアクションホイールが正しいようだ(ISSに搭載されているのはコントロールモーメントジャイロで、ホイール自体を傾けることが出来る:リアクションホイールは軸が固定)。
(コントロール・モーメント・ジャイロ(CMG))
https://sts-114.jaxa.jp/mission/payload/cmg.html
(リアクションホイール)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%9B%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%83%AB
「4軸4基の構成では、4軸すべての軸方向が互いに直交することなく斜めに交差しており「フォー・スキュー」と呼ばれる」
V2ミニでは、反対側に同じようについているけど、ちゃんと従来と同じく4種類の角度が付いている設計になっている(従来は、1列に並べていた)。
V2ミニには、謎が多い。
太陽電池を展開した絵面は、公式には公開されていないようだ。
(新しい画像は、軌道上にあるSpaceXの「ミニ」スターリンクを初めて見たものです)
https://news.yahoo.com/image-first-look-spacexs-mini-215000653.html?guccounter=1&guce_referrer=aHR0cHM6Ly93d3cuZ29vZ2xlLmNvbS8&guce_referrer_sig=AQAAANca79SebudslTzu0sss2wy2wo2_B6vZesGtn8c-ESY4doGVjqs2qPA2GHcNEHi7xCmQGQf3tCjwcqL0o9F45A6trDgbufgfbl0bpn6RKETVpXH7CuwWjwYdV0h7hCcdy6tf0bpwHdK5wibUU-cmZl5T0EH4w8ESeE-hGiN-AeY8
「2023 年 3 月 10 日」の記事に紹介されている、他の衛星から撮影された画像だけ。
まあいい。
衛星は技術の塊だし、公開したくない話は他にもあるからな(アマゾンのカイパー衛星の絵面はない)。
スタック状態とは言え、ボルトの頭や配線の固定状態が分かるような画像が出てくること自体が異常だ。
浮沈子的には、ジャイロの円盤を固定しているステーの、丁寧な肉抜きに感動した(そこかあ?)。
確認できる限り、ネジは全て「六角穴付きボルト」になっている。
(六角穴付きボルト)
https://www.tsurugacorp.co.jp/dictionary/bolt/bolt_cap.html
「ボルトとして扱われていますが、多くの場合、ナットと組まないで使われます。キャップスクリューやソケットスクリューとも呼ばれます。」
「六角ボルトを締め付けるつめのスパナやレンチは、作業するためのスペースを周りに必要としますが、六角棒スパナはスペースを必要としません。そのため、六角穴付きボルトを使うことで、狭い場所での作業や機械の小型化が可能です。」
製造工程を念頭に置いた、量産向きの設計が施されていることが確認できる。
何十年に1回飛ぶかどうかという、事実上、一品物の惑星探査衛星などとは異なる。
毎週、何十機も打ちあげられる量産品だ。
スターリンクは、従来の「衛星」設計に革新をもたらしていると言える。
打ち上げロケットは再使用で、衛星は使い捨てだ。
別に、そういうユニークさに拘っているわけじゃない。
需要を踏まえ、技術に正直に対応しているだけだ。
世の中になければ、自社で作る。
S社の成功は、そこに尽きる気がする。
垂直統合のメリットを、極限まで追求している。
「・・・スペースXは、携帯電話との直接通信を可能にする840基のスターリンク衛星群を今年8月末までに運用開始したいと考えている。」(再掲)
時期的にはビミョーな気がするけど、年内のサービスインは可能だろう。
空が見えるところなら、テキストメッセージを地球上のどこでもやり取りが出来るようになる(アップルは、既に実装してますけど)。
やっぱ、イーロンマスクは、火星でやりたいんだろうな・・・。
🐱スターシールド:機密の衛星群 ― 2024年03月17日 21:39
スターシールド:機密の衛星群
(スペースX、米スパイ衛星網を構築 当局が2700億円拠出―ロイター)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031700150&g=int
「スペースXが米国家偵察局(NRO)のためにスパイ衛星ネットワークを構築」
「18億ドル(約2700億円)を当局が拠出。低軌道衛星で地上部隊を支援」
なんか、ちょっと安すぎる気がするんだがな。
ロイターのオリジナルの記事を探した。
(独占:マスク氏のスペースXは米国諜報機関のためにスパイ衛星ネットワークを構築していると情報筋が語る)
https://www.reuters.com/technology/space/musks-spacex-is-building-spy-satellite-network-us-intelligence-agency-sources-2024-03-16/
かなり分かり辛い記事だ。
「スペースXは、米国諜報機関との機密契約に基づいて数百の偵察衛星のネットワークを構築している」(プログラムに詳しい関係者5人)
「国家偵察局(NRO)と2021年に締結された18億ドルの契約に基づいて、スペースXのスターシールド事業部門によって構築」(関係者)
「低軌道で群れとして動作できる地球イメージング機能を備えた数百機の衛星を備えた強力な新しいスパイシステム」(ロイター)
「新しい衛星ネットワークがいつ稼働するのかを判断できず、他のどの企業が独自の契約でプログラムに参加しているのかも明らかにできなかった。」(同上)
つまり、かなり大規模な低軌道コンステレーションになると思われるものの、正確な規模、参加企業、稼働時期については不明ということなわけだ。
「NROは声明で、高度な衛星システムを開発する使命と他の政府機関、企業、研究機関、国家とのパートナーシップを認めた」
「国家偵察局は、世界がこれまで見た中で最も有能で多様性があり、回復力のある宇宙ベースの諜報、監視、偵察システムを開発している」(報道官)
国防総省が絡んでいるという話も掴んでいる。
「国防総省はすでにスペースXの大顧客であり、ファルコン9ロケットを使って軍事ペイロードを宇宙に打ち上げている。2020年に打ち上げられたスターシールドの最初のプロトタイプ衛星は、スペースXがその後の18億ドルの賞金獲得に向けて貢献する約2億ドルの別の契約の一部だった、と関係者の1人は述べた。」
スターシールドの機能については、踏み込んだ内容もある。
「衛星は地上の目標を追跡し、そのデータを米国の情報機関や軍関係者と共有できるという。原理的には、これにより米国政府は地球上のほぼどこでも、地上活動の継続的な画像を迅速に撮影できるようになり、諜報活動や軍事作戦を支援できる」(関係者)
現在の進行状況については、既に12機が上げられているとされる。
「2020年以降、スペースX社のファルコン9ロケットに搭載された他の衛星など、およそ12機の試作機が打ち上げられた」(関係筋3人)
「計画されているスターシールド ネットワークは、(中略)スターリンクとは別のものです。」
スターシールドネットワークには、既存の大型静止衛星は含まれないが、米国のスパイ衛星システムを拡張することが期待されている。
「スターシールド・ネットワークは、高軌道にある大型で高価な宇宙船からスパイ衛星システムを拡張することによって、宇宙で支配的な軍事大国になるための米国とそのライバルとの競争激化の一環である。代わりに、広大な低軌道ネットワークにより、地球のより迅速かつほぼ常時の画像撮影が可能になります。」
「このネットワークは、米国政府のリモートセンシング能力を大幅に拡張することも目的としており、画像センサーを備えた大型衛星と、衛星間レーザーを使用して画像データやその他の通信をネットワーク上で受け渡す多数の中継衛星で構成」(関係者2人)
スペースXがシステム全体をインテグレートしているのか、センサーなどのキャリアを提供するだけなのかは分からないが、独占的というわけでもないようだ。
「偵察衛星には別の企業が提供するセンサーが搭載される予定」(関係筋3人)
記事の内容は錯そうしていて、自動翻訳の拙さもあり、読み解くのには骨が折れる。
分かっていること、分からないこと、解説がごちゃまぜだ。
・スターシールド衛星群の機数:不明(既に試作12機は上がっている)
・関係省庁と役割分担:契約当事者:NRO、DOD(プロトタイプの打ち上げの一部)、その他の機関や役割分担は不明(CIAを示唆)
・搭載されるセンサーの種類と機能:不明(光学センサーはあるらしい)
・契約金額(スペースX及び他の全ての企業):S社は18億ドル(うち2億ドルはDOD)、他の企業は不明
・既存或いは将来の別の偵察衛星との関係:詳細不明(相互補完的か)
・年次計画(不明)
・既存の商用衛星との関係(スターリンクとの関係はないとされる)
米国政府には、民間の衛星からのデータをかき集めて、統合して活用するという全く別のプログラム(共通のプロトコルに準拠させる)があって、独自の通信プロトコルに拘るスターリンクとは相性が悪かった。
この記事の内容が本当なら、それとは別口で、NROは新たなネットワークを構築することに決めたようだ。
スターリンクとは別に、少なくとも数百基に及ぶ衛星コンステレーションを獲得する。
光学センサーを搭載し、継続的に全世界のターゲットを追跡し、所在を突き止め、地上部隊と連携して攻撃(捕捉)する。
今までは、低軌道で運用するスパイ衛星が上空を通過する時だけ可能だったオペレーションを、24時間連続で遂行できる。
SFの世界というか、米軍の描く夢のような世界だ(そうなのかあ?)。
しかも、大規模コンステレーションの特性を生かした高抗堪性を持つ。
まあ、理想を言えば、そこから超強力なレーザービームを発射して、ターゲットを瞬時に蒸発させてくれるとなおいい(そうなのかあ?)。
プーチンが邪魔なら、システムに顔写真を入れてスイッチ押すだけで済む(当選確定!)。
「情報筋の一人はネットワークの到達範囲について説明する際、システムの潜在的な能力について「誰も隠すことはできない」と語った。」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ロシアがすごいとか、中国が台頭してきたと言っても、米国の潜在能力は飛び抜けている。
砲弾の調達や兵士の動員とはわけが違うからな。
数も多いけど、当然、質が問われる。
さらには、統合して運用する能力もな。
その辺は、米国に一日の長がある。
しかし、ぼーっとしていると、気が付いたらその衛星(スターシールド衛星)1機1機に付け馬が付いていた(中国ならやるかも)ということにもなりかねない。
一寸先は闇の宇宙開発。
今回、久々のスターシールドネタだったが、ロイターには引き続き頑張ってもらいたいな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スペースXが米のスパイ衛星網構築、情報機関と契約=関係者)
https://jp.reuters.com/world/us/FMVZKLLKWZMTXIENP6ZA7L54WA-2024-03-17/
「米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは2月にスターシールドと米情報機関の間に18億ドルの契約が存在すると伝えていた。」
「ロイターは今回この契約の詳細をつかみ、数百基の衛星を低軌道で周回させてほぼ全世界の地表の画像を迅速に収集し、情報機関や軍がデータを共有できる仕組みであることや、契約先がNROだったことを初めて報じた。」
日本語訳が出たので、一応読んだ。
上手くまとめているな・・・。
「解説」に当たる部分は省略している。
(SpaceXはスパイ衛星ネットワーク構築のため18億ドルの契約をアメリカ政府情報機関と交わしていた)
https://gigazine.net/news/20240318-spacex-building-spy-satellite-network/
「なお、中国も2万基規模の低軌道衛星ネットワーク、コードネーム「GW」の構築を目指していることがわかっています。GW計画にあたり、中国は「Starlinkの打ち上げた人工衛星には攻撃能力があるが、GWによって攻撃を防ぐことができる」と主張しています。」
(なんと中国が1万2992基の低軌道衛星ネットワークを構築してStarlinkの人工衛星を妨害する可能性大、「Starlink衛星は他の衛星を破壊できる」と主張)
https://gigazine.net/news/20230227-china-internet-satellite/
「GWプロジェクトで打ち上げ予定の人工衛星には強力なレーダーシステムが搭載される予定で、「Starlink人工衛星の近距離・長期監視」が可能とのこと。さらに、プロジェクトチームは「中国および機密地域を通過するStarlink人工衛星」をレーザーや高出力マイクロ波で破壊する計画があることも明かしています。」
なんか、物騒な話だ。
スターシールドの展開が進めば、そっちの方にも対応しなければならんだろう。
中国も大変だな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(Starshield プラットフォームの最初の大規模プロジェクトにより、地球の隅々までリアルタイムでスパイ活動が可能になります)
https://www.elonx.cz/prvni-velky-projekt-platformy-starshield-umozni-spehovani-kazdeho-koutu-zeme-v-realnem-case/
「秘密の情報源には、他の興味深い情報も追加されています。」
「彼らによると、2020年以来約12機のスターシールド衛星試作機が打ち上げられているが、スペースXと米国政府はそれを認めていない。」
「これらの衛星はファルコン 9 ロケットで打ち上げられ・・・」
・トランスポーター 3 (2022 年 1 月)
・グローバルスター 2 FM15 (2022 年 6 月)
・SDA トランシェ 0 L1 (2023 年 4 月)
・SDA トランシェ 0 L2 (2023 年 9 月)
・USSF -124 (2024 年 2 月)
・Starlink 7-16 (2024 年 3 月) 」(出典:ウィキペディア)
「SpaceX プラットフォームを使用して SpaceX が開発した衛星はこれらのミッションの一部として打ち上げられたため、この場合、SDA Tranche 0 の L1 および L2 ミッションを含めることはかなり正式なものであると考えていますが、これは前述の 10 億ドル規模の契約とは別のプロジェクトでした。 NROと一緒に。」
ウィキの出典とあるので、一応、リンク先を覗いてみた。
(スペースX スターシールド)
https://en.wikipedia.org/wiki/SpaceX_Starshield
「2020 年から 2024 年 3 月までに、12 機のスターシールド試作機と運用衛星がファルコン 9 で打ち上げられました。」
「 ロイター通信によると、これらの衛星はスペース X や米国政府によって承認されたことがなく、機密扱いのままです。」
「画像によると、 2023 年 4 月 2 日に打ち上げられた、SpaceX が建造した Starlink 由来の 2 基の宇宙開発庁トランシェ 0 フライト 1 追跡層赤外線画像衛星は、スターシールド衛星バスをベースとしている」
「同様の確認された証拠は、スターリンクグループ7-16の打ち上げ中に、米国が22のスターリンクバッチのうち20のみをカタログ化し、次の米国の衛星打ち上げを352として指定し、スターシールド衛星である350と351をスキップしたときに発見された。」
うーん、怪しい・・・。
実に怪しい!。
表形式で以下の衛星群が記載されている。
・2022年1月13(15:25:38):4機(うち1機のみ稼働)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:525 km
・・軌道傾斜角:97.6°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星のテスト版。 Transporter-3 (SmallSat ライドシェア ミッション 3) の一部。
・2022年6月19日(04:27):4機(稼働4機)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:535 km
・・軌道傾斜角:52°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星のテスト版。Globalstar -2 FM-15 (M087) ミッションで打ち上げ。
・2023年4月2日(14:29):2機(稼働2機)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:951 km
・・軌道傾斜角:80.99°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星。Leidos製の赤外線ペイロードをホストします。このミッションではヨーク・スペース・システムズ製のトランスポート層衛星8機で打ち上げられた。
・2023年9月2日(14:25):2機(稼働2機)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:951 km
・・軌道傾斜角:80.99°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星。Leidos製の赤外線ペイロードをホストします。このミッションでは、ヨーク スペース システムズ製の 1 機とロッキード マーティン/タイヴァック スペース システムズ製の 10 機の輸送層衛星で打ち上げられました。
・2024年3月19日(02:28):2機(稼働2機)
・・衛星バス:V2ミニ
・・高度:525 km
・・軌道傾斜角:53.05°
・・スターリンク・グループ7-16ミッションの一環として打ち上げられた。
うーん、ますます怪しい!!。
特に、2024年3月19日については、スターリンク衛星と一緒に打ち上げられている。
つーことは、今後も同梱して打ちあげられる可能性があるということなわけだ。
現在のところ、衛星バスは、既存のV1.5やV2ミニを使っているようだが、そのうち、専用バスになるかも知れない(未確認)。
つーか、メインはV2フルなんだろう。
着々と進むスターシールド・・・。
(スペースX、米スパイ衛星網を構築 当局が2700億円拠出―ロイター)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031700150&g=int
「スペースXが米国家偵察局(NRO)のためにスパイ衛星ネットワークを構築」
「18億ドル(約2700億円)を当局が拠出。低軌道衛星で地上部隊を支援」
なんか、ちょっと安すぎる気がするんだがな。
ロイターのオリジナルの記事を探した。
(独占:マスク氏のスペースXは米国諜報機関のためにスパイ衛星ネットワークを構築していると情報筋が語る)
https://www.reuters.com/technology/space/musks-spacex-is-building-spy-satellite-network-us-intelligence-agency-sources-2024-03-16/
かなり分かり辛い記事だ。
「スペースXは、米国諜報機関との機密契約に基づいて数百の偵察衛星のネットワークを構築している」(プログラムに詳しい関係者5人)
「国家偵察局(NRO)と2021年に締結された18億ドルの契約に基づいて、スペースXのスターシールド事業部門によって構築」(関係者)
「低軌道で群れとして動作できる地球イメージング機能を備えた数百機の衛星を備えた強力な新しいスパイシステム」(ロイター)
「新しい衛星ネットワークがいつ稼働するのかを判断できず、他のどの企業が独自の契約でプログラムに参加しているのかも明らかにできなかった。」(同上)
つまり、かなり大規模な低軌道コンステレーションになると思われるものの、正確な規模、参加企業、稼働時期については不明ということなわけだ。
「NROは声明で、高度な衛星システムを開発する使命と他の政府機関、企業、研究機関、国家とのパートナーシップを認めた」
「国家偵察局は、世界がこれまで見た中で最も有能で多様性があり、回復力のある宇宙ベースの諜報、監視、偵察システムを開発している」(報道官)
国防総省が絡んでいるという話も掴んでいる。
「国防総省はすでにスペースXの大顧客であり、ファルコン9ロケットを使って軍事ペイロードを宇宙に打ち上げている。2020年に打ち上げられたスターシールドの最初のプロトタイプ衛星は、スペースXがその後の18億ドルの賞金獲得に向けて貢献する約2億ドルの別の契約の一部だった、と関係者の1人は述べた。」
スターシールドの機能については、踏み込んだ内容もある。
「衛星は地上の目標を追跡し、そのデータを米国の情報機関や軍関係者と共有できるという。原理的には、これにより米国政府は地球上のほぼどこでも、地上活動の継続的な画像を迅速に撮影できるようになり、諜報活動や軍事作戦を支援できる」(関係者)
現在の進行状況については、既に12機が上げられているとされる。
「2020年以降、スペースX社のファルコン9ロケットに搭載された他の衛星など、およそ12機の試作機が打ち上げられた」(関係筋3人)
「計画されているスターシールド ネットワークは、(中略)スターリンクとは別のものです。」
スターシールドネットワークには、既存の大型静止衛星は含まれないが、米国のスパイ衛星システムを拡張することが期待されている。
「スターシールド・ネットワークは、高軌道にある大型で高価な宇宙船からスパイ衛星システムを拡張することによって、宇宙で支配的な軍事大国になるための米国とそのライバルとの競争激化の一環である。代わりに、広大な低軌道ネットワークにより、地球のより迅速かつほぼ常時の画像撮影が可能になります。」
「このネットワークは、米国政府のリモートセンシング能力を大幅に拡張することも目的としており、画像センサーを備えた大型衛星と、衛星間レーザーを使用して画像データやその他の通信をネットワーク上で受け渡す多数の中継衛星で構成」(関係者2人)
スペースXがシステム全体をインテグレートしているのか、センサーなどのキャリアを提供するだけなのかは分からないが、独占的というわけでもないようだ。
「偵察衛星には別の企業が提供するセンサーが搭載される予定」(関係筋3人)
記事の内容は錯そうしていて、自動翻訳の拙さもあり、読み解くのには骨が折れる。
分かっていること、分からないこと、解説がごちゃまぜだ。
・スターシールド衛星群の機数:不明(既に試作12機は上がっている)
・関係省庁と役割分担:契約当事者:NRO、DOD(プロトタイプの打ち上げの一部)、その他の機関や役割分担は不明(CIAを示唆)
・搭載されるセンサーの種類と機能:不明(光学センサーはあるらしい)
・契約金額(スペースX及び他の全ての企業):S社は18億ドル(うち2億ドルはDOD)、他の企業は不明
・既存或いは将来の別の偵察衛星との関係:詳細不明(相互補完的か)
・年次計画(不明)
・既存の商用衛星との関係(スターリンクとの関係はないとされる)
米国政府には、民間の衛星からのデータをかき集めて、統合して活用するという全く別のプログラム(共通のプロトコルに準拠させる)があって、独自の通信プロトコルに拘るスターリンクとは相性が悪かった。
この記事の内容が本当なら、それとは別口で、NROは新たなネットワークを構築することに決めたようだ。
スターリンクとは別に、少なくとも数百基に及ぶ衛星コンステレーションを獲得する。
光学センサーを搭載し、継続的に全世界のターゲットを追跡し、所在を突き止め、地上部隊と連携して攻撃(捕捉)する。
今までは、低軌道で運用するスパイ衛星が上空を通過する時だけ可能だったオペレーションを、24時間連続で遂行できる。
SFの世界というか、米軍の描く夢のような世界だ(そうなのかあ?)。
しかも、大規模コンステレーションの特性を生かした高抗堪性を持つ。
まあ、理想を言えば、そこから超強力なレーザービームを発射して、ターゲットを瞬時に蒸発させてくれるとなおいい(そうなのかあ?)。
プーチンが邪魔なら、システムに顔写真を入れてスイッチ押すだけで済む(当選確定!)。
「情報筋の一人はネットワークの到達範囲について説明する際、システムの潜在的な能力について「誰も隠すことはできない」と語った。」
ヤバいな・・・。
ヤバ過ぎ!。
ロシアがすごいとか、中国が台頭してきたと言っても、米国の潜在能力は飛び抜けている。
砲弾の調達や兵士の動員とはわけが違うからな。
数も多いけど、当然、質が問われる。
さらには、統合して運用する能力もな。
その辺は、米国に一日の長がある。
しかし、ぼーっとしていると、気が付いたらその衛星(スターシールド衛星)1機1機に付け馬が付いていた(中国ならやるかも)ということにもなりかねない。
一寸先は闇の宇宙開発。
今回、久々のスターシールドネタだったが、ロイターには引き続き頑張ってもらいたいな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(スペースXが米のスパイ衛星網構築、情報機関と契約=関係者)
https://jp.reuters.com/world/us/FMVZKLLKWZMTXIENP6ZA7L54WA-2024-03-17/
「米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは2月にスターシールドと米情報機関の間に18億ドルの契約が存在すると伝えていた。」
「ロイターは今回この契約の詳細をつかみ、数百基の衛星を低軌道で周回させてほぼ全世界の地表の画像を迅速に収集し、情報機関や軍がデータを共有できる仕組みであることや、契約先がNROだったことを初めて報じた。」
日本語訳が出たので、一応読んだ。
上手くまとめているな・・・。
「解説」に当たる部分は省略している。
(SpaceXはスパイ衛星ネットワーク構築のため18億ドルの契約をアメリカ政府情報機関と交わしていた)
https://gigazine.net/news/20240318-spacex-building-spy-satellite-network/
「なお、中国も2万基規模の低軌道衛星ネットワーク、コードネーム「GW」の構築を目指していることがわかっています。GW計画にあたり、中国は「Starlinkの打ち上げた人工衛星には攻撃能力があるが、GWによって攻撃を防ぐことができる」と主張しています。」
(なんと中国が1万2992基の低軌道衛星ネットワークを構築してStarlinkの人工衛星を妨害する可能性大、「Starlink衛星は他の衛星を破壊できる」と主張)
https://gigazine.net/news/20230227-china-internet-satellite/
「GWプロジェクトで打ち上げ予定の人工衛星には強力なレーダーシステムが搭載される予定で、「Starlink人工衛星の近距離・長期監視」が可能とのこと。さらに、プロジェクトチームは「中国および機密地域を通過するStarlink人工衛星」をレーザーや高出力マイクロ波で破壊する計画があることも明かしています。」
なんか、物騒な話だ。
スターシールドの展開が進めば、そっちの方にも対応しなければならんだろう。
中国も大変だな・・・。
<さらに追加>ーーーーーーーーーー
(Starshield プラットフォームの最初の大規模プロジェクトにより、地球の隅々までリアルタイムでスパイ活動が可能になります)
https://www.elonx.cz/prvni-velky-projekt-platformy-starshield-umozni-spehovani-kazdeho-koutu-zeme-v-realnem-case/
「秘密の情報源には、他の興味深い情報も追加されています。」
「彼らによると、2020年以来約12機のスターシールド衛星試作機が打ち上げられているが、スペースXと米国政府はそれを認めていない。」
「これらの衛星はファルコン 9 ロケットで打ち上げられ・・・」
・トランスポーター 3 (2022 年 1 月)
・グローバルスター 2 FM15 (2022 年 6 月)
・SDA トランシェ 0 L1 (2023 年 4 月)
・SDA トランシェ 0 L2 (2023 年 9 月)
・USSF -124 (2024 年 2 月)
・Starlink 7-16 (2024 年 3 月) 」(出典:ウィキペディア)
「SpaceX プラットフォームを使用して SpaceX が開発した衛星はこれらのミッションの一部として打ち上げられたため、この場合、SDA Tranche 0 の L1 および L2 ミッションを含めることはかなり正式なものであると考えていますが、これは前述の 10 億ドル規模の契約とは別のプロジェクトでした。 NROと一緒に。」
ウィキの出典とあるので、一応、リンク先を覗いてみた。
(スペースX スターシールド)
https://en.wikipedia.org/wiki/SpaceX_Starshield
「2020 年から 2024 年 3 月までに、12 機のスターシールド試作機と運用衛星がファルコン 9 で打ち上げられました。」
「 ロイター通信によると、これらの衛星はスペース X や米国政府によって承認されたことがなく、機密扱いのままです。」
「画像によると、 2023 年 4 月 2 日に打ち上げられた、SpaceX が建造した Starlink 由来の 2 基の宇宙開発庁トランシェ 0 フライト 1 追跡層赤外線画像衛星は、スターシールド衛星バスをベースとしている」
「同様の確認された証拠は、スターリンクグループ7-16の打ち上げ中に、米国が22のスターリンクバッチのうち20のみをカタログ化し、次の米国の衛星打ち上げを352として指定し、スターシールド衛星である350と351をスキップしたときに発見された。」
うーん、怪しい・・・。
実に怪しい!。
表形式で以下の衛星群が記載されている。
・2022年1月13(15:25:38):4機(うち1機のみ稼働)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:525 km
・・軌道傾斜角:97.6°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星のテスト版。 Transporter-3 (SmallSat ライドシェア ミッション 3) の一部。
・2022年6月19日(04:27):4機(稼働4機)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:535 km
・・軌道傾斜角:52°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星のテスト版。Globalstar -2 FM-15 (M087) ミッションで打ち上げ。
・2023年4月2日(14:29):2機(稼働2機)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:951 km
・・軌道傾斜角:80.99°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星。Leidos製の赤外線ペイロードをホストします。このミッションではヨーク・スペース・システムズ製のトランスポート層衛星8機で打ち上げられた。
・2023年9月2日(14:25):2機(稼働2機)
・・衛星バス:V1.5
・・高度:951 km
・・軌道傾斜角:80.99°
・・おそらく運用中のスターシールド衛星。Leidos製の赤外線ペイロードをホストします。このミッションでは、ヨーク スペース システムズ製の 1 機とロッキード マーティン/タイヴァック スペース システムズ製の 10 機の輸送層衛星で打ち上げられました。
・2024年3月19日(02:28):2機(稼働2機)
・・衛星バス:V2ミニ
・・高度:525 km
・・軌道傾斜角:53.05°
・・スターリンク・グループ7-16ミッションの一環として打ち上げられた。
うーん、ますます怪しい!!。
特に、2024年3月19日については、スターリンク衛星と一緒に打ち上げられている。
つーことは、今後も同梱して打ちあげられる可能性があるということなわけだ。
現在のところ、衛星バスは、既存のV1.5やV2ミニを使っているようだが、そのうち、専用バスになるかも知れない(未確認)。
つーか、メインはV2フルなんだろう。
着々と進むスターシールド・・・。
🐱ボーイング:金で買えない安全 ― 2024年03月17日 23:44
ボーイング:金で買えない安全
(旅客機の窓パネル吹き飛ぶ事故 ボーイングCEO“過ち認め対応”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240110/k10014316741000.html
「アメリカ西部のオレゴン州の上空で5日、アラスカ航空が運航する旅客機ボーイング737MAX9の客席後部の窓部分のパネルが吹き飛び、緊急着陸しました。」
今年、1月の話で、それ以降、書こう書こうと思っていて先送りにしていた。
原因ははっきりしていて、そもそもパネルを固定するためのネジが初めから付いていなかった(調査中)という言語道断な話だったことが分かっている。
(パネル脱落のボーイング機 「4本のボルトが欠落」出荷時から?)
https://www.asahi.com/articles/ASS272SB1S27ULFA001.html
「2024年2月7日」の記事
「原因を調査している米国家運輸安全委員会(NTSB)は6日、パネルを固定するボルト4本が事故時に欠落していたとみられると発表した。事故機はアラスカ航空への出荷前に、ボーイングの工場でボルトを外して部品交換されていた。そのままボルトがない状態で出荷された可能性がある。」
やれやれ・・・。
通常では考えられない対応がなぜ行われたのかを調査した結果、そういった対応が「通常」だったという衝撃的な事実が判明する。
(アラスカ航空機事故 ボーイング社監査で不合格多数)
https://times.abema.tv/articles/-/10117980
「FAA(=アメリカ連邦航空局)はボーイング社と関連会社の製造ラインの監査を行いました。」
「その結果、ボーイング社では89項目中、33項目で不合格になったということです。中には、ドアの密閉具合をチェックするのにホテルのカードキーを使ったり、潤滑油の代わりに食器用の洗剤を使ったりするなど、ずさんな実態も浮かび上がっています。」
なんと・・・。
で、話はこれで終わらないところがやりきれない・・・。
(米ユナイテッド航空機 外部パネルが外れて落下 問題相次ぐボーイング機)
https://www.fnn.jp/articles/-/672264
「アメリカの航空当局などによると、15日にサンフランシスコを出発し、オレゴン州メドフォード空港に着陸したユナイテッド航空のボーイング737型機の機体を点検したところ、外部のパネルがなくなっていたことがわかった。」
脱落の原因は不明(最初からついていなかったのかあ?)。
(チリ機事故、操縦席位置を誤操作か ボーイングが点検要請)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031600133&g=int
「南米チリのLATAM航空機がニュージーランド(NZ)への飛行中に急降下し、乗客ら約50人がけがをした事故」
今月12日辺りらしい。
「操縦席の位置調節スイッチの誤操作が引き金」
これは、B社のせいじゃなく、客室乗務員の意図的操作の可能性もある。
「操縦席の後部にある位置調節スイッチを客室乗務員が誤って動かしたことで座席が前方に移動し、操縦士の体が意図せず制御や電源に関わる装置に触れた可能性」
「スイッチはカバーで覆われており、通常、操縦中に作動させることは想定していない」
しかしだな、一連の流れの中では、独立した固有の案件とは思えない。
次の記事も、不安を掻き立てる。
(欧州航空当局、ボーイング機の承認停止も 正当な理由あれば)
https://jp.reuters.com/markets/global-markets/AV5BKWTGX5JB7MT2CR7RIQGDEA-2024-03-14/
「正当な理由があれば米ボーイングのジェット機生産に対する間接的な承認を停止する考え」(欧州航空安全機関(EASA)のリュック・ティトガット事務局長代理)
「ボーイングのジェット機が安全に製造されていることを示す米国の安全認証の受け入れを停止する用意があるかとの問いに対し「必要ならある」と述べた」
「適切な措置を講じるべき正当な理由や状況が確認された場合、あらゆる手段を直ちに実行できなければならない」
「そうした措置は差し迫っていない」
ロイターがさすがと思うのは、じゃあ「正当な理由や状況」って何?と確認しているところだ。
「今後さらに死亡事故が起きた場合」(私見として)
マジか・・・。
B社の企業文化、経営体質は度々問題になっている。
致死的な事故を招く可能性が高い航空機、ロケット、宇宙船といったハイリスクな商品を手掛ける以上、ある程度付いてくるリスクではあるけど、米国の品質管理の文化(システムに依存し、個々の従業員の資質向上を図ることには無関心)は、そろそろ限界値を超え始めているのではないか。
「ドアの密閉具合をチェックするのにホテルのカードキーを使ったり、潤滑油の代わりに食器用の洗剤を使ったりするなど、ずさんな実態」(再掲)
そのシステムへの依存にしても、必要なチェックを飛ばすなど、見逃せない不始末を重ねている。
スターライナーのOFT-1で、システムの統合試験をすっ飛ばし、個別試験のみで良しとした態度がそれに当たる。
まあ、基本的な知識の欠如や不注意を見逃すというのは、誰にでもある話だが、それを組織の中の集合知でカバーするというのが人間の知恵なわけだ。
同じスターライナーの擦れ止めテープが可燃性であったことなどがそれに当たる。
同じような話は、スペースX社でもあったからな(燃料配管系へのチタンバルブの採用)。
S社の中にも、そう言うリスクは当然忍び込んでいる。
開発途中で、トラブルの種が摘み切れないというのは、致し方ない所ではあるが、量産品状態の、しかも、生産初期とは言えない段階で問題を見逃しているというのは性質が異なる気がする。
もう、メーカーとしての資質の問題だろう。
B787のバッテリー発火の問題を調べていたころ、浮沈子はこの会社に対する不信感が頂点に達した。
パイロットが死んじまうことを前提としている軍用機(そうなのかあ?)はともかく、一般大衆が乗る旅客機作る資格はない(断定的!)。
まあ、そうはいっても、乗ってるけどな(一般大衆に、選択の余地はない)。
米国では、路線によっては機材を選べるらしいけど、貧しい我が国に選択肢はないのだ。
そんな中での欧州当局者の認識は、絶望的だ。
「今後さらに死亡事故が起きた場合」(再掲)
もう、金で安全は買えない。
命で払うしかない(そういうことかあ?)。
わが国でも道路を歩くと、花が供えられた交差点に立て看板が立っていて、「死亡事故発生!」とか書いてあるのを目にする。
航空機の搭乗の際にも、是非とも表示してもらいたいものだ。
「お命、頂戴します!。」
まあ、どうでもいいんですが。
安全は全てに優先する。
かつて、そう唱えていた国有の鉄道会社もあったけど、民営化から時間が経って、どうなったかは知らない。
スクーバダイビングという、命に係わるレジャーを嗜む浮沈子は、安全に対しては敏感だ。
避けられるものなら避けたいしな。
飛行機など、乗らないのが一番だし、それこそ、ダイビングなどしなくてもふつーに生きていくことはできる。
もっとも、近所を自転車で走っている時の方が、確率的には余程危険だ。
交差点での安全確認は、供養の花や事故の看板の有無にかかわりなく、徹底した方がよさそうだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ボーイングの飛行機ドア脱落事故の調査で「監視カメラ映像が上書きされて重要情報が消えていた」ことが判明&社員が「安全より納期を優先する社内体制」を告発)
https://gigazine.net/news/20240315-boeing-737-9max-door-plug-blowout/
「NTSBが実施した調査では、壁面パネルを固定するためのボルトが正しく取り付けられていなかったことが判明しています。」
「NTSBは詳細な原因を明らかにするためにボーイングに対して「作業場に設置された監視カメラの映像」を要求したとのこと。しかし、監視カメラの映像はすでに上書きされており、作業当時の映像は残っていませんでした。」
「NTSBは事故機のメンテナンスを実施した人物を特定できておらず調査が難航」
カメラの映像が上書きされていたことは、まあ、有り得る話だが、詳細は不明だ。
(離陸直後にドア落下事故を起こしたボーイング737MAX9は外注部品製造の品質保証がずさんであるという告発)
https://gigazine.net/news/20240124-boeing-737-max-9-accident-quality-assurance/
「なお、大手オンライン旅行代理店のカヤックは航空券の予約の際に特定のモデルの飛行機を追加および除外するフィルターを導入しているそうですが、アラスカ航空の事件後はフィルターの使用率が約15倍に増加。」
旅行代理店が、機材の選択を提供していたのか。
まあいい。
この件は、まだまだ尾を引きそうだな・・・。
(旅客機の窓パネル吹き飛ぶ事故 ボーイングCEO“過ち認め対応”)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240110/k10014316741000.html
「アメリカ西部のオレゴン州の上空で5日、アラスカ航空が運航する旅客機ボーイング737MAX9の客席後部の窓部分のパネルが吹き飛び、緊急着陸しました。」
今年、1月の話で、それ以降、書こう書こうと思っていて先送りにしていた。
原因ははっきりしていて、そもそもパネルを固定するためのネジが初めから付いていなかった(調査中)という言語道断な話だったことが分かっている。
(パネル脱落のボーイング機 「4本のボルトが欠落」出荷時から?)
https://www.asahi.com/articles/ASS272SB1S27ULFA001.html
「2024年2月7日」の記事
「原因を調査している米国家運輸安全委員会(NTSB)は6日、パネルを固定するボルト4本が事故時に欠落していたとみられると発表した。事故機はアラスカ航空への出荷前に、ボーイングの工場でボルトを外して部品交換されていた。そのままボルトがない状態で出荷された可能性がある。」
やれやれ・・・。
通常では考えられない対応がなぜ行われたのかを調査した結果、そういった対応が「通常」だったという衝撃的な事実が判明する。
(アラスカ航空機事故 ボーイング社監査で不合格多数)
https://times.abema.tv/articles/-/10117980
「FAA(=アメリカ連邦航空局)はボーイング社と関連会社の製造ラインの監査を行いました。」
「その結果、ボーイング社では89項目中、33項目で不合格になったということです。中には、ドアの密閉具合をチェックするのにホテルのカードキーを使ったり、潤滑油の代わりに食器用の洗剤を使ったりするなど、ずさんな実態も浮かび上がっています。」
なんと・・・。
で、話はこれで終わらないところがやりきれない・・・。
(米ユナイテッド航空機 外部パネルが外れて落下 問題相次ぐボーイング機)
https://www.fnn.jp/articles/-/672264
「アメリカの航空当局などによると、15日にサンフランシスコを出発し、オレゴン州メドフォード空港に着陸したユナイテッド航空のボーイング737型機の機体を点検したところ、外部のパネルがなくなっていたことがわかった。」
脱落の原因は不明(最初からついていなかったのかあ?)。
(チリ機事故、操縦席位置を誤操作か ボーイングが点検要請)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024031600133&g=int
「南米チリのLATAM航空機がニュージーランド(NZ)への飛行中に急降下し、乗客ら約50人がけがをした事故」
今月12日辺りらしい。
「操縦席の位置調節スイッチの誤操作が引き金」
これは、B社のせいじゃなく、客室乗務員の意図的操作の可能性もある。
「操縦席の後部にある位置調節スイッチを客室乗務員が誤って動かしたことで座席が前方に移動し、操縦士の体が意図せず制御や電源に関わる装置に触れた可能性」
「スイッチはカバーで覆われており、通常、操縦中に作動させることは想定していない」
しかしだな、一連の流れの中では、独立した固有の案件とは思えない。
次の記事も、不安を掻き立てる。
(欧州航空当局、ボーイング機の承認停止も 正当な理由あれば)
https://jp.reuters.com/markets/global-markets/AV5BKWTGX5JB7MT2CR7RIQGDEA-2024-03-14/
「正当な理由があれば米ボーイングのジェット機生産に対する間接的な承認を停止する考え」(欧州航空安全機関(EASA)のリュック・ティトガット事務局長代理)
「ボーイングのジェット機が安全に製造されていることを示す米国の安全認証の受け入れを停止する用意があるかとの問いに対し「必要ならある」と述べた」
「適切な措置を講じるべき正当な理由や状況が確認された場合、あらゆる手段を直ちに実行できなければならない」
「そうした措置は差し迫っていない」
ロイターがさすがと思うのは、じゃあ「正当な理由や状況」って何?と確認しているところだ。
「今後さらに死亡事故が起きた場合」(私見として)
マジか・・・。
B社の企業文化、経営体質は度々問題になっている。
致死的な事故を招く可能性が高い航空機、ロケット、宇宙船といったハイリスクな商品を手掛ける以上、ある程度付いてくるリスクではあるけど、米国の品質管理の文化(システムに依存し、個々の従業員の資質向上を図ることには無関心)は、そろそろ限界値を超え始めているのではないか。
「ドアの密閉具合をチェックするのにホテルのカードキーを使ったり、潤滑油の代わりに食器用の洗剤を使ったりするなど、ずさんな実態」(再掲)
そのシステムへの依存にしても、必要なチェックを飛ばすなど、見逃せない不始末を重ねている。
スターライナーのOFT-1で、システムの統合試験をすっ飛ばし、個別試験のみで良しとした態度がそれに当たる。
まあ、基本的な知識の欠如や不注意を見逃すというのは、誰にでもある話だが、それを組織の中の集合知でカバーするというのが人間の知恵なわけだ。
同じスターライナーの擦れ止めテープが可燃性であったことなどがそれに当たる。
同じような話は、スペースX社でもあったからな(燃料配管系へのチタンバルブの採用)。
S社の中にも、そう言うリスクは当然忍び込んでいる。
開発途中で、トラブルの種が摘み切れないというのは、致し方ない所ではあるが、量産品状態の、しかも、生産初期とは言えない段階で問題を見逃しているというのは性質が異なる気がする。
もう、メーカーとしての資質の問題だろう。
B787のバッテリー発火の問題を調べていたころ、浮沈子はこの会社に対する不信感が頂点に達した。
パイロットが死んじまうことを前提としている軍用機(そうなのかあ?)はともかく、一般大衆が乗る旅客機作る資格はない(断定的!)。
まあ、そうはいっても、乗ってるけどな(一般大衆に、選択の余地はない)。
米国では、路線によっては機材を選べるらしいけど、貧しい我が国に選択肢はないのだ。
そんな中での欧州当局者の認識は、絶望的だ。
「今後さらに死亡事故が起きた場合」(再掲)
もう、金で安全は買えない。
命で払うしかない(そういうことかあ?)。
わが国でも道路を歩くと、花が供えられた交差点に立て看板が立っていて、「死亡事故発生!」とか書いてあるのを目にする。
航空機の搭乗の際にも、是非とも表示してもらいたいものだ。
「お命、頂戴します!。」
まあ、どうでもいいんですが。
安全は全てに優先する。
かつて、そう唱えていた国有の鉄道会社もあったけど、民営化から時間が経って、どうなったかは知らない。
スクーバダイビングという、命に係わるレジャーを嗜む浮沈子は、安全に対しては敏感だ。
避けられるものなら避けたいしな。
飛行機など、乗らないのが一番だし、それこそ、ダイビングなどしなくてもふつーに生きていくことはできる。
もっとも、近所を自転車で走っている時の方が、確率的には余程危険だ。
交差点での安全確認は、供養の花や事故の看板の有無にかかわりなく、徹底した方がよさそうだな・・・。
<以下追加>ーーーーーーーーーー
(ボーイングの飛行機ドア脱落事故の調査で「監視カメラ映像が上書きされて重要情報が消えていた」ことが判明&社員が「安全より納期を優先する社内体制」を告発)
https://gigazine.net/news/20240315-boeing-737-9max-door-plug-blowout/
「NTSBが実施した調査では、壁面パネルを固定するためのボルトが正しく取り付けられていなかったことが判明しています。」
「NTSBは詳細な原因を明らかにするためにボーイングに対して「作業場に設置された監視カメラの映像」を要求したとのこと。しかし、監視カメラの映像はすでに上書きされており、作業当時の映像は残っていませんでした。」
「NTSBは事故機のメンテナンスを実施した人物を特定できておらず調査が難航」
カメラの映像が上書きされていたことは、まあ、有り得る話だが、詳細は不明だ。
(離陸直後にドア落下事故を起こしたボーイング737MAX9は外注部品製造の品質保証がずさんであるという告発)
https://gigazine.net/news/20240124-boeing-737-max-9-accident-quality-assurance/
「なお、大手オンライン旅行代理店のカヤックは航空券の予約の際に特定のモデルの飛行機を追加および除外するフィルターを導入しているそうですが、アラスカ航空の事件後はフィルターの使用率が約15倍に増加。」
旅行代理店が、機材の選択を提供していたのか。
まあいい。
この件は、まだまだ尾を引きそうだな・・・。
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