絹と炎2012年06月17日 02:59

絹と炎
絹と炎


500Eのカタログには、「FEUER UND SEIDE」と書いてあるそうだ(本国版)。

日本版のカタログにも、「炎の情熱。絹の優美。」と書かれている。

(メルセデス・ベンツ 500E '92)
http://carcatalogjp.blog.so-net.ne.jp/2008-03-25

日本的なキャッチフレーズと思いきや、独逸国のオリジナルである。

絶大な自信と、秘められた力を感じる「言葉」である。

それは、この車が目指した価値観のシンボル、ベンツが目指した究極の理想である。

絹といえば、BMWのエンジンはシルキーシックスと言われている。

(BMW 直列6気筒エンジンスペック情報)
http://bmwfun.x0.com/bmw/engine-bmw6.htm

BMWには短時間の試乗しか経験がないが、良い車だった。ベンツとは、常にライバル関係として対峙し、切磋琢磨してきたように見える。

(BMW)
http://ja.wikipedia.org/wiki/BMW

「フル4シーターの4ドアセダン車をメインに据えつつもスポーティーな車作りを心掛けているのが特徴である。」と紹介されているように、「炎」の側面も持っている。

こんな言葉を思い出した。

「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格はない。」(by Philip Marlowe)

(フィリップ・マーロウ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%A6

絹と炎、それは、大人の男が持っている2面性のことなのかもしれない(ハードボイルドだなあ!)。

不世出2012年06月17日 09:56

不世出
不世出


この単語も、誤解を招く可能性が高い。

(ふせいしゅつ)
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/192908/m0u/

「ふせしゅつ」と読むのだとばかり思っていた(ハズカシ!)。

「世に出ることがない」「埋もれた逸材」という意味があるというページもある(もちろん誤用です)。

(誤用の解説)
http://q.hatena.ne.jp/1190630099

コメント欄で指摘され、本人も誤りを認めているが、世の多くは誤解している可能性がある。

ともあれ、稀有(けう)な優れた存在ということだ。

500Eに相応しい。

しかし、多くの部品の元となった500SL(R129)のことをベタボメしている記事はあまりお目にかからない。

(4代目 R129(1989年-2001年))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%87%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%84_SL%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9#4.E4.BB.A3.E7.9B.AE_R129.EF.BC.881989.E5.B9.B4-2001.E5.B9.B4.EF.BC.89

あっさりした記事である。この車が出た頃の自動車雑誌(たぶんCG)を読んだことがあるが、オープンカーにもかかわらず剛性が高いこと、ロールバーがポップアップすることなどが書かれていたと記憶している。

500Eの出自については、こんな記事もあった。

(500E誕生の秘話。)
http://kazenikki.exblog.jp/13626430/

なんか、もっと500SLとの関連があってもいいような気がする。

(ポルシェがチューンした4ドアサルーン)
http://www.car-and-driver.jp/graphyty/20100910/index.html

このカードラの記事にも、「基本となったのはエンジンと同様にSLだ。足回りはほぼSLと共通である。具体的にはフロア回り、ステアリングギアボックス、ナックル、リンケージ、フロントアクスルのホイールハブ、ホイールベアリング、ダンパーストラット、コントロールアームなどが共通項だ。」と明記されている。

中古車の値段もこなれているし、500Eが神聖化されてきたのとは異なり、オープンカーの宿命として、軽く見られているのではないか?。

エンジンは中期のLHジェトロニックが共通で積まれていたようだ。

(KE-JETRO M119エンジン ハイデッキ仕様)
http://mercedesbenznetcom.blog81.fc2.com/blog-entry-162.html

R129については、纏まった情報が見つけにくい。500Eの一方の「ご先祖さま」に当たる車なので、少し調べておきたい。

シャシー2012年06月17日 18:30

シャシー
シャシー


沢村慎太郎の記事を見つけた。

(「Mercedes-Benz OWNER'S BIBLE2007-2008」~16年目のメルセデスが語る真の実力とは?500E最強伝説を検証する~)
http://www.jauto.co.jp/86087.html

J-AUTOのブログで、記事の全部が読める。この記事を読むためだけに、ブックオフで1300円も払ってムックを買い求めた。

まあ、いい。

他のベンツがパワーを均すためにリアを柔らかくしているのに対し、ポルシェが開発した500Eは、リアの捩れ剛性を上げてトラクション性能を向上させているのだという。

古今未曾有、空前にして絶後、唯一無二のシャシーができあがったわけだ。

(シャシ (自動車):私は「シャシー」と呼んでいる)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%B7_(%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A)

もちろん、モノコックボディである500Eには、狭義の「シャシー」はないが、動力系や駆動系、足回りの取り付け部分という意味での、大まかな構造のことを言っている。

リアの補強リブ1つで、そんな違いが出るのだろうか。

もちろん、センタートンネルの拡大やCピラー回りの強化も寄与しているに違いない。300Eに比べて200キロも重い車重の大部分は剛性を上げた基本骨格の重量増だという。

ホントかなあ?。

絹のしなやかさを演出する足回りが、どのような味わいになるのか。早く整備して、本来の乗り味を試してみたい。

沢村氏の記事の中には、ポルシェのリア回りの剛性の話も出てくる。ボクスターでは良く分からないが、カレラ4に乗ったときは、「骨まで響く」剛性を感じた。根性入れて走らせようとすれば、体力がないと正直キツイかもしれない。

一応セダンである500Eではそんなことはないだろうが、300Eとは違った乗り味になることだろう。

(FIRE&SILK 浜名湖オフ番外編 エンスーな190E-2.3)
http://minkara.carview.co.jp/userid/1406272/blog/26238930/

しかし、この記事を読むと、190Eのコスワースエンジン車は、どうやら500Eと同じ考え方でシャシーを作ったらしい。

うーん、奥が深いゾ、この世界・・・。