西太平洋戦争?2012年11月13日 11:08

カレラGTの透視図
西太平洋戦争?(画像はカレラGTの透視図)


日本は非核三原則を放棄(二原則に変更?)して、米国の核兵器持込を容認し、核の傘による安全保障を確実なものとすべき、という意見がそこここで表明されている。

個人的には分からないでもない。

だれがどう考えたって、第7艦隊が核武装していることは明らかだし、米国が核兵器の搭載を明言しないと明言している(?)以上、搭載していると考えることが前提となる(米国もそう解釈されることを想定している)。

(第7艦隊 (アメリカ軍))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC7%E8%89%A6%E9%9A%8A_(%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E8%BB%8D)

第7艦隊という固定的な艦艇群があるわけではなく、タスクフォースとして随時編成されるということは、初めて知った(知ってました?)。ブルーリッジ、ジョージ・ワシントンとかは固定的なんだろうけど。

他の艦隊とかと貸し借りし合っている。

で、問題なのは、中国の海軍力が増強されると、必然的に第7艦隊との接触が起こるわけで、よく相談しあって軍事的な衝突を回避してもらいたい。

それはそれでいいとして、日本が核武装(持ち込み含めて)したときに、何かいいことがあるのだろうか。

ロシア、中国、北朝鮮、インド、パキスタンなど、アジアでの核兵器保有はNPTという歯止めにも関わらず、増加の一途であり、韓国も、いつ核武装してもおかしくない(6割以上が賛成!)。

逆にいうと、今更我が国が核武装をしても、あんまり変わり映えしないんじゃないだろうか。

あれ?、まだ核武装してなかったんだっけ?、ってな感じ。

現実に、米軍による持ち込みが行われているとすれば、実質的には余り違いがないような気もするのだが。

(日本の核武装論:単独核保有論)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E6%A0%B8%E6%AD%A6%E8%A3%85%E8%AB%96#.E5.8D.98.E7.8B.AC.E6.A0.B8.E4.BF.9D.E6.9C.89.E8.AB.96

政治的には、単独核武装したからといって、実際に単独で行使できるわけでもないだろうし、自己満足に過ぎないんじゃなかろうか。

兵器として行使されたという意味では、唯一の被爆国(核実験での被曝国は、米国、ソ連、中国などを初め、多くの国々が該当する)であり、全世界に核兵器廃絶を呼びかけた国として、「平気」で保有できるんだろうか(なんちゃって!)。

保有しなくても保有しても、どの道行使できないのであれば、外交的にも変わりはないのではないか。

そりゃ、1000発くらい持ってりゃ、削減するとかしないとかで、外交カードになるかもしれないが、1発や2発では意味がない。

米国の核の傘が、本当に有効なのかどうかはともかく、通常兵器での抑止、地域紛争の勃発防止として、実効的な戦力を整備しておくことが重要なのではないか。

中国だって、北朝鮮だって、日本に対する領土的野心はないだろうから。

尖閣?、だって、中国は「自国の領土」だっていってるんだから、野心じゃないんじゃない?。

本当に心配なのは、米国と中国の調整が破綻して、西太平洋戦争が勃発して、日本が渦中に巻き込まれる事態である。これだけは、何としても避けていただかなければならない。

第一次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争の時のように、日本だけ戦禍を免れて、戦争特需でぼろ儲けというわけにはいかないだろうから。

刻々と変化する地球上のパワーオブバランスの調整を、軍事的な実力の衝突で行うことは、可能な限り避けてもらいたい。地域的な小競り合いは避けがたいが、拡大させずに収束させ、広域戦争に発展させないことが肝要だ。

我が国が核武装するかどうかという話は、哲学的な論争や、日本の国内的な議論だけでなく、西太平洋地域の軍事的な安定に寄与するのかどうか、という広域的な視点で考えていく必要があるのではないか。

お買い得!2012年11月13日 14:33

お買い得!
お買い得!


物騒な記事を書いたので、口直しに、楽しい話題を。

(【最新車情報】ランボルギーニ、アヴェンタドール ロードスターの画像を披露)
http://blog.livedoor.jp/motersound/archives/51750465.html

(Lamborghini Aventador LP 700-4 Roadster:元記事:イタリア語です)
http://www.autoblog.it/post/90821/lamborghini-aventador-lp-700-4-roadster

自動翻訳で読むと、カーボン製の屋根は、二分割で、それぞれが6ポンド未満(3キロ弱)とある。

フロントのトランク(と呼べるのかあ?)に収納可能で、パッパと取り外せて、チャッチャカ仕舞える、と宣伝しているようだ。

(ランボルギーニ アヴェンタドールにロードスター…カーボン製ルーフの装着方法[動画]:後日、アップされた動画)
http://response.jp/article/2012/11/17/185412.html

ん?、これって、カレラGTと同じってことか。

あちらは、新車で5000万円、7年落ちの中古で3000万円だが、ランボは新車で3000万円程度だそうである。

お買い得!(買えないけど)。

クーペと遜色ない走り(0-100km:3秒、最高時速350km)で、屋根が取れる。開放感満載のカリフォルニアチックなドライブが楽しめて、V12気筒自然吸気エンジン、6.5リッターの有無を言わせぬ大排気量。

まあ、イタ車のことだから、ねっ、いろいろあるかもしれないし、ドイツ車の信頼性と比較しちゃあいけないってことは、大前提。パッションですよ、パッション!。

でも、中身はアウディだったりするから、たぶん大丈夫でしょう!。

で、おまけにもう一つ、楽しい話題。

ランボルギーニといえば、ペッタンコのスーパーカーしか頭にない人に、こんなクルマ。

(ランボルギーニ・LM002)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BBLM002

301台しか生産されなかったという希少性、こんなクルマに積むかよ!、というV12クァトロヴァルボーレのエンジン、3トン超の巨体を200kmオーバーまで引っ張る。

ガソリンタンクは290リッターと、横綱級。

元は軍用車両として設計されたというから、信頼性は高いのだろうが、燃費はリッター2キロとかじゃないのか。

(900m/リットル(!)と書いてあるページ)
http://www.dumbonet.co.jp/car/index2.html

豪華な内装の写真が拝めるページ。

(ランボルギーニ LM002)
http://lamboaz.exblog.jp/15745244

「LMはランボルギーニ・ミリタリーの頭文字よりついた名前」なんだそうだ。

世界から戦争がなくなって、軍用車が払い下げになって、ウッドパネルとベージュの本皮シートに飾られて、町乗りに使われるようになる、なんて時代に、早くならないかなあ!。

PCレス2012年11月13日 19:26

ボクスターのサイドミラー
PCレス(画像はボクスターのサイドミラー)


最近、IT関係の記事を読んでいると、頻繁に出てくる言葉が、「PCレス」。

PCがない、つまり、パーソナルコンピューターがないという意味なのだが、これがなぜ頻出するのか。

ノートパソコンは軽量になり、ウルトラブックとか様々なバリエーションが出てくるし、デスクトップパソコンは、一昔前のスーパーコンピューターに匹敵する性能を持っている。

何で今更、PCレスなんて言い出すのか。

もちろん、スマホやタブレットの普及が挙げられるのだが、それだけではない。

発生源で入力しなければ、ビジネスが成り立たなくなってきているからだ。

営業さんは、外回りをして仕事を取って、夕方会社に帰って書類を作ったり、社内システムに入力して仕事を終える。夜中にバッチ処理して、翌朝の重役会議に資料が上がる。

従来はこれで、日次集計できて「リアルタイム経営」とかいってたわけだな。

もはや、そんなことでは間に合わない。

今、この瞬間、投入できる資源は何か、回せる人間は誰か、何を切り捨てて、何を取るべきなのか。

経営の究極の効率化、究極の管理、究極の収益が、必要になってきたのだ。少しでも早く判断するためには、翌日の情報を待っているだけではダメだということなのだろう。

せちがらい世の中になってきたもんだ。

従来、情報の集約や加工は、人間の手を介して行われてきた。厳密に言えば、単なるデータを意味のある情報に高度化するわけだ。今ではそれを機械(コンピューター)が行う。

なるべく、途中に人間の手が入らないほうが効率的だし、ごまかし(やってるでしょ?)も排除できる。

それを、推し進めていくと、最初から最後まで機械化してしまうのが一番いいということになる。

残念ながら、人間という不確定要素(サボったり、休んだり、間違えたり、改竄したり・・・)をなるべく介在させずに、経営情報を作成することが正しい、ということになる。

データがなければ、システムはただのハコなので、誰かがトリガーを引く必要がある。それは、発生源で入れてください、ということである。

できれば、ここも機械にやらせたい。

最近は、音声をテキストに変換するシステムが発達しているし、構文解析が進んで、Siriのようなエージェントソフトも進化しているので、会話の中から必要な情報をキャッチして、契約締結まで一気に処理する仕組みもできるだろう。

人間は、より人間らしい仕事に勤しんで、機械ができることは、なるべく機械にやってもらい、幸福な人生を送れるようになるということなのか。

それとも、得意先での一仕事を終えて、公園のベンチで休んでいると、上司からのメールが入って、「のんびりしてないで、次の顧客回りに行くように」と、督促される破目になるのか(もちろん、この上司というのは、コンピューター上の「営業社員位置監視システム」のことなのだが)。

「京」算は苦手2012年11月13日 22:25

「京」算は苦手
「京」算は苦手


「2位じゃダメなんでしょうか?」

いかにも、理数系に疎そうな、某代議士が言った有名なセリフである。

(蓮舫:事業仕分けにおけるスパコン開発批判)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%93%AE%E8%88%AB#.E4.BA.8B.E6.A5.AD.E4.BB.95.E5.88.86.E3.81.91.E3.81.AB.E3.81.8A.E3.81.91.E3.82.8B.E3.82.B9.E3.83.91.E3.82.B3.E3.83.B3.E9.96.8B.E7.99.BA.E6.89.B9.E5.88.A4

本人は、いろいろ言い訳しているが、識者(といわれている、まあ、こちらも「ド素人」ですが)からは、袋叩きにあった。

言い訳なんかしないで、バッサリ切れば良かったのに。

(スパコン「京」が計算速度世界第3位に“後退”)
http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/221113039.html

「今回のランキングを受け、開発した理化学研究所は、「タイタンは計算回数に、京は使いやすさに重点を置いている。結果として、京のほうがより幅広い分野への応用が可能」などとコメントしています。」とある。ちょっと、苦しくないかい?。

だったら、当初から2位でもよかったんじゃないか。

(京 (スーパーコンピュータ))
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%AC_(%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF)

ちなみに、「京」というのは、「兆」の1万倍で、10P(ペタ:10の15乗)に当たる。

てなこたぁ、どうだっていい。

所詮は、学者のオモチャなんだから(産業枠って、どのくらいあるのか・・・)。

で、いろいろ気になったので、元記事(というか、出所)を当たってみた。

(Top500:November 2012)
http://www.top500.org/lists/2012/11/

1位のタイタンは、AMD・NVIDIA、3位の京はスパークチップだが、2、4、5、9位には、IBMのパワーチップが採用されている。

ほほう、がんばってるじゃん!。

しかし、時代の趨勢は、インテルにあるようだ。

(スーパーコンピュータ:採用プロセッサの変化(次項:特定用途向けプロセッサの活用、も参照)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF#.E6.8E.A1.E7.94.A8.E3.83.97.E3.83.AD.E3.82.BB.E3.83.83.E3.82.B5.E3.81.AE.E5.A4.89.E5.8C.96

来年には、こんなのも出てくる。

(インテル、60コアチップ「Xeon Phi」の詳細を発表--一般発売は2013年1月から)
http://japan.cnet.com/news/service/35024380/

1個で1T(テラ)FLOPSというのだから、恐れ入る。しかし、このチップを1万個搭載しても、京には(ちょっと)及ばない。コアを高密度実装したからといって、計算機システム全体の能力は向上しない。熱の問題や、信号の伝達距離の問題もある。

あれ、7位のデルのやつは、Xeon Phiを採用してるじゃん!。フライングだなあ。

(TOP500でOpteron 6274/Tesla K20X搭載システムが1位)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20121113_572575.html

既に、10P(ペタ)FLOPSの世界における競争になっているが、6年後にはE(エクサ)FLOPSになるという(さらに100倍!!)。

(FLOPS)
http://ja.wikipedia.org/wiki/FLOPS

パソコンどころか、携帯機器ですらG(ギガ)FLOPS単位で語られる時代になった。オジサンは、M(メガ)FLOPS単位の時代からパソコンをいじっているので、1000倍になったわけだ。

ちなみに、1985年に世界最速であったスパコンは、高々400MFLOPS(システムスコアで)である。それでも、1000万ドル以上の値段であった。

(Cray X-MP)
http://ja.wikipedia.org/wiki/Cray_X-MP

科学技術計算で初めて1TFLOPSを超えたのは、1998年だった(Xeon Phiの1個分)。

(CRAY T3E)
http://en.wikipedia.org/wiki/Cray_T3E

現在は、その1万倍以上の計算能力であるということだ。

(TOP500:解説ページ)
http://ja.wikipedia.org/wiki/TOP500

パソコンなんてものが登場する以前から生きてきた世代としては、想像もできない時代になってきたのだが、高速化する計算能力を何に使うのか。核兵器の開発なのか、気象の予測なのか、それともスーパーカーの設計なのか。

それを決めるのは、有難いことに、まだ人間の仕事のようである。