サイドマウントの功罪(幹事会) ― 2014年01月21日 04:38
サイドマウントの功罪(幹事会)
シングルマウントでは、たとえバックマウントでもサイドマウントでも、ファーストステージは1つだけだ。
そのファーストステージの故障に対しては、なす術がない。
タンクのバルブを開閉させて、タンクから直接吸うという方法もないではないが、そんなスキルはかえって危険を伴いかねないため、通常は教えてもらえない。
バルブが壊れたら、それだって出来ない(聞いたことはありません)。
その代わりとして指導団体が教えてくれるのは、バディシステムを起動して、オクトパスを咥えさせてもらい、人様が大切に吸っているタンクのエア(ナイトロックスでもいいですが)を、遠慮なくガバガバ吸わせていただくという方法である(遠慮がちに吸えと習った記憶はない!)。
通常は、直ちにダイビングを中止して、安全を確保するということになっている。
浮上して、泳いで戻れる状況なら、水面に上がってしまうのがいい。
クソタンクなんかに頼ることなく、植物が生産した21パーセントの酸素を含む無尽蔵の空気を、タダで好きなだけ吸うことができる。
しっかりと浮力を確保し、泳いでエキジットするか、救援を求めて助けを待つ。
助けた方のバディにしてみれば、たまたま組んだ相手が悪かっただけで、何の落ち度もない。
首切りサインを出しているヤツを見殺しにしても、気付かなかったといえばそれまでである。
ダイビングの誓約書には、バディシステムの遵守などという、あとでショップの責任を問われかねないような文言は、絶対に書かれていないので何の心配も要らない。
しばらくは夢の中に出てきたりするだろうが、浮上した海面上で来るかどうかも分からない救助を待ちながら、このクソ野郎のせいで、命を危険に晒すことになったと呪いつつ、低体温症で意識が薄れていく経験をするくらいなら、どーってこたぁない。
まあ、相手が妙齢の女性で、しかも浮沈子のタイプだったりして、一緒に波間に浮かびながら、「単独で保温姿勢を取るよりも、こうやっていた方がいいよ」とか、でたらめ言いつつ、まあ、その、密着していたりするなら、こんな経験も、たまにはいいかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
シングルタンクの決定的な弱点は、予備の器材を、ミニマムな構成のバディに求めることにある。
相手だって、ギリギリの器材で潜っているのだ。
それを共有すれば、その時点で、二人の抱えるリスクは跳ね上がる。
直ちに浮上できて、安全を確保できる状況でない場合もあるし、バディシステムによる器材の補完は、新たな犠牲者を生み出しかねない。
少なくともエアの供給に関しては、バディシステムは機能しないと考えた方がいい。
浮沈子は、もしもガイドからバディを強制されるようなことがあれば、ハッキリと断ろうと考えている。
それでダイビングさせないといわれれば、それまでである。
水中で見殺しにするよりは、はるかに健全だな。
背負い式であれ、サイドマウントであれ、予備の空気源とレギュレーターセットを持ち込むというのは、ある意味で当然のことなのだ。
ダブルタンクを前提としたサイドマウントは、バックマウントシングルタンク+ステージボトルと同様以上の冗長性を持つ(ガスの総容量に勝るので)。
もちろん、タンクは残圧があったとしても、ダイビングの都度、新品に換える。
どうやら、2本のタンクをセットしたまま、新しいタンクに交換せずに2本目を潜る輩がいるらしいが、そんなことはしてはいけない(いや、実は浮沈子もしましたが・・・)。
200バールパツンパツンにはいった、満充填のタンクを使用しなければ意味はない。
多少コストがかかろうとも、それを遥かに上回るメリットが得られる。
ワンダイブ数千円のコスト増である。
ショップも喜ぶし、自身の安全も確保されていて、こんなにいいことはない。
水中の安全確保としては、そのコストは安過ぎるくらいだ!。
サイドマウントでは、是非ショップの方に、2本目のダイビングも、、ニュータンクじゃなきゃ、ヤダヤダヤダーッと、ごねていただきたいですな(もちろん、追加料金は払ってあげてくださいね)。
今書いていて気付いたのだが、ダイビングの経験を、使用したタンクの本数で表現するという習慣も、なくなるかもしれない。
CCRの場合は、本数でいくと客観的な評価が難しいので、運用時間で管理するのが一般的だ。
浮沈子は、累計で公称200時間、実際はたぶん300時間以上の運用経験になる。
サイドマウントの経験を、何といって表現するようになるのか。
まあいい。
サイドマウントに纏わるエトセトラを書いてみた。
特にバディシステムの欺瞞については、過激な表現になったかもしれない。
(渚にまつわるエトセトラ:動画出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=028isbwIKAY
あっ、こりゃあバディじゃなくって、パフィだったな・・・。
シングルマウントでは、たとえバックマウントでもサイドマウントでも、ファーストステージは1つだけだ。
そのファーストステージの故障に対しては、なす術がない。
タンクのバルブを開閉させて、タンクから直接吸うという方法もないではないが、そんなスキルはかえって危険を伴いかねないため、通常は教えてもらえない。
バルブが壊れたら、それだって出来ない(聞いたことはありません)。
その代わりとして指導団体が教えてくれるのは、バディシステムを起動して、オクトパスを咥えさせてもらい、人様が大切に吸っているタンクのエア(ナイトロックスでもいいですが)を、遠慮なくガバガバ吸わせていただくという方法である(遠慮がちに吸えと習った記憶はない!)。
通常は、直ちにダイビングを中止して、安全を確保するということになっている。
浮上して、泳いで戻れる状況なら、水面に上がってしまうのがいい。
クソタンクなんかに頼ることなく、植物が生産した21パーセントの酸素を含む無尽蔵の空気を、タダで好きなだけ吸うことができる。
しっかりと浮力を確保し、泳いでエキジットするか、救援を求めて助けを待つ。
助けた方のバディにしてみれば、たまたま組んだ相手が悪かっただけで、何の落ち度もない。
首切りサインを出しているヤツを見殺しにしても、気付かなかったといえばそれまでである。
ダイビングの誓約書には、バディシステムの遵守などという、あとでショップの責任を問われかねないような文言は、絶対に書かれていないので何の心配も要らない。
しばらくは夢の中に出てきたりするだろうが、浮上した海面上で来るかどうかも分からない救助を待ちながら、このクソ野郎のせいで、命を危険に晒すことになったと呪いつつ、低体温症で意識が薄れていく経験をするくらいなら、どーってこたぁない。
まあ、相手が妙齢の女性で、しかも浮沈子のタイプだったりして、一緒に波間に浮かびながら、「単独で保温姿勢を取るよりも、こうやっていた方がいいよ」とか、でたらめ言いつつ、まあ、その、密着していたりするなら、こんな経験も、たまにはいいかあ?。
まあ、どうでもいいんですが。
シングルタンクの決定的な弱点は、予備の器材を、ミニマムな構成のバディに求めることにある。
相手だって、ギリギリの器材で潜っているのだ。
それを共有すれば、その時点で、二人の抱えるリスクは跳ね上がる。
直ちに浮上できて、安全を確保できる状況でない場合もあるし、バディシステムによる器材の補完は、新たな犠牲者を生み出しかねない。
少なくともエアの供給に関しては、バディシステムは機能しないと考えた方がいい。
浮沈子は、もしもガイドからバディを強制されるようなことがあれば、ハッキリと断ろうと考えている。
それでダイビングさせないといわれれば、それまでである。
水中で見殺しにするよりは、はるかに健全だな。
背負い式であれ、サイドマウントであれ、予備の空気源とレギュレーターセットを持ち込むというのは、ある意味で当然のことなのだ。
ダブルタンクを前提としたサイドマウントは、バックマウントシングルタンク+ステージボトルと同様以上の冗長性を持つ(ガスの総容量に勝るので)。
もちろん、タンクは残圧があったとしても、ダイビングの都度、新品に換える。
どうやら、2本のタンクをセットしたまま、新しいタンクに交換せずに2本目を潜る輩がいるらしいが、そんなことはしてはいけない(いや、実は浮沈子もしましたが・・・)。
200バールパツンパツンにはいった、満充填のタンクを使用しなければ意味はない。
多少コストがかかろうとも、それを遥かに上回るメリットが得られる。
ワンダイブ数千円のコスト増である。
ショップも喜ぶし、自身の安全も確保されていて、こんなにいいことはない。
水中の安全確保としては、そのコストは安過ぎるくらいだ!。
サイドマウントでは、是非ショップの方に、2本目のダイビングも、、ニュータンクじゃなきゃ、ヤダヤダヤダーッと、ごねていただきたいですな(もちろん、追加料金は払ってあげてくださいね)。
今書いていて気付いたのだが、ダイビングの経験を、使用したタンクの本数で表現するという習慣も、なくなるかもしれない。
CCRの場合は、本数でいくと客観的な評価が難しいので、運用時間で管理するのが一般的だ。
浮沈子は、累計で公称200時間、実際はたぶん300時間以上の運用経験になる。
サイドマウントの経験を、何といって表現するようになるのか。
まあいい。
サイドマウントに纏わるエトセトラを書いてみた。
特にバディシステムの欺瞞については、過激な表現になったかもしれない。
(渚にまつわるエトセトラ:動画出ます)
http://www.youtube.com/watch?v=028isbwIKAY
あっ、こりゃあバディじゃなくって、パフィだったな・・・。
サイドマウントの功罪(再度) ― 2014年01月21日 17:23
サイドマウントの功罪(再度)
器材のことを、少し丁寧に見てみよう。
商品として売られている中で、浮沈子が詳細を検分できるのは、ハイテックダイブが取り扱いを止めてしまったOMSのテッセラクトという、バンジー付ドーナツ型のブラダーをデュアルで持つ最強のBCと、23ポンドの浮力体を亀の子のように背負ったホリスのSMS50である。
結論からいうと、ハーネスとBCなんて、しっかりと身体に固定できれば、なんでもいいじゃんということになる。
デュアルブラダーじゃなきゃイヤだとかいう方には、Xディープの腹巻(背中巻き)を別途お買い求めいただくか、イントラのようにキャメルバックを自作加工して自己責任で追加のブラダーをつくってもいい。
誤解がないように書いておくが、浮沈子は、腹巻タイプの使用をしたことはないので、使い物になるかどうかは分からない。
しかし、通常はハーネスにしっかり固定された方を使い、緊急時(そっちのブラダーに浸水して、浮力が得られないなど)に、腹巻を使えばいい。
基本的には、浮沈子のようにCCRを使って、やりたい放題やるなんてことをしなければ、オープンウォーター環境ではデュアルはいらない。
洞窟とか沈船で必要かどうかの判断は、専門家でないのでできない。
尖った岩や突き出た鋼鉄の先で、ブスッとやってしまったら、同時に2つイカレることもある。
ここから先は、宗教論争になる。
通常潜水をデュアルで行っている浮沈子は、たぶんシングルで潜ったら、なんかスースーするに違いないと思われるな。
潜る環境と、個人の選択である。
ハーネスは、ショルダーベルトを、装着後に短く締め上げて固定するタイプと、ショルダーベルトはアジャストせず、チェストストラップでショルダーベルトを引き寄せて固定するタイプがある。
テッセラクトは前者、SMS50は後者である。
これもまあ、好みの問題ではある。
SMS50を試着した限りでは、特に違和感はない。クロッチベルトの幅が広い(普通の5cm幅の)ベルトに薄いネオプレーン素材のカバーが被さっており、股に摺れて痛いとかいうことはない。
OMSは、細いクロッチベルトを使用しているので、もともと問題はない。
浮力体を背中に背負うタイプのBCは、みんな、この股縄が付いているようだ。
サイドマウントでは、ハーネスにタンクを固定することになる。
浮沈子のように、うまい位置にDリングを持ってこられない場合は、別の工夫が必要になるが、概ね、専用器材の場合はDリングの位置は、ハーネスのウエストベルトの位置になる。
特に、オープンウォーターで用いられることが多いアルミタンクの場合、ボトムを固定する位置が調整できるのかどうかは、重要だ。
カラッケツでも沈む、スチールタンクなら問題ない。
テッセラクトのオプションの尾びれ(?)や、SMS50の尾びれには、スチールタンク用のDリングが付いている。
慣れないうちは、スナップボルトを引っ掛けるのがうまくいかないというイントラの話だが、逆に、慣れればいいわけだ。
浮沈子的に一番違和感があるのが、インフレーターが、腹側についているという仕様。
従来どおり肩からのタイプもあり、実用上はどちらでもいい。
いざという時に、オーラルで入れることが出来ればいいのだ。
短い中圧ホースは、SMS50にはオマケで付いてくる。
SMS50は、本当に箱から出して直ぐに使えるといっても過言ではない(まあ、MIC21で買った時には、箱はなかったので、宣伝文句は文字通りではなく、比喩的な表現だろう)。
排気の時は、どーせ後ろの弁から行うので、どっちから出ていてもいい。
これも、好みの問題である。
浮上の際に上を向いて、インフレーターホースの先から排気する「海猿」方式に拘る方は、上方確認と確実な排気を同時に行う合理的な理由で肩からのインフレーターのモデルを選んでもいい。
浮沈子は、どっちでもいいや、と思って、特に指定しなかったら、腹側のモデルが来た。
たまたま1台在庫があったというのが、腹側だっただけで、積極的に選んだわけではない。
テッセラクトは、どっちにも付け替えることが出来る仕様になっているが、こっちは背中から出している。
サイドマウントは、バルブが手元に近いので、その辺りがゴチャゴチャすることを嫌う方は、お腹から出しておいてもいいし、浮沈子のように肩から出しているのだが、Uターンさせて、胸周りで邪魔になることがないようにショルダーベルトに100均のゴム輪で止めてもいい。
オーラルインフレーションを行う場合は、首を捻ればそのままでも可能だし、輪ゴムから引っこ抜いてから行うことも可能だ。
何度も書いて恐縮だが、オープンサーキットのサイドマウントは、元々CCRの改造の参考にするのが目的だ。
CCRでのダイビングが出来ないところでのダイビングを、如何に発展させるかという程度のスキルであって、レクリエーショナルレベルのオープンサーキットサイドマウントを、本気で追求しようなどという気は、さらさらない。
PADIのテックレック戦略なんて、クソ食らえ!。
失礼!、ちょっと、品がなかったな(反省・・・)。
まあいい。
タンクのバルブ側を固定するのには、バンジーだけで行う方法と、バンジー+スナップボルト、スナップボルトのみの3種類があるが、例のタンクを前に突き出すオープンウォーターダイバーには無縁のパフォーマンスの際に、バンジーから外れることがなければ、どれでもいいような気がする。
イントラは、とにかく身体に密着させておくのが重要であると説くので、バンジーは必須である。
バルブ側は、無条件に沈むので、バンジー無しで適切な長さのスナップボルトを使っても、多少は垂れるだろうが、目くじら立てて反対するほどの問題はないような気がする。
狭いところには、行かないんですからね!!。
両方付けるのがベストかといえば、さすがに浮沈子もそうではないと思う。
装着や離脱時の手順が増えてしまい、それでなくても慌しい潜行や不常時の混乱を増長するからだ。
体験してみると分かるが、ここは結構大切で、ボタン一つで脱着が行えるのが、浮沈子的には理想だな。
ロケットのブースターのように、火薬にボンと点火して外れると、カッコいいんだが・・・(付ける時のことは、全く考えていない)。
とりあえずは、バルブ側のボルトスナップは使わないで運用してみよう。
ちなみに、テッセラクトでは、1回外れたことがある。
ショルダーベルトの締め上げを行っていなかったという別の原因が判明しており、バンジーのみの方式に於けるコンフィギュレーション上の欠陥ではない。
その時以外のシチュエーションで、外れたことは1度もない。
さて、問題は、実際に使ってみてどうよ?、ということなのだが、SMS50は、これからということで、テッセラクトの話をすると、前後左右のバランスが取れ、ストリームラインに納まった2本のタンクを装着してのダイビングは、実に快適であった。
エントリー、エキジットの手間を差し引いても、十分実用になる。
グアムのスタッフが、イントラからの適切な指導を受け、迅速かつ適切に介助してくれたという点は、特筆しておく必要がある。
このくらい、快適に潜れれば、エア持ちの悪い浮沈子でも、9リッタータンク2本で、余裕のダイビングを楽しめるというものだ。
なんせ、18リッターのタンク1本で潜っているのと、ガスの量では同じだし。
惜しむらくは、ナイトロックスではなかった点。
グアムのブルーホール潜りを行うには、32パーセントのいわゆるナイトロックスⅠということになるが、シャローウォーターで、深度のコントロール(精神的にも、肉体的にも)に自信があれば、ナイトロックスⅡ(36パーセント)の方が、身体には優しい。
最近、CCRで高分圧のナイトロックスを吸っていないので、あのスッキリ感が味わえないのは辛いところだ(酸素って、依存性があるのかも・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
2月にはパラオでのSMS50のデビューと、ナイトロックスの夢のコンビネーションが実現する。
イントラに黙って買ってしまったSMS50・・・。
海のバックパッカーが流れ着くというピピ島にも、ヘンタイダイバーはたくさんいそうなので、今から楽しみであるな。
器材のことを、少し丁寧に見てみよう。
商品として売られている中で、浮沈子が詳細を検分できるのは、ハイテックダイブが取り扱いを止めてしまったOMSのテッセラクトという、バンジー付ドーナツ型のブラダーをデュアルで持つ最強のBCと、23ポンドの浮力体を亀の子のように背負ったホリスのSMS50である。
結論からいうと、ハーネスとBCなんて、しっかりと身体に固定できれば、なんでもいいじゃんということになる。
デュアルブラダーじゃなきゃイヤだとかいう方には、Xディープの腹巻(背中巻き)を別途お買い求めいただくか、イントラのようにキャメルバックを自作加工して自己責任で追加のブラダーをつくってもいい。
誤解がないように書いておくが、浮沈子は、腹巻タイプの使用をしたことはないので、使い物になるかどうかは分からない。
しかし、通常はハーネスにしっかり固定された方を使い、緊急時(そっちのブラダーに浸水して、浮力が得られないなど)に、腹巻を使えばいい。
基本的には、浮沈子のようにCCRを使って、やりたい放題やるなんてことをしなければ、オープンウォーター環境ではデュアルはいらない。
洞窟とか沈船で必要かどうかの判断は、専門家でないのでできない。
尖った岩や突き出た鋼鉄の先で、ブスッとやってしまったら、同時に2つイカレることもある。
ここから先は、宗教論争になる。
通常潜水をデュアルで行っている浮沈子は、たぶんシングルで潜ったら、なんかスースーするに違いないと思われるな。
潜る環境と、個人の選択である。
ハーネスは、ショルダーベルトを、装着後に短く締め上げて固定するタイプと、ショルダーベルトはアジャストせず、チェストストラップでショルダーベルトを引き寄せて固定するタイプがある。
テッセラクトは前者、SMS50は後者である。
これもまあ、好みの問題ではある。
SMS50を試着した限りでは、特に違和感はない。クロッチベルトの幅が広い(普通の5cm幅の)ベルトに薄いネオプレーン素材のカバーが被さっており、股に摺れて痛いとかいうことはない。
OMSは、細いクロッチベルトを使用しているので、もともと問題はない。
浮力体を背中に背負うタイプのBCは、みんな、この股縄が付いているようだ。
サイドマウントでは、ハーネスにタンクを固定することになる。
浮沈子のように、うまい位置にDリングを持ってこられない場合は、別の工夫が必要になるが、概ね、専用器材の場合はDリングの位置は、ハーネスのウエストベルトの位置になる。
特に、オープンウォーターで用いられることが多いアルミタンクの場合、ボトムを固定する位置が調整できるのかどうかは、重要だ。
カラッケツでも沈む、スチールタンクなら問題ない。
テッセラクトのオプションの尾びれ(?)や、SMS50の尾びれには、スチールタンク用のDリングが付いている。
慣れないうちは、スナップボルトを引っ掛けるのがうまくいかないというイントラの話だが、逆に、慣れればいいわけだ。
浮沈子的に一番違和感があるのが、インフレーターが、腹側についているという仕様。
従来どおり肩からのタイプもあり、実用上はどちらでもいい。
いざという時に、オーラルで入れることが出来ればいいのだ。
短い中圧ホースは、SMS50にはオマケで付いてくる。
SMS50は、本当に箱から出して直ぐに使えるといっても過言ではない(まあ、MIC21で買った時には、箱はなかったので、宣伝文句は文字通りではなく、比喩的な表現だろう)。
排気の時は、どーせ後ろの弁から行うので、どっちから出ていてもいい。
これも、好みの問題である。
浮上の際に上を向いて、インフレーターホースの先から排気する「海猿」方式に拘る方は、上方確認と確実な排気を同時に行う合理的な理由で肩からのインフレーターのモデルを選んでもいい。
浮沈子は、どっちでもいいや、と思って、特に指定しなかったら、腹側のモデルが来た。
たまたま1台在庫があったというのが、腹側だっただけで、積極的に選んだわけではない。
テッセラクトは、どっちにも付け替えることが出来る仕様になっているが、こっちは背中から出している。
サイドマウントは、バルブが手元に近いので、その辺りがゴチャゴチャすることを嫌う方は、お腹から出しておいてもいいし、浮沈子のように肩から出しているのだが、Uターンさせて、胸周りで邪魔になることがないようにショルダーベルトに100均のゴム輪で止めてもいい。
オーラルインフレーションを行う場合は、首を捻ればそのままでも可能だし、輪ゴムから引っこ抜いてから行うことも可能だ。
何度も書いて恐縮だが、オープンサーキットのサイドマウントは、元々CCRの改造の参考にするのが目的だ。
CCRでのダイビングが出来ないところでのダイビングを、如何に発展させるかという程度のスキルであって、レクリエーショナルレベルのオープンサーキットサイドマウントを、本気で追求しようなどという気は、さらさらない。
PADIのテックレック戦略なんて、クソ食らえ!。
失礼!、ちょっと、品がなかったな(反省・・・)。
まあいい。
タンクのバルブ側を固定するのには、バンジーだけで行う方法と、バンジー+スナップボルト、スナップボルトのみの3種類があるが、例のタンクを前に突き出すオープンウォーターダイバーには無縁のパフォーマンスの際に、バンジーから外れることがなければ、どれでもいいような気がする。
イントラは、とにかく身体に密着させておくのが重要であると説くので、バンジーは必須である。
バルブ側は、無条件に沈むので、バンジー無しで適切な長さのスナップボルトを使っても、多少は垂れるだろうが、目くじら立てて反対するほどの問題はないような気がする。
狭いところには、行かないんですからね!!。
両方付けるのがベストかといえば、さすがに浮沈子もそうではないと思う。
装着や離脱時の手順が増えてしまい、それでなくても慌しい潜行や不常時の混乱を増長するからだ。
体験してみると分かるが、ここは結構大切で、ボタン一つで脱着が行えるのが、浮沈子的には理想だな。
ロケットのブースターのように、火薬にボンと点火して外れると、カッコいいんだが・・・(付ける時のことは、全く考えていない)。
とりあえずは、バルブ側のボルトスナップは使わないで運用してみよう。
ちなみに、テッセラクトでは、1回外れたことがある。
ショルダーベルトの締め上げを行っていなかったという別の原因が判明しており、バンジーのみの方式に於けるコンフィギュレーション上の欠陥ではない。
その時以外のシチュエーションで、外れたことは1度もない。
さて、問題は、実際に使ってみてどうよ?、ということなのだが、SMS50は、これからということで、テッセラクトの話をすると、前後左右のバランスが取れ、ストリームラインに納まった2本のタンクを装着してのダイビングは、実に快適であった。
エントリー、エキジットの手間を差し引いても、十分実用になる。
グアムのスタッフが、イントラからの適切な指導を受け、迅速かつ適切に介助してくれたという点は、特筆しておく必要がある。
このくらい、快適に潜れれば、エア持ちの悪い浮沈子でも、9リッタータンク2本で、余裕のダイビングを楽しめるというものだ。
なんせ、18リッターのタンク1本で潜っているのと、ガスの量では同じだし。
惜しむらくは、ナイトロックスではなかった点。
グアムのブルーホール潜りを行うには、32パーセントのいわゆるナイトロックスⅠということになるが、シャローウォーターで、深度のコントロール(精神的にも、肉体的にも)に自信があれば、ナイトロックスⅡ(36パーセント)の方が、身体には優しい。
最近、CCRで高分圧のナイトロックスを吸っていないので、あのスッキリ感が味わえないのは辛いところだ(酸素って、依存性があるのかも・・・)。
まあ、どうでもいいんですが。
2月にはパラオでのSMS50のデビューと、ナイトロックスの夢のコンビネーションが実現する。
イントラに黙って買ってしまったSMS50・・・。
海のバックパッカーが流れ着くというピピ島にも、ヘンタイダイバーはたくさんいそうなので、今から楽しみであるな。
最近のコメント