スターリンクV1L8:スカイサットのライドシェアに見るS社の文化 ― 2020年06月13日 23:53
スターリンクV1L8:スカイサットのライドシェアに見るS社の文化
上書きされてしまう、ローンチページを自動翻訳してコピペする。
「6月13日土曜日の午前5時21分(EDT)、午前9時21分(UTC)に、SpaceXは、58のスターリンク衛星と3つの惑星のスカイサットを運ぶ、9回目のスターリンクミッションを成功裏に開始しました。この使命は、SpaceXの最初のSmallSat Rideshare Programの立ち上げとなりました。
ファルコン9の最初のステージは、以前、国際宇宙ステーションへのドラゴンの19回目と20回目の補給ミッションをサポートしていました。ステージの分離後、SpaceXのFalcon 9の最初のステージは、大西洋に配置された「もちろん私はまだあなたを愛しています」ドローンシップに着陸しました。
Falcon 9のフェアリングの半分は以前はJCSAT-18 / Kacific1ミッションで飛行し、残りの半分は以前にSpaceXの3番目のスターリンクミッションで飛行しました。惑星のSkySatは打ち上げから約12分後に順次配備され、Starlink衛星は打ち上げから約26分後に配備されました。
上記の起動ウェブキャストの再生を見ることができます。」
「秒読み
すべての時間は概算です
時間/分/秒 イベント
00:38:00 SpaceX Launch Directorが推進剤の積載を確認
00:35:00 RP-1(ロケット級灯油)搭載中
00:35:00 第1ステージのLOX(液体酸素)のロードが進行中
00:16:00 第2段階のLOXの読み込みが進行中です
00:07:00 ファルコン9は打ち上げ前にエンジン冷却を開始します
00:01:00 飛行前の最終チェックを開始するように飛行コンピュータに命令する
00:01:00 飛行圧力への推進剤タンク加圧が始まります
00:00:45 SpaceX Launch Directorが発売の準備を確認
00:00:03 エンジンコントローラーは、エンジンの点火シーケンスを開始するように命令します
00:00:00 ファルコン9リフトオフ
打ち上げ、着陸、配備
すべての時間は概算です
時間/分/秒 イベント
00:01:12 最大Q(ロケットのピーク機械応力の瞬間)
00:02:32 1段目メインエンジンカットオフ(MECO)
00:02:36 第1ステージと第2ステージが分かれています
00:02:43 2段目エンジン始動
00:03:11 フェアリング展開
00:07:03 第1段階のエントリの書き込みが完了しました
00:08:42 第1段階の着陸
00:08:53 2段エンジンカットオフ(SECO-1)
00:12:34 SkySat-18の展開
00:13:04 SkySat-17の配備
00:13:34 SkySat-16の導入
00:26:00 スターリンク衛星が配備」
映像はまだユーチューブに上がっていなかったので、とりあえず相乗りしたスカイサットの3機が同時に映っている場面をキャプチャーした。
スケジュールから、デプロイされた順番が、衛星番号とは逆になっているようなので、画像はそれに従って附番している。
記事にもあるように、1段目のブースターだけではなく、フェアリングの片割れも再使用している。
今回は、58機に減らされたスターリンク衛星のぶん投げデプロイの映像はなかった。
放り出すための回転を始めたところは中継されていたんだが、地上局との関係で映像は流れなかったという(ホントかあ?)。
前回、固定ロッドが宇宙空間に放り出されてデブリになるところが映っちまったんで、ちょいヤバと思って出さなかったんじゃないのかあ?。
まあいい。
フル搭載なら60機になるスターリンク衛星が2機減ったことについては、フェアリング上部のスペースの問題なのか、積載重量の問題なのかは不明だ。
その他にも、スタートラッカーのカバーの色が変わったとか(赤→黒)、今回はプレ噴射を行わずにぶっつけ本番で打ち上げたとか、全ての衛星がバイザーサットになったとか(全てかどうかは未確認)、特筆すべき話題はあるが、まあ、スカイサットのデプロイと間隔をあけるために、1時間近く中継が続いたことが最大の問題だな。
ディエゴガルシア局が受信して、衛星放出が確認されるまで、だらだらと続いていた。
どーせ、デプロイの映像出さないなら、さっさと打ち切ればいいのに・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
回収の方は、1段目のブースターは、絵に描いたような見事な着陸(着艦?)。
フェアリングの回収にも挑戦しているようだ(たぶん、後日発表?)。
前回のスターリンクV1L7(バージョン1.0ローンチ7:第1回目の昨年5月の打ち上げは、V0.9L1ということになる)では、片割れは無事に回収できたらしいが、もう一方は破壊されたという。
まだ、安定した回収実績は上げられていないようだ。
一度、水(海面)に落としてから拾い上げる方法に変わったらしいが、相変わらず船には網が付いているからな。
あわよくば、ダイレクトキャッチを狙っているのかも知れないな。
まあいい。
回収、再使用というのは、スペースX社のポリシーというか、文化になってきたような気がする。
使えるものを、なぜ使わないのか。
フェアリングを回収して再使用するという話は、最初、冗談かと思った。
今まで、誰も試みたことはなかったしな。
今日は、エレクトロンの打ち上げもあった。
1日に、2回も衛星の打ち上げ中継を見るというのは、記憶の限りでは初めての経験だ。
ちょっと疲れた。
エレクトロンとファルコン9は、2段ロケットである点や、ケロシンを燃料としている点、オクタウェブ(スペースX社の呼称)配置のエンジンなど、似たところも多いが、サイズも異なるし、エンジンの設計も別物だ。
中継を見ていても、盛り上がるタイミングが違うしな。
2段目のリチウム電池を捨てる時に盛り上がるのはエレクトロン独自だし、1段目のブースターが着陸する時に盛り上がるのはファルコン9の文化だ。
既に見飽きた感もある回収シーンだが、これを実現しているのはスペースX社のみだ。
この効果は計り知れない。
元々、マーリンエンジンが安価に製造されていることに加えて、それをロケットごと回収・再使用することで、劇的に打ち上げコストが下がっている。
今回相乗りしたスカイサットは、打ち上げ重量120kg程度の軽量衛星だが、それでもエレクトロンでは1度に1機しか上げられない(未確認)。
200kmくらいで放り出されるようだから、あとは自力で運用高度(400kmとか450kmと言われている)に上がっていくことになる。
燃料を積む余裕がないキューブサットなどには選択肢とならないが、ある程度自力で調整できるスカイサット程度の規模の衛星なら、この相乗りは使い勝手がいいかも知れない。
多様な打ち上げ手段が、適正価格で提供されてくるようになれば、少なくとも地球低軌道の民間利用は盛んになるに違いない(ぬいぐるみ打ち上げたりな・・・)。
今回の打ち上げは、軌道傾斜角53度という中緯度重視の軌道だが、太陽同期軌道(ほぼ経線沿い)でもライドシェアするらしいから、益々使い勝手は良くなる。
ただし、打ち上げのタイミングは、スターリンクよりは少ない。
スターリンク衛星は、基本的には月に2回程度の打ち上げが予定されているからな。
ビジネス的には、早期に衛星を展開する必要があるし、そうして大量の衛星をばら撒けば、更新需要も大量に発生することになる。
それに相乗りすることができれば、事実上、好きな時に飛ばせるわけだ。
スターリンクの打ち上げでは、スペースXにはびた一文入ってこないからな。
ウインウインの関係なわけだ。
まあ、その分、若干スターリンク衛星の数は減るけどな。
背に腹は代えられない。
なーに、回収した機体で、また打ち上げればいいだけの話だ・・・。
そう、再使用は、コスト削減と共に高頻度打上げにも貢献する。
スペースXの屋台骨を支えるコアな技術というわけだ。
フェアリングまで拾いに行くしな・・・。
そして、この文化は、次世代のロケットを生み出す原動力にもなっている。
1段目の回収が当たり前になり、ニュース性が乏しくなる一方で、爆発するのが当たり前で、報道されても「またか・・・」で済ませられる悲惨な開発状況のスターシップがそれだ(完全再使用を目指しているようです:こいつで一度に400機スターリンクを打ち上げる時の固定ロッドはどーする?)。
爆発の都度、その経験を生かして前進していると言われているが、給水塔タイプの寸詰まりスターホッパーが150m上がったきり、1mmも飛んでいないことも事実だ。
浮沈子には、前進しているようには見えないんだがな(とてもとても・・・)。
毎月、1機ずつぶっ壊しているような気がする(年内に、あと7機くらい吹っ飛ぶわけか)。
ラプターエンジンは、そのうち(年内目標)1日1基のペースで生産されるようになると言われているが、再使用ロケットなのに、そんだけ作らないと追いつかないほどぶっ壊すつもりなのかもしれない。
再使用じゃなくて、使い捨てにしたらあ?。
現在のファルコンシリーズ(9とヘビー)を置き換えることになるというけど、いったいいつになることやら・・・。
しかし、S社は頑として方針を変えない。
再使用に拘り続ける。
このブログでは、再利用ではなくて、再使用という用語を使っている。
再利用は、ばらして部品取りするイメージがあるからな。
丸ごと何回も使うわけだからな(現在はブースターなどの部分利用に留まっているから、再利用の方が適切かもしれないけど)。
そのために、ドローン船を配備したり、フェアリング回収船を送ることになる。
S社にとって、回収→メンテ→再使用というメソッドは、既に過去の概念なのかもしれない。
それは、単なる通過地点なのだろう。
目指しているのは、継続使用だ。
そう、航空機のように、点検と給油が終われば再度飛び立つのが当たり前なロケット(定期交換以外の何かの部品を交換するというメンテナンスは、イレギュラーということになる)。
回収ではなく、帰投ということになるのか。
再使用ではなく、単なる出発だ。
そんなことが可能なのか。
スターシップは、それを目指している。
浮沈子は、最低でも10年の開発期間を要すると見ている。
2020年代に使い物になるはずがない。
スペースシャトルは、米国が国力を傾けて作り上げたが、最終的にはものにならなかった。
ブースターを切り離した後の乗り心地は悪くなかったらしいけどな。
(宇宙飛行士は、ファルコン9ロケットに乗ることはスペースシャトルと「まったく異なる」と言います)
https://spaceflightnow.com/2020/06/12/astronauts-say-riding-falcon-9-rocket-was-totally-different-from-the-space-shuttle/
「彼らはファルコン9の強力なアッパーステージでの予想よりもラフな乗り心地に驚いたと述べました。」
「シャトルの液体燃料エンジンが主要な推進力の役割を引き継いだ後、2つの固体ロケットブースターが燃え尽きて分離した後、乗り心地はよりスムーズになったと述べました。」
「しかし、スペースシャトルはクルードラゴン宇宙船やファルコン9アッパーステージよりもはるかに大きく、宇宙飛行士はエンジンから遠く離れていました。」
「3つのメインエンジンでのシャトルよりも、2段目が少しラフな乗り心地だった理由を知るために、SpaceXの人々と一緒に歩くのは興味深いでしょう」
軽自動車に強力なエンジン載せてブッ飛ばせば、乗り心地が悪くなるのは当たり前だ。
ベンツのSクラスに12気筒積んで走らせた方がいいに決まってる。
シャシーはエンジンより速くなくてはならない。
たぶん、それだけの話だろう。
シャトルオービターも再使用というか、継続使用を目指していたし、エンジンは毎回オーバーホール状態だったが、機体は継続して使われた。
宇宙ロケットに対する見果てぬ夢・・・。
単段式で上昇し、宇宙空間を自在に飛び回り、パワードランディングする(可能なら、グリッドフィンとかない方がカッコイーけどな:残念ながらスーパーヘビーにもグリッドフィンが付くようだ)。
スターシップは、ブースター(スーパーヘビー)こそ使用するが、単段式ロケットの発想だ。
大陸間弾道旅客機としての使用では、おそらく単段式を目指すかもしれない。
運用上も、アットーテキに楽だしな(燃費最悪:燃油サーチャージとか、取られんのかな?)。
今でこそ、衛星のライドシェアは話題になるが、これからはそれが当たり前になり、単一の衛星打ち上げがニュースになるのかも知れない。
スターシップが爆発しても、ニュース価値は乏しいけどな(そうなのかあ?)。
あれは、吹っ飛ぶもんだ・・・。
再使用(継続使用)ロケットに拘り続けるS社が目指しているのは、最終的には火星移民だ。
100機ものヘンタイ(じゃなくって、編隊)組んで、地球と火星の間に数珠つなぎの列ができる。
ああ、ちょうどスターリンクトレインのようにな。
高性能な望遠鏡が宇宙空間に上がれば、それも問題になるかも知れない(もちろん、その宇宙望遠鏡とやらも、スターシップで打ち上げたんだろうけどな)。
あの、キラキラするのを何とかしてくれ!(なにしろ、無塗装のステンレス製だしな)。
やっぱ、サンバイザーとか付けるんだろうか?。
それとも、機体の表面処理でなんとかするんだろうか?。
そもそも、火星移民用スターシップは、地球に戻る必要は少ないだろうから、それ程の仕掛けは必要ないんじゃないか。
帰りの便の乗客は、地球軌道上で乗り換えて、専用の地球大気圏突入スターシップで帰還すればいいのだ。
往路も、乗り換え方式の方が効率的かもしれないしな。
燃料補給だけじゃなくて、乗り換えもするのかあ・・・。
宇宙機同士が接合するのが困難なら、乗り換えや給油中継用の専用無人宇宙ステーションを置いてもいい。
浮沈子は、どうも、あのイカの交尾スタイルが気に入らないんだがな。
火星移民もそうだが、月面基地の運用を考えても、燃料補給のための無人ステーションは、あった方が便利だ。
宇宙ロケットの再使用(継続使用?)が当たり前になり、燃料を継ぎ足すことと簡単な点検を行うだけで、直ちに出発できるようになる。
そこに、それだけの価値があるならば、人類は宇宙空間に出ていくに違いない。
どれだけの人数が、どこまでの空間に、どれだけの期間ということはあるがな。
延べで考えれば、べらぼーな数と距離と時間になるだろう。
ファルコン9の打ち上げでは、今回から事前の点火試験を止めてしまった。
これも、一つの画期かも知れない。
アモス6を失った、いわくつきの試験だしな。
もちろん、ヘリウム容器の欠陥が、有人飛行の前に明らかになったことは喜ばしい。
しかし、手順確認や問題点の事前洗い出しのための手間はコストの増加にもつながる。
実績を積み、経験を重ねて、そのうえで省略できるところを止めていくという手法は正しい。
何かを変えて、それを事前に確認する必要が出てくれば、また、再開すればいいだけの話だ。
今日は、二度も打上げを見て、いささか疲れたな。
飛行場に、飛行機を見に行っていたころを思い出す。
何時間も、飽きずに離発着を眺めていた。
巨大な飛行機が空に舞い上がったり、降りてきたりするのを見ているのは楽しい。
最近は静かになったとはいえ、それでも轟音とともに飛来する。
別世界からのメッセージを乗せてな(まあ、乗客とか航空貨物ですが)。
ロケットの世界にも、そういうことが起ころうとしている。
今はまだ、降りてくるのはブースターだけだが、そのうち乗客や貨物を満載したロケットが、空の上から降ってくるようになる。
2週間に1回の打ち上げがニュースになるのは今のうちだし、宇宙から陸上への帰投が話題になるのも最初のうちだけだろう。
22世紀には、そんなことは当たり前になり、誰も気に留めることはなくなるに違いない。
100年後のことは誰にも分からない。
先日も引用した、漱石の夢十夜には、こんな話もある。
(夢十夜)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A2%E5%8D%81%E5%A4%9C
「第一夜:
『こんな夢を見た。腕組をして枕元に坐っていると、仰向に寝た女が…』
死ぬ間際の女に「百年待っていて下さい」と自分は頼まれる。女の墓の横で待ち始めた自分は、赤い日が東から昇り、西へ沈むのを何度も見る。そのうちに女に騙されたのではないかと自分は疑い始める。その自分の前に、一輪の真白な百合が伸びてくる。いつの間にか百年が過ぎていた。」
全文は、ここから読むことができる。
(夢十夜:第一夜)
https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/799_14972.html#midashi10
「死んだら、埋めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片を墓標に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。また逢いに来ますから」
「百年、私の墓の傍に坐って待っていて下さい。きっと逢いに来ますから」
人の一生は、再使用とかはできない。
命を継ぐことは出来ても、有性生殖生物では、個の生命は一度きりのものだ。
どこか、打ち上げロケットに似ていなくもない(似てねーよ!)。
その、一度きりの命を、精一杯に生きて消えていくさまが、ロケットの打ち上げを見る時に得るカタルシスに繋がっているのだろう。
その、空の彼方に消えてしまったはずのロケットが舞い戻ってきたら、これは奇跡だ。
キリスト教で言えば、復活祭並みの大事件だ。
スターシップは、S社の文化を超えて、人類史的大偉業となる運命にある(それ程のものかあ?)。
べらぼーめ・・・。
百合の花びらに口づけることができるのが100年後だとしても、浮沈子は驚かない。
22世紀のブロガーのセリフはこうだ・・・。
「百年はもう来ていたんだな」
上書きされてしまう、ローンチページを自動翻訳してコピペする。
「6月13日土曜日の午前5時21分(EDT)、午前9時21分(UTC)に、SpaceXは、58のスターリンク衛星と3つの惑星のスカイサットを運ぶ、9回目のスターリンクミッションを成功裏に開始しました。この使命は、SpaceXの最初のSmallSat Rideshare Programの立ち上げとなりました。
ファルコン9の最初のステージは、以前、国際宇宙ステーションへのドラゴンの19回目と20回目の補給ミッションをサポートしていました。ステージの分離後、SpaceXのFalcon 9の最初のステージは、大西洋に配置された「もちろん私はまだあなたを愛しています」ドローンシップに着陸しました。
Falcon 9のフェアリングの半分は以前はJCSAT-18 / Kacific1ミッションで飛行し、残りの半分は以前にSpaceXの3番目のスターリンクミッションで飛行しました。惑星のSkySatは打ち上げから約12分後に順次配備され、Starlink衛星は打ち上げから約26分後に配備されました。
上記の起動ウェブキャストの再生を見ることができます。」
「秒読み
すべての時間は概算です
時間/分/秒 イベント
00:38:00 SpaceX Launch Directorが推進剤の積載を確認
00:35:00 RP-1(ロケット級灯油)搭載中
00:35:00 第1ステージのLOX(液体酸素)のロードが進行中
00:16:00 第2段階のLOXの読み込みが進行中です
00:07:00 ファルコン9は打ち上げ前にエンジン冷却を開始します
00:01:00 飛行前の最終チェックを開始するように飛行コンピュータに命令する
00:01:00 飛行圧力への推進剤タンク加圧が始まります
00:00:45 SpaceX Launch Directorが発売の準備を確認
00:00:03 エンジンコントローラーは、エンジンの点火シーケンスを開始するように命令します
00:00:00 ファルコン9リフトオフ
打ち上げ、着陸、配備
すべての時間は概算です
時間/分/秒 イベント
00:01:12 最大Q(ロケットのピーク機械応力の瞬間)
00:02:32 1段目メインエンジンカットオフ(MECO)
00:02:36 第1ステージと第2ステージが分かれています
00:02:43 2段目エンジン始動
00:03:11 フェアリング展開
00:07:03 第1段階のエントリの書き込みが完了しました
00:08:42 第1段階の着陸
00:08:53 2段エンジンカットオフ(SECO-1)
00:12:34 SkySat-18の展開
00:13:04 SkySat-17の配備
00:13:34 SkySat-16の導入
00:26:00 スターリンク衛星が配備」
映像はまだユーチューブに上がっていなかったので、とりあえず相乗りしたスカイサットの3機が同時に映っている場面をキャプチャーした。
スケジュールから、デプロイされた順番が、衛星番号とは逆になっているようなので、画像はそれに従って附番している。
記事にもあるように、1段目のブースターだけではなく、フェアリングの片割れも再使用している。
今回は、58機に減らされたスターリンク衛星のぶん投げデプロイの映像はなかった。
放り出すための回転を始めたところは中継されていたんだが、地上局との関係で映像は流れなかったという(ホントかあ?)。
前回、固定ロッドが宇宙空間に放り出されてデブリになるところが映っちまったんで、ちょいヤバと思って出さなかったんじゃないのかあ?。
まあいい。
フル搭載なら60機になるスターリンク衛星が2機減ったことについては、フェアリング上部のスペースの問題なのか、積載重量の問題なのかは不明だ。
その他にも、スタートラッカーのカバーの色が変わったとか(赤→黒)、今回はプレ噴射を行わずにぶっつけ本番で打ち上げたとか、全ての衛星がバイザーサットになったとか(全てかどうかは未確認)、特筆すべき話題はあるが、まあ、スカイサットのデプロイと間隔をあけるために、1時間近く中継が続いたことが最大の問題だな。
ディエゴガルシア局が受信して、衛星放出が確認されるまで、だらだらと続いていた。
どーせ、デプロイの映像出さないなら、さっさと打ち切ればいいのに・・・。
まあ、どうでもいいんですが。
回収の方は、1段目のブースターは、絵に描いたような見事な着陸(着艦?)。
フェアリングの回収にも挑戦しているようだ(たぶん、後日発表?)。
前回のスターリンクV1L7(バージョン1.0ローンチ7:第1回目の昨年5月の打ち上げは、V0.9L1ということになる)では、片割れは無事に回収できたらしいが、もう一方は破壊されたという。
まだ、安定した回収実績は上げられていないようだ。
一度、水(海面)に落としてから拾い上げる方法に変わったらしいが、相変わらず船には網が付いているからな。
あわよくば、ダイレクトキャッチを狙っているのかも知れないな。
まあいい。
回収、再使用というのは、スペースX社のポリシーというか、文化になってきたような気がする。
使えるものを、なぜ使わないのか。
フェアリングを回収して再使用するという話は、最初、冗談かと思った。
今まで、誰も試みたことはなかったしな。
今日は、エレクトロンの打ち上げもあった。
1日に、2回も衛星の打ち上げ中継を見るというのは、記憶の限りでは初めての経験だ。
ちょっと疲れた。
エレクトロンとファルコン9は、2段ロケットである点や、ケロシンを燃料としている点、オクタウェブ(スペースX社の呼称)配置のエンジンなど、似たところも多いが、サイズも異なるし、エンジンの設計も別物だ。
中継を見ていても、盛り上がるタイミングが違うしな。
2段目のリチウム電池を捨てる時に盛り上がるのはエレクトロン独自だし、1段目のブースターが着陸する時に盛り上がるのはファルコン9の文化だ。
既に見飽きた感もある回収シーンだが、これを実現しているのはスペースX社のみだ。
この効果は計り知れない。
元々、マーリンエンジンが安価に製造されていることに加えて、それをロケットごと回収・再使用することで、劇的に打ち上げコストが下がっている。
今回相乗りしたスカイサットは、打ち上げ重量120kg程度の軽量衛星だが、それでもエレクトロンでは1度に1機しか上げられない(未確認)。
200kmくらいで放り出されるようだから、あとは自力で運用高度(400kmとか450kmと言われている)に上がっていくことになる。
燃料を積む余裕がないキューブサットなどには選択肢とならないが、ある程度自力で調整できるスカイサット程度の規模の衛星なら、この相乗りは使い勝手がいいかも知れない。
多様な打ち上げ手段が、適正価格で提供されてくるようになれば、少なくとも地球低軌道の民間利用は盛んになるに違いない(ぬいぐるみ打ち上げたりな・・・)。
今回の打ち上げは、軌道傾斜角53度という中緯度重視の軌道だが、太陽同期軌道(ほぼ経線沿い)でもライドシェアするらしいから、益々使い勝手は良くなる。
ただし、打ち上げのタイミングは、スターリンクよりは少ない。
スターリンク衛星は、基本的には月に2回程度の打ち上げが予定されているからな。
ビジネス的には、早期に衛星を展開する必要があるし、そうして大量の衛星をばら撒けば、更新需要も大量に発生することになる。
それに相乗りすることができれば、事実上、好きな時に飛ばせるわけだ。
スターリンクの打ち上げでは、スペースXにはびた一文入ってこないからな。
ウインウインの関係なわけだ。
まあ、その分、若干スターリンク衛星の数は減るけどな。
背に腹は代えられない。
なーに、回収した機体で、また打ち上げればいいだけの話だ・・・。
そう、再使用は、コスト削減と共に高頻度打上げにも貢献する。
スペースXの屋台骨を支えるコアな技術というわけだ。
フェアリングまで拾いに行くしな・・・。
そして、この文化は、次世代のロケットを生み出す原動力にもなっている。
1段目の回収が当たり前になり、ニュース性が乏しくなる一方で、爆発するのが当たり前で、報道されても「またか・・・」で済ませられる悲惨な開発状況のスターシップがそれだ(完全再使用を目指しているようです:こいつで一度に400機スターリンクを打ち上げる時の固定ロッドはどーする?)。
爆発の都度、その経験を生かして前進していると言われているが、給水塔タイプの寸詰まりスターホッパーが150m上がったきり、1mmも飛んでいないことも事実だ。
浮沈子には、前進しているようには見えないんだがな(とてもとても・・・)。
毎月、1機ずつぶっ壊しているような気がする(年内に、あと7機くらい吹っ飛ぶわけか)。
ラプターエンジンは、そのうち(年内目標)1日1基のペースで生産されるようになると言われているが、再使用ロケットなのに、そんだけ作らないと追いつかないほどぶっ壊すつもりなのかもしれない。
再使用じゃなくて、使い捨てにしたらあ?。
現在のファルコンシリーズ(9とヘビー)を置き換えることになるというけど、いったいいつになることやら・・・。
しかし、S社は頑として方針を変えない。
再使用に拘り続ける。
このブログでは、再利用ではなくて、再使用という用語を使っている。
再利用は、ばらして部品取りするイメージがあるからな。
丸ごと何回も使うわけだからな(現在はブースターなどの部分利用に留まっているから、再利用の方が適切かもしれないけど)。
そのために、ドローン船を配備したり、フェアリング回収船を送ることになる。
S社にとって、回収→メンテ→再使用というメソッドは、既に過去の概念なのかもしれない。
それは、単なる通過地点なのだろう。
目指しているのは、継続使用だ。
そう、航空機のように、点検と給油が終われば再度飛び立つのが当たり前なロケット(定期交換以外の何かの部品を交換するというメンテナンスは、イレギュラーということになる)。
回収ではなく、帰投ということになるのか。
再使用ではなく、単なる出発だ。
そんなことが可能なのか。
スターシップは、それを目指している。
浮沈子は、最低でも10年の開発期間を要すると見ている。
2020年代に使い物になるはずがない。
スペースシャトルは、米国が国力を傾けて作り上げたが、最終的にはものにならなかった。
ブースターを切り離した後の乗り心地は悪くなかったらしいけどな。
(宇宙飛行士は、ファルコン9ロケットに乗ることはスペースシャトルと「まったく異なる」と言います)
https://spaceflightnow.com/2020/06/12/astronauts-say-riding-falcon-9-rocket-was-totally-different-from-the-space-shuttle/
「彼らはファルコン9の強力なアッパーステージでの予想よりもラフな乗り心地に驚いたと述べました。」
「シャトルの液体燃料エンジンが主要な推進力の役割を引き継いだ後、2つの固体ロケットブースターが燃え尽きて分離した後、乗り心地はよりスムーズになったと述べました。」
「しかし、スペースシャトルはクルードラゴン宇宙船やファルコン9アッパーステージよりもはるかに大きく、宇宙飛行士はエンジンから遠く離れていました。」
「3つのメインエンジンでのシャトルよりも、2段目が少しラフな乗り心地だった理由を知るために、SpaceXの人々と一緒に歩くのは興味深いでしょう」
軽自動車に強力なエンジン載せてブッ飛ばせば、乗り心地が悪くなるのは当たり前だ。
ベンツのSクラスに12気筒積んで走らせた方がいいに決まってる。
シャシーはエンジンより速くなくてはならない。
たぶん、それだけの話だろう。
シャトルオービターも再使用というか、継続使用を目指していたし、エンジンは毎回オーバーホール状態だったが、機体は継続して使われた。
宇宙ロケットに対する見果てぬ夢・・・。
単段式で上昇し、宇宙空間を自在に飛び回り、パワードランディングする(可能なら、グリッドフィンとかない方がカッコイーけどな:残念ながらスーパーヘビーにもグリッドフィンが付くようだ)。
スターシップは、ブースター(スーパーヘビー)こそ使用するが、単段式ロケットの発想だ。
大陸間弾道旅客機としての使用では、おそらく単段式を目指すかもしれない。
運用上も、アットーテキに楽だしな(燃費最悪:燃油サーチャージとか、取られんのかな?)。
今でこそ、衛星のライドシェアは話題になるが、これからはそれが当たり前になり、単一の衛星打ち上げがニュースになるのかも知れない。
スターシップが爆発しても、ニュース価値は乏しいけどな(そうなのかあ?)。
あれは、吹っ飛ぶもんだ・・・。
再使用(継続使用)ロケットに拘り続けるS社が目指しているのは、最終的には火星移民だ。
100機ものヘンタイ(じゃなくって、編隊)組んで、地球と火星の間に数珠つなぎの列ができる。
ああ、ちょうどスターリンクトレインのようにな。
高性能な望遠鏡が宇宙空間に上がれば、それも問題になるかも知れない(もちろん、その宇宙望遠鏡とやらも、スターシップで打ち上げたんだろうけどな)。
あの、キラキラするのを何とかしてくれ!(なにしろ、無塗装のステンレス製だしな)。
やっぱ、サンバイザーとか付けるんだろうか?。
それとも、機体の表面処理でなんとかするんだろうか?。
そもそも、火星移民用スターシップは、地球に戻る必要は少ないだろうから、それ程の仕掛けは必要ないんじゃないか。
帰りの便の乗客は、地球軌道上で乗り換えて、専用の地球大気圏突入スターシップで帰還すればいいのだ。
往路も、乗り換え方式の方が効率的かもしれないしな。
燃料補給だけじゃなくて、乗り換えもするのかあ・・・。
宇宙機同士が接合するのが困難なら、乗り換えや給油中継用の専用無人宇宙ステーションを置いてもいい。
浮沈子は、どうも、あのイカの交尾スタイルが気に入らないんだがな。
火星移民もそうだが、月面基地の運用を考えても、燃料補給のための無人ステーションは、あった方が便利だ。
宇宙ロケットの再使用(継続使用?)が当たり前になり、燃料を継ぎ足すことと簡単な点検を行うだけで、直ちに出発できるようになる。
そこに、それだけの価値があるならば、人類は宇宙空間に出ていくに違いない。
どれだけの人数が、どこまでの空間に、どれだけの期間ということはあるがな。
延べで考えれば、べらぼーな数と距離と時間になるだろう。
ファルコン9の打ち上げでは、今回から事前の点火試験を止めてしまった。
これも、一つの画期かも知れない。
アモス6を失った、いわくつきの試験だしな。
もちろん、ヘリウム容器の欠陥が、有人飛行の前に明らかになったことは喜ばしい。
しかし、手順確認や問題点の事前洗い出しのための手間はコストの増加にもつながる。
実績を積み、経験を重ねて、そのうえで省略できるところを止めていくという手法は正しい。
何かを変えて、それを事前に確認する必要が出てくれば、また、再開すればいいだけの話だ。
今日は、二度も打上げを見て、いささか疲れたな。
飛行場に、飛行機を見に行っていたころを思い出す。
何時間も、飽きずに離発着を眺めていた。
巨大な飛行機が空に舞い上がったり、降りてきたりするのを見ているのは楽しい。
最近は静かになったとはいえ、それでも轟音とともに飛来する。
別世界からのメッセージを乗せてな(まあ、乗客とか航空貨物ですが)。
ロケットの世界にも、そういうことが起ころうとしている。
今はまだ、降りてくるのはブースターだけだが、そのうち乗客や貨物を満載したロケットが、空の上から降ってくるようになる。
2週間に1回の打ち上げがニュースになるのは今のうちだし、宇宙から陸上への帰投が話題になるのも最初のうちだけだろう。
22世紀には、そんなことは当たり前になり、誰も気に留めることはなくなるに違いない。
100年後のことは誰にも分からない。
先日も引用した、漱石の夢十夜には、こんな話もある。
(夢十夜)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A2%E5%8D%81%E5%A4%9C
「第一夜:
『こんな夢を見た。腕組をして枕元に坐っていると、仰向に寝た女が…』
死ぬ間際の女に「百年待っていて下さい」と自分は頼まれる。女の墓の横で待ち始めた自分は、赤い日が東から昇り、西へ沈むのを何度も見る。そのうちに女に騙されたのではないかと自分は疑い始める。その自分の前に、一輪の真白な百合が伸びてくる。いつの間にか百年が過ぎていた。」
全文は、ここから読むことができる。
(夢十夜:第一夜)
https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/799_14972.html#midashi10
「死んだら、埋めて下さい。大きな真珠貝で穴を掘って。そうして天から落ちて来る星の破片を墓標に置いて下さい。そうして墓の傍に待っていて下さい。また逢いに来ますから」
「百年、私の墓の傍に坐って待っていて下さい。きっと逢いに来ますから」
人の一生は、再使用とかはできない。
命を継ぐことは出来ても、有性生殖生物では、個の生命は一度きりのものだ。
どこか、打ち上げロケットに似ていなくもない(似てねーよ!)。
その、一度きりの命を、精一杯に生きて消えていくさまが、ロケットの打ち上げを見る時に得るカタルシスに繋がっているのだろう。
その、空の彼方に消えてしまったはずのロケットが舞い戻ってきたら、これは奇跡だ。
キリスト教で言えば、復活祭並みの大事件だ。
スターシップは、S社の文化を超えて、人類史的大偉業となる運命にある(それ程のものかあ?)。
べらぼーめ・・・。
百合の花びらに口づけることができるのが100年後だとしても、浮沈子は驚かない。
22世紀のブロガーのセリフはこうだ・・・。
「百年はもう来ていたんだな」
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