🚀ニューグレンは1段目を失いスターシップは2段目を失う2025年01月17日 13:14

ニューグレンは1段目を失いスターシップは2段目を失う
ニューグレンは1段目を失いスターシップは2段目を失う


(ブルーオリジン、巨大ロケット「ニューグレン」の初飛行で軌道に到達)
https://arstechnica.com/space/2025/01/blue-origin-reaches-orbit-on-first-flight-of-its-titanic-new-glenn-rocket/

「超重量級ロケット「ニューグレン」の待望の初打ち上げが実現し、大成功を収めた。」

「唯一の残念な点は、その少し後にブルーオリジンのアリアン・コーネルが第1段が地球に帰還できなかったことを認めた時だった。」

「実際、ブースターは失われました」

「スペースXは2015年12月に初めて軌道ロケットを着陸させるまでに19回の打ち上げを要した。」

「ブルーオリジンは着陸に失敗したことで批判されるのではなく、挑戦したことに対して称賛されるべきである。」

別記事によれば、初打ち上げの軌道ロケットが軌道に到達するのは初めてなんだそうだ(未確認)。

それを考えれば、ニューグレンは「でかした!」と言って良い。

「ブルー オリジンと、同社とこのロケットに数十億ドルを注ぎ込んできた創業者ジェフ ベゾスにとっては、すでに素晴らしい日だった。おそらくこれまでで最高の日だろう。」

打ち上げ日程が近かったので、スターシップの記事もまとめて書く。

(スペースX、下段の2回目のキャッチに成功、しかしスターシップは喪失)
https://www.teslarati.com/spacex-completes-second-catch-lower-stage-loses-starship/

「スペースXは木曜日にスターシップの7回目の打ち上げを完了し、第1段ブースターの打ち上げとキャッチを無事に達成した。しかし、上段は上昇後に失われた。」

いろいろテストしたかったんだろうけど、2段目はエンジン燃焼を終える少し前に異常を来たし、「爆発炎上木っ端微塵」の後、墜落した(たぶんメキシコ湾?:部品はメキシコ湾の外に散らばったようです(<以下追加>参照))。

ニューグレンとは真逆に、今回は1段目の回収(メカジラキャッチ)には成功している。

成功は成功なんだが、内周のエンジンの一つがブーストバック燃焼の際に着火しなかったけどな(IFT-5で回収された再使用のエンジンではないようです:別記事で書く予定)。

まあいい。

そのための冗長性だし、結果オーライだから問題はないんだろうけど、ラプター2の信頼性(燃料系統含む)に懸念が残ることは確かだ。

2段目のトラブルも、どうやら燃料系と思われる。

(スペースX、スーパーヘビーブースターの捕捉に成功、7回目の飛行中にスターシップの上段を失う)
https://spaceflightnow.com/2025/01/17/spacex-successfully-catches-super-heavy-booster-loses-starship-upper-stage-during-flight-7/

記事のキャッチ画像には、嫌な光景が写っている。

まるで、スペースシャトルコロンビアの事故の映像のようだ。

140kmくらいの高度で「爆発炎上木っ端微塵」になると、宇宙機が何であれ、似たような映像になるのは仕方ないけどな。

「エンジンは、飛行開始から約9分後に予定されていたエンジン停止の1分以上前に、順序どおりに停止し始めた。」

「飛行開始からおよそ7分40秒後、SpaceXの画面上のテレメトリデータには、ラプターエンジンが次々と停止していく様子が映し出され始め、8分27秒でテレメトリが停止」

「スペースXの創設者イーロン・マスク氏は自身のソーシャルメディアサイト「X」への投稿で、エンジニアたちがこの初期段階で問題だと考えていることを説明」

「予備的な兆候としては、船のエンジン防火壁の上の空洞で酸素/燃料漏れがあり、通気口の容量を超える圧力がかかるほど大きかったということだ」

「当然漏れを二重にチェックするほか、その容積に消火装置を追加し、通気口の面積もおそらく増やすだろう。今のところ、次回の打ち上げを来月以降に延期する兆候はない」

やれやれ・・・。

今回投入された2段目は、大幅な改良を施された第2世代のスターシップだ。

(Booster Catched - Starship Loss - SpaceX - Test Flight 7 - OLP-A - Starbase Texas - January 16, 2025)
https://www.youtube.com/watch?v=ZrqlsAo7bVg&t=3s

ビデオの画面に表示された燃料系のテレメトリーデータを見ると、エンジンが停止し始めてから液体酸素の消費量が少なくなり、液体メタンとの差が拡大していることが確認できる(画像参照)。

イーロンマスクの投稿では、エンジン上部の空間に漏れ出たガスが溜まり、ベント(通気口:単なる穴かあ?)の容量を超える流量で圧力が高まり、急速な予期せぬ分解(Rapid Unscheduled Disassembly=爆発!)に至ったとされている。

投降では、消火装置にも言及があることから、漏れ出たのは液酸だけではないかも知れず、メタンとの混合気体に着火して実際に爆発(急速な予期せぬ燃焼?)したのかも知れない(未確認)。

まあ、どうでもいいんですが。

NASAのネルソン長官は嫌味たっぷりの投稿をしている。

「宇宙飛行は簡単ではありません。決して定型的なものではありません。だからこそ、これらのテストはとても重要なのです。テストの1つ1つが、私たちを月への道に近づけ、#アルテミスを通じて火星へと導いてくれるのです。」

先日、マスクが月は邪魔で、火星に直接行くんだと本音を吐いたことを踏まえている(たぶんね・・・)。

えらっそうなことを言う前に、ちゃんとロケット飛ばせよな・・・。

<以下追加>ーーーーーーーーーー

(スターシップが7回目の試験飛行、スーパーヘビーの帰還に成功するもスターシップ本体は空中分解)
https://gigazine.net/news/20250117-starship-flight-7/

「2段目のスターシップが宇宙空間に到達後、ペイロード展開試験などが行われる予定でしたが、公式より「予期せぬ急速な分解」が発生したことが発表されました。」

「分解したスターシップの破片が大気圏に再突入する様子が各地で撮影されています。」

「タークス・カイコス諸島から見た私の両親の眺め」(Xへの投稿:タークス カイコス諸島はバハマの南東に位置するイギリスの海外領)

おっと、メキシコ湾から出ちゃってたわけか・・・。

やれやれ・・・。

「マスク氏はXで「船のエンジンの防火壁付近の空洞で酸素・燃料の漏れがあった可能性が高い」と現状で判明している内容を共有しつつ、「今のところ次回の打ち上げを来月以降に延期する必要はなさそうだ」と次回の試験飛行に意欲的な態度を明らかに」

「スターシップの残骸を避けるため、付近を航行していた飛行機は進路の変更を余儀なくされました。」

FAAは、少なくとも形式的には「事故」として調査せざるを得なくなるだろうな・・・。

<さらに追加>ーーーーーーーーーー

(スペースXのロケット破片飛散、米当局が調査命令)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOSG180FU0Y5A110C2000000/

「米連邦航空局(FAA)は17日、宇宙開発企業の米スペースXが前日にロケット「スターシップ」の打ち上げに際し機体の破片を飛散させた事故について、同社に原因調査をするよう命じた。」

「破片が飛散した英領タークスカイコス諸島では公共物の損害が報告されている」

「予定の経路内を飛行しており、破片も事前に指定した危険区域に落下しているはず」(スペースX:事故直後のコメント)

ヤバいな・・・。

ヤバ過ぎ!。

「破片を見つけた場合は触ったり回収したりせず、地元の当局や自社に連絡するよう求めている。」

「安全を確保したと判断できるまで飛行を認めない。」(FAA)

マスクの言ってた燃料系統の漏れの是正(事前の検査の徹底含む)と漏れ出たガスのベント対策、消火装置くらいしか手はないだろうけどな・・・。

🚀ラプターエンジン:再使用エンジンの謎:パイってなに?2025年01月17日 14:51

ラプターエンジン:再使用エンジンの謎:パイってなに?
ラプターエンジン:再使用エンジンの謎:パイってなに?


(スペースX、スターシップ7号飛行中に初のペイロード展開とエンジン再利用を試みる)
https://spaceflightnow.com/2025/01/04/spacex-to-attempt-first-payload-deployment-engine-reuse-during-starship-flight-7/

「スペースXは、2024年10月にフライト5で初飛行したスーパーヘビーブースターB14にラプターエンジンを使用する予定です。Xユーザーへの返答で、マスク氏はそのエンジンがシリアル番号314であり、ノズルの番号の周りにパイ記号が付いていることを確認したようです。」

再使用エンジンとパイって、何か関係があるんだろうか?。

(パイ生地の「二番生地」とは?扱い方と活用法を知ろう!)
https://www.cotta.jp/special/article/?p=24124&srsltid=AfmBOoo0SvwOBptsKuilODWcQVlyL9fb2A14c7KeASaxl1oVazP9jdrP

「ふと気付けば冷凍庫には大量のパイ生地の切れ端が…。」

「二番生地は、再び伸ばして使用することができます。」

二番生地を伸ばして使う→再使用→パイ記号を付ける

そういう関係なんだろうか?。

どうもしっくりこなかったので、いろいろ調べてみた。

(クラム)
https://www.patissient.com/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%A0/

「製菓におけるクラムとは、ケーキクラムやパイクラムを指す。
スポンジ生地やパイ生地の切れ端や、乾燥焼きしたシュー生地などを砕いてふるいにかけ、細かく崩したもの。」

「主にケーキの側面やすそに飾られることが多い。」

うーん、なんかこれも違うような・・・。

ラディットの記事も見た。

(SpaceX は 314 ラプター エンジンを再利用することを計画しているようです。このエンジンは以前、5 回目の飛行でブースター 12 に搭載され、7 回目の飛行ではブースター 14 に再び搭載される予定です。(イーロンが確認))
https://www.reddit.com/r/SpaceXLounge/comments/1hscjhx/spacex_is_apparently_planning_to_reuse_the_314/?rdt=65167

「すごいですね。パイエンジン。」

「数字の上にパイの絵を描いているのが気に入りました」

ううーん・・・、分からん!。

どーして、みんなして盛り上がってるのか。

英語の慣用句で、何か浮沈子が知らないのがあるんだろうか。

(Π)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%A0

「ギリシア文字の第16番目の文字。/p/音を表す。数価は80。」

「ラテン文字の P 、キリル文字の П はこの文字に由来する。」

「素粒子物理学で、パイ中間子を表す。」

湯川秀樹となんか関係あるのかあ?(英語圏で盛り上がってるわけだし、んなこたぁないだろう・・・)。

ラディットには、Xに投稿されたエンジンの写真(画像参照)が出ていて、シリアルナンバーに重ねて8等分くらいに切ったケーキ(パイ?)の絵が描かれている。

パイ、ぱい、牌(麻雀?)、π・・・。

ぼーっと画像を見ているうちに、はっと閃いた!。

シリアル番号は314だからな。

これって、円周率じゃん!?(3.1415926535・・・)。

「一般に小文字で書いて円周率を表す。」

あー・・・、そーゆーことかあ・・・。

浮沈子は、算数苦手だからな(得意なのは、フィットネスのサボリと爆食爆睡だけ!)。

パイと聞いて、真っ先に食いもんの方に気が行っちまって、そっちの方には気付かなかったな。

今回のエンジン再使用とは関係ないけど、IFT-3については、蘊蓄が出ている。

(スターシップ(スペースX):5.2.5. 3次試験飛行:発射時刻の注を参照)
https://ja.namu.wiki/w/%EC%8A%A4%ED%83%80%EC%8B%AD(%EC%8A%A4%ED%8E%98%EC%9D%B4%EC%8A%A4X)#fn-47

「偶然にも、円周率の最初の桁の3.14と同じだ! 工学度と科学者、数学者の間では3月14日をパイデーと呼び、この日には食べ物パイを食べなければならないという丸い冗談があり、打ち上げストリーミング中に進行者たちが本当にパイを持ってきて食べた! また、もう一度当たらなくても、この日はスペースXの創設22周年になる日だ。 進行者たちはパイを食べて成功した打ち上げ試験飛行とスペースX22周年を同時に祝った。」

まあ、実に、ったく、どーでもいーんですが。

確認しておこう(と言う程のものかあ?)。

314ラプター2エンジンにパイの絵が描かれているのは、314が円周率(π)の初めの3桁の数字(小数点除く)であるからに過ぎない。

再使用とは何の関係もない。

やれやれ・・・。

ラディットの投稿には、こんなやり取りも記されている。

「ブーストエンジンですか、それともセンターですか?」

「ブーストエンジン - 外側のリングの 1 つです。」

今回(IFT-7)は、内周のエンジンの一つがブーストバックバーンで点火しなかったが、再使用エンジンではなかったようだな(未確認)。

パイの謎が解けて、何だかお腹が減ってきたような気がする(おいおい・・・)。

おやつの時間も近いし、パイでも買ってきて食べようかな・・・。